JPH0349981Y2 - - Google Patents

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JPH0349981Y2
JPH0349981Y2 JP19010885U JP19010885U JPH0349981Y2 JP H0349981 Y2 JPH0349981 Y2 JP H0349981Y2 JP 19010885 U JP19010885 U JP 19010885U JP 19010885 U JP19010885 U JP 19010885U JP H0349981 Y2 JPH0349981 Y2 JP H0349981Y2
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  • Steering-Linkage Mechanisms And Four-Wheel Steering (AREA)

Description

【考案の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本考案は、車両の前後輪を転舵するようにした
4輪操舵装置に関し、特に、後輪の舵角を制御す
るアクチユエータとしてステツピングモータ(パ
ルスモータ)を用いたものに関する。
(従来の技術) 近年、この種の車両の4輪操舵装置は、車両の
走行特性を大きく変え得るものとして注目されて
おり、基本的には、低車速時に前後輪の転舵比を
逆位相に制御し、ステアリング特性をオーバース
テア特性にして車両の回頭性を高める一方、高車
速時には、転舵比を同位相に保ち、ステアリング
特性をアンダステア特性にして車両の走行安定性
を確保するようにしたものである。
そして、この4輪操舵装置の一例として、本出
願人は、先に、斜板と呼ぶ揺動アームの傾斜角を
変えることにより、前後輪の転舵比を可変制御す
るようにしたものを提案している(特願昭59−
48054号明細書および図面参照)。
すなわち、この提案のものは、車両の後輪を転
舵する後輪転舵機構に連結され所定の移動軸線方
向に移動可能な移動部材と、該移動部材の移動軸
線上に位置する揺動中心をもつて揺動する揺動ア
ームと、該揺動アームと上記移動部材とを連結す
る連結部材と、車両の前輪を転舵する前輪転舵機
構に連係され、上記連結部材を移動部材の移動軸
線回りに回転させる回転付与アームとを備えてな
り、上記移動部材の移動軸線に対する揺動アーム
の揺動中心線の傾斜角をアクチユエータによつて
変えることにより、前後輪の転舵比を変えるよう
にしたものである。
(考案が解決しようとする問題点) ところで、上記提案例のように前後輪の転舵比
を変えるものに限らず、前輪舵角に応じて後輪舵
角を直接アクチユエータで制御するようにしたも
のをも含む4輪操舵装置においては、正確なステ
アリング特性を得るべく後輪舵角を応答性良く可
変制御するのが好ましい。その点では、例えば後
輪舵角を制御するアクチユエータとしてDCモー
タ等を用い、その実際の制御位置をセンサで検出
してフイードバツクさせるいわゆるクローズドル
ープ制御方式よりもフイードバツク信号の不要な
オープンループ制御方式の方が好適である。この
オープンループ制御方式の例として、入力される
パルス信号のパルス数(ステツプ数)に応じた回
転角だけロータつまり出力軸が回転するステツピ
ングモータを採用する考え方がある。
しかし、このステツピングモータは、予め制御
初期位置(ロータの初期位置)を位置決め設定し
ておかないと、制御位置が特定されず、制御を正
確に行い得ない欠点がある。
このステツピングモータの制御初期位置をフオ
トトランジスタ等の光センサにより直接検出して
位置決めするようにしてもよいが、高価な光セン
サ等を別途に要してコストアツプを招く嫌いがあ
る。
そこで、このコストアツプ化を避けるべき対策
として、車両の後輪を転舵した際にそれと連係し
て回動する回動部材を設けるとともに、該回動部
材をギヤ要素を介してステツピングモータで駆動
する構成とし、上記回動部材をその回動範囲を規
制するストツパ部材に当接させてその当接位置で
もつてステツピングモータの制御初期位置を位置
決めするようにすることが考えられる。
しかし、この場合、上記回動部材がストツパ部
