JP2530908B2 - 塗装鮮映性の優れた鋼板 - Google Patents

塗装鮮映性の優れた鋼板

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    • B21MECHANICAL METAL-WORKING WITHOUT ESSENTIALLY REMOVING MATERIAL; PUNCHING METAL
    • B21BROLLING OF METAL
    • B21B1/00Metal-rolling methods or mills for making semi-finished products of solid or profiled cross-section; Sequence of operations in milling trains; Layout of rolling-mill plant, e.g. grouping of stands; Succession of passes or of sectional pass alternations
    • B21B1/22Metal-rolling methods or mills for making semi-finished products of solid or profiled cross-section; Sequence of operations in milling trains; Layout of rolling-mill plant, e.g. grouping of stands; Succession of passes or of sectional pass alternations for rolling plates, strips, bands or sheets of indefinite length
    • B21B1/227Surface roughening or texturing

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Metal Rolling (AREA)
  • Laminated Bodies (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は自動車、トラック、電車等の各種車輛用外板
あるいは家庭電気製品用外板の如く、成形加工後塗装し
て使用される鋼板い関し、殊に成形加工時に型かじりを
起こし難く且つ成形加工後においても優れた塗装鮮映性
を示す鋼板に関するものである。
[従来の技術] 前述の様な外板用として使用される鋼板においては、
プレス加工等の成形加工時に生じる型かじり(鋼板の金
型への焼付きをともなったむしろ状の損傷)を防止する
ため、ダル仕上げロールで調質圧延して表面粗さを調整
するのが通例である。圧延ロールのダル仕上げ加工には
従来よりショックブラスト法あるいは放電加工法が採用
されており、これらの方法で仕上げたロールを用いて圧
延した鋼板の表面は、たとえば第2図に示す如き不規則
な山Aと谷Bで構成されるプロフィルを呈している。そ
して成形加工においては、該プロフィルにおける谷部が
潤滑油の油溜め部として作用すると共に生成した金属粉
を捕捉し、焼付きを防いで型かじりを抑止する作用を発
揮する。従って型かじり防止という観点からすれば表面
粗さは大きいものほど好ましい。
他方、前述の如き外板用鋼板においては、美的装飾感
を高めるうえで塗装仕上りの良否を重要な評価項目であ
り、その中でも特に塗膜表面に物体を写した時の像の鮮
明度が重要視されており、この特性を一般に鮮映性と称
している。
ところで塗装面の鮮映性は、塗料の種類や塗装方法等
の影響もさることながら、鋼板自体の表面粗さによって
大きく左右される。即ち鋼板表面の細かな凹凸は塗料に
よって埋めつくされレベリングされてしまうため悪影響
は殆んど現われないが、ある程度大きな凹凸になると該
凹凸に沿って塗膜が形成されるため反射光が散乱し、光
沢が低下すると共に鮮映性も悪化してくる。たとえば第
3図は、ショットブラスト処理ロールで調質圧延された
