JP2014061124A - 光音響計測装置および、光音響計測装置の光走査状態検出方法、並びにその方法に用いられるシート状部材 - Google Patents

光音響計測装置および、光音響計測装置の光走査状態検出方法、並びにその方法に用いられるシート状部材 Download PDF

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Abstract

【課題】プローブを移動させて光走査を行うように構成された光音響計測装置において、プローブによる光走査の状態を簡単に検出する。
【解決手段】少なくとも一つの表面に、プローブ11からの光を受けて光音響波を発する所定の2次元パターン52が形成されたゲルシート51を用意し、このゲルシート51を上記光の照射を受けるように計測対象物である被検体50の上に配置する。このゲルシート51から発せられた光音響波を検出して、光の主走査方向Xおよび副走査方向(プローブ移動方向)Yを含む面内における2次元パターン52の光音響画像を示すパターン検出信号を取得する。そして、このパターン検出信号が示す光音響画像に基づいて、副走査方向Yと直交する方向のプローブ11の位置ズレを求める。
【選択図】図2

Description

本発明は光音響画像化装置等の光音響計測装置、特に詳細には、プローブを移動させて光走査を行うように構成された光音響計測装置に関するものである。
また本発明は、上述のような光音響計測装置において、光走査の状態を検出する方法、並びにその方法に用いられるシート状部材に関するものである。
従来、例えば特許文献1や非特許文献1に示されているように、光音響効果を利用して生体の内部を画像化する光音響画像化装置が知られている。この光音響画像化装置においては、例えばパルスレーザ光等のパルス光が生体内に向けて射出される。このパルス光の照射を受けた生体内部では、パルス光のエネルギーを吸収した生体組織が熱によって体積膨張し、光音響波を発生する。そこで、この光音響波を超音波プローブなどで検出し、それにより得られた電気的信号(光音響信号)に基づいて生体内部を可視像化することが可能となっている。
光音響画像化方法は、特定の吸光体から放射される光音響波のみに基づいて画像を構築するようにしているので、生体における特定の組織、例えば血管等を画像化するのに好適である。そこで光音響画像化方法は、人体の手術中等に血管を画像化、表示して、その位置を確認するために適用することも考えられている。このような用途に光音響画像化方法を適用する場合、従来は例えば特許文献2に示されているように、被検体の2次元領域を示す光音響信号から2次元領域を示すいわゆるボリュームデータを作成し、そのボリュームデータに基づいて任意の断面についての断層画像を構築するようにしている。
ところで、生体等の被検体の広い範囲に亘ってその光音響断層画像を取得するためには、当然、被検体を広い範囲に亘って光走査することが必要になる。そのための光走査方法として、従来、プローブから少なくとも一方向に沿って拡がる光を射出させ、その状態でプローブを上記一方向と交わる1次元方向に移動させることにより、被検体を光で2次元走査する方法が知られている。
このようにプローブを移動させて被検体を光で2次元走査する場合、特にプローブを手操作によって移動させる場合は、本来真っ直ぐにプローブを移動させるべきところ、時々左右に位置ズレを起こした状態でプローブ移動がなされることも多い。このようなプローブの走査位置ズレは、光音響断層画像を1枚ずつ独立して観察するような場合は特に問題を招くことは少ないが、プローブ移動に伴って取得される複数の光音響断層画像から3次元画像を構築するような場合は、得られる3次元画像に歪みを発生させる等の問題を招くことがある。したがってそのような場合は、光走査用プローブの位置ズレを検出して、3次元画像を構築する際に複数の光音響断層画像を、検出した位置ズレに応じて補正することが必要になる。
従来、光音響画像化装置において光走査用プローブの位置を検出する方法としては、例えば特許文献3に示されるように、エンコーダを用いる方法が知られている。
特開2005−21380号公報 特開2011−5042号公報 特開2011−125406号公報
A High-Speed Photoacoustic Tomography System based on a Commercial Ultrasound and a Custom Transducer Array, Xueding Wang, Jonathan Cannata, Derek DeBusschere, Changhong Hu, J. Brian Fowlkes, and Paul Carson, Proc. SPIE Vol. 7564, 756424 (Feb.23, 2010)
しかし、上記特許文献3に示された方法は、プローブ位置検出のために別途エンコーダを必要とするので、光走査用プローブが適用されて高度の小型軽量化が求められる光音響画像化装置には不向きであると言える。