材に当接すると、その後はステツピングモータが
脱調状態(空回り状態)となりながらモータへの
入力信号が続くことになり、このため、モータの
回転力を回動部材に伝えるギヤ要素を通常の金属
製のものとすると、その歯打音が発生することに
なる。
(考案の目的) 本考案は上記の基本的な考え方をさらに押し進
めてなされたものであり、その目的とするところ
は、上記の如くステツピングモータにより車両の
後輪舵角を制御するオープンループ制御方式にお
いて、モータと後輪転舵機構との間に介在される
所定の回動部材の動作を利用してモータの制御初
期位置を位置決めするようにすることとし、光セ
ンサ等の高価な位置決め用センサを要することな
く、既存の部材を用いて安価に、車輪転舵制御を
応答性の高いオープン制御方式で行い得るように
するとともに、さらには、上記モータの回転力を
回動部材に伝えるギヤ要素の構成材質を特定する
ことにより、ギヤ要素にモータの脱調による歯打
音が発生することを抑制することにある。
(問題点を解決するための手段) この目的を達成するために、本考案で講じた解
決手段は、第1図に示すように、ステアリングホ
イール10の操作に応じて前後輪1L,1R,2L
Rを転舵するようにした車両の4輪操舵装置と
して、車両の前輪1L,1Rを転舵する前輪転舵機
構3と、後輪2L,2Rを転舵する後輪転舵機構1
2とを設けるとともに、上記後輪転舵機構12に
連係された回動部材45を介して後輪舵角θRを制
御するアクチユエータとしてのステツピングモー
タ50を設ける。尚、上記回動部材45は後輪転
舵の際にそれと連係して回動するものであり、例
えば上記従来例の場合、移動部材の移動軸線と揺
動アーム部材の揺動中心線との傾斜角を変えるた
めに回動する部材が該当する。
さらに、上記回動部材45に当接してその回動
範囲を規制するストツパ部材51を設けるととも
に、車両運転中の所定時期、上記ステツピングモ
ータ50の作動によつて回動部材45を回動させ
て該回動部材45が上記ストツパ部材51に当接
したときのステツピングモータ50の制御位置を
制御初期位置として位置決め設定するモータ位置
決め手段113と、該位置決め手段113によつ
て位置決めされた制御初期位置を基準としてステ
ツピングモータ50を作動制御するモータ制御手
段114とを設ける。そして、上記ステツピング
モータ50の回転力をギヤ機構53によつて回動
部材45に伝える該ギヤ機構53の各ギヤ要素を
プラスチツク等の剛性軟質材料にて構成すること
とする。
(作用) 以上の構成により、本考案では、車両運転中の
所定時期、モータ位置決め手段113によりステ
ツピングモータ50が作動制御されて回動部材4
5がストツパ部材51に当接する回動端位置まで
回動し、この回動部材45がストツパ部材51に
当接したときのモータ50の制御位置がその初期
位置として位置決めされ、この位置決め後、モー
タ50はモータ制御手段114によつて上記制御
初期位置を基準として作動制御される。
したがつて、ステツピングモータ50を用いて
前後輪1L,1R,2L,2Rを応答性の高いオープ
ンループ制御方式でもつて転舵制御でき、しか
も、そのモータ50の制御初期位置への位置決め
を、高価な光センサ等の位置決め用センサを別設
することなく、モータにより駆動される回動部材
45やその回動範囲を決めるストツパ部材51等
の既存の部材を利用した簡単で安価な構造で行う
ことができることになる。
また、上記回動部材45がストツパ部材51に
当接してからモータ50の制御初期位置の位置決
めが終了するまでの間、上記モータ50は信号を
受けて脱調状態となつているが、モータ50と回
動部材45との間のギヤ機構53の各ギヤ要素は
プラスチツク製の剛性軟質材料にて構成されてい
ることから、金属製のものと比べて歯打音の発生
が大幅に低減されることとなる。
(実施例) 以下、本考案の実施例を第2図以下の図面に基
づいて説明する。
第2図および第3図において、1L,1R,2L
Rは車両の4つの車輪であつて、左右の前輪1
,1Rは前輪転舵機構3により、また左右の後輪
L,2Rは後輪転舵機構12によりそれぞれ連係
されている。
上記前輪転舵機構3は、左右一対のナツクルア
ーム4L,4Rおよびタイロツド5L,5Rと、該左
