JPH0345539Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、吊下げて支持するエンジン側に対し
操作桿を回動させたり固定できるようにした刈払
機の操作桿回動制御装置に関する。

〔従来の技術〕

従来、操作桿を、規制された回動範囲内におい
てエンジンに回動自在に支持させるような構造の
ものが、実公昭61−29224号公報に見られる。

〔考案が解決しようとする問題点〕

しかしながら、そのような構造であると、比較
的弱い連結杆にねじを押しつけて損傷させたり、
ロツクが不充分となつたり、ねじを圧接させるロ
ツク位置が外見では判らずに正常な位置にロツク
できないとともに操作しにくく、また、ロツク部
材の一方をクラツチハウジング側に形成しなけれ
ばならないので、製作が容易でない、といつた問
題点を有している。

〔問題点を解決するための手段〕

本考案は、その問題点を解決し、確実容易にロ
ツクしたり解除できるようにしたものであり、そ
のため、吊金具を有するとともにエンジン側クラ
ツチケースの筒部内にその先端側から嵌入して固
定することができる支持桿には、先端に刈刃を連
設してハンドルを固定した操作桿の基部を回動自
由に嵌合し、前記支持桿の先端に固定した係止体
の先端側外周の隆起部には、操作桿に固定した係
合体の内周溝を、係合体が時計方向には微小回動
可能に、また反時計方向には少なくとも180度は
回動可能にして嵌合し、前記係止体の上面に形成
した軸方向の溝には、前記係合体の上面に軸方向
に移動自在に、かつ係止自在に嵌合したロツク体
の後端を嵌合可能にし、係止体に対して係合体を
回動可能状態と回動しない状態とに選択できるよ
うに構成したものである。

〔作用〕

したがつて、支持桿および操作桿をクラツチケ
ースの筒部内にその先端側から嵌入して容易に組
付けることができることになり、また、支持桿の
先端に係止体を、操作桿に係合体をそれぞれ固定
して簡単に組付け構成できることになり、作業時
には、ロツク体をロツク解除させることにより、
エンジン側に対し操作桿を反時計方向に回動させ
て従来形同様に操作できることになり、ロツク時
には、上方から見ながらロツク体を溝を合わせて
そのまま嵌合すると、確実容易にロツクすること
ができることになる。

〔実施例〕

次に、図面に示す実施例について説明する。

第２図は刈払機の側面図を示し、エンジン２に
連結したクラツチケース１３の筒部１３ａから長
い操作桿６を延設し、クラツチケース１３内の遠
心クラツチ１４におけるドラム１４ａのボス１５
をボールベアリング１６を介して軸架するととも
に、ボス１５から操作桿６内に駆動軸１７を延設
し、操作桿６の先端に連結して前記駆動軸１７よ
り伝動するギヤケース１８の下方には刈刃４を軸
架し、操作桿６に嵌着した取付金具１９の上部に
ハンドル５の下部を連結して従来形構造同様に構
成するが、前記クラツチケース１３の筒部１３ａ
内には支持桿３の端部を嵌合してボルト２０によ
り固定し、前記支持桿３には前記操作桿６の基部
を、スナツプリング２１により軸方向に移動しな
いようにして回動自由に嵌合し、前記支持桿３の
中間近傍部に嵌着した取付金具２２の上部には肩
掛けバンドを連繋する３角状の吊金具１を連結し
て構成する。

前記支持桿３の先端には係止体７を嵌合すると
ともに横方向にボルト２３を挿着して固定し、前
記操作桿６を嵌挿できるように小径に形成した係
止体７の前部外周には中間に溝を有する環状の隆
起部８を形成し、上部から時計方向にかけて約90
度の範囲となる隆起部８の一部には溝がない中実
部８ａを形成して構成する。

