JPH0687001A - 深絞り性と耐かじり性に優れた表面処理鋼板 - Google Patents
深絞り性と耐かじり性に優れた表面処理鋼板Info
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- JPH0687001A JPH0687001A JP4240177A JP24017792A JPH0687001A JP H0687001 A JPH0687001 A JP H0687001A JP 4240177 A JP4240177 A JP 4240177A JP 24017792 A JP24017792 A JP 24017792A JP H0687001 A JPH0687001 A JP H0687001A
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- deep
- resistance
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- recesses
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 本発明は自動車、家具、家電などに用いられ
る深絞り部品をプレス成形にて行なうに際し、容易にか
つ安定して製造するための深絞り性と型かじり性と耐食
性に優れた表面処理鋼板を提供する。 【構成】 鋼板表面に複数の凹部を設け、凹部の深さが
板厚の0.5〜10%とし、鋼板表面の1mm2 当りの
凹部の合計断面積が0.3mm2 以上とし、かつ凹部の
合計体積が0.8×106 μm3 以上として、さらに凹
部間距離を凹部の最大さし渡し長さの1.0以上とし、
表面に3層に渡って有機皮膜を施すことにより容易にか
つ安定した深絞り性と型かじり性と耐食性に優れた表面
処理鋼板ができる。
る深絞り部品をプレス成形にて行なうに際し、容易にか
つ安定して製造するための深絞り性と型かじり性と耐食
性に優れた表面処理鋼板を提供する。 【構成】 鋼板表面に複数の凹部を設け、凹部の深さが
板厚の0.5〜10%とし、鋼板表面の1mm2 当りの
凹部の合計断面積が0.3mm2 以上とし、かつ凹部の
合計体積が0.8×106 μm3 以上として、さらに凹
部間距離を凹部の最大さし渡し長さの1.0以上とし、
表面に3層に渡って有機皮膜を施すことにより容易にか
つ安定した深絞り性と型かじり性と耐食性に優れた表面
処理鋼板ができる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自動車、家具、家電な
どに用いられる深絞り部品をプレス成形する場合に、深
絞り性と耐型かじり性に優れた表面処理鋼板に関するも
のである。
どに用いられる深絞り部品をプレス成形する場合に、深
絞り性と耐型かじり性に優れた表面処理鋼板に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】従来から自動車用のオイルパン、家具用
の浴槽や流し台シンクおよび家電用の石油ストーブのカ
ートリッジタンクなどの深絞り部品の成形においては、
加工量の増大とともに、加工発熱により深絞り部品の温
度上昇はもとより、加工発熱の伝播によりプレス金型も
温度上昇することが知られている。この温度上昇を成形
性問題からみると、従来は油圧プレスが主体で機械式プ
レスを使用する場合でも比較的単位時間当りの成形枚数
が少なく、金型温度の上昇に伴う成形上の問題も注目さ
れることが少なかった。しかしながら、近年トランスフ
ァープレスが普及し、このような深絞り部品の成形にも
適用されるようになってきたため、金型温度の上昇によ
る影響が極めて大きくなり、深絞り性低下や型かじり発
生による成形性不良の問題が顕在化し始めた。このため
金型温度の上昇による深絞り性低下や型かじり発生によ
る成形性不良に対して、種々の対策がとられている。例
えば、水溶性冷却油を金型全体にかける方法は有効であ
るが、冷却油がプレス時に周辺に飛散して作業環境が悪
化する問題があること、また極圧添加剤入りの潤滑材の
使用は有効であるが、成形後の脱脂にかかる費用が増加
すること、さらに絞り工程数を増加して変形発熱を少な
