JPH0345760B2 - - Google Patents

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JPH0345760B2
JPH0345760B2 JP57127447A JP12744782A JPH0345760B2 JP H0345760 B2 JPH0345760 B2 JP H0345760B2 JP 57127447 A JP57127447 A JP 57127447A JP 12744782 A JP12744782 A JP 12744782A JP H0345760 B2 JPH0345760 B2 JP H0345760B2
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fatty acid
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Shumitsuto Kaaru
Bauman Horusuto
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Henkel AG and Co KGaA
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Henkel AG and Co KGaA
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Publication of JPS5825393A publication Critical patent/JPS5825393A/ja
Publication of JPH0345760B2 publication Critical patent/JPH0345760B2/ja
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C11ANIMAL OR VEGETABLE OILS, FATS, FATTY SUBSTANCES OR WAXES; FATTY ACIDS THEREFROM; DETERGENTS; CANDLES
    • C11CFATTY ACIDS FROM FATS, OILS OR WAXES; CANDLES; FATS, OILS OR FATTY ACIDS BY CHEMICAL MODIFICATION OF FATS, OILS, OR FATTY ACIDS OBTAINED THEREFROM
    • C11C3/00Fats, oils, or fatty acids by chemical modification of fats, oils, or fatty acids obtained therefrom
    • C11C3/04Fats, oils, or fatty acids by chemical modification of fats, oils, or fatty acids obtained therefrom by esterification of fats or fatty oils
    • C11C3/10Ester interchange
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
    • C07C67/00Preparation of carboxylic acid esters
    • C07C67/48Separation; Purification; Stabilisation; Use of additives
    • C07C67/52Separation; Purification; Stabilisation; Use of additives by change in the physical state, e.g. crystallisation
    • C07C67/54Separation; Purification; Stabilisation; Use of additives by change in the physical state, e.g. crystallisation by distillation
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C11ANIMAL OR VEGETABLE OILS, FATS, FATTY SUBSTANCES OR WAXES; FATTY ACIDS THEREFROM; DETERGENTS; CANDLES
    • C11CFATTY ACIDS FROM FATS, OILS OR WAXES; CANDLES; FATS, OILS OR FATTY ACIDS BY CHEMICAL MODIFICATION OF FATS, OILS, OR FATTY ACIDS OBTAINED THEREFROM
    • C11C3/00Fats, oils, or fatty acids by chemical modification of fats, oils, or fatty acids obtained therefrom
    • C11C3/003Fats, oils, or fatty acids by chemical modification of fats, oils, or fatty acids obtained therefrom by esterification of fatty acids with alcohols
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C11ANIMAL OR VEGETABLE OILS, FATS, FATTY SUBSTANCES OR WAXES; FATTY ACIDS THEREFROM; DETERGENTS; CANDLES