鋼板の表面粗さRa(中心線表面粗さ)と塗装鮮映性の関
係を例示するグラフであり、表面粗さRaの小さいものほ
ど鮮映性はほぼ一次関数的に向上している。
即ち耐型かじり性を高めるために表面粗さRaを大きく
すると塗装鮮映性が悪化し、表面粗さRaが小さくして塗
装鮮映性を高めると耐難かじり性が低下するという傾向
があり、そのため従来は表面粗さRaを適当な範囲に調整
することによって耐型かじり性と鮮映性の両立を図って
いるが、あくまでも折衷的措置であるため両要求性能を
十分に満たすものとは言えない。
こうした状況に対応するための方策として、たとえば
特開昭62−230402号公報に開示されている様な技術が提
案されている。この方法は、レーザビームの如き高密度
エネルギービームでダル仕上げされた調質圧延ロールを
使用して鋼板表面に特異な形状の凹凸を形成するもので
あり、概要は下記の通りである。
即ちロールを回転させながら該ロール表面に向けてた
とえばレーザパルスを照射すると、第4図(A),
(B)に示す様なレーザ照射部の金属が溶融してクレー
タ1が形成され、その周りには溶融した金属が盛り上っ
て環状の凸部2が形成される。該クレータ1や凸部2の
ロール円周方向形成ピッチは、ダル仕上げ時におけるロ
ールの回転速度とレーザパルスの照射周期を変えること
によって任意に調整することができ、またロール軸方向
の形成ピッチはロール1回転毎のレーザ照射装置の移動
距離によって自由に調整することができる。またクレー
タ1の直径や深さ、凸部2の幅や高さは、レーザパルス
のエネルギーや照射時間によって変えることができる。
そしてこの様な方法で表面にクレータ1や凸部2を無数
に形成したダル仕上げロールによって鋼板を調質圧延す
ると、第5図(A),(B)に示す如くロールRの凸部
2は鋼板Qの表面に食い込んで環状凹部2aが形成される
と共に、この部分の金属クレータ1方向へ盛り上る様に
流れ込み、略円形状の台地部1aが形成され、凸部2より
外側における未加工(即ちレーザエネルギーが与えられ
なかった部分)の平坦面3によって押圧された鋼板Pの
面は平坦な平地部3aとなる。かくして得られる鋼板の表
面は、略円形の台地部1aとこれをとり囲む環状凹部2a
(谷部)、および台地部1aより若干低めの平地部3aを有
するものとなる。
そしてこの様な表面形状の鋼板においては、環状凹部
2aが成形加工時の潤滑油溜めおよび切削粉捕捉部として
の機能を果たして型かじり防止効果を発揮し、且つ第2
図に示した様な従来の粗面化鋼板に比べて平坦面が多く
乱反射も抑えられるので鮮映性も非常に優れたものとな
る。
前述の公開発明はこうした知見に基づき、鋼板の表面
形状の中でも特に塗装後の鮮映性に影響を及ぼすもの
は、400μmを超える長い波長成分であることを着目し
てなされたものである。そして具体的には、隣り合う台
地部1a,1a間の平均中心間距離をSa、環状凹部2a外縁を
平均直径をD、内縁の平均直径をd、粗さ曲線の中心線
での台地部の平均直径をLapとしたとき、これらが次式
の関係を満たす様に調整するところに特徴を有するもの
である。
Sa≦800μm Lap≦150μm [発明が解決しようとする課題] 自動車、トラック、電車等の各種車輛用外板は、成形
加工後に塗装されて使用されるのは上述した通りであ
る。従ってこれらに使用される鋼板は成形加工後におい
ても優れた塗装鮮映性を示すことが要求される。しかし
ながら本発明者らが検討したところによると、通常の鋼
板はもとより上記公開発明に係る鋼板であっても、成形
加工後には塗装鮮映性が低下するという問題があった。
本発明の目的は、上記の様な公開発明の特徴を生かし
つつ、鋼板表面を違った角度から改善することによっ
て、耐型かじり性はもちろんのこと、成形加工後におけ
る塗装鮮映性においても優れた鋼板を提供しようとする
ものである。
[課題を解決するための手段] 上記目的を達成することのできた本発明鋼板の構成
は、鋼板表面に略円形の台地部と該台地部据野を取り囲
む谷部からなる凹凸が無数に形成され、且つ該凹凸を除
く部分を平地部とする鋼板において、鋼板の平面視全面