くする方法では有効であるが、金型個数の増加により製
造コストが上昇するなどの問題があり、かならずしも満
足できる対策になっていないのが実状である。
の浴槽や流し台シンクおよび家電用の石油ストーブのカ
ートリッジタンクなどの深絞り部品の成形においては、
加工量の増大とともに、加工発熱により深絞り部品の温
度上昇はもとより、加工発熱の伝播によりプレス金型も
温度上昇することが知られている。この温度上昇を成形
性問題からみると、従来は油圧プレスが主体で機械式プ
レスを使用する場合でも比較的単位時間当りの成形枚数
が少なく、金型温度の上昇に伴う成形上の問題も注目さ
れることが少なかった。しかしながら、近年トランスフ
ァープレスが普及し、このような深絞り部品の成形にも
適用されるようになってきたため、金型温度の上昇によ
る影響が極めて大きくなり、深絞り性低下や型かじり発
生による成形性不良の問題が顕在化し始めた。このため
金型温度の上昇による深絞り性低下や型かじり発生によ
る成形性不良に対して、種々の対策がとられている。例
えば、水溶性冷却油を金型全体にかける方法は有効であ
るが、冷却油がプレス時に周辺に飛散して作業環境が悪
化する問題があること、また極圧添加剤入りの潤滑材の
使用は有効であるが、成形後の脱脂にかかる費用が増加
すること、さらに絞り工程数を増加して変形発熱を少な
くする方法では有効であるが、金型個数の増加により製
造コストが上昇するなどの問題があり、かならずしも満
足できる対策になっていないのが実状である。
【0003】また型かじり発生に対する対策としては、
鋼板の表面粗さを制御することが最も有効であることが
知られており、一般的には粗さを大きくすると型かじり
発生には有利である。しかし、粗さが大きいと塗装後の
表面品質が劣る欠点があり、型かじり発生に対して有効
でかつ深絞り性に優れている鋼板が要望されている。な
お、本発明と関連の従来技術として、特開昭62−16
8602号公報(塗装用鋼板及びその製造方法)があ
る。その内容は粗さを規則的に制御することにより、塗
装鮮映性に優れるものであり、本発明の深絞り性や耐型
かじり性に優れる冷延鋼板に関しては言及しておらず、
何ら示唆を与えるものではない。
鋼板の表面粗さを制御することが最も有効であることが
知られており、一般的には粗さを大きくすると型かじり
発生には有利である。しかし、粗さが大きいと塗装後の
表面品質が劣る欠点があり、型かじり発生に対して有効
でかつ深絞り性に優れている鋼板が要望されている。な
お、本発明と関連の従来技術として、特開昭62−16
8602号公報(塗装用鋼板及びその製造方法)があ
る。その内容は粗さを規則的に制御することにより、塗
装鮮映性に優れるものであり、本発明の深絞り性や耐型
かじり性に優れる冷延鋼板に関しては言及しておらず、
何ら示唆を与えるものではない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】以上のように、従来の
表面処理鋼板では深絞り部品を成形すると、加工発熱に
より部品および金型の温度が上昇し、温度上昇による潤
滑剤の性能劣化が生じて、摩擦抵抗の増大による深絞り
性の低下や焼付き発生による型かじりが生じることによ
り成形不良が発生するという大きな問題がある。本発明
は、このような従来の問題点を解消し、油圧プレス、タ
ンデム型機械式プレスおよびトランスファープレスによ
る深絞り部品を安定して成形する深絞り性と耐型かじり
性に優れた表面処理鋼板を提供することを目的とする。
表面処理鋼板では深絞り部品を成形すると、加工発熱に
より部品および金型の温度が上昇し、温度上昇による潤
滑剤の性能劣化が生じて、摩擦抵抗の増大による深絞り
性の低下や焼付き発生による型かじりが生じることによ
り成形不良が発生するという大きな問題がある。本発明
は、このような従来の問題点を解消し、油圧プレス、タ
ンデム型機械式プレスおよびトランスファープレスによ
る深絞り部品を安定して成形する深絞り性と耐型かじり
性に優れた表面処理鋼板を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】鋼板表面の両面もしくは
片面に複数の凹部を設け、該凹部の最大さし渡し長さを
