JPH0347858B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 (イ) 産業上の利用分野 本発明は、遠隔地にて遭難者等を救助するのに
使用する折畳み式の救出輸送装置に関する。この
装置は、狩猟、スキー、航空機事故等による負傷
者を遠隔地から救助する際に使用することができ
るものである。

(ロ) 従来の技術 従来技術による多目的用の救出輸送装置の例と
しては、次に掲げる特許がある。

V.M.Solipasso等の米国意匠特許第206335号 R.M.Clemensの米国特許第4442557号 J.R.Parishの同第4389961号 F.P.Alley等の同第4335891号 S.A.Keyserの同第4283068号 K.Vadnaisの同第4046393号 V.M.Solipassoの同第3432182号 F.R.Gallaherの同第3319972号 W.T.R.Kinraideの同第3222080号 L.Barenの同第2986751号 E.E.Smithers等の同第2064128号 W.T.Curreyの同第2018548号 M.A.Gulbravdsenの同第1206696号 (ハ) 発明が解決しようとする問題点 かかる救出輸送装置は、完全に折畳み式で、救
助員が容易に運ぶことができるものであることが
望ましい。また、かかる救出装置は、地面を引き
ずつたり、水面に浮かべ、またはヘリコプターで
吊り上げ、または担架のように運び得る形態に迅
速に変え得るものであることが望ましい。また、
かかる救出装置は、茂つたやぶの中を引きずつた
り、また、雪、氷、泥、草、その他の状態の地面
上を引きずつて運び得るものであることが望まし
い。また、かかる救出装置は、輸送中、水に浮か
べることができるものでなければならない。

本発明の目的は、完全に折畳み式の救出担架を
利用した救出輸送装置を提供することである。

本発明の別の目的は、膨張時、足または頭部を
先にして負傷者の支持部材を引きずり、または牽
引し得る救出輸送装置を提供することである。

本発明のさらに別の目的は、支持部材の１端縁
から上方外方に伸長する傾斜部分を設け、背の高
い草、または茂つたやぶ等の中を引きずつていく
際に「すき」として作用する手段を提供すること
である。

本発明のさらに別の目的は、膨張部材を迅速に
展開させ得る救出輸送装置を提供することであ
る。

本発明のさらに別の目的は、負傷者の頭を支持
面に対して柔らかく、しかも確実に保持する両端
のクツシヨンを有する頭部拘束手段を備えた救出
輸送装置を提供することである。

本発明のさらに別の目的は、下半身拘束手段お
よび身体中央部拘束手段と共に、頭部拘束手段を
使用し、負傷者を輸送支持部材に確実に固着し得
るようにした救出輸出装置を提供することであ
る。

本発明のさらに別の目的は、負傷者を輸送装置
に固着した後であつても、水に浮かべることので
きる救出輸送装置を提供することである。

本発明のさらに別の目的は、カバー手段を別の
形態とし、支持部材を包み得るように位置決め
し、各種の救出具等を支持台に対して取付け易い
ようにした救出輸送装置を提供することである。

本発明のさらに別の目的は、支持部材の下に複
数厚みのカバー手段を設け、地面等を引きずり、
または牽引する際に、支持部材が動き易く、また
できるだけ損傷しないようにした救出輸送装置を
提供することである。

本発明のさらに別の目的は、プラスチツク製の
留め手段を使用し、救出輸送装置に留めた状態の
まま負傷者の鮮明なＸ線写真を撮影し得るように
した救出輸送装置を提供することである。

本発明のさらに別の目的は、担架およびそりと
して兼用できる救出輸送装置を提供することであ
る。

本発明のさらに別の目的は、支持部材が何度も
反復して使用することができ、外部の付属品を取
付けるカバー手段だけを交換し、または維持する
だけでよい救出輸送装置を提供することである。

本発明のさらに別の目的は、自動車、救助車両
および航空機におけるような狭いスペース内に格
納し得る救出輸送装置を提供することである。

本発明のさらに別の目的は、ヘリコプターによ
つて遠隔地から救助し易いように空中輸送手段を
備えた救出輸送装置を提供することである。

(ニ) 問題点を解決するための手段 本発明の救出輸送装置は、通常の固定担架を格
納し得ないような自動車のトランク、航空機の区
画室等の狭いスペースに格納可能であることを特
徴としている。また、本発明の救出輸送装置は、
損傷し、うつぶせの姿勢にて水面に浮いている者
の下側の水中にて膨張させ、背中の保護手段を提
供することができるため、時に有用である。ま
た、水面上にある間、本発明の救出輸送装置は、
ろで漕ぐことができるため、水上の救助活動を迅
速に行うことができる。

