JPH11222719A - 高配向ポリマー繊維及びその製造方法 - Google Patents

高配向ポリマー繊維及びその製造方法

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JPH11222719A
JPH11222719A JP5107998A JP5107998A JPH11222719A JP H11222719 A JPH11222719 A JP H11222719A JP 5107998 A JP5107998 A JP 5107998A JP 5107998 A JP5107998 A JP 5107998A JP H11222719 A JPH11222719 A JP H11222719A
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polymer
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oriented polymer
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Norimoto Kawai
紀元 河合
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KANSAI SHINGIJUTSU KENKYUSHO KK
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KANSAI SHINGIJUTSU KENKYUSHO K
KANSAI SHINGIJUTSU KENKYUSHO KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 アラミド等の液晶ポリマーを紡糸した後、第
一凝固槽またはその近傍で延伸することにより、高引張
り強度、高引っ張り弾性率、低破断伸度の高配向アラミ
ド繊維を提供する。 【解決手段】 ポリマー濃度4〜24重量%の溶液を流
れ9として非凝固流体10中に押し出し、その流れ9が
非凝固流体中にある間に伸ばし、流れを第一凝固槽4に
通し、ここで延伸ローラー3を用いて延伸することによ
って、流れのポリマー濃度を十分高めて繊維を形成す
る。これにより、引張り強度MPaが1500−500
0、引っ張り弾性率GPaが200−500、破断伸度
が0.8−1.4%である高配向アラミド繊維を得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えばポリマー繊
維及びポリマーの溶液から繊維を製造する方法に関す
る。より詳しくは、本発明は「ドライジェットウェット
スピニング(dry-jetwet spinning)」として知られるポ
リマー繊維の製造方法の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】ポリマーは、様々な用途に用いられる繊
維に紡糸することができる。特に、ポリ(p−フェニレ
ンテレフタルアミド)(phenyleneterephthalamide)のよ
うな液晶主鎖ポリマー(liquid crystalline main chain
polymers)は、独特の物理特性を有し、それゆえに、高
強度繊維の製造に役立つ。例えば、アラミド繊維(芳香
族ポリアミドから製造される繊維)は、その強度(stren
gth)の高さ故、広く知られている。
【0003】線状ポリマーを繊維に加工する方法の一つ
は、ドライジェットウェットスピニングとして良く知ら
れている。この方法では、一般に「紡糸ドープ」と呼ば
れるポリマーの溶液を、まず非凝固流体(non-coagulati
ng fluid)の層を通ってから凝固槽(coagulating bath)
に入るように、型から押し出す。凝固槽中で、繊維を形
成するためにドープから溶剤を除去する。繊維は凝固槽
から出る際、引張り応力(tension)を加えられる。これ
によって繊維が伸ばされ、繊維の長さ方向のポリマー分
子の配向の程度が向上する。ドライジェットウェットス
ピニングのような方法でも引張り強度の優れた繊維を製
造することは可能である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記従
来の方法では、最高の引張り弾性率(tensile modulus)
