JPH0347680B2

JPH0347680B2 -

Info

Publication number: JPH0347680B2
Application number: JP60260501A
Authority: JP
Inventors: Kinya Furuhata; Yoshihiro Oohata
Original assignee: Shiseido Co Ltd
Current assignee: Shiseido Co Ltd
Priority date: 1985-11-20
Filing date: 1985-11-20
Publication date: 1991-07-22
Also published as: JPS62119298A

Description

【発明の詳細な説明】

［産業上の利用分野］本発明は、固形洗浄料に関する。更に詳しくは
泡立ちや固形洗浄料の固形物性（膨潤、亀裂等）
に悪影響をおよぼすことなく、使用中や使用後に
皮膚になめらかな感じを与える使用性が改良され
た固形洗浄料に関する。［従来の技術］固形洗浄料は、その対象を人体としていること
から、その本来の機能である「洗浄」の他に使用
中及び使用後の好ましい使用感が求められる。こ
こでいう好ましい使用感とは、使用中及び使用後
に皮膚がなめらかな感触を持ち、且つかさつき、
つつぱりといつた感覚を過度に感知しない事であ
る。この為に、固形洗浄料には従来より、使用性
向上剤として、種々の物質が配合されてきた。例えば、高級アルコール、炭化水素に代表され
るような油分を少量配合することにより、使用時
のなめらかさを付与したり、プロピレングリコー
ルに代表されるような保湿剤を配合することによ
り、しつとり感を付与する等が実施されている。しかし、これら従来から使用されている物質を
配合すると、泡立ちを極端に悪化させてしまつた
り、あるいは固形洗浄料の固形物性に悪影響をお
よぼす等、他の物性への影響が大きい場合が多
く、改良が望まれていた。［発明が解決しようとする問題点］本発明者等は、この様な現状に応えるべく鋭意
研究の結果、ポリオキシエチレングリセリールエ
ーテル脂肪酸エステルを配合することにより、泡
立ちや固形洗浄料の固形物性に悪影響をおよぼす
ことなく、使用中及び使用後に皮膚になめらかな
感じを与え、過度にかさついた感じや、つつぱつ
た感じ等を与えない固形洗浄料を得、本発明を完
成するに至つた。［問題点を解決するための手段］即ち、本発明は、エチレンオキサイドの平均付
加モル数が10〜100モルであるポリオキシエチレ
ングリセリールエーテルモノ脂肪酸エステルを
0.1〜5.0wt％含有することを特徴とする固形洗浄
料を提供するものである。以下、本発明の構成について詳述する。本発明で用いるポリオキシエチレングリセリー
ルエーテル脂肪酸エステルのエチレンオキサイド
平均付加モル数は10〜100モル、好ましくは40〜
60モルの範囲に存する。この脂肪酸エステルのアルキル鎖は、C₁₂〜C₂₀
の脂肪酸が用いられ、殊にステアリン酸エステ
ル、イソステアリン酸エステル、パルミチン酸エ
ステルが好ましく、ジエステル、トリエステルよ
りもモノエステルの方が高い効果が得られ、本発
明ではモノエステルを使用する。［市販品としては、日本エマルジヨン(株)の、エ
マレツクスGWIS−120、エマレツクス
GWIS−160などがある。］本発明におけるポリオキシエチレングリセリー
ルエーテル脂肪酸エステルの配合量は固形洗浄料
全量中の0.1〜5.0重量％であり、好ましくは0.2〜
3.0重量％の範囲である。上記配合量のポリオキシエチレングリセリール
エーテル脂肪酸エステルの配合により、固形洗浄
料の泡立ち及び固形物性に悪影響をおよぼすこと
なく、使用中及び使用後のなめらかな感触を付与
することが出来る。配合量が0.1重量％未満では
なめらかな感触が満足できるものとならず、ま
た、5.0重量％を越えて配合すると固形洗浄料が
軟化傾向になる。本発明の固形洗浄料の基剤として使用される界
面活性剤としては、高級脂肪酸塩、アルキル硫酸
塩、アシルイセチオン酸塩、Ｎ−アシル酸性アミ
ノ酸塩、シヨ糖脂肪酸エステル等が用いられ、こ
れらは１種又は２種以上が任意に選択される。特
に、高級脂肪酸塩を用いた場合に一番良い効果が
得られる。本発明においては、ポリオキシエチレン（以
下、POEと略す）グリセリールエーテル脂肪酸
エステルの他に、固形洗浄料に適用される一般的
な成分や添加剤を必要に応じて配合することはも
ちろん、従来より使用されている使用性向上剤を
併用することも可能である。即ち、高級アルコー
ル、ラノリン誘導体、流動パラフイン等の油性成
分、プロピレングリコール、グリセリン、ポリエ
チレングリコール等の保湿剤、水溶性高分子物質
（アニオン性、非イオン性、カチオン性のものも
含む）、タルク、カオリン、アルミナ、亜鉛華、
シリカ、チタン白、カルサイト、エメリー、ドロ
マイト等の粉末類、ビタミン等の薬剤、防腐剤、
エデト酸（以下、EDTAと略す）等の金属イオ
ン封鎖剤、ジンクピリチオン等の殺菌剤、レシチ
ン、ゼラチン等の動植物抽出物あるいはその誘導
体、香料、色素、ナイロン、ポリエチレン等のポ
リマー微粉末等を含む事が出来る。当然のことな
がら、これらは本発明の効果を損なわない質的、
量的範囲内で使用されなければならない。本発明は、固形洗浄料の外観的な透明あるいは
不透明にかかわらず適用される。次に本発明の実施例を示す。なお配合量は重量
％である。又、効果の測定は以下の試験法、評価
法によつた。 (1) 使用性試験各試料につき、男女各５名、合計10名のパネ
ルを用い、左右どちらか一方の顔を試料で、他
方の顔をコントロールで洗浄してすすぎ、タオ
ルで水を拭き取つた後、左右の使用性（使用
中、使用後のなめらかさ）を判定した。 ◎…使用性非常に良好 10人中８〜10名がコントロールに比べ、試
料側の使用性が良いと答えた場合。 ○…使用性良好 10人中６〜７名がコントロールに比べ、試
料側の使用性が良いと答えた場合。 △…使用性普通 10人中４〜５名がコントロールに比べ、試
料側の使用性が良いと答えた場合。 ×…使用性不良 10人中０〜３名がコントロールに比べ、試
料側の使用性が良いと答えた場合。 (2) 泡立ち上記使用性試験に準じて10名のパネルを用い
て行ない、同様の評価基準で泡立ちを評価し
た。 (3) 固形物性試験 () 膨潤度試験法予め、重量を測定した試料を針金でつるし
て、20℃に保たれた200mlの水道水に浸す。
２時間後に取出し、重量を測定し、次の式を
用いて膨潤度（吸水％）を求めた。膨潤度（吸水％）＝ｂ−（ａ−ｃ）／ａ−ｃ×100 但し、ａ：浸漬前の重量（ｇ）ｂ：浸漬後の重量（ｇ）ｃ：水中に溶けだした重量（ｇ） ◎…耐膨潤性；非常に良好、膨潤度17％未満 ○…耐膨潤性；良好、膨潤度17％以上21％未
満 △…耐膨潤性；普通、膨潤度21％以上25％未
満 ×…耐膨潤性；悪い、膨潤度25％以上 () 亀裂試験法針金を用いて試料を５℃に保たれた水道水
の中に２時間浸す。その後、これを取り出し
て５℃に保たれた送風型高温槽に24時間放置
後、亀裂の程度を判定した。 ◎…亀裂性；非常に良好、亀裂なし、または
ごく軽度の亀裂。 ○…亀裂性；良好、浅く小さな亀裂。 △…亀裂性；普通、浅く中程度の亀裂。 ×…亀裂性；悪い、全面に亀裂又は深い亀裂結果を表１に示す。