    • C11CFATTY ACIDS FROM FATS, OILS OR WAXES; CANDLES; FATS, OILS OR FATTY ACIDS BY CHEMICAL MODIFICATION OF FATS, OILS, OR FATTY ACIDS OBTAINED THEREFROM
    • C11C3/00Fats, oils, or fatty acids by chemical modification of fats, oils, or fatty acids obtained therefrom
    • C11C3/04Fats, oils, or fatty acids by chemical modification of fats, oils, or fatty acids obtained therefrom by esterification of fats or fatty oils

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  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Oil, Petroleum & Natural Gas (AREA)
  • Wood Science & Technology (AREA)
  • Crystallography & Structural Chemistry (AREA)
  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
  • Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)
  • Fats And Perfumes (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、精製された脂肪酸アルキルエステル
の製法、とりわけ後にスルホン化および漂白する
ことによりクレツト色数の低いスルホン化物を与
えるような精製された脂肪酸アルキルエステルの
製法に関する。
[従来の技術] 油脂、とくに天然油脂から洗滌活性なα−スル
ホ脂肪酸エステルが得られることは数十年来知ら
れている。すなわち、米国特許第2195187号明細
書はα−スルホ脂肪酸およびそのエステルを洗滌
活性な物質として記載している。それらは飽和高
級脂肪酸の低級アルキルエステルを三酸化イオウ
でスルホン化して得られる。低級脂肪酸アルキル
エステルは水素化した油脂を一価の低級アルコー
ル、とりわけメタノールでエステル交換するか、
あるいはグリセリド分離およびそれに続く脂肪酸
のエステル化によつて得られる。
本発明者は最近の研究においてこの種の洗滌活
性なα−スルホ脂肪酸、対応するエステルならび
にその塩について広範に研究した。例えば、西独
出願公告第1246718号はこれら化合物の精造法を
開示する。脂肪酸残基中に炭素原子6〜28を有
し、脂肪酸残基のα炭素原子を除いてはスルホン
化または硫酸化可能な基をもたず、ヨウ素価5以
下を示す脂肪酸または脂肪酸エステルを無水硫酸
−不活性ガス混合物にてスルホン化したのち、反
応生成物を中和する。上記試剤を使用する同じ反
応は西独出願公告第1248645号に記載されている。
ここで取扱う分野の主要な難点の一つはスルホ
ン化工法における脂肪酸アルキルエステルの色安
定性にある。暗く着色した、黒褐色の粗成物が得
られるが、これは洗滌剤および清浄剤としての使
用のため淡く着色した生成物に加工しなければな
らない。スルホン化粗成物の色は実際所定の範囲
内で操作条件に依存するが、それにもかかわらず
この興味がもたれる原料物質の工業的利用は次の
様な性質のため今日まで妨害されてきた:スルホ
ン化工程における収率(スルホン化度)がより高
く上がれば上がるほど、反応生成物がますます暗
黒に着色し、しかも淡色の目的物を得るには困難
がますます大きくなつた。
スルホン化すべき脂肪酸または脂肪酸混合物の
構造の意義は専門分野では確実な知識となつてい
る。α−位でスルホン化される脂肪酸は二重結合
を全く有しないか、またはほとんど有しないし、
同じくその他の反応性基−とりわけ水酸基−を保
有しないことがとくに要求される。適当な脂肪ま
たは油の選択により、脂肪酸分子中の不飽和結合
に関するこの問題は緩和される。この障害はスル
ホン化用原料物質を、可能ならさらに水素化する
ことにより除去される。技術上の文献ではヨウ素
価5以下、好ましくは2以下を必要とする。実際
の例では、さらに低いヨウ素価、例えば0.1〜0.3
にて実施されている。
なおスルホン化すべき脂肪酸または脂肪酸エス
テルから障害となる随伴物質を蒸留その他の手段
で分離することは変色の減少のために必要である
(西独出願公告第1248645号参照)。
しかしながら、製法の最終工程として粗製スル
ホン化誘導体の漂白が常に必要である。技術分野
ではとくに2種の方法が用いられる:過酸化水素
により酸性漂白〔西独特許第1179931号参照〕、ま
たはまず過酸化水素による酸性漂白を行い、次い
でスルホン化され、一部漂白した物質を中和し、
さらに過酸化水素または好ましくは次亜塩素酸塩
にて処理すると最終の漂白程度が達成される組合
せ漂白〔例えば、西独出願公告第1234709号参照〕
である。
スルホン化が収率90%以上またはスルホン化度
95%以上で進行するとき、変色問題に関し特別な
難点が生じる。西独出願公開第1443995号の開示
はここに生じる問題に関係する。この公開公報の
開示によれば、無水硫酸はアルコール性水酸基非
含有飽和脂肪酸エステルに対する分解作用を有し
ているので、スルホン化度少なくとも90%、好ま
しくは少なくとも94%、とりわけ少なくとも96%
で高度にスルホン化された化合物を合成する際
