JPH03505521A - エンテロウイルスに対するモノクローナル抗体 - Google Patents

エンテロウイルスに対するモノクローナル抗体

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JPH03505521A
JPH03505521A JP50455289A JP50455289A JPH03505521A JP H03505521 A JPH03505521 A JP H03505521A JP 50455289 A JP50455289 A JP 50455289A JP 50455289 A JP50455289 A JP 50455289A JP H03505521 A JPH03505521 A JP H03505521A
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モウブレイ,ジェイムス・フレデリック
ユーセフ,モハメッド・ギャラル・エルディン
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スリーアイ・リサーチ・エクスプロイテーション・リミテッド
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるため要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 エンテロウィルスに対するモノクローナル抗体本発明は、エンテロウィルスに対 するモノクローナル抗体、その産生方法、および血清および他の液体試料中のエ ンテロウィルスの抗原およびエンテロウィルスに対する抗体についての検査にお けるその使用ならびIこ免疫吸収剤の製造および使用に関する。
エンテロウィルスは、胃腸管中で増殖する一層のウィルスである。
これらのウィルスは正の極性を有する一重鎮多シストロン性RNAを含有するこ と、および直径約27nmであることが報告されている。
アントリユース(Andrews)らの「ウイルシズ・オブ・パーティブレイテ イス(Viruses of vertebrates)J、第4版、第1頁7 第37頁、ベイラーリック−チンダル(Bailleric −T 1ndal l)、ロンドン(1978)によると、これらは立方対称性を呈しており、C5 CQ中の浮遊密度1 、349/11112を有している。構造上、エンテロウ ィルスは、4つの主要なピリオンポリペプチド、すなわち、VP ]−、VP2 、VP3およびVP4を有している。エンテロウィルスは、ポリオ、ポーンホー ルム病、急性髄膜炎、急性心筋炎、l型真性糖尿病、季丸炎および上部気道の感 染のような種々の臨床的状態に関係している。
この群には、ポリオウィルス、コクサンキーA1 コクサンキーBおよびエコー ウィルスが含まれる。近年、この群にA型肝炎ウィルス(HAV)が加えられて 、現在までのところ、72種類はどの異なった血清型が確認されている。
エンテロウィルス感染が、「ウィルス性疲労後症候群」としても知られている筋 痛性脳を8炎(ME)の原因であることも、近年、立証された。非常に多くの種 類のエンテロウィルスについて適当な診断的検査が存在しないために、この感染 の治療は、これまで妨げられてきた。
臨床学的見地において、実施期間中、全体としてこの群について1つの検査で充 分である場合がしばしばあるが、種々の血清型の各々について、別々の固有の検 査を必要とする。
エンテロウィルスは、通常、各血清が1以上のプールと一体化されるように設計 された組合せを用いて交差抗血清プールを用いる中和によって同定される。した がって、通常、同定は遅く、高価で、長い。
VPIとして知られているタンパク配列が、部分的に、全エンテロウィルス群の 全体にわ/こって保有されていることは知られている。
しかしながら、この配列に対する抗体を生じることはできるが、全血清型に対し て結合する抗体:VPIエピドーグおよび全群の全体にわたって保有されていな い他のタンパク系上のエピトープに対して結合する全ての上記抗体を製造するこ とができなかった。
本発明の目的は、エンテロウィルスに対する非血清型特異性抗体を提供すること である。
本発明は、本明細書に定義するようなエンテロウィルス群の全血清型に対して結 合するモノクローナル抗体5−D8/1を提供するものである。
さらに、本発明は、ハイブリドーマセルラインによって産生されるモノクローナ ル抗体であって、エビドーグがA型肝炎ウィルスを除くエンテロウィルスとして 知られているウィルス群の全体にわたって保有すれているエンテロウィルスのV PIタンパクのエピトープに対して結合能を有することを特徴とするモノクロー ナル抗体を提供するものである。該ハイブリドーマセルラインは、マウスのよう な誓歯類から誘導されるのが好ましい。
したがって、本発明は、先の研究から得られた指摘にもかかわらず、VPlタン パク自身がこの群の全体にわたって高度に保有されているだけではなく、エピド ーグもそこに保有されているという驚くべき発見に基づくものである。
広範囲のエンテロウィルス血清型に対して試験をすると、本発明の抗体は、A型 肝炎ウィルスを顕著に除いて結合することが分かった。しかしながら、該この群 の他のメンバーとの有意な遺伝学上の変化についてのこの明白な証拠は、他の無 関係な研究による最近の他の指摘と共に、HAVウィルスがエンテロウィルス群 に間這って置かれていることを示佼しようとしている。故に、本明細書に関して 、「エンテロウィルスJという定義は、A型肝炎ウィルス(HA V)を除く。
本発明は、特に好ましくは、エンテロウィルス群(本明細書で定義した)の全血 清型に対して結合し、受託番号第88041401号の下、連合王国ンールズベ リー・ニス・ピー・フォー・オー・ジェイ・ジー、ポートン・ダウン、ビー・エ イチ・エル・ニス・センター・フォー・アプライド・マイクロバイオロジー・ア ンド・リサーチ、ヨーロピアン・コレクション・オブ・アニマル・セル・カルチ ャーズ(European Co11ection or Animal Ce 1l Cu1tures。
P HL S Centre for Applied Microbiolo gy & Re5earch。
Porton Down、  5alisbury S P 4 0 J G、  U、に、)に1988年4月14日に寄託されたハイブリドーマセルラインに よって分泌される5−D8/lと命名されたモノクローナル抗体を提供するもの である。
本発明は、本発明の抗体を分泌する、受託番号第88041401号の下、ヨー ロピアン・コレクション・オブ・アニマル・セル・カルチャーズに1988年4 月14日に寄託されたノ・イブリドーマセルラインを提供するものである。本発 明は、さらに、受託番号第88041401号の下、ヨーロピアン・コレクショ ン・オブ・アニマル・セル・カルチャーズに1988年4月14日に寄託したノ 1イブリドーマセルラインのものと実質的に同一の特性を有するクローン、サブ クローンおよび細胞にまで及ぶ。
本発明者らは、さらに、驚くべきことに、5−D8/lと命名されたモノクロー ナル抗体が、エンテロウィルス(本明細書で定義した)のVPIタンパクに対す るヒト抗体の存在にかかわらず、該VPIタンパクに対して結合能を有すること を見いだした。故に、このモノクローナル抗体は、エピトープが(i)エンテロ ウィルス群(A型肝炎ウィルスを除く)の全体にわたって保有されており、(i i)ヒト抗体が結合するものとは異なるエピトープであるエンテロウィルスのV PIタンパクのエピトープに対して結合能を有するl(ラトープを有すると思わ れる。
また、エンテロウィルス群の全体にわたって保有されているvPlタンパクのエ ピトープに対して結合能を有するパラトープを有するモノクローナル抗体の少な くとも1つの7ラグメントからなる/\イブリッド抗体であって、この少なくと も1つのフラグメントがFabフラグメントバラトープおよびイディオタイプか ら選択されることを特徴とするハイブリッド抗体も本発明の範囲内に含まれる。
通常、モノクローナル抗体に免疫測定マーカーを供給するのが好都合である。故 に、本発明は、エンテロウィルスのVPIタンパクのエピトープに対して結合す るモノクローナル抗体からなり、該エピトープが全エンテロウィルス(A型肝炎 ウィルスを除く)のVPIタンパクの全体にわたって保有されており、該抗体が 免疫測定マーカーで標識されていることを特徴とする標識化抗体も包含する。こ のような免疫測定マーカーは、発蛍光団マーカー、発光測定マーカー、酵素マー カー、ハプテンマーカーまたは放射性同位体であり得る。モノクローナル抗体へ のマーカーの導入は、標準的技術を用いて行うことができる。発蛍光団マーカー は、米国特許US−A−3940475に開示されている。発光測定マーカーと しては、ルミノールが挙げられる。酵素マーカーは、米国特許US−A−364 5090に開示されている。セイヨウワサビペルオキシダーゼは好適なm素マー カーであり、グルタルアルデヒドのような架橋結合分子によって抗体とコンジュ ゲートし得る。/為ブテンマーカーとしては、ビオチンが挙げられる。放射性同 位体の例としては、12″■のようなヨウ素の放射性同位体を挙げることができ る。
本発明は、エンテロウィルスのVPIタンパクのエピトープに対して結合能を有 するモノクローナル抗体からなり、該エピトープがエンテロウィルス群(本明細 書で定義した)の全体にわたって保護されており、該抗体が固相に結合している ことを特徴とする免疫吸収剤を提供するものでもある。標準的技術を用いて、例 えば、ビーズもしくは管状、まl;は例えば、マルチウェルプレートのウェル面 のようなウェル面状の、濾紙、ナ70ン、ポリエチレン、ポリスチレンまたはポ リプロピレンのようなポリマーであってもよい固相に抗体を結合させることがで きる。固相は、アガロースのようなシュガー、または変性アガロースのような変 性シュガー、または架橋デキストランであってもよい。多糖類支持体に抗体を結 合させる方法は、米国特許US−A−3645852に開示されている。
