JP6444126B2 - 光音響装置および光音響波の測定方法 - Google Patents

光音響装置および光音響波の測定方法 Download PDF

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本発明は、光音響装置及びそれを用いた光音響波測定方法に関するものである。
光を用いたイメージング技術の一つとして、光音響イメージング技術がある。光音響イメージングでは、まず、光源から発生したパルス光が被検体に照射される。照射光は被検体内で伝播・拡散し、被検体内の複数の箇所でこの光のエネルギーを吸収して音響波(以降、光音響波と呼ぶ)が発生する。この光音響波をトランスデューサで受信し、処理装置内で受信信号を解析処理することで、被検体内部の光学特性値に関する情報が画像データとして取得される。これにより、被検体内の光学特性値分布が可視化される。
近年、光音響を用いてより微細な光吸収体をイメージングするために、分解能を向上させることが求められている。そして、音を集束させたり、パルス光を集光させたりすることで、被検体表面付近の微細血管等の吸収体を高解像度でイメージングする、光音響顕微鏡の開発が進められている。特許文献1では、パルス光をレンズにより集光させて、被検体を光の焦点位置に配置することにより分解能を向上させている。
また、互いに異なる波長を有する光を照射することにより、被検体内に存在する物質の濃度に関する分布を求めることができる。この場合、波長毎に被検体内の光の吸収係数を求め、それらの値と求める物質固有における光吸収の波長依存性とを用いて、物質の濃度に関する分布を画像化することができる。特に、オキシヘモグロビンHbOとデオキシヘモグロビンHbとの濃度を基に、血液の酸素飽和度を得ることができる。
特表2011−519281
光音響イメージングを生体に用いる場合、拍動、呼吸などの生体の動きが画質の劣化を生じさせる。また、ハンドヘルド型の光音響装置を用いる場合は、術者の手のぶれや、被験者の動きによっても、同様に画質が劣化する。
この画質劣化は、これらの体動により装置の光照射部や探触子と測定対象との位置が測定中にずれてしまうことにより生じる。特許文献1では、測定部と被検体はポリエチレン膜を介して接しており、体動が生じた際に、光照射部や探触子と、測定対象である被検体表面部位との位置関係がずれてしまう。
また、多波長測定により物質の濃度に関する分布を画像化する際は、体動により波長ごとの測定位置がずれてしまうため、算出される濃度分布の精度が悪くなる。
本発明の第一に係る光音響装置は、被検体に向けて光を出射する光出射部と、前記光が照射されることにより前記被検体内で発生する光音響波を受信する変換素子と、前記被検体に接して配置され、前記光と前記光音響波とを透過する透過部材と、前記変換素子から出力される受信信号から前記被検体内の特性値情報を取得する信号処理部と、前記透過部材および前記変換素子のそれぞれが接するように流動性を有する音響マッチング媒体を収納する容器と、介在することで前記光出射部と前記変換素子とが前記容器に固定される走査部と、を備え、前記透過部材は、前記容器の前記被検体側において前記容器に固定されるとともに前記被検体と接する面に粘着性を有することを特徴とする。
また、本発明の第二に係る光音響波の測定方法は、流動性を有する音響マッチング媒体を収納する容器と、光を出射する光出射部と、光音響波を受信する変換素子と、介在することで前記光出射部と前記変換素子とが前記容器に固定される走査部と、前記光と前記光音響波を透過する透過性と粘着性とを有し前記容器に固定される透過部材と、を備える光音響装置を用いた光音響波の測定方法であって、前記透過部材と被検体とを接着させる工程と、前記光出射部を走査しながら前記被検体に前記透過部材を介して光を照射する工程と、前記変換素子を走査しながら前記被検体内で発生する光音響波を前記透過部材を介して受信する工程と、前記変換素子から出力される受信信号から、前記被検体内の特性値情報を取得する工程と、を有し、前記受信する工程は、前記透過部材と前記音響マッチング媒体とを介して、前記光音響波を受信することを特徴とする。
また、本発明の第三に係る光音響波測定方法は、流動性を有する音響マッチング媒体を収納する容器と、光を出射する光出射部と、光音響波を受信する変換素子と、介在することで前記光出射部と前記変換素子とが前記容器に固定される走査部と、前記容器に固定され前記光と前記光音響波を透過する透過性と粘着性とを有し前記容器に固定される透過部材と、を備える光音響装置を用いた光音響波の測定方法であって、前記透過部材と被検体とを接着させる工程と、前記光出射部を走査しながら前記被検体に前記透過部材を介して光を照射する工程と、前記変換素子を走査しながら前記被検体内で発生する光音響波を前記透過部材を介して受信する工程と、前記変換素子から出力される受信信号から、前記被検体内の特性値情報を取得する工程と、を有し、前記受信する工程において前記被験者の体動に起因した前記被検体と前記変換素子との位置ずれが軽減されるように、前記接着させる工程が行われることを特徴とする。また、本発明の第四に係る光音響波測定方法は、流動性を有する音響マッチング媒体を収納する容器と、光を出射する光出射部と、光音響波を受信する変換素子と、介在することで前記光出射部と前記変換素子とが前記容器に固定される走査部と、前記容器に固定され前記光と前記光音響波を透過する透過性と粘着性とを有し前記容器に固定される透過部材と、を備える光音響装置を用いた光音響波の測定方法であって、前記透過部材と被検体とを接着させる工程と、前記光出射部を走査しながら前記被検体に前記透過部材を介して光を照射する工程と、前記変換素子を走査しながら前記被検体内で発生する光音響波を前記透過部材を介して受信する工程と、前記変換素子から出力される受信信号から、前記被検体内の特性値情報を取得する工程と、を有し、前記光を照射する工程において前記被験者の体動に起因した前記被検体と前記光出射部との位置ずれが軽減されるように、前記接着させる工程が行われることを特徴とする。
