JPH03505331A - カルボン酸類の製造方法 - Google Patents

カルボン酸類の製造方法

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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるため要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 カルボン酸類の製造方法 本発明は9 ロジウム触媒の存在下に、n個の炭素原子を有するアルコール類の カルボニル化により、  (n+1)個の炭素原子を有するカルボン酸類を製造 する改良方法に関するものである。特に9本発明は、ロジウム触媒を使用してメ タノールのカルボニル化により酢酸の製造に関するものである。
メタノールのロジウム触媒下のカルボニル化による酢酸の製造は9周知の方法で あり、この方法は、工業的規模で運営されている。この様な方法は、D個の炭素 原子を有するアルコールが、カルボニル化(即ち、−酸化炭素と反応させる)に より(n+1)個の炭素原子を有するカルボン酸へ転換される類似方法に属する 一例である。アルコールと一酸化炭素との反応は、典型的には、溶解したロジウ ム触媒とアルコールの沃化物誘導体からなる助触媒の存在下に液相中で実施され る。この方法は、一般的に英国特許第1233121号明細書に更に詳細に記載 されると共に、応用工業触媒(AppliedIndustrial Cata lysis)第1巻、第275〜296頁(1983年)には、メタノールの酢 酸への転換を詳述している。
多くの基礎的研究の結果、現在、この様な方法における触媒に対し貢献するロジ ウム種は、ロジウム(I)アニオン[Rh (Co) 2 I 2 ]−である と信じられている。触媒機構の研究によると、触媒は、取り分はアルコールの沃 化物誘導体の[Rh (CO) 2 I 2 ]−への酸化的付加によるロジウ ム(III)種の生成と、ロジウム(III)種から沃化アシルの還元的脱離に よる[Rh (Co) 212 ]−の続いて起こる再生成を包含する反応段階 の循環により達成されることを示唆している。ロジウム(I)とロジウム(II I)酸化的段階の間の酸化的及び還元的反応の循環は、一つの問題を抱えており 、その理由は、ある条件下において、ロジウム(III)種1例えば、 RhI !又はRh (Co) I S 2−塩は。
方法が実施される媒体に微溶性又は不溶性のいずれかである。従って、触媒沈殿 が起こる傾向があり、かつ総ての実際的目的に対して、触媒循環からロジウムが 不可逆的に除去される傾向がある。反応媒体と触媒循環からのこの様な触媒の損 失は、第一に、この方法の生産性の減少を引き起こす故に、第二に、極めて高価 なロジウムの回収を困難にする故に容認出来ないことである。 ・ 不溶性ロジウム(III)種の沈殿は、−酸化炭素のレベルが低い時に、及び/ 又は反応工程が14〜15%重量未満の水の存在下に操作される時に最も起こる 傾向があることが観察されている。工業的規模において、前者の傾向は、−酸化 炭素の過圧が低いメタノールのカルボニル化プラントの部分において問題が引き 起こされるに違いなく、一方、後者の傾向は、殆どのメタノールカルボニル化プ ラントが、カルボニル化反応器中で約14〜15重!%の水の常時濃度の存在下 に典型的に操作されていることを意味してきた。
ロジウム(III)種の沈殿の聞届を解決する一つの方法が、欧州特許第556 18号公報及び欧州特許第161874号公報に記載されている。欧州特許第5 5618号公報には、−酸化炭素が不足するアルコールカルボニル化プラントの 部分(例えば、フラッシュタンク、トランスファーバイブ、及び循環環状管)に おいてロジウム触媒が沈殿する傾向は、触媒安定剤をプラント中に存在させるこ とにより克服出来ると開示している。好適な安定剤は、(a) N、 N、 N’、 N’−テトラメチル−0−フェニレンジアミン及び2.3 ′−ジピリジル類、(b)式 (R1)(R2)P−R3−P(R4)(R5)の置換ジホスフィン類、(C) 式HOOC−Y 、−COOH及び(HOOC−Y2) (HOOC−Y3)N YIN(Y4COOH) (YSCOOH)を有する二塩基性又は多塩基性カル ボン酸及び(d)ゲルマニウム、アンチモン、錫又はアルカリ金属の化合物であ る。
関連出願欧州特許1538344号公報には、イミダゾール又はチオール安定剤 も使用出来ることを教示している。
この出願は、トメチルイミダゾールの使用を示している。