右のタイロツド5L,5R同士を連結するリレーロ
ツド6とからなる。また、この前輪転舵機構3に
はラツクピニオン式のステアリング機構7を介し
てステアリングホイール10が連係されている。
すなわち、上記リレーロツド6にはラツク8が形
成されている一方、上端にステアリングホイール
10を連結せしめたステアリングシヤフト11の
下端には上記ラツク8と噛み合うピニオン9が取
り付けられており、ステアリングホイール10の
操作に応じて左右の前輪1L,1Rを転舵するよう
になされている。
一方、上記後輪転舵機構12は上記前輪転舵機
構3と同様に、左右のナツクルアーム13L,1
Rおよびタイロツド14L,14Rと、該タイロ
ツド14L,14R同士を連結するリレーロツド1
5とを有し、さらに油圧式のパワーステアリング
機構16を備えている。該パワーステアリング機
構16は、車体に固定されかつ上記リレーロツド
15をピストンロツドとするパワーシリンダ17
を備え、該パワーシリンダ7内は上記リレーロツ
ド15に一体的に取り付けたピストン17aによ
つて2つの油圧室17b,17cに区画形成さ
れ、このシリンダ17内の油圧室17b,17c
はそれぞれ配管18,19を介してコントロール
バルブ20に接続されている。また、該コントロ
ールバルブ20にはリザーブタンク21に至る油
供給管22および油排出管23の2本の配管が接
続され、上記油供給管22には図示しない車載エ
ンジンにより駆動される油圧ポンプ24が配設さ
れている。上記コントロールバルブ20は、公知
のスプールバルブ式のもので構成されていて、上
記リレーロツド15に連結部材25を介して一体
的に取り付けられた筒状のバルブケーシング20
aと、該バルブケーシング20a内に嵌装された
図示しないスプールバルブとを備えてなり、スプ
ールバルブの移動に応じてパワーシリンダ17の
一方の油圧室17b,17cに油圧ポンプ24か
らの圧油を供給してリレーロツド15に対する駆
動力をアシストするものである。尚、上記パワー
シリンダ17内にはリレーロツド15をニユート
ラル位置(後輪2L,2Rの舵角θRが零となる位
置)に付勢するリターンスプリング17d,17
dが縮装されている。
上記前輪転舵機構3のリレーロツド6には上記
ステアリング機構7を構成するラツク8以外に今
一つのラツク26が形成され、該ラツク26には
車体前後方向に延びる回転軸28の前端に取り付
けたピニオン27が噛み合わされ、該回転軸28
の後端は転舵比制御機構29を介して上記後輪転
舵機構12に連係されている。
上記転舵比制御機構29は、第4図にも詳示す
るように、車体に対し車幅方向に移動軸線l1上を
摺動自在に保持されたコントロールロツド30を
有し、該コントロールロツド30の一端は上記コ
ントロールバルブ20のスプールバルブに連結さ
れている。また、転舵比制御機構29は、基端部
がU字状ホルダ31に支持ピン32を介して揺動
自在に支承された揺動アーム33を備え、上記ホ
ルダ31は車体に固定したケーシング34に上記
コントロールロツド30の移動軸線l1と直交する
回動軸線l2を持つ支持軸35を介して回動自在に
支持されている。上記揺動アーム33の支持ピン
32は上記両軸線l1,l2の交差部に位置して回動
軸線l2と直交する方向に延びており、ホルダ31
を支持軸35(回動軸線l2)回りに回動させるこ
とにより、その先端の支持ピン32とコントロー
ルロツド30の移動軸線l1とのなす傾斜角、つま
り、支持ピン32を中心とする揺動アーム33の
揺動軌跡面が移動軸線l1と直交する面(以下、基
準面という)に対してなす傾斜角を変化させるよ
うになされている。
また、上記揺動アーム33の先端部にはボール
ジヨイント36を介してコネクテイングロツド3
7の一端部が連結され、該コネクテイングロツド
37の他端部はボールジヨイント38を介して上
記コントロールロツド30の他端部に連結されて
おり、揺動アーム33先端の第4図左右方向の変
位に応じてコントロールロツド30を左右方向に
変位させるようになされている。
上記コネクテイングロツド37は、そのボール
ジヨイント36に近い部位において回転付与アー
ム40にボールジヨイント41を介して摺動可能
に支持されている。この回転付与アーム40は、