dとした時の断面積をS、凹部深さをh、鋼板板厚を
t、鋼板表面1mm2 当りの凹部個数をnとした時、凹
部深さhは鋼板板厚tの0.5〜10%とし、鋼板表面
1mm2 当り凹部体積の合計VをV=S×h×nで表わ
すVが0.8×106 μm3 以上を満足し、鋼板表面1
mm2 当りの凹部の合計断面積AをA=S×nで表わす
Aが0.2mm2 以上を満足し、圧延方向に隣接する凹
部間中心距離P1 が1.0d以上、圧延方向列の列間中
心距離P2 が1.0d以上とした冷延鋼板の表面に、第
1層にZn−Ni系合金めっき層、第2層にクロメート
皮膜、第3層に有機皮膜を設けたことを特徴とする深絞
り性と耐型かじり性に優れた表面処理鋼板である。
片面に複数の凹部を設け、該凹部の最大さし渡し長さを
dとした時の断面積をS、凹部深さをh、鋼板板厚を
t、鋼板表面1mm2 当りの凹部個数をnとした時、凹
部深さhは鋼板板厚tの0.5〜10%とし、鋼板表面
1mm2 当り凹部体積の合計VをV=S×h×nで表わ
すVが0.8×106 μm3 以上を満足し、鋼板表面1
mm2 当りの凹部の合計断面積AをA=S×nで表わす
Aが0.2mm2 以上を満足し、圧延方向に隣接する凹
部間中心距離P1 が1.0d以上、圧延方向列の列間中
心距離P2 が1.0d以上とした冷延鋼板の表面に、第
1層にZn−Ni系合金めっき層、第2層にクロメート
皮膜、第3層に有機皮膜を設けたことを特徴とする深絞
り性と耐型かじり性に優れた表面処理鋼板である。
【0006】本発明の詳細を図面により説明する。図1
は片面に本発明を施した表面処理鋼板の縦断面を模式的
に示したものであり、また図2は図1の凹部1の配列に
ついて鋼板表面の平面を模式的に示したものであるが、
まず本発明に至るまでの研究結果について述べる。鋼板
をプレスにより深絞り成形する場合には、プレス金型と
鋼板間に大きな面圧が作用し、かつその面圧により鋼板
表面の粗さが潰されて、潤滑剤が介在するにも拘らずプ
レス金型と鋼板間は境界潤滑状態が多くなり、摩擦抵抗
が増大することは知られており、その状態が増大すると
深絞り性の低下や焼付きによる型かじりが発生し、成形
不良となる。また成形中には加工発熱により鋼板温度お
よびプレス金型の温度も上昇し、潤滑剤の性能劣化から
摩擦抵抗が増大し、それが原因となって深絞り性の低下
や焼付きが生じ、型かじり発生となって成形不良にな
る。
は片面に本発明を施した表面処理鋼板の縦断面を模式的
に示したものであり、また図2は図1の凹部1の配列に
ついて鋼板表面の平面を模式的に示したものであるが、
まず本発明に至るまでの研究結果について述べる。鋼板
をプレスにより深絞り成形する場合には、プレス金型と
鋼板間に大きな面圧が作用し、かつその面圧により鋼板
表面の粗さが潰されて、潤滑剤が介在するにも拘らずプ
レス金型と鋼板間は境界潤滑状態が多くなり、摩擦抵抗
が増大することは知られており、その状態が増大すると
深絞り性の低下や焼付きによる型かじりが発生し、成形
不良となる。また成形中には加工発熱により鋼板温度お
よびプレス金型の温度も上昇し、潤滑剤の性能劣化から
摩擦抵抗が増大し、それが原因となって深絞り性の低下
や焼付きが生じ、型かじり発生となって成形不良にな
る。
【0007】本発明者らは、摩擦抵抗の増大が深絞り性
の低下および型かじり発生の根本的問題であると考え、
その摩擦抵抗の増大を防止する対策として、潤滑剤の十
分な確保ができれば解消できると考え、以下のような実
験的検討を行なった。供試材は極低炭素チタン添加鋼の
冷延鋼板を用いた。この冷延鋼板は、現在使用している
放電ダルおよびレーザーダル加工によりダルパターンを
種々施したスキンパスロールにより圧延した。これらの
冷延鋼板の詳細を表1に示す。
の低下および型かじり発生の根本的問題であると考え、
その摩擦抵抗の増大を防止する対策として、潤滑剤の十
分な確保ができれば解消できると考え、以下のような実
験的検討を行なった。供試材は極低炭素チタン添加鋼の
冷延鋼板を用いた。この冷延鋼板は、現在使用している
放電ダルおよびレーザーダル加工によりダルパターンを
種々施したスキンパスロールにより圧延した。これらの
冷延鋼板の詳細を表1に示す。