本発明によれば、測定中の被検体や術者の動きによって生じる、光照射部及び探触子と被検体測定部との位置ずれが軽減され、画質の劣化を抑えることが可能となる。
実施形態1に係る光音響装置の全体構成を示す模式図である。 実施形態1に係る容器を示す模式図である。 実施形態2に係る光音響装置の全体構成を示す模式図である。 実施形態3に係る光音響装置の全体構成を示す模式図である。 実施形態4に係る光音響装置の全体構成を示す模式図である。 実施形態1に係る測定フローの一例を示すフローチャートである。
以下、本発明の実施の形態について、図面を用いて説明する。同一の構成要素には原則として同一の符号を付して、説明を省略する。
本発明の被検体情報取得装置である光音響装置は、光音響波を受信することにより得られる受信信号を用いて、被検体内の複数位置のそれぞれに対応する特性値の情報(特性値情報)を取得する。本明細書において、「光音響波」とは、光を吸収することにより発生する音響波であり、光超音波とも呼ばれる。また、光吸収することにより発生する「音響波」「超音波」、「音波」、「弾性波」と呼ばれる場合もある。
本発明の一態様において取得される特性値情報は、光エネルギーの吸収率を反映している。具体的には、吸収係数や組織を構成する物質の濃度、等に関する特性値がある。物質の濃度に関する情報とは、例えば、酸素飽和度、トータルヘモグロビン濃度、オキシヘモグロビンあるいはデオキシヘモグロビン濃度などである。また、グルコース濃度、コラーゲン濃度、メラニン濃度、脂肪や水の体積分率などでもよい。また、複数位置の特性値を基に、2次元又は3次元の特性値分布データを生成してもよい。分布データは画像データとして生成され得る。
なお、以下の実施形態における被検体情報取得装置は、人や動物の血管疾患や悪性腫瘍などの診断や化学治療の経過観察などを主な目的とする。よって、被検体としては生体の一部、具体的には人や動物の皮膚や皮下部位及び乳房などの検査対象が想定される。特に、皮膚表面から数ミリメートル以内の浅い部位を検査対象とした際に好適に用いることができる。
[実施形態1]
以下、実施形態1の被検体情報取得装置の構成及び処理について説明する。
(全体的な装置構成)
図1は本実施形態の光音響装置の構成を示す模式図である。本実施形態の光音響装置は、光源100、光音響波を受信する変換素子101を備える探触子102及び音響マッチング媒体103が満たされた容器104を備えている。容器104の被検体側の面(以降、底面106と呼ぶ)は、容器の外側つまり被検体105に接する側には、透過性部材として、粘着性を有するフィルム部材が配置されている。
光源100からの光は光導波部107により光出射部108に導かれ、光出射部108から出射される。光出射部108から出射された光109は、底面106を透過して被検体105に照射され、対象部位となる光吸収体110に到達する。光吸収体110としては、典型的には生体内における血管、特に血管内に存在するヘモグロビン等の物質がある。光吸収体110は、光のエネルギーを吸収して、光音響波を発生する。発生した光音響波は、被検体内を伝搬し、底面106を透過して変換素子101に到達する。変換素子101は、光音響波を受信することにより時系列の受信信号を出力する。出力された受信信号は、信号処理部111に入力される。信号処理部111には、照射された光によって生じる受信信号が順次入力される。
なお、光音響装置が光音響顕微鏡等である場合は、探触子が備える変換素子101は1つでもよいが、光音響装置が乳房等の被検体を検査する生体情報取得装置である場合は、探触子102が備える変換素子101は複数設けられていることが好ましい。また、光出射部108や探触子102等の測定部112を走査しながら測定するための走査機構113を備える。また、光音響装置内の各構成ブロックを制御するための制御部114を備える。制御部114は各構成ブロックに必要な制御信号やデータを供給する。具体的には、光源100へ発光を指示する信号や、変換素子101の受信制御信号及び走査機構113の制御信号を供給する。また、信号処理部111の信号増幅制御、AD変換タイミング制御、受信信号の記憶制御、被検体内の特性値情報の生成などを行う。信号処理部111において生成された被検体内の特性値情報は、画像表示部115に表示される。
以下、本実施形態の具体的な構成例を説明する。
(容器及びフィルム)
走査機構113は探触子102や光出射部108を走査し、これにより被検体105上の測定点を走査しながら光音響波測定を行う。この際、光音響波を受信するために、変換素子101の表面は音響マッチング媒体103に浸されている。また、音響マッチング媒体103は探触子102を走査するために、流動性があるものを用いる。このような音響マッチング媒体103として、水や超音波ジェル、ひまし油などが使用可能である。流動性があり音響インピーダンスが被検体に近いものであれば、これら以外の材料を使用してもよい。音響マッチング媒体103が溜められた容器104の底面106には、発生した光音響波及び照射光109を透過するフィルム部材を用いる。さらに、フィルム部材の被検体105側は粘着性を有する。この粘着性により、被検体105の表面部(例えば生体であれば皮膚)と容器104の底面は固定され、被検体の表面近傍の測定領域と容器104との位置関係は一定に保たれる。
