JPH0351184A - 熱転写記録媒体 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本発明は熱転写記録媒体、すなわち、熱転写リボンに関
し、特に、耐摩耗性、耐熱性に優れた画像ができ、かつ
、感度の優れた熱転写記録媒体である。

〔従来の技術］ 熱転写記録において、画像の耐摩耗性、耐熱性等の性質
、すなわち、画像定行性と熱転写記録媒体の熱感度を両
立させるために、従来インク層を不均質系（ドメイン）
にすることが提案されている。

これ等の提案はインク層内の凝集力を小さくしく切れを
良＜シ）、加熱部分では均質化を進め、凝集力の高い（
画像足前性の良い）画像を得ようとするものである。

このように、インク層を不均質系にすることによって、
切れをよくすることはできるが、耐摩耗性、耐熱性を向
上させるためには、更に潤滑付与剤層を設けることが必
要になってくる。

しかし、この潤滑付与剤層は熱溶融性物質を主成分とし
ているのでつぎのような問題がある。

それを具体的に説明すると、第２図に示すように、熱転
写記録媒体は基材ｌの上に順に潤滑付与剤層２とインク
層３を有し、インク層３はインク層粒子４を包含するも
のである。

この熱転写記録媒体を用いて画像の転写を行なうには第
３図に示すように、インク層と画像受容紙Ｇとが接する
ように熱転写記録媒体と画像受容紙６を重ね合わせ、熱
転写記録媒体の基材１の裏面からサーマルヘッド等で加
熱すると、加熱された部分が基材１から離れて画像受容
紙６に転写する。この時インク層粒子４が相互に融むし
て均質な層となって画像を形成するはずであるが、イン
ク層と共に転写した潤滑付与剤がインク層粒子ＲＪ互の
間に入り込むのでインク層粒子相互の融首を妨げる作用
をする。その結果側１象の定石性が低下するのが問題で
あった。

〔発明が解決しようとする課題］ 本発明は、従来より一層、耐摩耗性、耐熱性が改心され
、信頼性の高い印字画像が形成され、かつ、印字の際の
感度も良好な熱転写記録媒体を提供しようとするもので
ある。

［課題を解決するための手段］ 上記課題を解決するための本発明の構成は、（１）基材
上に、順に、潤滑性付与剤層、ポリオレフィンを主成分
とするバリヤー層、着色剤と樹脂粒状体を主成分とする
インク層を有する熱転写記録媒体。

（２）バリヤー層のポリオレフィンが粒状体である請求
項（１）記載の熱転写記録媒体である。

本発明において上述のインク層を支持する基材としては
、従来より公知のフィルムや紙をそのまま使用すること
ができ、例えばポリエステル、ポリカーボネート、トリ
アセチルセルロース、ナイロン、ポリイミド等の比較的
耐熱性の良いプラスチックフィルム、上口／１ンあるい
は硫酸紙などが好適に使用できる。

基材の厚さは、熱転写に際しての熱源として熱ヘツドを
考慮する場合には２〜！５μｍであることが望ましいが
、例えばレーザー光等の熱転写性インク層を選択的に加
熱できる熱源を使用する場合には特に制限はない。又、
熱ヘツドを使用する場合に熱ヘツドと接触する基材の表
面にシリコン樹脂、フッ素樹脂、ポリイミド樹脂、エポ
キシ樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂、ニトロセル
ロース等からなる耐熱性保護層を設ける事により基材の
耐熱性を向上することができ、あるいは従来用いる事の
できなかった基材を用いる事もできる。

また、本発明で用いられる着色剤としては、要求される
色調などに応じ、カーボンブラック、有機顔料、無機顔
料、又は染料から適当なものを選択して用いることがで
きる。

そして、本発明においては、インク層の主剤となる物質
として樹脂粒状体を用いる。この樹脂粒状体はヘッドの
熱により粒子同士が融着し、均一な膜となるようなもの
であればよく、具体的にはポリアミド系樹脂、ポリエス
テル系樹脂、エポキシ系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ア
クリル系樹脂、アクリロニトリル系樹脂、酢酸ビニル系
樹脂及びこれらの共重合体等が用いられる。これらの樹
脂の分子量は正量平均分子量で５．０００〜５００，０
００が好ましく、より好ましくはａｏ、ｏｏｏ〜５００
，０００である。また粒子径は０．旧〜０．５μ量、よ
り好ましくは０、Ｏ１〜０．２μｍとなるように調製方
法を調節する。

