JPH0448523B2 - - Google Patents

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JPH0448523B2
JPH0448523B2 JP14009887A JP14009887A JPH0448523B2 JP H0448523 B2 JPH0448523 B2 JP H0448523B2 JP 14009887 A JP14009887 A JP 14009887A JP 14009887 A JP14009887 A JP 14009887A JP H0448523 B2 JPH0448523 B2 JP H0448523B2
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roll
layer
steel plate
martensite
roughness
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Takashi Kusaba
Hideo Abe
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Kawasaki Steel Corp
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Publication date
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Priority to EP87110171A priority patent/EP0253366B1/en
Priority to ES198787110171T priority patent/ES2027663T3/es
Priority to AU75707/87A priority patent/AU602906B2/en
Priority to DE8787110171T priority patent/DE3775293D1/de
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Publication of JPH0448523B2 publication Critical patent/JPH0448523B2/ja
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B21MECHANICAL METAL-WORKING WITHOUT ESSENTIALLY REMOVING MATERIAL; PUNCHING METAL
    • B21BROLLING OF METAL
    • B21B27/00Rolls, roll alloys or roll fabrication; Lubricating, cooling or heating rolls while in use
    • B21B27/005Rolls with a roughened or textured surface; Methods for making same
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B21MECHANICAL METAL-WORKING WITHOUT ESSENTIALLY REMOVING MATERIAL; PUNCHING METAL
    • B21BROLLING OF METAL
    • B21B1/00Metal-rolling methods or mills for making semi-finished products of solid or profiled cross-section; Sequence of operations in milling trains; Layout of rolling-mill plant, e.g. grouping of stands; Succession of passes or of sectional pass alternations
    • B21B1/22Metal-rolling methods or mills for making semi-finished products of solid or profiled cross-section; Sequence of operations in milling trains; Layout of rolling-mill plant, e.g. grouping of stands; Succession of passes or of sectional pass alternations for rolling plates, strips, bands or sheets of indefinite length