また、前記支持桿３の先端近傍となる操作桿６
の部位には係合体９を嵌合するとともに両側に両
ボルト２４，２４を上下方向にそれぞれ挿着して
固定し、係合体９の後方内部に形成した内周溝１
０を前記係止体７の隆起部８に回動自由に嵌合
し、内周溝１０の上部より反時計方向に微小移動
位置より反時計方向にかけて約90度の範囲部分に
は前記中実部８ａの上方端面に衝合できる突出部
１０ａを形成し、係合体９および係止体７の上面
には、上面が彎曲した細長いロツク体１２が嵌合
できる軸方向の溝２５および１１をそれぞれ形成
し、ロツク体１２の前部下方には溝２５の底面に
係合して離脱を防止できるストツパー２６を垂設
し、ロツク体１２の側部内方には、中央突部２７
ａが外側方に突出するようにしてＶ状のばね杆２
７を嵌装し、溝２５の一側面には、前記中央突部
２７ａが嵌合できる両凹部２８ａ，２８ｂを間隔
をおいて形成し、ロツク体１２を移動および係止
自在にして構成する。

したがつて、吊金具１の肩掛けバンドを肩にか
けて機体を吊持しながら、両手でハンドル５を握
つて操作桿６を左右に振つて刈払い作業を行なう
ことになるが、第１図、第４図、第５図および第
６図に示すように、ばね杆２７の中央突部２７ａ
を前方側凹部２８ａに係合させてロツク体１２全
体を溝２５内に係止させておくと、ロツク解除と
なつて、操作桿６は、突出部１０ａの端面と中実
部１８ａの端面とが衝合して時計方向に回動でき
ない状態から、矢印イで示す反時計方向に回動で
きることになつて、左下がりの傾斜面などを慣行
どおりの手法で刈払いできることになる。

また、操作桿６がエンジン２側に対して回動し
ないようにして操作したり、機体を定置させてエ
ンジン２を起動するような場合には、上方から見
てロツク体１２が溝１１に合致するように操作桿
６を少しく回動させて、指でロツク体１２を後方
へ摺動させると、ロツク体１２の後部が溝１１に
嵌合するとともにばね杆２７の中央突部２７ａが
後方側凹部２８ｂに係合して、操作桿６が回動し
ないようにロツクすることができることになる。

〔考案の効果〕

このように本考案は、ロツク体１２を溝１１に
嵌脱させる操作を上方から見ながら正確にかつ迅
速容易に行なうことができてワンタツチ操作で操
作桿６を回動自由にしたりロツクすることができ
ることになり、とくに、ロツクを正確な位置にし
て行なうことができることになり、操作桿６の回
動規制を良好に行わせることができる内周溝１０
と隆起部８の嵌合によつて、操作桿６がエンジン
２側より離抜しないようにする補助効果を与える
ことができ、また、支持桿３および操作桿６をク
ラツチケース１３の筒部１３ａ内にその先端側か
ら嵌入して容易に組付けることができることにな
り、支持桿３と操作桿６に係止体７と係合体９を
それぞれ取付ける簡単な構造にして、作業者が操
作しやすい位置のハンドル近傍にロツク装置を配
備することができて製作も容易となり、好適に実
施できる特長を有する。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の実施例である要部の側断面
図、第２図は刈払機全体の側面図、第３図は第２
図の一部の側断面図、第４図および第５図は第１
図の−線および−線における断面図をそ
れぞれ示し、第６図は第５図の一部の拡大図を示
す。 １３……クラツチケース、１３ａ……筒部、１
……吊金具、２……エンジン、３……支持桿、４
……刈刃、５……ハンドル、６……操作桿、７…
…係止体、８……隆起部、９……係合体、１０…
…内周溝、１１……溝、１２……ロツク体。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 吊金具１を有するとともにエンジン２側クラツ
   チケース１３の筒部１３ａ内にその先端側から嵌
   入して固定することができる支持桿３には、先端
   に刈刃４を連設してハンドル５を固定した操作桿
   ６の基部を回動自由に嵌合し、前記支持桿３の先
   端に固定した係止体７の先端側外周の隆起部８に
   は、前記操作桿６に固定した係合体９の内周溝１
   ０を、係合体９が時計方向には微小回動可能に、
   また反時計方向には少なくとも180度は回動可能
   にして嵌合し、前記係止体７の上面に形成した軸
   方向の溝１１には、前記係合体９の上面に軸方向
   に移動自在に、かつ係止自在に嵌合したロツク体
   １２の後端を嵌合可能にし、係止体７に対して係
   合体９を回動可能状態と回動しない状態とに選択
   できるように構成したことを特徴とする刈払機の
   操作桿回動制御装置。