JPH0349449Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〓産業上の利用分野〓 本考案はアンテナの接続装置に係り、とくにア
ンテナの基端側の取付け部を電子機器の被取付け
部に着脱可能に取付けて接続するようにしたアン
テナの接続装置に関する。

〓背景技術とその問題点〓 例えばパーソナル無線機においては、一般にポ
ータブル性が要求され、その性格上電子機器本体
に直接取付けるアンテナが必要とされる。しかも
使用状態を想定した場合に、アンテナはそれぞれ
の使用場所や状況等に応じて違つたものが接続さ
れて使用されることがある。従つてこのようなパ
ーソナル無線機においては、通常ポータブル用と
して使用される場合の携帯用アンテナの着脱が容
易なことが望ましい。またその使用角度も任意に
設定できることが好ましい。

さらに上記の携帯用アンテナを取外して、他の
外部のアンテナを接続する場合には、標準のＮ型
コネクタを従来と同様の方法によつて接続するこ
とが要求される。しかもこのような電子機器にお
いては、スペースフアクタに優れるとともに、デ
ザイン的にも本体と一体感のある接続装置を備え
たアンテナが望まれる。しかるに従来の電子機器
には、このような要求を満足するアンテナの接続
装置が設けられていなかつた。

〓考案の目的〓 本考案はこのような問題点に鑑みてなされたも
のであつて、電子機器に対するアンテナの着脱が
容易に行なわれるようにし、しかもコネクタを通
して外部のアンテナと必要に応じて接続できるよ
うにしたアンテナの接続装置を提供することを目
的とするものである。

〓考案の概要〓 本考案は、アンテナの基端側の取付け部を電子
機器の被取付け部に着脱可能に取付けて接続する
ようにした装置において、前記アンテナの取付け
部にコネクタと接続可能なコネクトピンを設け、
このコネクトピンによつて前記アンテナと前記電
子機器との電気的な接続を行なうようにするとと
もに、前記取付け部の前記コネクトピンの外周部
に接続用スリーブを設け、このスリーブに外周側
に突出して形成された係止片を電子機器側の被取
付け部の係止板の切欠きに整合させて回転させる
ことにより前記アンテナを取付けるようになし、
しかも前記電子機器側の被取付け部にコネクタと
接続される接続筒を設け、該接続筒の外周面に雄
ねじを形成し、しかも前記コネクトピンと接触さ
れる端子を前記接続筒の内部に設けるようにした
ことを特徴とするアンテナの接続装置に関するも
のであつて、このように構成することによつて、
アンテナの着脱が容易になるとともに、コネクタ
を介して外部アンテナと接続することが可能にな
る。

〓実施例〓 以下本考案を図示の一実施例につき説明する。
本実施例はパーソナル無線機のアンテナの接続装
置に関するものであつて、パーソナル無線機１は
第１図および第２図に示すように、直方体状をな
すキヤビネツトから構成されており、このパーソ
ナル無線機１の側面側にはポータブル用のアンテ
ナ２が取付けられるようになつている。アンテナ
２はその基端側に形成された取付け部３によつ
て、パーソナル無線機１の側面側の被取付け部４
に着脱可能に取付けられるようになつている。そ
してアンテナ２がこのパーソナル無線機１に取付
けられた状態において、その中間部分は無線機１
の側面に取付けられた保持部４ａによつて保持さ
れるようになつている。

つぎに上記パーソナル無線機１側に形成されて
いる被取付け部４の構造について説明すると、第
３図に示すようにキヤビネツト５には開口６が形
成されるとともに、この開口６内には係止板７が
配置されている。係止板７は第４図に示すよう
に、ほぼ矩形の形状をなしており、係止板７の内
側の基板８に固着されるようになつている。そし
てこの係止板７は突部９を備えるとともに、この
突部９の下側に形成された凹部によつてアンテナ
２を係止して保持するようになつている。さらに
係止板７には、上記突部９に臨むように一対の切
欠き１０が形成されている。

