JPH0345122B2 - - Google Patents
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- JPH0345122B2 JPH0345122B2 JP1302365A JP30236589A JPH0345122B2 JP H0345122 B2 JPH0345122 B2 JP H0345122B2 JP 1302365 A JP1302365 A JP 1302365A JP 30236589 A JP30236589 A JP 30236589A JP H0345122 B2 JPH0345122 B2 JP H0345122B2
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Landscapes
- Artificial Filaments (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】
本発明は粘度平均分子量40万以上のポリビニル
アルコール(以下PVAと略記する)系ポリマー
からなる高強力繊維に関するものである。
アルコール(以下PVAと略記する)系ポリマー
からなる高強力繊維に関するものである。
従来PVA繊維は、ポリアミド、ポリエステル、
ポリアクリロニトリル系繊維に比べて強度、モジ
ユラスが高く、産業資材用やセメントなどの補強
材に使用されている。
ポリアクリロニトリル系繊維に比べて強度、モジ
ユラスが高く、産業資材用やセメントなどの補強
材に使用されている。
しかしこれまでに工業的規模で生産されている
該PVA繊維は、強度でせいぜい10g/d程度の
ものであり、また文献上でも18g/d程度であ
る。例えば特公昭47−8186号公報には平均重合度
2400〜3500(分子量105600〜154000)のPVA水溶
液を紡糸原液とし、これを苛性アルカリを主とす
る水溶液からなる凝固浴中に湿式紡糸し、常法の
紡糸延伸、中和を行ない、洗浄、乾燥後全延伸倍
率が13〜18倍になるように熱延伸、熱処理するこ
とによつて、高強力なPVA繊維が得られること
が開示されているが、そこで開示される最高強度
のPVA繊維は重合度3000の場合の18.2g/dの
ものであり、またここでの教示は、原料PVAの
重合度が3500や3800といつた高重合度のものより
も2400〜3500程度のものが好適でありとするもの
である。
該PVA繊維は、強度でせいぜい10g/d程度の
ものであり、また文献上でも18g/d程度であ
る。例えば特公昭47−8186号公報には平均重合度
2400〜3500(分子量105600〜154000)のPVA水溶
液を紡糸原液とし、これを苛性アルカリを主とす
る水溶液からなる凝固浴中に湿式紡糸し、常法の
紡糸延伸、中和を行ない、洗浄、乾燥後全延伸倍
率が13〜18倍になるように熱延伸、熱処理するこ
とによつて、高強力なPVA繊維が得られること
が開示されているが、そこで開示される最高強度
のPVA繊維は重合度3000の場合の18.2g/dの
ものであり、またここでの教示は、原料PVAの
重合度が3500や3800といつた高重合度のものより
も2400〜3500程度のものが好適でありとするもの
である。
本発明は、PVA繊維の用途上の要請から、こ
れ等従来技術で得られるPVA繊維より、より一
段と優れた高強度、高弾性率を有するPVA系合
成繊維を提供せんとするものである。
れ等従来技術で得られるPVA繊維より、より一
段と優れた高強度、高弾性率を有するPVA系合
成繊維を提供せんとするものである。
即ち、本発明は、粘度平均分子量40万(重合度
約9000)以上の超高分量ポリビニルアルコールポ
リマーを用い、強度19g/d以上、弾性率400
g/d以上の高強力PVA系繊維を提供せんとす
るものである。
約9000)以上の超高分量ポリビニルアルコールポ
リマーを用い、強度19g/d以上、弾性率400
g/d以上の高強力PVA系繊維を提供せんとす
るものである。
本発明の目的とする高強力PVA系合成繊維を
得るために、その用いるPVAとして、その粘度
平均分子量が40万以上の超高分量ポリマーを用い
ることが最適であることがわかつた。かかるポリ
マーの製造法については、例えば塊状重合、懸濁
重合あるいは放射線重合など分子量が40万以上の
ポリマーが得られる限り何ら特定されることなく
採用することができる。
得るために、その用いるPVAとして、その粘度
