JPH0347925B2 - - Google Patents

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JPH0347925B2
JPH0347925B2 JP61067433A JP6743386A JPH0347925B2 JP H0347925 B2 JPH0347925 B2 JP H0347925B2 JP 61067433 A JP61067433 A JP 61067433A JP 6743386 A JP6743386 A JP 6743386A JP H0347925 B2 JPH0347925 B2 JP H0347925B2
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JP
Japan
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roll
steel plate
rolling
cold
temper
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JP61067433A
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JPS62224405A (ja
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Kusuo Furukawa
Saiji Matsuoka
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JFE Steel Corp
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Kawasaki Steel Corp
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Publication date
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Publication of JPH0347925B2 publication Critical patent/JPH0347925B2/ja
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B21MECHANICAL METAL-WORKING WITHOUT ESSENTIALLY REMOVING MATERIAL; PUNCHING METAL
    • B21BROLLING OF METAL
    • B21B1/00Metal-rolling methods or mills for making semi-finished products of solid or profiled cross-section; Sequence of operations in milling trains; Layout of rolling-mill plant, e.g. grouping of stands; Succession of passes or of sectional pass alternations
    • B21B1/22Metal-rolling methods or mills for making semi-finished products of solid or profiled cross-section; Sequence of operations in milling trains; Layout of rolling-mill plant, e.g. grouping of stands; Succession of passes or of sectional pass alternations for rolling plates, strips, bands or sheets of indefinite length
    • B21B1/227Surface roughening or texturing

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Metal Rolling (AREA)
  • Reduction Rolling/Reduction Stand/Operation Of Reduction Machine (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
産業上の利用分野 この発明は自動車ボデイ外板や家庭電気製品の
外装板の如く、プレス加工等の成形加工および塗
装を施して使用される冷延薄鋼板の製造方法に関
するものである。 従来の技術 近年、乗用車はもちろん、軽自動車、ワゴン
車、さらにはトラツクに至るまで塗装後のボデー
の塗装仕上り品質の良さは、自動車の総合的な品
質の高さを顧客に対し直接的に視覚によつて訴え
ることができるため、極めて重要な品質管理項目
となつている。ところで塗装面の評価項目として
は種々のものがあるが、そのうちでも特に塗装面
の乱反射が少なく光沢性に優れていること、およ
び写像の歪みが少ないことすなわち写像性が優れ
ていることが重要であり、これらの光沢性と写像
性をあわせて一般に鮮映性と称している。 鮮映性の評価の方法としては種々の方式が開発
されてるが、最も一般的には、米国のハンター・
アソシエイツ・ラボラトリー(Hunter
Associates Laboratory)社製のドリゴン
(DORIGON)メータによる測定値すなわちDOI
(Distinctness of Image)値が使用されている。
このDOI値は、第28図に示すように、試料Sに
対し入射角30°で光を入射し、その正反射光強度
Rsと正反射角に対し±0.3°での散乱光強度R0.3
値を用いて、次式で表わされる。 DOI値=100×(Rs−R0.3)/Rs このようなDOI値が高いほど塗装面の鮮映性が
優れていると言うことができ、一般に自動車車体
の外板の塗膜については、十分な高級感を呈する
ためにはDOI値が94%以上であることが望ましい
とされている。 ところで一般に自動車ボデイ外板や家庭電気製
品外装板などの成形加工の用途に供される冷延薄
鋼板は、熱延鋼板をタンデム冷間圧延機により所
要の板厚まで冷間圧延した後、脱脂洗浄を行な
い、さらに焼鈍した後、調質圧延を施して製造す
るのが通常である。このような工程における調質
圧延の目的の一つとしては、表面をダル仕上げし
たワークロールを用いて軽度の圧延を行なうこと
により鋼板表面に適度の表面粗さを与え、これに
よつてプレス成形加工時における耐焼付性を向上
させることがある。 調質圧延に使用されるワークロールの表面をダ
ル仕上げするための方法としては、従来はシヨツ
トブラストによる方法と、放電加工による方法と
が実用化されているが、これらの方法によりダル
仕上げされたワークロールは、その表面に不規則
な粗度プロフイルが形成されており、したがつて
そのワークロールを用いて鋼板に調質圧延を施し
