JP2018082999A - 超音波プローブ - Google Patents

超音波プローブ Download PDF

Info

Publication number
JP2018082999A
JP2018082999A JP2016229310A JP2016229310A JP2018082999A JP 2018082999 A JP2018082999 A JP 2018082999A JP 2016229310 A JP2016229310 A JP 2016229310A JP 2016229310 A JP2016229310 A JP 2016229310A JP 2018082999 A JP2018082999 A JP 2018082999A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
light
subject
light emitting
ultrasonic probe
ultrasonic
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2016229310A
Other languages
English (en)
Inventor
伸司 大石
Shinji Oishi
伸司 大石
千徳 孝一
Koichi Chitoku
孝一 千徳
大介 岩瀬
Daisuke Iwase
大介 岩瀬
時田 俊伸
Toshinobu Tokita
俊伸 時田
卓郎 宮里
Takuro Miyazato
卓郎 宮里
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Canon Inc filed Critical Canon Inc
Priority to JP2016229310A priority Critical patent/JP2018082999A/ja
Priority to US15/817,982 priority patent/US20180146950A1/en
Publication of JP2018082999A publication Critical patent/JP2018082999A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Ultra Sonic Daignosis Equipment (AREA)

Abstract

【課題】 被検体への接触状態によらず、被検体に十分な光量を照射することのできる超音波プローブを提供すること。【解決手段】 被検体への接触状態に関する情報に基づき制御された光量の光を、複数の光出射端部から出力するように構成されているハンドヘルド型の超音波プローブ。【選択図】 図1

