JPH0347569Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は車両用シート等において、乗員の腰椎
部を支持するランバープレートを所望の位置に調
整するランバーサポート調整装置に関するもので
ある。

（従来の技術） 従来のこの種の装置においては、調整が段階的
になされ、又、調整段階も限られていた。

（考案が解決しようとする問題点） よつて、調整が段階的であるため調整するのに
時間がかかり、又、調整段数も限られているため
最適な調整が得られない問題点がある。

本考案は上記問題点に鑑みてなされたもので、
その目的は、短時間でランバープレートの位置を
調整でき、又、最適なランバーサポートの位置が
得られるランバーサポート調整位置を提供するこ
とにある。

（問題点を解決するための手段） 上記問題点を解決する本考案は、操作ハンドル
でもつて回動するシヤフトと、該シヤフトと一体
的に回動し、且つ該シヤフトの軸方向に移動自在
に嵌合したスクリユウと、該スクリユウに螺合し
ラチエツトが刻設されたロツクブロツクと、前記
ラチエツトに係合するロツクプレートと、前記ラ
チエツトと前記ロツクプレートとの係合を解除す
るプツシユボタンと、前記ロツクプレートを係合
方向へ付勢するスプリングと、乗員の腰椎部を支
持するランバープレートと、該ランバープレート
に一方の端部が係止され他方の端部が前記ロツク
ブロツクに係止されたトーシヨンスプリングと、
前記ランバープレートを前方へ移動せしめる方向
に前記ロツクブロツクを付勢するコンプレツシヨ
ンスプリングとを備えたことを特徴とするもので
ある。

（作用） 本考案のランバープレート調整装置では、ラン
バープレートを前方に移動せしめるコンプレツシ
ヨンスプリングの付勢力以上の力でランバープレ
ートを所望の位置迄押すと、シヤフトの軸方向に
ロツクブロツクも移動する。そして、ランバープ
レートを押す力を解除するとラチエツトとランバ
ープレートの係合により、ロツクブロツクのラン
バープレートを前方に移動せしめる方向へ移動は
禁止される。又、操作ハンドルを回動することに
より、ランバープレートが後方に移動する方向へ
ロツクブロツクは移動する。

（実施例） 以下、第１図乃至第３図を用いて本考案の実施
例を説明する。１はセレーシヨンが切られた端部
２ａを有するシヤフトに取付けられ、止輪３によ
つて抜止めがなされて、シヤフト２を回動させる
操作ハンドルである。シヤフト２は略コの字状に
折曲されたフレーム４の側面４ａに穿設された貫
通穴４ｂと、側面４Ｃに穿設された貫通穴４ｄ
と、フレーム４の底面４ｅに設けられた軸受けプ
レート５に穿設された貫通穴５ａとに挿通し、回
動自在に支持されている。又、シヤフト２は軸受
けプレート４を挿通した後は先端にかけて断面形
状が小判形に加工された小判部２ｂとなつてい
る。シヤフト２の小判部２ｂは円周面におねじ６
ａが刻設された略円筒状のスクリユウ６の軸方向
に穿設された貫通穴６ｂへ挿通し、スクリユウ６
はシヤフト２と一体に回動し、且つシヤフト２の
軸方向へ移動自在に嵌合している。スクリユウ６
は貫通めねじ７ａを有するロツクブロツク７と螺
合している。ロツクブロツク７のシヤフト２と平
行な端面には、ラチエツト７ｂが刻設されてい
る。一方、フレーム４の底面４ｅには一方の端部
にラチエツト７ｂと係合する係合部８ａを有する
ロツクプレート８が配設され、ロツクプレート８
に穿設された貫通穴８ｂには、フレーム４の底面
４ｅに穿設されたピン９が挿通し、ロツクプレー
ト８はフレーム４に対して回動自在に取付けられ
ている。又、ピン９を巻回するようにトーシヨン
スプリング１０が設けられ、トーシヨンスプリン
グ１０の一方の端部１０ａはフレーム４に係止さ
れ、他方の端部１０ｂはロツクプレート８の他方
の端部にあるスプリング係止部８ｃに係止され、
スプリング８はロツクプレート８をラチエツト７
ｂとの係合方向へ回動付勢している。そして、ロ
ツクプレート８とラチエツト７ｂの係合により、
ロツクブロツク７のフレーム４の側面４ｃの方向
の移動は禁止される。又、フレーム４の側面４ａ
には貫通穴４ｆが穿設され、プツシユボタン１１
が挿通している。１２は一端がプツシユボタン１
１に、他端がロツクプレート８のスプリング掛止
部８ｃ近傍に穿設された長孔８ｄに掛止されたロ
ツドで、プツシユボタン１０を押すことにより、
ロツクプレート８は回動してロツクブロツク７の
ラチエツト７ｂとの係合が解除されるようになつ
ている。１３は乗員の腰椎部を支持するランバー
プレートである。１４はトーシヨンスプリング
で、そのコイル部１４ａ，１４ｂにはシヤフト１
５が緩挿され、シヤフト１５はフレーム３の底部
４ｅと天部４ｇに支持されている。トーシヨンス
プリング１４の一方の端部１４ｃは取付プレート
１６でもつて、ランバープレート１３へ、他方の
端部１４ｄはロツクブロツク７に穿設された穴７
ｃへ嵌入することによりロツクブロツク７へ係止
されている。又、軸受けプレート５とロツクブロ
ツク７の間には、シヤフト２を巻回する如くコン
プレツシヨンスプリング１７が配設され、ロツク
ブロツク７を押圧してロツクブロツク７をランバ
ープレート１３を前方へ移動せしめる方向に付勢
している。尚、１８はプレート４の側面４ａの内
側にフアスナ１９でもつて取付けられる、例え
ば、合成樹脂製のブツシユプレートで貫通穴４
ｂ，４ｆに嵌入し、シヤフト２の回動とプツシユ
ボタン１１の移動をなめらかにしている。