た場合、鋼板表面も不規則な山と谷で構成された
粗面を呈し、水平な面は非常に少なくなる。この
ように不規則な山と谷を有する鋼板に塗装を行な
えば、山と谷との間の斜面に沿つて塗膜が形成さ
れるため、水平な塗膜面の占める割合が極めて少
なくなり、塗膜面の鮮映性を悪化させる。従来の
シヨツトブラスト法や放電加工法でダル加工した
ワークロールを用いた調質圧延では、このような
問題を避け得ず、したがつて充分に優れた塗膜面
の鮮映性を得ることが困難であつた。 発明が解決すべき問題点 前述の事情から、本発明者等は既に特願昭61−
7769号において、鋼板の表面粗度のプロフイルを
改良して塗装後の塗膜表面の凹凸を少なくし、水
平部分の占める割合を多くすることによつて光の
正反射率の向上と写像の歪みを少なくし、これに
より塗装後の塗膜面の鮮映性を著しく改善し得る
ようにした鋼板と、そのような優れた表面粗度プ
ロフイルを有する鋼板を効率良く製造する方法を
提案している。 すなわち特願昭61−7769号は、冷間圧延後の調
質圧延によつて形成される表面粗度プロフイル
(第1発明)と、その表面粗度プロフイルを得る
ための調質圧延方法(第2発明)について開示し
たものである。そしてその提案の第1発明の鋼板
は、表面の中心線平均粗さRaが0.3〜2.0μmの範
囲内にあり、かつその表面粗さを構成する微視的
形態が、平坦な山頂面を有する台形状の山部と、
その周囲の全部または一部を取囲むように形成さ
れた溝状の谷部と、山部の間であつてかつ谷部の
外側にその谷部の底よりも高くかつ山部の山頂面
より低いかまたは同じ高さに形成された中間平坦
部とによつて構成され、しかも隣り合う山部の平
均中心間距離をSm、谷部の外縁の平均直径をD、
山部の平坦な山頂面の平均直径をdO、山部の平坦
な山頂面と前記中間平坦部の平坦面の面積の和が
全面積に占める割合をη(%)と定義したとき、 0.85≦Sm/D≦1.7 Sm−D<280(μm) 30≦dO≦500(μm) 20≦η≦85(%) を満足するように構成されていることを特徴とす
るものである。 またその提案の第2発明は、塗装用鋼板の製造
方法についてのものであつて、予め調質圧延用ワ
ークロールの表面に、微小なクレータ状の凹部と
その凹部の外縁において表側にリング状に盛り上
がつた盛り上がり部との集合からなりかつ隣り合
う凹部間の平均中心間距離Smとリング状盛り上
がり部の外縁の直径Dとの比Sm/Dが0.85〜1.7
の範囲内、SmとDとの差Sm−Dが280μm未満
とされた表面模様を形成する模様付け加工をレー
ザで代表される高密度エネルギ源を用いて施して
おき、その表面模様付けされたワークロールを、
調質圧延すべき鋼板の片面もしくは両面に用い
て、調質圧延伸び率λを0.3%以上として調質圧
延することによりワークロール表面の模様を鋼板
表面に転写することを特徴とするものである。 以上のような特願昭61−7769号に示されるよう
に、所定の表面模様をレーザ等によつて形成した
ワークロールを用いて調質圧延して、所定の粗度
プロフイルを与えた鋼板は、表面粗度を構成する
山の頂部が平坦であり、また山と山との間の谷部
も平坦部が多くなる。このように平坦部が多いこ
とは、塗装時における塗膜最外層の平坦化に有利
であることを意味する。すなわちこの場合は、従
来のシヨツトブラストロールや放電加工ロールを
用いて調質圧延した場合のような不規則な粗面に
比べて光の乱反射が少なくなり、塗膜面の鮮映性
が向上する。 ところで上記特願昭61−7769号の発明は、調質
圧延によつて形成される鋼板の微視的な表面粗度
プロフイルについて注目したものであり、確かに
微視的表面粗度プロフイルの点のみからは塗膜面
の鮮映性向上に有利である。しかしながら本発明
者等がさらに実験・研究を進めたところ、調質圧
延においてレーザ加工したワークロールを用いて
表面粗度プロフイルを前述のように形成した場合
でも、その前の冷間圧延工程の条件が不適切な場
合には、塗膜面にゆず肌と称される欠陥が生じ
て、鮮映性が劣化してしまうことが判明した。 すなわち、従来一般にタンデム冷間圧延機の最
終スタンドのワークロールとしては、シヨツトブ
ラスト加工により粗面化されたワークロールを用
いるのが通常であつたが、このように最終スタン
ドでシヨツトブラストロールを用いて冷間圧延さ
れた鋼板は、焼鈍後の調質圧延で前述のようなレ
ーザ加工によるワークロールを用いて所定の粗度
プロフイルを有する鋼板としても、粗度断面曲線
に“うねり”の成分が生じる。このうねりのピツ
チ(波長)は300〜1000μm程度であるが、この
波長の成分は塗装後でも塗装面に現われてしま
い、そのため塗装面にゆず肌と称される欠陥が生
じ、鮮映性が劣化するのである。 この原因は、後に詳細に述べる理由によつてタ
ンデム冷間圧延機最終スタンドのシヨツトブラス
ト加工によるダルロールの表面に“うねり”が生
じており、そのうねりが鋼板に転写されて鋼板に
うねりが生じ、その鋼板をレーザダルロールで調
質圧延してもうねりが消えないためである。すな
わち一般にタンデム冷間圧延機の最終スタンドに
よる圧下率は5〜10%程度であつて、調質圧延に
よる通常の圧下率0.3〜2.0%に比べて大きいた
め、冷間圧延機最終スタンドのシヨツトブラスト
ダルロールによつて鋼板に与えられたうねりが、
レーザダルロールによる調質圧延後も残つてしま
うのである。その様子を第29図に示す。第29
図において、冷間圧延後の鋼板7の板面には最終
スタンドワークロール(シヨツトブラストダルロ
ール)によるうねりが存在しており、このような
冷間圧延後の鋼板7に対してレーザ加工により所
定の粗度プロフイルを与えた調質圧延用ワークロ
ール3により調質圧延を施せば、調質圧延前の鋼
板表面のうねりに調質圧延用ワークロール3の表
面の粗度プロフイルが合成されて、鋼板7の表面
状況は第29図の最下段に示すような状態、すな
わちうねりの成分が残つた状況となる。そしてこ
のような鋼板に塗装を施せば、塗膜面にもうねり
の成分が残つて鮮映性が低下する。 前述のようにタンデム冷間圧延機の最終スタン
ドのシヨツトブラストによりダル加工したワーク
ロールの表面にうねりが存在する原因について本
発明者等が実験・検討を重ねた結果、次のような
知見を得た。 すなわち、先ずシヨツトブラストにおいて最も
広く用いられている公称粒径500μmのグリツド
粒子、すなわち第1表に示すようなグリツド粒度
分布を有する粒子を用い、単位長さ当りの粒子数
を種々変化させてロールに対しシヨツトブラスト
加工を施した場合のロール表面の粗度プロフイル
につきコンピユータによるシミユレーシヨンを行
なつた結果を第30図A,B,Cに示す。
【表】 第30図Aは粒子数を1万個/50mmとした場
合、同図Bは粒子数を10万個/50mmとした場合、
同図Cは粒子数を100万個/50mmとした場合を示
し、また各図の上段の粗度プロフイルは粗度プロ
フイルシミユレーシヨン結果をそのまま表わした
もの、下段のプロフイルは20点平均で表わしたも
のである。第30図から理解できるようにAの粒
子数1万個/50mmの場合は20点平均でうねりはほ