Description

本発明はハンドヘルド型の超音波プローブに関する。
被検体内の吸収係数などの光学特性値を求める方法の1つとして、超音波を利用した光音響トモグラフィー(Photo Acoustic Tomography、以下、PATと略す)がある。PATを利用した装置(以下、光音響装置と略す)は、少なくとも光源およびプローブ(探触子)とを有する。
まず、光源から発生したパルス光が生体に照射されると、光は被検体内を拡散しながら伝搬する。被検体内の光吸収体は、伝搬してきた光を吸収して光音響波(典型的には超音波)を発生する。この光音響波を探触子して検出信号を出力し、検出信号を解析することにより、被検体内の光吸収体に起因した初期音圧分布を得ることができる。PATにおいて光吸収により被検体内の光吸収体から得られる超音波の音圧Pは次式で表すことができる。
P=Г・μ・Φ (1)
上記式(1)において、Pは初期音圧である。Гは弾性特性値であるグリューナイゼン係数であり、体積膨張係数βと音速cの二乗の積を比熱Cで割ったものである。μは光吸収体の吸収係数、Φは光吸収体に吸収される光量である。この式から分かるように、任意の位置の初期音圧に対して、その位置に到達する光量を考慮することにより、吸収係数を得ることができる。吸収係数は光吸収体によって異なるため、被検体の吸収係数の分布を得ることで、被検体を構成する光吸収体の分布、例えば血管の分布などがわかる。
特許文献1には、音響波検出部の傾斜と同期して、発光素子の光軸を傾斜させる機構を備えた光音響探触子が開示されている。具体的には、音響波検出部の両側面に、発光素子を備えた光源部が設けられ、音響波検出部の傾きに合わせて、光源部の傾きが変わることで、発光素子の光軸の傾きが変わる構成が開示されている。
特開2016−49191号公報
しかし、本発明者らは、特許文献1に開示の光音響探触子には課題が生じることを見いだした。すなわち、音響波検出部を大きく傾けた場合や、腕など曲率の高い被検体を観測対象とする場合、一方の光源部が被検体と非接触状態になり、一方の光源部からの光が被検体に照射されず、被検体に照射される光量が低下する、という課題が生じる。
そこで、本発明は被検体への接触状態によらず、被検体に十分な光量を照射することのできる超音波プローブを提供することを目的とする。
本発明に係るハンドヘルド型の超音波プローブは、被検体へ光を照射するための光出射部、前記被検体への光の照射により発生する超音波を受信するための超音波受信部、
及び前記被検体と前記超音波プローブとの接触状態に関する情報を取得する取得手段を備え、前記光出射部は、出力される光量が独立して制御される複数の光出射端部を含み構成され、且つ前記接触状態に関する情報に基づき制御された光量の光を、前記複数の光出射端部から出力するように構成されていることを特徴とする。
本発明に係る超音波プローブによれば、被検体への接触状態によらず、被検体に十分な光強度の光を照射することができる。
本発明の実施形態に係る超音波プローブを示す図 本発明の第一の実施形態に係る超音波プローブ 従来の超音波プローブの課題を示す図 光源を外部に配置した本発明の第一の実施形態による超音波プローブ 本発明の第二の実施形態に係る超音波プローブ 曲率の大きい被検体での、本発明の第二の実施形態に係る超音波プローブ 本発明の第三の実施形態に係る超音波プローブ 本発明の実施形態に係る超音波プローブの断面図
以下、本発明の実施形態の超音波プローブを図1に示すが、一例であり、これらに限られない。本実施形態に係る超音波プローブ100は、被検体103へ光を照射するための光出射部101、被検体103への光の照射により発生する超音波を受信するための超音波受信部102を備える。さらに、被検体103と超音波プローブ100との接触状態に関する情報を取得する取得手段104を備え、光出射部101は、出力される光量(光強度)が独立して制御される複数の光出射端部105a、105bを含み構成されている。そして、取得手段104で取得した接触状態に関する情報に基づき制御された光量の光を、複数の光出射端部105a、105bから出力するように構成されている。
被検体103と超音波プローブ100との接触状態に関する情報に基づいて、被検体103に照射する光量を調整できるため、被検体103への接触状態によらず、被検体に十分な光量の光を照射できる。例えば、被検体103に対して、超音波プローブ100が傾くなどして、一部が非接触状態となった場合、被検体103に照射される光量が減り、被検体の情報を取得するために十分な超音波を発生させられないことがある。そこで、超音波プローブ100が被検体103に対して非接触状態である、接触が十分でない、などの接触状態に関する情報に基づいて、光出射端部105a、bから出る光の光量を増やすなどの制御を行う。その結果、被検体103に照射される光量を十分なものとすることができ、被検体に関する情報を得るための十分な超音波を発生させ、検出することができる。
本発明の実施形態に係る超音波プローブ100において、接触状態に関する情報とは、超音波プローブが被検体103に接触状態にあるか非接触状態にあるかという情報だけでなく、接触の強さ(程度)も含む概念である。
