JP2000273718A - ポリビニルアルコール系繊維の高速紡糸方法 - Google Patents
ポリビニルアルコール系繊維の高速紡糸方法Info
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- JP2000273718A JP2000273718A JP11085299A JP8529999A JP2000273718A JP 2000273718 A JP2000273718 A JP 2000273718A JP 11085299 A JP11085299 A JP 11085299A JP 8529999 A JP8529999 A JP 8529999A JP 2000273718 A JP2000273718 A JP 2000273718A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】高速で高倍率延伸が可能なポリビニルアルコー
ル系紡糸原糸を高速紡糸にて得る。 【解決手段】ポリビニルアルコール系ポリマーの溶液を
紡糸ノズルから第1ローラーまでの間で凝固速度の異な
る2個以上の凝固浴を用いて紡糸し、150m/分以上
の高速で糸条を引き取った後、抽出から乾燥の間で10
%以上の収縮を施してポリビニルアルコール系紡糸原糸
を得る。
ル系紡糸原糸を高速紡糸にて得る。 【解決手段】ポリビニルアルコール系ポリマーの溶液を
紡糸ノズルから第1ローラーまでの間で凝固速度の異な
る2個以上の凝固浴を用いて紡糸し、150m/分以上
の高速で糸条を引き取った後、抽出から乾燥の間で10
%以上の収縮を施してポリビニルアルコール系紡糸原糸
を得る。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、安価で高強度であ
るポリビニルアルコール(以下PVAと略記)系繊維を
得ることを目的とし、高速延伸が可能なPVA系紡糸原
糸を得る方法に関するものである。
るポリビニルアルコール(以下PVAと略記)系繊維を
得ることを目的とし、高速延伸が可能なPVA系紡糸原
糸を得る方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、PVA系繊維は、強度、弾性率、
耐候性、耐薬品性、接着性などの点で、ポリエステル、
ポリアミド、ポリアクリロニトリル系繊維に比べて優れ
ており、産業資材分野を中心に独自の用途を開拓してき
た。しかしながら、PVA系ポリマーは、溶剤に溶解し
て低速で紡糸する方法が主流であり、凝固−抽出−乾燥
と製造工程が長く、且つポリエステル繊維の如く高速で
ネッキング延伸が出来ないため、低速延伸を余儀なくさ
れている。その結果コストが高くつき、特にゴム資材用
途や衣料用途等のマルチフィラメントでは紡糸ノズルの
ホール数を増やすことができず、そのため低速延伸では
採算が合わない問題を抱えていた。
耐候性、耐薬品性、接着性などの点で、ポリエステル、
ポリアミド、ポリアクリロニトリル系繊維に比べて優れ
ており、産業資材分野を中心に独自の用途を開拓してき
た。しかしながら、PVA系ポリマーは、溶剤に溶解し
て低速で紡糸する方法が主流であり、凝固−抽出−乾燥
と製造工程が長く、且つポリエステル繊維の如く高速で
ネッキング延伸が出来ないため、低速延伸を余儀なくさ
れている。その結果コストが高くつき、特にゴム資材用
途や衣料用途等のマルチフィラメントでは紡糸ノズルの
ホール数を増やすことができず、そのため低速延伸では
採算が合わない問題を抱えていた。
【0003】PVA系繊維を高速で溶液紡糸する方法と
して、特開昭62−14111号公報に記載の凝固浴中
で超音波振動を与える方法、特開平1−250406号
公報に記載の凝固浴中に整流筒を設置する方法、特開平
5−239711号公報に記載の凝固浴中にアスピレー
タやロート式細管を設置する方法等が公開されている。
しかしこれらの方法は、いずれも1段凝固浴中での改良
特許で紡糸速度も100m/分以下と遅く、且つ従来通
り低速延伸で高強度繊維を得るものであり、コストが高
くつき採算の合わない方法であった。
して、特開昭62−14111号公報に記載の凝固浴中
で超音波振動を与える方法、特開平1−250406号
公報に記載の凝固浴中に整流筒を設置する方法、特開平
5−239711号公報に記載の凝固浴中にアスピレー
タやロート式細管を設置する方法等が公開されている。
しかしこれらの方法は、いずれも1段凝固浴中での改良
特許で紡糸速度も100m/分以下と遅く、且つ従来通
り低速延伸で高強度繊維を得るものであり、コストが高
くつき採算の合わない方法であった。
【0004】一方、特公昭47−29927号公報、特