欧州特許第161874号公報には、若し、金属沃化物及び沃化四級アンモニウ ム塩から選択される触媒安定剤を使用するならば、低い水の条件下で触媒が沈殿 する傾向は、削減されることを教示している。好適な安定剤は、アルカリ及びア ルカリ土類金属沃化物1例えば、沃化リチウムである。沃化四級アンモニウム塩 のN−メチルビコリニウムも特定的に開示されている。
故に、前記検討した従来技術は、多くの触媒安定剤の一つを使用することにより 、ロジウム触媒が、不溶性ロジウム(III)種として沈殿する傾向を削減する ことが可能なことを示している。然し乍ら、最近、沃化N−メチルイミダゾリウ ム及び沃化トメチルピコリニウムの様な沃化四級アンモニウムが使用される場合 、この様な沃化物自体が、複合体を含む微溶性ロジウムを生成してロジウムの損 失を来す傾向がある問題が起こることが見い出されている。
本発明によると、ロジウム触媒の存在下に、−酸化炭素とn個の炭素原子を有す るアルコールとの反応により(n+1)個の炭素原子を有するカルボン酸を製造 する方法が提供され、この方法は、アルコール及びl又はアルコールとカルボン 酸とのエステルを一酸化炭素と共にカルボニル化反応器中に供給し9次いでカル ボニル化反応器からカルボン酸を取り出すことからなり、特徴とすることは9反 応工程の過程の間中、カルボニル化反応器中に:(a)少なくとも有限量の式中 、RとR1基は、少なくとも一つのR1基が水素以外である条件付きで水素又は 0l−C20アルキル基である、(d)アルコールに対応する沃化物誘導体、( e)カルボン酸とアルコールのエステル、(f)ロジウム触媒、及び(g)カル ボン酸からなる液体反応媒体を保持することにある。
本発明は、一定の選択された沃化四級アンモニウム塩を使用することにより前記 規定の問題を解決するものであって、この沃化四級アンモニウム塩は、ロジウム 沈殿を促進する極めて苛酷な条件下においてさえも、複合体を含む微溶性ロジウ ムを生成しないことが分かった。選択された四級アンモニウム塩はまた、カルボ ニル化反応器の水分含有量が、従来方法に関して低い時に、沈殿を防止するのに 特に効果的である追加的利点も有している。事実、この沃化四級アンモニウム塩 は、欧州特許第161874号公報に開示される安定剤より優れている。
前記規定の方法の好適な実施態様において、ロジウム触媒と触媒安定剤は、カル ボン酸と共にカルボニル化反応器から取り出される。次いで、カルボン酸、ロジ ウム触媒及び触媒安定剤は、カルボニル化反応器に関して一酸化炭素に不足して いる区域へ通され、其処で、例えば、他の成分からのカルボン酸の分離が起こる 。次いで、ロジウム触媒及び触媒安定剤は、カルボニル化反応器へ再循環される 。この好適な実施態様において、この様な分離と再循環反応工程は、ロジウム触 媒と触媒安定剤が、−酸化炭素が不足している時にも、常に協力していることを 特徴としている。
この主要な発明とその実施態様は、カルボニル化反応器中の有限量の水が、従来 のメタノールカルボニル化プラントに対して使用される代表的量(14−15重 量%)である場合、使用出来るけれども、この工業技術は、カルブニル化反応器 の水含有量が従来普通に使用される、例えば、0.1〜12重量%、好適には0 .5−8重量%の範囲以下である場合特に適切である。
n個の炭素原子を有するアルコールを考慮すると、このアルコールは、原則とし て1〜20個の炭素原子を有するどのアルコールでも良いが、好適な供給原料は 、1−8個の炭素原子を有する一価詣肪族アルコール類である。最も好適な供給 原料は、メタノール、エタノール、及びプロパツールであり、酢酸に対するメタ ノールが工業技術として現実に証明されているので、主として重要である。
反応工程の全化学量論は、次の化学反応式により表すことが出来る。
R20H+ Co→R2Coo1 式中、R2は、前記規定した基準に合う有機部分である。この化学反応式から、 与えられたアルコールに対して得られる生成物のカルボン酸は、容易に決定され 得る。従って、メタノール(Rz=CIIs)及びエタノール(Ih=CJs) の場合、生成物のカルボン酸は、夫々酢酸及びプロピオン酸である。