また、接触状態に関する情報を取得する取得手段104として、被検体103が超音波プローブ100に押し付けられる際の接触圧を検出するセンサ(荷重センサ)、接触の強さの変化に伴う変位を検出する変位センサ等を含む手段が挙げられる。また、取得手段104は、超音波プローブ100の被検体103に接する面の全体が、被検体に接している状態から、非接触の状態に変わるにつれて生じる超音波プローブ100の傾きの変化に関する情報を取得する傾きセンサであってもよい。また、図1では接触状態に関する情報を取得する取得手段が2つ設けられている構成を示すが、1つでも良いし、3つ以上でも良い。
光出射部101は、それ自体が、光を発生させる光源を有していても良いし、別途設けられる光源から光を導光してきても良い。なお、光出射部101は、超音波プローブ100の筐体内に設けられていてもよいし、超音波受信部102を備えた筐体に対して、着脱可能な構成であってもよい。光源の例としては、LED(Light Emitting Diode)、LD(Laser Diode)、固体レーザーなどが挙げられる。LEDやLDを光源として用いる場合、これらをアレイ状に配置したアレイ光源とすることで、大きな光出力を得ることが好ましい。LEDアレイやLDアレイといった小型なアレイ光源が超音波プローブ内に内蔵されていると、軽量かつ十分な光出力が得られる、といった観点から好ましい。
一方、さらに大きな光出力を得たい場合は、アレキサンドライトレーザ、チタンサファイアレーザー、OPOレーザーといった固体レーザーを光源として用いることが好ましい。光源として固体レーザーを用いる場合、外部に設けられた光源からの光を光出射端部に導波するための導波手段を設けることが好ましい。
ここで、本発明の実施形態において、光出射端部105、超音波検出部102、取得手段104の配置の一例を図8に示す。図8は、図1の超音波プローブ100を、被検体103からみたときの超音波プローブ100の断面図である。
図8(a)(b)(c)は、超音波受信部102が、複数の検出素子102’を有し、検出素子102’少なくとも第1の方向に配列したアレイ探触子(102)を含み構成された例である。光出射部101は、少なくとも第1の方向に沿って並べられている複数の光出射端部105a、bを含み構成されている。図8(a)は、第1の方向に配列したアレイ探触子(102)の両側に、光出射端部105a,b、及び取得手段104a、bがそれぞれ設けられた例である。図8(a)の例では、取得手段104a、bにより取得された、接触状態に関する情報に基づき制御された光量の光を、光出射端部105a、bから出力するように構成されている。例えば、取得手段104aが、超音波プローブ100の被検体103に対する接触状態を取得した結果、非接触状態であることが検出された場合に、光出射端部105aから出る光が被検体103に十分に照射されない可能性がある。そこで、光出射端部105bから出る光の光量を増やし、105aから照射されなかった分の光量を補うことで、被検体103に照射される光を十分なものとすることができる。
第1の方向に配列したアレイ探触子の両側において、接触状態が異なる場合には、接触状態が弱い方に配置されている光出射端部から出力される光の少なくとも一部を、他方に配置されている光出射端部側から出力できるように構成されていてもよい。
なお、図8(b)のように、取得手段104はアレイ探触子(超音波受信部102)の片側に設けられた構成でもよい。また、図8(c)のように、光出射端部105a、bアレイ探触子(超音波受信部102)の片側に設けられた構成でもよい。
(第一の実施形態)
本発明の第一の実施形態に係るハンドヘルド型の超音波プローブ装置を図2に示す。本実施形態では、プローブの両側面にアレイ光源106(106a、106b)が設けられ、光源から発せられた光は導光路107により光出射端部105(105a、105b)に導光される。アレイ光源106としては、LEDアレイ、及びLDアレイの少なくともいずれか一方を有する。
被検体103に超音波プローブ100が適切に押し当てられた後、被検体103に向けて光が出射される。光源106は光源制御部110により光の出射のオン/オフや光強度が制御される。光を受けて被検体内で発生した音響波は超音波受信部102にて受信されて電気信号として出力された後、信号処理部109に送られ、被検体に関する情報が取得される。光音響効果を利用した装置の場合、取得される被検体に関する情報とは、光照射によって生じた音響波の発生源分布、被検体内の初期音圧分布、あるいは初期音圧分布から導かれる光エネルギー吸収密度分布や吸収係数分布、組織を構成する物質の濃度分布を示す。物質の濃度分布とは、例えば、酸素飽和度分布、トータルヘモグロビン濃度分布、酸化・還元ヘモグロビン濃度分布などである。
本実施形態における超音波プローブ装置はさらに、ユーザ(主に医療従事者などの検査者)が装置に対して撮像開始などの指示や撮像に必要なパラメータを入力するための操作部114、取得された被検体情報を画像化する画像構成部113を備える。また、生成された画像や装置を操作するためのユーザインターフェース(UI)を表示する表示部112を備える。
本実施形態における超音波プローブ装置はさらに、操作部114を介したユーザの各種操作を受け付け、目的とする被検体に関する情報を生成するのに必要な制御情報を生成し、システムバス119を介して各機能を制御する制御プロセッサ111を備える。また、取得した光音響波デジタル信号や生成した画像、その他動作に関する情報を記憶する記憶部115を備える。