    • B21B2001/228Metal-rolling methods or mills for making semi-finished products of solid or profiled cross-section; Sequence of operations in milling trains; Layout of rolling-mill plant, e.g. grouping of stands; Succession of passes or of sectional pass alternations for rolling plates, strips, bands or sheets of indefinite length skin pass rolling or temper rolling
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B21MECHANICAL METAL-WORKING WITHOUT ESSENTIALLY REMOVING MATERIAL; PUNCHING METAL
    • B21BROLLING OF METAL
    • B21B2267/00Roll parameters
    • B21B2267/10Roughness of roll surface

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Reduction Rolling/Reduction Stand/Operation Of Reduction Machine (AREA)
  • Heat Treatment Of Articles (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
〔産業上の利用分野〕 本発明は、鮮映性の優れた鋼板を冷間圧延する
ための好適な圧延用ロールに関するものである。 〔従来の技術〕 金属材料の圧延鋼板の重要な品質として表面品
質がある。表面品質には、美麗さ、塗装やほうろ
うの密着性、プレス加工性、耐食性、光沢などが
あるが、それらの特性に板の幾何学的形状すなわ
ち表面粗さが重要な影響を及ぼす。 それぞれの用途に応じた望ましい表面粗さを持
つ金属表面を得る最も普通の方法は、冷間圧延ロ
ール(調質圧延ロールを含む)表面を所定の粗さ
に加工しておき、このロールで鋼板を所定の圧力
で圧延し、板表面にロール表面の粗さを転写せし
める方法である。 ロール表面を粗面化する方法として従来広く行
われている方法には、 (1) シヨツトブラスト (2) 放電加工法 がある。 シヨツトブラストは非常に簡便であり、またこ
の加工によりロール表面が加工硬化してロールの
耐摩耗性を向上させるなどの利点を持つている
が、粗さが不均則であること、硬いロールには長
時間の加工時間を要し、深い粗さが付けにくいこ
となどの欠点がある。 放電加工法では、粗さの制御は回転するロール
と軸方向に移動する電極との間の印加電圧と周波
数を変えることにより行うが、クレータの大きさ
を決定する火花の及ぶ範囲は電極の形状寸法によ
つて決まるので、ある限界を超えて微細な、ピツ
チの小さな粗さを得ることは難しい。また放電加
工によつて生じた凸部は、機械的に弱く、圧延中
のロールの初期摩耗が激しく、転写された板表面
粗度の変化が激しい。 ところで、近年、乗用車はもちろん、軽自動
車、ワゴン車、さらにはトラツクに至るまで塗装
後のボデーの塗装仕上り品質の良さは、自動車の
総合的な品質の高さを顧客に対し直接的に視覚に
よつて訴えることができるため、極めて重要な品
質管理項目となつている。この塗装仕上り品質の
評価項目としては種々のものがあるが、そのうち
でも特に塗装面の乱反射が少なく光沢性に優れて
いること、および写像の歪みが少ないことすなわ
ち写像性が優れていることが重要であり、これら
の光沢性の写像性を合わせて一般に鮮映性と称し
ている。 塗装面の鮮映性に対しては、塗料の種類や塗装
方法も影響を与えるが、塗装下地としての鋼板表
面の粗面の影響も強く受けることが知られてい
る。すなわち鋼板表面の水平な部分の占める割合
が少なく、その凹凸が激しければ、塗装面におい
ても水平な部分の占める割合が少なくなつて凹凸
も大きくなり、その結果光の乱反射を生じ、光沢
性を損うとともに、映像の歪みを招いて写像性の
低下を招き、前述の鮮映性を悪化させることにな
る。 一般に鋼板表面の粗さは中心線平均粗さRaで
表わすことが多いが、中心線表面粗さRaが大き
いほど、山と谷の振幅が大きくなり、塗装面の凹
凸が激しくなり、前述のように鮮映性を劣化させ
ることが知られている。 鮮映性の評価の方法としては種々の方法が開発
