JPH0345487B2 - - Google Patents

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JPH0345487B2
JPH0345487B2 JP59108611A JP10861184A JPH0345487B2 JP H0345487 B2 JPH0345487 B2 JP H0345487B2 JP 59108611 A JP59108611 A JP 59108611A JP 10861184 A JP10861184 A JP 10861184A JP H0345487 B2 JPH0345487 B2 JP H0345487B2
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metal
chloride
plate
tin
liquid
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Goro Sato
Michio Komatsu
Tsuguo Koyanagi
Hirokazu Tanaka
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JGC Catalysts and Chemicals Ltd
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Catalysts and Chemicals Industries Co Ltd
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  • Chemically Coating (AREA)
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  • Manufacturing Of Electric Cables (AREA)
  • Coating Of Shaped Articles Made Of Macromolecular Substances (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は光透過性で導電性を有する微細な平板
状物質の製造法に関し、さらに詳しくは透明な合
成樹脂フイルムないしは塗料に配合してそのフイ
ルムないしは塗膜に良好な導電性を付与すること
ができ、しかもフイルムないしは塗膜自体の透明
性を実質的に損うことのない微細な平板状素材の
製造法に係る。
無機粉末の表面に導電処理を施して導電性粉末
を製造する方法は公知であつて、例えば特開昭56
−114215号〜114218号の各公報には、通電感熱紙
や静電記録紙などの導電層に用いる素材を得る目
的で、酸化チタンなどの金属酸化物粉末を加熱水
中に分散させ、これに塩化錫のアルコール溶液又
は塩化錫と塩化アンチモンのアルコール溶液を添
加することにより、金属酸化物粉末の表面に酸化
錫又は少量のアンチモンを含有する酸化錫からな
る被覆層を形成させて導電性粉末を製造する方法
が教示されている。しかしながら、上記の方法で
得られる導電性粉末は、その核が白色の金属酸化
物であるため不透明であつて、これを透明な合成
樹脂などに配合した場合には、フイルムの透明性
を維持できない欠点がある。一方、透明でしかも
導電性を有する粉末としては、酸化錫にアンチモ
ンをドープさせたものが知られている。しかし、
この粉末は平均粒径が0.1μmと極めて微細である
ため、樹脂に均一分散させることが難しいばかり
でなく、樹脂への分散に際しミクロボイドに空気
を抱き込んで分散するため、樹脂の透明性を低下
させる不都合がある。
本発明は光透過性を有する比較微細な平板状物
質の表面に導電性被覆を施すことによつて、合成
樹脂や塗料への均一分散が容易であるうえ、フイ
ルムや塗膜の透明性を実質的に損うことがなく、
しかもこれらに良好な導電性を付与できる素材を
製造せんとするものである。
すなわち、本発明は光透過性で導電性を有する
平板状素材の製造方法を提供するものであつて、
その方法は錫又はインジウムの硫酸塩又は塩化物
と、ドーパント金属の硫酸塩又は塩化物が溶解し