以上、光音響画像化装置における問題について説明したが、光音響画像化装置に限らず、プローブを移動させて光走査を行うように構成された光音響計測装置においては、同様の問題が起こり得る。
本発明は上記の事情に鑑みてなされたものであり、プローブを移動させて光走査を行うように構成された光音響計測装置において、エンコーダ等の部品を別途必要とせずに、プローブによる光走査の状態を簡単に検出できる方法を提供することを目的とする。
また本発明は、そのような方法を実施することができる光音響計測装置を提供することを目的とする。
本発明による光音響計測装置は、
少なくとも一方向に沿って拡がる光を射出し、上記一方向と交わる1次元方向に移動させられて計測対象物を前記光により走査するプローブと、
前記光の走査を受けた計測対象物の部分から発せられた光音響波を検出して光音響波検出信号を得、この光音響波検出信号に基づいて計測対象物の特性を計測する信号処理部とを備えてなる光音響計測装置において、
前記光の照射を受けるように計測対象物の上に配置され、少なくとも一つの表面に、前記光を受けて光音響波を発する所定の2次元パターンが形成されたシート状部材と、
このシート状部材から発せられた光音響波を検出して、前記一方向および1次元方向を含む面内における2次元パターンの光音響画像を示すパターン検出信号を得るパターン検出用信号処理部と、
前記パターン検出信号が示す光音響画像に基づいて、プローブの前記1次元方向と直交する方向の位置ズレを求める光走査状態判定部とを備えたことを特徴とするものである。
なお、上記の光走査状態判定部は、前記パターン検出信号が示す光音響画像に基づいて、プローブ移動の速度変動も求める機能を有していることがより望ましい。
他方、上記シート状部材の本体部分は、可視域の波長の光を透過させる材料からなり、そしてそこに形成される2次元パターンは、可視域の波長の光を透過させる一方、プローブから発せられる光を吸収する材料から形成されていることが望ましい。
また上記2次元パターンは、例えば共通の形状の鋸歯状部分が前記1次元方向に沿って繰り返すパターンであることが望ましい。
また上記2次元パターンは、シート状部材の一表面および他表面のそれぞれに形成されていることが望ましい。
なお、そのようにシート状部材の一表面および他表面のそれぞれに2次元パターンが形成されている場合は、
前記パターン検出用信号処理部が、シート状部材の一表面および他表面のそれぞれに形成されている2次元パターンの、該シート状部材の厚さ方向を含む面内における光音響画像を示すパターン検出信号も得るように形成された上で、
光走査状態判定部が、前記パターン検出信号が示す、シート状部材の厚さ方向を含む面内における光音響画像に基づいて、プローブの傾きも求めるものとされていることが望ましい。
一方、本発明による光音響計測装置の光走査状態検出方法は、
少なくとも一方向に沿って拡がる光を射出し、前記一方向と交わる1次元方向に移動させられて計測対象物を前記光により走査するプローブと、
前記光の走査を受けた前記計測対象物の部分から発せられた光音響波を検出して光音響波検出信号を得、この光音響波検出信号に基づいて前記計測対象物の特性を計測する信号処理部とを備えてなる光音響計測装置において、
少なくとも一つの表面に、前記光を受けて光音響波を発する所定の2次元パターンが形成されたシート状部材を、前記光の照射を受けるように計測対象物の上に配置し、
このシート状部材から発せられた光音響波を検出して、前記一方向および1次元方向を含む面内における2次元パターンの光音響画像を示すパターン検出信号を取得し、
前記パターン検出信号が示す光音響画像に基づいて、前記プローブの前記1次元方向と直交する方向の位置ズレを求めることを特徴とするものである。
なお、この本発明による光音響計測装置の光走査状態検出方法においては、さらに、前記パターン検出信号が示す光音響画像に基づいて、プローブ移動の速度変動も求めることがより望ましい。
また本発明は、上述した光音響計測装置の光走査状態検出方法に適用されるシート状部材を提供するものであり、この本発明によるシート状部材は具体的には、プローブから射出される光の照射を受けるように計測対象物の上に配置されるシート状部材であって、少なくとも一つの表面に、上記光を受けて光音響波を発する所定の2次元パターンが形成されていることを特徴とするものである。
この本発明によるシート状部材においては、本体部分が、可視域の波長の光を透過させる材料からなり、そこに形成される2次元パターンが、可視域の波長の光を透過させる一方、プローブから発せられる光を吸収する材料から形成されていることが望ましい。
また上記2次元パターンは、共通の形状の鋸歯状部分が前記1次元方向に沿って繰り返すパターンであることが望ましい。
また上記2次元パターンは、シート状部材の一表面および他表面のそれぞれに形成されていることが望ましい。
本発明による光音響計測装置の光走査状態検出方法は、
少なくとも一つの表面に、前記光を受けて光音響波を発する所定の2次元パターンが形成されたシート状部材を、プローブから射出された光の照射を受けるように計測対象物の上に配置し、