平均分子量が40万以上の超高分量ポリマーを用い
ることが最適であることがわかつた。かかるポリ
マーの製造法については、例えば塊状重合、懸濁
重合あるいは放射線重合など分子量が40万以上の
ポリマーが得られる限り何ら特定されることなく
採用することができる。
なお該ポリマーとしては、そのケン化度が98モ
ル%以上で分岐度の低い連鎖状のものが好まし
い。
ル%以上で分岐度の低い連鎖状のものが好まし
い。
高強度繊維を得るためには、前記の超高分量ポ
リマーを用いると共に、繊維を構成する分子鎖全
体を、どの程度まで繊維軸方向に伸びた状態にな
し得るかにかかつており、紡糸、延伸段階でポリ
マー分子鎖を引き揃え、配向をさせ易くする必要
がある。そのためにまず分子鎖が十分にほぐれた
ポリマー溶液を作製することが肝要である。
リマーを用いると共に、繊維を構成する分子鎖全
体を、どの程度まで繊維軸方向に伸びた状態にな
し得るかにかかつており、紡糸、延伸段階でポリ
マー分子鎖を引き揃え、配向をさせ易くする必要
がある。そのためにまず分子鎖が十分にほぐれた
ポリマー溶液を作製することが肝要である。
かかるポリマー溶液作製のための溶剤として
は、例えばジメチルスルホキシド、ジメチルホル
ムアミド、ジエチレントリアミン、エチレングリ
コールなどが用いられるが、その中でもポリマー
に対する溶解力の大きい溶剤、特にジメチルスル
ホキシド、ジエチレントリアミンがより好まし
い。またポリマー濃度としては、ポリマーの分子
量が高く紡糸原液の粘度が高くなるために、一般
に低くする必要がある。溶剤の種類、ポリマーの
分子量等にも依存し、一義的に規定することは困
難であるが、概ね3〜10重量%範囲内に設定する
ことが望ましい。
は、例えばジメチルスルホキシド、ジメチルホル
ムアミド、ジエチレントリアミン、エチレングリ
コールなどが用いられるが、その中でもポリマー
に対する溶解力の大きい溶剤、特にジメチルスル
ホキシド、ジエチレントリアミンがより好まし
い。またポリマー濃度としては、ポリマーの分子
量が高く紡糸原液の粘度が高くなるために、一般
に低くする必要がある。溶剤の種類、ポリマーの
分子量等にも依存し、一義的に規定することは困
難であるが、概ね3〜10重量%範囲内に設定する
ことが望ましい。
PVA繊維の紡糸法としては、PVA原液を空気
中へ押出す方法(例えば特公昭44−26409号)、凝
固浴中へ押出す方法(例えば特公昭43−16675
号)、空気層を介して凝固浴中へ押出す方法(例
えば特公昭31−8313号)あるいは空気層を介して
冷却浴中へ押出す方法(例えば特開昭55−107506
号)等が知られており、本発明においてもこれ等
いずれの方法をも採用することができる。
中へ押出す方法(例えば特公昭44−26409号)、凝
固浴中へ押出す方法(例えば特公昭43−16675
号)、空気層を介して凝固浴中へ押出す方法(例
えば特公昭31−8313号)あるいは空気層を介して
冷却浴中へ押出す方法(例えば特開昭55−107506
号)等が知られており、本発明においてもこれ等
いずれの方法をも採用することができる。
いずれの紡糸法によるゲル糸においても、後続
する高倍率の延伸を可能ならしめるために、均質
な凝固ゲル糸を作製することが望まれ、そのため
に凝固条件が原液の種々の条件と総合的に検討さ
れ設定されることが望ましい。
する高倍率の延伸を可能ならしめるために、均質
な凝固ゲル糸を作製することが望まれ、そのため
に凝固条件が原液の種々の条件と総合的に検討さ
れ設定されることが望ましい。
凝固したゲル糸条は、その後常法によつて湿熱
延伸、乾熱延伸が組合わされ高倍率に延伸される
が、全延伸倍率としては10数倍以上になるように
行なうことが必要である。ここで全延伸倍率と
は、紡糸時の湿延伸倍率にさらに乾熱延伸倍率を
乗じたものを意味する。またその乾熱延伸の際、
高延伸で配向結晶化を促進させるためには200℃
以上、より好ましくは210℃以上の延伸温度が好
ましい。
延伸、乾熱延伸が組合わされ高倍率に延伸される
が、全延伸倍率としては10数倍以上になるように
行なうことが必要である。ここで全延伸倍率と
は、紡糸時の湿延伸倍率にさらに乾熱延伸倍率を
乗じたものを意味する。またその乾熱延伸の際、
高延伸で配向結晶化を促進させるためには200℃
以上、より好ましくは210℃以上の延伸温度が好
ましい。
以上本発明は、分子量40万以上のPVAポリマ
ーを用い、該紡出糸条を高倍率延伸を行なうこと
によつて、強度19g/d以上のPVA系繊維が得