積中に占める上記平地部の面積割合が85%以下であると
共に、上記平地部から谷部への深さが4μm以上であ
り、且つ鋼板表面形状を周波数解析したときの585μm
≦λ<2730μmの範囲と含まれる波長λの波長成分強度
P(μm2)と、鋼板の結晶粒度番号Nが下記[I]式を
満足する点に要旨を有するものである。
(N+5.23)(P−1.56)≦−15.22 ……[I] 但し 6≦N≦10 P≦0.6 [作用] 本発明者らは、前述の様な高密度エネルギービームに
よるダル仕上げロール(以下これをレーザダル仕上げロ
ールと呼ぶこともある)で調質圧延された粗面化鋼板の
耐型かじり性および塗装鮮映性の両特性に与える表面形
状特性の影響について様々な角度から検討を重ねた。そ
の結果、平地部面積率を85%以下、環状凹部2a(谷部)
の深さEを4μm以上に設定した上で、波長λが585μ
m≦λ<2730μmにおける波長成分強度を0.6以下とな
る様に調質圧延前の鋼板の表面粗さRa,平地部面積率F,
調質圧延時の伸び率等を設定すれば、塗装鮮映性および
耐型かじり性の両特性に優れた外板用鋼板が得られるこ
とを見出し、その技術的意義が認められたので本出願人
によって先に出願した(特願昭63−123238号)。
上記発明が完成された経緯は次の通りである。
まず本発明者らは、波長の長い成分のみが塗装後の鮮
映性に関与しているという観点から、次の様な実験を行
なった。即ち本発明者らは種々のレーザダルパターンの
鋼板を作成し、該鋼板にトータル塗膜厚90μmの3コー
ト塗装を行ない、塗装前後の表面形状における波長分布
を調査した。
その結果を第6図に示す。尚第6図中の残存率とは、
塗装後の波長成分強度を塗装前の波長成分強度で除した
値を示す。この第6図から明らかな様に、残存率は波長
λが585μm以上になると急激な立ち上がりを示してい
る。このことから特に585μm以上の長い波長成分が塗
装後においても残存し、これが鮮映性に悪影響を与える
ものと判断できる。
そこで本発明者らは、塗装前鋼板における波長λが58
5μm≦λ<2730μmの範囲での波長成分強度Pと3コ
ート塗装後の鮮映性の関係について調査したところ、第
7図の結果が得られた。尚波長λの範囲の上限は塗装面
の目視感応評価および鮮映性測定計器による評価におい
て、原板表面の2730μm以上の長い波長成分は塗装後の
鮮映性に大きな影響を与えなかったため、上限を2730μ
m未満とした。このときの周波数解析の条件は、次の通
りである。まず1サンプルについて8.192mmの測定長さ
のプロフィルを10本準備し、データ点数をプロフィル1
本当たり8,192点とし、プロフィルは最小自乗法で傾き
をなくして移動平均にてフィルターかけた後波高(h)
分布を計算した。そして得られた10本の波高分布をリニ
ア加算し平均して1本の波高分布を得、この波高分布に
おいて前記波長範囲に存在するデータ点について波高の
2乗和(Σh2)を求め、これを波長成分強度P(μm2
とした。また鮮映性の評価はATI SYSTEMS INC社製のD
OIメータを使用した。
第7図から明らかであるが、鋼板の表面形状における
上記波長範囲での波長成分強度PはDOI値と良好な相関
々係を示していることがよく分かる。そして鮮映性の評
価については、自動車用外板の場合にはほぼ「DOI値≧9
3」であることが望ましいと言われているので、その為
には波長成分強度が0.6以下であればよいことが分か
る。
次に本発明者らは、各種製造因子が波長成分強度Pに
如何なる影響を与えるかについて検討した。第8図は、
表面粗さRaの異なる調質圧延前の鋼板(即ち素材鋼板)
を用いてレーザダル仕上げロールによって調質圧延した
場合に、調質圧延後の鋼板表面における平地部3aの平面
視面積率(以下平地部面積率と呼ぶ)(F:%)と前記波
長成分強度Pとの関係を示すグラフである。
第8図の結果から明らかな様に、平地部面積率F
(%)を大きくするにつれて、或は調質圧延前の鋼板の
表面粗さRaを細かくするにつれて波長成分強度Pの値は
小さくなり鮮映性が向上する。
一方耐型かじり性が良好であることも必要である。こ