本発明は、第１支持端および第２支持端を画成
する水平方向に伸長する膨張支持部材を備えた救
出輸送装置を提供する。支持部材と共に膨張可能
な傾斜部分は、上方外方に伸長し得るように本体
部の第１支持端に近傍して位置決めされている。
カバーが垂直の支持部材を中心として伸長し得る
ようにしてある。このカバーは、膨張可能な支持
部材を中心とした収容位置にて着脱し易いよう長
穴を備えている。また、このカバーは、第１支持
端に近接する第１カバー端、および第２支持端に
近接する第２カバー端を画成している。

広く開いたメツシユ状の頭部拘束手段がカバー
に取付け得るようにしてあり、負傷者の頭を入
れ、膨張可能な支持部材に対して頭を支持し得る
ようにしてある。また、下半身拘束手段がカバー
に取付け、負傷者の下半身を入れ、支持部材に対
して保持し得るようにしてある。第１拘束取付け
手段が、第１カバー端に近接して固着され、頭部
拘束手段または下半身保持手段を入れることがで
きるようにしてある。第２拘束取付け手段が、第
２カバー端に近接してカバーに固着されており、
頭部拘束手段または下半身拘束手段の何れかを入
れ、カバーに対して選択的に固着し得るようにし
てある。この形態により、頭部拘束手段は傾斜部
分に近接して固着し、また、下半身拘束手段は傾
斜部分と反対の端部に固着することができる。ま
たは、下半身拘束手段を傾斜部分に近接して固着
し、頭部拘束手段は、傾斜部分と反対の支持部材
端部に固着することができる。このようにして、
本発明の救出輸送装置を引きずる際、負傷者の頭
部または足を前方方向に向けることができる。

固着した牽引網を受入れ、救出輸送装置を引き
ずり易くした牽引固着手段をカバー手段に固着す
ることができる。さらに、この牽引固着手段は、
第１カバーまたは第２カバーの何れかもしくはそ
の双方に近接して、カバー手段に固着することが
でき、かかる目的のため、牽引手段を両位置にて
固着し、何れの使用方法も可能であるようにして
ある。

この救出輸送装置は、さらに、カバーに対して
着脱可能なように固着し得る膨張手段を備えるこ
とができる。また、膨張取付け手段をカバーに固
着し、膨張手段を着脱可能なように固着すること
ができる。さらに、負傷者を支持部材により確実
に保持し得るように、身体中央部拘束手段を第１
および第２拘束取付け手段間にてカバー手段に固
着し、負傷者の身体中央部を膨張可能な支持部材
に拘束することができる。本発明の膨張可能な支
持部材を膨張させ、それに伴つて傾斜部分および
水平方向に伸長する支持部分を膨張させたとき、
この救出輸送装置全体の最終的な構造は、水に浮
くことができるようになり、水域での救助が容易
となる。さらに、この装置は、底面全体に亘つて
伸長し、ヘリコプターに取付けることのできる空
輸用ストラツプを備え、遠隔地における救助活動
を容易に行い得るようにすることができる。膨張
支持部材の保護の向上を図るため、カバー手段
は、主要部分および傾斜部分の全下面に亘つて伸
長する２以上の厚みの下面を備えることができ
る。さらに、保護を図るため、カバー手段は、傾
斜部分を前方に引きずるときに相当な「すき」作
用が行われるであろう。傾斜部分と主要部分間の
交錯部分に近接して、カバー手段の下端縁に多数
の補強部分を備えることができる。

本発明の救出輸送装置は、引きずることに加え
て、担架としても使用することができ、この目的
のためカバーの上表面に沿つて担架ハンドルを設
け、救助員が両側から担持し易いようにしてあ
る。折畳み式または転動式のブラツト手段を負傷
者の頭部または足に近接して、カバー手段に対し
選択的に固着し、負傷者を治療し易くすることが
できる。また、迅速に治療し得るようにするた
め、頭部拘束手段、下半身拘束手段および身体中
央部拘束手段に使用するストラツプは、プラスチ
ツク製の留め金を備え、救出輸送装置に保持した
ままの姿勢で負傷者のＸ線写真撮影を行い得るよ
うにすることができる。

本発明の頭部拘束手段は、第１膨張クツシヨン
手段、およびこの第１膨張クツシヨン手段から横
方向に配設され、間に負傷者の頭部を入れて支
持、拘束し得るようにした第２膨張クツシヨン手
段を備えている。これら膨張クツシヨン手段は、
相互に横方向に調節可能とし、間に各種寸法の頭
部およびヘルメツトを帽つたままの頭部を入れる
ことができ得るようにする。開放メツシユ材料製
の調節可能な頭部保持ストラツプ手段が第１膨張
クツシヨン手段、および第２膨張クツシヨン手段
に対して固着可能とし、その間に負傷者の頭部を
支持し且つ拘束し得るようにする。第１膨張クツ
シヨンおよび第２膨張クツシヨン手段は、手動で
膨張させ得るようにすることが望ましい。