公昭49−25217号公報、特開昭56−12831
2号公報、特開昭61−19805号公報などには、キ
ュプラ、アクリル、芳香族ポリアミド繊維の製造方法に
おいて、流下ロート式の高速紡糸装置を用いる方法が記
載されている。しかしこれらの方法に用いるポリマー
は、PVA系ポリマーと凝固状態が異なっており、これ
ら公報に記載の方法をPVA系繊維に採用してもスキン
・コアを有する不均一構造になり易く、高速延伸が出来
ず、無理に高速延伸すると低倍率となり低強度繊維しか
得られない問題があった。
公昭49−25217号公報、特開昭56−12831
2号公報、特開昭61−19805号公報などには、キ
ュプラ、アクリル、芳香族ポリアミド繊維の製造方法に
おいて、流下ロート式の高速紡糸装置を用いる方法が記
載されている。しかしこれらの方法に用いるポリマー
は、PVA系ポリマーと凝固状態が異なっており、これ
ら公報に記載の方法をPVA系繊維に採用してもスキン
・コアを有する不均一構造になり易く、高速延伸が出来
ず、無理に高速延伸すると低倍率となり低強度繊維しか
得られない問題があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】以上の背景を踏えて、
本発明者らは、安価で高強度なPVA系マルチフィラメ
ントを得るために、高速で紡糸し且つ高強度で高速延伸
を可能にする方法について鋭意検討を重ねた結果、凝固
速度の異なる2段以上の凝固浴で凝固して、スキン・コ
アのない均一構造を作りながら低張力で高速紡糸を可能
にさせ、次いでPVA非晶部の分子鎖の絡みを減少させ
且つ分子鎖の滑りを向上させるために、収縮処理を施す
ことが有効と判り本発明に至ったものである。
本発明者らは、安価で高強度なPVA系マルチフィラメ
ントを得るために、高速で紡糸し且つ高強度で高速延伸
を可能にする方法について鋭意検討を重ねた結果、凝固
速度の異なる2段以上の凝固浴で凝固して、スキン・コ
アのない均一構造を作りながら低張力で高速紡糸を可能
にさせ、次いでPVA非晶部の分子鎖の絡みを減少させ
且つ分子鎖の滑りを向上させるために、収縮処理を施す
ことが有効と判り本発明に至ったものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、高速で紡糸が
でき且つ高速でも高倍率に延伸できる紡糸原糸を得る方
法に関するものであり、すなわちPVA系ポリマー溶液
をノズルより吐出し凝固浴にて凝固させ、そして溶剤抽
出し、乾燥してPVA系延伸用繊維を製造するに当た
り、凝固浴として凝固速度の異なる2以上の凝固浴を用
い、凝固工程の初めから乾燥直前までの間の最高繊維走
行速度を150m/分以上とし、更に抽出から乾燥が終
了するまでの間に10%以上の収縮を施すことを特徴と
するPVA系繊維の高速紡糸方法である。
でき且つ高速でも高倍率に延伸できる紡糸原糸を得る方
法に関するものであり、すなわちPVA系ポリマー溶液
をノズルより吐出し凝固浴にて凝固させ、そして溶剤抽
出し、乾燥してPVA系延伸用繊維を製造するに当た
り、凝固浴として凝固速度の異なる2以上の凝固浴を用
い、凝固工程の初めから乾燥直前までの間の最高繊維走
行速度を150m/分以上とし、更に抽出から乾燥が終
了するまでの間に10%以上の収縮を施すことを特徴と
するPVA系繊維の高速紡糸方法である。
【0007】以下に本発明の内容をさらに詳細に説明す
る。本発明に用いるPVA系ポリマーは、好ましくは粘
度平均重合度が1000以上のものであり、ケン化度が
98.5モル%以上、99.0モル%以上のものであ
る。PVA系ポリマーの平均重合度が高いほど、分子鎖
同士が連結する点が多く高強度の繊維が得られ易いが、
それだけ延伸性が低下し易く、好ましくは1500〜4
000である。
る。本発明に用いるPVA系ポリマーは、好ましくは粘
度平均重合度が1000以上のものであり、ケン化度が
98.5モル%以上、99.0モル%以上のものであ
る。PVA系ポリマーの平均重合度が高いほど、分子鎖
同士が連結する点が多く高強度の繊維が得られ易いが、
それだけ延伸性が低下し易く、好ましくは1500〜4
000である。
【0008】該PVA系ポリマーから繊維を製造する際
の溶剤としては、例えばグリセリン、エチレングリコー
ル、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、
ブタンジオールなどの多価アルコール類やジメチルスル
ホキシド、ジメチルホルムアミド、ジエチレントリアミ
ン、水、ロダン塩/水、プロパノール/水、及びこれら
2種以上の混合溶剤などが挙げられる。なかでもジメチ
ルスルホキシドまたはこれを主体とする混合溶剤が、本
発明の目的を高度に達成できる点で最も好ましい。