上記移動軸線l1上に支持軸42を介して回動自在
に支持した大径の傘歯車43と一体に設けられ、
該傘歯車43には第3図に示すように上記回転軸
28の後端に取り付けた傘歯車44が噛合されて
おり、ステアリングホイール10の回動を回転付
与アーム40に伝達するようになされている。こ
のため、ステアリングホイール10の回動角に応
じた量だけ回転付与アーム40およびコネクテイ
ングロツド37が移動軸線l1回りに回動し、それ
に伴つて揺動アーム33が支持ピン32を中心に
して揺動された場合、ピン32の軸線がコントロ
ールロツド30の移動軸線l1と一致しているとき
には、揺動アーム33先端のボールジヨイント3
6は上記基準面上を揺動するのみで、コントロー
ルロツド30は静止保持されるが、ピン32の軸
線が移動軸線l1に対し傾斜して揺動アーム33の
揺動軌跡面が基準面からずれていると、このピン
32を中心にした揺動アーム33の揺動に伴つて
ボールジヨイント36が第4図の左右方向に変位
して、この変位はコネクテイングロツド37を介
してコントロールロツド30に伝達され、該コン
トロールロツド30が移動軸線l1に沿つて移動し
て、コントロールバルブ20のスプールバルブを
作動させるように構成されている。すなわち、ピ
ン32の軸線を中心とした揺動アーム33の揺動
角が同じであつても、コントロールロツド30の
左右方向の変位はピン32の傾斜角つまりホルダ
31の回動角の変化に伴つて変化する。
そして、上記支持ピン32の移動軸線l1に対す
る傾斜角すなわちホルダ31の基準面に対する傾
斜角を変化させるために、ホルダ31の支持軸3
5には、第5図に示すように、本考案でいう回動
部材を構成するウオームホイールとしてのセクタ
ギヤ45が取り付けられ、このセクタギヤ45に
は回転軸46上のウオームギヤ47が噛合されて
いる。また、上記回転軸46には傘歯車48が取
り付けられ、この傘歯車48にはステツピングモ
ータ50の出力軸50a上に取り付けた傘歯車4
9が噛合されており、これらウオームギヤ47お
よび傘歯車48,49でもつてステツピングモー
タ50の回転力を上記セクタギヤ45に伝えるギ
ヤ機構53を構成している。そして、上記ステツ
ピングモータ50を作動させてセクタギヤ45を
回動させることにより、ホルダ31の基準面に対
する傾斜角を変更して後輪2L,2Rの舵角θRを制
御し、セクタギヤ45を、その中心線がウオーム
ギヤ47の回転軸46の中心線と直角になる中立
位置(このとき、上記揺動アーム33先端のボー
ルジヨイント36は基準面上を回動し、後輪2L
Rの舵角θRはθR=0になる)から第5図時計回
り方向に回動させたときには、前後輪1L,2L
R,2R間の転舵比(後輪転舵角θR/前輪転舵角
θF)を後輪2L,2Rが前輪1L,1Rと逆方向に向
く逆位相に制御する一方、反対に反時計回り方向
に回動させたときには、転舵比を後輪2L,2R
前輪1L,1Rと同じ方向に向く同位相に制御する
ように構成されている。
さらに、本考案の特徴として、上記ギヤ機構5
3を構成するウオームギヤ47、傘歯車48,4
9、および上記セクタギヤ45は共に剛性軟質材
料としての例えばエンジニアリングプラスチツク
にて形成されている。
また、上記ホルダ31を支持するケーシング3
4には、上記回動部材としてのセクタギヤ45の
左右両側方に該セクタギヤ45の回動範囲を規制
するピンよりなる逆位相側および同位相側のスト
ツパ部材51,52が取り付けられており、第5
図の下側部に示すように、セクタギヤ45が逆位
相側に回動したときには、その中立位置からの回
動角が例えば−17.5°となると、セクタギヤ45
が逆位相側ストツパ部材51に当接してそれ以上
の回動が規制される一方、セクタギヤ45の同位
相側への回動時には、中立位置からの回動角が例
えば20°になると、セクタギヤ45が同位相側の
ストツパ部材52に当接して動きが規制されるよ
うになされている。そして、上記セクタギヤ45
が上記逆位相側のストツパ部材51に当接したと
きのステツピングモータ50の制御位置をその初
期位置とするように構成されている。尚、上記両
ストツパ部材51,52は上記セクタギヤ45等
と同様にエンジニアリングプラスチツクにて形成
されている。また、第3図中、39は後輪転舵機