また、図1には図示していないが、探触子102の走査位置と容器104との位置関係は1対1に対応するように構成される。例えば走査機構113を介して測定部112と容器104が固定された構成が考えられる。このような構成及び粘着性の部材を用いることで、測定時において、被検体の表面近傍の測定領域と探触子102の測定位置との位置関係が、被検体110の動きによってずれることを抑制することができる。
図2は、容器104の構成を示し、(a)は、図1で紙面上側から見た正面図、(b)は紙面表側から見た側面図である。フィルム部材124は、容器104の枠部121の開口部分に設けられたパッキン122と固定部123との間で、その端部が固定される。また、パッキン122や固定部123を用いず、接着剤により、フィルム部材124の端部を、枠部121の開口部分に直接貼りつけてもよい。
フィルム部材としては、片側の面に粘着性を有し、光音響波及び照射光109を透過する部材を用いる。光音響波及び照射光109の透過率は、70%以上100%未満で、より好ましくは、80%以上100%未満である。また、粘着性は、被検体110の動きによって容器104がずれることなく、且つ、容器104を取り外す時に、被検体110の皮膚に損傷を与えない程度が好ましい。即ち、フィルム部材の片側の面の粘着力は、0.1〜10.0(N/10mm)(JIS規格に準じて、ステンレスの被着体に対して10mm幅のサンプルを、毎分30cm、180°の角度で剥がしたときの力)が好ましい。さらにフィルム部材は防水性を有することが好ましい。このようなフィルム部材として例えば、基材としてポリウレタンフィルムを用い、片側に粘着剤としてアクリル系粘着剤を用いたフィルムなどが考えられる。基材としてはポリエチレン、ポリ塩化ビニリデン、ポリ塩化ビニール、またはポリオレフィンなどのフィルムを用いることも可能である。
底面106の透過性部材としては、フィルムが好適であるが、片側に粘着性を有し、かつ発生した光音響波及び照射光109を透過する部材であればよく、例えばポリウレタン系のゲル部材を用いることも可能である。この際、音響マッチング媒体103が染み出して漏れないように、音響マッチング媒体103としては疎水性の媒体を用いることが好ましい。例えば、ひまし油を用いることが可能である。また、ポリウレタン系ゲル表面の粘着性は、ポリウレタンの水酸基の比率により制御する。一方、疎水性のゲルを用いる場合は、音響マッチング媒体103は水や超音波ゲルなどを用いることが好ましい。
(走査機構、走査方法)
図1においては、走査機構113は探触子102と光出射部108を走査し、これにより被検体105上の測定点を走査しながら測定を行う構成を示している。しかし、必ずしもこのような構成をとる必要はなく、被検体105上の測定点を走査しながら測定を行う事が出来ればよい。このような構成として、光出射部108からの照射光109は被検体105に広い範囲で照射し、走査機構113は探触子102のみを走査することで測定点を走査することも可能である。また、探触子102は広範囲の光音響波を受信可能なもの(例えば、フォーカス範囲の広いシングルトランスデューサーやアレイ型トランスデューサー)を用いて固定してもよい。光出射部108からの照射光109は集光させて被検体105に照射し、走査機構113は光出射部108のみを走査することで測定点を走査することも可能である。
走査機構113が探触子102や光出射部108を走査する走査方法として、探触子102や光出射部108の位置を変えて走査することも、角度を変えて走査することも可能である。さらに、走査機構113は、探触子102や光出射部108を直接走査せずに、被検体105上の測定点を走査することも可能である。例えば、光音響波や照射光109を反射するミラーを用いて、このミラーを動かすことにより、照射光109の照射位置や光音響波の検出位置を走査する。このような構成をとることで、測定点を走査しながら測定を行う事が可能となる。この場合も、探触子102や光出射部108を直接走査する場合と同様に、照射光109と光音響波の検出位置両方を走査することも、そのうちの片方のみを走査することも可能である。走査の際には、ミラーの角度を変えて走査することも、ミラーの位置を変えて走査することも可能である。このようなミラーとして、ガルバノミラーやMEMSミラーなどを用いることが可能である。
(光源)
光源100は、ナノ秒からマイクロ秒オーダーのパルス光を発生可能なパルス光源が好ましい。具体的なパルス幅としては、1〜100ナノ秒程度のパルス幅が使われる。また、波長としては400nmから1600nm程度の範囲の波長が使われる。特に、生体表面近傍の血管を高解像度でイメージングする際は可視光領域を用いることが好ましい。また、テラヘルツ波、マイクロ波、ラジオ波領域の使用も可能である。具体的な光源100としては、レーザーが好ましい。レーザーとしては、固体レーザー、ガスレーザー、色素レーザー、半導体レーザーなど様々なレーザーを使用することができる。特に、Nd:YAGレーザーやアレクサンドライトレーザーなどのパルスレーザーが好ましい。また、Nd:YAGレーザー光を励起光とするTi:saレーザーやOPO(Optical Parametric Oscillators)レーザーを用いてもよい。また、レーザーの代わりに発光ダイオードなどを用いることも可能である。