本発明は、さらに、 (a)エピトープがエンテロウィルス群の全体にわたって保有されているエンテ ロウィルスのvP1タンパクのエピトープに対して結合能を有するモノクローナ ル抗体からなり、該モノクローナル抗体が固相に結合している免疫吸収剤を製造 し、(b)該免疫吸収剤と、エンテロウィルスのVPIタンパクヲ含有している 液体媒質を接触させ、 (c)次いで、吸収されたVPIタンパクを免疫吸収剤から溶離する工程 かもなるエンテロウィルスのVPIタンパク含有液体媒質からエンテロウィルス のVPIタンパクを分離する方法を提供する。
また、本発明は、モノクローナル抗体5−D8/lを利用して、血清および他の 生物学的液体のような液体試料中のエンテロウイルス、その抗原、およびそれに 対する抗体に関する検査を提供するものである。
また、本発明は、 (a)免疫測定マーカーで標識した抗体を含む液体媒質であって、該抗体が、エ ピトープが全エンテロウィルスのVPIタンパク中に保有されており、かつヒト 抗体を結合するVPIタンパクのエピトープとは異なるエピトープである液体媒 質を製造し、(b)該液体媒質中で組織試料をインキュベートし、(C)インキ ュベートしj;組織試料を洗浄し、(d)組織試料中の結合標識化抗体の存在ま たは非存在を測定し、結合標識化抗体の存在によって組織試料中のエンテロウィ ルスの抗原の存在が示される ことを特徴とするヒト組織試料中のエンテロウィルスの抗原の存在または非存在 を測定する免疫細胞化学的方法を提供するものである。
液体試料中のエンテロウィルスの抗原の存在または非存在を検出する方法は、 (a)ハイブリドーマセルラインによって産生されたモノクローナル抗体であっ て、該抗体が、エピトープがA型肝炎ウィルスを除くエンテロウィルスとして知 られているウィルス群の全体にわたって保有されているエンテロウィルスのVP Iタンパクのエピトープに対して結合能を有するモノクローナル抗体を製造し、 (b)液体試料の存在下で組繊細胞を培養し、(c)得られた培養細胞を固定化 し、 (d)該固定化細胞と工程(a)のモノクローナル抗体とを接触させ、次いで、 (e)結合抗体の存在または非存在について固定化細胞をモニターし、結合抗体 の存在によって液体試料中のエンテロウィルスの抗原の存在が示される ことからなる。
本発明の別の態様は、 (a)エピトープが(1)エンテロウィルス群の全体にわたって保有されており 、かつ(u)ヒト抗体が結合するものとは異なるエピトープであるVPIタンパ クのエピトープに対して結合能を有するバラトープヲ有スるエンテロウィルスの VPIタンパクに対するモノクローナル抗体である第1抗体を含有している液体 媒質を製造し、(b)抗−1gGおよび抗−1gMから選択される固定化第2抗 体と液体試料とを接触させ、 (C)接触した固定化第2抗体を洗浄し、(d)洗浄した固定化第2抗体とエン テロウィルスのVPIタンパクとを接触させ、 (e)次いで、vPlタンパク処理した固定化第2抗体と工程(a)の液体媒質 とを接触させ、そして、 (f)得られた抗体処理固定化第2抗体を結合第1抗体の存在または非存在につ いてモニターし、結合第1抗体の存在によって試料中のエンテロウィルスに対す る抗体の存在が示されることを特徴とする抗体の患者から採取しl;液体試料中 のエンテロウィルスに対する抗体の存在を検出する方法を提供するものである。
液体試料は、例えば、血液、血清、脳を髄液または心腹輸液であり得る。この方 法では、予め決定されl;量のVPlタンパクを工程(d)で使用することがで き、一方、予め決定された量の第1抗体を含む量の工程(a)の液体媒質を工程 (e)で使用し、その結果、工程(f)で観察された結合第1抗体の量によって 液体試料中のエンテロウィルスに対する抗体のレベルの程度が得られる。
さらに、本発明は、 (a)エピトープがA型肝炎ウィルスを除くエンテロウィルスとして知られてい るウィルス群の全体にわI;って保有されているエンテロウィルスのVPIタン パクのエピトープに対して結合能を有するモノクローナル抗体である第1抗体を 製造し、(b)液体試料と予め決定された量の第1抗体の混合物を平衡させ、( C)固定されたエンテロウィルスのVPIタンパクからなる第1基質を製造し、 (d)工程(b)の平衡化混合物と工程(c)の第1基質とを接触させ、(e) 接触した第1基質を洗浄し、 (f)固定されたエンテロウィルスのVPlタンパクからなり、工程(c)の第 1基質と実質的に同一である第2基質を製造し、(g)工程(b)で使用した予 め決定された量の第1抗体と工程(f)の第2基質とを接触させることによって 得られる対照試料と、工程(e)の洗浄された第1基質上の結合第1抗体の量と を比較し、次いで、接触した第2基質を洗浄し、第2基質上の結合基質の量と比 較して第1基質上の結合第1抗体の量の減少によって液体試料中のエンテロウィ ルス抗原レベルの程度が得られることを特徴とする液体試料中のエンテロウィル スの抗原を検出する方法を提供するものである。
免疫検査キットは、別々の容器に入れた、(1)エピトープが(1)エンテロウ ィルス群の全体にわたって保有されており、(u)ヒト抗体と結合するものとは 異なるエピトープである、VPIタンパクのエピトープに対して結合能を有する バラトープを有するエンテロウィルスのVPIタンパクに対するモノクローナル 抗体、 (n)抗−1gG3よび抗−1gMから選択される固定化第2抗体、および (1)エンテロウィルスのVPIタンパクからなり得る。
他の免疫検査キットは、別々の容器に入れた、(I)エピトープがA型肝炎ウィ ルスを除くエンテロウィルスとして知られているウィルス群の全体にわたフて保 有されているエンテロウィルスのVPIタンパクのエピトープに対して結合能を 有するモノクローナル抗体、および (II)固定されたエンテロウィルスのVPlタンパクからなる基質からなって いる。
図面を介して、以下の記述において、本発明の種々の態様について説明する。
ウィルスおよびマウス ウィルスストックを種々の連続的なセルライン中で調製し、−70℃で貯蔵した 。使用したウィルスは、ツクサラキーウィルス81〜B6、エコーウィルス11 .22および24、ポリオウィルス]、2および3、コクサラキーウィルスA7 .98よび16、ライノウィルス】A%A!肝炎ウィルス(HAV)、黄熱病( YE)、麻疹ならびにロタウィルスであった。
HAVを除く全エンテロウィルス菌株を、プラスチック製ペトリ皿上で増殖させ たヘラ(Hela) S−3m砲車層上で、プラーク方法によって検査した。ウ ィルス濃度は、ストックウィルス調製物111Q当たりのPFUの数で定義した 。HAVの感染性検査は、定量的酵素−結合免疫吸収剤検査を用いて行った。マ ウスの免疫のためにコクサラキーB5 [CBS (7#−フナ−(F aul kner)菌株)]の原型菌株を使用した。2つのC5CQ勾配液中におけるバ ンディングによって該ウィルスを精製した。雌性Ba1b/Cマウスを使用した 。
ハイブリドーマ調製 10’PFU/!1+<1を含有するウィルスの試料を、56℃で30分間加熱 し、雌性Ba1b/Cマウスに完全70インドアジユバント(CFA)中で皮下 的に接種した。2週間後に不完全アジュバントヲ用いてこの投与を繰り返し、融 合の3日前に静脈内に水性ブースター投与を行った。
コーラ−(Kohler)およびミルスティン(M i 1stein)の技術 [ネイチャー (N ature)、256.495−497 (1975)] によって免疫されたマウス由来の牌臓リンパ球とマウス骨髄腫細胞(NSO)を 非経口的に融合させることによって、ハイブリドーマセルラインを調製した。C BSと反応性のある抗体を分泌するハイブリドーマラインを間接免疫蛍光検査法 (I F)によって同定し、マクヵーン(McKearn)の限界希釈方法[「 モノクローナル・アンチボディズ(Monoclonal Antibodie s)J、プレナム・プレス(P Ienum P ress)、ニュ一ヨーク、 (]、98Q)、$403頁〜第404頁〕によってクローンした。その後、こ れらのクローンを、CBI、CB2.CB3、CB4、CB6、コクサラキーウ ィルスA7(CA7)、CA9、CAl6.エコーウィルス1122および24 、ポリオウィルス1.2および3、HAV、ライノウィルスIA、 ヒトロタウ ィルス、麻疹ウィルス、YFならびにアデノウィルスに対するIFによって試験 した。
間接免疫蛍光検査法 マルチスポットスライドガラス上に感染培養物からトリプシン分散細胞をスポッ トすることによって、IFに関する抗厚基質を調製した。非感染細胞を対照とし て同様に処理した。これらの調製物をアセトン中で20分間固定し、乾燥し、使 用するまで凍結させておいた。該スポットを非希釈および1:10希釈のハイブ リドーマ上澄み液に暴露した。次いで、蛍光抗マウス免疫グロブリンを使用して 、ガードナー(G ardner)およびマクイーン(McQuinn)のIF 法[「ラビッド・ウィルス・ダイアグノウンス、アプリケーション・オブ・イム /フルオレセンス(Rapid virus diagnosis、appli cationof immunofluorescence)J、バターワース 、ロンドン(1974)]によって、結合マウス免疫グロブリン(Ig)を検出 した。
免疫プロッティング検査法 ナズ(N az)らの方法[サイエンス(S cience)、225.342 〜344(1984)]の変形を用いてIFによって試験したものと同一の範囲 のウィルスを用いて酵素免疫結合技術を使用することによって、CBS反応性モ ノクローナル抗体の交差反応性を確認した。
すなわち、バイオラッド(B ioRadTM)ドツト−プロット装置を用いて 、ニトロセルロース(NC)膜のストリップ上に抗体を吸着させた。
次イテ、0.05M  )リス(tris)、0.15M NaCQ、0.5% トゥイーン20 (Tween 20 TMXpH10、3)に入れた3%ウシ 血清アルブミン(B S A)でブロックすることによって残存結合部位を飽和 させた。次いで、ストリップをモノクローナル抗体(5−D8/l)でインキュ ベートし、適当に洗浄した後、ペルオキシダーゼ結合ウサギ抗−マウスγ−グロ ブリンでインキュベートした。次いで、ジアミノベンジジンおよび過酸化水素で 免疫プロットを展開させた。