構12におけるリレーロツド15の最大移動範囲
を規制するロツドストツパである。
上記ステツピングモータ50は第6図に示すよ
うにマイクロコンピユータ内蔵のコントロールユ
ニツト100からの出力によつて作動制御される
ように構成され、このコントロールユニツト10
0には車両の走行速度SPDを検出する車速セン
サ101からの検出信号が入力されている。
そして、上記コントロールユニツト100はイ
グニツシヨンキースイツチ(図示せず)のON操
作に伴つて車載バツテリから供給される電源をシ
ステム電源として作動するものであり、その内部
構成を第7図によつて説明すると、コントロール
ユニツト100は制御部としてのCPU102と
所定の制御データを記憶するROM103とを備
え、上記CPU102は、バツテリ電圧(12V)を
5Vの定電圧に保つ定電圧回路104からの出力
電圧VCCによつて作動し、CPU102の暴走を検
出するCPU暴走検出部105、出力電圧VCC
4.5V以下に低下したことを検出する出力電圧検
出部106およびイグニツシヨンキースイツチの
ON操作開始時にリセツト信号を出力するパワー
オンリセツト部107からの各出力を受けてリセ
ツトされる。
また、上記車速センサ101の出力信号はイン
タフエイス108を経て積分フイルタ109に入
力され、該フイルタ109でチヤタリングを除去
された後、波形整形回路110で信号波形を整形
されてCPU102に供給される。
さらに、コントロールユニツト100は、
CPU102の出力を受けてステツピングモータ
50を駆動するステツピングモータドライバ11
1を有しているとともに、CPU102からのカ
レントダウン指令信号を受けてステツピングモー
タ50に対するバツテリ電源からの出力電流をモ
ータ50の非制御中(モータ出力軸50aの回転
を停止させているとき)に各相とも例えば
100mAに制限するカレントダウン部112を有
している。
ここで、さらに、上記コントロールユニツト1
00のCPU102において行われる信号処理手
順について第8図および第9図によつて説明す
る。第8図は信号処理のプログラムのメインルー
チンを示し、イグニツシヨンキースイツチのON
操作によるスタートの後、先ず、ステツプS1でシ
ステムの初期化を行い、次のステツプS2で、ステ
ツピングモータ50の現在ステツプ数MPをMP
=0に、その目標ステツプ数CPをCP=−580に
それぞれ設定するとともに、モータ位置初期化制
御モードの実行を示すフラグF1をF1=1にセツ
トする。上記目標ステツプ数CPは、ステツピン
グモータ50の制御初期位置、つまりセクタギヤ
45が逆位相側ストツパ部材51に当接して転舵
比が逆位相側の最大転舵比になつている位置を
CP=0とし、そこからモータ50をその目標制
御位置に制御するときにモータ50に入力される
パルス信号のステツプ数を示すものであり、また
現在ステツプ数MPは、モータ50の現在の制御
位置の上記制御初期位置からのステツプ数を示す
ものである。尚、上記フラグF1は、モータ50
をその制御位置の初期化のために制御するモータ
位置初期化制御モードのときにはF1=1にセツ
トされるが、車速SPDに応じて転舵比を制御す
る車速感応制御モードのときにはF1=0にリセ
ツトされる。
この後、ステツプS3に進み、上記フラグF1
F1=1か否かの判定を行う。この判定がF1=1
のYESであるとき、つまりモータ50の位置初
期化制御モードを行うときには、ステツプS4に進
み、上記モータ50に対する目標ステツプ数CP
が現在ステツプ数MPに等しいか否かを判定し、
この判定がCP≠MPのNOのときにはそのまま上
記ステツプS3に戻る。また、判定がCP=MPの
YESでモータ50の制御位置初期化が終了して
いるときには、ステツプS5に進み、モータ50の
目標ステツプ数CPおよび現在ステツプ数MPを
CP=MP=0にし、かつフラグF1をF1=0にリ
セツトするとともに、このモータ50の制御位置
初期化を1度実行し終つたことを識別するための
フラグF2をF2=1にセツトした後、上記ステツ
プS3に戻る。
一方、上記ステツプS3での判定がF1=0のNO
でモータ50を転舵比変更のために制御するとき
には、ステツプS6に進んで車速センサ101によ
