JPH0348811A - コンタクトレンズ用溶液及びそれを用いたコンタクトレンズの親水化方法 - Google Patents

コンタクトレンズ用溶液及びそれを用いたコンタクトレンズの親水化方法

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JPH0348811A
JPH0348811A JP18530089A JP18530089A JPH0348811A JP H0348811 A JPH0348811 A JP H0348811A JP 18530089 A JP18530089 A JP 18530089A JP 18530089 A JP18530089 A JP 18530089A JP H0348811 A JPH0348811 A JP H0348811A
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 (技術分野) 本発明は、コンタクトレンズ用溶液に係り、特に、硬質
コンタクトレンズ及び非含水性ソフトコンタクトレンズ
等の非含水性コンタクトレンズの表面を親水性化するた
めの表面親水性化剤として利用出来るコンタクトレンズ
用溶液に関するものである。
(背景技術) 従来より使用されている非含水性のコンタクトレンズに
は、メチルメタクリレートを主成分とするハードコンタ
クトレンズや、シロキサニルメタクリレート、フルオロ
アルキルメタクリレート等を主成分とする高酸素透過性
ハードコンタクトレンズ、およびポリジメチルシロキサ
ンを主成分とするシリコーンラバーやアクリル酸ブチル
を主成分とするブチルラバーからなる非含水性ソフトコ
ンタクトレンズがある。
ところで、これらのコンタクトレンズは非含水性である
ところから、その表面が疎水性を帯びており、中でも、
近年注目されている、高酸素透過性非含水性コンタクト
レンズは、特に強い疎水性を有している。何故なら、レ
ンズの酸素透過性を高めるなめには、一般にレンズの形
成材料中のシリコーン成分やフッ素成分が増大せしめら
れる傾向となっており、換言すれば、酸素透過性の高い
レンズ程、シリコーン成分やフッ素成分の含有率が高い
のであり、その結果として、レンズ表面が強い疎水性を
有することとなってしまうのである。
そして、このようなレンズ表面の疎水性に起因して、非
含水性のコンタクトレンズを装用した場合には、しばし
ば脂質汚れが付着し、レンズにくもりの症状が現れて、
視界が良好でなくなってしまう問題があった。
そのため、このようなコンタクトレンズの疎水性表面を
親水性化する方法として、プラズマ表面処理や酸、アル
カリ等による化学処理等が考えられているが、これらの
方法では親水性の耐久性に問題があり、また、再び処理
を施すにはかなりの手間が必要となるものである。
これに対して、親水性のポリマーを含有する溶液中に、
コンタクトレンズを浸漬して、該ポリマーをコンタクト
レンズの表面に付着せしめることにより、コンタクトレ
ンズの表面改質を行なう、ウエツティング・ソリューシ
ョンを用いる方法がある。この方法によれば、必要に応
じて、比較的簡便に繰り返して親水性化処理を行なうこ
とが出来るところから、レンズ表面の親水性を持続せし
めることが出来るのである。
例えば、特公昭48−37910号公報には、ポリビニ
ルアルコール、ヒドロキシエチルセルロース、ポリビニ
ルピロリドン等の水溶性ポリマーを含有するコンタクト
レンズ用溶液が開示されている。しかしながら、かかる
処理溶液は、メチルメタクリレートからなるハードコン
タクトレンズやメチルメタクリレートを主成分とした高
酸素透過性ハードコンタクトレンズ等の比較的弱い疎水
性のレンズに対しては有効であるものの、シリコーン成
分やフッ素成分を多く含有する非含水性コンタクトレン
ズに対しては、該レンズの表面が強い疎水性であるため
、溶液中に含有される水溶性ポリマーがレンズ表面に付
着し難く、有効でなくなってしまうという欠点がある。