の溶剤としては、例えばグリセリン、エチレングリコー
ル、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、
ブタンジオールなどの多価アルコール類やジメチルスル
ホキシド、ジメチルホルムアミド、ジエチレントリアミ
ン、水、ロダン塩/水、プロパノール/水、及びこれら
2種以上の混合溶剤などが挙げられる。なかでもジメチ
ルスルホキシドまたはこれを主体とする混合溶剤が、本
発明の目的を高度に達成できる点で最も好ましい。
【0009】PVA系ポリマーを溶剤に溶解して得られ
た紡糸原液は、常法により湿式又は乾湿式のいずれかの
方法でノズルより吐出され凝固される。紡糸装置として
は、紡糸原液が下のノズルから上に向けて吐出される流
上式紡糸や逆に上から下に吐出される流下式紡糸のいず
れでも良いが、特に本発明の要件を満たし易いのは乾湿
式の流下式紡糸である。
た紡糸原液は、常法により湿式又は乾湿式のいずれかの
方法でノズルより吐出され凝固される。紡糸装置として
は、紡糸原液が下のノズルから上に向けて吐出される流
上式紡糸や逆に上から下に吐出される流下式紡糸のいず
れでも良いが、特に本発明の要件を満たし易いのは乾湿
式の流下式紡糸である。
【0010】本発明では、溶剤を含んだゲル糸が均一構
造をとり、且つ紡糸張力を下げて高速紡糸を可能にする
ために、凝固速度を変えて2段以上の凝固浴を用いて凝
固を施す必要がある。1段目の凝固浴では、凝固を遅ら
せるために溶剤抽出速度の遅い凝固剤を用いたり、凝固
剤に混合する溶剤量を多くしたり、更には凝固温度を下
げる等の工夫が必要である。これにより均一ゲル構造が
生成し易く、且つ紡糸張力を下げて高速紡糸を可能にす
ることが出来る。一方、2段目以降の凝固浴では、溶剤
抽出速度の速い凝固剤を用いたり、凝固浴に混合する溶
剤量を第1段目の浴よりも少なくしたり、更に凝固浴温
度を第1浴よりも高める等の手段により凝固を速め、高
速の紡糸でも毛羽や断糸がなく、断面変形も起こりずら
い様にする。
造をとり、且つ紡糸張力を下げて高速紡糸を可能にする
ために、凝固速度を変えて2段以上の凝固浴を用いて凝
固を施す必要がある。1段目の凝固浴では、凝固を遅ら
せるために溶剤抽出速度の遅い凝固剤を用いたり、凝固
剤に混合する溶剤量を多くしたり、更には凝固温度を下
げる等の工夫が必要である。これにより均一ゲル構造が
生成し易く、且つ紡糸張力を下げて高速紡糸を可能にす
ることが出来る。一方、2段目以降の凝固浴では、溶剤
抽出速度の速い凝固剤を用いたり、凝固浴に混合する溶
剤量を第1段目の浴よりも少なくしたり、更に凝固浴温
度を第1浴よりも高める等の手段により凝固を速め、高
速の紡糸でも毛羽や断糸がなく、断面変形も起こりずら
い様にする。
【0011】凝固剤としては、メタノール、エタノール
などのアルコール類やアセトン、メチルエチルケトン、
メチルブチルケトンなどのケトン類、さらにはアルカリ
水溶液、アルカリ金属塩水溶液などのいずれか又はこれ
ら2種以上の混合液でも良い。なかでもメタノールが、
本発明の目的を高度に達成できる点で好ましい。
などのアルコール類やアセトン、メチルエチルケトン、
メチルブチルケトンなどのケトン類、さらにはアルカリ
水溶液、アルカリ金属塩水溶液などのいずれか又はこれ
ら2種以上の混合液でも良い。なかでもメタノールが、
本発明の目的を高度に達成できる点で好ましい。
【0012】本発明の場合、凝固工程の初めから乾燥工
程直前までの間の最高繊維走行速度(以下紡糸引取速度
と称す)を150m/分以上とする。好ましくは300
m/分以上であり、不均一構造と毛羽・断糸が起こらな
ければ500m/分以上でも構わない。本発明に言う紡
糸引取速度とは、2段以上の凝固を終えたゲル糸を引き
出す第1ローラーの表面速度か、あるいはそれ以降の溶
剤を含む状態で湿延伸を施した後の速度を意味してお
り、例えばゲル糸を100m/分の速度で第1ローラー
で通過させ、次いで2倍の湿延伸倍率、すなわち200
m/分の速度で湿延伸繊維を引き取る場合も本発明に含
まれる。紡糸引取速度が150m/分未満の場合には、
本発明の特徴点である高速紡糸が達成できない。なお本
発明では、紡糸工程から乾燥工程に至る間で一旦巻き取
るようなことをせずに連続で行うのが、本発明の主旨か
ら、更に繊維間で膠着を生じないことから好ましい。
程直前までの間の最高繊維走行速度(以下紡糸引取速度
と称す)を150m/分以上とする。好ましくは300
m/分以上であり、不均一構造と毛羽・断糸が起こらな
ければ500m/分以上でも構わない。本発明に言う紡
糸引取速度とは、2段以上の凝固を終えたゲル糸を引き
出す第1ローラーの表面速度か、あるいはそれ以降の溶