られるもので、このような繊維は従来のPVA系
繊維に比し強力、弾性率がより一段と優れた繊維
となるものである。
ーを用い、該紡出糸条を高倍率延伸を行なうこと
によつて、強度19g/d以上のPVA系繊維が得
られるもので、このような繊維は従来のPVA系
繊維に比し強力、弾性率がより一段と優れた繊維
となるものである。
以下実施例によつて本発明をさらに具体的に説
明する。
明する。
なお以下に述べる実施例中並びに本明細書中で
の物性値は、以下の方法で測定されたものであ
る。
の物性値は、以下の方法で測定されたものであ
る。
1) PVAの分子量
JIS K−6726に基づき30℃におけるPVA水
溶液の比粘度ηspを5点測定し、次式(1)より極
限粘度〔η〕を求め、さらに次式(2)より粘度平
均重合度Aを算出する。
溶液の比粘度ηspを5点測定し、次式(1)より極
限粘度〔η〕を求め、さらに次式(2)より粘度平
均重合度Aを算出する。
〔η〕=
lim
c→0ηsp/C ……(1)
A= (〔η〕×104/8.29)1.613……(2)
ただしηsp=t1−t0/t0
ここでt1:PVA水溶液のオストワルド粘度
計における落下時間 t0:水のみのオストワルド粘度計における
落下時間 〔η〕の単位:l/g 2) 引張強伸度、弾性率 JIS L1013に準じ、予め調湿された繊維を試
長20cmで、0.25g/dの初荷重および100%/
分の引張速度にて破断強伸度および初期弾性率
を求め、5点以上の平均値を採用した。デニー
ルは重量法により測定した。
計における落下時間 t0:水のみのオストワルド粘度計における
落下時間 〔η〕の単位:l/g 2) 引張強伸度、弾性率 JIS L1013に準じ、予め調湿された繊維を試
長20cmで、0.25g/dの初荷重および100%/
分の引張速度にて破断強伸度および初期弾性率
を求め、5点以上の平均値を採用した。デニー
ルは重量法により測定した。
実施例 1
塊状重合によつて調製したポリ酢酸ビニルをけ
ん化して得た粘度平均分子量約40万(重合度約
9000)のPVAをジエチレントリアミンに40℃で
溶解して濃度4%の溶液を調製して紡糸原液とし
た。この原液を孔径0.30mm、孔数10の紡糸口金か
ら吐出量4.7cm3/minで0℃のジエチレントリア
ミンを5%含有するメタノール凝固浴中に紡糸し
捲取速度4m/minで捲き取つた。この糸は透明
で均一な円形断面を有しジエチレントリアミンを
1.8%含んでおり、この糸をメタノールで洗浄し
てジエチレントリアミンを除去した。ついで、こ
の糸をスリツト式空気加熱機を用いて200℃で18
倍に延伸した。得られた繊維の強度は19g/d、
伸度は6%、弾性率は480g/dであつた。
ん化して得た粘度平均分子量約40万(重合度約
9000)のPVAをジエチレントリアミンに40℃で
溶解して濃度4%の溶液を調製して紡糸原液とし
た。この原液を孔径0.30mm、孔数10の紡糸口金か
ら吐出量4.7cm3/minで0℃のジエチレントリア
ミンを5%含有するメタノール凝固浴中に紡糸し
捲取速度4m/minで捲き取つた。この糸は透明
で均一な円形断面を有しジエチレントリアミンを
1.8%含んでおり、この糸をメタノールで洗浄し
てジエチレントリアミンを除去した。ついで、こ
の糸をスリツト式空気加熱機を用いて200℃で18
倍に延伸した。得られた繊維の強度は19g/d、
伸度は6%、弾性率は480g/dであつた。
実施例 2
粘度平均重合度88万(重合度2万)のPVAを
ジメチルスルホキシド(DMSO)に85℃で溶解
して4%溶液をつくり、これを紡糸原液とした。
この紡糸原液を孔径0.08mm、孔数100の口金より
吐出量60g/minで、10℃のDMSO30%を含むメ
タノールからなる凝固浴に押し出し、引き続きメ
タノールでDMSOを抽出しながら湿延伸4倍を
行ない、乾燥後225℃の空気浴で全延伸倍率が19
になるように乾熱延伸を行なつた。得られた延伸
糸の強度は20.6g/d、伸度は3.5%、弾性率は
500g/dと、従来にない高強力高弾性率繊維と
なつた。
ジメチルスルホキシド(DMSO)に85℃で溶解
して4%溶液をつくり、これを紡糸原液とした。
この紡糸原液を孔径0.08mm、孔数100の口金より
吐出量60g/minで、10℃のDMSO30%を含むメ
タノールからなる凝固浴に押し出し、引き続きメ
タノールでDMSOを抽出しながら湿延伸4倍を
行ない、乾燥後225℃の空気浴で全延伸倍率が19
になるように乾熱延伸を行なつた。得られた延伸