また、複数波長の光を用いて測定する際には、発振する波長の変換が可能なレーザーがより好ましい。ただし、複数波長を被検体108に照射できればよいため、互いに異なる波長の光を発振する複数台のレーザーを、それぞれ発振切り替えを行いながら、もしくは交互に照射しながら用いることも可能である。複数台のレーザーを用いた場合もそれらをまとめて光源として表現する。
(光導波部、光出射部)
光源100から被検体105までは、光導波部107と光出射部108により光が伝達される。光導波部105は光ファイバーを用いることが好ましい。しかし、光源100から被検体105まで光が伝達されればよいため、光導波部105及び光出射部106は、レンズ、ミラー等の光学素子を組み合わせて用いることもできる。さらに、光源100から直接被検体に光照射することも可能である。また、光音響顕微鏡においては、解像度を上げるためにレンズ等でビーム光の径をフォーカスして照射することが好ましい。一方、広い範囲に照射光109を照射する際は、光出射部106はレンズ等によりビーム光の径を広げて照射することが好ましい。
(探触子)
探触子102は、1つ以上の変換素子101を備える。変換素子101は、チタン酸ジルコン酸鉛(PZT)などの圧電現象を用いた圧電素子、光の共振を用いた変換素子、CMUT等の静電容量型の変換素子など、音響波を受信して電気信号に変換できるものであればどのような変換素子を用いてもよい。複数の変換素子115を備える場合は、1Dアレイ、1.5Dアレイ、1.75Dアレイ、2Dアレイ、と呼ばれるような平面又は曲面内に並ぶように配置されることが好ましい。特に、光音響顕微鏡の場合は、探触子102はフォーカス型探触子とすることが好ましい。変換素子101が一つの場合は音響レンズを変換素子101に設けることにより、音響波をフォーカスする。また、変換素子101が複数の場合は、単一の音響レンズやアレイ型の音響レンズを用いて音響波をフォーカスすることが可能であるが、各変換素子ごとに、遅延時間を調整して受信することによりフォーカスすることも可能である。また、探触子102内には、変換素子101から出力されるアナログ信号を増幅する増幅器を設けてもよい。
(信号処理部)
信号処理部111は信号収集部と信号解析部に分かれる。信号収集部としては、一般的にDAS(Data Acquisition System)と呼ばれる回路を用いることができる。具体的には、信号収集部は、受信信号を増幅する増幅器、アナログの受信信号をデジタル化するAD変換器、受信信号を記憶するメモリ等を含む。メモリは、典型的にはROM、RAM、及びハードディスクなどの記憶媒体から構成される。なお、メモリは、1つの記憶媒体から構成されるだけでなく、複数の記憶媒体から構成されていてもよい。
信号解析部としては、CPUやGPU(Graphics Processing Unit)等のプロセッサ、FPGA(Field Programmable Gate Array)チップ等の演算回路を用いることができる。なお、1つのプロセッサや演算回路から構成されるだけでなく、複数のプロセッサや演算回路から構成されていてもよい。また、信号解析部は、受信信号、生成された分布データ、表示画像データ、各種測定パラメーター等を記憶するメモリを備えていてもよい。メモリは、典型的には1つ以上のROM、RAM、及びハードディスクなどの記憶媒体から構成される。
(画像化方法)
信号解析部は、信号収集部から出力される受信信号を用いて、被検体内の特性値情報を位置毎に取得する。被検体内の特性値情報の一例として、発生した光音響波の音圧分布が挙げられる。光音響顕微鏡の場合は、信号解析部は、得られた受信信号を時間変化に対して包絡線検波した後、光パルス毎の信号における時間軸方向を奥行き方向に変換して、空間座標上にプロットする。これを走査位置毎に行うことにより、音圧分布データを構成する。一方、光音響トモグラフィーの場合は、チャネル毎の得られた受信信号を用いて画像再構成を行うことにより、2次元又は3次元の空間座標上の位置に対応する発生音圧のデータ(分布データ)を求める。画像再構成手法としては、米国特許第5713356号明細書に記載されているUniversal Back Projection(UBP)や、Filtered Back Projection(FBP)等の公知の再構成手法を用いることができる。また、整相加算(Delay and Sum)処理を用いてもよい。
また、複数波長により測定した場合は、波長毎に被検体内の光学吸収特性に関わる値を求め、それらの値と求める物質固有の光学吸収特性の波長依存性とを用いて、物質の濃度に関する分布データを構成する。例えば、オキシヘモグロビンHbOとデオキシヘモグロビンHbとの濃度を計算し、血液の酸素飽和度分布データを構成する。
(制御部)
制御部114についても、信号処理部111と同様にCPUやGPU等のプロセッサ、FPGAチップ等の回路を1つ又は複数組み合わせて構成することができる。また、各種測定パラメーター等を記憶するメモリを備えていてもよい。メモリは、典型的には1つ以上のROM、RAM、及びハードディスクなどの記憶媒体から構成される。
(表示部)