膨張支持部材は、好ましくは、傾斜部分に近接
して位置決めした膨張弁を備え、この弁に膨張手
段を接続し、支持部材全体を容易に膨張させ得る
ようにすることができる。この膨張弁は、１方向
の空圧弁、またはポンプのようなその他の機械的
手段とすることができる。近接する平担なアクセ
ス手段を画成する前記カバー手段によつて、この
弁にアクセスすることができる。

傾斜部分と主要部分間にて、内側部分に近接さ
せて、ガゼツト手段をカバー手段に固着し、本体
部分に対して上方外方の斜め方向に傾斜部分を保
持し易いようにすると共に、この救出輸送手段を
引きずる間の負傷者の保護手段を提供し得るよう
にする。

頭部拘束手段または下半身拘束手段を第１およ
び第２拘束取付け手段に対して容易に着脱可能で
あるようにするため、ベルベツト式フアスナーの
取付け装置を利用することができる。さらに、茂
つたやぶ中で救出輸送装置を引きずり易くするた
め、カバー手段用の材料は、摩擦率が小さいもの
とし、容易に牽引または引きずることができるよ
うにする。

(ホ) 実施例 本発明は、本体部１２、および傾斜部１８を有
する膨張可能な支持部材１０を提供するものであ
る。上記本体部１２は、略水平方向に伸長し、傾
斜部１８は本体部１２の第１支持端１４に対して
上方外方に伸長する。第２支持端１６は、本体部
１２の第１支持端１４に対して反対方向に位置決
めされている。

カバー手段２０は、本体部１２および傾斜部１
８に沿つて伸長するように位置決めされており、
その第１カバー端２２は、第１支持端１４に近接
して位置決めされ、その第２カバー端２４は、第
２支持端１６に近接して位置決めされている。膨
張支持部材１０に沿つて伸長するようにカバー手
段２０を位置決めすることは、形成した細長い開
口２６によつて容易となる。膨張支持部材１０を
上記細溝手段２６内に位置決めすることにより、
膨張支持部材１０は、膨張時、カバー手段２０に
よつて完全に包われた状態となる。

次いで、カバー手段２０は、遠隔地における救
助活動に有効な各種の救出および拘束装置を備え
ている。例えば、開放メツシユ形態の頭部拘束手
段２８は、負傷者３０の頭部３２を柔らかく、し
かし一定の方向に向けて、膨張させた本体部１２
に対して保持するようにすることができる。ま
た、下半身拘束手段３４は、本体部１２に対して
固着し、負傷者３０の脚を中心として伸長し得る
ようにし、この脚を本体部１２に固定できるよう
にしてある。

ベルベツト式フアスナーの取付け手段３６とす
ることのできる第１拘束取付け手段は、カバー手
段２０に取付けることが望ましい。また、ベルベ
ツト式フアスナーの取付け手段３８とすることの
できる第２拘束取付け手段は、カバー手段２０に
固着してある。第１拘束取付け手段３６は、上記
第１カバー端２２に近接して固着され、第２拘束
取付け手段３８は、第２カバー端３４に近接して
固着されている。

この形態により、頭部拘束手段２８は、第１取
付け手段３６、または第２取付け手段３８に固着
することができる。頭部拘束手段２８を第１拘束
取付け手段３６に固着した場合、負傷者の頭部は
傾斜部１８に近接した位置となる。一方、頭部拘
束手段２８を第２拘束取付け手段３８に固着した
場合、負傷者の脚は、傾斜部１８に近接した位置
となる。何れの場合でも、下半身拘束手段３８
は、両側の拘束取付け手段３６または３８に固着
され、負傷者３０の全体を膨張支持部材１０に確
実に取付けることができる。

本発明の頭部拘束手段２８は、開放メツシユの
形態にて構成し、負傷者にとつて快適であるよう
にすることができる。かかる開放メツシユの形態
により、頭部拘束手段が身体に沿つて滑るのを防
止し、また、負傷者の呼吸が可能となる。ある開
放メツシユの形態、また、拘束された負傷者がメ
ツシユを通じて外部を見ることができることは、
負傷者にとつてさらに快適なものである。

本発明の救出輸送装置をさらに動かし易くする
ため、牽引固着手段４０を好ましくはカバー手段
２８の下面に固着することができる。この目的の
ため、第１牽引取付け手段４４を第１カバー端２
２に近接して固着し、第２牽引取付け手段４６を
第２カバー端２４に近接して固着することができ
る。このようにして牽引綱４２を第１牽引取付け
手段４４に固着し、傾斜部１８が前縁となるよう
にして膨張支持部材１０を引きずることができ
る。別の方法として、牽引固着手段４０を第２牽
引取付け手段４６に対して固着するならば、膨張
支持部材１０は、本体部１２の第２支持端１６が
前方となる状態にて引きずることができる。