本実施形態に係る超音波プローブは、接触状態に応じた被検体に照射する光強度を調整できるため、被検体への接触状態によらず、被検体に十分な光強度の光を照射できる。
以下、本実施形態に係る超音波プローブを構成する各部位の詳細を示す。
(光源)
本実施形態における光源106からは、生体を構成する成分のうち特定の成分に吸収される波長のパルス光が照射される。本実施形態において使用する波長は、被検体の内部まで光が伝搬する波長であることが望ましい。具体的には、被検体が生体の場合、600nm以上1100nm以下である。また効率的に光音響波を発生させるために、パルス幅は10〜100ナノ秒程度が好適である。光源としては大出力が得られるレーザーが好ましいが、レーザーの代わりに発光ダイオード(LED)やフラッシュランプ等を用いることもできる。レーザーとしては、固体レーザー、ガスレーザー、色素レーザー、半導体レーザーなど様々なレーザーを使用できる。照射のタイミング、波形、強度等は光源制御部によって制御される。なお、この光源制御部は光源と一体化されていても良い。また、光源は本実施形態の光音響装置と別体として設けられていても良い。
なお、本実施形態における光源は、複数の波長の光を出射可能な光源であってもよい。
(超音波受信部)
本実施形態における超音波受信部102には検出素子が配置され、パルス光により生体表面及び生体内部で発生する光音響波を検出して検出信号を出力する。検出素子は、光音響波を電気信号に変換するためのものである。圧電現象を用いた検出素子、光の共振を用いた検出素子、静電容量の変化を用いた検出素子など、光音響波を検出できるものであればどのような検出素子を用いてもよい。圧電現象を用いた圧電型トランスデューサとしては、Piezo micromachined ultrasonic transducers (PMUT)が挙げられる。また、静電容量の変化を用いた静電容量型トランスデューサとしては、Capacitive micromachined ultrasonic transducers (CMUT)が挙げられる。CMUTは、広い周波数帯域の光音響波を検出できるため、検出素子としてより好ましい。
高解像な光音響画像を得るために、複数の検出素子を2次元または3次元に配列して走査させることが望ましい。被検体や保持部の表面で反射した光や、被検体内部を散乱して被検体から出てきた光を再び被検体に戻すために、探触子の表面に金膜などの反射膜を設けていても良い。
(信号処理部)
本実施形態における信号処理部109は、超音波受信部102が生成した光音響波信号を増幅してデジタル信号である光音響波デジタル信号に変換する。超音波受信部102が生成したアナログ信号を増幅する図示しない信号増幅部と、アナログ信号をデジタル信号に変換する図示しないA/D変換部などから構成される。
さらに光音響波デジタル信号に対して、超音波受信部102の感度ばらつき補正や、物理的または電気的に欠損した振動子の補完処理などを行う。さらに信号処理部109は、ノイズ低減のための積算処理などを行うこともできる。被検体103の内部の光吸収物質が発する光音響波を検出して得られる光音響信号は一般的に微弱な信号である。積算処理により、被検体103に対して同じ位置で繰り返し取得した光音響波信号に積算平均処理を適用することでシステムノイズを低減して光音響波信号のS/Nを向上させることができる。
(制御プロセッサ)
本実施形態における制御プロセッサ111は、プログラム動作における基本的なリソースの制御と管理などを行うオペレーティングシステム(OS)を稼働させるとともに、記憶部115に格納されたプログラムコードを読み出し、以後記述する機能を実行する。また操作部114を介したユーザからの撮像開始などの各種操作により発生するイベント通知を受けて被検体情報の取得動作を管理するとともに、システムバス119を介して各ハードウエアを制御する。制御プロセッサ111はさらに、目的とする被検体情報を生成するのに必要な光源106を制御するために、光源制御部110に指令を与える。制御プロセッサの例としてCPU等が挙げられる。
(操作部)
本実施形態における操作部114は、ユーザが、被検体情報の可視化範囲などの撮像に関するパラメータ設定や、撮像開始の指示など、その他、画像に関する画像処理操作を行うための入力装置である。一般的に、マウスやキーボード、タッチパネルなどで構成され、ユーザの操作に従って制御プロセッサ111上で動作しているOSなどのソフトウェアに対するイベント通知を行う。
(画像構成部)
本実施形態における画像構成部113は、取得した光音響波デジタル信号に基づいて、被検体内の組織情報を画像化して光音響波画像の任意の断層画像などの表示画像を構成する。また構成した画像に対して、輝度の補正や歪補正、注目領域の切り出しなどの各種補正処理を適用して、より診断に好ましい情報を構成する。また操作部114を介したユーザの操作に従って、光音響波画像の構成に関するパラメータや表示画像の調整などを行う。光音響波画像は、超音波受信部102より生成された3次元の光音響波のデジタル信号に対して画像再構成処理を行うことで得られ、音響インピーダンスなどの特性分布や、光学特性値分布などの被検体情報を可視化できる。画像再構成処理としては、例えば、トモグラフィー技術で一般に用いられるタイムドメインあるいはフーリエドメインでの逆投影、または整相加算処理などが用いられる。画像構成部113は、一般的に高性能な演算処理機能、グラフィック表示機能を有するGPU(Graphics Processing Unit)などを使用して構成される。これにより画像再構成処理や表示画像の構成に掛かる時間を短縮できる。