の耐型かじり性に関しては、成形加工時の潤滑油溜め及
び切削粉捕捉部としての機能を果たす谷部の存在が重要
であり、この谷部の比率および形状を検討する必要があ
る。
レーザダル仕上げロールで調質圧延された鋼板におけ
る谷部は、前記環状凹部2aである。そこで本発明者らは
環状凹部2aの比率を平地部面積率Fで捉え、その形状を
環状凹部2aの深さFで捉えてこれらが耐型にじり性に及
ぼす影響について調査した。
第9図は環状凹部2aの深さFを変化させた場合に、平
地部面積率Fと耐型かじり性の関係について調査した結
果を示すグラフである。尚第9図においては、耐型かじ
り性を評価するパラメータとしては、しごき油げ試験に
おける型かじり限界のクリアランス を用いた。又第9図においては、ラインより右側は型か
じりが発生しており、左側では型かじりが発生していな
いことを示している。
第9図から次の様に考察することができる。即ち平地
部面積率Fを大きくしていくと(谷部の比率を下げてい
くと)、ある値以上で急に型かじりを発生する傾向があ
る。又型かじりを発生するときの平均部面積率Fの値
は、環状凹部2aの深さEの大きさによって異なり、該深
さEの値が大きくなるにつれて大きい側にずれる傾向を
示す。しかしながら深さEが4μm以上では平地部面積
率Fが85%のところでほぼ飽和し、型かじりを発生し始
める平地部面積率Fの値を大きい側にずらせる効果がな
くなる。このことは深さEを4μm以上、平地部面積率
Fを85%以下とすることによって耐型かじり性に優れた
鋼板が得られることを意味している。
この様にして、平地部面積率、環状凹部2a(谷部)の
深さE、および波長が585μm≦λ<2730μmにおける
波長成分強度等を適切に設定することによって、塗装鮮
映性および耐型かじり性の両特性に優れた外板用鋼板が
得られたのである。
本発明者らは、上記発明が完成された後も塗装鮮映性
の改善という観点から検討を進めた。本発明者らが検討
したところによると、塗装鮮映性を左右する要件である
波長成分強度Pは成形加工によって与えられる歪みによ
っても影響されるとの知見が得られた。
第1図は結晶粒度の異なる鋼板を用いて平底角筒絞り
加工を行なったときの鋼板について、歪みと波長成分強
度Pの関係を示したものである。このとき鋼板の歪みは
(εx+εy)/2で定義される2軸引張歪みで評価し
た。尚εx,εyはx,y方向の伸び歪みを各々示す。また
結晶粒度番号NはJIS G 0551に準拠した値である。
この第1図から明らかな様に、歪みが増大するにつれて
波長成分強度Pは大くなって塗装鮮映性が劣化する傾向
がある。そしてこの傾向は結晶粒が大きいほど(即ち結
晶粒度番号Nが小さいほど)顕著である。
本発明者らは、上記知見に基づき結晶粒度と波長成分
強度Pの相互の関係が塗装鮮映性にどの様な影響を与え
るかを解明する目的で次の様な実験を行なった。即ち、
波長成分強度Pと結晶粒度を様々に組合わせた鋼板を作
成し、これに平底角筒絞り加工を施して4%の2軸引張
歪みを与えた後、トータル塗装厚90μmの3コート塗装
を行ない、前述のDOIメータを用いて鮮映性を評価し
た。このとき歪みの値を4%としたのは、鮮映性が要求
される鋼板の加工歪みを最大4%程度であるという理由
による。また鮮映性については、前述した理由によって
「DOI値≧93」を評価基準とした。
この結果は第10図に示す通りであり、鮮映性の合否判
定基準となる境界線Lは、結晶粒度番号Nが大きくなる
につれて許容できる波長成分強度Pが大きくなる傾向を
示している。そしてこの境界線Lは下記[I]式の関数
で表わされる。
(N+5.23)(P−1.56)≦−15.22 ……[I] 尚結晶粒度は鋼板の機械的性質にも大きく影響し、結
晶粒が大きすぎると(Nが小さすぎると)強度が不足し
てプレス時にネッキング現象を引き起し、また結晶粒が
過度に小さいと(Nが大きすぎると)延性が不足し、プ
レス時に割れを発生することになる。この様な観点か
ら、本発明では結晶粒度番号は6≦N≦10に限定した。
一方波長成分強度Pは前述した通り0.6以下である。
上記[I]式を満足する様に波長成分強度Pと結晶粒