に、濃い暗黒色に変色したスルホン化粗成物を与
えることが不可避である。
西独出願公開第1443995号では、変色の抑制に
つき、所定の一定の温度附近でスルホン化中また
はスルホン化物に水を添加することが提案されて
いる。実際には、これによつて新たな難点が生じ
た。強酸性域においてスルホン化粗成物の粘度は
最小の水量によつても重大な影響を受ける。鎖の
長さとしてC16/C18のスルホン化物において35
%溶液として2%過酸化水素の添加でも急激な粘
度上昇をもたらす。従つて、連続式工法において
導管の閉塞の危険が生じる。
多くの形態をとり、しかも全工程の種々の段階
で生じる難点により、従来からの知識によりスル
ホン化と漂白との間に妥協点が見い出される。実
際に最適に調節できるスルホン化度は約90%であ
る。
植物性および/または動物性脂肪または油など
の天然の原料物質は周知の如く一般に一定の性質
のかたよりを有している。例えば、その出所およ
び/または取扱いの特色によりその後に加工処理
を要し、これは標準化した純合成原料物質に比し
て若干の困難さを意味する。それ故に、脂肪酸ア
ルキルエステルの当該専門分野に関して精製工程
により種々の原料物質の品質を均一化し、また精
製した物質の加工性を改良する必要がある。これ
により技術工程における安全で改良されたその後
の加工結果および/または改良された性質を持つ
製品が保証されることになる。
[発明が解決しようとする課題] 本発明の目的は、例えばスルホン化に際して着
色に関する上記問題を軽減するような、スルホン
化原料としての精製された脂肪酸アルキルエステ
ルまたはその混合物の製法を提供することであ
る。ここで本発明はスルホン化すべき脂肪酸アル
キルエステルについての簡潔な処理方法を創出
し、それによつて後続するスルホン化工程におけ
る着色の効果的な制限に成功した。他の観点とし
て、本発明は通常の精製法によつて種々の性質を
持つ天然源の脂肪酸または脂肪酸アルキルエステ
ルを均質化することを可能にし、そのため、例え
ば、脂肪酸アルキルエステルのスルホン化に際し
て再現可能な作業結果が可能となる。とくに本発
明は、後続する加工工程により劣悪な性質の原料
物質から高価な材料へ変換し得る。
[課題を解決するための手段] 下記に示す所定の条件のもとに脂肪酸アルキル
エステルの加熱を行うか、あるいは遊離脂肪酸を
同様に加熱し、対応するアルコールでエステル化
することにより、初期の目的が達成されることが
わかつた。
すなわち、本発明の要旨は、精製された脂肪酸
アルキルエステルの製法であつて、 A 植物性および/または動物性脂肪酸のアルキ
ルエステルを、エステル化触媒および/または
カルボン酸無水物の存在下、150℃を越える温
度で約60分を越えない時間加熱し、同時におよ
び/または後に精製された脂肪酸アルキルエス
テルを分離するか、あるいは B 植物性および/または動物性遊離脂肪酸を、
エステル化触媒および/またはカルボン酸無水
物の存在下、短時間加熱処理し、同時におよ
び/または後に精製された脂肪酸を分離し、ア
ルコールによりエステル化することを特徴とす
る製法に存する。
この加熱は、好ましくは約280℃以下、とくに
約200〜250℃で実施される。200〜230℃の温度範
囲がとくに有効である。反応条件、とくに反応温
度および精製すべき原料物質の保持時間はその際
好ましくは以下に述べる様に相互に調節される。
この発明により精製すべき出発物質である脂肪
酸アルキルエステルまたは脂肪酸の加熱時間は、
一般に比較的短かい。それは、例えば15分間まで
であつてよく、その際、この発明の推奨される実
施態様では、勿論極めて短かい持続時間でも実施
される。所望により、この発明の加熱前処理を、
例えば30分または約1時間にまで延長することが
できるが、それは技術上の利点と結びつくもので
はない。
この発明の推奨される実施態様では、この発明
による精製工程の条件および、特に材料の加熱温
度並びに処理時間が、遊離ヒドロキシル基のエス
テル化またはエステル交換が起り、しかも、特に
その他の点では脂肪酸アルキルエステルまたは脂
肪酸の構造が実質的に変化しないように相互に調
節される。上記の本発明による規準は、以下の記
載から明らかである。すなわち、精製すべき原料
である脂肪酸アルキルエステルまたは脂肪酸は、
個々の脂肪酸アルキルエステルまたは脂肪酸の原
料および経歴に基づいて種々の量の明らかに不都
合な成分を含んでいる。この不都合な成分につい
ては、ある場合には痕跡量しか存在しないが、脂
肪酸アルキルエステルを既述の方法で後処理する
際に著しく不都合が認められる、鎖上にヒドロキ
シル基を有する化合物が問題になる。本発明の方
法は、規定の条件下で加熱することにより、続く
処理段階で上述の欠点を示さない、標準的化され
た精製脂肪酸アルキルエステル製品を得ることを
可能にするものである。事実、本発明の方法は、
極少量の不都合な随伴物質を反応途中で鎖上にヒ
ドロキシル基を有しない脂肪酸アルキルエステル
または脂肪酸から分離することを可能にする。過
剰に存在する出発物質のエステル基またはカルボ
キシ基群による遊離ヒドロキシル基含有成分のエ
ステル化またはエステル交換、および/または添
加したカルボン酸無水物との反応により、この不
都合な混入物について沸点の変化が起り、用いた
脂肪酸アルキルエステルまたは脂肪酸原料の純粋
な主要部を生成した高沸点物質から蒸留により分
離することが可能になる。脂肪酸アルキルエステ
ルまたは脂肪酸の天然原料は、それぞれの脂肪ま
たは油の天然原料から得られる限り、通常種々の
量の飽和または不飽和化合物の混合物をなしてい
る。それぞれの製造および貯蔵の経歴により、混
合または調合、さらにこの種の他の影響により、
実際の実施は常に出発原料によつて大きく変り得
る品質を考慮しなければならない。この発明の方
法によると、任意かつ種々の出発原料を、前述し
た後続処理工程を容易に実施できるようにし、お