そして被取付け部４の上記係止板７の内側に
は、第３図に示すようにクリツク板１１が配され
ている。このクリツク板１１は第５図に示すよう
に円形をなすとともに、中央に開口が形成されて
おり、さらに円周方向に沿つて一対の突条１２
と、そして４つの突部１３とが形成されている。
そしてこのクリツク板１１はその下側に配された
ウエーブワツシヤ１４（第３図参照）によつて係
止板７に圧着されるように押圧されている。そし
て上記クリツク板１１の中心の開口を貫通するよ
うに、基板８には接続筒１５が固着されている。
この接続筒１５はコネクタの雌側を構成するよう
になつており、その先端側の外周部には雄ねじ１
６が形成されている。またこの接続筒１５の中心
部には筒状の端子１７が設けられている（第７図
参照）。

つぎにこのような構造に係る被取付け部４に取
付けられるアンテナ２の取付け部３の構造につい
て説明すると、第３図および第６図に示すよう
に、アンテナ２の基端側に形成されている取付け
部３は接続用スリーブ１８を備えており、このス
リーブ１８の先端側には外周方向に突出するよう
に一対の係止片１９が形成されている。そしてこ
の係止片１９の中心部には、半径方向に延びる溝
２０が形成されている。またこのスリーブ１８の
中心部にはコネクトピン２１が設けられている。
このコネクトピン２１は上記アンテナ２と電気的
に接続されるようになつている。

つぎに以上のような構成に係るこのアンテナ２
の取付け部３の被取付け部４への取付けおよび取
外しの動作について説明すると、第２図に示すよ
うにアンテナ２の取付け部３の先端に設けられて
いる接続用スリーブ１８を図外の合せマークによ
つて合せて被取付け部４に挿入すればよい。この
場合において、接続用スリーブ１８の一対の係止
片１９を上記合せマークによつて被取付け部４の
係止板７の切欠き１０に整合させるようにする。
この状態においてスリーブ１８を被取付け部４に
押込むとともに、アンテナ２を取付け部３を中心
として回動させることによつて、このアンテナ２
が第１図に示すようにパーソナル無線機１の側部
に取付けられるようになる。

アンテナ２の取付け部３のスリーブ１８が被取
付け部４に挿入されると、ウエーブワツシヤ１４
が弾性変形することになり、これによつてクリツ
ク板１１が内側へ移動する。従つてこのクリツク
板１１と係止板７の突部９との間に上記スリーブ
１８の係止片１９が弾性的に保持されるようにな
る。しかもクリツク板１１にはその表面に突条１
２と突部１３とがそれぞれ形成されているため
に、これらによつてクリツク動作が達成される。
すなわち取付け部３の接続用スリーブ１８の係止
片１９がこれらの突条１２あるいは突部１３の間
にある場合、および突部１３が係止片１９の溝２
０と一致している場合には、その位置でアンテナ
２は安定に保持されることになり、またこれらの
突条１２および突部１３によつてアンテナ２の回
動動作にクリツク感を与えることができるように
なる。従つて着脱が容易なばかりでなく、角度設
定をも簡単に行なうことができるようになる。

またこのアンテナ２を取外す場合には、以上の
動作とは逆の方向にアンテナ２を回動させ、スリ
ーブ１８の係止片１９を係止板７の切欠き１０と
整合させればよく、これによつてアンテナ２の取
付け部３を被取付け部４から容易に取外すことが
できるようになる。さらにこのアンテナ２の接続
装置においては、被取付け部４に接続筒１５が設
けられており、この接続筒１５がコネクタの雌側
を形成するようになつている。この接続筒１５は
第３図に示すように、アンテナ２が取付けられて
いる場合には接続用スリーブ１８の内側に位置し
ている。そして接続筒１５の先端部であつて外周
側には雄ねじ１６が形成されているために、アン
テナ２を取外した後に、Ｎ型コネクタ２２をこの
接続筒１５を用いて接続することができる。すな
わち第７図に示すように、Ｎ型コネクタ２２をこ
のコネクタの雌側を形成する接続筒１５に接続
し、接続用スリーブ２４の内側の雌ねじを接続筒
１５の先端側の外周部の雄ねじ１６と螺合させ
る。これによつてＮ型コネクタ２２と接続筒１５
とが接続されるとともに、コネクタ２２のコネク
トピン２３が接続筒１５の筒状の端子１７と電気
的に接続されるようになる。