これら樹脂の調製はすでに公知の方法で容易にできる。

例えば重合開始剤としてベンゾイルパーオキサイド、ア
ゾビスイソブチロニトリル等のラジカル開始剤等を用い
、適当な温度、溶媒下に重合させて得られる。

本発明の潤滑付与剤層は支持体からのインク層の剥離を
容品に行なう役割と、熱転写した画像表面の潤滑性を向
上させて、あらゆる対物、例えば金属、段ボール、紙、
木材に対する摩耗係数を小ならしめ、画像部のインクに
係る応力集中をさける役割をするものである。このよう
な役割から潤滑付与剤層の材料は、ワックス状の脂肪酸
アミド、リン酸エステル等の滑剤、天然のパラフィンワ
ックス、キャンデリラワックス、カルナバワックス等の
ワックス類、シリコーン樹脂、フルオロアルキルエーテ
ル樹脂等の樹脂類、ＰＴＦＥ、Ｓ　１ｃＳＳ　ｉｏｚ笠
滑外滑性付与粒子等々げられる。これらのうち、例えば
カルナバワックスを用いた場合厚さ　０．３〜２．０μ
■の層とすれば十分機能を発揮できる。

本発明においては前記インク層と潤滑付与剤層の間にバ
リヤー層を設ける。これは潤滑付与剤成分が、インク層
粒子間に入り込み、粒子の融着を妨げるのを防止するた
めに設けるものである。このバリヤー層に用いる材料と
してポリオレフィンが適当である。

ポリオレフィンは耐水性、耐薬品性、耐熱性に優れ、画
像定着性を損なうことがなく、他物質との相溶性も良く
ないため、本発明のバリヤー層として適している。さら
にポリオレフィンを粒状体として用いることにより、高
分子量のものを用いても熱感度を損なうことがなく、又
水性塗工ができるため、潤滑付与剤層と混ざり合うこと
がなく完全に層分離でき、各層の機能を全うできる。さ
らに、ポリオレフィン粒状体はほぼ球状であることから
摩擦力を小さくでき、画像の定着性向上に寄与できる。

本発明の熱転写記録媒体を用いた転写の際の模式図を第
１図に示す。

本発明の熱転写記録媒体は基材１の一面に潤滑付与剤層
２、バリヤー層粒子５、インク層３を形成したものであ
る。この熱転写記録媒体を画像受容紙６と重ねて、熱転
写記録媒体の裏面からサーマルヘッド等で加熱すると、
その部分が潤滑付与剤層２の所で基材１から剥離し、画
像受容紙８に転写する。この時、溶融した潤滑付与剤は
バリヤー層粒子５に妨げられてインク層粒子４に混入し
ないので、インク層粒子４は互いに融着し、かつ、画像
受容紙にも融着し、均質な画像を形成する。　この熱転
写記録媒体のインク層主成分に対して添加剤として可撓
性付与剤、インク層脱落防止剤等を用いることができる
。それらの例としてＤＯＰ等の可塑剤、ＥＶＡ、ＥＥＡ
、合成ゴム等を用いることができる。

インク層の厚さは記録する被転写紙の平滑性によって適
宜に設定される。ポリエステルフィルム等の平滑度無限
大のものに対しては１．０〜２．５μ曙で充分、強靭な
画像が形成でき、かつ熱感度も良好である。またコート
紙、上質紙に対しては２．５〜４，０μ−程度を有する
のが画質の点で良好である。

バリヤー層、潤滑付与材層主成分に対しても同様の添加
剤を用いることができる。バリヤー層の厚さは０．１〜
２．０μ−程度有するのが好ましく、より好ましくは０
．３〜１．０μ−である。

また、ポリオレフィンの粒子径は０，０１〜１．０μｍ
程度にするのが好ましく、より好ましくは０．０１〜０
．２　ｕ　ｔｐである。

［実施例］ さらに実施例によって本発明を具体的に説明する。なお
、実施例に記載の各成分のｆｉ（部）は重量部である。

実施例１ 厚さ４．５μｍのポリエステル基村上に潤滑付与剤層と
して、カルナバワックス：パラフィンワックス−１：１
（重量比）のものをトルエンに分散した塗液によって厚
さが１．０μ諷となるように塗布乾燥し、層を形成した
。

次に潤滑付与剤層上にバリヤー層として下記のものを厚
さが０．５μｍとなるように塗布乾燥し、層を形成した
。

くバリヤー層〉 エチレン酢酸ビニル共重合体 ［住友化学■］　　　　　　　　　　　　１０部トルエ
ン　　　　　　　　　　　　　　９０部次にバリヤー層
上にインク層として下記のものを厚さが２６５μ−とな
るように塗布乾燥し、熱転写記録媒体（１）を得た。

くインク層〉 カーボンブラック分散液　　　　　１５部樹脂エマルジ
ョン　アクリロニト リルーグリシジルメタクリレート共 重合体エマルジョン（重量比５０＋５０）（■了−ＩＯ
万、粒子径０，１μｆｆ１）８５部アルコール（はじき
防止剤）　　　適量実施例２ 実施例１におけるバリヤー層の成分を下記のものに換え
た以外は同様にして熱転写記録媒体２を得た。