よび/または良好な最終製品をもたらす物質に変
えることができる。
本発明による精製反応は、減圧下の操作により
好ましく実施できる。この減圧は、鎖上のヒドロ
キシル基と末端のエステル基とがエステル交換
し、用いた脂肪酸アルキルエステルから一価アル
コールが分離除去される際の平衡の移動を促進す
る。推奨される実施態様では、減圧で操作する
際、本発明の精製処理と同時またはその後に、不
都合な成分を含まない脂肪酸アルキルエステルま
たは脂肪酸を蒸留できる。例えば、0.05〜10torr
の圧力範囲、特に約0.1〜5torrの範囲が好都合で
ある。こうして、加熱と、精製品の蒸留による分
離とは、好ましくは連続的に行なわれる。不都合
な随伴成分の高沸点物質への変換は、数秒または
数分の一秒の驚くべき短時間で行なわれる。本発
明によると、エステル化触媒および/またはカル
ボン酸無水物を精製すべき原料に加え、次に混合
物を蒸留し、その際蒸留物の釜温度を150℃以上
で、好ましくはこの発明で特に適当とする温度範
囲内に保つ。加熱と好ましくない生産物の分離
は、実際には一工程で行なう。この技術の実施の
ために、他の特に簡単な変更も可能であり、例え
ば高沸点物質に溶解した、エステル化触媒およ
び/またはカルボン酸無水物が、この発明の加熱
温度および減圧下に最初に導入され、精製すべき
原料は、段階的または特に連続的にこの反応領域
に導かれる。その際、圧力条件および温度条件
は、脂肪酸アルキルエステルまたは脂肪酸原料の
主要部の留出が保証されるように互いに調節され
る。この反応領域に入れられた出発物質の極めて
急速な蒸発にも拘らず、その中の不都合な成分の
反応による変化は、留分の留出が良好な作業能率
を示す規模で行なわれる。
特に、最後に述べた精製反応と蒸留を同時に行
なう実施態様では、例えば約0.1〜3分間の範囲
の滞留時間内に実施することができ、その際温度
を200〜250℃の範囲に置くことが望ましい。
本発明の方法では、反応助剤としてエステル化
触媒および/またはカルボン酸無水物が用いられ
る。その際、広範囲の関係技術分野から所望の触
媒を見つけることができる。勿論、塩基性、中性
または例外的に弱酸性の触媒または触媒系を用い
て有利に実施することができる。特に好ましいの
は、精製すべき導入原料、および/または本発明
の方法により生成しおよび/または前述した意味
でこの発明の精製の際に添加される高沸点物質に
可溶な触媒を用いて実施することである。液体に
可溶な触媒または触媒系の使用は特に好都合であ
る。
エステル化触媒の広範な技術範囲から、ここで
は一例としてJ.Am.Oil Chem.Soc.55796以下
(1978年)の総括、特に797頁の第1表の総括を引
用する。そこには、錫、亜鉛、鉄、コバルトおよ
び鉛の酢酸塩、炭酸塩、塩化物、硝酸塩、酸化物
等の金属塩、NaOH、KOH、LiOH等のアルカ
リ水酸化物、ステアリン酸のアルカリ金属、亜
鉛、アルミニウムおよびチタン塩等の金属石け
ん、アルカリ金属およびその合金、金属アルキレ
ートおよび金属水素化物が列挙されている。特に
好ましいのは、C2〜C36の炭素鎖をもつ飽和およ
び/または不飽和の一価または多価カルボン酸と
金属としてK、Na、Li、Al、B、Zn、Sn、Ca、
Mg、TiおよびVとからなる金属石けん、C1
C36の炭素鎖をもつ飽和および不飽和の一価また
は多価の直鎖または分枝状アルコールと陽イオン
の金属としてLi、Na、K、Mg、Ca、B、Al、
Zn、SnおよびTiとからなる金属アルコレート、
Li、Na、Mg、Ca、B、AlおよびSnからなる元
素の水素化合物である金属水素化物またはそれら
の混合物、およびLi、Na、Mg、Ca、B、Al、
SnおよびTiからなる元素の炭素化合物である金
属アルキル化物またはそれらの混合物である。
触媒または反応助剤の特に好ましい一群は、ほ
う酸の可溶性有機化合物である。ここでは、ほう
酸エステル、例えばほう酸アルキルエステルが用
いられ、そのうち比較的高級のアルコール(C10
〜C22、特にC12〜C18のアルコール)をもつもの
が特に好ましい。しかし、特に適当なのは、部分
エステル化された多価アルコールのほう酸エステ
ル、例えばモノまたはジグリセリドの対応エステ
ルである。この部分エステル化された多価アルコ
ールは、また高級アルコールであつてもよく、特
に炭素数範囲が10〜22のものであつてよい。反応
温度において液状であり、および/または可溶な
ほう酸エステルは、好ましい触媒になり得る。適
当なほう酸化合物の他の例は、無水ほう酸、ほう
酸ナトリウムおよびナトリウムボラン化合物であ
る。
エステル化触媒と共にまたは代りに、本発明の
方法における反応助剤として、カルボン酸無水物
を用いることができる。勿論、この実施態様で
は、カルボン酸無水物とヒドロキシル基の反応を
促進するエステル化触媒を併用するのが好まし
い。カルボン酸無水物は、原則としてモノカルボ
ン酸またはポリカルボン酸−ここでは特にジカル
ボン酸−に由来するものであつてよい。本発明の
1つの実施態様では、その沸点が特に精製すべき
脂肪酸アルキルエステルまたは脂肪酸の沸点より
高い、比較的高沸点のカルボン酸無水物を用いる
のが望ましい。例えば、300℃/1torr以上で沸騰
するカルボン酸無水物が本発明の適当な物質であ
り得る。このようなカルボン酸無水物は、例えば
C8〜C28特にC10〜C22のモノカルボン酸から誘導
される。この種の高沸点カルボン酸無水物を用い
ると、それが続いて行なう蒸留によつて精製すべ
き脂肪酸アルキルエステルまたは脂肪酸から容易
に除き得るという点で、この発明の実施が容易に
なる。
カルボン酸無水物の概念には、この発明による
とカルボン酸と無機酸、特にほう酸との混合無水
物が含まれる。上述のように、連続操作による本
発明の方法の実施には、助剤として用いる反応成
分が流動性をもつことが望ましい。少なからざる