り検出された車速SPDがSPD=0(停車状態)に
あるか否かを判定し、この判定がYESのときに
は、ステツプS7においてさらに上記フラグF2
F2=0かであるか否かを判定する。そして、こ
のステツプS7での判定がF2=1のNOであるとき
にはそのまま上記ステツプS3に戻るが、判定が
F2=0のYESでモータ50の制御位置初期化を
車速SPD=0の停車時に実行していないときに
は、ステツプS8でフラグF1をF1=1にセツトし、
次のステツプS9でモータ50の目標ステツプ数
CPをその制御初期位置に対応するCP=−580に
設定したのち上記ステツプS3に戻る。
また、上記ステツプS6での判定がSPD≠0の
NOであるときにはステツプS10に進み、検出さ
れた車速SPDを予め車速に応じて設定されて
ROM103に記憶されている制御データテーブ
ルに照合して、モータ50の目標ステツプ数CP
を実際の車速SPDに対応する目標ステツプ数CP
=f(SPD)にセツトし、次のステツプS11で上記
両フラグF1,F2を共にF1=F2=0にリセツトし
たのち上記ステツプS3に戻る。尚、上記ROM1
03に記憶されている制御データテーブルは、第
10図に示すように車速SPDに応じて前後輪1L
L,1R,2Rの転舵比が変化し、車速SPDが低
い場合には、車両の回頭性を良好にするために、
後輪2L,2Rが前輪1L,1Rに対して逆方向にす
なわち逆位相で転舵されて、転舵比が負となる一
方、車速SPDが例えば約67Km/時に達したとき
には、転舵比が零になり、前輪1L,1Rの転舵に
関係なく後輪2L,2Rの舵角θRがθR=0に保たれ
て車両が通常の2輪操舵状態になる。さらに高速
走行の場合には、コーナリング時の後輪2L,2R
のグリツプ力を向上させて走行安定性を高めるた
めに、後輪2L,2Rが前輪1L,1Rと同方向にす
なわち同位相に転舵されて、転舵比が正となるよ
うに設定されている。
また、第9図はCPU102に内蔵されている
タイマにセツトされた時間が経過したときに上記
メインルーチンに対して割込み処理されるインタ
ラプトルーチンを示し、このインタラプトルーチ
ンでは、先ず、最初のステツプS20でモータ50
の目標ステツプ数CPが現在ステツプ数MPと等
しいことを判定する。この判定がCP=MPの
YESのとき、つまりモータ50へのパルス信号
の出力が不要でモータ50をその制御位置に保持
するときには、ステツプS21に進んでカレントダ
ウン指令信号をカレントダウン部112に出力す
ることにより、モータ50への印加電圧を低下さ
せてその発熱量を抑え、次いでステツプS28で次
回の割込み処理を発生させる上記タイマをセツト
したのち上記メインルーチンにおける割込み後の
ステツプに復帰する。
また、上記ステツプS20での判定がCP≠MPの
NOであるときには、ステツプS22に進んで上記
カレントダウン部112に対するカレントダウン
指令信号の出力を解除したのち、ステツプS23
進み、上記モータ50の目標ステツプ数CPと現
在ステツプ数MPとの大小関係を判定する。この
判定がCP>MPのYESであるときには、ステツ
プS24に進んでモータ50が転舵比の同位相方向
に1ステツプだけ動くようにその励磁相を切り換
え、次いでステツプS25で現在ステツプ数MPを
MP←MP+1に更新したのち上記ステツプS28
移る。一方、上記ステツプS23での判定がCP<
MPのNOであるときには、ステツプS26に進んで
モータ50が転舵比の逆位相方向に1ステツプだ
け動くようにその励磁相を切り換え、ステツプ
S27で現在ステツプ数MPをMP←MP−1に更新
したのち上記ステツプS28に移る。
よつて、上記メインルーチンにおけるステツプ
S2〜S4,S7〜S9およびインタラプトルーチンにお
けるステツプS20,S23,S26,S27により、車両の
イグニツシヨンキースイツチのON操作時または
車速SPD=0の車両停止時、モータ50により
セクタギヤ45を逆位相方向(第5図時計回り方
向)に回動させてその逆位相側ストツパ部材51
との当接によりモータ50の制御初期位置を位置
決めするようにしたモータ位置決め手段113が
構成されている。
また、メインルーチンにおけるステツプS5
S10およびインタラプトルーチンにおけるステツ
プS20〜S28により、上記モータ位置決め手段11
