JPH0351164Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は、熱転写用カーボン紙を介して熱転写
記録する記録装置に関するものである。

（従来技術と問題点） 従来の熱記録する記録装置はサーマルプリンタ
とも呼ばれ、その記録部は記録ヘツドとプラテン
ロールとで構成されているのが普通である。

そして記録部における記録ヘツドとプラテンロ
ールとの組合せ状態は、記録ヘツドとプラテンロ
ールが対向し押圧したままで分離しないもの、所
定の印字が完了する毎に記録ヘツドがプラテンロ
ールから離脱するものとがある。しかし前者の形
態のものは印字時の用紙の送りの際に用紙に皺が
生じ易く、この傾向は用紙が複数枚セツトのもの
にあつては用紙相互間にズレが生じ顕著に現れ易
いという問題がある。

また後者の形態のものは、前者に比べて皺の発
生に関しては改良されるものの、一方で記録ヘツ
ドと連結された多数の配線類を記録ヘツドの移動
の度毎に屈伸させることになつて疲労させるとい
う問題がある。

そこで本出願人は先に、記録ヘツドに対向して
押圧しているプラテンロールを所定の印字が完了
する毎に所定の短時間だけ該ヘツドより離脱させ
る離脱装置を備えている熱記録装置に関する特許
出願をした（特開昭59−45180）。この発明にあつ
ては、プラテンロールの記録ヘツドに対する着脱
を例えばレバーを介して電磁ソレノイドを連結さ
せ、電磁ソレノイドの励磁によつて行う構成にし
てあり、これによつて記録ヘツドとプラテンロー
ルとの間を走行する記録用紙（あるいは着色転写
シートと記録用紙がセツトされた状態のもの）は
所定の記録が完了する毎にプラテンロールによる
押圧状態から開放され、累積されようとする皺は
その都度解消されることになる。

ところが、記録用紙の記録部への移送にピント
ラクターを設置した熱記録装置において、プラテ
ンロールの記録ヘツドに対する着脱を前記した先
願方式で行う場合には、プラテンロールの着脱作
動に伴い記録用紙の張りと弛みが交互に生じ、そ
の為見当ずれや用紙の破損が発生するという問題
がある。即ち、ピントラクターを使用した場合、
記録用紙はピントラクターの片側の面から入り、
プラテンロールを周回し、記録後にピントラクタ
ーの他方の面から抜け出る構成であり、そして記
録用紙はプラテンロールが記録ヘツドと接する時
に張りが生じるように設定されているため、プラ
テンロールが記録ヘツドから離脱した際は記録用
紙に弛みが生じる。そしてプラテンロールが記録
ヘツドに再度接する場合は記録用紙も再び張りが
生じることになり、この時、前記した用紙の見当
ずれ、用紙の破れが生じ易いのである。

（目的） 記録部への記録用紙の移送にピントラクターを
設置した熱記録装置において、プラテンロールを
記録ヘツドに対し着脱させても記録用紙の見当ず
れ、破損が生じない熱記録装置を提供することに
ある。

（構成） 本考案の熱記録装置の構成は、記録用紙３を一
方の側に装着して供給し、且つ他方の側にも記録
用紙を装着することで排出するピントラクター４
と、前記ピントラクターの一方の側より供給され
た記録用紙を周回させてピントラクターの他方の
側に送るプラテンロール２と、プラテンロール上
に周回された記録用紙に記録する記録ヘツド１を
有し、所定の印字動作が完了する毎に記録用紙の
記録不要部分を早送りすると同時に、記録ヘツド
に対向して押圧しているプラテンロールを所定の
短時間記録ヘツドより離脱する熱記録装置におい
て、プラテンロールを記録ヘツドに着脱させる手
段として、プラテンロールとピントラクターを連
結する部材及びプラテンロールとピントラクター
を連結した状態でピントラクターの駆動軸を支点
としてスイングする手段を設けたことを特徴とす
る熱記録装置である。

（実施例） 以下、実施例として示す図面に従つて本考案を
具体的に説明する。第１図は、熱記録装置の記録
ヘツド及びプラテンロール部分を示す側面図であ
る。図中１は記録ヘツドであり、図示しない駆動
回路により発熱体に電流を流して発熱させるよう
になつている。２はプラテンロールで、図示しな
い駆動装置により回転されるようになつている。
３は記録用紙で、４はピントラクター、５はプラ
テンロールの駆動軸である。記録用紙３はピント
ラクター４の片側の面からガイドされて入り、プ
ラテンロール２を周回する際に記録され、記録後
ピントラクター４の他方の面から抜けてゆく構成
になつている。この間、記録用紙３は、記録時に
プラテンロールによつて転写用カーボン紙６と共
にヘツドに押圧され、非記録時には押圧から開放
されるという動作を繰り返し、ヘツドとプラテン
ロールとの間を記録されながら走行することにな
る。

プラテンロール２の記録ヘツド１に対する着脱
はピントラクター４の駆動軸５を支点としてピン
トラクターと一体的にスイングするようになつて
いる。その為には、ピントラクター４の駆動軸５
とプラテンロール２の中心軸７とを支持体フレー
ム８で連結させるかあるいはピントラクター４の
駆動軸５とプラテンロールの中心軸７とを軸（図
示していない）で単に連結するなどし、プラテン
ロールの中心軸の両端部を図示されないレバーを
介して図示されない電磁ソレノイドに連結させる
構成にし、電磁ソレノイドの励磁により行うこと
によつてすることができる。

（効果） 記録ヘツドに対するプラテンロールの着脱はピ
ントラクターの駆動軸を支点とし、ピントラクタ
ーと一体的にスイングするため、プラテンロール
が記録ヘツドから離脱しても記録用紙には弛みは
生じないため、記録用紙の見当ずれ、破損すると
いう問題は解消することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本考案に係る熱記録装置で、記録の
ため記録ヘツドに対してプラテンロールが接触し
ている状態と、所定の記録が完了し、記録用紙の
記録不要部分を早送りするため、記録ヘツドから
プラテンロールを所定の短時間だけ離脱している
状態を示した側面図である。第２図は、記録像部
分と記録不要部分を表わした記録用紙の部分図で
ある。 １……記録ヘツド、２……プラテンロール、３
……記録用紙、４……ピントラクター、５……ピ
ントラクターの駆動軸、６……転写用着色紙（例
えばカーボン紙）、７……プラテンロールの中心
軸、８……支持体フレーム。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 記録用紙３を一方の側に装着して供給し、且つ
   他方の側にも記録用紙を装着することで排出する
   ピントラクター４と、前記ピントラクターの一方
   の側より供給された記録用紙を周回させてピント
   ラクターの他方の側に送るプラテンロール２と、
   プラテンロール上に周回された記録用紙に記録す
   る記録ヘツド１を有し、所定の印字動作が完了す
   る毎に記録用紙の記録不要部分を早送りすると同
   時に、記録ヘツドに対向して押圧しているプラテ
   ンロールを所定の短時間記録ヘツドより離脱する
   熱記録装置において、プラテンロールを記録ヘツ
   ドに着脱させる手段として、プラテンロールとピ
   ントラクターを連結する部材及びプラテンロール
   とピントラクターを連結した状態でピントラクタ
   ーの駆動軸を支点としてスイングする手段を設け
   たことを特徴とする熱記録装置。