【0008】表1及び表2の冷延鋼板を用いた本発明の
表面処理鋼板と工具間に相対すべりを与えて、その時に
生じる摩擦係数を求めて、本発明の効果を検討した。そ
の結果、相対すべりを与える前後の鋼板表面の状況や、
図3には求めた摩擦係数を示すが、本発明の表面処理鋼
板の摩擦係数が小さく、摩擦係数の増大に対して大きな
効果があることが分かった。本発明者らはこの実験的検
討から、さらに研究を重ねた結果、鋼板表面に潤滑剤を
適正量確保することが重要であることを見い出し、以下
のように鋼板表面のプロファイルを規制することによ
り、深絞り性と耐型かじり性に優れた表面処理鋼板が提
供できることを見い出した。
表面処理鋼板と工具間に相対すべりを与えて、その時に
生じる摩擦係数を求めて、本発明の効果を検討した。そ
の結果、相対すべりを与える前後の鋼板表面の状況や、
図3には求めた摩擦係数を示すが、本発明の表面処理鋼
板の摩擦係数が小さく、摩擦係数の増大に対して大きな
効果があることが分かった。本発明者らはこの実験的検
討から、さらに研究を重ねた結果、鋼板表面に潤滑剤を
適正量確保することが重要であることを見い出し、以下
のように鋼板表面のプロファイルを規制することによ
り、深絞り性と耐型かじり性に優れた表面処理鋼板が提
供できることを見い出した。
【0009】
【表1】
【0010】
【表2】
【0011】次に本発明で鋼板表面のプロファイルを限
定した理由について述べる。まず凹部の深さを鋼板板厚
の0.5%以上としたのは、それ未満では成形中の面圧
により凹部が潰されて潤滑剤を確保できず、摩擦抵抗が
増大するためであり、10%以下としたのは、それを超
えるとその凹部が起点となって成形時に破断を招く危険
があるからである。次ぎに鋼板表面1mm2 当りの凹部
の体積を0.8×106 μm3 以上としたのは、潤滑剤
の確保が少なく、深絞り性および型かじりに対する効果
が小さいからである。また鋼板表面1mm2 当りの凹部
の合計断面積を0.2mm2 以上としたのは、それ未満
では金型と鋼板表面の接触範囲が広く、境界潤滑領域が
大きくなるために摩擦抵抗が増大するため、深絞り性お
よび型かじりに対する効果が小さいからである。
定した理由について述べる。まず凹部の深さを鋼板板厚
の0.5%以上としたのは、それ未満では成形中の面圧
により凹部が潰されて潤滑剤を確保できず、摩擦抵抗が
増大するためであり、10%以下としたのは、それを超
えるとその凹部が起点となって成形時に破断を招く危険
があるからである。次ぎに鋼板表面1mm2 当りの凹部
の体積を0.8×106 μm3 以上としたのは、潤滑剤
の確保が少なく、深絞り性および型かじりに対する効果
が小さいからである。また鋼板表面1mm2 当りの凹部
の合計断面積を0.2mm2 以上としたのは、それ未満
では金型と鋼板表面の接触範囲が広く、境界潤滑領域が
大きくなるために摩擦抵抗が増大するため、深絞り性お
よび型かじりに対する効果が小さいからである。
【0012】次いで圧延方向に隣接する凹部間中心距離
(P1 )を1.0d以上としたのは、それ未満では凹部
の重なりによる突起が生じ、プレス成形中に突起部が取
れ、鉄粉の発生が多くなり耐型かじり性を損ねるからで
あり、また圧延方向列の列間中心距離(P2 )を1.0
d以上としたのは、それ未満では凹部の重なりにより突
起が生じ、プレス成形中に突起部が取れ、鉄粉の発生が
多くなり耐型かじり性を損ねるからである。尚、本発明
で成形できる材料の種類は、現在JISに定められてい
る冷延圧延による軟質鋼板および高強度鋼板のいずれで
も良く、また自動車、家具、家電を対象に考えた場合の
板厚は0.5〜2.0mmが適当である。さらに図2に
示す凹部の配列は特にこだわることなく、格子配列や千
鳥配列でも良い。
(P1 )を1.0d以上としたのは、それ未満では凹部
の重なりによる突起が生じ、プレス成形中に突起部が取
れ、鉄粉の発生が多くなり耐型かじり性を損ねるからで
あり、また圧延方向列の列間中心距離(P2 )を1.0
d以上としたのは、それ未満では凹部の重なりにより突
起が生じ、プレス成形中に突起部が取れ、鉄粉の発生が
多くなり耐型かじり性を損ねるからである。尚、本発明
で成形できる材料の種類は、現在JISに定められてい