表示部115は、LCD(Liquid Crystal Display)やCRT(Cathode Ray Tube)、有機ELディスプレイ等のディスプレイを用いることができる。なお、表示部115は、本実施形態の光音響装置が備える構成とはせずに、別に用意して光音響装置に接続しても良い。
(ハンドヘルド型)
また、本実施形態をハンドヘルド型の光音響装置として用いることも可能である。その際は、例えば点線116で囲まれた部材を一つの筺体により保持することでハンドヘルド型の装置を構成することができる。この際、筺体116が被検体105に接する面は底面106となり、粘着性を有するフィルム部材やゲル部材を用いる。
(測定フローチャート)
本実施形態の測定フローを図6に示す。S501のステップでは、粘着性を有するフィルム部材の粘着面と被検体表面とを 接着し、被検体の表面近傍の測定領域と装置116とを固定する。S502のステップでは、光源100が光照射を開始して、光音響測定が開始される。S503のステップでは、走査機構113により測定点を走査しながら測定を行う。S504のステップでは、変換素子101から出力される時系列の受信信号を用いて信号処理を行い光音響画像データを作成する。S505のステップでは、S504において作成された画像データを画像表示部115に表示する。S506のステップでは、フィルム部材の粘着面を被検体から剥離する。ただし、S506の工程はS503において測定が終了した後であれば、どのタイミングで行ってもよい。
このような実施形態に示された光音響装置を用いることで、測定中の被検体や術者の動きによって生じる、光照射部及び探触子と被検体測定部との位置ずれを軽減し、画質の劣化を抑えることが可能となる。
[実施形態2]
本発明の実施形態2における被検体情報取得装置の構成及び処理について説明する。
本実施形態は、フォーカス型探触子を用いて、解像度の高い光音響画像を取得する、光音響顕微鏡に関するものである。図3は本実施形態の光音響顕微鏡の構成を示す模式図である。なお、図1に示した装置と同様の構成要素には同一の符号を付して、詳しい説明を省略する。また、本実施形態における各構成の具体的な構成例に関して、実施形態1と同様のものは、説明を省略する。
本実施形態の光音響顕微鏡は、光源100、光音響波を受信する変換素子201を備えるフォーカス型探触子202、及び音響マッチング媒体203が満たされた容器204を備えている。容器204は、実施形態1と同様のものが用いられ、底面206は、容器の外側つまり被検体105に接する側に粘着性を有するフィルム部材となっている。光源100からの光は光導波部107により光出射部208に導かれる。光出射部208から出射された光209は光学部材217及び光学部材218により、被検体内で対象部位としての光吸収体110近傍に集光される。その際、底面206を透過して被検体105に照射される。光学部材217としてはアキシコンミラー、光学部材218としては光学ミラー等を用いることが可能である。
光吸収体110としては、典型的には生体内における血管、特に血管内に存在するヘモグロビン等の物質、腫瘍などがある。光吸収体110は、光のエネルギーを吸収して、光音響波をそれぞれ発生する。発生した光音響波は、被検体内を伝搬し、底面206を透過して変換素子201に到達する。変換素子201は、光音響波をフォーカスして受信することにより時系列の受信信号を出力する。変換素子201は音響波をフォーカスするような音響レンズを備えていることが好ましい。出力された受信信号は、信号処理部111に入力される。信号処理部111には、照射されたパルス光によって生じる受信信号が順次入力される。
また、光出射部208や探触子202等の測定部212を走査しながら測定するための走査機構213を備える。また、光音響装置内の各構成ブロックを制御するための制御部114を備える。制御部114は各構成ブロックに必要な制御信号やデータを供給する。具体的には、光源100へ発光を指示する信号や、変換素子201の受信制御信号及び走査機構213の制御信号を供給する。また、信号処理部111の信号増幅制御、AD変換タイミング制御、受信信号の記憶制御、被検体内の特性値情報の生成などを行う。信号処理部111において生成された被検体内の特性値情報は、画像表示部115に表示される。
図3に示されるように、走査機構213は測定部212を走査し、これにより被検体105上の測定点を走査しながら測定を行う構成を示している。しかし、必ずしもこのような構成をとる必要はなく、被検体105上の測定点を走査しながら測定を行う事が出来ればよい。
信号処理部111は、得られた受信信号を時間変化に対して包絡線検波した後、光パルス毎の信号における時間軸方向を奥行き方向に変換して、空間座標上にプロットする。これを走査位置毎に行うことにより、音圧分布データを構成する。また、複数波長により測定した場合は、波長毎に被検体内の光学吸収特性に関わる値を求め、それらの値と求める物質固有の光学吸収特性の波長依存性とを用いて、物質の濃度に関する分布を画像化する。例えば、オキシヘモグロビンHbOとデオキシヘモグロビンHbとの濃度を計算し、血液の酸素飽和度分布データを構成する。