通常、氷、または極めて平担な面の上を引きず
る場合、本体部１２の第１支持端１４が引きずつ
た膨張支持部材１０の前縁となるようにすること
が望ましい。別の方法として、茂つたやぶ等の中
で引きずる場合には、前方に伸長する傾斜部１８
を利用し、進む邪魔となるやぶ等を「すく」よう
にすることができる。これは、牽引綱４２を第１
牽引手段４４に対して固着することにより可能で
ある。

本発明の救出輸送装置は、ヘリコプターに固着
し得る空中救助ストラツプ７９を備え、山腹等の
ような遠隔地からの救助が容易であるようにする
ことができる。

本発明による救出輸送装置は、救助員が折畳ん
だ状態にて遠隔地に運ぶことが予想される。この
ため、膨張取付け手段５０によつてカバー手段２
０に固着したガス容器または空気ポンプのような
膨張手段４８を備えることが必要であろう。膨張
弁手段５２は、膨張支持部材１０の内部と流体連
通し得るように設け、膨張手段４８を膨張弁手段
５２に接続することにより、本発明の救出輸送装
置を迅速に展開させることが可能となる。好まし
くは、カバー手段２０には着脱可能のアクセスフ
ラツプ手段５４を設け、膨張弁手段５２に容易に
アクセスし得るようにすることができる。

下半身拘束手段３４と頭部拘束手段２８間には
身体中央部拘束手段５６を位置決めし、必要な場
合に、負傷者の身体中央部または胴部を固着する
ことができる。

膨張支持部材１０はカバー手段２０によつて包
まれているため、損傷の虞れがなく、従つて、こ
の膨張支持部材１０は何回も反復使用可能である
ことは、本発明の構成上、有利な点である。ま
た、単一の膨張支持部材１０に対し、多数のカバ
ー手段２０を使用、あるいは、単一のカバー手段
２０に対し多数の膨張支持部材１０を使用するこ
とができる。即ち、１方が劣化したからといつ
て、他方まで再使用できなくなるものではない。
損傷はほとんどカバー手段について生じ、一亘、
著しく劣化したならば、カバー手段２０は新しい
カバー手段と交換すればよく、実際上、膨張支持
部材１０の損傷の可能性はない。さらに、損傷の
虞れを少なくするために、カバー手段は、その下
面全体に亘つて伸長する二重厚み５８を備えてい
る。これは、引きずる間、地面と絶えず接触する
のは、基本的にこの下面であるからである。さら
に、カバーの保護を図るため、傾斜部材と水平の
支持部材間の交錯部分に近接する下面に複数厚み
60を備えることができる。これは、上記両部材間
の交錯角度は、相当程度の摩擦および損傷を受け
るからである。

本発明の救出輸送装置は、牽引および担持用に
兼用することができるため、特に有用である。担
持する場合、担架ハンドル手段６２を利用し、各
救助員が水平支持手段の両側にて容易に担持する
ことができる。

本発明は、また、負傷者の頭部または脚に近接
してカバー手段に取付け得る毛布手段６４を使用
し、容易に展開させて、負傷者の体が冷えないよ
うにすることができる。さらに、各下半身拘束手
段３４、身体中央部拘束手段５６、および頭部拘
束手段２８と協働するプラスチツク製の留め金６
６を使用することが考えられる。このようにし
て、負傷者を担架から降ろすのを待たずに、病院
に到着したならば直ちに負傷者のＸ線写真撮影を
行うことができる。

本発明の頭部拘束手段２８は、第１膨張クツシ
ヨン手段６８、および第２膨張クツシヨン手段７
０を備えることができる。これらクツシヨン手段
６８，７０は、相互に横方向に間隔を離して配置
され、その間に、負傷者の頭を入れる開口部を形
成するようにすることが望ましい。開放メツシユ
またはネツト材の頭部保持用ストラツプ手段７２
を第１クツシヨン手段６８および第２クツシヨン
手段７０に固着して、負傷者の頭部を膨張支持部
材１０の本体部１２に対して柔らかく、しかし確
実に固着する。クツシヨン手段６８，７０の位置
を相互に変化させ、各種の頭部寸法の負傷者、お
よびヘルメツトを帽つたままの負傷者の頭部を受
入れ得るようにすることが望ましい。