(表示部)
本実施形態における表示部112は、画像構成部113により構成された光音響波画像、そして画像や装置を操作するためのUIを表示する。例えば液晶ディスプレイが使用されるが、有機EL(Electro Luminescence)など、どの方式のディスプレイであってもよい。
(記憶部)
本実施形態における記憶部115は、制御プロセッサ111が動作するのに必要なメモリ、被検体情報取得動作の中で一時的にデータを保持するメモリを含む。さらに、生成した光音響波画像、関連する被検体情報や診断情報などを記憶保持するハードディスクなどの記憶媒体を含み構成される。そして、以後記述する機能を実現するソフトウェアのプログラムコードを格納している。
(被検体(光吸収体))
被検体(光吸収体)は本実施形態に係る超音波プローブの一部を構成するものではないが、以下に説明する。光音響効果を用いた本実施形態に係る超音波プローブは、血管の撮影、人や動物の悪性腫瘍や血管疾患などの診断や化学治療の経過観察などを主な目的とする。被検体内部の光吸収体としては、使用する光の波長にもよるが、被検体内で相対的に吸収係数が高いものである。具体的には水や脂肪、タンパク質、酸化ヘモグロビン、還元ヘモグロビンなどが挙げられる。
ハンドヘルド型超音波プローブにおける課題を図3に示す。図3(a)は超音波プローブと被検体との隙間がなく、密着されて正しく押し当てられている状態を示す。一般的に、超音波プローブ100と被検体103との間には、ゼリー状の音響的カップリング剤(音響マッチング剤)を塗布するのが一般的である。プローブと体内の間を、生体に近い固有音響インピーダンス(音速と密度の積)を持つゼリー状の物質で満たすことにより、空気の混入を避けて、プローブ100と被検体103との間で音波が伝わり易くするようにする。このため検査時にはある程度のプローブの傾き(超音波プローブ100と被検体103との隙間)は許容される。
超音波プローブ100が被検体103に密着して当っている場合には、光出射端部105aから発せられた光L1と、光出射端部105bから発せられた光L2の光量はほぼ均等に被検体103に入射させることができる。その結果、被検体103からの超音波Uの信号レベルを適正に保つことが出来る。
しかし、図3(b)に示すように、傾きが許容値を超え、被検体103と超音波プローブ100とが非接触状態になると、プローブ100と被検体103との隙間への空気の混入しうる。その結果、隙間の出来た側(光出射端部105a)から発せられた光L1の光量が低下してしまうため、被検体103へ入射される総光量が低下し、結果として超音波Uの信号レベルが低下するため正しい光音響画像が得られない可能性がある。
本実施形態に係る超音波プローブ100が被検体103に、平行に密着して押し当てられているかは、超音波プローブ100の両側面に設けられた接触状態に関する情報を取得する取得手段104a、104bからの情報により判定することが出来る。取得手段104としては、プローブ先端に、機械式スイッチや、荷重センサ、変位センサなど隙間が空いたことを検出する手段であればよい。
次に光量を適正に保つための動作を説明する。図2に示すように接触状態に関する情報を取得する取得手段104aおよび104bからの信号は、制御プロセッサ111に取り込まれ、接触状態が検出されると共にプローブ100がどちらに傾いているかの傾斜方向などの演算が行われる。図3(b)に示すように、一方の取得手段104bが被検体103に正しく接触していることを検知し、他方の取得手段104aにて隙間があいていることを検知した場合には、光源制御部110に光源106bの出力を上げるように指令が出力される。
また、被検体103の表面の形状によっては、接触状態のオン/オフが頻繁に切り替わることが想定されるが、取得手段104からの信号を取り込む制御プロセッサ111内に、頻繁に切り替わることを防止するヒステリシス回路を設けることで対策出来る。また、ヒステリシス回路でも対策出来ないような被検体の場合では、光源の光量の調整機能を解除して、光量を一定にして、光音響信号を取得する機能も持たせることで対応可能となる。
このように、左右の光源106aおよび106bの出力を調整して被検体103に照射する場合、光量調整に応じて被検体103の表面に照射する光量(分布)を参照するテーブルを画像構成部113に設けておく。テーブルから左右の光源からの光量を読み取り生体内部の光量分布を算出し、光量分布から受信信号の定量情報(酸素飽和度分布、トータルヘモグロビン濃度分布、酸化・還元ヘモグロビン濃度分布)などを算出し、表示部112に表示する。
ここで注意が必要なのは、一方の光源の出力のみを増大させる場合、光源の熱がプローブ100の内部にこもり、電気部品の故障や被検体(被験者)が火傷などをおってしまう恐れがある。図4に、外部に設けられた光源106からの光を光出射端部に導波するための導波手段108を備えた超音波プローブを示す。導波手段108の例として光ファイバ等が挙げられる。光源を外部に設けた場合、熱源をプローブ100から遠ざけることで熱設計が容易となり、また光源のメンテナンスが容易になるなどの利点がある。