る冷延圧延による軟質鋼板および高強度鋼板のいずれで
も良く、また自動車、家具、家電を対象に考えた場合の
板厚は0.5〜2.0mmが適当である。さらに図2に
示す凹部の配列は特にこだわることなく、格子配列や千
鳥配列でも良い。
【0013】本発明においては、表2に示す鋼成分でな
る冷延鋼板を母材とし、その表面にZn−Ni系合金め
っき層、クロメート皮膜、有機皮膜を順次形成させる。
Zn−Ni系合金めっきとは、Niを主成分とするZn
合金めっきであり、具体的には、Zn−Ni,あるいは
Zn−Ni−Co,Zn−Ni−Fe,Zn−Ni−C
r,Zn−Ni−Fe−CrなどNi以外の金属を含有
するもの、さらにはSiO2 ,TiO2 ,Al2 O3 ,
SiC,SiN,BaCrO4 などの微粒子を1種もし
くは2種以上含有するものを指す。Ni含有率は5〜2
0%が好ましく、5%未満では耐食性が不足し、20%
を超えると成形性が低下するので好ましくない。Ni以
外の金属や微粒子を含有する場合には合計で5%未満、
かつNiとの合計で20%以下が好ましい。Zn−Ni
系合金めっき層の付着量については特に限定されるもの
ではないが、耐食性と成形性の観点からは、10〜50
g/m2 が好ましい。
る冷延鋼板を母材とし、その表面にZn−Ni系合金め
っき層、クロメート皮膜、有機皮膜を順次形成させる。
Zn−Ni系合金めっきとは、Niを主成分とするZn
合金めっきであり、具体的には、Zn−Ni,あるいは
Zn−Ni−Co,Zn−Ni−Fe,Zn−Ni−C
r,Zn−Ni−Fe−CrなどNi以外の金属を含有
するもの、さらにはSiO2 ,TiO2 ,Al2 O3 ,
SiC,SiN,BaCrO4 などの微粒子を1種もし
くは2種以上含有するものを指す。Ni含有率は5〜2
0%が好ましく、5%未満では耐食性が不足し、20%
を超えると成形性が低下するので好ましくない。Ni以
外の金属や微粒子を含有する場合には合計で5%未満、
かつNiとの合計で20%以下が好ましい。Zn−Ni
系合金めっき層の付着量については特に限定されるもの
ではないが、耐食性と成形性の観点からは、10〜50
g/m2 が好ましい。
【0014】クロメート皮膜は下層のZn−Ni系合金
めっき層と上層の有機皮膜を密着させると共に、耐食性
にも寄与する。クロメート皮膜の付着量は総Cr量とし
て10〜150mg/m2 が好ましく、10mg/m2
未満では有機皮膜の密着性が不足し、150mg/m2
を超えると成形性が低下するので好ましくない。クロメ
ート処理液としては、Cr6+,Cr3+を主成分として、
他にSiO2 ,TiO 2 などの無機コロイド類;りん
酸、モリブデン酸などの酸類やその塩類;ふっ化物;水
溶性ないしはエマルジョン型の有機樹脂;硫酸イオンや
ハロゲンイオンなどの陰イオン;CoやZnなどの金属
イオンを含有するものが適用できる。
めっき層と上層の有機皮膜を密着させると共に、耐食性
にも寄与する。クロメート皮膜の付着量は総Cr量とし
て10〜150mg/m2 が好ましく、10mg/m2
未満では有機皮膜の密着性が不足し、150mg/m2
を超えると成形性が低下するので好ましくない。クロメ
ート処理液としては、Cr6+,Cr3+を主成分として、
他にSiO2 ,TiO 2 などの無機コロイド類;りん
酸、モリブデン酸などの酸類やその塩類;ふっ化物;水
溶性ないしはエマルジョン型の有機樹脂;硫酸イオンや
ハロゲンイオンなどの陰イオン;CoやZnなどの金属
イオンを含有するものが適用できる。
【0015】有機皮膜は酸素、水、塩素などの腐食因子
に対するバリヤー皮膜として作用し、高耐食性をもたら
す。有機皮膜の厚みは0.3〜2μが好ましく、0.3
μ未満では耐食性が不足し、2μを超えると成形性が低
下するので好ましくない。有機皮膜は水溶性樹脂、溶剤
型樹脂いずれであっても差し支えないが、エポキシ樹脂
とシリカを主成分とする有機皮膜が耐食性、成形性の上
で好適である。これら表面処理層の形成方法は特に限定
されるものではないが、Zn−Ni系合金めっき層は電
気めっき、クロメート皮膜は電界処理もしくは塗布処
理、有機皮膜はロールコーター法が連続的に高速かつ安
定して皮膜形成を行なえる点で最適である。