た酸性溶液を、光透過性で微細な平板状物質の酸
性分散液に徐々に滴下すると共にアンモニア又は
有機アミンを加え、混合液のPHを0.5〜5.5の範囲
に調節することにより、前記した少なくとも2種
の硫酸塩又は塩化物を加水分解することにより、
前記の平板状物質の表面を金属水酸化物で被覆
し、金属水酸化物で被覆された平板状物質を分散
媒から分離して洗浄し、次いでこの平板状物質を
温和な条件で乾燥した後、主たる金属に錫を用い
た場合は酸化性雰囲気で、主たる金属にインジウ
ムを用いた場合は不活性ガス雰囲気で焼成するこ
とからなる。
本発明に於て、錫又はインジウムの硫酸塩又は
塩化物とドーパント金属の硫酸塩又は塩化物を溶
解した酸性溶液(以下、(A)液という)は、濃硫酸
に所望金属の硫酸塩を溶解するか、濃塩酸に所望
金属の塩化物を溶解する方法で調製される。ドー
パント金属としてはアンチモン、テルル、インジ
ウム、錫の1種もしくは2種以上が使用可能であ
るが、主たる金属にインジウムを使用した場合
は、ドーパン金属としてインジウムを使用するこ
とはなく、また主たる金属に錫を用いた場合はド
ーパント金属として錫を使用することはない。
本発明の方法によつて平板状物質の表面に形成
される導電性被覆は、一般に (イ) 0.1〜30wt%のアンチモンがドープした酸化
錫、 (ロ) 0.1〜15wt%のアンチモンと0.01〜5wt%のテ
ルルがドープした酸化錫、 (ハ) 0.1〜20wt%の錫がドープした酸化インジウ
ム のいずれかで構成される。従つて(A)液を調製する
に際しては、(イ)〜(ハ)で示される酸化物が得られる
ような量で、主たる金属とドーパント金属の各化
合物を濃硫酸又は濃塩酸に溶解させ、全金属化合
物濃度を1〜60wt%、好ましくは10〜30wt%の
範囲に調整することを可とする。
一方、光透過性で微細な平板状物質の酸性分散
液(以下、(B)液という)は、希硫酸又は希塩酸に
光透過性で微細な平板状物質を分散させるか、水
に光透過性の微細な平板状物質を分散させた後、
硫酸又は塩酸を添加することで調製される。ここ
で「微細な平板状物質」とは長径が1〜100μmの
範囲にあり、長径対短径の比が1〜30の範囲で、
短径対厚さの比が2以上であるものを言う。この
種の平板状物質は一般に1〜50m2/gの比表面積
を有している。念のため付言すれば、平板状物質
の寸法は、本発明に係る素材の用途に応じて適宜
選択することを可とし、例えば本発明の素材を塗
料に配合して塗膜の厚さを10μ以下とする場合に
は、平板状物質の厚さを1μ以下、好ましくは0.5μ
以下とし、長径を1〜50μ好ましくは30μ以下と
するのが適当であり、膜厚10μ以上とする場合に
は、厚さ10μ以下、長径1〜100μ、望ましくは20
〜70μの平板状物質を使用することが好ましい。
また、本発明の素材をプラスチツクに配合してフ
イルムとする場合には、そのフイルムの膜厚が
10μ以下であれば、平板状物質の厚さを1μ以下、
長径を10μ以下、望ましくは0.5〜10μとし、膜厚
が10μ以上であれば、平板状物質の厚さをフイル
ム膜厚の1/10以下とすべきである。
上記した微細な平板状物質はまた、それ自身光
透過性でなければならない。ここで「光透過性の
平板状物質」とは、平板状物質10wt%、流動パ
ラフイン(日本薬局方)90wt%の混合物を、塗
膜の厚さ60μで厚さ3mmの石英ガラスに塗布した
場合に於て、波長600nmの光の透過率が60%以上
であるような平板状物質を言う。本発明の平板状
物質は光透過性である限り、その材質を問わな
い。しかし、その屈折率は1.5〜2.5の範囲にある
ことが好ましい。従つて、本発明で使用可能な平
板状物質の具体例としては、雲母(白雲母、絹雲
母など)、カオリナイト、ガラス片などを例示す
ることができる。
(B)液に於ける平板状物質の濃度は、一般に分散
媒100重量部当り0.4〜20重量部の範囲に調整さ
れ、当該分散液のPHは通常0.5〜5.5の範囲に調整
される。
本発明の方法によれば、(B)液に前述した(A)液を
徐々に滴下すると共に、アンモニア又は有機アミ
ンを添加して混合液のPHを0.5〜5.5の範囲内に調
節し、これによつて(A)液中の金属化合物、すなわ