3で位置決めされた制御初期位置を基準としてモ
ータ50を所定の制御特性で作動制御するように
したモータ制御手段114が構成されている。
次に、上記実施例の作動について説明する。
先ず、使用停止状態にある車両を運転すべく、
そのイグニツシヨンキースイツチをON操作する
と、それに伴つてコントロールユニツト100か
らステツピングモータ50にその制御位置を初期
化するための580ステツプのパルス信号が出力さ
れてモータ50が作動し、このモータ50の作動
により該モータ50にウオームギヤ47および傘
歯車48,49のギヤ機構53を介して連結され
ているセクタギヤ45が逆位相方向(第5図で時
計回り方向)にモータ50に対するパルス信号の
最大ステツプ数(580ステツプ)に相当する37.5°
以下の回動角をもつて回動する。そして、セクタ
ギヤ45が逆位相側ストツパ部材51に当接する
と、その後はモータ50が脱調状態(空回り状
態)となつてモータ50へのパルス信号の出力が
継続され、580ステツプのパルス信号が全てモー
タ50に出力されると、上記セクタギヤ45がス
トツパ部材51に当接した状態でのモータ50の
制御位置がその初期位置として位置決めされる。
このようなモータ50の位置決め後、車両が走
行状態に移行すると、そのときの車速SPDが車
速センサ101により検出されて該車速センサ1
01からコントロールユニツト100に検出信号
が出力され、このコントロールユニツト100に
おけるCPU102により車速SPDに応じた転舵
比が算出され、その転舵比に対応したパルス信号
がモータ50に出力されてモータ50が作動す
る。このモータ50の作動によりセクタギヤ45
が回動して該セクタギヤ45に連結されている揺
動アーム33の揺動軌跡面が基準面に対し傾斜変
更され、この変更によりステアリングホイール1
0の操作つまり前輪1L,1Rの転舵に連動して移
動軸線l1回りに回動するコネクテイングロツド3
7の動きに対するコントロールロツド30の移動
方向および移動距離が変化し、このコントロール
ロツド30の移動に応じて後輪2L,2Rが前輪1
,1Rに対し上記算出された所定の転舵比になる
よう、パワーステアリング機構16のパワーシリ
ンダ17によつてアシストされながら転舵され
る。このことにより、車両の4輪1L,1R,2L
Rが低車速時には転舵比が逆位相に、高車速時
には転舵比が同位相にそれぞれなるように制御さ
れる。
また、こうした車両の運転中、車両が走行停止
して車速SPDがSPD=0になると、その都度、
上記と同様にしてモータ50の制御初期位置への
位置決めが行われる。
したがつて、、この実施例の場合、車両の前後
輪1L,2L,1R,2Rの転舵比をステツピングモ
ータ50を用いたオープンループ制御方式で制御
するため、車速変化時に転舵比を素速く変更制御
することができ、制御への応答性を高めることが
できる。
また、イグニツシヨンキースイツチのON操作
時および停車の都度、上記の如くセクタギヤ45
が逆位相側ストツパ部材51に当接されてモータ
50の制御初期位置が位置決めされるので、モー
タ50の位置決めのために光センサ等の専用のセ
ンサを別設する必要がなく、セクタギヤ45の回
動範囲を規制するストツパ部材51,52の一方
をそのまま利用でき、よつて装置のコストアツプ
化を回避することができる。
その際、セクタギヤ45を逆位相側ストツパ部
材51に当接させてモータ50を位置決めするの
で、その位置決めを転舵比が逆位相側に制御され
る低車速域で車速SPD=0のときに行うことを
考慮すると、位置決め頻度が多くなり、モータ5
0の制御位置を常に正確に保つことができる。
また、ステツピングモータ50の回転力を後輪
転舵機構12に伝える傘歯車48,49、ウオー
ムギヤ47およびセクタギヤ45がエンジニアリ
ングプラスチツクにて形成されていることから、
イグニツシヨンキースイツチのON操作時および
停車時、セクタギヤ45がストツパ部材51に当
接した後にステツピングモータ50が脱調状態に
なつても、上記両傘歯車48,49間およびウオ
ームギヤ47、セクタギヤ45間での歯打音発生
を大幅に低減することができる。
さらに、ストツパ部材51,52もエンジニア
リングプラスチツクにて形成されているので、前