非感染組織培養細胞およびエンテロウィルスとは異なったウィルスを対照として 使用した。
ウェスターンプロット ウェスターンプロットを用いて、5−D8/lモノクローナル抗体によって認識 されたエピトープを図形化した。12.5%ポリアクリルアミドゲル上でSDS ゲル電気泳動によって、精製したウィルスタンパクを分離し[レムリ(Laem mli)、ネイチJF −(N ature)227、第680頁〜第685頁 (1970)参照]、電気溶離によってNC膜に移動させ、次いで、上記のよう に免疫プロットするために処理した。ビオチン化した分子量マーカーも電気泳動 し、プロットシ、ペルオキシダーゼ結合ストレプタビジンで染色して、反応性ピ リオンタンパクの位置を確めた。
モノクローナル抗体アイソタイプの測定特異性ウサギ−抗−マウスIgG、、1 gG2い 1gG2い IgG、およびIgMを使用して二重免疫拡散法によっ て、上澄み液調製物中のモノクローナル抗体のサブクラスを測定した。
中和、補体結合および赤血球凝集抑制試験グリスト(Grist)らのマイクロ タイター中和試験[「ニュートラリゼーシ3ン・テスラ:イン・ダイアグノステ ィック・メソッズ・イン・クリニカル・パイロロジイ(Neutralisat ion Te5ts : inDiagnostic methods in  clinical virology)J、第81頁〜第94頁、ブラックウェ ル、オフスフオード(1979)]の変形を使用した。すなわち、5−D8/l 免疫性腹水(50μg)の一連の2倍希釈液を、100  PFUの攻撃ウィル ス(CBI、CB3またはCBS)と反応させた。次いで、ベロ(V ero) 細胞(1,5XlOつを添加し、プレートを、空気中5%CO8中、37℃で7 日間インキュベートした。力価は、ウィルス−特異性細胞変性効果(CPE)に 対する完全な保護を示す最大希釈として顕微鏡的に読み取った。
マイクロタイタープレートを用いて、ホークス(Havkes)の方法[レネッ テ(L 6y1nete)、シュミット(S chmidt)、「ダイアグノス ティック・プロシージャーズ・フォー・バイラル、リケッチアル・アンド・クラ ミジアAy−イン7エクシ3ンズ(Diagnostic procedure sfor viral、 rickettsial and chlamydi al 1nfections)」: 嬉5版、第3頁〜第49頁、アメリカン・ パブリック・ヘルス・アソシエイシツン(American Public H ealth As5ociation)、ワシントン(1979)]によって補 体結合試験(CF T)および赤血球凝集抑制試験(HAI)を行った: 5− D8/1免疫性腹水を試験抗体として使用し、ウサギ過剰免疫性血清を陽性対照 として使用した。標準化したCBI、C84およびCB5ウィルスを抗原として 使用した。
CFTに対する力価は、指示細胞(合成ヒツジ赤血球)の完全な溶解を示す抗体 の最大希釈として表した。HAI力価は、O型とと赤血球の凝集を完全に抑制す る抗体の最大希釈として読み取った。
108個のハイブリドーマの全部を6つの融合法で誘導した。これらのうち、7 5個は適切な特異性を示さず、9個はIF試験において対照ベロ細胞と反応した ので、無視した。14個のハイブリッド上澄み液は、最初のスクリーニング試験 においてコクサノキーウイルスB5と特異的に反応し、6個だけが限界希釈での クローニングにおいて活性を維持した。これらのモノクローナル抗体のうち4個 は同様の免疫化学的性質および他のエンテロウィルスとの広範な反応性を有して いた。これに基づいて、これらのうちの1つ、5−D8/1を別の研究の!こめ に選択した。抗体5−D8/Iを分泌するハイブリドーマセルラインは、受託番 号筒8.!1104140]号の下、ヨーロピアン・フレクション・オン・アニ マル・セル・カルチャーズに1988年4月14日に寄託された。
免疫化学的性質 ゲル拡散法によって決定する免疫グロブリンアイソタイプによって5−D8/1 がIgG、、サブクラスのものであることが分かつj;。
広範なエンテロウィルスならびにピコルナウィルス以外のウィルスを使用して行 ったウェスターン・プロットによって、モノクローナル抗体が相対分子量34, 000〜37,000を有する単一のペプチドと反応することが分かった。銀染 色データ8よびエンテロウィルスペプチドの公知の電気泳動移動度[カッンエ( Katze)およびクロウエル(Crowell)、ジャーナル・オン・ゼネラ ル・パイロロジイ(J 、gen、V 1ro1.)、50、第357頁〜第3 67頁(1980)]を用いることによって、5−D8/l抗体がVPIペプチ ドと反応することは明らかである。ウェスターン・プロットによって、全エンテ ロウィルスが5−D8/l抗体と反応し、HAVが唯一の例外であることが分か った。対照ウィルス(エンテロウィルスではないYFおよび麻疹)は陰性であっ l;。
コクサラキーウィルスB3、B5、ポリオウィルス11エコーウイルス11,2 2、YFおよび麻疹ウィルスを全て部分的に精製し、力価10’PFU/l1l ffで使用した。HAVもゲアリック(Garelick)らの開示した方法[ プロシーデインダス・オン・ジ・インターナショナル・フンフエレンス・オン・ バイラル・ヘバティティス(Proceedings of the I nt ernational Conferenee on ViralHepati trs’t、ロンドン(1987))によって検査したものと一致する力価で部 分的に精製しl;。コクサラキーウィルスA7およびA9を力価lO・PFU/ mQで組織培養上澄み液として使用し、これは、ウェスターン・プロットにおけ る比較的弱いバンドの原因でありl;。
免疫蛍光検査法および酵素免疫測定法 1Fによると、5−D8/1抗体は、試験したエンテロウィルスの全部と反応し たが、無関係のウィルスまたは細胞対照とは反応しなかった。結果を下記第1表 に示す。定量的には、使用しt;腹水によって、種々のエンテロウィルスに対し て10!〜10’の範囲の力価が得られt;。
第4表の注意書: ■、交差反応は、酵素免疫測定法(E I A)および間接免疫蛍光検査法(I F)によって検査した。
2、力価は、log+。の逆数で表した。
酵素免疫測定法によると、非特異性反応を伴わず、高い抗体希釈液で強く染色す ることが非常に明確であった。定量的には、この測定法は、IFよりも敏感であ り、10倍またはそれ以上の力価を得た。面測定法は、エンテロウィルスの遺伝 子に対するこのモノクローナル抗体の群特異性を確認した。他方、HAVは2つ の系のいずれにおいても反応しなかった。
生物学的性質 =1]、5−D8/I抗体は、試験しl:免疫性腹水の最低希釈液(1:lO) でさえ、CBISCB3、CB5ウィルスを中和しないことが分かった。
補体結合:CFTにおいて、モノクローナル抗体は、非常に高い希釈液で使用し ても有効に補体を固定することが分かった。結果を下記第2表に示す。
第2表 第2表の注意書: 抗体の3種類の生物学的機能は、中和する能力、補体を固定する能力、赤血球凝 集を抑制する能力をlog、。の逆数で表した力価で評価した。
赤血球凝集+5−D8/l抗体は、CBI、C84およびCBSによって赤血球 凝集の特異的な抑制を示した。第2表は、HAI試験によってモノクローナル抗 体免疫性腹水の高い力価が得られたことを示している。CBI、C84およびC BSウィルスに対するウサギ免疫性抗血清は、3つの生物学的試験において陽性 対照として挙げられており、結果、5−D8/′1データの有効性が確認された 。
叩 エンテロウィルス感染は、非常に大部分が無症状であり、しばしば気付かれずに 通過するけれども、急性および慢性のヒト疾患に対するこれらのウィルスの寄与 力は重要である[キング(King)ら、ランセット(Lancet) i 1 第1397頁〜第1399頁(1983)およびポウルズ(Boyles)ら、 ランセット(Lancet)  i 、第1120頁〜第1122頁(1986 )参照]。エンテロウィルスに関連する疾患は、ある血清型と特異的には関係し ていないので、中和−特異性エピトープ自体は、少しは病因に含まれるとしても 、有意には病因に含まれていないと推測し得る。この疾患原因に関する群特異性 研究の概念は、疾患進行の開始あるいは維持における群特異性エピトープの役割 に疑問を抱かせる。
研究および診断の両方においてエンテロウィルスの研究室調査の現在の複雑性を 与えると、本発明のエンテロウィルス群反応性抗体5−D8/1は、非常に有用 な分析学的試薬であると思われる。新しいデータによって、VPlペプチドがグ ループBコクサッキーウイルスの主な一般的抗原決定要素を含むことが分かった けれども、本発明は、これがHAV以外の試験したエンテロウィルス全てに対し て真実であることを示す。本発明は、抗体5−D8/lによって認識されるVP Iタンパクの適切なエビドーグが高度に保有されており、これは、トレイシー( T racy)ら[アブストラクッ・オン・ジ・インターナショナル・シンポジ ウム・オン・インフラマトリ−・ハート・ディシーズ(Abstracts o f the International Symposiumon Infl ammatory Heart Disease)、第80頁、ヨーロピアン・ ソサイエテイ−やオン拳カージオロジ−(European 5ociety  ofCardiology)、ウルッパーグ(1987)]によって作成された C84から誘導されたcDNAプローブを使用する近年のゲノム研究と一致する 。
エピトープを生じる中和抗体が血清型−特異性であることが知られているので、 抗体5−D8/1が中和抗体ではないことは予測することができた。検査がさら に好都合である研究室において、エンテロウィルス単離体を同定するために5− D8/1抗体の有効補体結合力を確寅に利用することができる。該抗体は、明ら かに、エンテロウィルスの研究および診断において有用性を有する。
診断方法におけるモノクローナル抗体5−D8/lの適用について、以下に説明 する。
