JPH0353630Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、乗用草刈機に関するものである。

〔従来の技術〕

従来からこの種の乗用草刈機は例えば実開昭57
−129326号公報や実開昭58−125935号公報など
種々知られているおり、その構造は、乗用草刈機
体の前部の草刈機体を設け、草刈機体に草刈刃を
水平回転可能に設け、この草刈刃を油圧機構など
により高さ調節する機構を設けて構成したもので
ある。

ところで、果樹園等の草刈作業の場合、平坦面
のみならず斜面や起伏の激しい場所で使用するた
め草刈刃の高低調節などは不可欠である。

〔考案が解決しようとする課題〕

しかしながら、従来構造のものは高低調節が面
倒でありかつ、その機構は複雑であり、しかも作
業進行中での調節が厄介であつた。

また、適正に高さ調節しても、斜面や起伏の激
しい場所で走行する場合は、草刈刃が激しく上下
動してしまい、起伏の激しい地形に良好に順応せ
ず、安定に草刈走行できない欠点もあつた。

〔課題を解決するための手段〕

本考案は、これらの不都合を解消することを目
的とするもので、その要旨は、乗用走行機体１の
前部に草刈機体４を連設し、草刈機体４の草刈刃
７を水平回転可能に設けたものであつて、前記乗
用走行機体１の前部に前方に向けて支持枠２を基
部を枢着して先端部を上下廻動自在に突設し、支
持枠２の前部に草刈機体４を設け、草刈機体４に
保持枠８を前方に向けて突設状態にして且つ、保
持枠８の基部を草刈機体４に枢着して保持枠８の
先端部を上下廻動自在に突設し、この保持枠８の
先端部下方に支持輪１０を付設し、支持枠２の後
部に支持部材１２を立設し、保持枠８の途中に保
持部材１５を立設し、この保持部材１５に支持パ
イプ１４の前端部をピン１５により保持枠８の中
程に枢着し、支持パイプ１４の後端部にナツト１
６を固着し、ナツト１６に伸縮調整ハンドル１７
を螺着し、伸縮調整ハンドル１７の螺子部１８に
ロツクナツト１９を螺合し、伸縮調整ハンドル１
７の中程に受軸２０を遊動可能に設け、受軸２０
を止め輪２１、ベアリング２２により軸方向に位
置規制し、受軸２０の両端部を前記支持部材１２
に軸受せしめて支持部材１２と保持部材１５との
間に伸縮調節機構１３を設け、この伸縮調節機構
１３を伸縮せしめる伸縮調整ハンドル１７を着座
した作業者の手が届く位置に設けたことを特徴と
する乗用草刈機に係るものである。

〔作用〕

作業者が座つたままで伸縮調整ハンドル１７を
回転すると伸縮調節機構１３の伸縮作用によつて
支持枠２及び保持枠８は上下揺動し、草刈機体４
は上下動し、草刈刃７の高低が調節される。

この高低調節はロツクナツト１９をナツト１６
側に螺進させて圧接することにより固定される。

この状態でたとえば斜面や起伏の激しい場所を
走行しても支持輪１０が地面に沿つて上下動する
ことに伴つて、支持枠２の基部の枢着点を支点に
草刈機体４が上下動して順応する。

〔実施例〕

第１図乃至第３図は本考案の好適な実施例を示
し、１は乗用草刈機体であつて、乗用走行機体１
の前部に支持枠２を前方に向けて突出状態にして
且つ基部を枢着ピン３により上下廻動自在に突設
し、支持枠２の前部に草刈機体４を設け、草刈機
体４には回転軸５が２個並列縦設され、各回転軸
５の下端に刃受板６が取付けられ、刃受板６の両
先端に草刈刃７が遊動可能に枢着され、遠心力で
外方に向くようになつている。

また草刈機体４の前部には保持枠８が前方に向
かつて突出状態にして且つ基部を支持ピン９によ
つて上下廻動自在に設けられ、保持枠８の先端部
下方には支持輪１０が設けられ、草刈機体４を安
定支持し、また草刈機体４の周囲には草の外方飛
散を防ぐと共に草刈刃７を保護するカバ部材１１
が設けられている。