カバー手段２０はガゼツト手段７４を設けるこ
とができる。かかるガゼツト手段７４は、傾斜部
１８を包むカバー手段２０部分から本体部１２を
包むカバー手段２０部分まで伸長する材料部分を
備えている。第３図に示すこの三角形の材料片
は、二重の作用を果たす。先ず、ガゼツト手段７
４は、負傷者の顔、またはその他の身体部分を擦
り、または接触する小枝、草、低木、その他のも
のから負傷者を保護する手段となり得る。第２
に、ガゼツト手段７４は、傾斜部１８に対して安
定性向上手段となり、この傾斜部１８を本体部１
２に対して上方外方に維持する作用をする。この
ように、本発明は、引きずつたり、ろで漕ぎ、吊
上げ、または担持したりして輸送し得る救出輸送
装置を提供するものであり、この救出輸送装置
は、担架または救助用そりとして兼用することが
でき、さらに水面に浮かべて使用することができ
るため、水域付近での救助活動の迅速化を図るこ
とができる。さらに、主支持部材をカバー手段で
包んであるため、使用後、カバー手段だけを交換
すればよいから、主支持部材の繰返し使用が可能
である。

頭部拘束手段２８の膨張クツシヨン６８，７０
は、膨張手段４８によつて膨張させることができ
るが、これらクツシヨン６８，７０は手動で膨張
させることが望ましい。このため、クツシヨンの
膨張を加減することにより、横方向の寸法を精密
に調整し、頭部に損傷を受けた負傷者にとつて極
めて重要である、頭部の支持程度をさらに制御
し、または変化させる手段となり得る。