糸の強度は20.6g/d、伸度は3.5%、弾性率は
500g/dと、従来にない高強力高弾性率繊維と
なつた。
Claims (1)
- 1 粘度平均分子量40万以上のポリビニルアルコ
ール系ポリマーからなり強度が19g/d以上であ
る高強力ポリビニルアルコール系合成繊維。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP30236589A JPH02160910A (ja) | 1989-11-20 | 1989-11-20 | 高強力ポリビニルアルコール系合成繊維 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP30236589A JPH02160910A (ja) | 1989-11-20 | 1989-11-20 | 高強力ポリビニルアルコール系合成繊維 |
Related Parent Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP20743282A Division JPS59100710A (ja) | 1982-11-25 | 1982-11-25 | 高タフネス繊維の製造法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH02160910A JPH02160910A (ja) | 1990-06-20 |
JPH0345122B2 true JPH0345122B2 (ja) | 1991-07-10 |
Family
ID=17908022
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP30236589A Granted JPH02160910A (ja) | 1989-11-20 | 1989-11-20 | 高強力ポリビニルアルコール系合成繊維 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH02160910A (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100230437B1 (ko) | 1997-04-22 | 1999-11-15 | 손욱 | 면 방전형 교류 플라즈마 표시 패널의 구동 방법 |
Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS55107506A (en) * | 1979-02-08 | 1980-08-18 | Stamicarbon | Filament with high tensile strength and elastic ratio and method |
JPS59100710A (ja) * | 1982-11-25 | 1984-06-11 | Kuraray Co Ltd | 高タフネス繊維の製造法 |
JPS59130314A (ja) * | 1982-09-30 | 1984-07-26 | アライド・コ−ポレ−シヨン | 高強度および高モジュラスのポリビニルアルコール繊維およびその製造法 |
-
1989
- 1989-11-20 JP JP30236589A patent/JPH02160910A/ja active Granted
Patent Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS55107506A (en) * | 1979-02-08 | 1980-08-18 | Stamicarbon | Filament with high tensile strength and elastic ratio and method |
JPS59130314A (ja) * | 1982-09-30 | 1984-07-26 | アライド・コ−ポレ−シヨン | 高強度および高モジュラスのポリビニルアルコール繊維およびその製造法 |
JPS59100710A (ja) * | 1982-11-25 | 1984-06-11 | Kuraray Co Ltd | 高タフネス繊維の製造法 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH02160910A (ja) | 1990-06-20 |
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