JPH0352658B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は、例えばフロツピーデイスク装置など
に用いることができるデイスク駆動用モータに関
するものである。

（従来の技術） 情報記録装置として、例えばフロツピーデイス
ク装置などのデイスク装置が広く用いられている
が、近年、装置の小型化の要求に応じて、デイス
ク径が３インチあるいは3.5インチというような
小型のデイスクが市販され、それに応じてデイス
ク駆動装置の小型化も要求されるようになつてき
た。

第４図及び第５図は従来の比較的小型のデイス
ク装置に用いられているデイスク駆動装置の部分
を示しており、記録媒体たるデイスクの駆動用モ
ータ及びデイスクを支持し位置決めするピンなど
がシヤーシを基礎にして組み立てられている。す
なわち、第４図及び第５図において、シヤーシ１
の下面側には、ステータヨーク２、ロータ３など
を有してなるデイスク駆動用モータ４のステータ
ヨーク２が固定されており、シヤーシ１の上面側
には、記録媒体たるデイスク５を包持したケース
６の向きを指示し、かつケース６を位置決めする
複数個の支持位置決めピン７が植設されている。

ケース６内のデイスク５は、モータ４のロータ
３から一体に立ち上がつた図示されないスピンド
ルと一体に形成されたチヤツキングヘツド８上に
載せられるようになつており、チヤツキングヘツ
ド８に形成された係止ピン（図示されず）がデイ
スク５のハブ部に形成された係合部に係合するこ
とにより、デイスク５が回転駆動されるようにな
つている。符号９はデイスク５に対し情報を記録
し再生するための磁気ヘツドを移動自在に支持し
たヘツドアツセンブリを示しており、このヘツド
アツセンブリはシヤーシ１上に設けられている。

（発明が解決しようとする問題点） 上記従来のデイスク装置によれば、デイスク駆
動用モータ及びデイスクの支持位置決めピンなど
がシヤーシを基礎にして積み上げ的に組み立てら
れているため、装置が嵩高になるという問題点が
ある。また、位置決めピン７の高さ位置に対する
チヤツキングヘツドの端面の高さ位置の誤差及び
傾きがなるべく小さいことが要求されるが、上記
従来例によれば、シヤーシ１に対する位置決めピ
ン７の高さ寸法の公差と、シヤーシ１に対するモ
ータ４のステータヨーク２の取り付け位置の公差
及びモータ４に対するチヤツキングヘツド８の端
面位置の公差とが積み上げ的に表われるため、各
部の公差を極力押える必要があり、最終的な組み
立て精度を出すのが困難であつた。

（問題を解決するための手段） 記録媒体たるデイスクを回転駆動するデイスク
駆動用モータ及び上記デイスクに対し情報を記録
再生する磁気ヘツドを移動せしめるアクチユエー
ター等をシヤーシ上に配設したデイスク駆動装置
において、上記デイスク駆動用モータは、スピン
ドルに設けられたロータと、このロータを回転付
勢する複数個の駆動コイルを配設し、かつ中央に
嵌合孔を穿設した肉薄板状の基板を有するステー
タ部とを具備し、上記シヤーシに軸受を直接固定
すると共にデイスクの位置を決める支持ピンを植
設し、上記軸受で上記スピンドルを支持し、該ス
ピンドルには上記ロータより先端側にキヤツチン
グヘツドが設けられており、上記嵌合孔を上記軸
受の外周面に着脱可能に嵌合することによつて上
記ステータ部を位置決めして上記シヤーシ上に固
定したものである。

（実施例） 第１図及び第３図において、フロツピーデイス
ク装置のシヤーシ２１には、デイスクケース２２
内に収納されたデイスク２３を回転駆動するため
の後述の駆動用モータが設けられるとともに、デ
イスク２３に情報信号を書込み又は読み取るため
の磁気ヘツジ２５を保持した移動体たるヘツドキ
ヤリツジ２６を直線的に移動させるリニアアクチ
ユエーター２７が設けられている。デイスクケー
ス２２は基板上に固植された複数個の支持位置決
めピン１８上に位置決めされて載置されるように
なつている。

ケース２２内のデイスク２３のセンタリングハ
ブは上記モータによつて回転駆動されるチヤツキ
ングヘツド１３に載置され、さらにチヤツキング
ヘツド１３に設けられた回転止め３１に、上記セ
ンタリングハブに設けられた係合部３２が係合
し、もつて、駆動用モータが回転駆動されること
によりデイスク２３が回転付勢されるようになつ
ている。