量の脂肪酸無水物、ほう酸−脂肪酸混合無水物お
よび/またはほう酸を含む、例えば天然原料由来
の脂肪酸を公知方法によりほう酸化合物で処理し
た蒸留残渣は、この発明の精製方法に適当な添加
物である。この流動性蒸留残渣は、他の重要な処
理に用いられる。
上記の反応助剤(エステル化触媒および/また
はカルボン酸無水物)は、大量の使用が原則的に
有害でない場合にも、出発物質である精製すべき
脂肪酸アルキルエステルまたは脂肪酸に対して通
常僅かな量が用いられる。例えば、出発物質であ
る脂肪酸アルキルエステルまたは脂肪酸に対して
0.01〜20重量%、特に約0.1〜10重量%の反応助
剤または助剤混合物を用いるのが適当である。
一般に5重量%を越えない量、好ましくは3重
量%を越えない量の反応助剤を添加する。特に好
ましい添加量は0.05〜0.1重量%である。これら
のすべての重量%表示は処理する脂肪酸アルキル
エステルまたは脂肪酸添加原料に基づく。カルボ
ン酸無水物をエステル化触媒と共に添加する場合
は、触媒の使用量は常用される少量、例えばカル
ボン酸無水物に基づき0.001〜10重量%、特に
0.01〜5重量%にすることができる。先に述べた
連続法が、エステル化触媒および/またはカルボ
ン酸無水物を含む反応ゾーンに精製すべき出発物
質に加え、同時に精製された脂肪酸アルキルエス
テルまたは脂肪酸原料をこの反応ゾーンから蒸留
によつて除去するように実施される場合には、最
初に導入するエステル交換触媒および/またはカ
ルボン酸無水物の存在量が、妨害成分の望ましい
効果的な反応的除去を短時間の反応時間のうちに
おこなうのに十分であるかを監視するだけであ
る。
本発明による脂肪酸アルキルエステルの精製法
によれば色の改良も特性定数(ヒドロキシル価、
ヨード価、けん化価および/または酸価)の実質
的な変化も生じない。本発明による方法の効果
は、本発明により得られる精製された脂肪酸アル
キルエステル自体にではなく、その後の工程、例
えばその脂肪酸アルキルエステルのスルホン化の
後であらわれる。この場合、該効果は例えばスル
ホン化生成物の良好な漂白度においてあらわれ
る。クレツトの色数(Klett−Farbzahlen)が60
以下の漂白された生成物が問題なく製造される。
本発明による方法は水添硬化あるいは所望によ
り未硬化の脂肪酸アルキルエステルまたは脂肪酸
留分についておこなうこともできる。未硬化の原
料を処理する場合には、得られた生成物留分をで
きるだけ早く硬化させ、生成物中の二重結合の望
ましくない経時的な酸化の影響を除くのが好まし
い。
出発原料の問題のない成分から妨害成分(鎖を
固定してヒドロキシル化された脂肪酸メチルエス
テルの経時的酸化によつて生成される成分と考え
られる)を常套の方法で分離することは実際上で
きない。蒸留はこの目的には沿わない。任意の一
緒に添加する出発物質を反応助剤と共に加熱して
特に該物質を蒸留する本発明方法によれば、困難
を伴なわず確実にその後のスルホン化および漂白
またはけん化に必要な出発原料が得られる。
以後のスルホン化と漂白には当該技術分野の知
見が適用される。酸性漂白または多段階漂白の詳
細は例えば西独国特許公報(DE−PS)第
1179931号、同第1234709号および西独国特許公開
公報(DE−OS)第1443995号に開示されている。
先におこなうスルホン化はガス状の三酸化硫黄
(無水硫酸)と不活性ガスとの混合物を含む落下
膜リアクター(Fallfilmreaktor)内で通常70〜
130℃の温度で10〜20分間おこなつてスルホン化
度を90%以上、特に92%以上、通例94%以上にす
る。
スルホン化度は95%およびそれ以上が特に好ま
しい。しかしながら、本発明による精製処理方法
を併用することによつてクレツトの色数が50また
はそれ以下のスルホン化生成物を最終的に製造す
ることができる。
脂肪酸アルキルエステル出発物質としては、ア
ルコール残基の炭素原子数が好ましくは1〜5の
対応する低級アルキルエステルが特に好適であ
る。植物性脂肪および/または動物性脂肪のエス
テル交換反応、またはエステル化を伴うけん化反
応によつて得られる脂肪酸メチルエステルが特に
重要である。
以下の実施例は、本発明範囲外の比較試験に基
づいた本発明による方法およびそれらの結果を示
す。
本発明の実施による精製効果は、スルホン化後
に得られたスルホン化エステルペーストの漂白度
によつて測定した。
スルホン化および漂白についての以下に記載す
る方法はすべての実施例に適用される。
80℃に加温したスタンドシリンダー内の獣脂肪
酸メチルエステル576gに、5vol%のSO3を含ん
だ空気を65分間吹き込み〔SO3の全量:208g
(約2.6mol)〕、次いで後反応を15分間おこなつて
スルホン化した。得られた粗製スルホン酸は、PH
6.5〜8の苛性ソーダ液と混ぜてスルホン化生成
物を約25重量%含む水性ペーストに中和し、次い
で該ペーストをスルホン化生成物に基づいて
NaOCl13%水溶液15.4重量%を用い60℃で漂白し
た。PHを7に調整したスルホン化生成物5%水溶
液は、クレツトの丸底ガラスキユベツト内におい
て、青フイルター(420nm)を備えたクレツト
光度計(Klett−Summerson社製800−3型)で
各実施例に記載したようなクレツト数を示した。
得られたペーストのスルホン化度は95〜97%であ
つた。
比較例 1 出発原料として、獣脂を加水分解し、グリセリ
ンを洗い去り、獣脂肪酸をメタノールでエステル
化し、水添硬化(存在するC−C二重結合の水素
化)し、蒸留することにより得られた硬化(水素
化)獣脂肪酸メチルエステルを用いた。特性値と
して、よう素価0.3、水酸基価2.0、酸価0.6、けん
化価194.4を有する上記硬化獣脂肪酸メチルエス
テルを上述のようにスルホン化し、中和し、漂白
した。30分間漂白後、スルホン化エステルペース