されているが、最も一般的には、米国のハンタ
ー・アソシエイツ・ラボラトリー(Hunter
Associates Laboratory)社製のドリゴン
(DORIGON)メータによる測定値すなわちDOI
(Distinctness of Image)値が使用されている。
このDOI値は、第2図に示すように、試料Sに対
し入射角30度で光を入社し、その正反射光強度
Rsと正反射角に対し±0.3度での散乱光強度R0.3
の値を用いて、次式であらわされる。 DOI値=100×(Rs−R0.3)/Rs このように鮮映性を表わすDOI値を中心線平均
粗さRaとの関係を第3図、第4図に示す。なお
第3図は、従来のシヨツトブラスト法によりダル
仕上げしたロールを用いて調質圧延を施した鋼板
について、膜厚55μmの2コート塗装を施した場
合を、第4図は膜厚85μmの3コート塗装を施し
た場合をそれぞれ示す。第3図、第4図から、中
心線平均粗さRaが大きくなればDOI値が低下し
て鮮映性が低下することが理解できる。 ところで前述のように従来のシヨツトブラスト
法や放電加工法によりダル仕上げされたワークロ
ールを用いて鋼板に調質圧延を施した場合、ロー
ル表面が前述のような加工状態となるため、鋼板
表面は不規則な山と谷で構成された粗面を呈し、
水平な面は非常に少ない。このように不規則な山
と谷を有する鋼板表面に塗装を行えば、山と谷と
の間の斜面に沿つて塗膜が形成されるため、水平
な塗膜面の占める割合が少なくなり、鮮映性を悪
化させる。従来のシヨツトブラスト法や放電加工
法でダル仕上げされたワークロールではこのよう
な問題を避けることができず、従つて十分に優れ
た塗膜面の鮮映性を得ることが困難であつた。 前記の2つの加工方法に対して最近レーザビー
ムを用いる加工方法(以下レーザダル加工と記
す)が提案されている。例えば特開昭56−
160892、特公昭58−25557、特開昭54−61043、特
開昭55−94790などである。 いずれもレーザパルスをいかに照射するかにつ
いて詳細に述べられているが照射されたロールそ
のものの特性については言及されておらず、ロー
ルの状態によつては、必ずしも良好な表面性状の
鋼板が得られない場合があつた。 〔発明が解決しようとする問題点〕 そこで本発明者らはレーザダル加工に基づくロ
ール表面の粗面化技術を安定な品質で工業化すべ
く研究に着手した。 その結果、レーザダル加工により粗面化したロ
ールを用い調質圧延したところ、ロールの初期摩
耗が著しく大きく鋼板への粗面の転写が十分に行
えていないことが判明した。 その原因を追求するためにロールを輪切りにし
て、表面近傍の断面組織および硬度分布を調べた
結果、レーザダル加工によつてロール表面に生じ
たクレータの縁の盛り上がつた部分に、母材より
も軟い残留オーステナイト層が残存することに起
因していることが判明した。 本発明は以上の事情を背景として成されたもの
で、冷間圧延用ロールの表面粗度のプロフイルを
改良して、このロールで圧延後、鋼板の塗装後の
塗膜表面の凹凸を少なくし、水平部分の占める割
合を多くすることによつて、光の正反射率の向上
と映像の歪みを少なくして、塗装後の鮮映性の優
れた鋼板を製造可能にし、併せて圧延による摩耗
が少なく、従つて粗度低下の少ない冷間圧延用ロ
ールを提供することを目的とする。 〔問題点を解決するための手段〕 本発明者らは、冷間圧延用ロール(例えば調質
圧延用ワークロール)のダル仕上げの方法につい
て従来とは異なるレーザ加工による方法を検討
し、種々実験・研究を重ねたところ、レーザ加工
によりダル仕上げしたロールにより調質圧延した
鋼板は、表面粗度を構成する山の頂部が平坦とな
り、また山と山の間の谷部も平坦部が多くなるこ
とを見出した。このように平坦部が多いことは塗
装時における塗膜最外層の平坦化に有利であるこ
とを意味する。すなわち、この場合には、シヨツ
トブラスト材や放電加工材の場合のような不規則
な粗面に比べて光の乱反射が少なく、鮮映性が向
上すると考えられる。 そこでさらに実験を重ねた結果、塗装後の塗膜
の鮮映性を最も向上させ得る鋼板表面の粗度プロ
フイルを見出し、これをもとにそのような優れた
粗度プロフイルを有する鋼板に圧延可能で、さら
に圧延しても摩耗が少なく従つて粗度低下のすく
ない冷間圧延用ロールを開発したものである。 本発明のロールは、具体的には、冷間圧延用ロ
ールの表面に凹部とその周囲の盛り上り部とから
成る微小なクレータ状の単位パターンを多数集合
させた表面模様を有し、かつ隣合う凹部間の平均
中心間距離Smとリング状盛り上がり部の外縁の
直径Dとの比Sm/Dが0.85〜1.7の範囲内、Sm
−Dが280μm未満である表面模様を有するととも
に、少なくとも前記盛り上がり部に表面硬化層を
有してなる冷間圧延用ダルロールである。 また本発明のダルロールの好ましい態様とし