剤を含む状態で湿延伸を施した後の速度を意味してお
り、例えばゲル糸を100m/分の速度で第1ローラー
で通過させ、次いで2倍の湿延伸倍率、すなわち200
m/分の速度で湿延伸繊維を引き取る場合も本発明に含
まれる。紡糸引取速度が150m/分未満の場合には、
本発明の特徴点である高速紡糸が達成できない。なお本
発明では、紡糸工程から乾燥工程に至る間で一旦巻き取
るようなことをせずに連続で行うのが、本発明の主旨か
ら、更に繊維間で膠着を生じないことから好ましい。
【0013】次いで抽出剤を用いて溶剤抽出を行うが、
その場合糸状を緊張下の状態で処理しても、フリーの無
緊張下で処理しても何ら支障ない。但し300m/分以
上の高速の場合には、緊張方式の抽出は装置上及び抽出
時間の点で難しく、ゲル糸を乱れないように折り畳み、
無緊張方式で抽出するのが好ましい。
その場合糸状を緊張下の状態で処理しても、フリーの無
緊張下で処理しても何ら支障ない。但し300m/分以
上の高速の場合には、緊張方式の抽出は装置上及び抽出
時間の点で難しく、ゲル糸を乱れないように折り畳み、
無緊張方式で抽出するのが好ましい。
【0014】抽出剤としてはメタノール、エタノール、
プロパノールなどの第1級アルコール類やアセトン、メ
チルエチルケトン、ブチルエチルケトンなどのケトン類
やジメチルエーテル、メチルエチルエーテルなどのエー
テル類および水などが使用できる。
プロパノールなどの第1級アルコール類やアセトン、メ
チルエチルケトン、ブチルエチルケトンなどのケトン類
やジメチルエーテル、メチルエチルエーテルなどのエー
テル類および水などが使用できる。
【0015】続いて必要に応じて油剤などを付与して該
抽出剤を乾燥させるが、本発明では、溶剤除去開始時か
ら乾燥終了までの間で繊維に10%以上の収縮を入れる
必要があり、好ましくは15〜30%の収縮を入れる。
収縮が10%未満の場合には、PVA非晶部の分子鎖の
乱れが不十分となり、分子鎖の絡み減少や滑り増大が起
こりずらく、ひいては高速延伸や高強度繊維を得ること
ができなくなる。また40%を越える収縮を入れると繊
維が乱れたり膠着し易く、かつ繊維の長さ方向に収縮斑
が起って、安定した延伸が出来なくなるので好ましくな
い。なお収縮率は、抽出前のPVA分子配向が高いほど
(紡糸時のドラフトや湿延伸倍率が高いほど)大きく、
また乾燥温度の高いほど大きくなり易い。但し乾燥温度
が高いほどPVA繊維の結晶化が起こり易く且つ膠着も
起こり易く延伸性を阻害する。好ましい乾燥温度は10
0〜150℃である。本発明では、前記したように通
常、紡糸−凝固−湿延伸−抽出−乾燥の順に、しかもこ
れらを連続で行うこととなるので、したがって紡糸引取
速度は、通常、湿延伸を施した時点での糸条走行速度と
なる。
抽出剤を乾燥させるが、本発明では、溶剤除去開始時か
ら乾燥終了までの間で繊維に10%以上の収縮を入れる
必要があり、好ましくは15〜30%の収縮を入れる。
収縮が10%未満の場合には、PVA非晶部の分子鎖の
乱れが不十分となり、分子鎖の絡み減少や滑り増大が起
こりずらく、ひいては高速延伸や高強度繊維を得ること
ができなくなる。また40%を越える収縮を入れると繊
維が乱れたり膠着し易く、かつ繊維の長さ方向に収縮斑
が起って、安定した延伸が出来なくなるので好ましくな
い。なお収縮率は、抽出前のPVA分子配向が高いほど
(紡糸時のドラフトや湿延伸倍率が高いほど)大きく、
また乾燥温度の高いほど大きくなり易い。但し乾燥温度
が高いほどPVA繊維の結晶化が起こり易く且つ膠着も
起こり易く延伸性を阻害する。好ましい乾燥温度は10
0〜150℃である。本発明では、前記したように通
常、紡糸−凝固−湿延伸−抽出−乾燥の順に、しかもこ
れらを連続で行うこととなるので、したがって紡糸引取
速度は、通常、湿延伸を施した時点での糸条走行速度と
なる。
【0016】該乾燥紡糸原糸を用いて乾熱延伸する場合
は、PVA系分子鎖の配向と結晶化を十分に起させるた
めに200℃以上、融点以下の温度で総延伸倍率が10
倍以上になるように延伸するのが良い。なお、総延伸倍
率は、湿延伸倍率×{1−(収縮率/100)}×乾熱延
伸倍率により求められる。一方、従来技術では、10倍
以上の総延伸倍率は、10m/分以下の低速で容易に得
られるが高速では達成できなかった。本発明では50m
/分以上の高速でも達成できる。しかも、従来50m/
分以上の高速で行うためには20m以上の長大なヒータ
ーが必要であったが、本発明では半分以下の長さのヒー
タで可能であり、工程安定性よく安価に高強力PVA系
繊維を製造することができる。もちろん、本発明におい
ても、乾熱延伸時の延伸倍率や延伸速度(捲取速度)が
高くなるほどヒーターは長くなる方向にあるが、本発明