に達することができないという問題があった。本発明
は、前記従来の問題を解決するため、ポリマー繊維を製
造する加工法を提供し、それによって高引張り強度、高
引っ張り弾性率、低破断伸度の高配向ポリアミド繊維を
提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するた
め、本発明の高配向ポリマー繊維は、引張り強度MPa
が1500−5000、引っ張り弾性率GPaが200
−500、破断伸度が0.8−1.4%であることを特
徴とする。
【0006】前記繊維においては、ポリマーが芳香族ポ
リアミドであることが好ましい。また前記繊維において
は、引張り強度MPaが2500−4500、引っ張り
弾性率GPaが200−300であることが好ましい。
【0007】また前記繊維においては、高配向ポリアミ
ド繊維を、偏光顕微鏡を用いて偏光子と検光子の透過軸
の配向を観察したとき、繊維軸に垂直な方向に縞模様が
観察されないことが好ましい。
【0008】また前記繊維においては、高配向ポリアミ
ド繊維を、破断するまで引っ張ったとき、フィブリルが
実質的に発生しないことが好ましい。
【0009】次に本発明の高配向ポリマー繊維の繊維製
造方法は、 a) ポリマー濃度4−24重量%のポリマー溶液の流
れを第一非凝固流体に押し出し、 b) その流れが非凝固状態(flue)にある間に、25−
2000倍に紡糸延伸倍率で伸ばし、 c) 流れを第一凝固槽に通してポリマー濃度を2重量
%以上20−65重量%以下の範囲まで増加させ、 d) 第二非凝固流体内で、1.3−8倍の延伸倍率で
流れを延伸し、 e) 流れを第二凝固槽に通して、流れに含まれるポリ
マー濃度を十分上昇させ、繊維を形成する工程を含む連
続的な工程から成ることを特徴とする。 前記において、「流れ」とは、高配向糸の中間体をい
う。また前記方法においては、ポリマーが芳香族ポリア
ミドであることが好ましい。またb)工程において「非
凝固状態」とは、例えば紡糸口金から第一凝固槽の任意
の点までをいう。またd)工程の延伸は、第一凝固槽内
及びまたはその近傍において行う。またe)工程におい
ては、そのポリマーを定長、緊張、延伸から選ばれる少
なくとも一つの状態に保ったまま処理を行ってもよい。
【0010】次に本発明の高配向ポリマー繊維は、前記
の方法で製造され、引張り強度MPaが1500−50
00、引っ張り弾性率GPaが200−500、破断伸
度が0.8−1.4%であることを特徴とする。
【0011】また前記方法においては、流れを伸ばす前
に、第一駆動ローラーと共同で作動する圧縮ローラーの
間を通過させ、さらにその流れを第二駆動ローラー及び
第3駆動ローラー上を通過させることが好ましい。
【0012】また前記方法においては、第4駆動ローラ
ーをさらに含む、本発明に記載の方法であり、第二凝固
槽を通過するフィラメントの引張り応力比が0.8−
1.2になるよう、その駆動ローラーを繊維と接触させ
ることが好ましい。
【0013】また前記方法においては、流れが引張り応
力比0.8−1.2で第二凝固槽を通過させることが好
ましい。また前記方法においては、流れが引張り応力比
0.9−1.2で第二凝固槽を通過させることが好まし
い。また前記方法においては、引張り強度MPaが15
00−5000、引張り弾性率GPaが200−50
0、破断伸度が0.8−1.4%であることが好まし
い。
【0014】本発明は、a)ポリマー濃度4−24重量
%のポリマー溶液の流れ(stream)を非凝固流体中に押し
出し、b)流れが非凝固流体中にある間に25−200
0倍の紡糸延伸(spinning draft)で伸ばし、c)ポリマ
ーの濃度を最低2重量%から20−65重量%まで上
げ、d)1.3−10倍、好ましくは1.5−8倍の延
伸倍率(stretch ratio)でその流れを伸ばし、e)流れ
の中のポリマーの濃度を十分上げ、繊維を形成するとい
う、一連の工程から成る繊維加工法を含む。本発明には
また、本発明の方法によって製造されたポリマーのみな
らず、1210MPa以上の引張り強度及び145GP
A以上の引張り弾性率を有するポリマー繊維が含まれ
る。
【0015】
【発明の実施の形態】本発明の加工法は、紡糸可能な溶
液の形成に適したあらゆるポリマーから繊維を製造する
際に有用である。本発明で用いられるポリマーは、線状
の(linear)ポリマーで、特に液晶主鎖ポリマーであるこ