本発明の反応工程はバッチ方法で操作出来るけれども、最も多くの場合は、連続 操作が好適である。連続操作の間、アルコール及び/又はアルコールと生成物の カルボン酸のエステルが、−酸化炭素、反応器中の有限濃度を保持するのに充分 な水、ロジウム触媒、沃化物誘導体及び触媒安定剤と共にカルボニル反応器へ供 給される。最後の4つの成分は、反応工程の間消費されないから、これらは、必 要の時にただ時々の充足により、生成物流れから反応器へ連続的に再循環される であろうことは理解されるであろう。カルボニル化反応器へ成分の連続的供給に 対応して、生成物カルボン酸、水、ロジウム触媒、沃化物誘導体及び触媒安定剤 からなる生成物流れは連続的に取り出される。取り出すことの正味の効果は、カ ルボニル化反応器が、定常状態に達し、かつ水、触媒安定剤、沃化物誘導体、カ ルボン酸とアルコールのエステル、ロジウム触媒及びカルボン酸の一定量からな る定常状態の組成物を有する液体反応媒体を保持することである。実際的に、カ ルボニル化反応器は、カルボン酸とアルコール間の急速なエステル化反応の理由 で、遊離アルコールは殆ど含まない。
本発明の方法に対して、定常状態において、液体反応媒体は、個々の成分が、次 の範囲内に収まるのが好適である。
二股前  迂壽 重量%   重量% 水                    0.1〜12   0.5〜8カ ルボン酸とアルコールのエステル  0.1〜10  2〜8沃化物誘導体             5〜2010〜16触媒安定剤              2〜2010〜20ロジウム触媒(ppm)         100〜18 00 300〜1200特定的に、メタノールの酢酸へのカルボニル化に対して 、組成物の好適な範囲は、水(0,5%〜8%)、酢酸メチル(2%〜8%)、 沃化メチル(10%〜16%)、 l!!It!媒安定剤(10%−20%)、 及びロジウム触媒(300〜1200ppm)、残部か酢酸及び微量の不純物で ある。
カルボニル化反応器は、適切には100〜200℃の範囲の温度に、かつ10〜 200気圧の範囲の一酸化炭素圧力に保持される。好適には、温度は、140〜 200℃の範囲であり、かつ圧力は10〜100気圧の範囲である。この様な条 件下にカルボニル化反応は急速に起こる。
前記規定の3種類の触媒安定剤を考慮すると、少なくとも一つのR基は、アルコ ール、沃化物誘導体及びカルボン酸の有機部分からなるR2基と同じであるのが 好適である。
一方R1基は、前記規定の条件下に、適切には水素又はC1〜C8アルキル基、 好適には01〜06アルキル基である。(1)と(2)の夫々の種類における好 適な触媒安定剤の例は、R1基が、水素、メチル、エチル、n−プロピル、イン −プロピル、n−ブチル、第二級ブチル及びt−ブチルから選択されるものであ る。
触媒安定剤の−もの特別の好適な種類は、下式の沃化物塩のカチオンであるニー 式中、(i)  R’及びR2はメチル(ii)  R5は水素 (iii) R”はCl−C20アルキル基又は水素及び(iv)  R’はC 1〜C20アルキル基である。
この種類の最も好適な例は、(1) R3=CJs、 R’、 R”及びR’= CH8、及びR5=H,又は(2) R”及びR5=H,及びR1,R2及びR ’=CH3の場合である。
触媒安定剤のもう一つの特に重要な種類は、下式の沃化物塩のカチオンからなる ニー ! 式中、R6は水素又はメチルのいずれか、R7は0l−C4アルキル基、及びR 1はメチルである。好適な例は、(1) R’=H1及びR””CJs、(2)  R’4、R’=t−CJs、及び(3) R’及びR’=Cll1.である。
触媒安定剤は、下式を有する対応アミン類を、式RIの有機沃化物で四級化する ことにより製造することが出来るニー ド 0■ 有機沃化物のR基は、対応するアミンにおけるどのR基に対しても同じ又は異な ることが出来る。勿論、前記規定の好適な触媒安定剤に対応するアミン類を四級 化するのが好適である。R基がR2である場合、反応工程が開始されるか又は供 給流れ又は再循環流れが開始される時に、対応するアミンを供給することにより 現場で触媒安定剤を生成することが出来る。経験的に、反応工程の操作条件下に おいて、この様なアミン類の四級化は、急速に起こることが分かつている。一度 四級化されたならば、触媒安定剤は冑通の方法で再循環されてるであろう。
本発明は次の実施例により説明されるニー25m1の関係するアミンを25ミリ モルの沃化メチルと共に酢酸に溶解した。混合物を、加圧容器中で12時間、窒 素下に180℃まで加熱した。