とんど表われていないが、B,Cの粒子数10万
個/50mm、100万個/50mmの場合には、20点平均
でかなりのうねりが表われていることが判る。通
常のシヨツトブラストでは、粒子数は10万個/50
mm〜100万個/50mm程度であり、したがつて実際
にロールにシヨツトブラスト加工を施せば、相当
なうねりが発生することが明らかである。 このように、シヨツトブラストによるダル加工
は、本質的にうねりを生じさせる加工法であつた
のである。 また、ワークロールの材質自体もうねりの発生
に影響を与えていることが判明した。すなわち一
般に冷間圧延用のワークロールは鋳造後にさらに
鍛造を施して作られるが、このようなワークロー
ルにおいては、鋳造後の凝固過程でデンドライト
組織が発達し、鍛造後第31図に示すような模様
を生じる。このデンドライト模様を横切つてロー
ル表面の硬さを測定した結果によれば、第32図
に示すように数百μmのピツチで硬度の高低が生
じており、この硬度の変化がシヨツトブラスト加
工によるロール表面のうねりの発生を助長してい
ることが確認された。 この発明は以上のようなうねりの発生について
の知見に基いてなされたものであり、タンデムの
冷間圧延後の鋼板表面にうねりが発生することを
防止し、これによつて調質圧延後の鋼板にうねり
が生じることを防止して、塗装後の塗膜面の鮮映
性の低下を防止することを目的とするものであ
る。 問題点を解決するための手段 前述のような目的を達成するため、この発明の
冷延鋼板製造方法においては、先ずタンデム冷間
圧延機の最終スタンドのワークロールとしては、
ブライトロール、レーザ加工によりダル目付けさ
れたロール(レーザダルロール)、放電加工によ
りダル目付けされたロール(放電ダルロール)、
および中心線平均粗さRaが1.0μm以下のシヨツ
トブラスト加工されたロール(シヨツトブラスト
ダルロール)のうちのいずれかを用いることとし
て、冷間圧延後の鋼板表面にうねりが発生するこ
とを防止する。そして調質圧延としては既に述べ
た特願昭61−7769号にて提案されている方法と同
じ方法を適用することとした。 具体的には、この発明の冷延鋼板製造方法は、
基本的には、熱延鋼板をタンデム冷間圧延機によ
り所要の板厚まで冷間圧延した後、焼鈍を施して
から調質圧延を施す冷延鋼板の製造方法におい
て、前記タンデム冷間圧延機の最終スタンドのワ
ークロールとして、ブライトロール、レーザダル
ロール、放電ダルロール、および中心線平均粗さ
Raが1.0μm以下のシヨツトブラストダルロール
のうちいずれか1種のロールを用いて冷間圧延を
行ない、かつ調質圧延用のワークロールとして
は、予めその表面に、微小なクレータ状の凹部と
その凹部の外縁において表側にリング状に盛り上
がつた盛り上がり部との集合からなりかつ隣り合
う凹部間の平均中心距離Smとリング状盛り上が
り部の外縁の直径Dとの比Sm/Dが0.85〜1.7の
範囲内、Sm−Dの値が280μm未満とされた表面
模様を高密度エネルギ源を使用して形成したワー
クロールを用い、調質圧延伸び率λを0.3%以上
として調質圧延することによりワークロール表面
の模様を鋼板表面に転写することを特徴とするも
のである。 またこの発明の冷延鋼板製造方法は、前記調質
圧延によつて、調質圧延後の鋼板を、その表面の
中心線平均粗さRaが0.3〜2.0μmの範囲内にあり、
かつその表面粗さを構成する微視的形態が、平坦
な山頂面を有する台形状の山部と、その周囲の全
部または一部を取囲むように形成された溝状の谷
部と、山部の間であつてかつ谷部の外側にその谷
部の底よりも高くかつ山部の山頂面より低いかま
たは同じ高さに形成された中間平坦部とによつて
構成され、しかも隣り合う山部の平均中心間距離
Sm、谷部の外縁の平均直径をD、山部の平坦な
山頂面の平均直径をdO、山部の平坦な山頂面と前
記中間平坦部の平坦面の面積の和が全面積に占め
る割合をη(%)と定義したとき、 0.85≦Sm/D≦1.7 Sm−D<280(μm) 30≦dO≦500(μm) 20≦η≦85(%) を満足するように模様付けすることを特徴とする
ものである。 ここで、前記調質圧延用のワークロールの模様
付け加工に使用される高密度エネルギ源として
は、レーザを用いることが最も望ましいが、この
ほかプラズマ、電子ビーム等を使用することも可
能である。 作 用 冷間圧延工程 この発明の方法において最も重要な点は、熱延
鋼板を所要の板厚の冷延鋼板とするための冷間圧
延工程において、タンデム冷間圧延機の最終スタ
ンドのワークロールとして、従来使用されていた
ような通常のシヨツトブラストロールではなく、
次の〜に示すようなロールを使用することで
ある。 研削したままの表面が平滑なブライトロー
ル。 レーザによりダル加工を施したレーザダルロ
ール。 放電加工によりダル加工を施した放電ダルロ
ール。 シヨツトブラストによりダル加工したロール
であつても従来よりも格段に表面粗さの小さ
い、中心線平均粗さ(Ra)にして1.0μm以下
の粗度のシヨツトブラストロール。 このようなロールを最終スタンドに使用するこ
とは、タンデム冷間圧延後に鋼板表面にうねりを
発生させないために必要である。 ここで、のブライトロールは、研削したまま
のロール肌を有するものであるから、ロール表面
にシヨツトブラストによるうねりが発生しておら
ず、したがつてそのブライトロールにより圧延さ
れた鋼板表面にもうねりが発生しない。 またのレーザダルロールおよびの放電ダル
ロールは、いずれもロール表面の局部的溶融によ
りダル目付けしたものであり、したがつてシヨツ
トブラストによりグリツド粒子を機械的にロール
表面に叩き付けてダル目付けした場合のようなう
ねりがロール表面に発生しない。すなわち、シヨ
ツトブラストによるダル目付けの場合は、グリツ
ド粒子がロール表面に叩き付けられることにより
その部分が凹部となつてダル目付けされ、したが
つて既にコンピユータシミユレーシヨン結果(第
30図)で示したようにグリツド粒子の粒度分布
によつて本質的にうねりが発生し易く、かつ前述
のようにデンドライト組織に起因するロール表面
の硬さのばらつきに影響されてうねりの発生が助
長されるが、レーザ加工や放電加工は機械的にロ
ール表面を叩く加工法ではないため本質的にうね
りが発生する要因はなく、かつデンドライト組織
に起因するロール表面の硬軟の影響を受けず、し
たがつて、のロールではその表面にうねりは
特に発生しない。そしてこのようなまたはに
より圧延された鋼板にもうねりは発生しないので
ある。 さらに、シヨツトブラストダルロールであつて
も、その表面粗度が小さい場合、すなわちで示
したようにRaが1.0μm以下のシヨツトブラスト
ダルロールの場合は、ロール表面のうねりの発生
が小さく、そのため鋼板を圧延した場合にその鋼
板のうねりも小さくなる。すなわち第30図Aで
示したケースは、粒子数を1万個/50mmと少なく
した例であるが、この場合はRaが小さく、その
ため20点平均でのうねりも小さいことが判る。な
おRaを1.0μm以下と小さい値にするためには、
第30図Aに示した場合の如く、シヨツトブラス
ト時の単位面積当りの粒子数を少なくする方法、