トのクレツト数(Klettzahl)は255であつた。
実施例 1 比較例1で用いた硬化獣脂肪酸メチルエステル
を、スルホン化の前に、脂肪酸メチルエステルに
対して0.5重量パーセントの水素化リチウムアル
ミニウムと共に釜温230℃/0.1ミリバールまで蒸
留した。蒸留残渣は、水素化リチウムアルミニウ
ムを差引いて8.5重量パーセントであつた。こう
して精製した硬化獣脂肪酸メチルエステルは、特
性値として、よう素価0.1、水酸基価0、酸価
0.2、けん化価194.3を有し、これを上記の条件下
でスルホン化し、中和し、漂白した。30分間漂白
後、スルホン化エステルペーストのクレツト数は
42であつた。
実施例 2 比較例1で用いた硬化獣脂肪酸メチルエステル
を、スルホン化の前に、脂肪酸メチルエステルに
対して0.5重量パーセントの塩化アルミニウムの
存在下に釜温230℃/0.1ミリバールまで蒸留し
た。蒸留残渣は、塩化アルミニウムを差引いて
2.8重量パーセントであつた。精製した硬化獣脂
肪酸メチルエステルは、特性値として、よう素価
0.2、水酸基価0、酸価0.2、けん化価193.8を有
し、これを上述のようにしてスルホン化し、中和
し、漂白した。30分間漂白後、スルホン化エステ
ルペーストのクレツト数は50であつた。
実施例 3 比較例1で用いた硬化獣脂肪酸メチルエステル
を、スルホン化の前に、0.5重量パーセントの水
素化ナトリウムアルミニウムトリメチレート
NaAlH(OCH33を添加して蒸留した。蒸留残渣
は、触媒を差引いて2.4重量パーセントであつた。
精製した硬化獣脂肪酸メチルエステルは、特性値
として、よう素価0.2、水酸基価0、酸価0.3、け
ん化価194.2をもち、これを上述のようにしてス
ルホン化し、中和し、漂白した。30分間漂白後、
スルホン化エステルペーストのクレツト数は45で
あつた。
比較例 2 出発原料として、獣脂を加水分解し、グリセリ
ンを洗い去り、獣脂肪酸をメタノールでエステル
化し、存在するC−C二重結合を水素化し、蒸留
することにより得られた硬化(水素化)獣脂肪酸
メチルエステルを用いた。特性値として、よう素
価0.2、水酸基価1.8、酸価0.2、けん化価194.4を
有する上記硬化獣脂肪酸メチルエステルを上述の
ようにしてスルホン化し、中和し、漂白した。2
時間漂白後のクレツト数は200であつた。
実施例 4 比較例2で出発原料として用いた硬化獣脂肪酸
メチルエステルを、スルホン化の前に、5重量パ
ーセントのほう酸の存在下に釜温230℃/0.1ミリ
バールまで蒸留した。蒸留残渣は、存在するほう
酸を差引いて0.8重量パーセントであつた。この
獣脂肪酸メチルエステルを、上述のようにしてス
ルホン化し、中和し、漂白した。2時間漂白後の
クレツト数は33であつた。
比較例 3 特性値として、よう素価0.3、水酸基価2.0、酸
価0.6、けん化価194.4を有する、比較例1と同様
にして得た硬化獣脂肪酸メチルエステルを、既述
のようにしてスルホン化し、中和し、漂白した。
4時間漂白後、スルホン化エステルペーストのク
レツト数は200であつた。
実施例 5 比較例3で用いた硬化獣脂肪酸メチルエステル
を、スルホン化の前に、2重量パーセントのステ
アリン酸アルミニウムの存在下に釜温230℃/0.1
ミリバールまで蒸留した。蒸留残渣は、存在する
ステアリン酸アルミニウムを差引いて3.5重量パ
ーセントであつた。よう素価0.3、水酸基価0、
酸価0.8、けん化価194.1を有する精製した硬化獣
脂肪酸メチルエステルを上述のようにしてスルホ
ン化し、中和し、漂白した。4時間漂白後、スル
ホン化エステルペーストのクレツト数は50であつ
た。
実施例 6 比較例3で用いた硬化獣脂肪酸メチルエステル
を、スルホン化の前に、1重量パーセントの塩化
鉄()の存在下に釜温230℃/0.1ミリバールま
で蒸留した。蒸留残渣は、存在する塩化鉄()
を差引いて4.5重量パーセントであつた。よう素
価0.6、水酸基価<1、酸価0.2、けん化価194.0を
有する上記精製した硬化獣脂肪酸メチルエステル
を、前述のようにしてスルホン化し、中和し、漂
白した。4時間漂白後、スルホン化エステルペー
ストのクレツト数は80であつた。
比較例 4 出発原料として、獣脂をメタノールによるエス
テル交換に続いて蒸留し、硬化(存在するC−C
二重結合の水素化)して得た、特性値として、よ
う素価0.55、水酸基価<1、酸価0.4、けん化価
194.0を有する硬化獣脂肪酸メチルエステルを用
いた。このエステルをスルホン化し、中和し、漂
白した。30分間漂白後、得られたスルホン化エス
テルペーストのクレツト数は260であつた。
比較例 5 比較例4で用いたよう素価0.55を有する獣脂肪
酸メチルエステルを、よう素価0.1まで硬化させ
た。このエステルを上述のようにスルホン化し、
中和し、漂白した。30分漂白後、スルホン化エス
テルペーストのクレツト数は180であつた。
実施例 7 比較例5で用いた反復硬化獣脂肪酸メチルエス
テルを、スルホン化の前に、0.5重量パーセント
の水素化ほう素ナトリウムを添加して釜温230
℃/0.1ミリバールまで蒸留した。蒸留残渣は2.8
重量パーセントであつた。こうして精製した獣脂
肪酸メチルエステルを上述のようにしてスルホン
化し、中和し、漂白した。30分間漂白後、得られ
たスルホン化エステルペーストのクレツト数は40
であつた。
実施例 8 触媒を製造するために、獣脂肪酸379gおよび
ほう酸7.5gを200℃で3時間撹拌した。次に、得
られた混合物を釜温280℃/0.1ミリバールまで蒸
留した。融点約60℃の残留物82gが得られた。
比較例5で用いた出発原料を、スルホン化の前
に、使用する獣脂肪酸メチルエステルに対して
1.5重量パーセントの上記触媒の存在下、釜温230
℃/0.1ミリバールまで蒸留した。蒸留残渣は3
重量パーセントであつた。蒸留した硬化獣脂肪酸
メチルエステルを既述のようにしてスルホン化