このシート状部材から発せられた光音響波を検出して、光の拡がり方向である一方向およびプローブ走査方向である1次元方向を含む面内における2次元パターンの光音響画像を示すパターン検出信号を取得し、
このパターン検出信号が示す光音響画像に基づいて、プローブの上記1次元方向と直交する方向の位置ズレを求めるようにしたので、エンコーダ等の部品を別途用いることなく、光走査の状態を検出可能となる。
また本発明による光音響計測装置は、前述した通り、
少なくとも一方向に沿って拡がる光を射出し、上記一方向と交わる1次元方向に移動させられて計測対象物を前記光により走査するプローブと、
前記光の走査を受けた計測対象物の部分から発せられた光音響波を検出して光音響波検出信号を得、この光音響波検出信号に基づいて計測対象物の特性を計測する信号処理部とを備えてなる光音響計測装置において、
前記光の照射を受けるように計測対象物の上に配置され、少なくとも一つの表面に、前記光を受けて光音響波を発する所定の2次元パターンが形成されたシート状部材と、
このシート状部材から発せられた光音響波を検出して、前記一方向および1次元方向を含む面内における2次元パターンの光音響画像を示すパターン検出信号を得るパターン検出用信号処理部と、
前記パターン検出信号が示す光音響画像に基づいて、プローブの前記1次元方向と直交する方向の位置ズレを求める光走査状態判定部とを備えたものであるので、この光音響計測装置によれば、上述した本発明による光走査状態検出方法を実施可能となる。
本発明の一実施形態による光音響画像化装置の概略構成を示すブロック図 図1の光音響画像化装置の一部を示す斜視図 図1の光音響画像化装置に用いられたシート状部材(ゲルシート)を示す平面図 上記ゲルシートに形成された2次元パターンの光音響画像を示す概略図 本発明の光走査状態検出方法に用いられるシート状部材の別の例を示す斜視図 図5のシート状部材に形成された2次元パターンの光音響画像を示す概略図 2次元パターンの別の例を示す概略図 2次元パターンのさらに別の例を示す概略図 2次元パターンのさらに別の例を示す概略図 2次元パターンのさらに別の例を示す概略図 本発明を利用した画像データの補正を説明する図 本発明を利用した画像データの補正を説明する図 本発明を利用した画像データの補正を説明する図 本発明を利用した画像データの補正を説明する図
以下、図面を参照して本発明の実施形態を詳細に説明する。図1は、本発明による光音響計測装置の一実施形態である光音響画像化装置10の基本構成を示すブロック図である。この光音響画像化装置10は、光音響画像と超音波画像の双方を取得可能に構成されたものであり、超音波探触子(プローブ)11、超音波ユニット12、レーザ光源ユニット13、および画像表示手段14を備えている。
上記レーザ光源ユニット13は所定波長のパルスレーザ光を発するもので、そこから、例えば生体組織である被検体50に向けてパルスレーザ光が射出される。このパルスレーザ光は、図1では射出方向については概略的に示してあるが、例えば複数の光ファイバなどの導光手段を用いてプローブ11まで導光され、プローブ11の部分から被検体50に向けて射出されるのが望ましい。
プローブ11は、計測対象物である被検体50に対する超音波の出力(送信)、および被検体50から反射して戻って来た反射超音波の検出(受信)も行うものである。そのためにプローブ11は、例えば1次元に配列された複数の超音波振動子を有する。またプローブ11は、被検体50内の観察対象物が上記パルスレーザ光を吸収することで生じた超音波(光音響波)を、複数の超音波振動子によって検出する。プローブ11は、上記光音響波を検出して光音響波検出信号を出力し、また上記反射超音波を検出して超音波検出信号を出力する。
なお、プローブ11に上述した導光手段が結合される場合は、その導光手段の端部つまり複数の光ファイバの先端部等が、複数の超音波振動子の並び方向に沿って配置され、そこから被検体50に向けてレーザ光が射出される。以下では、このように導光手段がプローブ11に結合される場合を例に取って説明する。
被検体50の光音響画像あるいは超音波画像を取得する際、プローブ11は複数の超音波振動子が並ぶ方向に対してほぼ直角な方向に移動され、それにより被検体50がレーザ光および超音波によって2次元走査される。この走査は、検査者が手操作でプローブ11を動かして行ってもよく、あるいは、走査機構を用いてより精密な2次元走査を実現するようにしてもよい。
超音波ユニット12は、受信回路21、AD変換手段22、受信メモリ23、データ分離手段24、光音響画像再構成手段25、検波・対数変換手段26、および光音響画像構築手段27を有している。
上記受信回路21は、プローブ11が出力した前記光音響波検出信号および超音波検出信号を受信する。AD変換手段22はサンプリング手段であり、受信回路21が受信した光音響波検出信号および超音波検出信号をサンプリングして、それぞれデジタル信号である光音響データおよび超音波データに変換する。このサンプリングは、例えば外部から入力されるADクロック信号に同期して、所定のサンプリング周期でなされる。
