JPH0345444Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は建物のコンクリート壁等のコンクリー
ト構造物に亀裂が発生することを防止すると共に
亀裂が生じた場合その間へ雨水が侵入して亀裂が
発達することを防止するに使用される目地材に関
する。

（従来の技術） 従来の目地材は、第１図示のように、略コ字状
の断面形状を有する硬質の合成樹脂本体ａの側方
にコンクリートｂの内部へ水が侵入することを防
止するリブｃと前面に外部からの衝撃の緩和のた
めに減圧空間ｄを形成すると共に該本体ａの前面
とコ字状の内面に夫々ブチル加硫ゴムの層ｅ，ｅ
を形成した構造を有する。

こうした目地材は形枠ｆに無頭の目地釘ｇで目
地棒ｈを介して略水平に取付け、その上部に養生
材ｉがセツトされ、コンクリートｂが打設され
る。

（考案が解決しようとする問題点） 前記のような従来の目地材は本体ａの製作に費
用が掛ると共に該本体ａは硬質合成樹脂で製作さ
れるので緩衝性が悪く、また形枠に取付けする作
業も煩雑になる不都合がある。

本考案は安価で緩衝性も良く、作業性の良い目
地材を提供することを目的とするものである。

（問題点を解決するための手段） 本考案では、長尺の角棒状の独立発泡合成樹脂
材の前面と少なくとも一方の側面にブチル加硫ゴ
ム等のゴムの層を介して不織布を貼着し、該前面
の不織布上にこれよりも狭幅の木製目地棒を目地
釘で固定し、該目地釘を該合成樹脂材の背面から
突出させて残すと共に該合成樹脂材の不織布を貼
着した側面から前面にかけての角部に木製の養生
材を貼着するようにした。

（作用） 本考案の目地材は略垂直に固定された形枠に横
方向に当て、目地釘を打込んで簡単に取付けられ
コンクリートを独立発泡合成樹脂材の上側縁の水
準まで打込み、その固化後形枠、目地釘及び養生
材を取去り、さらに上層に形枠を設けてコンクリ
ートが打継がれる。

上層のコンクリートも固化すると目地棒が取外
され、独立発泡合成樹脂材の前面の不織布が外部
に露出するが、該不織布はその両側に於いてコン
クリート内に埋入し、コンクリートと親密に付着
し該発泡合成樹脂を押え込み、また外部よりの衝
撃に対しては該発泡合成樹脂が圧縮され衝撃を緩
和する作用を行なう。

雨水等はゴムの層及び該発泡合成樹脂が防ぐ。

（実施例） 本考案の実施例を第２図につき説明すると１は
長尺の角棒状の独立発泡合成樹脂材、２は該樹脂
材１の前面１ａと一方の側面１ｂにブチル加硫ゴ
ムの層３を介して貼着した不織布、４は該前面１
ａの不織布２上に目地釘５，５で固定した該前面
１ａよりも狭幅に木製目地棒で該目地釘５は該合
成樹脂材１の背面１ｃに突出させて残される。

６は該合成樹脂材１の不織布２を貼着した側面
１ｂから前面１ａにかけての角部に貼着した木製
の養生材である。

こうした構成の目地材は第３図示のように垂直
に固定された形枠７に横方向に例えば１つおきの
目地釘５を打込んで取付け、コンクリート８が該
合成樹脂材１の上縁まで打込まれる。

コンクリート８の固化後、第４図示の如く形枠
７を取外すと共に打込んだ目地釘５及び養生材６
を取去り、該コンクリート８の上方に次のコンク
リート９を打継ぐための形枠１０が設けられ、第
５図示の如くコンクリート９が打継がれる。

コンクリート９の固化後、第６図のように目地
棒４及び残された目地釘５を取外す。

（考案の効果） このように本考案によるときは、独立発泡合成
樹脂材の前面及び側面にゴムの層を介して不織布
を設け、その前面に目地棒を目地釘で取付し、該
前面から側面にかけての角部に養生材を設けたの
で目地釘を打込むだけで簡単に目地材を形枠に取
付けることが出来作業性が向上すると共に独立発
泡合成樹脂材はコンクリートと密接性のよい不織
布により押え込まれてコンクリートからの脱落が
防止され、衝撃は柔らかい該合成樹脂材に直接伝
わりそこで緩和されるので緩衝性が向上し、該樹
脂材は発泡材シートを切断して得られるので価格
も安価になる等の効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来例の截断側面図、第２図は本考案
の実施例の斜視図、第３図乃至第６図は使用状態
の截断側面図である。 １……独立発泡合成樹脂材、１ａ……前面、１
ｂ……側面、１ｃ……背面、２……不織布、３…
…ゴムの層、４……木製目地棒、５……目地釘、
６……養生材。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 長尺の角棒状の独立発泡合成樹脂材の前面と少
   なくとも一方の側面にブチル加硫ゴム等のゴムの
   層を介して不織布を貼着し、該前面の不織布上に
   これよりも狭幅の木製目地棒を目地釘で固定し、
   該目地釘を該合成樹脂材の背面から突出させて残
   すと共に該合成樹脂材の不織布を貼着した側面か
   ら前面にかけての角部に木製の養生材を貼着して
   成る目地材。