本発明の特定の実施態様について図示し、上述
したが、各種の構成要素の形態、構成および位置
については多数の変更例が可能であることが明ら
かであろう。このことから、ここに記載した本発
明の好適な実施態様は、単に一例として掲げたも
のであり、本発明の範囲を限定することを意図す
るものではないことを理解する必要がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本発明に依る救出輸送装置の１実施
態様の平面図、第２図は、頭部拘束手段を第１図
と反対の端部に取付けた、第１図に示した救出輸
送装置の１実施態様の斜視図、第３図は、負傷者
を頭部拘束手段で拘束した状態を示す、第１図の
装置の斜視図、第４図は、第１図に示した実施態
様の救出輸送装置の底面図、および第５図は、カ
バーを付けない状態の本発明の膨張支持部材の斜
視図である。 １０……支持部材、１２……本体部、１４……
第１支持端、１６……第２支持端、２０……カバ
ー手段、２２……第１カバー端、２４……第２カ
バー端、２６……細長い開口、２８……頭部拘束
手段、２９……開放メツシユ、３０……負傷者、
３２……頭部、３４……下半身拘束手段、３６，
３８……ベエルクロ取付け手段、４０……牽引固
着手段、４２……牽引綱、４４……第１牽引固着
手段、４６……第２牽引固着手段、４８……膨張
手段、５０……膨張取付け手段、５２……膨張弁
手段、５４……アクセスフラツプ手段、７９……
空中救助ストラツプ、５６……身体中央部拘束手
段。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 救出輸送手段において、 ａ） 膨張可能な支持部材であつて、 (1) 全体として水平方向に延在し、選択的に膨
   張可能に構成され、第１支持端と第２支持端
   とに画成される、本体部と、 (2) 前記本体部と共に膨張可能なように構成さ
   れ、前記本体部の前記第１支持端に近接して
   位置すると共に、該第１支持端から上方でか
   つ外方に延在する、傾斜部と、 を有する、前記膨張可能な支持部材と、 ｂ） 前記膨張可能な支持部材の周りに張設され
   るカバー手段であつて、該カバー手段は前記第
   １支持端付近を覆う第１カバー端と前記第２支
   持端付近を覆う第２カバー端とに画成され、前
   記カバー手段には、前記カバー手段を前記膨張
   可能な支持部材の周りの所定の位置に着脱可能
   及び交換可能に取り付けることを可能にするよ
   うに、細長い開口が形成されている、前記カバ
   ー手段と、 ｃ） 前記カバー手段に取り付け可能な頭部拘束
   手段であつて、使用者の頭部を受け入れて該頭
   部を前記膨張可能な支持部材に関して選択的に
   拘束するように構成された前記頭部拘束手段
   と、 ｄ） 前記カバー手段に取り付け可能な下半身拘
   束手段であつて、使用者の下半身を受け入れて
   該下半身を前記膨張可能な支持部材に関して選
   択的に拘束するように構成された前記下半身拘
   束手段と、 ｅ） 前記カバー手段の前記第１カバー端の近傍
   に固定された第１拘束取り付け手段であつて、
   前記頭部拘束手段と前記下半身拘束手段のいず
   れか一方を受け入れて前記カバー手段の前記第
   １カバー端の近傍に選択的に固定するように構
   成された前記第１拘束取り付け手段と、 ｆ） 前記カバー手段の前記第２カバー端の近傍
   に固定された第２拘束取り付け手段であつて、
   前記頭部拘束手段と前記下半身拘束手段のいず
   れか一方を受け入れて前記カバー手段の前記第
   ２カバー端の近傍に選択的に固定するように構
   成された前記第２拘束取り付け手段と、 ｇ） 前記カバー手段に固定状態で取り付けられ
   た牽引固着手段であつて、前記救出輸送装置を
   容易に牽引できるように牽引綱を着脱可能に固
   着された前記牽引固着手段と、 を有することを特徴とする、救出輸送装置。 ２ 特許請求の範囲第１項に記載の救出輸送装置
   において、前記頭部拘束手段が開放網材で構成さ
   れると共に前記第１拘束取り付け手段に固着さ
   れ、前記下半身拘束手段が前記第２拘束取り付け
   手段に固着される、前記救出輸送装置。 ３ 特許請求の範囲第１項に記載の救出輸送装置
   において、前記下半身拘束手段が前記第１拘束取
   り付け手段に固着され、前記頭部拘束手段が前記
   第２拘束取り付け手段に固着される、前記救出輸
   送装置。 ４ 特許請求の範囲第１項に記載の救出輸送装置
   において、前記救出輸送装置が更に、 ａ） 前記カバー手段に着脱可能に取り付けら
   れ、前記膨張可能な支持部材の膨張を容易にす
   る、膨張装置と、 ｂ） 前記カバー手段に固定状態で固着され、前
   記膨張装置を前記カバー手段に着脱可能に取り
   付ける膨張装置取り付け手段と、 を有する、前記救出輸送装置。 ５ 特許請求の範囲第１項に記載の救出輸送装置
   において、前記本体部と前記傾斜部が相互に流体
   連通し、同時に膨張可能なように構成された、前
   記救出輸送装置。 ６ 特許請求の範囲第１項に記載の救出輸送装置
   において、前記救出輸送装置が更に、前記カバー
   手段に固着された身体中央部拘束手段を備え、該
   身体中央部拘束手段は使用者の身体中央部を前記
   膨張可能な支持部材に拘束するように構成されて
   いる、前記救出輸送装置。 ７ 特許請求の範囲第１項に記載の救出輸送装置
   において、前記牽引固着手段は、前記傾斜部が進