また超音波ユニット12は、上記データ分離手段24の出力を受ける超音波画像再構成手段40に加えて、検波・対数変換手段41、超音波画像構築手段42、この超音波画像構築手段42および前記光音響画像構築手段27の出力を受ける画像合成手段43を有している。この画像合成手段43の出力は、例えばCRTや液晶表示装置等からなる画像表示手段14に入力される。さらに超音波ユニット12は、送信制御回路30、および超音波ユニット12内の各部等の動作を制御する制御手段31を有している。
上記AD変換手段22が出力した光音響データあるいは超音波データは、一旦受信メモリ23に格納された後、データ分離手段24に入力される。データ分離手段24は入力された光音響データと超音波データとを互いに分離し、光音響データは光音響画像再構成手段25に入力させ、超音波データは超音波画像再構成手段40に入力させる。
レーザ光源ユニット13は、Ti:Sapphireレーザ等からなるQスイッチパルスレーザ32と、その励起光源であるフラッシュランプ33とを備えた固体レーザユニットである。なお以下では、特に血管を示す光音響画像を取得する場合を例に挙げて説明するが、その場合レーザ光源ユニット13としては、血管において良好に吸収される波長のパルスレーザ光を発するものが選択利用される。
このレーザ光源ユニット13は、上記制御手段31から光射出を指示する光トリガ信号を受けると、フラッシュランプ33を点灯させてQスイッチパルスレーザ32を励起する。制御手段31は、例えばフラッシュランプ33がQスイッチパルスレーザ32を十分に励起させると、Qスイッチトリガ信号を出力する。Qスイッチパルスレーザ32は、Qスイッチトリガ信号を受けるとそのQスイッチをオンにし、パルスレーザ光を射出させる。
ここで、フラッシュランプ33の点灯からQスイッチパルスレーザ33が十分な励起状態となるまでに要する時間は、Qスイッチパルスレーザ33の特性などから見積もることができる。なお、上述のように制御手段31からQスイッチを制御するのに代えて、レーザ光源ユニット13内において、Qスイッチパルスレーザ32を十分に励起させた後にQスイッチをオンにしてもよい。その場合は、Qスイッチをオンにしたことを示す信号を超音波ユニット12側に通知してもよい。
また制御手段31は、送信制御回路30に、超音波送信を指示する超音波トリガ信号を入力する。送信制御回路30はこの超音波トリガ信号を受けると、プローブ11から超音波を送信させる。制御手段31は、先に前記光トリガ信号を出力し、その後、超音波トリガ信号を出力する。光トリガ信号が出力されることで被検体50に対するレーザ光の射出、および光音響波の検出が行われ、その後、超音波トリガ信号が出力されることで被検体50に対する超音波の送信、および反射超音波の検出が行われる。
制御手段31はさらに、AD変換手段22に対して、サンプリング開始を指示するサンプリングトリガ信号を出力する。このサンプリングトリガ信号は、前記光トリガ信号が出力された後で、かつ超音波トリガ信号が出力される前、より好ましくは被検体50に実際にレーザ光が照射されるタイミングで出力される。そのためにサンプリングトリガ信号は、例えば制御手段31がQスイッチトリガ信号を出力するタイミングに同期して出力される。AD変換手段22は上記サンプリングトリガ信号を受けると、プローブ11が出力して受信回路21が受信した光音響波検出信号のサンプリングを開始する。
制御手段31は、光トリガ信号を出力した後、光音響波の検出を終了するタイミングで超音波トリガ信号を出力する。このとき、AD変換手段22は光音響波検出信号のサンプリングを中断せず、サンプリングを継続して実施する。言い換えれば、制御手段31は、AD変換手段22が光音響波検出信号のサンプリングを継続している状態で、超音波トリガ信号を出力する。超音波トリガ信号に応答してプローブ11が超音波送信を行うことで、プローブ11の検出対象は、光音響波から反射超音波に変わる。AD変換手段22は、検出された超音波検出信号のサンプリングを継続することで、光音響波検出信号と超音波検出信号とを連続的にサンプリングする。
AD変換手段22は、サンプリングして得られた光音響データおよび超音波データを、共通の受信メモリ23に格納する。受信メモリ23に格納されたサンプリングデータは、ある時点までは光音響データであり、ある時点からは超音波データとなる。データ分離手段24は、受信メモリ23に格納された光音響データと超音波データとを分離し、光音響データを光音響画像再構成手段25に入力し、超音波データを超音波画像再構成手段40に入力する。
以下、超音波画像および光音響画像の生成、表示について説明する。超音波画像再構成手段40は、プローブ11が有する複数の超音波振動子毎のデータとなっている上記超音波データを加算して、1ライン分の超音波断層画像データを生成する。検波・対数変換手段41はこの超音波断層画像データの包絡線を生成し、次いでその包絡線を対数変換してダイナミックレンジを広げた後、このデータを超音波画像構築手段42に入力する。超音波画像構築手段42は、検波・対数変換手段41が出力した各ラインのデータに基づいて超音波断層画像(超音波エコー画像)を生成する。すなわちこの超音波画像構築手段42は、例えば前述した超音波検出信号のピーク部分の時間軸方向の位置が、断層画像における深さ方向の位置に変換されるようにして超音波断層画像を生成する。