で得られる紡糸原糸を用いれば従来の半分以下のヒータ
ー長で毛羽や断糸の少ない安定した高強度延伸糸が得ら
れる。なお、ヒーターは、中空型でも接触型でも良く、
熱風炉型でも何んら支障ない。以上の方法により、高速
の紡糸・延伸が可能となり、安価な高強度PVA系繊維
を容易に得ることができる。
は、PVA系分子鎖の配向と結晶化を十分に起させるた
めに200℃以上、融点以下の温度で総延伸倍率が10
倍以上になるように延伸するのが良い。なお、総延伸倍
率は、湿延伸倍率×{1−(収縮率/100)}×乾熱延
伸倍率により求められる。一方、従来技術では、10倍
以上の総延伸倍率は、10m/分以下の低速で容易に得
られるが高速では達成できなかった。本発明では50m
/分以上の高速でも達成できる。しかも、従来50m/
分以上の高速で行うためには20m以上の長大なヒータ
ーが必要であったが、本発明では半分以下の長さのヒー
タで可能であり、工程安定性よく安価に高強力PVA系
繊維を製造することができる。もちろん、本発明におい
ても、乾熱延伸時の延伸倍率や延伸速度(捲取速度)が
高くなるほどヒーターは長くなる方向にあるが、本発明
で得られる紡糸原糸を用いれば従来の半分以下のヒータ
ー長で毛羽や断糸の少ない安定した高強度延伸糸が得ら
れる。なお、ヒーターは、中空型でも接触型でも良く、
熱風炉型でも何んら支障ない。以上の方法により、高速
の紡糸・延伸が可能となり、安価な高強度PVA系繊維
を容易に得ることができる。
【0017】
【実施例】以下実施例により本発明を具体的に説明する
が、本発明は実施例のみに限定されるものではない。な
お、実施例中、特に断りがない限り、%、部、量比は重
量に基づく値である。また本発明における各種の物性値
は、以下の方法で測定されたものである。1) 粘度平
均重合度(PA)PVA系ポリマーを1〜10g/lの
濃度になるように熱水で溶解して得られた溶液の比粘度
ηspをJISK−6726に基づき30℃で測定し、
下記式より極限粘度[η]を求め、さらに次式より
粘度平均重合度PAを算出した。 [η]=Iim(C→0)ηsp/C ………… PA=([η]×104/8.29)1.613………………
が、本発明は実施例のみに限定されるものではない。な
お、実施例中、特に断りがない限り、%、部、量比は重
量に基づく値である。また本発明における各種の物性値
は、以下の方法で測定されたものである。1) 粘度平
均重合度(PA)PVA系ポリマーを1〜10g/lの
濃度になるように熱水で溶解して得られた溶液の比粘度
ηspをJISK−6726に基づき30℃で測定し、
下記式より極限粘度[η]を求め、さらに次式より
粘度平均重合度PAを算出した。 [η]=Iim(C→0)ηsp/C ………… PA=([η]×104/8.29)1.613………………
【0018】2) 紡糸原糸の断面均一性 乾燥後の紡糸原糸をパラフィンに包埋して断面切片を作
り、スライドグラス上に乗せてヨード液を滴下し、光学
顕微鏡にて染着差によりスキン・コア構造の有無を調べ
た。
り、スライドグラス上に乗せてヨード液を滴下し、光学
顕微鏡にて染着差によりスキン・コア構造の有無を調べ
た。
【0019】3)延伸ヤーンの引張強伸度及び初期弾性
率 JISL−1013に準じ、予め調湿されたヤーンを試
長20cm、初荷重0.25g/d及び引張速度50%
/分にて、破断強伸度及び初期弾性率を求めn=10以
上の平均値を採用した。デニールは重量法により求め
た。
率 JISL−1013に準じ、予め調湿されたヤーンを試
長20cm、初荷重0.25g/d及び引張速度50%
/分にて、破断強伸度及び初期弾性率を求めn=10以
上の平均値を採用した。デニールは重量法により求め
た。
【0020】実施例1及び比較例1、2 粘度平均重合度が1700で、ケン化度が99.8モル
%のPVAを濃度20重量%になるようにジメチルスル
ホキシド(DMSO)に混合し、100℃にて溶解せし
めた。得られた溶液を100ホールのノズルより吐出さ
せ、図1の如く乾湿式紡糸方法により、2カ所に設置し
たロート型細管(凝固浴)で凝固速度を変えて300m
/分の表面速度の第1ローラーで引き出し、続いて2つ
のローラー間で2倍湿延伸し600m/分で引き取っ
た。第1ロートには、凝固の遅いメタノール/ジメチル
スルホキシド(DMSO)=6/4、10℃の凝固液を
ロート上部より注入し、第2ロートには、凝固の速いメ
タノール/DMSO=9/1、20℃の凝固液を上部よ
り注入し、いずれもロート下部の細管より排出させた。
なお第一ロートと第二ロートの間には約100cmの空
間部を設け、この状態で5時間連続紡糸したが、毛羽・
断糸がなく良好であった。次いで湿延伸後のゲル糸をコ