次に上記実施例の作動を説明する。

先ず、第１図の状態の時はランバープレート１
３は最前方に位置している。ここで、コンプレツ
シヨンスプリング１７の付勢力以上の力でランバ
ープレート１３を押す。するとロツクブロツク７
は、シヤフト２の軸方向でフレーム４の側面４ａ
方向へ移動する。そして、ランバープレート１３
を所望の位置迄押し、その押す力を解除する。ロ
ツクブロツク７はコンプレツシヨンスプリング１
７の付勢力でフレーム４の側面４ｃ方向へ移動し
ようとするが、ラチエツト７ｂとロツクプレート
８の係合により該移動は禁止され、ランバープレ
ート１３は所望の位置に固定される。

次に上記作動を行つた後、第１図の状態を戻す
には、プツシユボタン１１を押す。するとラチエ
ツト７ｂとロツクプレート８の係合が解除され、
ロツクブロツク７はコンプレツシヨンスプリング
１７の付勢力でもつてフレーム４の側面４ｃに当
接するまで移動し、ランバープレート１３が最前
方に位置する第１図の状態に復帰する。

又、操作ハンドル１を時計方向に回動させると
スクリユウ６はフレーム４の側面４ｃへ当接する
まで移動する。そして、更に操作ハンドル１を回
動し続けると、今度はロツクブロツク７がフレー
ム４ａ方向へ移動し、ランバープレート１３は最
適な位置に来る。

次に上記作動を行つた後、第１図の状態に戻す
には、操作ハンドルを反時計方向に回動させ、ス
クリユウ６をロツクブロツク７内に収納する。そ
して、プツシユボタン１１を押すとラチエツト７
ｂとロツクプレート８の係合は解除され、ロツク
ブロツク７はコンプレツシヨンスプリング１７の
付勢力でもつてフレーム４の側面４ｃに当接する
迄移動し、ランバープレート１３が最前方に位置
する第１図の状態に復帰する。

上記構成によれば、短時間にランバープレート
１３を所望の位置に調整できる。又、操作ハンド
ル１を回動させることにより最適なランバーサポ
ート１３の位置が得られる。

尚、本考案は上記実施例に限らず種々の変形が
可能である。例えば、ロツクプレート８をラチエ
ツト７ｂ方向へ回動付勢するスプリングは、一端
をフレーム４に固定され他端は係合部８ａを押圧
するコンプレツシヨンスプリングでもよい。

（考案の効果） 以上説明したように本考案によれば、短時間で
ランバープレートの位置を調整でき、又、最適な
ランバーサポートの位置が得られるランバーサポ
ート調整位置を実現することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の実施例を示す平面図、第２図
は第１図における正面図、第３図は第１図におけ
るＡ−Ａ断面図である。 １……操作ハンドル、２，１５……シヤフト、
２ａ……端部、２ｂ……小判部、３……止輪、４
……フレーム、４ａ，４ｃ……側面、４ｂ，４
ｄ，４ｆ，５ａ，６ｂ，８ｂ……貫通穴、４ｅ…
…底面、４ｇ……天部、５……軸受けプレート、
６……スクリユウ、６ａ……おねじ、７……ロツ
クブロツク、７ａ……めねじ、７ｂ……ラチエツ
ト、７ｃ……穴、８……ロツクプレート、８ａ…
…係合部、８ｃ……スプリング係止部、９……ピ
ン、１０，１４……トーシヨンスプリング、１０
ａ，１０ｂ，１４ｃ，１４ｄ……端部、１３……
ランバープレート、１４ａ，１４ｂ……コイル
部、１６……取付プレート、１７……コンプレツ
シヨンスプリング、１８……プツシユプレート、
１９……フアスナ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 操作ハンドルでもつて回動するシヤフトと、該
   シヤフトと一体的に回動し、且つ該シヤフトの軸
   方向に移動自在に嵌合したスクリユウと、該スク
   リユウに螺合しラチエツトが刻設されたロツクブ
   ロツクと、前記ラチエツトに係合するロツクプレ
   ートと、前記ラチエツトと前記ロツクプレートと
   の係合を解除するプツシユボタンと、前記ロツク
   プレートを係合方向へ付勢するスプリングと、乗
   員の腰椎部を支持するランバープレートと、該ラ
   ンバープレートに一方の端部が係止され他方の端
   部が前記ロツクブロツクに係止されたトーシヨン
   スプリングと、前記ランバープレートを前方へ移
   動せしめる方向に前記ロツクブロツクを付勢する
   コンプレツシヨンスプリングとを備えたことを特
   徴とするランバーサポート調整装置。