以上の処理は、プローブ11の走査移動に伴って逐次なされ、それにより、被検体50の走査方向に亘る複数箇所に関する超音波断層画像が生成される。そしてこれらの超音波断層画像を担持する画像データは、画像合成手段43に入力される。なお、超音波断層画像のみを単独で表示したい場合は、超音波断層画像を担持する上記画像データが画像合成手段43を素通りさせて画像表示手段14に送られ、この画像表示手段14に超音波断層画像が表示される。
次に、光音響画像の生成および表示について説明する。光音響画像再構成手段25には、データ分離手段24において超音波データと分離された光音響データ、つまり、血管に吸収される波長のパルスレーザ光を被検体50に照射して得られた光音響データが入力される。光音響画像再構成手段25は、プローブ11が有する複数の超音波振動子毎のデータとなっている上記光音響データを加算して、1ライン分の光音響画像データを生成する。検波・対数変換手段26はこの光音響画像データの包絡線を生成し、次いでその包絡線を対数変換してダイナミックレンジを広げた後、このデータを光音響画像構築手段27に入力する。光音響画像構築手段27は、各ライン毎の光音響画像データに基づいて光音響画像を生成する。すなわちこの光音響画像構築手段27は、例えば光音響画像データのピーク部分の時間軸方向の位置が、断層画像における深さ方向の位置に変換されるようにして光音響断層画像を生成する。
以上の処理は、プローブ11の走査移動に伴って逐次なされ、それにより、被検体50の走査方向に亘る複数箇所に関する光音響画像が生成される。そしてこれらの光音響画像を担持する画像データは画像合成手段43に入力され、そこで前述の超音波断層画像を担持する画像データと合成され、合成されたデータが担持する画像が画像表示手段14に表示される。この合成されたデータに基づいて表示される画像は、超音波断層画像内に、光音響画像である血管画像が示されたものとなる。なお、この血管画像は所定の色で着色して、他の部分と明確に区別されるようにしてもよい。
ここで、前述したようにしてプローブ11を走査移動させる際、特に手操作によって走査移動させる際には、移動軌跡が真っ直ぐにならないでプローブ11が左右にズレたり、さらには、移動速度が変動したりすることがある。走査がこのような状態でなされても、被検体50の1つの断面に関する光音響画像や超音波画像を観察する上では、特に問題が生じることは少ないが、複数の断面に関する光音響画像や超音波画像から3次元画像を構成するような場合は、3次元画像の歪み等の問題が生じるおそれがある。
そこで本装置においては、プローブ11の位置ズレや移動速度変動を検出可能としている。以下、その点について説明する。図2は、プローブ11による光走査を受ける被検体50の部分を示すものである。ここに示される通り被検体50の上には、画像化する範囲を覆い得る大きさのゲルシート51が載置され、プローブ11はこのゲルシート51の上を滑動するようにして走査移動される。なお、図中矢印Xで示す方向が前述した光ファイバの先端部等からなる光射出部の並び方向(複数の超音波振動子の並び方向と同方向)、つまり光走査の主走査方向であり、それとほぼ直交するプローブ11の移動方向つまり矢印Y方向が副走査方向となる。
ゲルシート51の本体部分は、可視域の波長の光、プローブ11から発せられる超音波および、被検体50から発せられる光音響波を透過させるゲル状材料からシート状に形成されたものであり、その厚さは例えば5〜10mm程度とされている。被検体50の超音波画像を取得する場合、被検体50のプローブ11に近接した部分は画像化され難いという問題が認められているが、このゲルシート51をスペーサとして作用するカプリング部材とし、被検体50の表面からある程度離れた位置でプローブ11を走査移動させれば、被検体50の表面に近い部分も確実に画像化されるようになる。
また、ゲルシート51の左右両端部には、それぞれ2次元パターン52が形成されている。これらの2次元パターン52は、上記主走査方向Xおよび副走査方向Yに延びる成分を有するパターンであり、本実施形態では一例として、共通の形状の鋸歯状部分がゲルシート51の左右側縁に沿って繰り返すパターンとされている。これらの2次元パターン52は、ゲルシート51が所定の向きで被検体50の表面上に載置されると、上記複数の鋸歯状部分が副走査方向Yに沿って繰り返す状態となる。
そして2次元パターン52は、ゲルシート51が被検体50の上に置かれても、被検体50が容易に観察できるように可視域の波長の光は透過させ、またプローブ11から発せられる例えば近赤外域の波長のパルスレーザ光は吸収する物質を用いて形成されている。そのような物質としては、例えば特開2009−210929号公報に示されている近赤外吸収フィルタを構成する物質(特定の化学構造を有するチアゾールシアニン塩化合物)、LI-COR Biosciences社製のIRdye 800(IRdyeは登録商標)、金ナノロッド、酸化物ナノ粒子、蛍光ナノ粒子、QCR Solutions Corp.社製のNIR790B等を適用することができる。