臨床学的単離体の同定 これらの試験において、上記ナズらの方法によるドツト−プロット酵素免疫測定 法によってエンテロウィルスの130種類のフィールド単離体を2回スクリーニ ングした。該試験において、対照として、8種類のヒトアデノウィルスの臨床学 的単離体、2種類のロタウィルスの単離体、黄熱病ウィルスおよび麻疹ウィルス ワクチン菌株、ならびに非感染組織培養細胞が含まれた。NC膜のストリップ上 における抗原の吸着の後、まず、5−D8/l抗体と共にインキュベートし、次 いで、ペルオキシダーゼ標識化ウサギ抗マウスγグロブリンと共にインキュベー トした。次に、ジアミノベンジジンおよび過酸化水素を用いて色素を展開させ、 該ストリップを乾燥させ、色濃度を濃度計で読み取った。
慢性ウィルス性疲労後症候群(post−viral fatigue syn drome)にかかっている87人の患者から血清を得た。別の血清群は、免疫 複合体の形成に関連する他の疾患、例えば、亜急性細菌性心内膜炎、全身性エリ トマト−デス(紅斑性狼η)、および慢性関節リウマチにかかつている32人の 患者から得た。第3の血清群は、性、年齢および地理学的位置が同一である35 人の正常な個体から得た。第2群および第3群は、対照として作用した。第1群 および第2群の血清の全ては、バートン−キー(B urton−K ee)ら [ジャーナル・オン・クリニカル・パンロジー(J 、clin、Path、) 、33:第653頁〜第659頁(1980))のポリエチレングリコール沈殿 法によって測定すると、循環1gM複合体を有することが予め分かった。ダンバ イアント(Dambuyant)ら[クリニカル・アンド・エキスベリメンタL −パソロジー(CIin、exp、Path、)、37:第424頁〜第432 頁(1979)]およびゼウジー(Zewdie) [Ph、D、 Thesi sUniversity of London (1983)]の方法の変形を 用いて、複合化抗原の性質を研究した。すなわち、非希釈ペルオキシダーゼ結倉 5−D8/1抗体10pQを患者の血清100μ44m添加シ、0゜02+l1 MEDTAの存在下、4℃で6日間インキュベートした。血清内で標識化抗体が IgM循環免疫複合体の抗原性特性と反応すると、多少の標識化5−D8/l抗 体が複合体中で結合した。6日間の平衡の後、免疫複合体をlo+nMEDTA 中2%の最終濃度のエチレングリフールで沈殿させた。次いで、基質(4−アミ ノ7エナゾンおよび過酸化水素)を添加し、分光測定的に色を測定することによ って、沈殿したi脆化抗体の量を測定した。
免疫組織化学的染色 立証されたコクサッキーB4心筋炎によって死亡した子供からの固定化凍結心筋 炎切片を、上記ガードナーおよびマクィーンの間接免疫蛍光検査法によって試験 した。アセトン固定化凍結切片をリン酸塩緩衝化食塩水中で洗浄し、次いで、温 室中、37°Cで1時間、5−D8/]抗体腹水のl+loO希釈液と共にイン キュベートした:これに次いで、イソチオシアン酸フルオレセイン結合つサギ抗 でウスグロブリンを塗布した。さらに37℃で1時間インキュベートした後、切 片をエバンスブルーで対比染色し、グリセロール中にコクサラキーウィルスBl (タクソン(Tucson)菌株)に感染したCD−1マウスおよびコクサラキ ーウィルスA9に感染したE alb/Cマウス由来のホルマリン固定化パラフ ィン包埋骨格筋剖検体を免疫ペルオキシダーゼ染色法によって試験した。脱蝋お よび再水化の後、ノーバート(NorberL)らの方法によって染色を行った 。グラハム(G raham)ら[ジャーナル・オン・ヒストケミストリー・ア ンド・サイトケミストリー(J −Histochem、 Cytochem、 )、14:第291頁〜第302頁(1966)]によって記載された方法によ って、ペルオキシダーゼ活性をジアミノベンジジンおよび過酸化水素で展開させ た。次いで、切片をヘマトキシリンで対比染色し、DPXTM封入剤(moun tant)中に封入した。
フィールド単離体のドツト−プロット酵素免疫測定法による同定の結果を第1図 に示す。各試料は2回操作し、各々の平均値を算出し、該平均値のlog+o値 をプロットした。陽性と思われる試料の切断レベルは、対照試料の平均値に2つ の標準偏差値を加えたものとした。これらの結果から、臨床学的単離体130個 のうち122個(95%)が5−08/1抗体によってエンテロウィルスである と好都合に同定されたことが明らかである。対照試料の全てがこの試験において 陰性であった。
循環免疫複合体における抗原の検出 ペルオキシダーゼ標識化エンテロウィルス群反応性抗体5−D8/lによる患者 の血清および対照間の交差反応を第2図に示す。ウィルス性疲労後症候群にかか つている患者の血清は、対照グループと比較して、標識化5−D8/1抗体との 結合において有意な増大を示した(X2−24.1 ; p<0.01)。これ によって、これら患者における複合体が5−D8/lモノクローナル抗体が指向 するエンテロウィルスエピトープと同一またはそれと交差反応性である抗原を含 有していることが分かった。
in 5itu &Lff、検出 間接免疫蛍光検査法によって、コクサンキーウィルスB4感染に関連する致命的 な急性心筋炎が確認された患者から得た死後の心臓切片において、5−D8/l 抗体は、抗原を選択的に染色した。
5−D8/lの代わりにモノクローナル抗体14bを用いることによって特異性 を確認した。免疫蛍光検査法は、ウィルスの細胞質複製と一致する個々の筋原線 維の細胞質に限定された。
間接免疫ペルオキシダーゼ染色法によって、マウス組織において、5−D8/l はコクサラキーウィルスBlおよびA9抗厚と顕著に反応シた。コクサラキーウ ィルスB](タクソン菌株)に感染した後、筋炎を発病したマウス由来の切片に おいて、感染の5週間後でも、群反応性抗原は検出可能である。ウィルス接種の 後、致命的な筋炎全発病したマウスにおいてコクサッキーウイルスA9抗原を検 出することができる抗体5−D8/lの能力が、明らかに示された。
5−D8/1の代わりにモノクローナル抗体14bで染色した対照切片は、如何 なるペルオキシダーゼ活性をも示さなかった。
想 本発明の単一のドットーブロフト酵素免疫測定法は、フィールド単離体の95% を同定することができた。残り5%の同定されなかった単離体は、その結果とし て、低い力価(<10’プラーク−形成ユニット/+aN)を有することがわか り、間接免疫蛍光検査法によって5−D8/l抗体によって同定された。この結 果は、5−D8/1モノクローナル抗体によって認識される適切なVPIエピト ープが高度に保有されていることを明白に示した。5−D8/l抗体を用いて行 った検企が特定の血清型を同定しないという事実は、臨床学的に非常に重要なも のであるとは思われない。
循環免疫複合体の検出および測定において用いた方法の主たる利点は、免疫複合 体関連疾患における疾患活性を伴わない、このような疾患の予後の治療効果をモ ニターすることにある。しかしながら、これらの方法によって、疾患の原因であ る抗原の性質について診断的助力は得られなかった。本発明において使用される 緩慢な反応方法は、平衡状態で抗原/抗体反応の可逆性の簡単な原理を利用する 。
この方法は、循環複合体に存在する特異性ウィルス抗原の同定を可能にし、した がって、感染原因の同定を可能にする。ウィルス性疲労後症候群とエンテロウィ ルスとの関係は開示されている[ビハン(B ehan)ら、ジャーナル・オン ・インフェクション(J 、 I nfect、)、105:第211頁〜第2 22頁(1985)およびマツカートニー(McCartney)ら、ジャーナ ル・オン・メディシナル・パイロロジー(J 、med、Virol、)、19 :第205頁〜第212頁(1986)]。
モノクローナル抗体5−D8/Iに基づく試験によって、この症候群を有する患 者の約50%がベルオキンダーゼ標識化5−D8/1抗体と強く反応するIgM 複合体を有していることが分かり、これは、複合体中の抗原がエンテロウィルス 群反応性抗体に対する特異性を有することを示している。
免疫蛍光検査法または免疫ペルオキシダーゼ法のいずれを用いても固定または凍 結させj:切片を染色することの困難性は、あるとしても小さい。この群反応性 抗体5−D8/lは、エンテロウィルス研究に対する免疫組織化学的研究を現実 にする。
5−D 8 / l抗体の精製および標識化腹腔内にハイブリドーマを接種して から14日後、ハイブリドーマを産生ずるマウス由来の腹水630i(lのプー ルを集めた。0.15塩化ナトリウムに入れたlomMEDTA中1%アガロー ス中に1.5%ウサギ抗マウスIgG抗血清を含有している2mmゲルにおいて 単一放射状免疫拡散法を行った。腹水lOμaを40mmウェル中に置き、他の ウェル中に精製したマウスIgG標準物を置いた。
該プレートを37℃で一晩インキユベートし、翌日、リングの直径を測定した。
プール中の■gGの合計量を算出すると、2451gであった。小さい直径15 mmのカラム中、l OmM EDTAlo、15M塩化ナトリウム緩衝液、p H7,6を用いて、タンパクA−セファ0−ス(S epharose) [7 フルマシア(Pharmacia)] l 2mQを含有するアフィニティーカ ラムを調製した。同一緩衝液に対して腹水を透析し、カラムに入れた。全ての液 体をカラムに通過させた後、溶出液が検出可能なタンパクを含有しなくなるまで 、該カラムを緩衝液で洗浄した。次いで、該カラムをO,1Mクエン酸ナトリウ ム/クエン酸緩衝液、pH3,0で溶離し、ファルマシア(P harmac  1a)FPLCンステムを用いて、タンパク含有画分を集めた。限外濾過によっ て溶出液を濃縮し、0.1Mリン酸塩緩衝液に対して透析し、抗マウス血清に対 する免疫電気泳動によって純度を示した。使用するまで、最終溶液を一70°C でアリクオツド中に貯蔵した。