本構成によれば、光L1で光量が低下した分を補うように、光量L2を上昇させることができ、被検体に入射される光量を確保することが出来き、被検体103からの超音波Uの信号レベルを適正に保つことで良質な画像を得ることが出来る。
(第二の実施形態)
本発明の第二の実施形態に係るハンドヘルド型の超音波プローブを図5に示す。超音波プローブ100に超音波受信部102が設けられ、その両側に光源106a及び106b、及び導光路107a及び107b、光出射端部105a及び105bを設ける。更に両側の導光路を接続する導光路107cを設け、導光路切替え手段116(116a、116b)により、両側の光源から光出射端部までの光路を切り換え可能に構成されている。
次に本実施形態に係る超音波プローブ100から被検体に向けて照射される光の光量を適正に保つための動作を説明する。図5に示すように接触状態に関する情報を取得する取得手段104a及び104bからの信号により、接触状態が検出されると共にプローブ100がどちらに傾いているかの傾斜方向などの演算が行われる。図5に示すように、一方の取得手段104bが被検体103に正しく接触していることを検知し、他方の取得手段104aにて隙間があいていることを検知した場合を例に動作を説明する。
この場合、プローブ100と被検体103との間には隙間が出来ているので、光出射端部105aからの光は減衰が大きくなる。そこで導光路切替え手段116を制御プロセッサ(不図示)により適切に切替え、被検体に接触しない側の光源106aからの光を導光路107cを介して、被検体に接触している側の光出射端部105bに導く。プローブの傾きが上記例とは逆となる場合には導光路切替え手段116を用いて、導光光路を適切に切替え、光源106bからの光を導光路107cを介して、光出射端部105aに導くことも可能である。本例では、上述第一の実施形態とは異なり、一方の光源の出力を増大させて光量を確保する必要がないため、プローブ100の内部に生じる熱は増大しにくい。そこで、図6に示すように曲率の高い被検体(腕など)を観測対象とする場合、光出射端部105の一方しか接触できない場合でも、一方の光源からの光を他方の光出射端部に導光出来るため、被検体への光量を確保できるという効果がある。
本実施形態では、片方の光源からの光を全て他方の光出射端部に導光する例を説明したが、導光路切替え手段116に調光器などを使うことができる。調光器などを用いることで、光の一部のみを他方の光出射端部に導光することも可能であり、接触状態に応じて段階的に光量を分配することも可能である。
本構成によれば、被検体に接触していない側の光源106aからの光を、被検体に接触している側の光出射端部より出射することが可能となる。その結果、被検体に入射される光量を確保することが出来き、被検体103からの超音波Uの信号レベルを適正に保つことで被検体に関する良質な画像を得ることが出来る。
(第三の実施形態)
本発明の第三の実施形態に係るハンドヘルド型の超音波プローブを図7(a)に、超音波プローブを被検体側から見た図を図7(b)に示す。プローブの両側に光源106a及び106b、及び導光路107a及び107b、光出射端部105a及び105bを設ける。更に両側の導光路を接続する導光路107cを設け、導光路切替え手段116により、両側光源から光出射端部までの光路を切り換え可能とした。
次に光量を適正に保つための動作を説明する。図7に示すように接触状態に関する情報を取得する取得手段104a及び104bからの信号により、接触状態が検出されると共にプローブ100がどちらに傾いているかの傾斜方向などの演算が行われる。図7に示すように、一方の取得手段104bが被検体103に正しく接触していることを検知し、他方の取得手段104aにて隙間があいていることを検知した場合を例に動作を説明する。
この場合、プローブ100と被検体103との間には隙間が出来ているので、光出射端部105aからの光は減衰が大きくなる。そこで、光出射端部105aにシャッターガイド部118に支持されたシャッター117を設けて、隙間が出来た側の光が外部に漏れないように、シャッターをコントローラ(不図示)にて駆動し光出射端部105aから被検体に向けて照射される光を遮断する。更にシャッターの上面(超音波プローブ側)には光を反射するためのミラーまたはコーナーキューブを設け、光源106aからの光を、導光路切替え手段116を適切に切替えることで、反対側の光出射端部105bに導光することができる。
本構成によれば、被検体に接触していない側の光源106aからの光を、外部に漏れないように遮断することが可能となり安全性が向上できる。更に被検体に接触している側の光出射端部より出射することが可能となり、その結果、被検体に入射される光量を確保することができ、被検体103からの超音波Uの信号レベルを適正に保つことで良質な画像を得ることが出来る。
100 超音波プローブ
101 光出射部
102 超音波受信部
103 被検体
104a、104b 取得手段
105a、105b 光出射端部
106a、106b 光源
107a、107b、107c 導光路
108a、108b 導波手段
109 信号処理部
110 光源制御部
111 制御プロセッサ
112 表示部
113 画像構成部
114 操作部
115 記憶部
116a、116b 導光路切替え手段
117a、117b シャッター
118 シャッターガイド部
119 システムバス