ンベアに振り落とし、更に折り畳んだ状態の繊維束を反
転させフリーの無緊張状態で下のコンベアに乗せて次の
抽出槽へ移送した。抽出槽では、メタノールを上からシ
ャワーさせ、且つ繊維束をメタノールに浸漬させながら
DMSOを抽出した。また中間部と最後部の下に吸引脱
液装置をつけて抽出を強化した。その後、油剤を付与
し、フリーの無緊張状態で130℃にて熱風乾燥して巻
き取った。なお抽出〜乾燥時は繊維束にネットをかぶせ
繊維束の乱れを抑えた。得られた紡糸原糸は、断面写真
よりスキン・コア構造は見られず、ほぼ円形を有してい
た。また湿延伸後のゲル糸を100cm長で5本取り、
上記と同様にフリーで抽出〜乾燥しその時の試料長さよ
り収縮率を測定したところ5本の平均値は23%であっ
た。次いで該乾燥原糸を100℃の加熱ローラーと20
0−230℃の2セクションからなる合計4m長の接触
型ヒーターを用いて、総延伸倍率15倍,巻取速度18
0m/分で延伸した。8時間延伸して単糸切れ(毛羽)
は2回であり、断糸はなく、安定に延伸可能であった。
得られた350d/100fの延伸糸は、引張切断強度
13.2g/d、伸度5.0%、初期弾性率270g/
dを示した。
%のPVAを濃度20重量%になるようにジメチルスル
ホキシド(DMSO)に混合し、100℃にて溶解せし
めた。得られた溶液を100ホールのノズルより吐出さ
せ、図1の如く乾湿式紡糸方法により、2カ所に設置し
たロート型細管(凝固浴)で凝固速度を変えて300m
/分の表面速度の第1ローラーで引き出し、続いて2つ
のローラー間で2倍湿延伸し600m/分で引き取っ
た。第1ロートには、凝固の遅いメタノール/ジメチル
スルホキシド(DMSO)=6/4、10℃の凝固液を
ロート上部より注入し、第2ロートには、凝固の速いメ
タノール/DMSO=9/1、20℃の凝固液を上部よ
り注入し、いずれもロート下部の細管より排出させた。
なお第一ロートと第二ロートの間には約100cmの空
間部を設け、この状態で5時間連続紡糸したが、毛羽・
断糸がなく良好であった。次いで湿延伸後のゲル糸をコ
ンベアに振り落とし、更に折り畳んだ状態の繊維束を反
転させフリーの無緊張状態で下のコンベアに乗せて次の
抽出槽へ移送した。抽出槽では、メタノールを上からシ
ャワーさせ、且つ繊維束をメタノールに浸漬させながら
DMSOを抽出した。また中間部と最後部の下に吸引脱
液装置をつけて抽出を強化した。その後、油剤を付与
し、フリーの無緊張状態で130℃にて熱風乾燥して巻
き取った。なお抽出〜乾燥時は繊維束にネットをかぶせ
繊維束の乱れを抑えた。得られた紡糸原糸は、断面写真
よりスキン・コア構造は見られず、ほぼ円形を有してい
た。また湿延伸後のゲル糸を100cm長で5本取り、
上記と同様にフリーで抽出〜乾燥しその時の試料長さよ
り収縮率を測定したところ5本の平均値は23%であっ
た。次いで該乾燥原糸を100℃の加熱ローラーと20
0−230℃の2セクションからなる合計4m長の接触
型ヒーターを用いて、総延伸倍率15倍,巻取速度18
0m/分で延伸した。8時間延伸して単糸切れ(毛羽)
は2回であり、断糸はなく、安定に延伸可能であった。
得られた350d/100fの延伸糸は、引張切断強度
13.2g/d、伸度5.0%、初期弾性率270g/
dを示した。
【0021】比較例1は、実施例1で第2凝固液を第1
凝固液と同一にした場合であるが、凝固が遅く糸たるみ
と断面変形が起こり、断糸により第1ローラー速度は1
00m/分が限界であった。また延伸時も毛羽・断糸が
起こり、総延伸倍率13倍で110m/分の速度で巻き
取ったが、ヤーン強度は10.1g/dに低下した。
凝固液と同一にした場合であるが、凝固が遅く糸たるみ
と断面変形が起こり、断糸により第1ローラー速度は1
00m/分が限界であった。また延伸時も毛羽・断糸が
起こり、総延伸倍率13倍で110m/分の速度で巻き
取ったが、ヤーン強度は10.1g/dに低下した。
【0022】比較例2は、実施例1で第1凝固液を第2
凝固液と同一にした場合であるが、凝固が速く紡糸張力
が高くなり且つスキン・コア構造ができて、第1ローラ
ー速度は120m/分が限界であった。また総延伸倍率
が15倍を得る時の延伸速度も90m/分に低下し、強
度も10.9g/dと低いものであった。
凝固液と同一にした場合であるが、凝固が速く紡糸張力
が高くなり且つスキン・コア構造ができて、第1ローラ
ー速度は120m/分が限界であった。また総延伸倍率
が15倍を得る時の延伸速度も90m/分に低下し、強
度も10.9g/dと低いものであった。
【0023】実施例2及び比較例3 平均重合度が2400のケン化度99.8モル%/のP
VAを濃度15重量%になるようにDMSOに溶解し
た。得られた溶液を400ホールのノズルより乾湿式に