とが望ましい。液晶主鎖ポリマーは良く知られた液晶ポ
リマー(アルガー、ポリマーサイエンスディクショナリ
ー、エルセブィールアプライドサイエンス(Alger, Poly
mer Science Dictionary, Elsevier Applied Science)
(1989))であり、それにおいて結晶のユニットは主なポ
リマー鎖の一部であり、いずれかの剛直な結合(rigid l
inks)を介して結合されており、芳香族ポリエステル、
芳香族ポリアミド、ポリ−(P−フェニレンベンゾ−チ
アゾール)に見られる剛直なポリマーバックボーン(bac
kbone)を付与する。それらは剛直ロッドポリマーまたは
弾性結合(flexible links)として知られており、エチレ
ン−テレフタレート及びP−オキシベンゾエート(oxybe
nzoate)の共重合体に存在する。最も望ましいのは剛直
ロッドポリマーである。その様なポリマーの具体例とし
ては、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロ
ピレン共重合体、ポリオキシメチレン、酸化ポリエチレ
ンのようなポリオレフィンや、米国特許No.3,414,645号
明細書、No.3,767,756号明細書、No.4,466,935号明細
書、またはNo.4,344,908号明細書に開示されている芳香
族ポリアミドが挙げられる。これらの開示内容は引例と
して記載されている。望ましいポリマーには芳香族ポリ
アミド(アラミドとして知られる繊維になる)を含み、
それは−NH−R−NH−、−CO−R´−NH−、ま
たはCO−R”−CO−の式の繰り返しユニット(repea
ting unit)を有する。その式において、R、R´、R”
は選択的にm−またはp−フェニレンに置換される。そ
の様な有用なポリアミドは例えば、ポリ(m−フェニレ
ンイソフタルアミド)(いわゆるMPD−Iとして知ら
れる)、ポリ(p−ベンザミド)(PBA)、ポリ(p−
フェニレンテレフタルアミド)、ポリ(p−フェニレン
P,P´ビフェニルカルボキシアミド)、ポリ(p−
フェニレン 1,5−ナフタレンジカルボキシアミ
ド)、ポリ(トランス−1,4−シンナムアミド)、ポ
リ(−フェニレン 4,8−キノリンジカルボキシアミ
ド)、ポリ(1,4−[2,2,2,]−ビシクロ−オ
クチレン テレフタルアミド)、コポリ(p−フェニレ
ン 4,4´−アゾキシベンゼン−ジカルボキシアミド
/テレフタルアミド)、ポリ(p−フェニレン 4,4
´−トランス−スチルベンジカルボキシアミド)、ポリ
(p−フェニレンアセチレンジカルボキシアミド)であ
る。ポリベンザゾールを含む他の有用なポリマーは、下
に示す式(化1)の繰り返しユニットを持つ。
【0016】
【化1】
【0017】前記化1の式において、zは硫黄原子(い
わゆるポリベンゾチアゾール)もしくは酸素原子(いわ
ゆるポリベンゾキシアゾル)である。上記の式の繰り返
しユニットのイソマーを含むポリマーもまた有用であ
る。例えば、ポリ(ベンゾ[1,2−d:4,5−d
´]ビスチアゾール−2,6−ダイル(diyl)−1,4−
フェニレン)(いわゆるトランス−PBT)、ポリ(2,
5−ベンゾキシアゾル)(いわゆる2,5−PBO)が
挙げられる。実施例のポリベンザゾールには、ポリ(ベ
ンゾ[1,2−d:5,4´]ビザゾル−2,6−ダイ
ル(いわゆるシス(cis)−PBZ)、ポリ(2,6−ベ
ンザゾール)(いわゆる2,6−PBZ)及びポリ
(6,6´−ビベンザゾール−2,2´ダイル(いわゆ
る2,2´−PBZ)等のホモポリマーが含まれる。有
用なポリマーにはまた、例えばポリ(p−フェニレンベ
ンゾ−ビスチアゾール)といった、芳香族ポリアミドや
ポリベンザゾール等の共重合体が含まれる。
【0018】ポリマーを溶融して紡糸可能な溶液を形成
することのできる溶剤については、上記米国特許No.3,7
67,756号明細書に記載のように、紡糸ドープの形成方法
同様、周知である。その例の中には、硫酸、クロロスル
ホン酸、フルオロ硫酸、ポリリン酸、及びその混合体が
含まれる。一般に、紡糸ドープに含まれるポリマーの濃
度は4〜24重量%、望ましくは6〜22重量%であ
る。特殊なポリマーについては、当該技術者にとっては
よく知られているが、ポリマー濃度は紡糸可能な溶液の
形成に必要な粘性条件によってある程度制約を受けるで
あろう。適切な粘性で紡糸ドープを形成する技術も、本