また、本実施形態をハンドヘルド型の光音響装置として用いることも可能である。その際は、例えば点線216で囲まれた部材を一つの筺体により保持することでハンドヘルド型の装置を構成することができる。この際、筺体216が被検体105に接する面は底面206となり、粘着性を有するフィルム部材やゲル部材を用いる。その他の具体的な構成例や信号処理に関しては前述した通りである。このような実施形態に示された光音響顕微鏡を用いることで、測定中の被検体や術者の動きによって生じる、光照射部及び探触子と被検体測定部との位置ずれを軽減し、画質の劣化を抑えることが可能となる。
[実施形態3]
本発明の実施形態3における被検体情報取得装置の構成及び処理について説明する。
本実施形態は、照射光をフォーカスして被検体に照射することにより、解像度の高い光音響画像を取得する、光音響顕微鏡に関するものである。図4は本実施形態の光音響顕微鏡の構成を示す模式図である。なお、図1に示した装置と同様の構成要素には同一の符号を付して、詳しい説明を省略する。また、本実施形態における各構成の具体的な構成例に関しては、実施形態1及び実施形態2と同様のものは説明を省略する。
本実施形態の光音響顕微鏡は、光源100、光音響波を受信する変換素子301を備える探触子302、及び音響マッチング媒体303が満たされた容器304を備えている。容器304は、実施形態1と同様のものが用いられ、底面306は、容器の外側つまり被検体105に接する側に粘着性を有するフィルム部材となっている。光源100からの光は光導波部107により光出射部308に導かれる。光出射部308から出射された光309は光学レンズ317により、被検体内105の対象部位に集光される。その際、底面306を透過して被検体105に照射される。光学レンズ317としては対物レンズを用いることが好ましい。
光吸収体110としては、典型的には生体内における血管、特に血管内に存在するヘモグロビン等の物質、腫瘍などがある。光吸収体110は、光のエネルギーを吸収して、光音響波をそれぞれ発生する。発生した光音響波は、被検体内を伝搬し、底面306を透過して変換素子301に到達する。変換素子301は、光音響信号を受信することにより時系列の受信信号を出力する。変換素子301は音響波をフォーカスするような音響レンズを備えていることが好ましい。出力された受信信号は、信号処理部111に入力される。信号処理部111には、照射されたパルス光によって生じる受信信号が順次入力される。
また、光出射部308や探触子302等の測定部312を走査しながら測定するための走査機構313を備える。また、光音響装置内の各構成ブロックを制御するための制御部114を備える。制御部114は各構成ブロックに必要な制御信号やデータを供給する。具体的には、光源100へ発光を指示する信号や、変換素子301の受信制御信号及び走査機構313の制御信号を供給する。また、信号処理部111の信号増幅制御、AD変換タイミング制御、受信信号の記憶制御、被検体内の特性値情報の生成などを行う。信号処理部111において生成された被検体内の特性値情報は、画像表示部115に表示される。
図4に示されるように、走査機構313は探触子302と光出射部308を走査し、これにより被検体305上の測定点を走査しながら測定を行う構成を示している。しかし、必ずしもこのような構成をとる必要はなく、被検体105上の測定点を走査しながら測定を行う事が出来ればよい。
このような構成として、探触子302は広範囲の光音響波を受信可能なもの(例えば、フォーカス範囲の広いシングルトランスデューサーやアレイ型トランスデューサー)を用いて固定してもよい。光出射部308からの照射光309は集光させて被検体105に照射し、走査機構313は光出射部308のみを走査することで測定点を走査することも可能である。走査機構313が照射光309を走査する走査方法として、光出射部308の位置を変えて走査することも、角度を変えて走査することも可能である。さらに、走査機構313は、光出射部308を直接走査せずに、被検体105上の測定点を走査することも可能である。例えば、照射光309を反射するミラーを用いて、このミラーを動かすことにより、照射光309の照射位置を走査する。このような構成をとることで、測定点を走査しながら測定を行う事が可能となる。
また、本実施形態をハンドヘルド型の光音響装置として用いることも可能である。その際は、例えば点線316で囲まれた部材を一つの筺体により保持することでハンドヘルド型の装置を構成することができる。この際、筺体316が被検体105に接する面は底面306となり、粘着性を有するフィルム部材やゲル部材を用いる。その他の具体的な構成例や信号処理に関しては前述した通りである。このような実施形態に示された光音響顕微鏡を用いることで、測定中の被検体や術者の動きによって生じる、光照射部及び探触子と被検体測定部との位置ずれを軽減し、画質の劣化を抑えることが可能となる。
[実施形態4]
本発明の実施形態4における被検体情報取得装置の構成及び処理について説明する。
図5は本実施形態の光音響装置の構成を示す模式図である。なお、図1に示した装置と同様の構成要素には同一の符号を付して、詳しい説明を省略する。また、本実施形態における各構成の具体的な構成例に関しては、実施形態1と同様のものは説明を省略する。
本実施形態の光音響装置は、光源100、光音響波を受信する変換素子401を備える探触子402を備えている。また、被検体105に接する側に、粘着性を有するゲル部材406を備えている。光源100からの光は光導波部107により光出射部408に導かれる。光出射部408から出射された光409は、被検体内105の対象部位に集光される。その際、ゲル部材406を透過して被検体105に照射される。光吸収体110は、光のエネルギーを吸収して、光音響波をそれぞれ発生する。発生した光音響波は、被検体内を伝搬し、ゲル部材406を透過して変換素子401に到達する。