Claims (13)

  1. ハンドヘルド型の超音波プローブであって、
    被検体へ光を照射するための光出射部、
    前記被検体への光の照射により発生する超音波を受信するための超音波受信部、
    及び
    前記被検体と前記超音波プローブとの接触状態に関する情報を取得する取得手段を備え、
    前記光出射部は、出力される光量が独立して制御される複数の光出射端部を含み構成され、且つ
    前記接触状態に関する情報に基づき制御された光量の光を、前記複数の光出射端部から出力するように構成されていることを特徴とするハンドヘルド型の超音波プローブ。
  2. 前記超音波受信部は、複数の検出素子が少なくとも第1の方向に配列したアレイ探触子を含み構成され、且つ
    前記光出射部は、少なくとも前記第1の方向に沿って並べられている前記複数の光出射端部を含み構成されていることを特徴とする請求項1に記載の超音波プローブ。
  3. 前記第1の方向に配列した前記アレイ探触子の両側に、前記光出射端部がそれぞれ設けられており、且つ前記取得手段により取得された、前記接触状態に関する情報に基づき制御された光量の光を、前記アレイ探触子の両側に配置された前記光出射端部から出力するように構成されていることを特徴とする請求項2に記載の超音波プローブ。
  4. 前記取得手段は、荷重センサ、あるいは変位センサを用いて前記接触状態に関する情報を取得するように構成されていることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の超音波プローブ。
  5. 前記取得手段は、前記被検体に対する前記超音波プローブの傾きに関する情報を取得する請求項1から4のいずれか1項に記載の超音波プローブ。
  6. 前記取得手段は、前記第1の方向に配列したアレイ探触子の両側における、前記被検体との前記接触状態をそれぞれ取得する請求項2に記載の超音波プローブ。
  7. 前記第1の方向に配列したアレイ探触子の両側において、前記接触状態が異なる場合には、接触状態が弱い方に配置されている前記光出射端部から出力される光の少なくとも一部を、他方に配置されている前記光出射端部側から出力できるように構成されている請求項6に記載の超音波プローブ。
  8. 前記光出射部には、アレイ光源が前記超音波プローブ内に内蔵されていることを特徴とする請求項1から7のいずれか1項に記載の超音波プローブ。
  9. 前記光出射部には、外部に設けられた光源からの光を光出射端部に導波するための導波手段が設けられていることを特徴とする請求項1から8のいずれか1項に記載の超音波プローブ。
  10. 前記検出素子が、圧電型トランスデューサであることを特徴とする請求項2に記載の超音波プローブ。
  11. 前記検出素子が、静電容量型トランスデューサであることを特徴とする請求項2に記載の超音波プローブ。
  12. 前記超音波受信部は、超音波を受信して電気信号を出力するように構成され、
    前記電気信号に基づいて、前記被検体に関する情報を取得するように構成されていることを特徴とする請求項1から11のいずれか1項に記載の超音波プローブ。
  13. 請求項1から12のいずれか1項に記載のハンドヘルド型の超音波プローブと、前記接触状態に関する情報に基づく制御を行う為の処理部を備えたシステム。
JP2016229310A 2016-11-25 2016-11-25 超音波プローブ Withdrawn JP2018082999A (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016229310A JP2018082999A (ja) 2016-11-25 2016-11-25 超音波プローブ
US15/817,982 US20180146950A1 (en) 2016-11-25 2017-11-20 Ultrasonic probe