被検体50の光音響断層画像を取得する際に、被検体50に向けてパルスレーザ光を射出させると、ゲルシート51の2次元パターン52がパルスレーザ光を吸収するので、光音響効果によりこの2次元パターン52の部分からも光音響波が発せられる。そしてこの光音響波も、被検体50の部分から発せられた光音響波と同様に、プローブ11によって検出される。
図1に示した検波・対数変換手段26が出力するデータは、前述した通り光音響画像構築手段27に入力されると共に、走査面内画像構築手段60に入力される。この走査面内画像構築手段60は、要素21〜26と共に本発明におけるパターン検出用信号処理部を構成するものであり、検波・対数変換手段26から入力されたデータに基づいて、走査面内(つまり主走査方向Xおよび副走査方向Yを含む面内)における2次元パターン52の光音響画像を構築する。なお主走査方向Xが、パルスレーザ光が拡がる一方向であり、副走査方向Yが、プローブ11が移動する1次元方向である。
上記2次元パターン52の光音響画像を示すデータは、次に光走査状態判定手段61に入力され、ここで後述の通りにして光走査状態つまりプローブ11の移動状態が判定される。この判定の結果は、記憶手段62に記憶される。
ここで図4を参照して、上記走査面内における2次元パターン52の光音響画像について説明する。この図4は、仮に2次元パターン52の光音響画像が再生表示された場合はどのような形状になるかを示したものであり、図中の実線52Gと、破線52G′および52G″がそれぞれ光音響画像を示している。また図中のt1、t2、t3・・・・tn、t(n+1)、t(n+2)・・・・は、前述したようにして生成される光音響断層画像の断層位置を模式的に示している。
もし、プローブ11の移動が所定の副走査方向Yに真っ直ぐになされ、かつ、その移動速度も厳密に一定であれば、そのとき生成される2次元パターン52の光音響画像は、実際の2次元パターン52の形状を再現して、図中実線52Gで示すようなものとなる。それに対して、プローブ11の移動が真っ直ぐになされずに左右方向(主走査方向X)にズレた状態でなされると、そのとき生成される2次元パターン52の光音響画像は、図中破線52G′で示すようなものとなる。この図4の例の場合は、プローブ11が所定位置よりも図中右側にズレてなされたため、光音響画像52G′は2次元パターン52の左端近傍部分が欠けたものとなっている。
また、プローブ11の移動速度が変動すると、そのとき生成される2次元パターン52の光音響画像は、副走査方向Yに沿って間延びしたり、あるいは反対に縮んだりして、例えば図中破線52G″で示すようなものとなる。このような状態になると、2次元パターン52の鋸歯状部分の角度が、プローブ11の移動速度が所定の一定値であると比べて変化することになる。この図4の例の場合は、プローブ11の移動速度が所定速度よりも大であるため、光音響画像52G″が間延びしたものとなっている。
なお図4では、以上説明した通り、プローブ11の左右位置ズレが生じた場合と、移動速度変動が生じた場合とを個別に示しているが、もちろん、これらの左右位置ズレと移動速度変動とが複合して生じることもあり得る。そのようになった場合は当然、2次元パターン52の光音響画像は、それらの左右位置ズレと移動速度変動との双方を反映したものになる。また、ゲルシート51における左右の2次元パターン52の列のズレにより、プローブ11のX−Y平面内での回転角も知ることができる。なお、左右の2次元パターンは互いに同じでも、あるいは異なっていてもよいし、さらには同じパターンであって位相が互いに異なるものでもよい。
図1に示す光走査状態判定手段61は、走査面内画像構築手段60から2次元パターン52の光音響画像を示すデータが入力されると、そのデータに基づいてプローブ11の移動状態を判定する。すなわち光走査状態判定手段61は、2次元パターン52の光音響画像を示すデータに基づいて、副走査方向Yの各位置における光音響画像の、正常な光音響画像52Gに対する左右位置ズレ量DLおよび角度ズレ量Dθ(図4参照)を求め、それを副走査方向位置と対応付けて記憶手段62に記憶させる。
複数の断面に関する光音響断層画像や超音波断層画像から3次元画像を構成するような場合は、上記左右位置ズレ量DLおよび角度ズレ量Dθに基づいて、副走査方向位置毎の光音響断層画像や超音波断層画像を補正することにより、プローブ11の走査状態不良に起因する3次元画像の歪みを解消可能となる。なお、3次元画像を構築してから、ズレ量を補正してもよい。
ここで図11〜14を参照して、上述のような補正に関して基本的なことを説明する。この例では、プローブ11を副走査方向Yに移動させ、それに応じて次々と複数のフレームFに関する光音響断層画像情報が取得されるものとする。そして、プローブ11の走査状態不良に起因して、他のフレームFとは向きが異なる断面に関するフレームF(太線で示す)の光音響断層画像情報が取得されてしまう場合を仮定して考える。