変換素子401は、光音響信号を受信することにより時系列の受信信号を出力する。出力された受信信号は、信号処理部111に入力される。信号処理部111には、照射されたパルス光によって生じる受信信号が順次入力される。光出射部408を走査しながら測定するための走査機構413を備える。走査機構413を含む測定部は筺体416によって位置関係が保たれている。また、光音響装置内の各構成ブロックを制御するための制御部114を備える。制御部114は各構成ブロックに必要な制御信号やデータを供給する。信号処理部111において生成された被検体内の特性値情報は、画像表示部115に表示される。
走査機構113は光出射部408を走査し、これにより被検体105上の測定点を走査しながら測定を行う。この際、光音響波を受信するために、変換素子401とゲル部材406とは接している。ゲル部材406の被検体105側は粘着性を有する。この粘着性により、被検体105の表面部(例えば生体であれば皮膚)と筺体416の底面は固定され、被検体の表面近傍の測定領域と筺体416との位置関係は一定に保たれる。このような構成及び粘着性の部材を用いることで、測定時において、被検体と測定位置との位置関係が、被検体110の動きによってずれることを抑制することができる。
ゲル部材406としては、片側の面に粘着性を有し、光音響波及び照射光109を透過する部材を用いる。光音響波及び照射光109の透過率や、粘着力は、実施形態1で用いられるフィルム部材と同じである。例えばポリウレタン系のゲルを用いることが可能である。ポリウレタン系ゲル表面の粘着性は、ポリウレタンの水酸基の比率により制御する。
走査機構413は、被検体105上の測定点を走査しながら測定を行う事が出来ればよい。このような構成として、探触子302は広範囲の光音響波を受信可能なもの(例えば、フォーカス範囲の広いシングルトランスデューサーやアレイ型トランスデューサー)を用いて固定してもよい。光出射部408からの照射光409は集光させて被検体105に照射し、走査機構413は光出射部408のみを走査することで測定点を走査することが可能である。
走査機構413が照射光409を走査する走査方法として、光出射部408の位置を変えて走査することも、角度を変えて走査することも可能である。さらに、走査機構413は、光出射部408を直接走査せずに、被検体105上の測定点を走査することも可能である。例えば、照射光409を反射するミラーを用いて、このミラーを動かすことにより、照射光409の照射位置を走査する。このような構成をとることで、測定点を走査しながら測定を行う事が可能となる。また、アレイ型のトランスデューサを用い、各変換素子ごとに遅延時間を調整して受信することにより光音響波のフォーカス位置を変えることで、測定点を走査することも可能である。その際には、照射光409は集光して走査してもよいし、ビームを広げて照射位置は固定してもよい。
また、本実施形態をハンドヘルド型の光音響装置として用いることも可能である。その際は、例えば点線416で囲まれた筺体を術者は保持することで測定を行う。その他の具体的な構成例や信号処理に関しては前述した通りである。このような実施形態に示された光音響顕微鏡を用いることで、測定中の被検体や術者の動きによって生じる、光照射部及び探触子と被検体測定部との位置ずれを軽減し、画質の劣化を抑えることが可能となる。

Claims (23)

  1. 被検体に向けて光を出射する光出射部と、
    前記光が照射されることにより前記被検体内で発生する光音響波を受信する変換素子と、
    前記被検体に接して配置され、前記光と前記光音響波とを透過する透過部材と、前記変換素子から出力される受信信号から前記被検体内の特性値情報を取得する信号処理部と、前記透過部材および前記変換素子のそれぞれが接するように流動性を有する音響マッチング媒体を収納する容器と、介在することで前記光出射部と前記変換素子とが前記容器に固定される走査部と、を備え、前記透過部材は、前記容器の前記被検体側において前記容器に固定されるとともに前記被検体と接する面に粘着性を有することを特徴とする光音響装置。
  2. 前記被検体と接する面は、0.1〜10.0(N/10mm)の粘着力を有することを特徴とする請求項1に記載の光音響装置。
  3. 前記容器は開口部が設けられており、
    前記透過部材は、前記開口部と重なる位置において、前記容器に固定されていることを特徴とする請求項1または2に記載の光音響装置。
  4. 前記変換素子は、前記透過部材と前記音響マッチング媒体とを介して、前記被検体からの前記光音響波を受信することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の光音響装置。
  5. 前記容器の前記被検体側の面が前記透過部材であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の光音響装置。
  6. 前記透過部材は、少なくとも片側に粘着性を有するフィルム部材であることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の光音響装置。
  7. 前記フィルム部材は、防水性を有することを特徴とする請求項6に記載の光音響装置。