て、前記の盛り上がり部の表面硬化層は3〜4層
から成るもので、その第1の態様としては、 ) 5〜30μmの深さの第1層がマルテンサイ
ト相もしくは残留オーステナイト相とマルテン
サイト相 ) 続く5〜30μm深さの第2層がマルテンサ
イトとε炭化物との混合相 ) 続く5〜30μm深さの第3層がマルテンサ
イトとカーバイドの混合相 である。また第2の態様としては、 a) 表面から1〜15μm深さの第1層が表面硬
化被膜 b) 続く5〜30μm深さの第2層がマルテンサ
イト相もしくは残留オーステナイト相 c) 続く5〜30μm深さの第3層がマルテンサ
イトとε炭化物との混合相 d) 続く5〜30μm深さの第4層がマルテンサ
イトとカーバイドの混合相 である。 〔作用〕 (1) レーザによるロールのダル目付け: 先ず高密度エネルギー源、例えばレーザにより
調質圧延用等の冷間圧延用のワークロールにダル
目付けを行なう際の作用について説明する。 ロールを回転させながら、ロールの表面にレー
ザパルスを次々に投射し、レーザエネルギーによ
りロール表面を規則的に溶融させて、規則的にク
レータ状の凹部を形成する。第5図はクレータの
断面を示す。第5図において1はロール3の表面
に形成されたクレータ状の凹部(以下単にクレー
タと記す)であり、そのクレータ1の周囲には溶
融したロール母材金属がロール表面6よりも上方
にリング状に盛り上がつてフランジ状の盛り上が
り部(以下単にフランジと記す)2が形成され
る。なおこのフランジ2を含むクレータ1の内壁
層は、ロール母材組織4に対し熱影響部5となつ
ている。 そしてロールを回転もしくは軸方向移動させつ
つ規則的なレーザパルスを照射することにより上
述のようなクレータ1が規則的な配列で形成さ
れ、これらの次々に形成されるクレータの集合に
よつてロール表面に粗面を与えることができる。 このようにして形成されたロールの表面の粗面
の状況を第1図a,bに示す。第1図a,bから
明らかなように、隣り合うクレータ1の間におけ
るフランジ2の外側の部分は、もとのロール表面
のまま平坦面6となつている。ここで、隣り合う
クレータの相互間の間隔は、回転方向にはロール
の回転速度と関連付けてレーザパルスの周波数を
制御することにより、またロールの軸方向に対し
てはロールが1回転するごとにレーザの照射位置
をロール軸方向へ移動させるピツチを制御するこ
とによつて、調節可能である。 (2) 調質圧延による鋼板へのダル目転写: 前述のようにしてレーザ等によりダル加工を施
したワークロールを用い、調質圧延工程において
鋼板、例えば焼鈍済みの冷延鋼板に軽圧下率の圧
延を施すことによつてロールのダル目が鋼板表面
に転写され、鋼板表面に粗面が形成される。 この過程における鋼板表面を微視的に観察すれ
ば、第6図に示すように、ロール3の表面のクレ
ータ1の周囲のほぼ均一な高さを有するフランジ
2が鋼板7の表面に強い圧力で押し付けられ、こ
れにより、ロール3の材質より軟質な鋼板7の表
面近傍で材料の局所的塑性流動が生じ、ロール3
のクレータ1の内側へ鋼板7の金属が流れ込んで
粗面が形成される。このとき、クレータ1の内側
において盛り上がつた鋼板金属の頂面8は、もと
の鋼板表面のまま平坦面となり、またロール3に
おける隣り合うクレータ1間のフランジ2の外側
の平坦面6に押し付けられた鋼板表面の部分9は
そのまま平坦面となり、かつ前者の平坦面8は後
者の平坦面9よりも高いか、または同じ高さとな
る。したがつて調質圧延後の鋼板7の表面の粗面
の微視的形態は、第7図、第8図に示すように、
平坦な山頂面8を有する台形状の山部10と、そ
の周囲を取囲むように形成された連続溝状の谷部
11と、隣り合う山部10の間であつて、かつ谷
部11の外側にその谷部11の底よりも高くかつ
山部10の山頂面8より低いか、または同じ高さ
に形成された中間平坦部9とによつて構成される
ことになる。 上述のところから明らかなように、調質圧延鋼
の鋼板表面は、山部10の山頂面8との中間平坦
部9からなる平坦な部分の占める割合が多くな
り、山部10と谷部11の間の傾斜面13の割合
は原理的に少なくなる。 これに対してシヨツトブラスト加工や放電加工
によつて粗度付け加工を施されたロールの場合
は、粗度を形成するロール表面の山は正規分布に
近い種々の山高さを有しており、調質圧延の過程
でロール表面の山が鋼板面に食い込み、ロール表
面の粗面プロフイルと鋼板表面の粗面プロフイル
とが合成されて、調質圧延後の鋼板には原理的に
山と谷によつて形成される傾斜面の割合が多くな
り、鮮映性を悪くする一因となつている。 (3) ロールおよび調質圧延後の鋼板表面の粗度プ
ロフイル各部の寸法の定義: ここでは前述のようにレーザによりダル加工さ
れたロール表面の粗度プロフイルにおける各部の
寸法、およびそのロールにより調質圧延された鋼