放射性標識化 150μCのヨウ化ナトリウム(Hal!B ■)を用いて、ハンター・アンド ・グリーンウッド(Hunter & Greenwood) [rハンドブッ ク・オン・イムノロジカル・メソッズ(Handbook of I mmun ologicalMethods)J、第17.2頁〜第17.12頁、ウィア ー・デー・エム(Weir DM)!、ブラックウェル・サイエンティフィック ・パブリケーションズ、ロンドン(1974)]の方法によって、アフィニティ ー精製した5−D8/1 10μりを125■で標識した。該反応まで一70℃ で貯蔵した。容量2mQ中における最終調製物の比活性は、9000cpm/μ ff、または1.8 X I O’cpm/μl’あった。
セイヨウワサビペルオキシダーゼによる標識化2工程法を使用した。セイヨウワ サビペルオキシダーゼ(HRP)5mgを、0.5Mリン酸塩緩衝液(pH7− 5)10mQ中、4倍モル過剰の再蒸留グルタルアルデヒドで処理した。リン酸 塩緩衝化食塩水(PBS)に対して透析することによって、遊離クルタルアルデ ヒドを除去した。該グルタルアルデヒド−H−RPを、PBS  2mQに入れ た5−D8/1モノクローナル抗体12mgにゆっくり添加した。
該混合物を室温で一晩撹拌しI;。残存する遊離グルタルアルデヒド基を過剰量 のエタノールアミンと反応させ、最終生成物をPBSに対して透析した。SDS   PAGE電気泳動によって、HRPの95%以上がマウスIgGに結合した ことが分かった。最終溶液を、使用するまで一70℃で貯蔵した。
VPIタンパク ウニルナ−(Werner)ら[ディー・エヌ・エイ(DNA)、第7巻、第5 号、第307頁〜第316頁(1988)]の方法によって、VPIタンパクを 調製した。
!り惇Σ7−1ニティー力ラム VPI調製物を精製するために、5−D8/lモノクローナル抗体に結合したセ ファロース(Sepharose) 4 B [ファルマシア(P harma cia)]のカラムを調製した。セファロース 4B25m(2の懸濁液を、0  、1 M Na2COsによる平衡化の後、4℃に冷却した。
さらに溶解しなくなるまで、固体臭化シアンの小さいフラグメントを添加した。
添加の間、pHをモニターし、1.OM Na2CO1を添加して、pHをpH 9,5またはそれ以上に維持した。反応の終わりに、多量の水を用いて、デカン テーションによって、ゲルを洗浄し、次いで、0.1Mリン酸塩緩衝液、pH7 ,5巾約20%v/ v懸濁液中に再懸濁させた。同一緩衝液に入れた5−D8 /lモノクローナル抗体]、7mgを添加し、該溶液を4°Cで6時間撹拌した 。次いで、該ゲルをPBSで洗浄し、直径15mmのカラム中に注いだ。
l Q ’pfuコクサツキー84ウィルスを接種したペロ(Vero)細胞の 6日培養物の組織培養上澄み液4.5m(1を56℃で30分間加熱し、同量の 0.05%デオキンコール酸ナトリウムで処理した。該溶液を14.000gで 30分間遠心分離することによって透明にした。上澄み液を5−D8/lモノク ローナル抗体修飾アガロースカラムに入れ、次いで、溶出液がタンパクを含有し なくなるまでPBSで洗浄した。次いで、該カラムを0.1Mクエン酸塩緩衝液 pH3,0で溶離し、Q、5mff画分を集めた。
タンパク含有画分をプールし、限外濾過によって濃縮しI;。溶出し12画分5 0.cr(+を、バイオラッド(BloRad7′″)を気泳動装置を用いて、 SDS  PAGE中で電気泳動にかけた。2つのゲルを調製した。一方は、タ ンパク帯についてオーロダイ(Aurodye”)テ染色し、他方は、ニトロセ ルロース膜に対して電気溶離によって移し、次いで、HRP標識化5−D8/l モノクローナル抗体でプロットした。37kdの1つの主要な帯および2つの非 常に微かな汚染帯があっl:。ジアミノベンジジン/過酸化水素で対比染色する と、主要な帯だけがHRP標識化5−D8/lモノクローナル抗体で染色され、 これは、溶離したタンパクの純度が高いことを示した。汚染帯のうちの1つ、分 子量150kdを存している汚染帯は、カラムに共有結合しているのではなく吸 着していた少量の5−D8/1モノクローナル抗体を表していると思われる。
VPI抗原検出に関する免疫組織化学染亀囚免疫組織化学染色法によって組織試 料中のVP1抗原を検出するために、モノクローナル抗体5−D8/Iを使用す ることができる。
組織標本 突発性多発性筋炎、PVFS、および急性心筋炎にかかつている患者由来の剖検 体または生検体として、ヒト起源の組織標本を得た。
多発性筋炎および心筋炎のマウス実験モデルから別の組織標本を得た。試料の大 半を、ホルマリン固定化およびパラフィン包埋し、残りを凍結した。
緩衝化ホルマリン(pH7,4のPBS中10%ホルマリン)中で固定した組織 試料をパラフィン中に包埋し、マイクロドーム刃で厚さに、接着剤としてポリ− 1−リジンを薄く塗り、その直後に組織学的切片を水浴から掬い上げた。過剰量 の水を排出し、該スライドガラスを60°Cで1時間放置し、次いで、使用する まで貯蔵した。
凍結試料の低温槽切片(8μ次)をカバーガラス上に置き、冷アセトン(−20 ℃)中で20分間固定し、使用するまで凍結させ続けた。
間接免疫蛍光検査法(IF) 以下のように、免疫蛍光検査法によって、凍結試料の低温槽切片をエンテロウィ ルス群特異性抗原の存在について試験した。
切片をPBS中で再水化し、温室中、室温で1時間、5−D8/lモノクローナ ル抗体腹水の1=50希釈液中でインキュベートした。PBS中で20分間洗浄 した後、FITC結合ウサギ抗マウスγグロブリン(1:50)を適用し、室温 で1時間、温室中でインキュベートした。グリセロール中にこれらの組織を封入 する直前に、PBS中で再度洗浄しく10分間)、次いで、蒸留水中で洗浄しく 1分間)、エバンズブルー中で5秒間対比染色した。
間接免疫ペルオキシダーゼ 組織切片を、キジロールを3回替えて脱パラフィンし、グレーディト(grad ed)エタノール(74%および64%)を介して再水化し、蒸留水にした。こ れらを、溶液のpHを7.8に調節した蒸留水中0゜1%トリズシン[シグマ( Sigma)]および0.1%塩0.1%塩化カルシラるコブリンジャー(Co plin jar)中に置き、37℃で30分間インキュベートした。該切片を PBS中で完全に洗浄し、消化した組織を色鉛筆で囲み、試薬と血清を限定した 。その後、以下の工程を行った。
a−蒸留水中で5分間、7.5%H,O□で酸ヘマチンをブリーチした。水道水 で洗浄した。
b−蒸留水中で5分間、2.2%過ヨウ素酸で内因性ペルオキシダーゼを抑制し た。水道水で洗浄した。
C−蒸留水中で2分間、0.02%ホウ水素化カリウムでアルデヒド基をブロッ クした。0.02%アジ化ナトリウムを含有するPBS(pH7,2)で洗浄し t;。
、:j−PBS中1%オポアルブミン中で希釈した第1抗体(マウス腹水または 血清)を用いて、温室中、室温で30分間インキュベートした。PBSで洗浄し た。
e−PBS浴中で15分間撹拌した。
f−Fcレセプターをブロックするためにl:10に希釈した正常ウサギ血清と 共に15分間インキュベートした。PBSで洗浄した。
g−PBS中、l : 100に希釈したHRP標識化ウサギ抗マウスγグロブ リンと共に、室温で30分間、インキュベートした。PBSで洗浄した。第2抗 体(酵素結合)を第1抗体を誘導した種類に従って変化させた。
h−PBS浴中で15分間撹拌した。
i−PBS中0.03%Hzoz l O’rnQに新しく溶解シタジアミノベ ンジジン5mg中でインキュベートした。茶色の色素が現れるとすぐに水道水で 洗浄した。
ノー ヘマトキシリンで対比染色し、脱水し、DPxマウンタント中に封入した 。
結果 セイヨウワサビペルオキシダーゼで直接標識したか、または間接免疫酵素法もし くは免疫蛍光検査法に用いたモノクローナル抗体5−D8/lを使用して、エン テロウィルスに可能的に感染した種々の組織を研究した。明らかにされていない 心筋炎にかかっている子供の9/15および「ウィルス性髄膜炎」にかかってい る子供の脳を髄液由来の細胞の7/lOは陽性であった。ウィルス性脳炎と同定 されていない初期は、5−D8/l抗体で脳生検を染色することによってエンテ ロウィルスによるものであることが分かった。マウスの慢性エンテロウィルス感 染の研究において、感染の5.7.14.21.288よび35日後に得た筋肉 試料は、各々の期間の後に試験した5匹の各動物においてVPIタンパクについ て特異性染色を示した。
組織培養物中のウィルス抗原の検出 モノクローナル抗体5−D8/lは、組織培養物中のウィルス抗原の検出に使用 することもできる。
間接免疫蛍光検査法(I F) 上記ガードナーおよびマクイーンによって開示された方法を多少変形して使用し た。IFに関する抗原基質を、マルチスポットスライドガラス上に感染または非 感染細胞培養由来のトリプシン分散細胞をスポットすることによって調製し、2 0分間アセトン中で固定し、次いで、乾燥させ、使用するまで凍結させ続けた。
脳を髄液(C5F)標本の場合、サイトスピン(cytospin)調製物をア セトン中で固定した。スポットを、温室中、37°Cで30分間、非希釈または 1:10希釈ハイブリドーマ上澄み液に暴露した。PBS中で洗浄した後、同一 スポットを、温室中、37℃で30分間、l:40希釈インチオシアン酸フルオ レセイン結合(FITC)1 : 40希釈ウサギ抗マウスγグロブリンに暴露 し、PBS中で洗浄し、エパンズブルーで対比染色し、次いで、グリセロール中 に封入した。この方法を用いて、ハイブリッド上澄み液をスクリーニングし、フ ィールド標本におけるウィルス抗原を検出し、モノクローナル抗体の交差反応性 を研究した。