また、特開昭63−246718号公報には、イオン電
荷を有する重合体物質からなるコンタクトレンズの表面
処理用レンズ溶液が開示されている。しかし、この溶液
を用いる場合、コンタクトレンズ表面が、その溶液中の
重合体物質のイオン電荷とは逆のイオン電荷を有してい
る必要があると共に、イオン電荷密度がある程度の大き
さを有していることが必要である。そのため、親水性化
処理に先立って、コンタクトレンズ表面の電荷密度を高
めるための余分な処理を行なう必要があり、処理が煩雑
となる問題がある。更にまた、その公報の実施例より明
らかなように、処理時間が5分と長いうえ、親水性化の
効果はさほど大きくない等のいくつかの欠点を有してい
る。
(解決課題) このような状況下にあって、高酸素透過性非含水性コン
タクトレンズを長時間、快適に装用し得るようにするた
めに、換言すれば、該レンズに対する脂質汚れの付着を
低減するために、より安全且つ簡単な方法で、より短時
間にコンタクトレンズの親水性化処理を行ない得て、し
かもその効果の高いコンタクトレンズ用溶液が望まれて
いたのである。
(解決手段) ここにおいて、上記課題を解決するために、本発明者は
鋭意研究を重ね、その結果、2−ヒドロキシエチルメタ
クリレートを主成分とする水不溶性の重合体を溶解して
なる溶液中に、疎水性のコンタクトレンズを浸漬し、す
ぐに取り出して水道水で充分に濯ぐという簡単な操作で
、非常に良好にコンタクトレンズ表面の親水性化が為さ
れ得る事実を見い出し、本発明を完成させるに至ったの
である。
即ち、本発明は、2−ヒドロキシエチルメタクリレート
を主成分とする水不溶性の重合体と、該重合体を溶解す
る溶媒とから、主として構成されているコンタクトレン
ズ用溶液を、その要旨とするものである。
なお、かかる本発明にあっては、前記重合体としては、
女子−ffl凶にはa)2−ヒドロ−1−ジエチルメタ
クリレートの80〜100重量%と、b)アルキルアク
リレート、アルキルメタクリレート、シロキサニルアル
キルアクリレート、シロキサニルアルキルメタクリレー
ト、フルオロアルキルアクリレート、フルオロアルキル
メタクリレート、スチレン系モノマーおよびビニルエス
テル類の中から選ばれた1種または2種以上の七ツマ−
の0〜20重量%とを重合させて得られる重合体が用い
られるものであり、また、前記重合体を溶解する溶媒に
は、有利には、一般式: %式% (但し、式中のRは水素またはメチル基、nは1〜20
の整数を表わす) にて示されるエチレングリコール系化合物:20〜10
0重量%と水:0〜80重量%とからなる?容液が用い
られるものである。
(作用・効果) このような本発明に従うコンタクトレンズ用溶液は、そ
の中に溶解せしめられている重合体、即ち2−ヒドロキ
シエチルメタクリレートを主成分とする重合体が水不溶
性であるため、所謂貧)容媒である水を注いで希釈する
と、該重合体が凝集する特徴を有しているものである。
そこで、かかる溶液を用い、該溶液中に疎水性のコンタ
クトレンズを浸漬する等して、該溶液にてレンズ表面の
一部または全面を濡らし、次いで、すぐにかかるコンタ
クトレンズを水で濯ぐといった処理襲施すことにより、
溶解せしめられていた前記重合体が凝集して、レンズ表
面に付着するという現象が起こるのである。これは、凝
集する際、重合体を溶解している溶液とコンタクトレン
ズ表面とによって形成される固−液界面が、一つの界面
として存在するところから、前記重合体が、コンタクト
レンズ表面に吸着されることとなるからである。
しかも、かかる親水性の重合体は、水不溶性であるため
、コンタクトレンズ表面に強(吸着され、以て、コンタ
クトレンズ表面が良好に親木性化されるのである。
要するに、かかる本発明に従うコンタクトレンズ用溶液
は、該溶液に疎水性のコンタクトレンズを浸漬して、取
り出し、すぐにそれを水で濯ぐといった極めて簡単な操
作を行なうことにより、疎水性のコンタクトレンズ表面
を良好に親水性化することが出来るものである。従って