し、中和し、漂白した。30分間漂白後、得られた
スルホン化エステルペーストのクレツト数は27で
あつた。
比較例 6 出発原料として、獣脂をメタノールによるエス
テル交換に続いて蒸留し、硬化して得た硬化獣脂
肪酸メチルエステルを用いた。この原料を2回目
の蒸留に付した。得られた硬化獣脂肪酸メチルエ
ステルは、グリセリンを含まず、特性値として、
よう素価0.25、水酸基価1.0、酸価0.2、けん化価
196.4を有していた。このエステルを既述のよう
にしてスルホン化し、中和し、漂白した。2時間
漂白後、得られたスルホン酸エステルペーストの
クレツト数は95であつた。
実施例 9 触媒の製造のために、獣脂肪酸500gおよびほ
う酸2.5gを200℃/133ミリバールで1時間撹拌
し、続いて混合物を釜温280℃/0.1ミリバールま
で蒸留した。残留物120gが得られた。
比較例6で用いた出発原料を、スルホン化の前
に、獣脂肪酸メチルエステルに対して1.3重量パ
ーセントの上記触媒を添加して、釜温230℃/0.1
ミリバールまで蒸留した。蒸留残渣は1.6重量パ
ーセントであつた。精製した獣脂肪酸メチルエス
テルを上述のようにしてスルホン化し、中和し、
漂白した。2時間漂白後、得られたスルホン化エ
ステルペーストのクレツト数は30であつた。
比較例 7 出発原料として、獣脂をメタノールによるエス
テル交換に続いて蒸留し、硬化して得た獣脂肪酸
メチルエステルを用いた。硬化した原料を2回目
の蒸留に付した。得られた脂肪酸メチルエステル
は、グリセリンを含まず、特性値として、よう素
価0.2、水酸基価0.8、酸価0.6、けん化価196.6を
もつていた。この硬化獣脂肪酸メチルエステルを
既述のようにしてスルホン化し、中和し、漂白し
た。30分間漂白後、得られたスルホン化エステル
ペーストのクレツト数は135であつた。
実施例 10 触媒の製造のために、グリセリンモノステアリ
ン酸エステル45重量パーセントと、グリセリンジ
ステアリン酸エステル41重量パーセントと、グリ
セリントリステアリン酸エステル14重量パーセン
トとの混合物320gを、ほう酸62gと共に160℃/
66.5ミリバールで3時間撹拌した。この間にほう
酸が溶解した。反応混合物の融点は約50℃であつ
た。
比較例7で用いた出発原料を、スルホン化の前
に、用いる脂肪酸エステルに対して0.9重量パー
セントの上記触媒の存在下に、釜温230℃/0.1ミ
リバールまで蒸留した。蒸留残渣は1.7重量パー
セントであつた。蒸留した硬化獣脂肪酸メチルエ
ステルを既述のようにしてスルホン化し、中和
し、漂白した。30分間漂白後、得られたスルホン
化エステルペーストのクレツト数は46であつた。
実施例 11 比較例6で用いた出発原料を、スルホン化の前
に、1.0重量パーセントのステアリン酸亜鉛の存
在下、釜温230℃/0.1ミリバールまで蒸留した。
蒸留残渣は2.0重量パーセントであつた。蒸留し
た硬化獣脂肪酸メチルエステルを既述のようにし
てスルホン化し、中和し、漂白した。2時間漂白
後、得られたスルホン化エステルペーストのクレ
ツト数は47であつた。
実施例 12 比較例7で用いた出発原料を、スルホン化の前
に、脂肪酸エステルに対して0.5重量パーセント
のナトリウムメチラートを添加して釜温230℃/
0.1ミリバールまで蒸留した。蒸留残渣は6.3重量
パーセントであつた。精製した獣脂肪酸メチルエ
ステルをスルホン化し、中和し、漂白した。30分
間漂白後、スルホン化エステルペーストのクレツ
ト数は40であつた。
実施例 13 触媒の製造のために、硬化獣脂肪酸(よう素価
0.3)379gとほう酸7.9gとを200℃で3時間撹拌
し、続いて混合物を釜温280℃/0.1ミリバールま
で蒸留した。融点約60℃の残留物82gが得られ
た。
比較例5で用いた出発原料に、用いる脂肪酸メ
チルエステルに対して1.5重量パーセントの触媒
を溶解した。この混合物を、230℃に加熱した蒸
留釜上に0.1ミリバールで連続的に滴下し、その
際、供給量が留出量に釣合うように調節した。蒸
留残渣は2重量パーセントであつた。こうして蒸
留した獣脂肪酸メチルエステルを前述のようにし
てスルホン化し、中和し、漂白した。30分間漂白
後、得られたスルホン化エステルペーストのクレ
ツト数は50であつた。
実施例 14 出発原料として、獣脂を加水分解しグリセリン
を洗い去つて得た未硬化の獣脂肪酸を用いた。こ
の獣脂肪酸を、用いる脂肪酸に対して1重量パー
セントの水素化ほう素ナトリウムの存在下に蒸留
した。蒸留した獣脂肪酸を重量比1:1.1のメタ
ノールと共にオートクレーブ中で200℃に2時間
加熱した。その後、未反応のメタノールを留去し
た。残渣にさらに、用いる獣脂肪酸1重量部に対
して1.1重量部のメタノールを加え、オートクレ
ーブ中で200℃に2時間加熱した。反応混合物か
ら未反応のメタノールを留去した後、この操作を
さらに1回くり返した。メタノールの留去後、残
留する獣脂肪酸メチルエステルに、脂肪酸エステ
ルに対して0.3重量パーセントのラネーニツケル
を加え、オートクレーブ中、200ないし220℃、20
バールの水素圧下に2時間水素化した。触媒の分
離後得られた硬化獣脂肪酸メチルエステルは、特
性値として、よう素価0.1、水酸基価0、酸価
5.9、けん化価195.4をもつていた。このエステル
を既述のようにしてスルホン化し、中和し、漂白
した。30分間漂白後、得られたスルホン化エステ
ルペーストのクレツト数は42であつた。
実施例 15 獣脂を加水分解しグリセリンを洗い去つて得た
未硬化の獣脂肪酸を、実施例14の条件下に水素化
した。得られた獣脂肪酸を1重量パーセントの水
素化ほう素ナトリウムの存在下に蒸留し、その後
実施例14の条件下にメタノールでエステル化し
た。得られた硬化獣脂肪酸メチルエステルは、特
性値として、よう素価0.5、水酸基価0、酸価
5.5、けん化価198をもち、これを前述のようにし
