JPH0347255Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は電気機器の導体接続装置に関するも
のである。

第１図に従来例を示す。図において、１は導
体、２は導体１の端部前方に穴３を形成する状態
で導体１の外周にエポキシ樹脂などでモールド成
形し絶縁性ブツシング、４は導体１の端部に形成
した小径ねじ部、５はばね座、６はねじ部４に螺
合した雌端子である。雌端子６は複数に分割され
た接触用舌片６ａをもち、舌片６ａ群の先端にば
ねリング７を外嵌している。６ｂは雌端子６をね
じ部４に螺合する際に工具を差し込む四角穴であ
る。８は雌端子６に差し込む雄端子（図示省略）
を有するＬ形コネクタである。

このような構造の導体接続装置においては、雌
端子６と絶縁性ブツシング２の内周面との間隙に
コロナが発生する。そこで、従来例では絶縁性ブ
ツシング２の内周面に導電塗料９を導体１に接合
する状態で塗布することにより、絶縁性ブツシン
グ２の内周面と雌端子６とを同電位としてコロナ
発生を防止している。

しかし、ブツシング２の内周面へ導電塗料９を
良好に塗布することは非常に困難で作業性が悪
く、また、導電塗料は一般に高価なものであるた
め、コストアツプを招いていた。加えて、コロナ
防止の信頼性が低いという問題があつた。

この考案の目的は、信頼性の高いコロナ防止を
簡便かつ廉価に実現する電気機器の導体接続装置
を提供することである。

この考案の一実施例を第２図および第３図に基
づいて説明する。図において、１０は導体１の端
部に対し、導体１と同軸状態かつ雌端子６を包囲
する状態で外嵌し半田付けした導電性筒体であ
る。絶縁性ブツシング２は導電性筒体１０および
導体１の外周に導電性筒体１０と密着するように
エポキシ樹脂などをモールド成形している。導電
性筒体１０としては、例えば銅パイプが用いられ
る。その他は従来例と同様であるので、同一部分
に同一符号を付すにとどめ、説明を省略する。

上記構成によれば、雌端子６と絶縁性ブツシン
グ２の内周側に密着した導電性筒体１０とが同電
位となるためコロナ発生は防止される。加えて、
構造簡単で製作手間も少なくてすみ、導電塗料に
比べて低廉であるし、コロナ防止の信頼性が大幅
にアツプする。

なお、上記実施例では、導体１と導電性筒体１
０とが別体で、これらを半田付けしているが、こ
の他の導体１と導電性筒体１０とが初めから一体
（同体）であるように製作したものもこの考案の
実施例である。

以上、実施例について説明したが、この考案の
電気機器の導体接続装置は導体の端部に連結した
雌端子と、前記雌端子を包囲する状態で前記導体
から延出した導電性筒体と、この導電性筒体およ
び前記導体の外周に導電性筒体と密着させてモー
ルド成形した絶縁性ブツシングとを備えたもので
ある。

この考案によれば、従来例に比べて、製作手
間、使用材料面でのコストダウンを図ることがで
き、しかも信頼性の高いコロナ防止を実現できる
という効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来例の断面図、第２図はこの考案の
一実施例の破断正面図、第３図は要部の破断正面
図である。 １……導体、２……絶縁性ブツシング、６……
雌端子、１０……導電性筒体。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 導体の端部に連結した雌端子と、前記雌端子を
   包囲する状態で前記導体から延出した導電性筒体
   と、この導電性筒体おび前記導体の外周に前記導
   電性筒体と密着させてモールド成形した絶縁性ブ
   ツシングとを備えた電気機器の導体接続装置。