より120m/分の速度で第1ローラーで引き出し、次
いで2つのローラ間で2.5倍湿延伸し300m/分で
引き取った。紡糸ノズルから第一ローラまでには、図1
の如き2個のロートと更にその下に凝固液を飛散するた
めのロート型エアーブローを設置した。第1凝固浴に5
℃のメタノール/DMSO=7/3混合液を用い、第2
凝固浴には室温のメタノール/DMSO=9/1混合液
を用いたが、紡糸は良好であった。引き続き実施例1と
同様に、湿延伸後のゲル糸をフリーの状態で抽出〜乾燥
を行い巻き取った。得られた紡糸原糸は、スキン・コア
構造が見られず、抽出〜乾燥での全収縮率は29%であ
った。次いで該乾燥原糸を170℃−200℃−235
℃の3セクションからなる全長15mの熱風炉を用い、
捲取速度230m/分で、総延伸倍率16倍の延伸を施
した。得られた1500d/400fの延伸糸は強度1
5.3g/d、弾性率350g/dと高強度、高弾性率
な繊維となった。
VAを濃度15重量%になるようにDMSOに溶解し
た。得られた溶液を400ホールのノズルより乾湿式に
より120m/分の速度で第1ローラーで引き出し、次
いで2つのローラ間で2.5倍湿延伸し300m/分で
引き取った。紡糸ノズルから第一ローラまでには、図1
の如き2個のロートと更にその下に凝固液を飛散するた
めのロート型エアーブローを設置した。第1凝固浴に5
℃のメタノール/DMSO=7/3混合液を用い、第2
凝固浴には室温のメタノール/DMSO=9/1混合液
を用いたが、紡糸は良好であった。引き続き実施例1と
同様に、湿延伸後のゲル糸をフリーの状態で抽出〜乾燥
を行い巻き取った。得られた紡糸原糸は、スキン・コア
構造が見られず、抽出〜乾燥での全収縮率は29%であ
った。次いで該乾燥原糸を170℃−200℃−235
℃の3セクションからなる全長15mの熱風炉を用い、
捲取速度230m/分で、総延伸倍率16倍の延伸を施
した。得られた1500d/400fの延伸糸は強度1
5.3g/d、弾性率350g/dと高強度、高弾性率
な繊維となった。
【0024】比較例2は、実施例2で抽出〜乾燥を緊張
下で行い収縮を入れない場合であるが、捲取速度230
m/分での総延伸倍率は12倍であった。その結果延伸
糸の強度は11.4g/d、弾性率は220g/dと低
いものであった。
下で行い収縮を入れない場合であるが、捲取速度230
m/分での総延伸倍率は12倍であった。その結果延伸
糸の強度は11.4g/d、弾性率は220g/dと低
いものであった。
【0025】実施例3 粘度平均重合度が4000でケン化度が99.6モル%
のPVAを濃度10重量%になるようにして、180℃
のグリセリンに溶解した。得られた溶液を36ホールの
ノズルより吐出させ、図1に記載されている装置におい
て更にひとつのロートを付加し、合計3つのロートを用
いて乾湿式にて紡糸した。第1凝固液は0℃に保ったメ
タノール/グリセリン=6/4液中で急冷ゲル化させ、
第2凝固液は15℃のメタノール/グリセリン=8/2
の混合液、第3凝固液は室温のメタノール/グリセリン
=9/1混合液を用いた。第1凝固液から第2凝固液、
更に第3凝固液となるにしたがって、凝固速度が高くな
る。第1ローラー速度を500m/分とし、続いて1.
4倍の湿延伸を施して700m/分で引き取った。なお
各ロート間には約100cmの空間部を設け、4時間紡
糸したが断糸もなく良好であった。その後実施例1と同
様に無緊張状態での抽出と140℃の乾燥で合計15%
の収縮を入れて巻き取った。得られた紡糸原糸は均一構
造でほぼ円形を有していた。次いで100℃の加熱ロー
ラと200℃−230℃−245℃の3セクションから
なる合計3.6mの接触型ヒータを用いて総延伸倍率1
6倍の延伸を施したが、その時の捲取速度は150m/
分であり、10時間延伸中に毛羽2回、断糸なしと安定
した高速高倍率延伸が可能であった。得られた150d
/36fの延伸糸は強度が16.6g/d、弾性率が3
85g/dであり、安価に高強度、高弾性率なPVA系
繊維を得ることが出来た。
のPVAを濃度10重量%になるようにして、180℃
のグリセリンに溶解した。得られた溶液を36ホールの
ノズルより吐出させ、図1に記載されている装置におい
て更にひとつのロートを付加し、合計3つのロートを用
いて乾湿式にて紡糸した。第1凝固液は0℃に保ったメ
タノール/グリセリン=6/4液中で急冷ゲル化させ、
第2凝固液は15℃のメタノール/グリセリン=8/2
の混合液、第3凝固液は室温のメタノール/グリセリン
=9/1混合液を用いた。第1凝固液から第2凝固液、
更に第3凝固液となるにしたがって、凝固速度が高くな
る。第1ローラー速度を500m/分とし、続いて1.