  8. 前記フィルム部材は、フィルム状の基材と、前記基材の一方の側に設けられた粘着剤と、を有することを特徴とする請求項6または7に記載の光音響装置。
  9. 前記基材はポリウレタンフィルム、ポリエチレン、ポリ塩化ビニリデン、ポリ塩化ビニール、及び、ポリオレフィンの少なくともいずれかであり、前記粘着剤はアクリル系粘着剤であることを特徴とする請求項8に記載の光音響装置。
  10. 前記変換素子は、前記透過部材に接することを特徴とする請求項1乃至9のいずれか1項に記載の光音響装置。
  11. 前記透過部材は、ゲル部材を含むことを特徴とする請求項1乃至10のいずれか1項に記載の光音響装置。
  12. 前記ゲル部材は、ポリウレタン系のゲル部材であることを特徴とする請求項11に記載の光音響装置。
  13. 前記被検体内の特性値情報を表示するための画像表示部を備えていることを特徴とする請求項1乃至12の何れか1項に記載の光音響装置。
  14. 前記透過部材の光及び光音響波の透過率は、70%以上100%未満であることを特徴とする請求項1乃至13の何れか1項に記載の光音響装置。
  15. 光を発生する光源と、前記光源からの光を前記光出射部に導く光導波部とを、さらに備えることを特徴とする請求項1乃至14のいずれか1項に記載の光音響装置。
  16. 流動性を有する音響マッチング媒体を収納する容器と、光を出射する光出射部と、光音響波を受信する変換素子と、介在することで前記光出射部と前記変換素子とが前記容器に固定される走査部と、前記光と前記光音響波を透過する透過性と粘着性とを有し前記容器に固定される透過部材と、を備える光音響装置を用いた光音響波の測定方法であって、前記透過部材と被検体とを接着させる工程と、前記光出射部を走査しながら前記被検体に前記透過部材を介して光を照射する工程と、前記変換素子を走査しながら前記被検体内で発生する光音響波を前記透過部材を介して受信する工程と、前記変換素子から出力される受信信号から、前記被検体内の特性値情報を取得する工程と、
    を有し、前記受信する工程は、前記透過部材と前記音響マッチング媒体とを介して、前記光音響波を受信することを特徴とする光音響波の測定方法。
  17. 流動性を有する音響マッチング媒体を収納する容器と、光を出射する光出射部と、光音響波を受信する変換素子と、介在することで前記光出射部と前記変換素子とが前記容器に固定される走査部と、前記容器に固定され前記光と前記光音響波を透過する透過性と粘着性とを有し前記容器に固定される透過部材と、を備える光音響装置を用いた光音響波の測定方法であって、
    前記透過部材と被検体とを接着させる工程と、前記光出射部を走査しながら前記被検体に前記透過部材を介して光を照射する工程と、前記変換素子を走査しながら前記被検体内で発生する光音響波を前記透過部材を介して受信する工程と、前記変換素子から出力される受信信号から、前記被検体内の特性値情報を取得する工程と、
    を有し、前記受信する工程において前記被験者の体動に起因した前記被検体と前記変換素子との位置ずれが軽減されるように、前記接着させる工程が行われることを特徴とする光音響波の測定方法。
  18. 流動性を有する音響マッチング媒体を収納する容器と、光を出射する光出射部と、光音響波を受信する変換素子と、介在することで前記光出射部と前記変換素子とが前記容器に固定される走査部と、前記容器に固定され前記光と前記光音響波を透過する透過性と粘着性とを有し前記容器に固定される透過部材と、を備える光音響装置を用いた光音響波の測定方法であって、
    前記透過部材と被検体とを接着させる工程と、前記光出射部を走査しながら前記被検体に前記透過部材を介して光を照射する工程と、前記変換素子を走査しながら前記被検体内で発生する光音響波を前記透過部材を介して受信する工程と、前記変換素子から出力される受信信号から、前記被検体内の特性値情報を取得する工程と、
    を有し、前記光を照射する工程において前記被験者の体動に起因した前記被検体と前記光出射部との位置ずれが軽減されるように、前記接着させる工程が行われることを特徴とする光音響波の測定方法。
  19. 前記透過部材は、少なくとも一方の面において前記粘着性を有しており、
    前記透過部材と前記被検体とを接着させる工程は、前記粘着性を有する側の面を前記被検体に接触させて行うことを特徴とする請求項16乃至18のいずれか1項に記載の光音響波の測定方法。
  20. 前記光音響装置は、流動性を有する音響マッチング媒体を収納する容器をさらに備え、前記受信する工程は、前記透過部材と前記音響マッチング媒体とを介して、前記光音響波を受信することを特徴とする請求項17または18に記載の光音響波の測定方法。
  21. 前記受信する工程は、前記透過部材と前記被検体とを接着させる工程の後で行われることを特徴とする請求項16乃至20のいずれか1項に記載の光音響波の測定方法。
  22. 前記受信する工程において前記被験者の体動に起因した前記被検体と前記変換素子との位置ずれが軽減されるように、前記接着させる工程が行われることを特徴とする請求項16または18に記載の光音響波の測定方法。
  23. 前記光を照射する工程において前記被験者の体動に起因した前記被検体と前記光出射部との位置ずれが軽減されるように、前記接着させる工程が行われることを特徴とする請求項16または17に記載の光音響波の測定方法。
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