JPH0347612Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本案は傷等の手当、関節、筋肉等の保護や手当
等に使用する手当用貼付材に関する。

従来救急ばんそうこうなどの傷等に貼る手当用
の貼付材はポリ塩化ビニル、ポリエチレン等の基
材フイルムの片面に粘着剤層を設けた粘着テープ
の粘着剤層の中央部にガーゼ、不編布その他のパ
ツドを置き、該パツドの両側に露出している各粘
着剤層を覆う二枚の剥離性保護紙はその対向する
端部がパツドの上面で相互に重なり合うように設
けられている。このため折れたり曲つたりし易
く、比較的軟かく腰のない基材を用いた貼付材で
は、基材がまくれて貼りつけ難くなる。近年特に
この種の貼付材は、これを肘その他の関節部等の
可動部に施用したさい該部の運動を抑制しないよ
うに柔軟性、伸縮性に富み薄く極めてはだに順応
し易い合成樹脂フイルム、伸縮性布帛等を基材に
用いると共に、パツドにも該基材の挙動に順応す
る柔軟性、伸縮性等を有する材料を用いて製作さ
れるようになつている。このように基材およびパ
ツド等が柔軟性、伸縮性に富むと共に基材等が極
めて薄くなると、パツドの両側の露出粘着剤層を
覆う二枚の剥離性保護紙の対向する端部が従来の
ようにパツドの上面において単に重なり合つてい
る場合には、この貼付材を使用するさいの保護紙
の剥ぎ取りは極めて容易にできると共に施部への
貼着も容易にできるが、この貼付材を構成する基
材およびパツドは前述の如く柔軟性、伸縮性に富
むと共に基材は極めて薄いので、腰が極めて弱く
まくれ易く、携帯その他の取扱い中に粘着剤層を
有する基材やパツドはよじれあるいはからまつて
使用できなくなることが多くなるものである。

本案は上記の如き欠点のない優れて使い易いも
ので、本案ではパツドの両側の露出粘着剤層を覆
う双方の剥離性保護紙の対向する端部がパツドの
上面において相互に重なり合う部分に仮着部を設
けたもので、剥離性保護紙を従来の如く二枚に分
割した施用部への貼着するさいの保護紙の剥ぎ取
りの容易さを保ちながら、前述の如きまくれ等に
よる支障がなく簡単に使用できる。

以下本案を実施例について説明すると、基材１
の面にアクリル系、ゴム系、シリコーン系、ウレ
タン系等の粘着剤層２を設け、この粘着テープの
粘着剤層のほぼ中央部にパツド３を設け、パツド
両側のそれぞれの露出粘着剤層には、それぞれ剥
離性保護紙４，４が貼着され、該保護紙の対向す
る端部４ａ，４ａはパツドの上面において相互に
重なり合い、これら両保護紙の重なり合う部分に
は、該保護紙を剥がすさい保護紙の一方を他方か
ら容易に引き離すことができる程度の比較的弱い
連結を形成する仮着部５を設けている。このよう
な仮着部は、例えば接着剤により前記保護紙の幅
方向にその一方の側縁４ｂから対向する他方の側
縁４ｂに達する比較的に太目の線状若しくは不連
続線状に接着（第４図）あるいは１以上の点状に
接着（第６図）のほか比較的細目の線状若しくは
不連続線状にして２以上に接着（第５図）して形
成できる。上記の仮着部形成に接着剤は各種のも
のが選択して使用できるが、保護紙の剥離処理面
にも所要に接着するシリコーン系粘着剤などが好
ましい。

上記基材１は柔軟性、伸縮性にすぐれたプラス
チツクフイルム、編布、織布、不織布またはこれ
ら２種以上の積層したもの等で、具体的には、例
えば、厚さ約10〜75μのポリウレタンフイルム、
厚さ約15〜60μの酢酸ビニル含有量約７〜35重量
％のエチレン−酢酸ビニル共重合体フイルム、ポ
リウレタンフイラメント約15〜100ｇ／m²の割合
で形成された通気性を有する不織布（商品名エス
パンシオーネ、鐘紡〓）、ナイロン及び（又は）
綿糸約80〜95％と約20〜120デニールのポリウレ
タン弾性糸約20〜５％の混率の経編布または丸編
布、ナイロン及び（又は）綿糸と約20〜120デニ
ールのポリウレタン糸を経糸及び（又は）緯糸に
配合した伸縮布（上記の経編布、丸編布および伸
縮布を構成する綿にはポリエステル繊維を混紡し
たものも含む）、上記の不織布、編布、織布とポ
リウレタンフイルムを貼合せて透湿防水性をもた
せたもの等がある。