【表】

【表】表１から明らかなように本発明はなめらかさ、
泡立ち、膨潤、亀裂の効果に優れていた。実施例９（重量％） POE（60モル付加）グリセリールモノステアレー
ト 2.5 セタノール 5.0 Ｎ−アシルグルタミン酸モノナトリウム塩（アシ
ル基；混合脂肪酸残基） 80.0 二酸化チタン 0.3 EDTA 0.3 香料 1.0 イオン交換水残余上記組成よりなる固形洗浄料を常法により調製
した時、使用中、及び使用後の皮膚の感触がなめ
らかで、且つ、膨潤、亀裂等を起こさず、優れた
固形物性を有していた。［発明の効果］本発明にあつては、固形洗浄剤に対しポリオキ
シエチレングリセリールエーテル脂肪酸エステル
を適当量に加える事より、使用中、使用後に、よ
りなめらかさを有する固形洗浄剤組成物を提供す
るものである。具備すべき性能として、皮膚安全
性、洗浄力、泡立ちも良好であつた。且つ膨潤、
亀裂等の固形物性についても優れていた。

Claims

【特許請求の範囲】

１エチレンオキサイドの平均付加モル数が10〜
100モルであるポリオキシエチレングリセリール
エーテルモノ脂肪酸エステルを0.1〜5.0wt％含有
することを特徴とする固形洗浄料。