   行方向の前方に向いているときに前記膨張支持部
   材の牽引を容易にするように、前記第１カバー端
   の近傍に配置された第１牽引取り付け手段を有す
   る、前記救出輸送装置。 ８ 特許請求の範囲第１項に記載の救出輸送装置
   において、前記牽引固着手段は、前記傾斜部が進
   行方向の後方に向いているときに前記膨張支持部
   材の牽引を容易にするように、前記第２カバー端
   の近傍に配置された第２牽引取り付け手段を有す
   る、前記救出輸送装置。 ９ 特許請求の範囲第１項に記載の救出輸送装置
   において、更に、前記牽引固着手段に選択的に選
   択的に取り付け可能な牽引綱を有する、前記救出
   輸送装置。 １０ 特許請求の範囲第１項に記載の救出輸送装
   置において、前記膨張可能な支持部材が水に浮遊
   可能である、前記救出輸送装置。 １１ 特許請求の範囲第１項に記載の救出輸送装
   置において、前記カバー手段は前記本体部と前記
   傾斜部の下面全体にわたつて延在する面を有し、
   該面は前記カバー手段のその他の部分の厚さの２
   倍の厚さを有し、前記カバー手段は前記２倍の厚
   さの面全体にわたつて延在する少なくとも２倍の
   厚さの下面を有する、前記救出輸送装置。 １２ 特許請求の範囲第１項に記載の救出輸送装
   置において、前記カバー手段は前記傾斜部と前記
   本体部の交差部付近の前記カバー手段の下面に多
   数の補強部分を有する前記救出輸送装置。 １３ 特許請求の範囲第１項に記載の救出輸送装
   置において、更に、前記救出輸送装置の移送を容
   易にするように、前記カバー手段の上面の両側に
   沿つて担架ハンドル手段が固着されている、前記
   救出輸送装置。 １４ 特許請求の範囲第１項に記載の救出輸送装
   置において、更に、前記カバー手段に選択的に固
   着される毛布手段を有する、前記救出輸送装置。 １５ 特許請求の範囲第１４項に記載の救出輸送
   装置において、前記毛布手段は前記第１カバー端
   の近傍と前記第２カバー端の近傍において前記カ
   バー手段に選択的に固着されている、前記救出輸
   送装置。 １６ 特許請求の範囲第１項に記載の救出輸送装
   置において、前記救出輸送装置に乗せられた使用
   者が前記救出輸送装置に乗せられた状態で容易に
   Ｘ線照射されるように、前記頭部拘束手段と前記
   下半身拘束手段がプラスチツク製の止め金を備え
   る、前記救出輸送装置。 １７ 特許請求の範囲第１項に記載の救出輸送装
   置において、前記頭部拘束手段が、 ａ） 膨張可能な第１クツシヨン手段と、 ｂ） 前記第１クツシヨン手段から側方に空間を
   おいて配置され、使用者の頭部を保持し拘束す
   るように使用者の頭部を前記第１クツシヨン手
   段との間に受け入れるように構成された、第２
   クツシヨン手段と、 ｃ） 前記第１クツシヨン手段と前記第２クツシ
   ヨン手段に固着可能に構成され、前記第１及び
   第２クツシヨン手段の間に使用者の頭部を保持
   し拘束することを容易にする、調節可能な頭部
   保持ストラツプ手段と、 を有する、前記救出輸送装置。 １８ 特許請求の範囲第１７項に記載の救出輸送
   装置において、前記第１クツシヨン手段と前記第
   ２クツシヨン手段が手動で膨張可能なように構成
   されている、前記救出輸送装置。 １９ 特許請求の範囲第１７項に記載の救出輸送
   装置において、前記第１クツシヨン手段と前記第
   ２クツシヨン手段の間隔を種々に変更することに
   より、使用者の種々の寸法の頭部やヘルメツトを
   受け入れることができるように、前記第１及び第
   ２クツシヨン手段を側方に移動可能とし、これに
   より前記救出輸送装置の使用を容易にした、前記
   救出輸送装置。 ２０ 特許請求の範囲第１項に記載の救出輸送装
   置において、前記膨張可能な支持手段が膨張弁を
   有する、前記救出輸送装置。 ２１ 特許請求の範囲第１項に記載の救出輸送装
   置において、更に、前記本体部に関して上方でか
   つ外方に延在する位置に前記傾斜部を保持するの
   を容易にし、かつ、前記救出輸送装置の牽引時に
   使用者を保護するように、前記傾斜部の近傍でか
   つ前記本体部の近傍にガセツト手段を設けてな
   る、前記救出輸送装置。 ２２ 特許請求の範囲第１項に記載の救出輸送装
   置において、前記第１拘束取り付け手段がベルベ
   ツト式フアスナーで構成されている、前記救出輸
   送装置。 ２３ 特許請求の範囲第１項に記載の救出輸送装
   置において、前記第２拘束取り付け手段がベルベ
   ツト式フアスナーで構成されている、前記救出輸
   送装置。 ２４ 特許請求の範囲第１項に記載の救出輸送装
   置において、前記支持部材が膨らまされていない
   時には、前記支持部材を折り畳むことができるよ
   うに構成してなる、前記救出輸送装置。 ２５ 特許請求の範囲第２０項に記載の救出輸送
   装置において、前記膨張弁に容易に接触すること
   ができるように、前記カバー手段には取り外し可
   能なアクセスフラツプを設けてなる、前記救出輸
   送装置。 ２６ 特許請求の範囲第１項に記載の救出輸送装
   置において、前記救出輸送装置を種々の表面上で
   容易に牽引できるように、前記カバー手段が摩擦
   係数の小さな材料で構成されている、前記救出輸
   送装置。 ２７ 特許請求の範囲第１項に記載の救出輸送装
   置において、更に、前記カバー手段の下面に固着