またパツド３は柔軟性、伸縮性にすぐれたウエ
ツブ、織布、不織布、編布等が単独若しくは適宜
に組合わせて使用できる。例えば、綿などの繊維
を約１〜７mmに切り揃えて適宜厚さに形成したウ
エツブ、このウエツブの上面にポリウレタンフイ
ルム製造原料を塗布等して形成した通気性不織
布、前記基材と同様な織布、不織布を重ねあるい
は組合わせる等して所要厚さに形成したもの等で
ある。

基材面に形成される粘着剤層は前述の各種粘着
剤で適宜形成すればよいが、アクリル系では２エ
チルヘキシルアクリレートを主体とするもの、ゴ
ム系では天然ゴム、合成天然ゴムを主体とするも
の、シリコーン系ではエチルポリシロキサン主体
のもの等が好ましい。粘着剤層の厚みは約10〜
15μ程度である。

剥離性保護紙４，４は、従来のものが適宜使用
できるが、坪量約60〜150ｇ／m²のポリエチレン
表面を剥離処理したポリエチレン加工上質紙若し
くはこれと同効なものが特に好ましい。上記剥離
性保護紙４，４の仮着部５を形成する端部４ａ，
４ａ区帯の相互の重ね合わせ部には、該保護紙を
剥ぎ取るさいのつまみとなる把持部６を設けるこ
とができる。この把持部は例えば重ね合わせ部の
重なりを厚くし下側に重なる端部４ａの先端部位
を上側に重なる端部４ａに仮着５し、該仮着部か
ら延出する前記上側に重なる端部４ａを当てるこ
とができ、把持部となる端部は他方の保護紙上に
重合（第２図）しても、また折り返えし（第３
図）てもよい。

本案は上述の如き構成で、パツドの両側露出し
たそれぞれの粘着剤層を覆う二枚の剥離性保護紙
の対向する端部の重なり合い部に仮着部を設けて
連続しているから、種々取扱い中、折れたり、曲
つたり、よじれたり、まるまつたりせず、正常な
形状が維持でき、使用するさいには二枚の剥離性
保護紙のうち一方を容易に剥がして従来同様に露
出した片側の粘着剤層を介して施部に定着してお
き、ついで他方の保護紙を剥がして露出する粘着
剤層を介して簡単に固着できるほか、その構造も
極めて簡単でありその加工も極めて容易にでき
る。

【図面の簡単な説明】

図面は本案の実施例を示し、第１図は一部切欠
斜視図、第２図は第１図の−線断面図、第３
図は変形例を示す断面図、第４〜６図はそれぞれ
変形例を示す要部の平面図である。 １は基材、２は粘着剤層、３はパツド、４は剥
離性保護紙、５は仮着部、４ａは端部、６は把持
部。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 １ 基材の面に粘着剤層と該粘着剤層にパツドを
   有し、これらの上面を覆う剥離性保護紙のそれ
   ぞれの端部がパツドの上面において相互に重な
   り合うように形成した手当用貼付材であつて、
   前記剥離性保護紙の重なり合い部には相互間を
   連結する仮着部が形成されている手当用貼付
   材。 ２ 基材が柔軟性がよく伸縮性のすぐれた薄いプ
   ラスチツクフイルム、編布、織布または不織布
   で形成されている実用新案登録請求の範囲第１
   項記載の手当用貼付材。 ３ パツドが柔軟性、伸縮性のすぐれたウエツ
   ブ、織布、不織布または編布から選ばれる少な
   くとも１種で形成されている実用新案登録請求
   の範囲第１項記載の手当用貼付材。 ４ 重なり合い部に剥離用の把持部を設けている
   実用新案登録請求の範囲第１項記載の手当用貼
   付材。