酵素免疫結合検査法(E I A) 上記ナズらによって記載された方法を変形させてドットーブロッ)EXAを行っ た。すなわち、バイオランド(B 1oRad”)ドツト−プロット装置を用い て、ニトロセルロース(NC)膜のストリップ上に抗原を吸着させた。残ってい る結合部位は、0.05Mトリス、0.15M NaCl2.0.05%トウィ ーン 20 (Tween 20 TM)(pH1o、3)中3%ウシ血清アル ブミンでブロックすることにょって飽和させた。該ストリップをモノクローナル 抗体5−D8/lでインキュベートし、適当な洗浄の後、ペルオキシダーゼ結合 ウサギ抗マウスγグロブリンのI : 200希釈液と共にインキュベートした 。冷PBS中0.05%ジアミノベンジジンおよび0.03%過酸化水素を用い て、免疫プロットを展開させ、色濃度を濃度計[シマズ(Shimadzu)  −CS  930]でスキャンし、ピーク下面積の積分によって定量化した。こ の方法を用いて、エンテロウィルスのフィールド単離体を同定し、エンテロウィ ルス群特異性モノクロ−個体からの野生型菌株単離体としてエンテロウィルスの 単離体の培養物148個をペロ(V ero)細胞中で培養し、第2抗体として 蛍光性抗マウスIgGを用いて、間接免疫蛍光検査法によって、該培養物を5− D8/l抗体で染色した。培養物中の染色暴露した強い蛍光性の感染細胞の14 5/148個、および対照ウィルス培養物25個において、陽性が見られなかっ t;。どのウィルスがどの培養物中にあるか知らなかった観察者によってもこの 結果が得られた。
エンテロウィルス培養物の同定は、1日以内に148個の全試料において行われ 、結果は、従前の利用可能な方法によって得ることはできなかった。
ヒト血液試料中のVPIの検出 1、第1の方法は、血清に対する標識化抗体を添加し、免疫複合体を沈殿させ、 次いで、該沈殿物において標識化抗体を含有する画分を測定することを含む。
患者がタンパクに対する抗体を産生じ得る場合、ヒトおよび標識化付加抗体がウ ィルス抗原のエピトープに対して同様の特異性を有するならば、このような血清 への標識化抗体の添加は、平衡を生じるために長い時間を必要とするであろう。
(本発明者らは、その後、第1抗体およびマウスモノクローナル抗体が別のエピ トープと反応することを見いだしたので、平衡時間は問題ではない。そうでない 場合は、この第1検出方法において、100時間のインキュベーション時間が用 いられた。、) 血清100.uffをペルオキシダーゼ標識化5−D8/]モノクローナル抗体 20pgとを混合し、食塩水中EDTA緩衝液pH7,6で希釈した。該EDT Aは、緩衝液としての、および4°Cで100時間のインキュベーションの間に マイクロバイアル増殖を抑制するための2つの役割を有している。この時間の終 わりに、EDTA食塩水中2.6%ポリエチレングリコール500μgを添加し 、4℃で4時間後、沈殿物を遠心分離によって除去し、2%ポリエチレンレグリ コール2mQ中で2回洗浄した。洗浄した沈殿物をEDTA食塩水500μgに 再溶解し、該試料を2*Qの円錐形オートアナライザー(AutoAnalyz er”)カップに移しj;。基質として過酸化水素を使用し、標準的なフェノー ル/アミノフェナジン法を使用することによって、オートアナライザー II  (AutoAnalyzer U ”)中で、沈殿したペルオキシダーゼを測定 した。光学密度を測定し、5−08/l抗体が全て沈殿した場合に生じた色素の 割合(%)としてプリントアウトした。これは該検査において標準として操作し た5−D8/l抗体の希釈液から算出した。10個の正常な健康体由来の試料を 各々の検査操作において添加し、正常な試料に関する値の平均および標準偏差を 算出した。正常な対照体に関する平均値に2つの標準偏差値を加えt;値以上の 血清試料は、陽性、すなわち、血清中に検出可能な量のVPIを有していると考 えられる。エンテロウィルスVPI抗原を検出することができる能力は高く、該 検査は、重労働であるけれども、感染を検出するのに機械的に使用され得ること が分かる。1に人の技術者を用いて、13,000件/年の割合で検査を行うこ とができる。
2、循環VPI抗厚を測定するための第2の方法は、表面結合免疫検査法の使用 による。このような方法は、ヒトおよびマウスモノクローナル抗体が実際にVP Iの分離部位と反応する場合に、唯一、成功することができる。これは以下のよ うに行った。
試験した抗血清は、天然の免疫性ヒト対象体、コクサッキーB3由来の組換えV Plで免疫したウサギ、およびコクサラキーB!8よびB3ウィルスを7回投与 して過剰免疫したサルからのものであった。
2.5−のポリスチレン管を0.1M炭酸塩10.1M重炭酸塩緩衝液、pH9 ,21に入れた精製VPIのl : 500希釈液1mOで1時間塗布した。次 いで、洗浄した管を、室温で30分間、リン酸緩衝化食塩水に入れj;ヘモグロ ビンの1%溶液でブロックした。
PBS1mQ中で希釈した放射性標識化5−D8/l抗体2μQを血f#10μ aと混合し、37℃で30分間インキュベートした。次いで、放射性5−D8/ l抗体/血清混合物を、VPI塗布管に入れ、37℃で1時間インキュベートし た。PBSで3回洗浄(7た後、次に、結合放射性をγ計数器において測定した 。結果を第3表に示す。
第3表 様々な種類の抗血清による、VPI塗布管に対する放射性標識化5−D8/l抗 体(寧D8)の結合の抑制免疫ウサギ血清は、、vplに対する標識化5−D8 /I抗体の結合を顕著に抑制するけれども、エンテロウィルスの3回分割投与に よって免疫した動物由来の過剰免疫性サル血清または高濃度の抗エンテロウィル ス抗体を含有する成人血清のいずれも抑制を生じなかったことが第3表かられか る。過剰免疫性サル血清の場合、結合量は実際に増加した。この結果は、このよ うな過剰免疫性血清中に存在するりウマチ様因子の量によって説明できる。
ヒトまたはサルのいずれの血清においても、5−D8/l抗体の結合を抑制せず 、2つの抗体特異性がVPIにおける別のエピトープについてらしいことを示し た。しかしながら、ウサギまたはマウス血清を使用する場合、結合の抑制が投与 量に依存し、この場合、抗血清が標識化5−D8/l抗体の結合の立体化学的妨 害を生じるほどに、2つの抗体が同一のものまたは非常に近接した部位に結合し ていたこ゛とが分かった。
抗体を含有しているヒト血清がvPl塗布管に対する5−D8/l抗体の結合を 抑制しなかったことを確認し、VPIの添加の効果を研究した。ヒト抗体の存在 にかかわらずに、該管に対する七ツクローナル抗体の結合の抑制が投与量に依存 することが分かるであろう。すなわち、この検査法は、VPI抗原を検出するこ とができるがヒト抗体を検出することはできない。これは、試験抗体が、ヒト抗 体によって認識されるエピトープとは異なる部位と反応する場合にだけ可能であ り、5−D8/Iはこの目的に適している抗体である。
次に、該塗布管に対する5−D8/l抗体の結合の抑制によってヒト血清中に存 在するVPIの量を測定した。結果は、VPIをしだいに量を変化させて添加し た対照正常血清の使用によって標準とした。得られた抑制は、当量の抑制を生じ ることができる対照血清に添加したVPlの当量によって表した。結果を第4表 に示す。
第4表に示した実験において、VPI塗布管に対する放射性標識化5−D8/l 抗体の結合の抑制によって血清中のVPIを検出した。各々の場合、添加した既 知量の純粋なりPlを有する血清試料を放射性標識化5−D8/l抗体と混合し 、次いで、該塗布管に入れた。30分間のインキュベーションの後に結合した放 射性を記録した。第1方法では、血清SlはVPIに対して陽性であり、VPl 約1/7Qを含有していた。該血清S1だけの値は、血清s2の場合に見られる 値以下に減少すし、これは検出可能な両のVPIを含有していない。
塗布管検査法の最も効果的な活用条件は、様々な投与量で該管に添加した場合に 結合した標識化5−D8/I抗体の量を測定することによって決定され、塗布条 件の最も効果的な活用である。これらの結果を第5表および第6表に示す。
第5表 管を塗布するために使用したVPIの濃度の変化による影響第5表の試験におい て、各試験で18000cpmの放射性標識化5−D8/l抗体を使用した。
第6表 適切にVPI塗布した管に対する放射性標識化5−D8/l抗体の結合 これらの実験は、ヒト血清中で正常に見つけられるVPIに対するヒト抗体の存 在によって影響されずに、ヒト血清中でVPIを測定するためにモノクローナル 抗体を使用することができる能力を示す(下記参照)。
使用した方法は、直接ペルオキシダーゼ標識化5−D8/l抗体をポリクローナ ルウサギ抗エンテロウィルス検出用抗体に代えるエルーハグラッシー(E 1−  Hagrassy)ら[ランセット(Lancet) ii:第1159頁〜 第1162頁(1980)]のELISA法の変形であった。次いで、該実験は 、抗ヒトTgGまたは抗ヒトIgM抗体を用いてマイクロタイタープレートを塗 布し、該プレートにヒト血清を添加し、ヒト免疫グロブリンを結合させることを 含む。ヒト免疫グロブリン中のエンテロウィルス抗体は、エンテロウィルス調製 物から抗原を捕えることができ、次いで、これに検出用抗体を結合させて、結合 したウィルス抗原の量を測定する。
抗ヒトIgMを使用するこの試験は、コクサッキーBウィルスに対して生じた多 価ウサギ血清またはモノクローナル抗体5−D8/lのいずれかの検出用抗体を 用いて血清において2回行った。結果を第7表に示す。
第7表から分かるように、成人血清において、5−D8/]抗体はポリクローナ ル抗体と同様に多くの陽性を検出するが、幼い子供において、標準的な検査によ って血清型特異性抗厘に対する抗原タイプ応答を有する子供が同定される場合の 例がある。標準的な血清によって陽性であることを示す幼い子供の侵入かは、そ れらの抗体がVPIタンパクに対して指向しないので、5−D8/lモノクロ− ナル抗体を用いて陰性である。成人においては、VPIタンパクに対するペテロ タイプ応答が存在するので、「疑似陰性」が5年齢以下の子供において非常jこ 多く見いだされる。時間によって、暴露が数種類のエンテロウィルスに対して得 られ(5〜6年齢Iこよる)、全ての個体は、VPIタンパクに対する抗体を産 生ずる。標準的な検査によって、コクサラキーBと重複する血清型から分離した ウィルスに対する免疫応答を為す人々において若干の抗体が失われる。
また、ポリクローナルウサギ抗血清よりも5−D8/l抗体を使用する方が全体 的な陽性が見られる。
この検査において、5−D8/l抗体は、エンテロウィルス感染、またはポリオ ウィルスによる免疫化さえ検出することができ、標準的な方法によって失われた 全抗体を検出すると思われる。標準的な再生可能な試薬の使用は、異なるウサギ ポリクローナル抗血清の産生を繰り返すよりも、試験の標準化および結果の一致 をより良くするにちがいない。