てスルホン化し漂白した。2時間漂白後、得られ
たスルホン化エステルペーストのクレツト数は44
であつた。
実施例 16 獣脂を加水分解しグリセリンを洗い去つて得た
未硬化の獣脂肪酸に、用いる脂肪酸に対して1重
量パーセントの実施例10で得た触媒を加えて蒸留
した。精製した獣脂肪酸を、実施例14の条件下に
メタノールでエステル化した。得られたメチルエ
ステルを実施例14の条件下に水素化した。硬化獣
脂肪酸メチルエステルは、特性値として、よう素
値0、水酸基価0、酸価5.4、けん化価195.4をも
ち、これを上述のようにしてスルホン化し、中和
し、漂白した。30分間漂白後、得られたスルホン
化エステルペーストのクレツト数は50であつた。
実施例 17 獣脂を加水分解しグリセリンを洗い去つて得た
未硬化の獣脂肪酸を、実施例14の条件下に水素化
した。得られた硬化獣脂肪酸に、脂肪酸に対して
5重量パーセントの実施例10の触媒を加え、蒸留
し、続いて実施例14の条件下にメエタノールでエ
ステル化した。得られた硬化獣脂肪酸メチルエス
テルは、特性値として、よう素価0.4、水酸基価
0、酸価2.7、けん化価198をもつていた。これを
前述のようにしてスルホン化し、中和し、漂白し
た。2時間漂白後、得られたスルホン化エステル
ペーストのクレツト数は38であつた。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 精製された脂肪酸アルキルエステルの製法で
    あつて、植物性および/または動物性脂肪酸のア
    ルキルエステル粗生成物を、エステル化触媒およ
    び/またはカルボン酸無水物の存在下、150℃を
    越える温度で約60分を越えない時間加熱し、同時
    におよび/または後に精製された脂肪酸アルキル
    エステルを分離することを特徴とする製法。 2 出発物質を、約150〜280℃、特に約200〜250
    ℃で処理する第1項記載の製法。 3 加熱を約60分を越えない、好ましくは約30分
    を越えない時間、特に約0.1〜15分行う第1項ま
    たは第2項記載の製法。 4 200〜250℃の温度で0.1〜3分間行う第1〜
    3項のいずれかに記載の製法。 5 減圧下、好ましくは0.1〜10torrの圧力下に
    行う第1〜4項のいずれかに記載の製法。 6 精製と、精製された脂肪酸アルキルエステル
    の減圧蒸留による分離とを、好ましくは連続的に
    行われる反応工程に集約する第1〜5項のいずれ
    かに記載の製法。 7 出発物質および/または精製により生成する
    高沸点物中に溶解するエステル化触媒を用いて行
    う第1〜6項のいずれかに記載の製法。 8 アルカリ性または本質的に中性のエステル化
    触媒を用いて行う第1〜7項のいずれかに記載の
    製法。 9 好ましくは精製すべき脂肪酸アルキルエステ
    ルよりも沸点の高い高沸点カルボン酸無水物の存
    在下に行う第1〜8項のいずれかに記載の製法。 10 加える脂肪酸アルキルエステルに対して
    0.01〜10重量%、好ましくは5重量%を越えない
    量のエステル化触媒および/またはカルボン酸無
    水物(反応助剤)を処理物質に加える第1〜9項
    のいずれかに記載の製法。 11 好ましくは天然の植物性および/または動
    物性脂肪から得られた、硬化または未硬化の脂肪
    酸アルキルエステル混合物を用いる第1〜10項
    のいずれかに記載の製法。 12 精製された脂肪酸アルキルエステルの製法
    であつて、植物性および/または動物性遊離脂肪
    酸粗生成物を、エステル化触媒および/またはカ
    ルボン酸無水物の存在下、約60分を越えない時間
    加熱し、同時におよび/または後に精製された脂
    肪酸を分離し、アルコールによりエステル化する
    ことを特徴とする製法。 13 出発物質を、約150〜280℃、特に約200〜
    250℃で処理する第12項記載の製法。 14 加熱を約60分を越えない、好ましくは約30
    分を越えない時間、特に約0.1〜15分行う第12
    項または第13項記載の製法。 15 200〜250℃の温度で0.1〜3分間行う第1
    2〜14項のいずれかに記載の製法。 16 減圧下、好ましくは0.1〜10torrの圧力下
    に行う第12〜15項のいずれかに記載の製法。 17 精製と、精製された脂肪酸の減圧蒸留によ
    る分離とを、好ましくは連続的に行われる反応工
    程に集約する第12〜16項のいずれかに記載の
    製法。 18 出発物質および/または精製により生成す
    る高沸点物中に溶解するエステル化触媒を用いて
    行う第12〜17項のいずれかに記載の製法。 19 アルカリ性または本質的に中性のエステル
    化触媒を用いて行う第12〜18項のいずれかに
    記載の製法。 20 好ましくは精製すべき脂肪酸よりも沸点の
    高い高沸点カルボン酸無水物の存在下に行う第1
    2〜19項のいずれかに記載の製法。 21 加える脂肪酸に対して0.01〜10重量%、好
    ましくは5重量%を越えない量のエステル化触媒
    および/またはカルボン酸無水物(反応助剤)を
    処理物質に加える第12〜20項のいずれかに記
    載の製法。 22 好ましくは天然の植物性および/または動
    物性脂肪から得られた、硬化または未硬化の脂肪
    酸混合物を用いる第12〜21項のいずれかに記
    載の製法。
JP57127447A 1981-07-20 1982-07-20 精製された脂肪酸アルキルエステルの製法 Granted JPS5825393A (ja)

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