従つてこのようにＮ型コネクタ２２と接続筒１
５とを接続することにより、Ｎ型コネクタ２２を
介して外部アンテナを接続することが可能とな
り、例えば基地局用アンテナと接続したり、ある
いは車載用アンテナと接続することが可能とな
る。しかもこの場合において、スリーブ２４によ
つてねじで固定することができるために、確実な
接続が達成される。さらに外部アンテナと接続す
る部分とポータブルアンテナ２との接続部分とが
共通化されており、このためにスペースフアクタ
に優れるとともに、ポータブルアンテナ２を取付
けた場合には、その取付け部３の接続用スリーブ
１８によつてコネクタの接続筒１５が見えなくな
るために、デザイン的にも優れたものとなる。

〓考案の効果〓 以上のように本考案は、アンテナの取付け部に
コネクタと接続可能なコネクトピンを設け、この
コネクトピンによつてアンテナと電子機器との電
気的な接続を行なうようにするとともに、取付け
部のコネクトピンの外周部に接続用スリーブを設
け、このスリーブに外周側に突出して形成された
係止片を電子機器側の被取付け部の係止板の切欠
きに整合させて回転させることによりアンテナを
取付けるようになし、しかも電子機器側の被取付
け部にコネクタと接続される接続筒を設け、この
接続筒の外周面に雄ねじを形成し、しかもコネク
トピンと接触される端子を上記接続筒の内部に設
けるようにしたものである。従つてこのような構
成によれば、アンテナの着脱の動作が極めて容易
になる。また接続筒を備えるために、コネクタに
よつて外部アンテナと容易かつ確実に接続するこ
とが可能となり、コネクタを上記接続筒の外周側
に嵌合させるように挿入するとともに、コネクタ
の接続用スリーブの雌ねじを接続筒の雄ねじと螺
合させると、コネクタが接続筒に接続され、しか
もそのコネクトピンが接続筒の内側に設けられて
いる端子と接触して電気的な接続が達成されるよ
うになる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例に係るアンテナの接
続装置を備えたパーソナル無線機の外観斜視図、
第２図は同アンテナの着脱の動作を示すパーソナ
ル無線機の外観斜視図、第３図はアンテナの接続
装置の要部縦断面図、第４図は同係止板の正面
図、第５図は同クリツク板の正面図、第６図はア
ンテナの取付け部の正面図、第７図はコネクタを
接続した状態の接続装置の縦断面図である。 なお図面に用いた符号において、１……パーソ
ナル無線機、２……アンテナ、３……取付け部、
４……被取付け部、７……係止板、１０……切欠
き、１５……接続筒（コネクタの雌側）、１６…
…雄ねじ、１７……筒状の端子、１８……接続用
スリーブ、１９……係止片、２１……コネクトピ
ン、２２……Ｎ型コネクタ、２３……コネクトピ
ン、２４……接続用スリーブである。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. アンテナの基端側の取付け部を電子機器の被取
   付け部に着脱可能に取付けて接続するようにした
   装置において、前記アンテナの取付け部にコネク
   タと接続可能なコネクトピンを設け、このコネク
   トピンによつて前記アンテナと前記電子機器との
   電気的な接続を行なうようにするとともに、前記
   取付け部の前記コネクトピンの外周部に接続用ス
   リーブを設け、このスリーブに外周側に突出して
   形成された係止片を電子機器側の被取付け部の係
   止板の切欠きに整合させて回転させることにより
   前記アンテナを取付けるようになし、しかも前記
   電子機器側の被取付け部にコネクタと接続される
   接続筒を設け、該接続筒の外周面に雄ねじを形成
   し、しかも前記コネクトピンと接触される端子を
   前記接続筒の内部に設けるようにしたことを特徴
   とするアンテナの接続装置。