ち、主たる金属の硫酸塩又は塩化物と、ドーパン
ト金属の硫酸塩又は塩化物が加水分解される。既
述した通り、(A)液は、金属化合物が硫酸塩である
場合には濃硫酸を使用し、塩化物である場合には
濃塩酸を使用して調製される。従つて、(B)液に滴
下される(A)液が、濃硫酸で調製されている場合に
は、(B)液は硫酸酸性であることを可とし、濃塩酸
で調製されている場合には、塩酸酸性であること
を可とする。
本発明の方法では上記の加水分解反応で生成さ
れる金属水酸化物を、平板状物質の表面上に均一
に析出させることが好ましい。そしてこれを実現
するためには、(A)液中の金属化合物の種類に応じ
て加水分解時のPH条件を0.5〜5.5の範囲で選択す
ることが好ましい。ちなみに、本発明者らが得た
知見によれば、(A)液中の主たる金属の化合物が錫
の硫酸塩又は塩化物である場合は、加水分解時の
最適PH条件が1〜3.5の範囲にあり、インジウム
の硫酸塩又は塩化物である場合は、最適PH条件が
4〜5.5の範囲にある。なお、加水分解時の温度
は20〜80℃の範囲で任意に選択することができる
が、加水分解速度を考慮すると、反応温度は40〜
80℃であることが好ましく、特に塩化物を加水分
解するに際しては40〜60℃の温度を、硫酸塩を加
水分解するに際しては60〜80℃の温度を採用する
のが実用的である。
加水分解で生成される金属水酸化物を平板状物
質の表面に均一に析出させるためには、(B)液に対
する(A)液の滴下速度も重要である。滴下速度が速
すぎると、金属水酸化物の結晶核が(B)液中に多数
発生し、均一で緻密な金属水酸化物の被覆層を、
平板状物質上に形成できないからである。従つ
て、本発明では徐々に(A)液を(B)液に滴下すること
を要件とするが、本発明者らが行なつた実験結果
によれば、(B)液中に分散している平板状物質の全
表面積をXm2とし、加水分解反応で1時間当り生
成される金属水酸化物の量をYgとした場合、(B)
液に対する(A)液の滴下速度はY/Xの値が0.062
以下になるよう調節することが好ましい。しか
し、余りに滴下速度を遅くすることは、被覆層の
形成に長時間を要することになるので、実用的に
はY/Xの値を0.0043以上とすべきである。
この点についてさらに詳述すると、(A)液が主た
る金属として錫を含有し、(B)液のPHが0.5〜2.0で
ある場合には、両液の温度を20〜50℃に保持し、
(A)液の滴下速度Y/Xを0.0043〜0.02(g−金属
水酸化物/m2・hr)とすることが好ましく、(A)液
が主たる金属として錫を含有し、(B)液のPHが2.0
〜3.5である場合は、両液の温度を50〜80℃に保
持し、(A)液の滴下速度Y/Xを0.02〜0.062(g−
金属水酸化物/m2・hr)とすることが好ましい。
また、(A)液が主たる金属としてインジウムを含有
し、(B)液のPHが2〜3.5である場合には、両液の
温度を20〜40℃に保持し、(A)液の滴下速度Y/X
を0.0043〜0.01(g−金属水酸化物/m2・hr)と
することが好ましく、(A)液が主たる金属としてイ
ンジウムを含有し、(B)液のPHが3.5〜5.5の場合
は、両液の温度を40〜80℃に保持し、(A)液の滴下
速度Y/Xを0.01〜0.062(g−金属水酸化物/
m2・hr)とすることが好ましい。
金属水酸化物で被覆された平板状物質は、分散
媒から分離され、洗浄、乾燥後、酸性雰囲気又は
不活性ガス雰囲気で焼成されるが、これによつ
て、金属水酸化物の被覆層は、既述した(イ)〜(ハ)の
何れかで示される導電性物質の被覆層に転化す
る。しかし、焼成後の被覆層の厚さが70Å未満で
あると、本発明の方法で得られる素材に所期の導
電性を付与することができず、1200Åを越えた場
合は素材の光透過性が損われるので、本発明の方
法では焼成後の被覆層の厚さが70〜1200Å、好ま
しくは200〜1000Åの範囲になるよう、金属水酸
化物を平板状物質上に析出させることを可とす
る。
ちなみに、加水分解によつて生成される金属水
酸化物は、本発明の方法によれば、大部分が平板
状物質上に析出するので、(B)液中に分散している
平板状物質の量に応じて、(B)液に対するフイルム