あるいはグリツド粒子として粒径の小さいものを
使用する方法などがある。 以上のように、〜のいずれかのロールをタ
ンデム冷間圧延機の最終スタンドのワークロール
として用いることにより、冷間圧延後の鋼板表面
のうねりを防止することができる。そのため、次
に述べる調質圧延後の鋼板表面にもうねりの成分
が生ぜず、うねりによる塗膜表面の鮮映性の劣化
を防止することが可能となる。 調質圧延工程 前述のようにして冷間圧延を施して所要の板厚
とした冷延鋼板に対しては、常法に従つて連続焼
鈍もしくは箱焼鈍により焼鈍を施した後、調質圧
延を行なう。この調質圧延工程においては、高密
度エネルギ源、例えばレーザによつて所定の粗度
プロフイルでダル目付けしたワークロールを用い
て、所定の粗度プロフイルを鋼板表面に形成す
る。以下にその調質圧延における作用および各条
件について[1]〜[11]に項分けして説明す
る。 [1] レーザによる調質圧延用ワークロールのダ
ル目付け: 先ず高密度エネルギ源、例えばレーザにより
調質圧延用のワークロールにダル目付けを行な
う際の作用について説明する。 ロールを回転させながら、ロールの表面にレ
ーザパルスを次々に投射し、レーザエネルギに
よりロール表面を規則的に溶融させて、規則的
にクレータ状の凹部を形成する。その状態を第
1図に示す。第1図において1はロール3の表
面に形成されたクレータ状の凹部(以下単にク
レータと記す)であり、そのクレータ1の周囲
には溶融したロール母材金属がロール表面3A
よりも上方にリング状に盛り上がつてフランジ
状の盛り上がり部(以下単にフランジと記す)
2が形成される。なおこのフランジ2を含むク
レータ1の内壁層は、ロール母材組織4に対し
熱影響部5となつている。 さらに上述のようなレーザによるダル目付け
について詳細に説明する。 レーザパルスによつて形成されたロール表面
上のクレータ1の深さと直径は、入射されるレ
ーザのエネルギの大きさと投射時間によつて決
定されるが、これは通常のシヨツトブラストロ
ールのRa粗度に相当する粗さを定義する量を
与える。 レーザにより加熱されたロールを形成する金
属は、大きな照射エネルギ密度によつて瞬時に
金属蒸気となり、このとき発生する蒸気圧力に
よつてロール表面の溶融金属が吹き飛ばされて
クレータ1を形成し、またその吹き飛ばされた
溶融金属はクレータ1の周囲に再固着して、ク
レータ1を取囲むフランジ2を形成する。これ
らの一連の反応は、酸素ガス等の補助ガスを反
応点に目がけて吹き付けることにより一層効率
良く実行される。 そしてロールを回転もしくは軸方向移動させ
つつ規則的なレーザパルスを照射することによ
り上述のようなクレータ1が規則的に形成さ
れ、これらの次々に形成されるクレータの集合
によつてロール表面に粗面を与えることができ
る。このようにして形成されたロールの表面の
粗面の状況を第2図、第3図に示す。これらの
図から明らかなように、隣り合うクレータ1の
間におけるフランジ2の外側の部分は、もとの
ロール表面のまま平坦面6となつている。ここ
で、隣り合うクレータの相互間の間隔は、ロー
ルの回転方向にはロールの回転速度と関連付け
てレーザパルスの周波数を制御することによ
り、またロールの軸方向に対してはロールが1
回転するごとにレーザの照射位置をロール軸方
向へ移動させるピツチを制御することによつ
て、調節可能である。 なお以上の説明は高密度エネルギ源としてレ
ーザを用いた場合について説明したが、プラズ
マあるいは電子ビーム等の他の高密度エネルギ
源を用いた場合も同様である。 [2] 調質圧延による鋼板へのダル目転写: 前述のようにしてレーザ等によりダル加工を
施したワークロールを用い、調質圧延工程にお
いて焼鈍済みの冷延鋼板に軽圧下率の圧延を施
すことによつてロールのダル目が鋼板表面に転
写され、鋼板表面に粗面が形成される。 この過程における鋼板表面を微視的に観察す
れば、第4図に示すように、ロール3の表面の
クレータ1の周囲のほぼ均一な高さを有するフ
ランジ2が、鋼板7の表面に強い圧力で押し付
けられ、これにより、ロール3の材質より軟質
な鋼板7の表面近傍で材料の局所的塑性流動が
生じ、ロール3のクレータ1の内側へ鋼板7の
金属が流れ込んで粗面が形成される。このと
き、クレータ1の内側において盛り上がつた鋼
板金属の頂面8は、もとの鋼板表面のまま平坦
面となり、またロール3における隣り合うクレ
ータ1間のフランジ2の外側の平坦面6に押し
付けられた鋼板表面の部分9はそのまま平坦面
となり、かつ前者の平坦面8は後者の平坦面9
よりも高いかまたは同じ高さとなる。したがつ
て調質圧延後の鋼板7の表面の粗面の微視的形
態は、第5図、第6図に示すように、平坦な山
頂面8を有する台形状の山部10と、その周囲
を取囲むように形成された連続溝状の谷部11
と、隣り合う山部10の間であつてかつ谷部1
1の外側にその谷部11の底よりも高くかつ山
部10の山頂面8より低いかまたは同じ高さに
形成された中間平坦部9とによつて構成される
ことになる。 上述のところから明らかなように、調質圧延
鋼の鋼板表面は、山部10の山頂面8と中間平
坦部9からなる平坦な部分の占める割合が多く
なり、山部10と谷部11の間の傾斜面13の
割合は原理的に少なくなる。 これに対してシヨツトブラスト加工や放電加
工によつて粗度付け加工を施されたロールの場
合は、粗度を形成するロール表面の山は第7図
A,Bに示すように正規分布に近い種々の山高
さを有しており、このようなロールを用いて調
質圧延を施した場合、第8図に示すようにロー
ル3の表面の山が鋼板7の板面に食い込み、ロ
ール表面の粗面プロフイルと鋼板7の原板表面
の粗面プロフイルとが合成されて、調質圧延後
の鋼板7には原理的に山と谷によつて形成され
る傾斜面の割合が多くなるのである。したがつ
てこの場合はレーザによりダル目付けされたロ
ールによつて調質圧延された鋼板とはその表面
構造およびその形成過程が全く異なることがわ
かる。 第9図Aに、従来のシヨツトブラスト法によ
りダル加工されたロールを用いて調質圧延を施
した場合の調質圧延後の鋼板表面の粗度の傾斜
角分布を示し、第9図Bに傾斜角の定義を示
す。鮮映性を表わすDOI値は前述のように正反
射角に対し±0.3゜の散乱光の比で表わされるか
ら、平坦性は傾斜角が0.3゜以内の谷の割合が多
い場合に良好と判定できるが、第9図Aの場合
には±0.3゜以内の傾斜角の占有率はわずか13%
であり、2次元では(0.13)2×100=1.7%に過
ぎない。これに対しレーザでダル加工したロー
ルを用いた調質圧延した場合には1桁大きな平
坦率が得られるのである。 [3] 調質圧延用ワークロールおよび調質圧延後
の鋼板表面の粗度プロフイル各部の寸法の定
義: ここでは前述のようにレーザによりダル加工
された調質圧延用ワークロール表面の粗度プロ
フイルにおける各部の寸法、およびそのロール
により調質圧延された鋼板の粗度プロフイルに
おける各部の寸法を、第10図を参照して次の
ように定義する。 D:ロール表面のフランジ2の平均外径=鋼板
表面の谷部11の外縁の平均直径 d:ロール表面のクレータ1の平均直径 dO:鋼板表面の山部10の平坦な山頂面8の平