またここでは一例として、図12に示すように、血管が延びている状態を上方から(プローブ11側から)見て画像化する場合を考え、同図では横線で示す各フレーム中の血管位置をハッチング付きの丸で示している。なおこのような画像は、補正の前に実際に可視化されるものではなく、その段階で得られているボリュームデータが担持している画像が実際どのようになっているかを考えたものが同図である。
図12では、楕円で囲んだ上から2番目と3番目のフレームの向きが不正になっており、その不正を補正せずに単純にフレームを並べて画像化すると、それらの画像における血管の状態は、図13に示すように歪んだものになってしまう。
そこで、上記画像の歪みを解消するために、本発明によって求められる位置ズレ(つまりプローブ11の移動方向Yと直交する方向の位置ズレ)に基づいて、画像データを補正する。図14はこの補正を説明するものである。ここでは、各フレームにおける画像データをA1、A2、A3、A4、・・・・として考える。まず、画像データA1とA2とから上記位置ズレに基づいて補間データA2’を生成し、また画像データA2とA3とから上記位置ズレに基づいて補間データA3’を生成する。なお同図において、画像データA2、A3による血管位置は白丸で示し、補間データA2’、A3’による血管位置は黒丸で示している。そして本来の画像データA2を補間データA2’に置き換え、また本来の画像データA3を補間データA3’に置き換えれば、実際に血管が延びている状態を正確に示す画像データの集合が得られることになる。
なお実際に適用する補間方法としては、高速な処理が要求される場合は線形補間もしくは最近傍点近似が適しており、高精度な画像が必要とされる場合はスプライン補間が適しているが、特にこれらに限定されるものではない。
以上、本発明の一つの実施形態について説明したが、本発明の光音響計測装置および光走査状態検出方法は上記実施形態にのみ限定されるものではなく、上記実施形態の構成から種々の修正および変更を施したものも、本発明の範囲に含まれる。
例えば、上記実施形態に使用されたゲルシート51においては、その一表面のみに2次元パターン52が形成されているが、図5に示すようにゲルシート51の一表面および他表面のそれぞれに、互いに等しい形状の2次元パターン52、53を形成してもよい。そのようなゲルシート51を使用した場合は、図1の光音響画像構築手段27が構築する光音響断層画像(これは、ゲルシート51の厚さ方向を含む面内における光音響画像である)において、図6に示すように2次元パターン52、53の光音響画像52G、53Gが示される。
2次元パターン52、53が互いに等しいものであれば、それらの光音響画像52G、53Gは通常、画像中で同じ左右方向位置に示されることになる。しかし、プローブ11が斜めに保持された場合は、図中の光音響画像53G′のように、別の光音響画像52Gに対して左右方向位置がズレて示されるようになる。このようになった場合、2つの光音響画像52G、53G′を結ぶ線の傾きφは、プローブ11の斜め保持角度と対応する。そこでこの傾きφに基づいて、プローブ11の斜め保持による光音響画像の角度不正を補正することも可能になる。なお、上述のような傾きφは、例えば図1に示した光走査状態判定手段61において求めることができる。
また以上説明した実施形態においては、所定の厚さを有するゲルシート51が適用されているが、2次元パターンを形成するシート状部材に対して前述したスペーサとしての作用を求めない場合は、シート状部材を例えば薄いプラスチックシート等から形成しても構わない。
さらに2次元パターンとしては、上記実施形態における形状のものに限らず、その他の形状のものも適用可能である。基本的には、副走査方向にプローブを移動させたときに、主走査方向の位相が変化するようなパターンであれば全て適用可能である。例えば図7に示すように山、谷が繰り返すサインカーブ等の曲線からなる2次元パターン152や、図8に示すように複数の円が副走査方向に連なる2次元パターン252等も適用可能である。さらには、図9に示すように、鋸歯状部分の副走査方向ピッチが変化するような2次元パターン352も適用可能である。
なお、上記図9に示す2次元パターン352を適用する場合は、互いにピッチが異なる鋸歯状部分に各々例えば「1」と「0」を表現させることで、副走査方向のアドレス情報を埋め込むことも可能になる。つまり図9の2次元パターン352では、ピッチが大の部分を「1」、小の部分を「0」とすることにより、「1001」を示すことができる。ただしこの2次元パターン352を適用したとき、プローブの走査速度(移動速度)にバラツキが多い場合は、得られたパターン検出信号から「1」と「0」を正確にデコードできない可能性もある。この点に対応するためには、図10に示すように、鋸歯状部分の一部に二重部が無いものと有るものとからなる2次元パターン452を用い、例えば二重部が無い鋸歯状部分で「1」を示し、二重部が有る鋸歯状部分で「0」を示すようにしてもよい。
10 光音響画像化装置
11 プローブ
12 超音波ユニット
13 レーザ光源ユニット
14 画像表示手段
15 導光手段
21 受信回路
22 AD変換手段
23 受信メモリ
24 データ分離手段
25 光音響画像再構成手段
26、41 検波・対数変換手段