に対するバリヤー皮膜として作用し、高耐食性をもたら
す。有機皮膜の厚みは0.3〜2μが好ましく、0.3
μ未満では耐食性が不足し、2μを超えると成形性が低
下するので好ましくない。有機皮膜は水溶性樹脂、溶剤
型樹脂いずれであっても差し支えないが、エポキシ樹脂
とシリカを主成分とする有機皮膜が耐食性、成形性の上
で好適である。これら表面処理層の形成方法は特に限定
されるものではないが、Zn−Ni系合金めっき層は電
気めっき、クロメート皮膜は電界処理もしくは塗布処
理、有機皮膜はロールコーター法が連続的に高速かつ安
定して皮膜形成を行なえる点で最適である。
【0016】
【実施例】以下に本発明の実施例を比較例とともに説明
する。供試材は極低炭素チタン添加鋼を用いて、通常の
熱間圧延−冷間圧延−連続焼鈍を施した後、スキンパス
圧延(圧下率0.8%)により板厚0.8mmに仕上げ
た。スキンパス圧延では鋼板表面のプロファイルを種々
かえるため、スキンパスロールにレーザーダル加工によ
るプロファイルの異なるダル目付けを行なった。その
後、電気めっきによりZn−Ni系合金めっき層、電解
処理もしくは塗布処理によりクロメート皮膜、ロールコ
ーターにより有機皮膜を順次形成し、有機複合型の表面
処理鋼板とした。クロメート皮膜、有機皮膜の処理方法
及び機械的材質、耐食性の評価方法は以下の通りであ
る。
する。供試材は極低炭素チタン添加鋼を用いて、通常の
熱間圧延−冷間圧延−連続焼鈍を施した後、スキンパス
圧延(圧下率0.8%)により板厚0.8mmに仕上げ
た。スキンパス圧延では鋼板表面のプロファイルを種々
かえるため、スキンパスロールにレーザーダル加工によ
るプロファイルの異なるダル目付けを行なった。その
後、電気めっきによりZn−Ni系合金めっき層、電解
処理もしくは塗布処理によりクロメート皮膜、ロールコ
ーターにより有機皮膜を順次形成し、有機複合型の表面
処理鋼板とした。クロメート皮膜、有機皮膜の処理方法
及び機械的材質、耐食性の評価方法は以下の通りであ
る。
【0017】(1)クロメート皮膜 ・塗布型:Cr6+,Cr3+を主成分として、他にSiO
2 、りん酸、ふっ化物を含む処理液を用いて、ロールコ
ーターで塗布し、板温80℃で焼付け ・電解型:Cr6+,Cr3+を主成分として、他に硫酸を
含む処理液を用いて、電流密度10A/dm2 で陰極電
解し、水洗乾燥
2 、りん酸、ふっ化物を含む処理液を用いて、ロールコ
ーターで塗布し、板温80℃で焼付け ・電解型:Cr6+,Cr3+を主成分として、他に硫酸を
含む処理液を用いて、電流密度10A/dm2 で陰極電
解し、水洗乾燥
【0018】(2)有機皮膜 ・溶剤型:ビスフェノール型エポキシ樹脂とシリカを主
成分とする溶剤型塗料をロールコーターで塗布し、板温
170℃で焼付け ・水溶性:ウレタン変性エポキシ樹脂とシリカを主成分
とする水溶性塗料をロールコーターで塗布し、板温15
0℃で焼付け、得られた表面処理鋼板の表面粗さRa
は、JISに規定されている測定法により求め、また凹
部のさし渡し長さと凹部間の中心距離および列間中心距
離は鋼板表面の光学的顕微鏡写真より測定し、さらに凹
部の深さは3次元表面粗度計により求めた。深絞り性の
評価は、ポンチ径80mmでブランク径168mmとし
て高速連続成形を100個まで行い、破断にいたるまで
の成形個数で評価し、また耐型かじり性は30個を成形
した時点の成形品を目視により、品質上問題がないもの
を○(良)、問題ありとしたものを×(悪)で評価し
た。その結果を表3に示す。本発明の表面処理鋼板の実
施例(供試材1〜8)はいずれも比較例(供試材9〜1
6)に比べて深絞り性および耐型かじり性が優れてい
る。
成分とする溶剤型塗料をロールコーターで塗布し、板温
170℃で焼付け ・水溶性:ウレタン変性エポキシ樹脂とシリカを主成分
とする水溶性塗料をロールコーターで塗布し、板温15
0℃で焼付け、得られた表面処理鋼板の表面粗さRa
は、JISに規定されている測定法により求め、また凹
部のさし渡し長さと凹部間の中心距離および列間中心距
離は鋼板表面の光学的顕微鏡写真より測定し、さらに凹
部の深さは3次元表面粗度計により求めた。深絞り性の
評価は、ポンチ径80mmでブランク径168mmとし