、強い疎水性を有する高酸素透過性非含水性レンズであ
っても、その装用に先立って、かかる処理を施すことに
より、表面の親水性化が為され得るのであり、脂質汚れ
の付着が効果的に防止され得るのであって、異物感なく
快適に、長時間装用することが可能となるのである。
また、本発明に従うコンタクトレンズ用溶液にあっては
、溶解されるべき重合体を、2−ヒドロキシエチルメタ
クリレートと所定のモノマー群より選ばれたモノマーと
を重合させて得られる重合体と為すことにより、該重合
体のコンタクトレンズに対する付着性をより向上せしめ
ることが出来るのである。
そしてまた、本発明に従うコンタクトレンズ用溶液にあ
っては、前記所定の重合体を溶解する溶媒を、所定のエ
チレングリコール系化合物の20〜100重量%と、水
の0〜80重量%とからなる溶液とすることにより、コ
ンタクトレンズの規格を変化させることなく、重合体を
溶解することが出来るのである。
(具体的構成) ところで、本発明に従うコンタクトレンズ用溶液中に溶
解せしめられている重合体は、2−ヒドロキシエチルメ
タクリレートを主成分とする水不溶性のものであり、更
に必要に応じて、他のモノマーを共に重合せしめること
も可能である。
そして、特に、2−ヒドロキシエチルメタクリレートと
共に重合せしめるべきモノマーとして、アルキル(メタ
)アクリレート、シロキサニルアルキル(メタ)アクリ
レート、フルオロアルキル(メタ)アクリレート、スチ
レン糸上ツマ−およびビニルエステル類を使用する場合
には、得られる重合体のコンタクトレンズ表面に対する
付着性を効果的に向上せしめることが出来るのである。
なお、かかる七ツマ−は、その中から選ばれた1種類を
用いても、2種類以上を組み合わせて用いてもよいが、
その全量が重合体中20重量%以下とな条ようにする必
要がある。20重量%を越えて使用されると、得られる
重合体の疎水性が増大するため、本発明のコンタクトレ
ンズ用溶液の重要な作用である親水性化作用が劣って(
ることとなって好ましくないからである。また、上記で
[・・・ (メタ)アクリレート」とあるのは、「・・
・メタクリレート」または「・・・アクリレート」を表
わし、以下についても同様である。
ここで、かかるモノマーのより具体的な例を挙げると、
前記アルキル(メタ)アクリレートとしては、メチル(
メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プ
ロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アク
リレート、イソブチル(メタ)アクリレート、n−ヘキ
シル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ
)アクリレート、ラウリル(、メタ)アクリレート、フ
ェニル(メタ)アクリレート等がある。
また、前記シロキサニルアルキル(メタ)アクリレート
の具体例としては、トリメチルシリルメチル(メタ)ア
クリレート、トルメチルシリルプロピル(メタ)アクリ
レート、ペンタメチルジシロキサニルメチル(メタ)ア
クリレート、ペンタメチルジシロキサニルプロビル(メ
タ)アクリレート、メチルビス〔トリメチルシロキシ〕
シリルプロピル(メタ)アクリレート、トリス〔トリノ
チルシロキシ〕シリルプロピル(メタ)アクリレート、
メチルビス〔トリメチルシロキシ〕シリルプロピルグリ
セロール(メタ)アクリレート等を挙げることが出来る
さらに、前記フルオロアルキル(メタ)アクリレートの
具体例としては、2,2.21リフルオロエチル(メタ
)アクリレート、2.2,3゜3−テトラフルオロプロ
ピル(メタ)アクリレート、1.l、1,3.3.3−
へキサフルオロ−2−プロピル(メタ)アクリレート、
2,2,3゜3.4.4,5.5−オクタフルオロペン
チル(メタ)アクリレート、2.2,3.3,4,4゜
5.5,6,6,7.7−ドゾカフルオロへブチル(メ
・り)アクリレート等がある。