板の粗度プロフイルにおける各部の寸法を、第9
図を参照して次のように定義する。 D:ロール表面のフランジ2の平均外径、すな
わち鋼板表面の谷部11の外縁の平均直径 d: ロール表面のクレータ1の平均直径 d0:鋼板表面の山部10の平坦な山頂面8の平
均直径 h:ロール表面のフランジ2の高さ、すなわち
鋼板表面の中間平坦部9から谷部11の底
までの深さ α=ロール表面のフランジ2の幅 Sm:ロール表面の隣り合うクレータ1の平均
中心間距離、すなわち鋼板表面の隣り合う
山部10の平均中心間距離 (4) 調質圧延後の鋼板表面の平坦部の面積率ηに
及ぼす影響: 前述のように定義される値を用い、ロール表面
の粗度プロフイルを構成するパターンと調質圧延
の条件が、調質圧延後の表面の平坦部の面積率η
にどのような影響を与えるかについて検討を行つ
た。 ここで平坦部の面積率ηは、第10図に示すよ
うに、山部10の平坦な山頂面8の面積占有率η1
と、中間平坦部9の面積占有率η2との和で表され
る。 すなわち、 η=η1+η2… (1) である。ここで、η1の値は調質圧延における圧下
率によつて変化する。なぜならば、圧下率が変化
すれば、鋼板金属がクレータ1の内側に流入する
程度が変化し、そのため山部10の山頂面8の直
径d0が変化するからである。一方、η2の値は
Sm/Dの比の値に応じて一定の数値となる。 そこで、本発明者等は、Sm/Dを0.85〜2.0の
範囲で変えてダル加工した鍛鋼焼入ロール用鋼製
のロールを用い、圧下率を0.4%から2.4%まで変
えて圧延した鋼板の平坦部面積率ηを測定した。
測定結果を第11図に示すが、平坦部の面積率η
はSm/Dの比によつて大きく変化している。 さらにレーザにより調質圧延用ワークロールの
ダル目付け加工を行うにあたつて、Sm、D、d
を変化させ、また調質圧延の伸び率λを変化させ
て、種々の平坦部面積率ηを有する鋼板(いずれ
もRaはほぼ1.5μm)を作成し、3コート塗装に
より黒色の塗装を施した後、表面のDOI値を測定
したところ、第12図に示す結果が得られた。 第12図からηが大きくなればそれに伴なつて
DOI値が増すこと、すなわち鮮映性が良好となる
ことが明らかである。 (5) Sm/Dの上下限およびSm−Dの上限: 鋼板表面に形成される粗度プロフイルは、
Sm/Dの値によつて第13図a,b,cに示す
3種のパターンが得られる。 すなわち、Sm/DがIの場合には、第13図
aに示すように隣り合う連続溝状の谷部11が丁
度接する状態となり、Sm/D>1の場合には、
第13図bに示すように隣り合う谷部11が離
れ、逆にSm/D<1の場合には、第13図cに
示すように隣り合う谷部11同士が互いに重なり
合う状態となる。 このようにSm/Dの値を変えることによつて
種々の粗度プロフイルパターンを得ることができ
るが、本発明者は種々のSm/Dの値を有する調
質圧延用ロールをレーザ加工により製作し、適正
な調質圧延圧下率となるように焼鈍された冷延鋼
板に対し調質圧延を施して、ダル目付けを行つ
た。そして各鋼板についてプレス加工試験と塗装
試験を実施したところ、以下のような知見を得
た。 すなわち、ロールのSm/Dの値が著しく大き
くなれば、第14図に示すようにロール3によつ
て鋼板7に調質圧延を施し、ダル目付けする際
に、鋼板表面の隣り合う山部10と山部10との
中間に存在する中間平坦部9の面積が過大とな
り、そのためこのような鋼板に対し第15図に示
すようにプレス加工を施せば、その幅広い中間平
坦部9においてプレス成形作業中に発生する金属
剥離粉13が谷部11に捕捉(トラツプ)されに
くくなつて、いつまでも金属剥離粉13がプレス
ツール14と中間平坦部9との間に残る。また
Sm/Dが著しく大きいことは、プレス潤滑油を
貯蔵しておく役割を果す谷部11のスペースが相
対的に小さくなることを意味するから、潤滑不良
が生じ易くなる。そしてこれらの結果、Sm/D
が大き過ぎれば、プレス加工時の焼付が発生し易
くなつてしまうのである。 またここで、中間平坦部9の幅、すなわち
(Sm−D)の絶対値についても次の理由により規
制する必要がある。 レーザダル加工によつてロール表面に形成され
るフランジの大きさ、すなわち第9図におけるフ
ランジの幅αと高さhはレーザによつて溶融され
るクレータ部の金属の一部がその周辺に盛り上が
り、再固着する過程に関係するから、Dが大きい
場合はα、hとも大きくなる。つまりDが大きい
場合はプレス加工時の潤滑油貯蔵能力と剥離金属
粉のトラツプ能力が大きいことになり、焼付発生
防止にはこのことが重要な意味を持つが、その有
効性は以下の場合に限定される。すなわち金属剥
離粉が発生した後、プレス加工の進行に伴なつて
それが次第に堆積してゆき、遂には焼付きに至る
までのプレス金型と被加工材料との相対的なすべ
り長さの範囲内に、金属粉をトラツプできる溝状