冷却した混合物を、追加沃化メチルと酢酸水溶液中のロジウムの原液とを混合し て次の組成を有する試験溶液を調製したニー ロジウム      550pp+n 水          2重量% 沃化メチル     2重量% 酢酸        残部 前記試験溶液を、1時間25℃で撹拌し、得られた液を水、沃化物イオン及び可 溶性ロジウムにつき分析した。結結果は、4−メチルイミダゾール、2−エチル −4−メチルイミダゾール[クラス(1) R’=CUs及びC2tt5コ、3 .4−ルチジン[クラス(2) R’=Cf1gコ、4−t−ブチルピリジン、 2−ヒドロキシピリジン及び4−ヒドロキシピリジンの四級化(R=CIls) 形態に対して、ロジウム(III)の沈殿は、以前に記載した物質(例えば、3 −ピコリン又はイミダゾール)に関する様に起こらな次の実験は、本発明の沃化 四級アンモニウム安定剤が、以前に開示された安定剤(例えば、イミダゾール) よりも可溶性であるばかりでなく、高温でロジウム沈殿を防止する性能において アルカリ金属沃化物より優れていることが証明3沃化ロジウム(1,57g)、 水(7,4g)、沃化水素酸(0,92g)、及び酢酸(34,Og)をフィッ シャーポーター容器に入れた。この容器を一酸化炭素で置換し8バールの一酸化 炭素を装填し、次いで封止し、次に4時間130℃まで加熱し、その間にRhI  3は溶解して透明なオレンジ色の溶液を得た。
(ii)試験方法−沃化物によるロジウム触媒の安定化実施例1において、触媒 原液(2,0g)及び沃化メチル(0,50g)を酢酸(19,15g)中の沃 化リチウム(25ミリモル)溶液へ添加し、次いで5分間撹拌した。試料を採取 した後、混合物を1バールの窒素下にフィッシャーポーター容器中に封止し、次 いで22時間180℃まで加熱した。冷却した後、試料を採取し、両試料を遠心 分離し、次いで[Rh]、  [H20]、及び[I−]に対して分析した。
実施例2〜4に対して、アミン類を、溶解度実験の為に前記した様に四級化し、 次いで実施例1の通りにして、触媒原液と沃化メチルで処理した。
結果を次の表に示すニー 2最終沃化物濃I 選択された沃化四級デンモニウムに対して記録された還元触媒沈殿は、試験条件 下にロジウム触媒に対して、より効果的な安定剤であることを示した。
国際調査報告 一−11−1^軸−劃−−・ p「〒IG賞 QO/nOぢ0フ国際調査報告 GB 9000502 S^   35632

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.ロジウム触媒の存在下に,一酸化炭素とn個の炭素原子を有するアルコール との反応により(n+1)個の炭素原子を有するカルボン酸を製造する方法にお いて,この方法は,アルコール及び/又はアルコールとカルボン酸のエステルを 一酸化炭素と共にカルボニル化反応器中に供給し,次いでカルボニル化反応器か らカルボン酸を取り出すことからなり,特徴とすることは,反応工程の過程の間 中,カルボニル化反応器中に:(a)少なくとも有限量の水,(b)式:−(1 )▲数式、化学式、表等があります▼(2)▲数式、化学式、表等があります▼ (3)▲数式、化学式、表等があります▼式中、RとR1基は、少なくとも一つ のR1基が水素以外である条件付きで水素又はC1〜C20アルキル基である、 (d)アルコールに対応する沃化物誘導体、(e)カルボン酸とアルコールのエ ステル、(f)ロジウム触媒、及び(g)カルボン酸からなる液体反応媒体を保 持するカルボン酸の製造方法。 2.R基の少なくとも一つが、n個の炭素原子を有するアルコールからなる有機 部分と同じである請求項1記載のカルボン酸の製造方法。 3.R1基が、水素又はC1〜C8アルキル基から独立的に選択される請求項1 又は2のいずれかに記載のカルボン酸の製造方法。 4.R1基が、水素又はC1〜C6アルキル基から独立的に選択される請求項3 に記載のカルボン酸の製造方法。 5.触媒安定剤が、沃化物塩のカチオン▲数式、化学式、表等があります▼ (式中、R1及びR2はメチル、R5は水素、R3はC1〜C20アルキル基又 は水素、及びR4はC1〜C20アルキル基を表す)である請求項1記載のカル ボン酸の製造方法。 6.触媒安定剤が、R3=C2H5及びR4=CH3又はR3=H及びR4=C H3のいずれかに選択される請求項5記載のカルボン酸の製造方法。 7.触媒安定剤が、沃化物塩のカチオン▲数式、化学式、表等があります▼ (式中、R6は水素又はメチルのいずれか、R7はC1〜C4アルキル基、及び R1はメチルを表す)である請求項1記載のカルボン酸の製造方法。 8.触媒安定剤が、(1)R6=H及びR7=C2H5、又は(2)R6=H及 びR7=t−C4H9、又は(3)R6及びR7=CH3に選択される請求項7 記載のカルボン酸の製造方法。 9.0.5〜8重量%の水がカルボニル化反応器に保持される請求項1記載のカ ルボン酸の製造方法。 10.触媒安定剤が、アルコールに対応する沃化物誘導体で対応するアミンを四 級化することによりカルボニル化反応器中で現場にて生成させる請求項1記載の カルボン酸の製造方法。
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