均直径 H:ロール表面のクレータ1の深さ h1:ロール表面のフランジ2の高さ=鋼板表面
の中間平坦部9から谷部11の底までの深さ h2:鋼板表面の山部10の平坦な山頂面8の中
間平坦部9からの高さ Sm:ロール表面の隣り合うクレータ1の平均
中心間距離=鋼板表面の隣り合う山部10の
平均中心間距離 α:ロール表面のフランジ2の幅 [4] 調質圧延後の鋼板表面の平坦部の面積率η
に及ぼす影響: 前述のように定義される値を用い、調質圧延
用ワークロール表面の粗度プロフイルを構成す
るパターンと調質圧延の条件が、調質圧延後の
表面の平坦部の面積率ηにどのような影響を与
えるかについて検討を行なつた。 ここで平坦部の面積率ηは、第11図に示す
ように、山部10の平坦な山頂面8の面積占有
率η1と、中間平坦部9の面積占有率η2との和で
表わされる。 すなわち、 η=η1+η2 ……(1) である。ここで、η1の値は調質圧延における圧
下率によつて変化する。なぜならば、圧下率が
変化すれば、鋼板金属がクレータ1の内側に流
入する程度が変化し、そのため山部10の山頂
面8の直径dOが変化するからである。一方η2
値はSm/Dの比の値に応じて一定の数値とな
る。 このSm/Dの比は、後述するように次の(2)
式の範囲内とされる。 0.85≦Sm/D≦1.7 ……(2) そしてη1は次の(3)式により定まり、また(4)式
で示すようにdOはdと一定の関係となり、η2
Sm/Dの値に応じて式(5)によつて求められる。 η1=π(dO/Sm)2/4 ……(3) dO=kd ……(4) η2=1−π(D/Sm)2/4+a{(D/Sm)2c
os-1(Sm/D)−√()2−1}……(5) 但し(5)式において、 Sm/D≧1のときa=0 ……(6) Sm/D<1のときa=1 ……(7) 前記の(2)、(5)、(6)、(7)より、η2は次の範囲で
変化することになる。 0.06<η2<0.81 ……(8) ここで、ロール表面および鋼板表面の粗度プ
ロフイル断面形状について第12図に示すよう
にx軸、y軸をとり、クレータ1の断面形状を
y=cosXであると仮定すれば、d=πと置い
て cosd/2=0 ……(9) またcosdO/2=h2から、 dO=2cos-1h2 ……(10) ここで、クレータ1により鋼板表面に転写さ
れた山部10の高さh2と、クレータ1の深さH
との比h2/Hを粗度転写率と言うことができる
が、上述の例ではクレータ1の深さHを1とし
ているから、粗度転写率はh2/1、すなわちh2
で表わせることになる。 粗度転写率h2/1、すなわち山部10の高さ
h2は調質圧延の圧延伸び率λによつて定まる関
係となる。すなわち h2=f(λ) ……(11) この関係を、次のような実験により求めた。 原板としては、タンデム冷間圧延機の最終ス
タンドワークロールとしてブライトロールを用
いて冷間圧延した、Ra粗度が0.38μmの板厚
0.32mmのSPCC冷延鋼板を用い、調質圧延用ロ
ールとしてはレーザによりRa粗度を3.54μmと
した200mmφのHs硬度94のものを用いて、種々
の圧延伸び率λで調質圧延を施した。その結果
を第13図に示す。 第13図から、調質圧延伸び率λが1.5%程
度までは粗度転写率h2/1は直線的に増加する
が、λが1.8%を越えれば粗度転写率が飽和す
ることがわかる。 さらに第13図の結果を用いて、前記のdO
k、k2の値を求めたところ、第2表に示す結果
が得られた。
【表】 ところで、通常のプレス成形用の冷延薄鋼板
の平均的な粗さであるRa1.0〜3.0μmとなるよ
うにレーザでダル加工を施した場合、クレータ
の周囲のフランジの幅αは0.09×D程度とな
る。したがつてdは次式で表わせる。 d=0.82D ……(12) また(4)式に(12)式を用いれば、 dO=0.82kD ……(13) となり、したがつて(3)式は次のように表わせ
る。 η1=π(0.82kD/Sm)2/4 =0.5281k2(D/Sm)2 ……(14) 式(5)、(6)、(7)、(8)、(14)および第2表の結果
から、平坦部の面積率ηは、第3a表、第3b表
に示す値となる。このηをSm/Dの値に応じ
て図示すれば、第14図のように表わせる。ま
たこの関係は、次の(15)式で一般化すること
ができる。 η=η1+η2=0.5281k2(D/Sm)2+1−π/
4(D/Sm)2+a{(D/Sm)2cos-1 (Sm/D)−√()2−1}…
…(15) 第14図から、平坦部の面積率はSm/Dの比
によつて大きく変化することが明らかである。ま
た調質圧延の延び率λによつてもηは変化し、特
にSm/Dが小さい場合にはλの変化による大き
な影響を受ける。
【表】
【表】 [5] 調質圧延伸び率λの下限: 前述のように調質圧延伸び率λはηに影響を
与えるが、λが余りに小さければ調質圧延作業
自体が不安定となつて鋼板表面へのダル目付け
が困難となる。本発明者等の実験によれば、調
質圧延伸び率が0.3%以上であればダル目付け
が可能となることから、調質圧延の伸び率λは
0.3%以上とした。 [6] 平坦部面積率ηの下限: レーザにより調質圧延用ワークロールのダル
目付け加工を行なうにあたつて、Sm、D、d
を変化させ、また調質圧延の伸び率λを変化さ
せ、種々の平坦部面積率ηを有する鋼板(いず
れもRaはほぼ1.5μm)を作成し、3コート塗
装により黒色の塗装を施した後、表面のDOI値
を測定したところ、第15図に示す結果が得ら
れた。 第15図からηが大きくなればそれに伴なつ
てDOI値が増すこと、すなわち鮮映性が良好と
なることが明らかである。そして一般に乗用車
の車体塗膜においては、充分な高級感を呈する
ためにはDOI値が94%以上であることが望まし
く、そのためにはηを35%以上とすることが望
ましい。但しさほど充分な高級感が要求されな
い場合はηが20%以上であればよく、したがつ
てηの下限は20%とした。 [7] Sm/D、Sm−Dの上限およびηの上限: 既に[3]項において定義したD、Sm、H
等の調質圧延用ワークロールの粗度プロフイル
各部の寸法は、ここまでの説明で明らかなよう
に、調質圧延用ロールにレーザにより粗度付け
加工施す際のロール回転数、レーザパルス周波
数、レーザ出力、レーザ照射点の送り速度、レ
ーザ照射時間、あるいはO2ガス等の補助ガス
の吹き付け条件などを調節することによつて変
化させることができる。ここで、一般の加工用
冷延鋼板に適当な0.5〜5μmのRa粗度をレーザ
でダル目付け加工されたロールによる調質圧延
で実現する場合、ロール表面でのフランジ幅α
は20〜40μm程度であり、またフランジ高さh1
は5〜30μm程度となる。 一方、鋼板表面に形成される粗度プロフイル
は、Sm/Dの値によつて第16図A,B,C
に示す3種のパターンが得られる。すなわち
Sm/Dが1の場合には第16図Aに示すよう
に隣り合う連続溝状の谷部11が頂度接する状
態となり、Sm/D>1の場合には第16図B
に示すように隣り合う谷部11が離れ、逆に
Sm/D<1の場合には第16図Cに示すよう
に隣り合う谷部11同士が互いに重なり合う状