ポリオレフィン変性アイオノマー ケミバールＳ−１００［三井石浦化学工業鞠］（粒子径
０．１μ国〉）１０部 水　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
１０部アルコール　　　　　　　　　　　８０部実施例
３ 実施例１におけるバリヤー層の成分を下記のものに換え
た以外は同様にして熱転写記録媒体（３）を得た。

ポリエチレンエマルジョン　ポリロ ンＡ［中東油脂■］　（粒径０．５μ層〉）１０部 水　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
８０部アルコール　　　　　　　　　　　１０部実施例
４ 実施例２におけるインク層の成分を下記のものに換えた
以外は同様にして熱転写記録媒体４を得た。

カーボンブラック分散液　　　　　１５部樹脂エマルジ
ョン　メチルメタア クリレートエマルジョン（■−１０万、粒子径０．１μ
ｍ）８５部 アルコール（はじき防止剤）　　　適量比較例１ 実施例１におけるバリヤー層も潤滑付与剤層も設けず、
インク層のみを設けた熱転写記録媒体（５）を得た。

比較例２ 実施例１におけるバリヤー層を設けない以外は同様にし
て熱転写記録媒体（６）を得た。

比較例３ 実施例１におけるバリヤー層の成分を下記のものに換え
た以外は同様にして熱転写記録媒体（７）を得た。

パラフィンワックス（ｆｆｉ、ｐ、６９℃）　　１０部
トルエン　　　　　　　　　　　　　　９０部比較評価
結果 印字テストは裏面にのり付処理されラベル状となったポ
リエステルフィルム（ＰＥＴ）、ミラーコート紙（コー
ト紙）を用いた。印字条件は下記の通りである。

く印字条件〉 サーマルヘッド二部分グレーズ？ｓＭヘッドタイプ プラテン圧　　：　１５０ｇ／ａｓ 熱転写記録媒体の引剥し角度：被転写紙に対して３０度 引剥しトルク値：　２００ｇ 印加エネルギー：ｌＯ〜３０ＩＩＪ／ａｓ　’印字速度
：　１０ｃｍ／ｓｅｅ 比較評価した諸性能は以下の通りである。

熱感度：ミラーコートにおいて細線かすれの発生のない
印加エネルギー 耐摩耗性＝７０℃に設定された槽中でガラス板の上に印
字試料を置き、印字面をダン ボール紙で６０ｇ／ｃｍ　２の荷重、３０ｃｍ７ｓｅｃ
のスピードで往復ラブテストを行ない 画像が判読できなくなった回数を記録 した。

耐金属エツジ摩耗性：約Ｈ／ｃｍ’のステンレスエツジ
を対物として用い、同様にし てラブテストを行ない、被転写紙面が 露出した回数を記録した。

耐スチームアイロン性：印字試料の印字面に綿布を置き
、１５０’Ｃに設定されたスチームアイｏンを１００ｇ
／ａｍ’の加圧下１０秒間装いた。その後綿布へのイン
ク転 移性を目視評価した。

く評価基準〉 ｉ＜転写甘ず　　　　かす紅転写　　　　■できるほど
に転写耐熱性＝２００℃に設定したアイロンの先にテフ
ロンテーフヲツケ、３００ｇ／ｃｍ　２の荷重でラブテ
ストを行ない、画像が判読 できな（なった回数を記録した。

く評価結果〉 ［発明の効果］ 以上説明したように、本発明の熱転写記録媒体は、潤滑
付与剤層とインク層との間に、ポリオレフィンを主成分
とするバリヤー層を設けであるので潤滑付与剤によるイ
ンク層樹脂粒子の融着が妨げられることがなく、画像の
定行性を損うことがない。

更に、バリヤー層を形成しているポリオレフィンが粒状
体であると熱感度を損うこともない。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の熱転写記録媒体を用いて熱転写してい
る状態の模式図、 第２図は従来の熱転写記録媒体の断面の模式第３図は従
来の熱転写記録媒体を用いて熱転写している状態の模式
図である。 １・・・基＋４１２・・・潤滑付与剤層、３・・・イン
ク層、４・・・インク層粒子、５・・・バリヤー層粒子
、６・・・画像受容紙。

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. （１）基材上に、順に、潤滑性付与剤層、ポリオレフィ
   ンを主成分とするバリヤー層、着色剤と樹脂粒状体を主
   成分とするインク層を有することを特徴とする熱転写記
   録媒体。
2. （２）バリヤー層のポリオレフィンが粒状体であること
   を特徴とする請求項（１）記載の熱転写記録媒体。