度番号Nを上記範囲内で調整することによって、成形加
工後においても「DOI値≧93」を確実に達成することが
できる。ここで波長成分強度Pの調整は、前記第8図か
ら明らかな様に、調質圧延前の鋼板の表面粗さ或は前記
平地部面積率等を変化させることによって可能である。
また結晶粒度の調整は、鋼板の化学成分、圧延・冷延条
件、或は焼鈍条件等を変化させることによって可能であ
る。
[実施例] 低炭素アルミキルド鋼板を素材とし、表面粗さの異な
るワークロールを用いて冷間圧延を行なった後、脱脂,
洗浄を行ない、更に温度,時間の条件を変化させて焼鈍
を行ない、表面粗さおよび結晶粒度の異なる数種の冷延
鋼板を得た。一方、調質圧延用のロールとして、レーザ
ダル仕上げしたものを用意した。尚レーザビームによる
ダル仕上げロールについては、ダル仕上げ条件を変える
ことにより種々の平地部面積率Fのものを得た。
これらの調質圧延ロールを使用し、前述の冷延鋼板を
調質圧延(伸び率は1.0%に調整)することにより、第
1表に示す様々の粗面化鋼板を製造した。ここに得られ
た各粗面化鋼板について、平面角筒絞り加工を行なっ
た。このときの加工は、底部における2軸引張歪みが4
%となる様に、絞り高さおよび潤滑条件を調節した。
次に加工品の底部から試験片を切出し、夫々燐酸塩処
理した後、塗料を膜厚が90μmとなる様に3回塗りし、
前述のDOIメータを用いて鮮映性を評価した。また各粗
面化鋼板については、クリアランスを板厚の−60%に設
定してしごき曲げ試験を行ない、型かじり発生の有無を
調べた。
結果は第1表に一括して示す通りであり、本発明の規
定要件を満たすもの(実施例)は、比較例に比べて成形
後の鮮映性が良く、いずれも「DOI値93以上」の基準を
満たしており、成形加工時に型かじりも発生しておら
ず、各種外板用として優れたものであることが分かる。
[発明の効果] 本発明は以上の様に構成されており、高密度エネルギ
ービームによるダル仕上げロールを用いた粗面化処理鋼
板の特徴を保持しつつ、既述の要件を満たすことによっ
て、耐型かじり性が良く且つ成形加工後の塗装鮮映性に
も優れた粗面化鋼板を提供し得ることになった。
【図面の簡単な説明】
第1図は2軸引張歪みと波長成分強度Pの関係を示すグ
ラフ、第2図はショットブラストでダル仕上げされたロ
ールを用いた粗面化鋼板の表面プロフィルを例示する拡
大断面図、第3図は該粗面化鋼板の表面粗さと鮮映性の
関係を示すグラフ、第4図は高密度エネルギービームを
用いたダル仕上げロールの表面形状を示す説明図、第5
図は第4図のダル仕上げロールを用いて粗面化した鋼板
の表面形状を示す説明図、第6図は波長と残存率の関係
を示すグラフ、第7図は波長成分強度と鮮映性の関係を
示すグラフ、第8図は平地部面積率Fと波長成分強度P
の関係を示すグラフ、第9図は鮮映性に与える平地部面
積率Fとクリアランスの相関関係を示すグラフ、第10図
は成形加工後の塗装鮮映性に与える加工前の波長成分強
度Pと結晶粒度番号Nとの相関関係を示すグラフであ
る。 1……クレータ、2……環状凸部(谷部) 3……平坦部(非加工部) 1a……台地部、2a……環状凹部 3a……平地部

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】鋼板表面に略円形の台地部と該台地部据野
    を取り囲む谷部からなる凹凸が無数に形成され、且つ該
    凹凸を除く部分を平地部とする鋼板において、鋼板の平
    面視全面積中に占める上記平地部の面積割合が85%以下
    であると共に、上記平地部から谷部への深さが4μm以
    上であり、且つ鋼板表面形状を周波数解析したときの58
    5μm≦λ<2730μmの範囲と含まれる波長λの波長成
    分強度P(μm2)と、鋼板の結晶粒度番号Nが下記
    [I]式を満足することを特徴とする塗装鮮映性の優れ
    た鋼板。 (N+5.23)(P−1.56)≦−15.22 ……[I] 但し 6≦N≦10 P≦0.6
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