ヘツドキヤリツジ２６は一つのガイドバー３３
により２点で、今一つのガイドバー３４により１
点で支持され、これら二つのガイドバー３３，３
４に沿つてデイスク２３の半径方向に直線的に移
動できるようになつている。二つのガイドバー３
３，３４は丸棒状になつていて、その各両端部は
押さえ板３５によりシヤーシ２１に固定されてい
る。

リニアアクチユエーター２７は、箱形のヨーク
３６とこのヨーク３６の内側面に上下に固定され
た平板状の永久磁石３７，３８とこれらの永久磁
石３７，３８の間隙内に配設された駆動コイル３
９とを有している。各永久磁石３７，３８は厚さ
方向に着磁されてＮ極とＳ極が厚さ方向に形成さ
れているが、各永久磁石を長手方向に二分する線
を境にして磁極が互いに逆になるように、かつ、
上下の磁石は互いに異極同士が対向するように配
設されている。各永久磁石３７，３８は磁束発生
源として所定の間隙をおいて上下に対向してお
り、ヨーク３６と共に磁気回路を構成している。

駆動コイル３９は、腕状の取付部材４０の先端
部に載置されており、ヨーク３６の窓孔３０を貫
いた取付部材４０がヘツドキヤリツジ２６に連結
されることにより、ヘツドキヤリツジ２６は駆動
コイル３９とともに直線移動するようになつてい
る。

ヘツドキヤリツジ２６の側部には位置情報記録
媒体４１が固着され、この媒体４１に近接対向し
て位置センサー４２が設けられている。位置情報
記録媒体４１は、例えば磁気的に位置情報が記録
され、この情報を磁気抵抗効果素子などにより検
出するようになつている。もつとも、位置情報の
記録検出は、そのほかの手段例えば光学的な手段
などに代えても差支えない。媒体４１と位置セン
サー４２でなる位置検出部４３で得られる信号に
よつて、磁気ヘツド２５の位置が制御され、磁気
ヘツド２５がデイスク２３の各トラツクに合致し
て停止するようになつている。

リニアアクチユエーター２７には駆動コイル３
９の移動速度を検出するための速度検出部４４が
設けられている。速度検出部４４は、一端がヘツ
ドキヤリツジ２６に連結された支持腕４５と、ケ
ース２２に添設したマグネツト４６と、磁性金属
板からなるヨーク４７と、このヨーク４７とマグ
ネツト４６との間隙内に配置された平坦な検出コ
イル４８とを有している。リニアアクチユエータ
ー２７は、その駆動コイル３９に通電することに
より、電流の方向に対応した向きに推力を生じヘ
ツドキヤリツジ２６とともに磁気ヘツド２５がデ
イスク２３の半径方向に移動する。駆動コイル３
９の移動とともに検出コイル４８もヨーク４７と
マグネツト４６との間の間隙内を通る磁束を切り
ながら移動するから、検出コイル４８からは駆動
コイル３９の移動速度に比例した電圧信号が検出
される。この検出信号は、位置検出部４３で得ら
れる位置信号とともに、図示されない制御及び駆
動回路に入力され、この制御及び駆動回路は上記
各信号に基づいてリニアアクチユエーター２７を
所定の速度で所定の位置まで移動させるとともに
所定の位置に位置決めして停止させる。

第１図、第２図において、デイスク２３を回転
させるための駆動用モータＭは、ロータヨーク１
２ａ、ロータマグネツト１２ｂ、駆動コイル１６
及びスピンドル１０によつて主に構成されてお
り、スピンドル１０は、シヤーシ２１に固定され
た軸受１１によつて回転自在に支持されている。
シヤーシ２１は鉄板或いはアルミニウム板によつ
て作られている。

軸受１１はホルダー１１ａとこの内部に嵌合固
定した軸受部１１ｂと、スピンドル１０のスラス
ト方向を支承するスラスト受１１ｃから構成され
ていて、ホルダー１１ａをシヤーシ２１に穿設し
た透孔２１ａに嵌合して固定している。なお、こ
の軸受１１は、ボールベアリングを用いたり或は
軸受部１１ｂを直接シヤーシ２１に嵌合固着する
ように構成してもよい。