後輪1L,2L,1R,2R間の転舵比を逆位相また
は同位相に制御した際、セクタギヤ45がストツ
パ部材51,52に当接することにより発生する
打音を低減することができる。
尚、上記実施例では、車両の前後輪1L,1R
L,2Rの転舵比を車速SPDに応じて可変制御す
るようにした4輪操舵装置に適用した場合を例示
したが、本考案は後輪を車速および前輪舵角に応
じて直接ステツピングモータによつて駆動するよ
うにした4輪操舵装置にも適用することができ
る。
(考案の効果) 以上説明したように、本考案によれば、ステア
リングホイールの操作により前後の車輪を転舵す
るようにした車両の4輪操舵装置において、後輪
の舵角をステツピングモータの作動によつて回動
部材を介して制御することとし、かつ上記回動部
材をその回動範囲を規制するストツパ部材に当接
せしめてモータの制御初期位置を位置決めするよ
うにしたことにより、モータ位置決め用のセンサ
を別途に設けることなく安価で簡単な構成でもつ
て、ステツピングモータを用いた応答性の高い4
輪操舵のオープンループ制御を行うことができ
る。
また、ステツピングモータの回転力を回動部材
に伝えるギヤ機構の各ギヤ要素をプラスチツク等
の剛性軟質材料にて構成したので、ステツピング
モータの制御初期位置を位置決めする際、モータ
の脱調による各ギヤ要素への歯打音発生を大幅に
低減でき、よつて車両運転時の異音の発生を防止
することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案の構成を示す図である。第2図
ないし第10図は本考案の実施例を示し、第2図
は4輪操舵装置の概略構成を示す平面図、第3図
は同模式斜視図、第4図は転舵比制御機構の縦断
面図、第5図はストツパ部材により規制されるセ
クタギヤ回動範囲を示す説明図である。第6図は
コントロールユニツトに対する各機器の接続状態
を示す説明図、第7図はコントロールユニツトの
内部構成を示すブロツク図、第8図はコントロー
ルユニツトにおけるCPUで処理されるメインル
ーチンを示すフローチヤート図、第9図は同イン
タラプトルーチンを示すフローチヤート図、第1
0図はROMに記憶されている制御データテーブ
ルを示す特性図である。 1L,1R……前輪、2L,2R……後輪、3……
前輪転舵機構、7……ステアリング機構、10…
…ステアリングホイール、12……後輪転舵機
構、16……パワーステアリング機構、17……
パワーシリンダ、20……コントロールバルブ、
29……転舵比制御機構、30……コントロール
ロツド、33……揺動アーム、37……コネクテ
イングロツド、40……回転付与アーム、45…
…セクタギヤ、47……ウオームギヤ、48,4
9……傘歯車、50……ステツピングモータ、5
1……ストツパ部材、53……ギヤ機構、100
……コントロールユニツト、101……車速セン
サ、102……CPU、103……ROM、113
……モータ位置決め手段、114……モータ制御
手段。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. ステアリングホイールの操作に応じて前後輪を
    転舵するようにした車両の4輪操舵装置であつ
    て、前輪を転舵する前輪転舵機構と、後輪を転舵
    する後輪転舵機構と、該後輪転舵機構に連係され
    た回動部材を介して後輪舵角を制御するステツピ
    ングモータと、このステツピングモータの回転力
    を上記回動部材に伝えるギヤ機構と、上記回動部
    材に当接してその回動範囲を規制するストツパ部
    材と、車両運転中の所定時期、上記ステツピング
    モータにより回動部材を回動させて上記ストツパ
    部材との当接によりステツピングモータの制御初
    期位置を位置決めするモータ位置決め手段と、上
    記ステツピングモータを上記制御初期位置を基準
    として作動制御するモータ制御手段とを備えてな
    り、かつ上記ギヤ機構の各ギヤ要素はプラスチツ
    ク等の剛性軟質材料にて構成されていることを特
    徴とする車両の4輪操舵装置。
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