更にまた、前記スチレン糸上ツマ−としては、例えばス
チレン、パラ−メチルスチレン、tert −ブチルス
チレン、ペンタフルオロスチレン1、トリメチルシリル
スチレン、トリス(トリメチルシロキシ)シリルスチレ
ン等を用いることが出来、そして前記ビニルエステル類
としては、酢酸ビニル、カプロン酸ビニル、カプリル酸
ヒニ)L’、う’)’)7酸ビニル等が用いられ得るも
のである。
ところで、本発明のコンタクトレンズ用溶液に用いる、
2−ヒドロキシエチルメタクリレートを主成分とする水
不溶性の重合体は、上記の如きモノマーを適宜に組み合
わせて、通常のラジカル重合を行なうことにより容易に
合成することが出来るのである。而して、−Cにラジカ
ル重合には、塊状重合、溶液重合、懸濁重合、乳化重合
等の各種の方法が用いられているが、この場合は、主成
分である2−ヒドロキシエチルメタクリレートが、それ
自身にラジカルの連鎖移動反応を受は易いヒドロキシエ
チル基を有しているところから、例えば塊状重合等では
架橋反応が進行して溶媒に不溶性となってしまい好まし
くないため、連鎖移動剤を含有した溶液重合法、或いは
それ自身が連鎖移動能力を有する溶媒を用いる溶液重合
法を採用するのが好ましい。
そして、上記の如く連鎖移動剤を併用する場合の連鎖移
動剤としては、例えば、n−ブチルメルカプタン、ドデ
シルメルカプタン、チオグリコール酸等のメルカプタン
類やクロロホルム、四塩化炭素、四臭化炭素等が挙げら
れる。これら連鎖移動剤の使用量は、重合させるべき全
単量体または全単量体混合物の100重量部に対して、
約0.05〜5重量部の範囲が好ましい。
さらに、前記重合反応を行なうに際しては、通常のラジ
カル重合開始剤が使用されることとなる。
かかるラジカル重合開始剤としては、例えば、過酸化ベ
ンゾイル、アゾビスイソブチロニトリル、アゾビスジメ
チルバレロニトリル等が挙げられ、これらのうちから1
種または2種以上を選択して使用出来る。また、これら
重合開始剤の使用量は、重合させるべき全単量体または
全単量体混合物の100重量部に対して、約0.05〜
5重量部の範囲が好ましい。
そして、かかる溶液重合に用いられるべき溶媒としては
、例えば、メタノール、エタノール、エチレングリコー
ルモノメチルエーテル等のアルコール類やジメチルスル
ホキサイド等を挙げることが出来る。これらの溶媒は、
重合させるべき全単量体または全単量体混合物の100
重量部に対して50−1000重量部の範囲で用いるの
が好ましい。使用量が50重量部より少ない場合には、
重合中に架橋反応が進行し易く、しばしばゲル化を起こ
してしまうからであり、一方、1000重量部より多い
場合には、重合反応終了後の重合体を精製する過程にお
いて、沈澱溶媒を大量に使用しなければならなくなって
、好ましくないからである。
なお、重合反応は、室温〜120°Cの温度条件下で、
重合反応が略完結するのに必要な時間待なわれることと
なる0次いで、重合反応終了後、重合生成物をメタノー
ルで希釈し、アセトンやジエチルエーテルのような貧溶
媒中に注ぎ込んで重合物を沈澱させる。そして、かかる
沈澱物を濾取し、減圧乾燥することにより、目的とする
重合体を得ることが出来るのである。
このようにして得られる重合体の数平均分子量は、約1
000〜約10000000の範囲が望ましく、より好
ましい範囲は、約2000〜100000である。数平
均分子量が約1000より小さい場合は、重合体の水に
対する溶解性が増大する傾向になるため、その重合体を
用いて調製されたコンタクトレンズ用溶液を用いた場合
、その重合体は例え吸着されても水道水で濯ぐことによ
り容易にレンズから脱離してしまい、十分な親水性化効
果が得られなくなるからである。また、数平均分子量か
約10000000より大きくなると、その重合体の溶
媒に対する溶解性が劣ってくるからである。
一方、本発明に従うコンタクトレンズ用溶液に用いられ
るべき溶媒としては、コンタクトレンズの規格(ベース