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016229310A JP2018082999A (ja) 2016-11-25 2016-11-25 超音波プローブ

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2018082999A true JP2018082999A (ja) 2018-05-31

Family

ID=62236751

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016229310A Withdrawn JP2018082999A (ja) 2016-11-25 2016-11-25 超音波プローブ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2018082999A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN111413410A (zh) * 2020-03-24 2020-07-14 何海生 一种超声相控阵复合材料检测中轮式探头检测方法

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN111413410A (zh) * 2020-03-24 2020-07-14 何海生 一种超声相控阵复合材料检测中轮式探头检测方法
CN111413410B (zh) * 2020-03-24 2023-05-16 武汉中科创新技术股份有限公司 一种超声相控阵复合材料检测中轮式探头检测方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US20190365238A1 (en) Photoacoustic apparatus
JP6322578B2 (ja) 機能的および解剖学的同時表示マッピングのための二重モダリティ画像処理システム
US20140187903A1 (en) Object information acquiring apparatus
JP5751769B2 (ja) 画像情報取得装置及びその制御方法
JP6335612B2 (ja) 光音響装置、処理装置、処理方法、及びプログラム
US20150334308A1 (en) Subject information obtaining apparatus, display method, program, and processing apparatus
JP6742745B2 (ja) 情報取得装置および表示方法
WO2016051749A1 (en) Object information acquiring apparatus
JP6049780B2 (ja) 光音響装置
US20180106716A1 (en) Information processing apparatus, information processing method, and storage medium
EP3033989B1 (en) Object information acquiring apparatus and control method therefor
JP6443851B2 (ja) 被検体情報取得装置、被検体情報取得方法およびプログラム
US10849537B2 (en) Processing apparatus and processing method
US20180368696A1 (en) Object information acquiring apparatus and object information acquiring method
JP2018082999A (ja) 超音波プローブ
US20170303863A1 (en) Object information obtaining apparatus and control method thereof
US20180146950A1 (en) Ultrasonic probe
US20200275840A1 (en) Information-processing apparatus, method of processing information, and medium
JP2016002373A (ja) 被検体情報取得装置
JP6444126B2 (ja) 光音響装置および光音響波の測定方法
JP2019047884A (ja) 光音響装置
US20180299763A1 (en) Information processing apparatus, object information acquiring apparatus, and information processing method
US20150374239A1 (en) Object information acquiring apparatus and control method of object information acquiring apparatus
JP2018082998A (ja) 超音波プローブ
JP2018083000A (ja) 情報取得装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20191118

A761 Written withdrawal of application

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A761

Effective date: 20200703