スピンドル１０の先端側にはロータ１２が、チ
ヤツキングヘツド１３を介して固定されている。
ロータ１２は略皿状に形成したロータヨーク１２
ａと、その内面に固定した環状のロータマグネツ
ト１２ｂとにより構成されている。チヤツキング
ヘツド１３は略円板状に形成されていて、その下
面にはロータヨーク１２ａが固着されており、ス
ピンドル１０の先端部に固定されている。また、
チヤツキングヘツド１３には回転止め３１が上下
動自在かつ半径方向に揺動自在に弾性部材（図示
せず）を介して設けられている。

一方ロータマグネツト１２ｂに対してステータ
部１４がシヤーシ２１上に添設されている。ステ
ータ部１４は肉薄のプリント基板１５上に、複数
個の駆動コイル１６を同心円上に載置すると共
に、中心に嵌合孔１５ａ（第２図）を穿設し、か
つ駆動コイル１６への電流を制御する駆動用
IC20を含む速度制御及び駆動制御用回路を構成
する素子をもつている。このステータ部１４は、
プリント基板１５の嵌合孔１５ａをシヤーシ２１
に固定した軸受１１のホルダー１１ａの外周に嵌
合して、シヤーシ２１に載置し、取付ネジ１７に
より固定される。これにより、駆動コイル１６は
所定の位置に正確に位置決めされてロータマグネ
ツト１２ｂに面対向する。

プリント基板１５は、好ましくは鉄板などの磁
性体からなる肉薄板の表面に樹脂やホーロー等の
絶縁層を施し、この絶縁層上に周知のプリント基
板と同様に銅箔による回路パターンを形成したも
のがよい。このような鉄板コアを用いたプリント
基板を使用することにより、このプリント基板自
体にも磁気回路が形成されてモータとしての効率
が向上する。但し、プリント基板１５自体が薄け
れば、周知のプリント基板でもよく、いずれにし
ても、シヤーシ２１に添設されるので、肉薄のプ
リント基板であつても、モータとしての機能には
影響がなく、厚みを小さくすることからすれば、
極力肉薄にすることが望ましい。符号１９は、回
転速度検出器のマグネツトを示す。

（発明の効果） シヤーシを証として、全てのモータ構成部品
の高さ位置を決めているため、基板の厚さ及び
取付誤差等は、チヤツキングヘツドの端面の高
さ及び傾きに無関係となり、チヤツキングヘツ
ドの高さ精度が容易に確保できる。

デイスクの位置を決める支持ピンをシヤーシ
面上のチヤツキングヘツドと同一側に設けたた
め、支持ピン及びチヤツキングヘツドが共にシ
ヤーシを証として位置決めできるので、支持ピ
ンの高さに対するチヤツキングヘツドの高さ位
置の誤差及び傾きを小さくすることができる。

ステータ部の位置精度は、基板の嵌合孔を上
記軸受の外周面に着脱可能に嵌合することによ
り位置が決められるので、ステータ部の組立及
び分解が極めて容易になると共に、ステータ部
のロータとの相対位置精度を高めることができ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例を示すデイスクの回
転駆動装置の断面図、第２図は同上分解斜視図、
第３図は、本発明を適用したフロツピーデイスク
装置の平面図、第４図は従来のデイスク回転駆動
装置を示す平面図、第５図は同上側面図である。 Ｍ……デイスク駆動用モータ、１０……スピン
ドル、１１……軸受、１２……ロータ、１４……
ステータ部、１５……基板、１６……駆動コイ
ル、２３……デイスク。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 記録媒体たるデイスクを回転駆動するデイス
   ク駆動用モータ及び上記デイスクに対し情報を記
   録再生する磁気ヘツドを移動せしめるアクチユエ
   ーター等をシヤーシ上に配設したデイスク駆動装
   置において、上記デイスク駆動用モータは、スピ
   ンドルに設けられたロータと、このロータを回転
   付勢する複数個の駆動コイルを配設し、かつ中央
   に嵌合孔を穿設した肉薄板状の基板を有するステ
   ータ部とを具備し、上記シヤーシに軸受を直接固
   定すると共にデイスクの位置を決める支持ピンを
   植設し、上記軸受で上記スピンドルを支持し、該
   スピンドルには上記ロータより先端側にキヤツチ
   ングヘツドが設けられており、上記嵌合孔を上記
   軸受の外周面に着脱可能に嵌合することによつて
   上記ステータ部を位置決めして上記シヤーシ上に
   固定したことを特徴とするデイスクの回転駆動装
   置。