の添加量を調節し、加水分解によつて生成される
金属水酸化物の量を、平板状物質の表面積1m2
り0.009〜0.15gの範囲とすれば、焼成後の被覆層
の厚さを70〜1200Åの範囲内におさめることがで
きる。
金属水酸化物によつて所定の厚さに被覆された
平板状物質は、前述した通り、分散媒から分離さ
れ、典型的には水洗後、乾燥されるが、この乾燥
は被覆層に収縮亀裂が発生しないような温和な条
件で実施される。被覆層に亀裂が発生すると、最
終的に得られる素材の導電性が低下してしまうか
らである。一般に、温度110℃、関係湿度5%の
空気が流通する乾燥器内に於て0.18KgH2O/hr・
Kg(無水材料)以下の減率乾燥速度で乾燥を行な
えば、亀裂発生を防止することができる。
金属水酸化物の被覆層を有する平板状物質は、
次いで酸化性雰囲気下又は不活性ガス雰囲気下、
300〜850℃の温度で0.5〜6時間程度焼成される。
焼成時の温度及び時間は平板状物質の種類によつ
て選択され、平板状物質の耐熱温度以下の温度が
採用されることはもちろんである。この焼成によ
つて金属水酸化物は金属酸化物に転化し、さらに
ドーパント金属の酸化物が主たる金属の酸化物に
ドープするので、平板状物質の表面に前述した(イ)
〜(ハ)何れかで示される導電性物質の被覆層を形成
させることができる。
こうして得られる本発明の素材は、当該素材
10wt%、流動パラフイン(日本薬局方)90wt%
の混合物を、塗膜の厚さ60μで厚さ3mmの石英ガ
ラスに塗布した場合に於て、波長600nmの光の透
過率が50%以上であるという光学的特性を有する
と共に、体積固有抵抗率が200Ω・cm以下である
という電気的特性を有している。これに加えて、
本発明で得られる素材は合成樹脂や塗料に均一に
分散させることも容易である。従つて、本発明の
方法で製造される光透過性で導電性の平板状粉末
は、透明な合成樹脂フイルムや塗膜に導電性を付
与するためのフイラーとして極めて有用である。
実施例 1 予め煮沸処理した長径10〜30μm、短径1〜
30μm、厚さ0.1〜0.3μm、比表面積7m2/gのイ
ンド産白雲母80gを水1500c.c.に分散させ、この分
散液に希塩酸を加えてPH1.6の雲母分散液を調製
した。一方、塩化錫(SnCl4・5H2O)93gと塩
化アンチモン(SbCl3)9.4gを濃塩酸350c.c.に溶解
させて塩化物溶液を調製した。
この塩化物溶液を前記の雲母分散液に10時間か
けて徐々に滴下すると共に、アンモニア水を加え
て混合液のPHを1.6に常時維持し、混合液の温度
も常時50℃に保持して塩化物の加水分解を行なつ
た。
塩化物溶液の滴下終了後、固体物質を分散媒か
ら分離して水洗し、しかる後温度110℃、関係湿
度5%の空気が流通する乾燥器内で、固体物質を
12時間乾燥した。次いでこの固体物質を酸化性雰
囲気中650℃で2時間焼成し、本発明の平板状素
材を得た。この素材は10.8wt%のアンチモンがド
ープした酸化錫からなる厚さ700Åの導電性物質
にて、雲母が被覆された状態にあり、その体積固
有抵抗率は10Ω・cmであつた。また、この素材
10wt%と流動パラフイン(日本薬局方)90wt%
との混合物を、厚3mmの石英ガラスに塗膜の厚さ
60μmで塗布し、その石英ガラスの光透過率を波
長600nmの光で測定したところ、63%であつた。
実施例 2 実施例1の白雲母に代えて、0.5%水酸化ナト
リウム水溶液で処理した長径40μm、短径10〜
40μm、厚さ3μm、比表面積1m2/gのガラス薄
片を使用し、塩化物溶液の滴下所要時間を70時間
に変更した以外は実施例1と全く同じ方法で本発
明の素材を得た。
この素材の被覆層の厚さは約700Åであり、体
積固有抵抗率は20Ω・cmであつた。また、この素
材を用いて実施例1と同様な方法により石英ガラ
スの光透過率を測定したところ、その値は61%で
あつた。
実施例 3 実施例1で用いた白雲母80gを水1500c.c.に分散
させ、希塩酸を加えてPH1.3の雲母分散液を得る。
また、塩化錫(SnCl4・5H2O)93g、塩化アンチ
モン(SbCl3)7.2g及び塩化テルル(TeCl4)0.3g
を濃塩酸350c.c.に溶解させて塩化物溶液を得た。