態となる。 このようにSm/Dの値を変えることによつ
て種々の粗度プロフイルパターンを得ることが
できるが、本発明者は種々のSm/Dの値を有
する調質圧延用ロールをレーザ加工により製作
し、適正な調質圧延圧下率となるように焼鈍さ
れた冷延鋼板に対し調質圧延を施して、ダル目
付けを行なつた。そして各鋼板についてプレス
加工試験と塗装試験を実施したところ、以下の
ような知見を得た。 すなわち、ロールのSm/Dの値が著しく大
きくなれば、第17図に示すようにロール3に
よつて鋼板7に調質圧延を施しダル目付けする
際に、鋼板表面の隣り合う山部10と山部10
との中間に存在する中間平坦部9の面積が過大
となり、そのためこのような鋼板に対し第18
図に示すようにプレス加工を施せば、その幅広
い中間平坦部9においてプレス成形作業中に発
生する金属剥離粉13が谷部11に補足されに
くくなつていつまでも金属剥離粉13がプレス
ツール14と中間平坦部9との間に残る。また
Sm/Dが著しく大きいことは、プレス潤滑油
を貯留しておく役割を果たす谷部11のスペー
スが相対的に小さくなることを意味するから、
潤滑不良が生じ易くなる。そしてこれらの結
果、Sm/Dが大き過ぎれば、プレス加工時の
焼付きが発生し易くなつてしまうのである。 またここで、中間平坦部9の幅、すなわち
(Sm−D)の絶対値についても次の理由により
規制する必要がある。 レーザダル加工によつてロール表面に形成さ
れるフランジの大きさ、すなわち幅αと高さh1
はレーザによつて溶融されるクレータ部の金属
の一部がその周辺に盛り上がり、再固着する過
程に関係するから、Dが大きい場合はα、h1
もに大きくなる。つまりDが大きい場合はプレ
ス加工時の潤滑油貯油能力と剥離金属粉のトラ
ツプ能力が大きいことになり、焼付発生防止に
はこのことが重要な意味を持つが、その有効性
は以下の場合に限定される。すなわち金属剥離
粉が発生した後、プレス加工の進行に伴なつて
それが次第に堆積してゆき、遂には焼付きに至
るまでのプレス金型と被加工材料との相対的な
すべり長さの範囲内に、金属粉をトラツプでき
る溝状等の凹部が被加工材の表面に存在してい
る場合である。そのような条件を満足させるた
めには、中間平坦部の幅(Sm−D)の絶対値
をある値よりも小さくなるようにすることが必
要である。 本発明者等の上記実験によれば、Sm/Dの
値が1.7を越えれば、上述のようなプレス成形
加工時における焼付が多発することを見出し
た。また焼付多発を防止するためには中間平坦
部の幅(Sm−D)の絶対値を280μmより小さ
くする必要があることを見出した。その実験の
一部の結果を第4表に示す。なお第4表中にお
ける(Sm−D)1、(Sm−D)2の値はそれぞれ
第19図に示す通りである。
【表】 またSm/Dの値は、既に説明した第14図
に示すように、鋼板表面の平坦部分の面積率η
と相互に関連している。本発明者等の上述の実
験によれば、第4表からも理解できるように、
平坦部分の面積率ηが85%を越えれば焼付が多
発する。 したがつてこの発明では焼付の発生しない良
好なプレス成形性を有する鋼板とするため、
Sm/Dの比の上限を1.7、平坦部分面積率ηの
上限を85%、(Sm−D)を280μm未満とする。 [8] Sm/Dの下限: Sm/Dの比が0.85未満ではレーザ等の高密
度エネルギ源による調質圧延用のワークロール
の粗度付け作業が不安定となり、Ra粗度の制
御が困難となる。また調質圧延作業中にロール
面の粗度の変化が著しく、粗面を構成するロー
ルの一部の剥離による疵発生が生じ易くなる。
これは次のような理由による。 通常フランジの幅αは、フランジ外径Dに対
して、潤滑油の貯留とプレス加工時に発生する
剥離金属粉のトラツプが可能となるようにα=
0.1〜1.3Dの範囲程度で形成される。ここで
Sm/Dが1を越える場合は第20図Aに示す
ように隣り合うフランジ2の相互間が離れてい
るが、Sm/Dが1以下となれば隣り合うフラ
ンジ2が重なるようになる。そしてα=0.3D
の場合はSm=0.85Dにおいて第20図Bに示
すように隣り合うフランジ2の上に、次に形成
される隣のクレータから発生する溶融金属から
発生する溶融金属が乗り上げてフランジが重畳
され、したがつてフランジ2の高さh1は重なり
が全くない場合の2倍程度となる。 さらにSm/Dが小さくなつてSm<0.85Dと
なれば(但しα=0.3Dとする)、第20図Cに
示すように、既に形成されているクレータの内
側へ次に形成される隣のクレータの溶融金属が
流入し、クレータ1の深さH、フランジ高さ
h1、幅αを変動させてしまうことになる。また
このように既に溶融金属が冷却凝固したクレー
タ内に、隣りのクレータ生成時において再び溶
融金属が流入すれば、その部分で先に凝固した
層と後に凝固した層とが明確な境界面15を形
成し、外力に対してその境界面で剥離し易くな
り、調質圧延時に疵を発生し易くなる。 これらの理由から、Sm/Dはその下限を
0.85とする必要がある。 [9] 鋼板表面の山部の平坦な山頂面の径dO: 鋼板表面の粗面の微視的プロフイルを構成す
る山部10の平坦な山頂面8は、プレス成形加
工においてプレス負荷を担う面であり、所謂ベ
アリングエリアに相当する。 この山頂面8の径dOが大きければ、その山頂
面の平坦面積が大きくなり、前述の[7]項に
おいて述べたSm/D、ηが大きい場合と同様
にプレス加工時において焼付が発生し易くなる
傾向を示す。本発明者の実験によればdOが500μ
mでは焼付が発生し易くなることが判明してい
る。またこのようにdOが500μmを越える広い山
頂面8を形成するためには、ロールのクレータ
1の径自体も大きくする必要があり、その場合
クレータ生成のためのレーザパルス照射に要す
るエネルギ量が過大となり、必要以上に大出力
のレーザ発振器を用いるか、またはロールの回
転数を遅くして照射時間を長くすることが必要
となり、いずれにしても経済的に不利となるば
かりでなく、全体的な処理効率や信頼性の低下
を招く。したがつてdOは500μm以下であること
が必要である。 一方山部10の山頂面8の径dOが小さ過ぎれ
ば、プレス加工時において山部10が圧縮応力
と剪断応力によつて破壊され易くなり、そのた
めその山部で発生する金属粉が多くなつてこの
場合も焼付きを発生し易くなる。本発明者の実
験によれば特にdOが30μm未満の場合に焼付が
発生し易くなることが判明している。さらに、
dOを小さくすればそれに伴つて必然的にDの値
も小さくなるから、dOを小さくして、しかも前
述の[7]項で述べたようにSm/D≦1.7を満
足させるためには、Smの値自体も小さくしな
ければならない。すなわちロールのクレータ間
隔を小さくしなければならない。そのために
は、圧延用ワークロールにレーザ加工を施す際
のロール回転数を極端に低くするかまたはレー
ザパルス周波数を極端に上げなければならず、
いずれにしても経済的に不利となる。これらの
理由から、山部10の山頂面8の径dOは30μm
以上とする必要がある。 なおここでは山頂面8の径dOは平均直径で30
〜500μmの範囲内であれば良いが、実際にレ
ーザ等の高密度エネルギー源を用いてクレータ