て高速連続成形を100個まで行い、破断にいたるまで
の成形個数で評価し、また耐型かじり性は30個を成形
した時点の成形品を目視により、品質上問題がないもの
を○(良)、問題ありとしたものを×(悪)で評価し
た。その結果を表3に示す。本発明の表面処理鋼板の実
施例(供試材1〜8)はいずれも比較例(供試材9〜1
6)に比べて深絞り性および耐型かじり性が優れてい
る。
【0019】尚、比較例の供試材9および13は凹部深
さが小さいため、成形時の潰れにより潤滑剤の確保が少
なく、深絞り性および型かじりが満足できない。比較例
の供試材10および14は凹部間中心距離が小さいた
め、重なりによる突起が取れることから、型かじりが満
足しない。比較例の供試材11および15は凹部の合計
断面積が少ないとともに凹部体積も少ないため、接触面
積の増大から摩擦抵抗が増加し、深絞り性および型かじ
りが満足しない。比較例の供試材12および16は凹部
深さが大きいため破断が発生し、型かじり性および深絞
り性を満足しない。
さが小さいため、成形時の潰れにより潤滑剤の確保が少
なく、深絞り性および型かじりが満足できない。比較例
の供試材10および14は凹部間中心距離が小さいた
め、重なりによる突起が取れることから、型かじりが満
足しない。比較例の供試材11および15は凹部の合計
断面積が少ないとともに凹部体積も少ないため、接触面
積の増大から摩擦抵抗が増加し、深絞り性および型かじ
りが満足しない。比較例の供試材12および16は凹部
深さが大きいため破断が発生し、型かじり性および深絞
り性を満足しない。
【0020】
【表3】
【0021】
【発明の効果】本発明によれば、自動車、家具、家電部
品を対象とした油圧式プレス、機械式プレスおよびトラ
ンスファープレスによる深絞り部品に対して、成形が容
易に確保でき、かつ型かじりを発生させず耐食性に優れ
た良好な製品を得ることができ、ことに今後趨勢となる
トランスファープレスに極めて有効となることから、自
動車、家具、家電部品に幅広く用途が拡大でき、工業的
に実用価値が大きいものである。
品を対象とした油圧式プレス、機械式プレスおよびトラ
ンスファープレスによる深絞り部品に対して、成形が容
易に確保でき、かつ型かじりを発生させず耐食性に優れ
た良好な製品を得ることができ、ことに今後趨勢となる
トランスファープレスに極めて有効となることから、自
動車、家具、家電部品に幅広く用途が拡大でき、工業的
に実用価値が大きいものである。
【図1】本発明による表面処理鋼板の縦断面、
【図2】図1の凹部の配列の一例、
【図3】本発明の基礎となったレーザーダル加工条件と
摩擦係数の関係である。
摩擦係数の関係である。
1 表面処理鋼板の凹部 2 冷延鋼板 3 表面処理部分 t 表面処理鋼板の板厚 h 表面処理鋼板の凹部の深さ d 表面処理鋼板の凹部の最大さし渡し長さ S 表面処理鋼板の凹部の断面積 P1 表面処理鋼板の圧延方向に隣接する凹部間中心距
離 P2 表面処理鋼板の圧延方向の列間中心距離である。
離 P2 表面処理鋼板の圧延方向の列間中心距離である。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成5年1月11日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0012
【補正方法】変更
【補正内容】
【0012】次いで圧延方向に隣接する凹部間中心距離
(P1)を1.0d以上としたのは、それ未満では凹部
の重なりによる突起が生じ、プレス成形中に突起部が取
れ、鉄粉の発生が多くなり耐型かじり性を損ねるからで
あり、また圧延方向列の列間中心距離(P2)を1.0
d以上としたのは、それ未満では凹部の重なりにより突
起が生じ、プレス成形中に突起部が取れ、鉄粉の発生が
多くなり耐型かじり性を損ねるからである。尚、本発明
で成形できる材料の種類は、現在JISに定められてい
る冷延圧延による軟質鋼板および高強度鋼板のいずれで
も良く、また自動車、家具、家電を対象に考えた場合の
板厚は0.5〜2.0mmが適当である。
(P1)を1.0d以上としたのは、それ未満では凹部
の重なりによる突起が生じ、プレス成形中に突起部が取