この塩化物溶液を前記の雲母分散液に10時間か
けて徐々に滴下すると共に、アンモニア水を加え
て混合液のPHを1.3に常時維持し、混合液の温度
も常時50℃に保持して塩化物の加水分解を行なつ
た。
塩化物溶液の滴下終了後、固体物質を分散媒か
ら分離して水洗し、しかる後温度110℃、関係湿
度5%の空気が流通する乾燥器内で、固体物質を
12時間乾燥した。次いでこの固体物質が酸化性雰
囲気中650℃で2時間焼成し、本発明の平板状素
材を得た。この素材は8.5wt%のアンチモンと0.3
%のテルルがドープした酸化錫からなる厚さ700
Åの導電性物質にて雲母が被覆された状態にあ
り、このものの体積固有抵抗率は5Ω・cmであつ
た。また、実施例1と同一の測定方法による光透
過率は65%であつた。
実施例 4 実施例1で用いた白雲母100gを水1500c.c.に分
散させ、これに希塩酸を加えてPH4.5の雲母分散
液を得た。また、塩化インジウム(InCl3
161.1gと塩化錫(SnCl4・5H2O)16.3gを濃塩酸
500c.c.に溶解させて塩化物溶液を得た。
この塩化物溶液を前記の雲母分散液に15時間か
けて徐々に滴下すると共に、アンモニア水を加え
て混合液のPHを4.5に常時維持し、混合液の温度
も常時50℃に保持して塩化物の加水分解を行なつ
た。
塩化物溶液の滴下終了後、固体物質を分散媒か
ら分離して水洗し、しかる後温度110℃、関係湿
度5%の空気が流通する乾燥器内で、固体物質を
12時間乾燥した。次いでこの固体物質を不活性ガ
ス雰囲気中650℃で2時間焼成し、本発明の平板
状素材を得た。この素材は5.1wt%の錫がドープ
した酸化インジウムからなる厚さ約650Åの導電
性物質にて、雲母が被覆された状態にあり、この
ものの体積固有抵抗率は0.5Ω・cmであつた。ま
た、実施例と同一の測定法による光透過率は68%
であつた。
実施例 5 実施例1で用いた白雲母80gを水1500c.c.に分散
させ、これに希硫酸を加えてPH2.7の雲母分散液
を調製した。また、硫酸錫(SnSO4)57gと硫酸
アンチモン(Sb2(SO43)11gを濃硫酸300gに溶
解させて硫酸塩溶液を得た。
この硫酸塩溶液を前記の雲母分散液に10時間か
けて徐々に滴下すると共に、アンモニア水を加え
て混合液のPHを2.7に常時維持し、混合液の温度
も常時60〜70℃に保持して硫酸塩の加水分解を行
なつた。
硫酸塩溶液の滴下終了後、固体物質を分散媒か
ら分離して水洗し、しかる後温度110℃、関係湿
度5%の空気が流通する乾燥器内で、固体物質を
12時間乾燥した。次いでこの固体物質を酸化雰囲
気中650℃で2時間焼成し、本発明の平板状素材
を得た。この素材は10.8wt%のアンチモンがドー
プした酸化錫からなる厚さ約700Åの導電性物質
にし、雲母が被覆された状態にあり、その体積固
有抵抗率は20Ω・cmであつた。また、実施例1と
同一の測定法による光透過率は62%であつた。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 錫又はインジウムの硫酸塩又は塩化物と、ド
    ーパント金属の硫酸塩又は塩化物が溶解した酸性
    溶液を、光透過性で微細な平板状物質の酸性分散
    液に徐々に滴下すると共にアンモニア又は有機ア
    ミンを加え、混合液のPHを0.5〜5.5の範囲に調節
    することにより、前記した少なくとも2種の硫酸
    塩又は塩化物を加水分解することにより、前記の
    平板状物質の表面を金属水酸化物で被覆し、金属
    水酸化物で被覆された平板状物質を分散媒から分
    離して洗浄し、次いでこの平板状物質を温和な条
    件で乾燥した後、主たる金属に錫を用いた場合は
    酸化性雰囲気で、主たる金属にインジウムを用い
    た場合は不活性ガス雰囲気で焼成することからな
    る光透過性の平板状導電性素材の製造法。
JP59108611A 1984-05-30 1984-05-30 光透過性の平板状導電性素材の製造法 Granted JPS60253112A (ja)

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