発明で有用な紡糸技術同様、前記米国特許No.3,767,756
号明細書に開示されているように周知である。
【0019】以下に、本発明の第一の望ましい実施態様
を示す図1を参照しながら詳細に説明する。図1から明
らかなように、紡糸装置は紡糸ヘッド1、紡糸チューブ
(紡糸筒)2、第一凝固槽4、自由回転ガイドローラー
6、加熱した延伸(heated drafting)ローラー3、凝固
槽5、さらにストレッチ(stretch)ローラー7で構成さ
れている。操作にあたっては、紡糸ヘッド1を用いて、
紡糸チューブ2に入っている第一非凝固流体10内にポ
リマーの流れ9を押し出す。その流れは、その後第一凝
固槽4内で自由回転(freely turning)ローラー6上を通
過し(pass over)、延伸ローラー3によって延伸され
る。それから流れは第二凝固槽5内及び自由回転ローラ
ー6上を通過し、繊維8として、ストレッチローラー7
上に巻き上げられる。
【0020】ポリマー溶液を紡糸する温度は、ポリマー
の品質を低下させることなくそのドープを液状に保つた
め高くなっている。ポリマー溶液の紡糸は70〜100
℃の紡糸ヘッド温度で行われるのが望ましい。より好ま
しい温度は70〜90℃である。非凝固流体10の温度
及びその非凝固流体の中で流れ9が移動する距離は、そ
の流れが非凝固流体中に存在する間に流れが長さ方向に
十分伸ばされる程度になるよう設定される。このように
伸ばすこと(stretching)は、流れ中のポリマー分子が確
実に適度な配向を受けるために重要である。従って、ポ
リマー分子が自ら流れの中で自由に再配向するよう、温
度を十分高めにする必要がある。この温度は、望ましく
は40〜110℃、より望ましくは40〜100℃、最
も望ましくは60〜95℃である。第一非凝固流体の中
に存在するポリマー流れの配向距離は、その流れの最初
の直径、換言すれば、紡糸オリフィスの直径によって決
まる。紡糸オリフィスが大きければそれだけ、流れを伸
ばしてポリマー分子が再配向するようにするために長い
距離が必要になる。その距離は望ましくは5〜50c
m、より望ましくは10〜35cm、最も望ましくは1
5〜35cmである。非凝固流体として有用なのは、空
気、トルエン、またはヘプタンである。当業者であれ
ば、この他にも有用な非凝固流体を容易に使用できるで
あろう。その非凝固流体は紡糸チューブ2の底に導入さ
れ、チューブ内を上昇し、紡糸チューブの上側に設けら
れた適当な穴から排出されるのが望ましい。この様に循
環させると、非凝固流体が溶剤の蒸気で飽和することを
防げるので、望ましい。
【0021】第一凝固槽4で、溶剤が流れ9から除去さ
れ、それによって流れに含まれるポリマーの濃度が2重
量%以上、望ましくは10重量%以上増加する。それに
よって、ポリマー流れ内の濃度が15〜70重量%、望
ましくは30〜40重量%になるからである。従って、
第一凝固槽内の原料は、前記米国特許No. 3,767,756号
明細書に開示されているように、凝固槽に用いられてい
る周知の原料であればよい。必要とされるポリマー濃度
を得るためには、第一凝固槽の温度及び流れの移動する
距離を十分にとらねばならない。第一凝固槽の望ましい
温度は5〜50℃である。その温度で必要とされるポリ
マー濃度を得るためには、第一凝固槽での流れの移動距
離もまた十分とらねばならない。慨して、流れの直径が
大きい程長い距離が必要とされる。
【0022】紡糸ヘッド1の押し出しオリフィスのサイ
ズ、紡糸ヘッドの押し出し率、延伸ホィール3の速度と
いった変動要因については、特に流れ9が非凝固流体1
0内にある間に十分な伸びを確実に得られるよう設定さ
れる。従って、紡糸延伸が25〜2000倍、望ましく
は100〜2000倍、最も望ましくは150〜250
倍になるよう、これらの要因を調節する。「紡糸延伸」
とは、紡糸ヘッドでの流れの押し出し速度V0に対す
る、第一凝固槽を出た後のポリマー流れの速度の比であ
り、好ましい実施態様では、ローラー3の速度と同じで
ある。押し出し速度V0は数式V0=4Q/πR2により
求められる。この式において、Qは一定時間に流れが紡
糸ヘッドを通過する量(押し出し量)で、Rは紡糸オリ
フィスの直径である。ドープを押し出すための紡糸ヘッ
ドオリフィスのサイズは0.3〜4mmであるのが望ま
しい。より望ましくは0.5〜1mmである。押し出し
率は望ましくは0.1〜3g/分、さらに望ましくは0.