１２は支持部材であつて、支持枠２に立設さ
れ、この支持部材１２と保持枠８に立設した保持
部材１５との間には伸縮調節機構１３が設けられ
ている。

この場合の伸縮調節機構１３の構造にあつて
は、支持パイプ１４の前端部をピン１５により保
持枠８の中程に枢着し、支持パイプ１４の後端部
にナツト１６を固着し、ナツト１６に伸縮調整ハ
ンドル１７を螺着し、伸縮調整ハンドル１７の螺
子部１８にロツクナツト１９を螺合し、伸縮調整
ハンドル１７の中程に受軸２０を遊動可能に設
け、受軸２０を止め輪２１、ベアリング２２によ
り軸方向に位置規制し、受軸２０の両端部を前記
支持部材１２に軸受して構成されている。

本実施例は上記構成であるから、乗用走行機体
１を前進すると草刈刃７で草を刈り取ることがで
き、この際伸縮調整ハンドル１７を回転すると支
持パイプ１４と螺子部１８との螺合量が可変し、
このため伸縮調節機構１３の伸縮量が可変でき、
このため、保持枠８は支持ピン９を中心として上
下廻動し、この結果、草刈機体４は枢着ピン３を
中心として上下廻動し、草刈刃７の高低調節がで
き、且つ伸縮調整ハンドル１７の回転は座つたま
までできる。

〔考案の効果〕

本考案は上述の如く、伸縮調整ハンドルを回転
すると伸縮調節機構の伸縮量が可変でき、このた
め支持枠及び保持枠は上下廻動し、この結果、草
刈機体は上下動し、草刈刃の高低調節ができ、且
つ伸縮調整ハンドルの回転は座つたままでできる
上、草刈刃の高低調節はロツクナツト１９をナツ
ト１６に圧接することにより固定されることにな
る。

また、草刈機体は、支持輪とこの後方の草刈機
体の前部との間に配設され、しかも草刈機体はこ
の草刈機体の前部に基端を枢着して上下廻動自在
に突設した支持枠の先端に設けたから、支持輪の
上下動に伴つてこの基端を支点にして草刈機体は
上下動するため、起伏の激しい場所で走行させて
もこの起伏に良好に順応し、且つ安定に草刈走行
できる乗用草刈機となる。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の一実施例を示すもので、第１図
は全体側面図、第２図は部分断面図、第３図はそ
の平面図である。 １……乗用走行機体、２……支持枠、４……草
刈機体、７……草刈刃、８……保持枠、１０……
支持枠、１２……支持部材、１３……伸縮調節機
構、１５……保持部材、１７……伸縮調整ハンド
ル。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 乗用走行機体の前部に草刈機体を連設し、草刈
   機体に草刈刃を水平回転可能に設けたものであつ
   て、前記乗用走行機体の前部に前方に向けて支持
   枠を基部を枢着して先端部を上下廻動自在に突設
   し、支持枠の前部に草刈機体を設け、草刈機体に
   保持枠を前方に向けて突設状態にして且つ、保持
   枠の基部を草刈機体に枢着して保持枠の先端部を
   上下廻動自在に突設し、この保持枠の先端部下方
   に支持輪を付設し、支持枠の後部に支持部材を立
   設し、保持枠の途中に保持部材を立設し、この保
   持部材に支持パイプの前端部をピンにより保持枠
   の中程に枢着し、支持パイプの後端部にナツトを
   固着し、ナツトに伸縮調整ハンドルを螺着し、伸
   縮調整ハンドルの螺子部にロツクナツトを螺合
   し、伸縮調整ハンドルの中程に受軸を遊動可能に
   設け、受軸を止め輪、ベアリングにより軸方向に
   位置規制し、受軸の両端部を前記支持部材に軸受
   せしめて支持部材と保持部材との間に伸縮調節機
   構を設け、この伸縮調節機構を伸縮せしめる伸縮
   調整ハンドルを着座した作業者の手が届く位置に
   設けたことを特徴とする乗用草刈機。