カーブ、パワー、サイズ等)を変化させることのないも
のが選択されることとなる。
−a的なコンタクトレンズ用溶液の溶媒には、主に水が
使用されており、コンタクトレンズの規格が良好に保た
れているのであるが、本発明においては、前記重合体が
水不溶性であるため、水以外の溶媒が必要とされる。即
ち、本発明にて使用され得る溶媒は、コンタクトレンズ
の規格を変化させることがなく、且つ前記重合体を溶解
し得るものであり、そのような溶媒として好適に使用さ
れ得るものとして、一般式: %式% (但し、式中のRは水素またはメチル基、nは1〜20
の整数を表わす) にて示されるエチレングリコール系化合物:20〜10
0重量%と水:0〜80重量%からなる溶液がある。
なお、上記の一般式において、r+=oの場合は、水ま
たはメタノールであり、水であると重合体を溶解するこ
とが出来ず、またメタノールであるとコンタクトレンズ
の規格を変化させてしまう恐れがあるのである。また、
nが20より大きい場合は、化合物の分子量が増大し、
溶液の粘度が高くなって取り扱い難くなるため、好まし
くないのである。
そして、かかる溶媒と、前記重合体とから、本発明に従
うコンタクトレンズ用溶液が主として調製されるのであ
るが、その濃度(ここでは、重合体を溶解している溶液
における、重合体の溶媒に対する濃度をいう)が高いと
、水で濯ぐ際に重合体の凝集沈澱がすばやく起こり、コ
ンタクトレンズ表面に重合体粒子が沈着してしまう問題
が生じるため、該濃度は、0.01〜1.5重量%とす
るのが望ましく、より好ましくは0.1−1.0重量%
である。かかる濃度が0.01重量%より小さいと、重
合体のコンタクトレンズ表面への吸着量が少なくなって
、Ut水性化の効果が劣るようになるからである。
なお、上記の如く調製される本発明に従うコンタクトレ
ンズ用溶液に対して、その他必要に応じて、界面活性剤
、粘性基剤、等張化剤、防腐剤等を添加しても同等差支
えない。これらの各成分の配合により、親水性化剤とし
ての機能の他に、洗浄剤、保存剤、洗浄保存剤としての
機能を付与することが出来るのである。
以上のようにして調整された、本発明に従うコンタクト
レンズ用溶液の使用方法は、該コンタクトレンズ用溶液
中にコンタクトレンズを浸漬したり、或いは該溶液をコ
ンタクトレンズ表面に噴霧または塗布した後、水道水で
十分に濯ぐだけでよく、かかる操作によって、該溶液中
に含まれる2−ヒドロキシエチルメタクリレートを主成
分とする親水性の重合体がコンタクトレンズ表面に吸着
されて、以て該コンタクトレンズに良好な親水性を付与
することが出来るのである。
しかも、該親水性重合体は水不溶性であるため、コンタ
クトレンズ表面に強く吸着されるのであり、疎水性の強
いコンタクトレンズに適用した場合にも、良好に吸着さ
れて親水性を付与することが出来るのである。それ故、
脂質汚れの付着を効果的に防止し得て、コンタクトレン
ズのくもりの症状を抑制し、長時間装用を可能とならし
めるのである。
(実施例) 以下に、本発明の幾つかの実施例を示し、本発明を更に
具体的に明らかにすることとするが、本発明が、そのよ
うな実施例の記載によって、何等の制約をも受けるもの
でないことは、言うまでもないところである。
また、本発明には、以下の実施例の他にも、更には上記
の具体的記述以外にも、本発明の趣旨を逸脱しない限り
において、当業者の知識に基づいて種々なる変更、修正
、改良等を加え得るものであることが、理解されるべき
である。
先ず、コンタクトレンズ用溶液に用いるべき6種類の重
合体(A−F)を、何れも、溶液重合法により調製した
各重合体を得るべく使用した単量体、連鎖移動剤、重合
開始剤及び溶媒等の種類と使用量は、下記第1表に示す
通りである。なお、重合開始剤には、何れもアゾビスジ
メチルバレロニトリルヲ0゜191g用いた。また、具
体的な調製方法は、以下の通りである。
(i)七ツマー1連鎖移動剤、重合開始剤及び溶媒を混
合溶解させて丸底フラスコに入れ、該フラスコ内部を窒