れ、鉄粉の発生が多くなり耐型かじり性を損ねるからで
あり、また圧延方向列の列間中心距離(P2)を1.0
d以上としたのは、それ未満では凹部の重なりにより突
起が生じ、プレス成形中に突起部が取れ、鉄粉の発生が
多くなり耐型かじり性を損ねるからである。尚、本発明
で成形できる材料の種類は、現在JISに定められてい
る冷延圧延による軟質鋼板および高強度鋼板のいずれで
も良く、また自動車、家具、家電を対象に考えた場合の
板厚は0.5〜2.0mmが適当である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山崎 文男 千葉県君津市君津1番地 新日本製鐵株式 会社君津製鐵所内
Claims (1)
- 【請求項1】 鋼板表面の両面もしくは片面に複数の凹
部を設け、該凹部の最大さし渡し長さをdとした時の断
面積をS、凹部深さをh、鋼板板厚をt、鋼板表面1m
m2 当りの凹部個数をnとした時、凹部深さhは鋼板板
厚tの0.5〜10%とし、鋼板表面1mm2 当り凹部
体積の合計VをV=S×h×nで表わすVが0.8×1
06 μm3 以上を満足し、鋼板表面1mm2 当りの凹部
の合計断面積AをA=S×nで表わすAが0.2mm2
以上を満足し、圧延方向に隣接する凹部間中心距離P1
が1.0d以上、圧延方向列の列間中心距離P2 が1.
0d以上とした冷延鋼板の表面に、第1層にZn−Ni
系合金めっき層、第2層にクロメート皮膜、第3層に有
機皮膜を設けたことを特徴とする深絞り性と耐かじり性
に優れた表面処理鋼板。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4240177A JPH0687001A (ja) | 1992-09-09 | 1992-09-09 | 深絞り性と耐かじり性に優れた表面処理鋼板 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4240177A JPH0687001A (ja) | 1992-09-09 | 1992-09-09 | 深絞り性と耐かじり性に優れた表面処理鋼板 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0687001A true JPH0687001A (ja) | 1994-03-29 |
Family
ID=17055622
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4240177A Withdrawn JPH0687001A (ja) | 1992-09-09 | 1992-09-09 | 深絞り性と耐かじり性に優れた表面処理鋼板 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0687001A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2008108044A1 (ja) | 2007-03-01 | 2008-09-12 | Jfe Steel Corporation | 高張力冷延鋼板およびその製造方法 |
WO2015111214A1 (ja) * | 2014-01-27 | 2015-07-30 | 三菱電機株式会社 | 冷間圧接導体線および電動機および電動機の製造方法 |
-
1992
- 1992-09-09 JP JP4240177A patent/JPH0687001A/ja not_active Withdrawn
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2008108044A1 (ja) | 2007-03-01 | 2008-09-12 | Jfe Steel Corporation | 高張力冷延鋼板およびその製造方法 |
WO2015111214A1 (ja) * | 2014-01-27 | 2015-07-30 | 三菱電機株式会社 | 冷間圧接導体線および電動機および電動機の製造方法 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 19991130 |