   され、遠方から引つ張ることができるようにヘリ
   コプターに着脱可能に固定される、空中救出スト
   ラツプを有する、前記救出輸送装置。 ２８ 水に浮遊可能な救出輸送装置において、 ａ） 膨張可能な支持部材であつて、該支持部材
   は膨張を容易にするための膨張弁を有し、前記
   支持部材は膨らまされていない時には折り畳み
   可能であり、更に、前記支持部材は、 (1) 全体として水平方向に延在し、選択的に膨
   張可能に構成され、第１支持端と第２支持端
   とに画成される、本体部と、 (2) 前記本体部と同時に膨張可能なように前記
   本体部に流体連通するように構成され、前記
   本体部の前記第１支持端に近接して位置する
   と共に、該第１支持端から上方でかつ外方に
   延在する、傾斜部と、 を有し、 ｂ） 前記膨張可能な支持部材の周囲に延在する
   ように構成されたカバー手段であつて、該カバ
   ー手段は前記第１支持端に近接する第１カバー
   端と前記第２支持端に近接する第２カバー端と
   に画成され、前記カバー手段には前記膨張弁に
   容易に接触することを可能にするように取り外
   し可能なアクセスフラツプを有し、前記カバー
   手段は前記カバー手段を前記膨張可能な支持部
   材の周りの所定の位置に着脱可能及び交換可能
   に取り付けることを可能にするように細長い開
   口を有し、前記カバー手段は前記本体部と前記
   傾斜部の下面全体にわたつて延在する２倍の厚
   さを有する下面を有し、前記カバー手段は前記
   傾斜部と前記本体部の交差部近傍に三重補強部
   を有し、 ｃ） 開放網材で構成され、前記カバー手段に取
   り付け可能であり、使用者の頭部を受け入れて
   該頭部を前記膨張可能な支持部材に選択的に拘
   束する、頭部拘束手段であつて、 該頭部拘束手段が、 (1) 手動によつて膨張可能な第１クツシヨン手
   段と、 (2) 使用者の頭部を保持し拘束するように使用
   者の頭部を前記第１クツシヨン手段との間に
   受け入れるように、前記第１クツシヨン手段
   から側方に空間をおいて配置され、手動によ
   つて膨張可能な、第２クツシヨン手段であつ
   て、前記第１及び第２クツシヨン手段は、使
   用者の種々の寸法の頭部やヘルメツトを受け
   入れるように、横方向の間隔を調節可能に構
   成され、これによつて前記救出輸送装置の使
   用の利便性を向上させる、前記第２クツシヨ
   ン手段と、 (3) 前記第１及び第２クツシヨン手段の間に使
   用者の頭部を保持し拘束することを容易にす
   るように、前記第１及び第２クツシヨン手段
   に固着可能に構成された、開放網材からなる
   頭部保持ストラツプ手段と、 を有し、 ｄ） 前記カバー手段に取り付け可能に構成され
   た下半身拘束手段と、 d′） 前記膨張可能な支持部材に使用者の頭部を
   選択的に拘束する頭部拘束手段と、 ｅ） 前記カバー手段の前記第１カバー端の近傍
   に固着されたベルベツト式フアスナーを有し、
   かつ、前記カバー手段の前記第１カバー端の近
   傍に前記頭部拘束手段と前記下半身拘束手段の
   いずれか一方を受け入れて選択的に固着するよ
   うに構成された、第１拘束取り付け手段と、 ｆ） 前記カバー手段の前記第２カバー端の近傍
   に固着されたベルベツト式フアスナーを有し、
   かつ、前記カバー手段の前記第２カバー端の近
   傍に前記頭部拘束手段と前記下半身拘束手段の
   いずれか一方を受け入れて選択的に固着するよ
   うに構成された、第２拘束取り付け手段と、 ｇ） 前記カバー手段に固着され、使用者の身体
   の中央部を前記膨張可能な支持部材に拘束する
   ように構成された、身体中央部拘束手段と、 ｈ） 前記カバー手段の前記傾斜部の近傍でかつ
   前記本体部の近傍に固着され、前記本体部に関
   して上方でかつ外方に延在する位置に前記傾斜
   部を保持するのを容易にすると共に、前記救出
   輸送装置の牽引時に使用者を保護する、ガセツ
   ト手段と、 ｉ） 前記膨張可能な支持部材の移送を容易にす
   るように、前記カバー手段の上面の両側に沿つ
   て固着された担架ハンドル手段と、 ｊ） 前記カバー手段に選択的に固着可能な毛布
   手段と、 ｋ） 前記カバー手段の固定状態で取り付けら
   れ、前記救出輸送装置の牽引を容易にするよう
   に牽引綱を着脱可能に取り付けるように構成さ
   れた牽引固着手段であつて、該牽引固着手段
   が、 (1) 前記傾斜部が進行方向の前方に向いた状態
   で前記膨張可能な支持部材を容易に牽引でき
   るように、前記第１カバー端の近傍に配置さ
   れた第１牽引取り付け手段と、 (2) 前記傾斜部が進行方向の後方に向いた状態
   で前記膨張可能な支持部材を容易に牽引でき
   るように、前記第２カバー端の近傍に配置さ
   れた第２牽引取り付け手段と、 ｌ） 前記救出輸送装置を容易に牽引できるよう
   に前記牽引固着手段に選択的に固着された牽引
   綱手段と、 ｍ） 前記膨張可能な支持部材の膨張を容易にす
   るように前記カバー手段に着脱可能に取り付け
   られた膨張装置と、 ｎ） 前記膨張装置を前記カバー手段に着脱可能
   に固着するように前記カバー手段に固定状態で
   取り付けられた膨張装置取り付け手段と、 ｏ） 前記膨張可能な支持部材内に配置され、該
   支持部材の膨張を容易にする一方向空気膨張片
   と、 を有することを特徴とする、救出輸送装置。