等の凹部が被加工材の表面に存在している場合で
ある。そのような条件を満足させるためには、中
間平坦部の幅(Sm−D)の絶対値をある値より
も小さくなるようにすることが必要である。 本発明者等の上記実験によれば、Sm/Dの値
が、1.7を越えれば、上述のようなプレス成形加
工時における焼付が多発することを見出した。ま
た焼付多発を防止するためには中間平坦部の幅
(Sm−D)の絶対値を280μmより小さくする必要
があることを見出した。その実験の一部の結果を
第1表に示す。なお第1表における
〔発明の効果〕
この発明のロールを用いて圧延された鋼板は塗
膜の鮮映性を従来よりも向上させ得る顕著な効果
を発揮できる。かつ本発明のロールは圧延中の粗
度低下が極めて少なくロール寿命の延長面で著し
い効果があり、その結果圧延鋼板の粗度の維持と
いう品質の安定面で威力を発揮できる。
【図面の簡単な説明】
第1図aはレーザパルスによりダル目付けされ
たロールの表面の粗面プロフイルを示す模式的な
断面図、第1図bは第1図aの平面図、第2図は
鮮映性を表わす加工値の測定方法を示す説明図、
第3図、第4図にシヨツトブラストによりダル加
工したロールによつて調質圧延した鋼板中心線平
均粗さRaと塗装後のDOI値との関係を示す相関
図であつて、第3図は2コート塗装後の相関図、
第4図は3コート塗装後の相関図、第5図は高密
度エネルギとしてレーザパルスを用いて、ワーク
ロールの表面をダル加工したときのロール断面の
状態を示す模式的な断面図、第6図は上記ロール
により調質圧延を施している状態を示す模式的な
断面図、第7図は上記ロールにより調質圧延され
た鋼板表面の粗面のプロフイルを示す模式的な断
面図、第8図は第7図の平面図、第9図は調質圧
延用ロールおよび鋼板の表面の粗面を形成するプ
ロフイルの各部の寸法の定義を示す説明図、第1
0図は平坦部の面積率η(=η1+η2)の定義を説
明する説明図、第11図は鋼板表面の平坦部分の
面積率ηと調質圧延伸び率λとの関係を種々の
Sm/Dの値に応じて示す相関図、第12図は3
コート塗装を施した場合の鋼板の平坦部面積率η
と塗膜のDOI値との関係を示す相関図、第13図
a,b,cはSm/Dを変えた場合の鋼板表面の
平面的な粗度プロフイルの変化を示す略解図、第
14図はSm/Dの比が過大な場合のロール表面
と鋼板表面の微視的なプロフイルを示す模式的な
断面図、第15図は第14図の鋼板に対してプレ
ス加工を施す際の作用を示す説明図、第16図は
中間平坦部の幅(Sm−D)を説明するための模
式図、第17図はパルスレーザを照射されたロー
ルのダル部断面の組織の説明図、第18図はレー
ザダルロールのサブゼロ処理温度と溶融層硬度と
の関係図、第19図はレーザダルロールをサブゼ
ロ処理した後の残留オーステナイト量と硬度、粗
度低下量の関係図、第20図は実施例におけるパ
ルスレーザを照射されたロールのダル部断面の組
織を示す断面図、第21図は実施例におけるロー
ルのダル部断面と各層の硬度との関係を示すグラ
フ、第22図は実施例における塗装後のレーザダ
ル鋼板とシヨツトブラスト鋼板の粗度RaとDOI
値との関係図、第23図は実施例におけるレーザ
ダル加工されたロールを用いて調質圧延した鋼板
に形成した塗膜の3次元粗度チヤート、第24図
は従来のシヨツトブラストによりダル加工された
ロールを用いて調質圧延した鋼板に形成した塗膜
の3次元粗度チヤート、第25図はレーザダル加
工されたロールを用いて調質圧延した鋼板の表面
構造を示す顕微鏡写真(倍率50倍)、第26図は
従来のシヨツトブラストによりダル加工したロー
ルを用いて調質圧延した鋼板の表面構造を示す顕
微鏡写真(倍率50倍)、第27図はレーザダル加
工されたロールを用いて調質圧延した鋼板の表面
の3次元粗度プロフイルを示す斜視図、第28図
は実施例におけるパルスレーザを照射後サブゼロ
処理したロールのダル部断面の組織を示す断面
図、第29図は第28図の断面各層の硬度を示す
グラフ、第30図は実施例における塗装後のレー
ザダル鋼板とシヨツトブラスト鋼板の粗度Raに
対するDOI値の関係図、第31図は実施例におけ
るレーザダル加工後サブゼロ処理したロールとレ
ーザダル加工ロールとシヨツトブラストロールお
よび圧延した鋼板の調質圧延長に伴なう粗度低下
を示すグラフ、第32図は実施例におけるパルス
レーザを照射後サブゼロ処理し次いでCrめつき
処理を施したロールのダル部断面の組織を示す断
面図、第33図は第32図の断面各層の硬度を示
すグラフ、第34図は実施例における塗装後のレ
ーザダル鋼板とシヨツトブラスト鋼板の粗度Ra
に対するDOI値の関係図、第35図は実施例にお
けるレーザダル加工後サブゼロ処理次いでCrめ
つき処理を施したロール、レーザダル加工後サブ
ゼロ処理したロール、シヨツトブラストロールお
よび圧延した鋼板の調質圧延長に伴う粗度低下を