4倍の湿延伸を施して700m/分で引き取った。なお
各ロート間には約100cmの空間部を設け、4時間紡
糸したが断糸もなく良好であった。その後実施例1と同
様に無緊張状態での抽出と140℃の乾燥で合計15%
の収縮を入れて巻き取った。得られた紡糸原糸は均一構
造でほぼ円形を有していた。次いで100℃の加熱ロー
ラと200℃−230℃−245℃の3セクションから
なる合計3.6mの接触型ヒータを用いて総延伸倍率1
6倍の延伸を施したが、その時の捲取速度は150m/
分であり、10時間延伸中に毛羽2回、断糸なしと安定
した高速高倍率延伸が可能であった。得られた150d
/36fの延伸糸は強度が16.6g/d、弾性率が3
85g/dであり、安価に高強度、高弾性率なPVA系
繊維を得ることが出来た。
【0026】
【発明の効果】本発明は、PVA系繊維の高速紡糸に関
するものであり、高速でも安定に高倍率延伸が可能にす
るものである。第1凝固浴での凝固を遅くしてスキン・
コアのない均一構造にし、第2凝固浴以降は速くして高
速紡糸でも毛羽・断糸の少ないものにしており、更にそ
の後10%以上の収縮を施すことにより、非晶の乱れを
大きくしてPVA分子鎖の絡み減少と滑り増大を促進
し、高速延伸を達成しようとするものであり、高強度な
PVA系マルチフィラメントを安価に製造する上で大い
に役立つものである。
するものであり、高速でも安定に高倍率延伸が可能にす
るものである。第1凝固浴での凝固を遅くしてスキン・
コアのない均一構造にし、第2凝固浴以降は速くして高
速紡糸でも毛羽・断糸の少ないものにしており、更にそ
の後10%以上の収縮を施すことにより、非晶の乱れを
大きくしてPVA分子鎖の絡み減少と滑り増大を促進
し、高速延伸を達成しようとするものであり、高強度な
PVA系マルチフィラメントを安価に製造する上で大い
に役立つものである。
【図1】本発明方法を実施することができる流下ロート
式紡糸及び湿延伸の概略図である。
式紡糸及び湿延伸の概略図である。
1:紡糸頭 2:第1凝固浴 3:第2凝固浴 4:第1ローラー 5:湿延伸工程
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大森 昭夫 岡山県倉敷市酒津1621番地 株式会社クラ レ内 (72)発明者 前田 聡 岡山県倉敷市酒津1621番地 株式会社クラ レ内 Fターム(参考) 4L035 BB03 BB04 BB20 BB21 BB66 BB77 BB89 BB91 EE08 4L045 AA03 BA03 BA51 BA60 DA03 DA32 DA41 DC02
Claims (1)
- 【請求項1】ポリビニルアルコール系ポリマー溶液をノ
ズルより吐出し凝固浴にて凝固させ、そして溶剤抽出
し、乾燥してポリビニルアルコール系延伸用繊維を製造
するに当たり、凝固浴として凝固速度の異なる2個以上
の凝固浴を用い、凝固工程の初めから乾燥直前までの間
の最高繊維走行速度を150m/分以上とし、さらに抽
出から乾燥が終了するまでの間に10%以上の収縮を施
すことを特徴とするポリビニルアルコール系繊維の高速
紡糸方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11085299A JP2000273718A (ja) | 1999-03-29 | 1999-03-29 | ポリビニルアルコール系繊維の高速紡糸方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11085299A JP2000273718A (ja) | 1999-03-29 | 1999-03-29 | ポリビニルアルコール系繊維の高速紡糸方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000273718A true JP2000273718A (ja) | 2000-10-03 |
Family
ID=13854723
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP11085299A Pending JP2000273718A (ja) | 1999-03-29 | 1999-03-29 | ポリビニルアルコール系繊維の高速紡糸方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2000273718A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002302826A (ja) * | 2001-04-06 | 2002-10-18 | Kuraray Co Ltd | ポリビニルアルコール系繊維の製造法 |
JP2006342451A (ja) * | 2005-06-08 | 2006-12-21 | Teijin Techno Products Ltd | 乾湿式紡糸方法及びその装置 |
CN112095159A (zh) * | 2020-08-04 | 2020-12-18 | 东华大学 | 一种湿法纺丝的高强粗旦聚乙烯醇纤维及其制备方法 |
-
1999
- 1999-03-29 JP JP11085299A patent/JP2000273718A/ja active Pending
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002302826A (ja) * | 2001-04-06 | 2002-10-18 | Kuraray Co Ltd | ポリビニルアルコール系繊維の製造法 |
JP2006342451A (ja) * | 2005-06-08 | 2006-12-21 | Teijin Techno Products Ltd | 乾湿式紡糸方法及びその装置 |
JP4598607B2 (ja) * | 2005-06-08 | 2010-12-15 | 帝人テクノプロダクツ株式会社 | 乾湿式紡糸方法及びその装置 |
CN112095159A (zh) * | 2020-08-04 | 2020-12-18 | 东华大学 | 一种湿法纺丝的高强粗旦聚乙烯醇纤维及其制备方法 |
CN112095159B (zh) * | 2020-08-04 | 2022-09-16 | 东华大学 | 一种湿法纺丝的高强粗旦聚乙烯醇纤维及其制备方法 |
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