ウィルス後症候群   正常対照 慢性炎症性疾患+SBE補正書補正状文提出 書 (特許法第184条の8) 平成2年10月12日 1、特許出願の表示 PCT/GB89100386 2、発明の名称 エンテロウィルスに対するモノクローナル抗体3、特許出願人 住所 イギリス国ロンドン、ニス・イー18エツクス・ビーウォータールー・ロ ード91番 名称 スリーアイ・リサーチ・エクスブロイチージョン・住所 大阪府大阪市中 央区域見2丁目1番61号請求の範囲 (1)  モノクローナル抗体が、エピトープが(i)エンテロウィルス群(A 型肝炎を除く)の全体にわたって保育されており、(ii)ヒト抗体が結合する 如何なるエピトープとも異なるエピトープであるVPIタンパクのエピトープに 対して結合能を有するパラトープを有することを特徴とする、表面結合免疫検査 法によって、エンテロウィルスに対するヒト抗体を含有している試料中のエンテ ロウィルスの抗原を検出するためのエンテロウィルスのVPIタンパクに対する 七ツクローナル抗体の使用。
(2)表面結合免疫検査法によって、エンテロウィルスによって生じた感染にか かっていると思われる患者から採取した血清試料に中のエンテロウィルスの抗原 および該血清試料中にエンテロウィルスに対する抗体を有することを検出するた めの、受託番号第88041401号の下、ヨーロピアン・コレクション・オン ・アニマル・セル・カルチャーズに1988年4月14日に寄託されたハイブリ トーマセルラインによって分泌された5−D8/lと命名されたモノクローナル 抗体の使用。
(3)(a)%ツクローナル抗体が、エピトープが(1)エピトープ群(A型肝 炎ウィルスを除く)の全体にわたって保有されており、(ii)ヒト抗体が結合 する如何なるエピトープとも異なるエピトープであるVPIタンパクのエピトー プに対して結合能を有するパラトープを有しているエンテロウィルスのVPIタ ンパクに対するモノクローナル抗体と共に血清試料をインキュベートし、次いで 、 (b)平衡が生じるのを待たずに、モノクローナル抗体および抗原を含有する複 合体の存在についてインキュベートした試料を検査する ことを特徴とする、エンテロウィルスによって生じた感染にかがっていると思わ れる患者から採取した血清試料中のエンテロウィルス(A型肝炎ウィルス以外) の抗原の存在を検出する方法。
(4)モノクローナル抗体を免疫測定マーカーで標識化する請求項(3)記載の 方法。
(5)免疫測定マーカーが発蛍光団マーカー、発光測定マーカー、酵素マーカ、 −、ハプテンマーカー、および放射性同位体から選択される請求項(4)記載の 方法。
(6)免疫測定マーカーがセイヨウワサビペルオキシダーゼである請求項(5) 記載の方法。
(7)免疫測定マーカーが放射活性ヨウ素である請求項(5)記載下、ヨーロピ アン・コレクション・オン・アニマル・セル・カルチャーズに1988年4月1 4日に寄託されたハイブリドーマセルラインによって分泌された5−D8/lと 命名されたモノクローナル抗体である請求項(3)〜(7)のいずれか1つに記 載の方法。
(9)(a)エピトープが(i)エンテロウィルス群の全体にわたって保有され ており、かつ(ii)ヒト抗体が結合する如何なるエピトープとも異なるエピト ープであるVPIタンパクのエピトープに対して結合能を有するパラドーグを有 するエンテロウィルスのVPIタンパクに対する七ツクローナル抗体である第1 抗体を含有している液体媒質を製造し、 (b)該液体試料と、抗−IgGおよび抗−18Mから選択される固定化第2抗 体とを接触させ、 (c)接触した固定化第2抗体を洗浄し、(d)洗浄した固定化第2抗体とエン テロウィルスのVPIタンパクとを接触させ、 (e)次いで、vpiルミタンパクした固定化第2抗体と工程(a)の液体媒質 とを接触させ、そして、 (f)得られた抗体処理固定化@22抗を結合第1抗体の存在または非存在I; ついてモニターし、結合1g1抗体の存在によって液体試料中のエンテロウィル スに対する抗体の存在が示されることを特徴とする患者から採取した液体試料中 のエンテロウィルスに対する抗体の存在を検出する方法。
(lO)工程(a)の第1抗体を免疫測定マーカーで標識する請求項(9)記載 の方法。
(11)免疫測定マーカーが発蛍光団マーカー、発光測定マーカー、酵素マーカ ー、ハブテンマーカーおよび放射性同位体から選択される請求項(lO)記載の 方法。
(12)免疫測定マーカーがセイヨウワサビペルオキシダーゼである請求項(1 0)記載の方法。
(13)免疫測定マーカーがヨウ素の放射性同位体である請求項(10)記載の 方法。
(14)予め決定された量のVPIタンパクを工程(d)で使用し、予め決定さ れた量の第1抗体を含む量の工程(a)の液体媒質を工程(e)で使用し、工程 (f)で観察された結合第1抗体の量によって液体試料中のエンテロウィルスに 対する抗体のレベルの程度を得る請求項(9)記載の方法。
(15)モノクローナル抗体が、受託番号第88041401号の下、ヨーロピ アン・コレクション・オン・アニマル・セル・カルチャーズに1988年4月1 4日に寄託されたハイブリドーマセルラインによって分泌される5−D8/lと 命名されl;モノクローナル抗体である請求項(9)〜(14)のいずれか1つ に記載の方法。
(16)(a)エピトープがA型肝炎ウィルスを除くエンテロウィルスとして知 られているウィルス群の全体I−わたって保有されているエンテロウィルスのV PIタンパクのエピトープに対して結合能を有するモ、ツクローナル抗体である 第1抗体を製造し、(b)液体試料と予め決定されj;量の第1抗体の混合物を 平衡させ、(c)固定されたエンテロウィルスのVP1タンパクからなる第1基 質を製造し、 (ci)工程(b)の平衡化混合物と工程(c)の第1基質とを接触させ、(e )接触した第1基質を洗浄し、 (f)固定されたエンテロウィルスのVPIタンパクからなり、工程(c)の第 1基質と実質的に同一である第2基質を製造し、(g)工程(b)で使用した予 め決定された量の第1抗体と工程(f)の第2基質とを接触させることIこよっ て得られる対照試料と、工程(e)の洗浄された詔I基質上の結合第1抗体の量 とを比較し、次いで、接触した第2基質を洗浄し、第2基質上の結合基質の量と 比較して第1基質上の結合第1抗体の量の減少によって液体試料中のエンテロウ ィルス抗原レベルの程度を得ることを特徴とする液体試料中のエンテロウィルス の抗原を検出する方法。
(17)工程(a)の第1抗体を免疫測定マーカーで標識する請求項(16)記 載の方法。
(18)免疫測定マーカーが発蛍光団マーカー、発光測定マーカー、酵素マーカ ー、ハプテンマーカーおよび放射性同位体から選択される請求項(17)記載の 方法。
(19)免疫測定マーカーがセイヨウワサビペルオキシダーゼである請求項(1 7)記載の方法。
(20)免疫測定マーカーがヨウ素の放射性同位体である請求項(16)記載の 方法。
(21)モノクローナル抗体が、受託番号第88041401号の下、ヨーロピ アン・コレクション・オン・アニマル・セル・カルチャーズに1988年4月1 4日に寄託されたハイブリドーマセルラインによって分泌される5−D8/1と 命名されたモノクローナル抗体である請求項(16)〜(20)のいずれか1つ に記載の方法。
(22)別々の容器に入れt;、 (I)エピトープが(i)エンテロウィルス群の全体にわたって保有されており 、(U)ヒト抗体と結合するものとは異なるエピトープである、VPiタンパク のエピトープに対して結合能を有するバラトープを有するエンテロウィルスのV PIタンパクに対するモノクロ(Iff)エンテロウィルスのVPIタンパクか らなることを特徴とする免疫検査キット。
(23)別々の容器に入れた、 (I)エピトープがA型肝炎ウィルスを除くエンテロウィルスとして知られてい るウィルス群の全体にわたって保有されているエンテロウィルスのVPIタンパ クのエピトープに対して結合能を有するモノクローナル抗体、および (II)固定されたエンテロウィルスのVPIタンパクからなる基質からなるこ とを特徴とする免疫検査キント。
国際調を報告 +mmx−^一番^−−仁abelI−拳PCTIGRRQ/nn1QK国際調 査報告 GB 8900386 SA    28058

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 (1)エンテロウイルス群の全血清型に対して結合能を有するモノクローナル抗 体。 (2)ハイプリドーマセルラインによって産生されるモノクローナル抗体であっ て、エピトープがA型肝炎ウイルスを除くエンテロウイルスとして知られている ウイルス群の全体にわたって保有されているエンテロウイルスのVP1タンパク のエピトープに対して結合能を有することを特徴とするモノクローナル抗体。 (3)ハイプリドーマセルラインが齧歯類由来の組織から誘導される請求項(2 )記載のモノクローナル抗体。 (4)ハイプリドーマセルラインがマウス由来の組織から誘導される請求項(3 )記載のモノクローナル抗体。 (5)エンテロウイルス群の全血清型に結合し、受託番号第88041401号 の下、ヨーロピアン・コレクション・オブ・アニマル・セル・カルチャーズに1 988年4月14日に寄託されたハイプリドーマセルラインによって分泌される 5−D8/1と命名されたモノクローナル抗体。 (6) VP1タンパクに対するヒト抗体の存在にもかかわらず、エンテロウイルスのV P1タンパクに対して結合能を有するモノクローナル抗体。 (7) コクサッキーウイルスB1〜B6、エコーウイルスll、22および24、ポリ オウイルス1、 2および3ならびにコクサッ キーウイルスA7、A9およびA16から選択される如何なるエンテロウイルス にも結合能を有するモノクローナル抗体。 (8) コクサッキーウイルスBI〜B6、エコーウイルス11、22および24、ポリ オウイルス1、 2および3ならびにコクサッ キーウイルスA7、A9およびA16から選択される如何なるエンテロウイルス のVP1タンパクにも結合能を有するモノクローナル抗体。 (9) エピトープが(i)エンテロウイルス群の全体にわたって保有されており、(i i)ヒト抗体が結合するものとは異なるエピトープであるVP1タンパクのエピ トープに対して結合能を有するパラトープを有することを特徴とするエンテロウ イルスのVP1タンパクに対するモノクローナル抗体。 (10) エンテロウイルス群の全体にわたって保有されているVPlタンパクのエピトー プに対して結合能を有するパラトープを有するモノクローナル抗体の少なくとも 1つのフラグメントからなり、この少なくとも1つのフラグメントがFabフラ グメント、パラトープおよびイディオタイプから選択されることを特徴とするハ イブリッド抗体。 (11) エピトープがエンテロウイルス群の全ウイルスのVPlタンパクの全体にわたっ て保有されているエンテロウイルスのVP1タンパクのエピトープに対して結合 するモノクローナル抗体からなり、 該抗体がイムノメトリックマーカーで標識されていることを特徴とする標識化抗 体。 (12) 免疫測定マーカーが発蛍光団マーカー、発光測定マーカ、酵素マーカー、ハプテ ンマーカー、および放射性同位体から選択される請求項(11)記載の標識化抗 体。 (13) マーカーがセイヨウワサピペルオキシダーゼである請求項(11)記載の標識化 抗体。 (14) マーカーがヨウ素の放射性同位体からなる請求項(11)記載の標識化抗体。 (15) エピトープがエンテロウイルスの全体にわたって保有されているエンテロウイル スのVP1タンパクのエピトープに対して結合能を有するモノクローナル抗体か らなり、該抗体が固相に結合していることを特徴とする免疫吸収剤。 (16) 固相が濾紙、ポリマー、シュガー、変性シュガー、および架橋デキストランから 選択される請求項(15)記載の免疫吸収剤。 (17) 固相がアガロースおよび変性アガロースから選択される請求項(16)記載の免 疫吸収剤。 (18) ビーズ状の請求項(14)記載の免疫吸収剤。 (19) 管状の請求項(14)記載の免疫吸収剤。 (20) ウエル面状の請求項(14)記載の免疫吸収剤。 (21) 受託番号第88041401号の下、ヨーロピアン・コレクション ・オブ・アニマル・セル・カルチャーズに1988年4月14日に寄託されたハ イプリドーマセルライン。 (22) 受託番号第88041401号の下、ヨーロピアン・コレクション ・オブ・アニマル・セル・カルチャーズに1988年4月14日に寄託されたハ イプリドーマセルラインと実質的に同一の特性を有するクローン、サブクローン および細胞。 (23) (a)エピトープがエンテロウイルス群の全体にわたって保護されているエンテ ロウイルスのVPlタンパクのエピトープに対して結合能を有するモノクローナ ル抗体からなり、該モノクローナル抗体が固相に結合している免疫吸収剤を製造 し、(b)該免疫吸収剤と、エンテロウイルスのVP1タンパクを含有している 液体媒質を接触させ、 (c)次いで、吸収されたVP1タンパクを免疫吸収剤から溶離する 工程からなるエンテロウイルスのVP1タンパク含有液体媒質からエンテロウイ ルスのVP1タンパクを分離する方法。 (24)(a)免疫測定マーカーで標識した抗体を含む液体媒質であって、該抗 体が、エピトープが全エンテロウイルスのVP1タンパク中で保有されておりか つヒト抗体を結合するVP1タンパクのエピトープとは異なるエピトープである エンテロウイルスのVP1タンパクのエピトープに対して結合能を有するパラト ープを有している液体媒質を製造し、 (b)液体媒質中で組織試料をインキュベートし、(c)インキュベートした組 織試料を洗浄し、(d)組織試料中の結合標識化抗体の存在または非存在を測定 し、結合標識化抗体の存在によって組織試料中のエンテロウイルスの抗原の存在 が示される ことを特徴とするヒト組織試料中のエンテロウイルスの抗原の存在または非存在 を測定する免疫細胞化学的方法。 (25)免疫測定マーカーが発蛍光団マーカー、発光測定マーカ、酸素マーカー 、ハプテンマーカーおよび放射性同位体から選択される請求項(24)記載の方 法。 (26)免疫測定マーカーがセイヨウワサピペルオキシダーゼである請求項(2 4)記載の方法。 (27)免疫測定マーカーがヨウ素の放射性同位体である請求項(24)記載の 方法。 (28)(a)ハイプリドーマセルラインによって産生されたモノクーロナル抗 体であって、該抗体が、エピトープがA型肝炎ウイルスを除くエンテロウイルス として知られているウイルス群の全体にわたって保有されているエンテロウイル スのVPlタンパクのエピトープに対して結合能を有するモノクローナル抗体を 製造し、(b)液体試料の存在下で組織細胞を培養し、(c)得られた培養細胞 を固定化し、 (d)該固定化細胞と工程(a)のモノクローナル抗体とを接触させ、次いで、 (e)結合抗体の存在または非存在について固定化細胞をモニターし、結合抗体 の存在によって液体試料中のエンテロウイルスの抗原の存在が示される ことを特徴とする液体試料中のエンテロウイルスの抗原の存在または非存在を検 出する方法。 (29) 工程(a)のモノクローナル抗体を免疫測定マーカーで標識する請求項(28) 記載の方法。 (30) 免疫測定マーカーが発蛍光団マーカー、発光測定マーカ、酵素マーカー、ハプテ ンマーカーおよび放射性同位体から選択される請求項(29)記載の方法。 (31) 免疫測定マーカーがセイヨウワサピペルオキシダーゼである請求項(30)記載 の方法。 (32) 免疫測定マーカーがヨウ素の放射性同位体である請求項(30)記載の方法。 (33) (a)エピトープが(i)エンテロウイルス群の全体にわたって保有されており 、かつ(ii)ヒト抗体が結合するものとは異なるエピトープであるVPlタン パクのエピトープに対して結合能を有するパラトープを有するエンテロウイルス のVP1タンパクに対するモノクローナル抗体である第1抗体を含有している液 体媒質を製造し、 (b)該液体試料と、抗一1gGおよび抗一1gMから選択される固定化第2抗 体を接触させ、 (c)接触した固定化第2抗体を洗浄し、(d)洗浄した固定化第2抗体とエン テロウイルスのVP1タンパクとを接触させ、 (e)次いで、VPlタンパク処理した固定化第2抗体と工程(a)の液体媒質 とを接触させ、そして、 (f)得られた抗体処理固定化第2抗体を結合第1抗体の存在または非存在につ いてモニターし、結合第1抗体の存在によって液体試料中のエンテロウイルスに 対する抗体の存在が示されることを特徴とする愚者から採取した液体試料中のエ ンテロウイルスに対する抗体の存在を検出する方法。 (34)工程(a)の第i抗体を免疫測定マーカーで標識する請求項(33)記 載の方法。 (35)免疫測定マーカーが発蛍光団マーカー、発光測定マーカ、酵素マーカー 、ハプテンマーカーおよび放射性同位体から選択される請求項(34)記数の方 法。 (36) 免疫測定マーカーがセイヨウワサピペルオキシダーゼである請求項(34)記載 の方法。 (37) 免疫測定マーカーがヨウ素の放射性同位体である請求項(34)記数の方法。 (38) 予め決定された量のVP1タンパクを工程(d)で{実用し、予め決定された量 の第1抗体を含む量の工程(a)の液体媒質を工程(e)で使用し、工程(f) で観察された結合第1抗体の量によって液体試料中のエンテロウイルスに対する 抗体のレベルの程度が得られる請求項(33)記載の方法。 (39) (a)エピトープがA型肝炎ウイルスを除くエンテロウイルスとして知られてい るウイルス群の全体にわたって保有され′ているエンテロウイルスのVP1タン パクのエピトープに対して結合能を有するモノクローナル抗体である第1抗体を 製造し、(b)液体試料と予め決定された量の第1抗体の混合物を平百させ、( c)固定されたエンテロウイルスのVP1タンパクからなる第1基質を製造し、 (d)工程(b)の平衡化混合物と工程(c)の第1基質とを接触させ、(e) 接触した第1基質を洗浄し、 (f)固定されたエンテロウイルスのVPlタンパクからなり、工程(c)の第 1基質と実質的に同一である第2基質を製造し、(g)工程(b)で使用した予 め決定された量の第1抗体と工程(f)の第2基質とを接触させることによって 得られる対照試料と、工程(e)の洗浄された第1基質上の結合第1抗体の量と を比較し、次いで、接触した第2基質を洗浄し、第2基質上の結合基質の量と比 較して第1基質上の結合第1抗体の量の減少によって液体試料中のエンテロウイ ルス抗原レベルの程度が得られることを特徴とする液体試料中のエンテロウイル スの抗原を検出する方法。 (40)工程(a)の第1抗体を免疫測定マーカーで標識する請求項(39)記 載の方法。 (41) 免疫測定マーカーが発蛍光団マーカー、発光測定マーカー、酵素マーカー、ハプ テンマーカーおよび放射性同位体から選択される請求項(40)記載の方法。 (42) 免疫測定マーカーがセイヨウワサピペルオキシダーゼである請求項(40)記載 の方法。 (43) 免疫測定マーカーがヨウ素の放射性同位体である請求項(40)記載の方法。 (44) 別々の容器に入れた、 (1)エピトープが(i)エンテロウイルス群の全体にわたって保有されており 、(ii)ヒト抗体と結合するものとは異なるエピトープである、 VP1タンパクのエピトープに対して結合能を有するパラトープを有するエンテ ロウイルスのVPIタンパクに対するモノクローナル抗体、 (II)抗−IgGおよび抗−IgMから選択される固定化第2抗体、および (III)エンテロウイルスのVP1タンパクからなることを特徴とする免疫検 査キット。 (45)別々の容器に入れた、 (1)エピトープがA型肝炎ウイルスを除くエンテロウイルスとして知られてい るウイルス群の全体にわたって保有されているエンテロウイルスのVPlタンパ クのエピトープに対して結合能を有するモノクローナル抗体、および (II)固定されたエンテロウイルスのVP1タンパクからなる基質からなるこ とを特徴とする免疫検査キット。
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