それぞれ示すグラフである。 1…クレータ、2…フランジ、3…ロール、4
…ロールの母材、5…熱影響部、6…ダル加工前
のロールの表面、7…鋼板、8…鋼板表面の山部
の平坦な山頂面、9…鋼板表面の中間平坦部、1
0…鋼板表面の山部、11…鋼板表面の谷部。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 凹部とその周囲の盛上り部とから成る微小な
    クレータ状の単位パターンを多数集合させた表面
    模様を有し、該凹部の隣合う凹部間の平均中心間
    距離Smとリング状盛り上がり部の外縁の直径D
    と比Sm/Dが0.85〜1.7の範囲内、Sm−Dが
    280μm未満であるとともに、少なくとも前記盛り
    上がり部に表面硬化層を有することを特徴とする
    冷間圧延用ダルロール。 2 前記盛り上がり部の表面硬化層は、表面から
    5〜30μm深さの第1層がマルテンサイト相もし
    くは残留オーステナイト相とマルテンサイト相、
    続く5〜30μm深さの第2層がマルテンサイトと
    ε炭化物、続く5〜30μm深さの第3層がマルテ
    ンサイトとカーバイドの混合相である特許請求の
    範囲第1項に記載の冷間圧延用ダルロール。 3 前記盛り上がり部の表面硬化層は、表面から
    1〜15μm深さの第1層が表面硬化被膜、続く5
    〜30μm深さの第2層がマルテンサイト相もしく
    は残留オーステナイトとマルテンサイトの混合
    相、続く5〜30μm深さの第3層がマルテンサイ
    トとε炭化物との混合相、続く5〜30μm深さの
    第4層がマルテンサイトとカーバイドの混合相で
    ある特許請求の範囲第1項に記載の冷間圧延用ダ
    ルロール。
JP14009887A 1986-07-14 1987-06-05 冷間圧延用ダルロ−ル Granted JPS63303607A (ja)

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Application Number Priority Date Filing Date Title
JP14009887A JPS63303607A (ja) 1987-06-05 1987-06-05 冷間圧延用ダルロ−ル
US07/072,429 US4841611A (en) 1986-07-14 1987-07-13 Work roll with dulled surface having geometrically patterned uneven dulled sections for temper rolling
CA000541874A CA1311946C (en) 1986-07-14 1987-07-13 Work roll for temper rolling a metal sheet
EP87110171A EP0253366B1 (en) 1986-07-14 1987-07-14 Apparatus for making a work roll with dulled surface having geometrically patterned uneven dulled sections for temper rolling
ES198787110171T ES2027663T3 (es) 1986-07-14 1987-07-14 Rodillo de laminacion con superficie de acabado mate que tiene secciones romas irregulares de trazado geometrico para laminar con temple y su produccion.
AU75707/87A AU602906B2 (en) 1986-07-14 1987-07-14 Work roll with dulled surface having geometrically patterned uneven dulled sections for temper rolling and production thereof
DE8787110171T DE3775293D1 (de) 1986-07-14 1987-07-14 Vorrichtung zur herstellung einer arbeitswalze mit mattierter oberflaeche und geometrisch gemusterten, ungleichmaessig mattierten bereichen fuer das kaltwalzen.

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