1をロールに形成しかつ調質圧延により山部1
0を形成した場合、山部10の平坦な山頂面8
の平面形状は必ずしも真円形となるとは限ら
ず、長円形となつたりあるいは不規則な形状と
なることも多い。したがつてその場合には、各
山頂面の長径の平均値が500μm以下で、かつ
各山頂面の短径の平均値が30μm以上となるよ
うに調整することが望ましい。もちろん、すべ
ての山頂面の長径のうち最大のものが500μm
以下、すべての山頂面の短径のうち最小のもの
が30μm以上となるようにすることが最も適切
である。 [10] 鋼板の中心線表面粗さRa: 前述のようにこの発明では鋼板の粗面を形成
する微視的プロフイルを規制することが重要で
あるが、微視的プロフイルばかりでなく、鋼板
表面の粗さも規制する必要がある。 すなわち粗面の微視的プロフイルを前述のよ
うに規制しても、中心線平均粗さRaが2.0μm
を越えれば塗膜の鮮映性が充分に良好となら
ず、一方Raが0.3μm未満ではプレス加工時に
おいて焼付が発生し易くなる。したがつてRa
は0.3〜2.0μmの範囲内とした。 [11] まとめ: 以上から、うねりのない状態の冷延鋼板に対
し、レーザ等の高密度エネルギ源によりダル加
工したロールによつて調質圧延を施した鋼板が
良好なプレス成形性(特に耐焼付性)を有し、
かつ塗装後において乗用車で求められる優れた
塗膜鮮映性、望ましくはDOI値にして94以上の
鮮映性を有することとするためには、鋼板表面
の微視的粗度プロフイルの条件として、 () 平坦部分(山部の山頂面および中間平坦
部)の面積の和が全体の面積に占める割合
(平坦部面積占有率)ηが20%以上(望まし
くは35%以上)、85%以下であること、 () 山部の平均中心間距離Smと谷部の外縁
の平均直径Dとの比Sm/Dが0.85以上、1.7
以下の範囲内にあり、かつSm−Dが280μm
未満であること、 () 山部の山頂面の平均直径dOが30μm以上、
500μm以下の範囲内にあること、 が必要であり、さらにこのほか中心線平均粗さ
Raが0.3〜2.0μmの範囲内にあることが必要で
ある。また、調質圧延時の条件としては、その
調質圧延の伸び率λが0.3%以上であることが
必要である。 上記各条件のうち、特に重要なSm/Dの比
およびdOの適正範囲の関係をその範囲の限定理
由の要約とともに第21図に示す。また第22
図に、種々の調質圧延伸率λを採つたときにお
いてηを最適範囲(20〜85%)に収めるための
Sm/Dの適用し得る範囲を示す。 実施例 C0.04%、Mn0.23%、P0.02%、S0.014%、
N0.003%、O0.004%を含有し、残部がFeおよび
不可避的不純物よりなる成分組成の板厚2.6mmの
熱延鋼板を、総圧下率69%となるように4スタン
ドタンデム冷間圧延機により冷間圧延して、板厚
0.8mmの冷延鋼板とした。この冷間圧延において
は、使用するワークロール条件を第5表に実施
例、比較例で示すような2種の条件に設定した。
【表】
【表】 冷間圧延後の鋼板に対し、連続焼鈍を施した
後、調質圧延を行なつた。この調質圧延において
は、レーザによつて粗面加工を施して表面粗度
Ra1.85〜5.0μmの範囲内で種々変化させたワーク
ロール(レーザダルロール)を用い、伸び率λが
0.7%となるように調質圧延した。このときの調
質圧延用ワークロールの表面粗度プロフイルは、 0.85≦Sm/D≦1.7 Sm−D<280μm 50μm≦d≦500μm 35μm≦H≦120μm h1≒1/3H とした。 次いで調質圧延後の各鋼板について、次のよう
な条件で化成処理を行なつた。 処理剤:デイツプ処理用細粒型リン酸塩系薬剤 デイツプ条件:43℃×120秒 皮膜重量:2.3±0.2g/cm2 前処理:脱脂、水洗、表面調整 後処理:水洗、純水洗、乾燥 化成処理後、次のような条件で3コートの塗装
を施した。 塗装姿勢:水平塗装 下塗り:カチオンED塗料 18〜20μm厚 中塗り:シーラー 30〜35μm厚 上塗り:トツプコート 30〜35μm厚 なお各工程ともサンデイングは行なわなかつ
た。 塗装後の塗膜表面について、DORIGONメー
タによりDOI値の測定を行なつた。その結果を、
調質圧延後の表面粗度Raに対応して第23図に
示す。なお第23図中において、○印はそれぞれ
冷間圧延機ワークロール条件を実施例の条件(最
終スタンド:ブライトロール)とした場合を、ま
た×印は冷間圧延機ワークロール条件を比較例の
条件(最終スタンド:Ra3.2μmのシヨツトブラ
ストダルロール)とした場合を示す。また第23
図中において[Sk Ra]は調質圧延ロールの表
面粗さ(Ra)を示す。 第23図から明らかなように、タンデム冷間圧
延機の最終スタンドのワークロールとしてブライ
トロールを用いかつ調質圧延機ワークロールとし
てブライトロールを用いかつ調質圧延機ワークロ
ールとしてレーザダルロールを用いた場合(実施
例:○印)は、タンデム冷間圧延機の最終スタン
ドのワークロールとしてRa3.2μmのシヨツトブ
ラストダルロールを用いかつ調質圧延機ワークロ
ールとしてレーザダルロールを用いた比較例(×
印)と比較して、DOI値にして1〜5程度鮮映性
が向上していることが判る。 但し、第23図において冷間圧延機最終スタン
ドワークロールにブライトロールを用いた場合
(○印)であつても、調質圧延ワークロールのRa
が5.0μmと大きい場合には鋼板表面のRaが2.0μm
を越え、この場合はDOI値が94には達しておら
ず、鮮映性が若干不足していることが判る。 さらに、実施例の冷間圧延機のワークロール条
件で冷間圧延して前記同様にレーザダルロールで
調質圧延した場合の鋼板表面の三次元うねり曲線
を第24図に、また比較例の冷間圧延機ワークロ
ール条件で冷間圧延して前記同様にレーザダルロ
ールにて調質圧延した場合の鋼板表面の三次元う
ねり曲線を第25図に示す。なおこれらの曲線に
は、三次元表面粗さ曲線における0.8mm以下の波
長の波をカツトオフして三次元うねりとして表示
しており、そのうち代表的な曲線を太線で示して
いる。 第24図、第25図から明らかなように、実施
例の条件、すなわちタンデム冷間圧延機の最終ス
タンドにブライトロールを用いた場合(第24
図)には、タンデム冷間圧延機の最終スタンドに
Ra3.2μmのシヨツトブラストダルロールを用い
た場合(第25図)と比較して、格段にうねりが
少なくなつていることが判る。 なお上記の実施例のほか、タンデム冷間圧延機
の最終スタンドにレーザによりダル加工したワー
クロール(Ra3.2μm)を用いて前記同様に冷間
圧延し、さらに前記同様に調質圧延した鋼板の三
次元うねり曲線を第26図に示す。またタンデム
冷間圧延機の最終スタンドに放電加工によりダル
加工したワークロール(Ra3.1μm)を用いて前
記同様に冷間圧延し、さらに前記同様に調質圧延
を施した鋼板の三次元うねり曲線を第27図に示
す。これらの場合も鋼板表面のうねりが少なくな
つていることが判る。 発明の効果 以上の実施例からも明らかなように、この発明
の方法によれば、冷間圧延後の鋼板の表面うねり
を少なくして、最終的に調質圧延後の鋼板表面の