27 光音響画像構築手段
30 送信制御回路
31 制御手段
32 Qスイッチレーザ
33 フラッシュランプ
40 超音波画像再構成手段
42 超音波画像構築手段
43 画像合成手段
50 被検体
51 ゲルシート
52、53、152、252、352、452 2次元パターン
52G、52G′、52G″、53G、53G′ 2次元パターンの光音響画像
60 走査面内画像構築手段
61 光走査状態判定手段
62 記憶手段

Claims (12)

  1. 少なくとも一方向に沿って拡がる光を射出し、前記一方向と交わる1次元方向に移動させられて計測対象物を前記光により走査するプローブと、
    前記光の走査を受けた前記計測対象物の部分から発せられた光音響波を検出して光音響波検出信号を得、この光音響波検出信号に基づいて前記計測対象物の特性を計測する信号処理部とを備えてなる光音響計測装置において、
    前記光の照射を受けるように前記計測対象物の上に配置され、少なくとも一つの表面に、前記光を受けて光音響波を発する所定の2次元パターンが形成されたシート状部材と、
    このシート状部材から発せられた光音響波を検出して、前記一方向および1次元方向を含む面内における前記2次元パターンの光音響画像を示すパターン検出信号を得るパターン検出用信号処理部と、
    前記パターン検出信号が示す光音響画像に基づいて、前記プローブの前記1次元方向と直交する方向の位置ズレを求める光走査状態判定部とを備えたことを特徴とする光音響計測装置。
  2. 前記光走査状態判定部が、前記パターン検出信号が示す光音響画像に基づいて、前記移動の速度変動も求めるものとされていることを特徴とする請求項1記載の光音響計測装置。
  3. 前記シート状部材の本体部分が、可視域の波長の光を透過させる材料からなり、
    前記2次元パターンが、可視域の波長の光を透過させる一方、前記プローブから発せられる光を吸収する材料から形成されていることを特徴とする請求項1または2記載の光音響計測装置。
  4. 前記2次元パターンが、共通の形状の鋸歯状部分が前記1次元方向に沿って繰り返すパターンであることを特徴とする請求項1から3いずれか1項記載の光音響計測装置。
  5. 前記2次元パターンが、前記シート状部材の一表面および他表面のそれぞれに形成されていることを特徴とする請求項1から4いずれか1項記載の光音響計測装置。
  6. 前記パターン検出用信号処理部が、前記シート状部材の一表面および他表面のそれぞれに形成されている2次元パターンの、該シート状部材の厚さ方向を含む面内における光音響画像を示すパターン検出信号も得るように形成され、
    前記光走査状態判定部が、前記パターン検出信号が示す、前記シート状部材の厚さ方向を含む面内における光音響画像に基づいて、プローブの傾きも求めるものとされていることを特徴とする請求項5記載の光音響計測装置。
  7. 少なくとも一方向に沿って拡がる光を射出し、前記一方向と交わる1次元方向に移動させられて計測対象物を前記光により走査するプローブと、
    前記光の走査を受けた前記計測対象物の部分から発せられた光音響波を検出して光音響波検出信号を得、この光音響波検出信号に基づいて前記計測対象物の特性を計測する信号処理部とを備えてなる光音響計測装置において、
    少なくとも一つの表面に、前記光を受けて光音響波を発する所定の2次元パターンが形成されたシート状部材を、前記光の照射を受けるように前記計測対象物の上に配置し、
    このシート状部材から発せられた光音響波を検出して、前記一方向および1次元方向を含む面内における前記2次元パターンの光音響画像を示すパターン検出信号を取得し、
    前記パターン検出信号が示す光音響画像に基づいて、前記プローブの前記1次元方向と直交する方向の位置ズレを求めることを特徴とする光音響計測装置の光走査状態検出方法。
  8. 前記パターン検出信号が示す光音響画像に基づいて、前記移動の速度変動も求めることを特徴とする請求項7記載の光音響計測装置の光走査状態検出方法。
  9. 請求項7または8記載の光音響計測装置の光走査状態検出方法において、前記光の照射を受けるように前記計測対象物の上に配置されるシート状部材であって、少なくとも一つの表面に、前記光を受けて光音響波を発する所定の2次元パターンが形成されていることを特徴とするシート状部材。
  10. 本体部分が、可視域の波長の光を透過させる材料からなり、
    前記2次元パターンが、可視域の波長の光を透過させる一方、前記プローブから発せられる光を吸収する材料から形成されていることを特徴とする請求項9記載のシート状部材。
  11. 前記2次元パターンが、共通の形状の鋸歯状部分が前記1次元方向に沿って繰り返すパターンであることを特徴とする請求項9または10記載のシート状部材。
  12. 前記2次元パターンが、前記シート状部材の一表面および他表面のそれぞれに形成されていることを特徴とする請求項9から11いずれか1項記載のシート状部材。
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