素置換した後、密栓し、恒温水槽中にて40°Cで48
時間重合させた。
(11)重合終了後、メタノールの50m1で希釈し、
これを21のジエチルエーテル中に投入して重合物を沈
澱させた。
(iii )次いで、かかる沈澱物を吸引濾取した後、
再びメタノールの100dに溶解させ、これを22のジ
エチルエーテル中に投入して再沈澱させた。
(iv)かかる沈澱物を吸引濾取して得られた重合物を
、50℃で3時間減圧乾燥させ、目的とする重合体を得
た。
次いで、このようにして得られた各重合体A〜Fを、下
記第2表に示す溶媒のそれぞれに溶解せしめて、コンタ
クトレンズ用溶液(実施例1〜8)を調製した。
そして、トリス(トリメチルシロキシ)シリルプロピル
メタクリレート、l、1.l、3.3゜3−へキサフル
オロ−2−プロピルメタクリレートを主成分とする共重
合体からなるコンタクトレンズをハードコンタクトレン
ズ用保存ホルダーに挿入し、それぞれのコンタクトレン
ズ用溶液を満たしたハードコンタクトレンズ用保存ケー
ス中にホルダーごと5秒間浸漬した後、ホルダーごと取
り出して、水道水で十分に濯ぐことにより、コンタクト
レンズの親水性化処理を行なった。
しかる後、エアーコンプレッサーで各レンズの表面の水
滴を吹き飛ば°し、次いでエルマ光学a増製、ゴニオメ
ータ−式接触角計GL−1型を用いて、液滴法による接
触角を測定した。その結果を第2表に合わせて示した。
また、従来から親水性化効果を付与するために代表的に
用いられて−いるポリビニルアルコール水溶液およびポ
リN−ビニルピロリドン水溶液を用いて、上記と同様の
親水性化処理を行ない、その後、レンズの接触角を測定
し、比較例1及び2として同表に示した。さらに比較例
3は、親水性化処理を一切行なわなかったコンタクトレ
ンズについて、その接触角を測定したものである。
55 以上の結果から明らかなように、本発明に従うコンタク
トレンズ用溶液を用いて、所定の親水性化処理を行なっ
た場合、著しい接触角の低下が認められるのであり、疎
水性コンタクトレンズの表面を良好に親水性化すること
が出来ることが分かる。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)2−ヒドロキシエチルメタクリレートを主成分と
    する水不溶性の重合体と、該重合体を溶解する溶媒とか
    ら、主として構成されていることを特徴とするコンタク
    トレンズ用溶液。
  2. (2)前記2−ヒドロキシエチルメタクリレートを主成
    分とする水不溶性の重合体が、a)2−ヒドロキシエチ
    ルメタクリレートの80〜100重量%と、b)アルキ
    ルアクリレート、アルキルメタクリレート、シロキサニ
    ルアルキルアクリレート、シロキサニルアルキルメタク
    リレート、フルオロアルキルアクリレート、フルオロア
    ルキルメタクリレート、スチレン系モノマーおよびビニ
    ルエステル類の中から選ばれた1種または2種以上のモ
    ノマーの0〜20重量%とを重合させて得られる重合体
    である請求項(1)記載のコンタクトレンズ用溶液。
  3. (3)前記2−ヒドロキシエチルメタクリレートを主成
    分とする水不溶性の重合体を溶解する溶媒が、一般式: HO−(CH_2CH_2O)n−R (但し、式中のRは水素またはメチル基、 nは1〜20の整数を表わす) にて示されるエチレングリコール系化合物:20〜10
    0重量%と水:0〜80重量%とからなる溶液である請
    求項(1)または(2)記載のコンタクトレンズ用溶液
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2020013009A1 (ja) * 2018-07-13 2020-01-16 Agc株式会社 含フッ素重合体、膜及び医療用具
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