うねりを小さくすることができ、そのため調質圧
延において所定の粗度プロフイルのワークロール
を使用することと相俟つて、鮮映性の著しく優れ
た塗膜を形成することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明の方法において高密度エネル
ギとしてレーザパルスを用いて調質圧延用ワーク
ロールの表面をダル加工したときのロール断面の
状態を示す模式的な断面図、第2図は上記レーザ
パルスによりダル目付けされた調質圧延用ワーク
ロールの表面の粗面プロフイルを示す模式的な断
面図、第3図は第2図に対する平面図、第4図は
上記ロールにより調質圧延を施している状態を示
す模式的な断面図、第5図は上記ロールにより調
質圧延された鋼板表面の粗面のプロフイルを示す
模式的な断面図、第6図は第5図に対する平面
図、第7図Aは従来のシヨツトブラスト加工によ
りダル加工された調質圧延用ワークロール表面の
粗面の山高さ分布を示す図、第7図Bは従来の放
電加工によりダル加工された調質圧延用ワークロ
ール表面の粗面の山高さ分布を示す図、第8図は
従来の方法でダル加工されたロールにより鋼板を
調質圧延してダル目付けする際の状況を示す略解
図、第9図Aは従来のシヨツトブラスト法により
ダル加工されたロールを用いて調質圧延した場合
の鋼板表面の粗度の傾斜角分布を示す図、第9図
Bは第9図Aにおける傾斜角の定義を示す図、第
10図は調質圧延用ロールおよび鋼板の表面の粗
面を形成するプロフイルの各部の寸法の定義を示
すための説明図、第11図は平坦部の面積率η
(=η1+η2)の定義を説明するための模式図、第
12図はロール表面および鋼板表面の粗度プロフ
イルの近似計算のための説明図、第13図は調質
圧延伸び率λと粗度転写率h2/1との関係を示す
線図、第14図は鋼板表面の平坦部分の面積率η
と調質圧延伸び率λとの関係を、種々のSm/D
の値に応じて示す相関図、第15図は3コート塗
装を施した場合の鋼板の平坦部面積率ηと塗膜の
DOI値との関係を示す相関図、第16図A,B,
Cは、Sm/Dを変えた場合の鋼板表面の平面的
な粗度プロフイルの変化を示す略解図、第17図
はSm/Dの比が過大な場合のロール表面と鋼板
表面の微視的プロフイルを示す模式的な断面図、
第18図は第17図の鋼板に対してプレス加工を
施す際の作用を示す説明図、第19図は中間平坦
部の幅(Sm−D)を説明するための模式図、第
20図A,B,Cは、Sm/Dの値を0.85を中心
として変化させた場合の調質圧延用ワークロール
に対するレーザ加工時の状況を示すための説明
図、第21図はSm/Dの値と鋼板表面の山部山
頂面の直径dOの適正範囲の関係を示す説明図、第
22図はλ、η、およびSm/Dの適正範囲を示
す相関図、第23図は実施例および比較例におけ
る調質圧延後の鋼板表面の中心線平均粗さRaと
3コート塗膜のDOI値との関係を示す相関図、第
24図はタンデム冷間圧延機最終スタンドのワー
クロールとしてブライトロールを用いた実施例に
よる調質圧延後の鋼板表面の三次元うねり曲線を
示す線図、第25図はタンデム冷間圧延機最終ス
タンドのワークロールとしてRa3.2μmのシヨツ
トブラストダルロールを用いた比較例による調質
圧延後の鋼板表面の三次元うねり曲線を示す線
図、第26図はタンデム冷間圧延機最終スタンド
のワークロールとしてレーザダルロールを用いた
実施例による調質圧延後の鋼板表面の三次元うね
り曲線を示す線図、第27図はタンデム冷間圧延
機最終スタンドのワークロールとして放電ダルロ
ールを用いた実施例による調質圧延後の鋼板表面
の三次元うねり曲線を示す線図である。第28図
は鮮映性を表わすDOI値の測定方法を示すための
線図、第29図は従来のうねりのある冷延鋼板に
対してレーザダルロールを用いて調質圧延する状
況を示すための説明図、第30図A,B,Cはロ
ール表面にシヨツトブラスト加工を施した場合の
ロール表面の粗度プロフイルをコンピユータによ
りシミユレーシヨンした結果を示す線図、第31
図は鋳造後鍛造したロールの表面のデンドライト
組織を示すための金属組織写真、第32図はロー
ル表面の硬さ変化を示すための線図である。 1……クレータ(調質圧延用ワークロール表面
のクレータ状凹部)、2……フランジ(調質圧延
用ワークロール表面のリング状盛り上り部)、3
……調質圧延用ワークロール、7……鋼板、8…
…鋼板表面の中間平坦部、10……鋼板表面の山
部、11……鋼板表面の谷部、13……傾斜面。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 熱延鋼板をタンデム冷間圧延機により所要の
    板厚まで冷間圧延した後、焼鈍を施してから調質
    圧延を施す冷延鋼板の製造方法において、 前記タンデム冷間圧延機の最終スタンドのワー
    クロールとして、ブライトロール、レーザダルロ
    ール、放電ダルロール、および中心線平均粗さ
    Raが1.0μm以下のシヨツトブラストダルロール
    のうちいずれか1種のロールを用いて冷間圧延を
    行ない、 かつ調質圧延用のワークロールとしては、予め
    その表面に、微小なクレータ状の凹部とその凹部
    の外縁において表側にリング状に盛り上がつた盛
    り上がり部との集合からなりかつ隣り合う凹部間
    の平均中心距離Smとリング状盛り上がり部の外
    縁の直径Dとの比Sm/Dが0.85〜1.7の範囲内、
    Sm−Dの値が280μm未満とされた表面模様を高
    密度エネルギ源を使用して形成したワークロール
    を用い、調質圧延伸び率λを0.3%以上として調
    質圧延することによりワークロール表面の模様を
    鋼板表面に転写することを特徴とする冷延鋼板の
    製造方法。 2 前記調質圧延によつて、調質圧延後の鋼板
    を、その表面の中心線平均粗さRaが0.3〜2.0μm
    の範囲内にあり、かつその表面粗さを構成する微
    視的形態が、平坦な山頂面を有する台形状の山部
    と、その周囲の全部または一部を取囲むように形
    成された溝状の谷部と、山部の間であつてかつ谷
    部の外側にその谷部の底よりも高くかつ山部の山
    頂面より低いかまたは同じ高さに形成された中間
    平坦部とによつて構成され、しかも隣り合う山部
    の平均中心間距離をSm、谷部の外縁の平均直径
    をD、山部の平坦な山頂面の平均直径をdO、山部
    の平坦な山頂面と前記中間平坦部の平坦面の面積
    の和が全面積に占める割合をη(%)と定義した
    とき、 0.85≦Sm/D≦1.7 Sm−D<280(μm) 30≦dO≦500(μm) 20≦η≦85(%) を満足するように模様付けすることを特徴とする
    特許請求の範囲第1項記載の冷延鋼板の製造方
    法。 3 前記高密度エネルギ源としてレーザを用いる
    特許請求の範囲第1項もしくは第2項記載の冷延
    鋼板の製造方法。
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