25〜1.5g/分である。これらのパラメータに合わ
せて、加熱したローラー3の速度を調整して望ましい紡
糸延伸を得る。当業者であれば、紡糸延伸を得る別の方
法を容易に発見するであろう。
【0023】本発明に従って第一凝固槽4内で流れ9中
の濃度を上げた後、流れが第二凝固槽5内で繊維8に形
成される前に、流れ中のポリマー分子を所定の方向に十
分配向させるよう、流れをさらに伸ばす必要がある。望
ましい実施態様によれば、流れ9は第一凝固槽4内でか
なり冷却されていたため、この追加的な延伸工程中にポ
リマー分子が流れ中で配向できるように、流れの温度を
十分上昇させるのが望ましい。本発明で開示されている
実施態様では、この作業は加熱延伸ローラー3によって
行われる。このローラーを用いることによって、流れの
温度を15〜80℃まで上昇させることが望ましい。よ
り望ましくは20〜60℃で、いくつかの実施例では2
0〜40℃である。しかし、当業者であれば温度を上昇
させる他の方法も容易に思い付くであろう。第一凝固槽
の温度が15℃を上回っている場合は、二度目の伸ばし
に備えて流れの温度を上げる必要は必ずしもないが、温
度を少なくとも5℃上げておくことによって、より良好
な伸びが得られる場合もあると思われる。
【0024】第一の実施態様において、第一凝固槽の
後、ストレッチローラー7の速度を加熱延伸ローラー3
よりも速くなるよう調節する事によって、第二非凝固流
体(本実施態様では空気であるが、第一非凝固流体とし
て既に述べた他の流体を用いてもよい)中の流れをさら
に伸ばす。これによりローラー7での繊維8の速度はロ
ーラー3での流れ9の速度に勝るようになり、その結
果、特にローラー3と第二凝固槽5の間、すなわち、流
れが第二非凝固槽内にある間に流れが伸びる。よって、
延伸倍率が1.3−8倍、より望ましくは1.5−3倍に
なるようにストレッチローラー7の速度を調整する。当
業者であれば、流れを延伸して希望の延伸倍率を得る別
の方法をすぐ思い付くであろう。
【0025】流れ9は加熱ローラー上を通過後、自由回
転ガイドローラー6の上を通って第二凝固槽5に流れ込
む。第二凝固槽の役割は、流れから残留溶剤を除去し繊
維8を形成することであり、繊維は、材料中のポリマー
の濃度が85重量%以上、望ましくは85−98重量%
の時形成される。その様な凝固槽を用いて繊維を形成す
ることは、前記米国特許No.3,767,756号明細書に開示さ
れているように周知である。従って、組成や浸漬距離と
いった、第二凝固槽のパラメータは、当業者にとっては
明白であろう。例えば、硫酸または水酸化アンモニウム
の水性溶液同様、メタノールや塩化メチレンといった、
有機流体や水性流体も有用である。希望のポリマー濃度
を得るためには、第二凝固槽に浸漬する時間を十分とる
必要がある。浸漬時間は1〜10秒が望ましい。より望
ましくは1〜5秒である。第二凝固槽の温度は5〜80
℃が望ましい。より望ましくは20〜75℃である。こ
の範囲内であれば温度が高い方が繊維がさらによく伸
び、凝固槽の最後の残留溶剤洗浄が容易になる。凝固
後、形成された繊維は余分な溶剤を除去する目的で、例
えば75℃の湯に浸したり湯をスプレーする事によって
洗浄されるなど、処理を施される。例えば、周知の処理
法で、さらに伸ばされたりする。また、その繊維は例え
ば前記の米国特許No.3,767,756号明細書に開示されてい
るような方法で加熱されることが望ましい。繊維が供給
ロールと巻取ロールとの間を通るときにその繊維を加熱
することによって、熱処理が施される事が望ましい。熱
処理が15%の伸び(巻取ロールの速度が供給ロールよ
り15%速い)と10%の縮み(巻取ロールの速度が供
給ロールより10%遅い)との間で実施される。より望
ましくは伸び3%から縮み5%まで、最も望ましいのは
縮みが0%(巻取ロールと供給ロールの速度が等しい場
合)である。
【0026】本発明に関して、熱処理中に繊維を3%ま
たは15%だけ伸ばすと、9%で熱処理した場合よりも
引張り弾性率が高い繊維が得られるが、3%または15
%だけ伸ばした場合は、0%の時よりも引張り強度が低
い。熱処理を施され5%縮んだ繊維についていえば、引
張り弾性率は0%の場合より低いものの、引張り強度は
より大きい。従って、本発明の加熱処理は、450〜6
00℃で実施することが望ましい。より望ましくは、5
50−600℃である。処理時間は1〜10秒間、より
望ましくは2〜5秒間である。本発明の方法で製造され
た熱処理剛直ロッドポリマーは、先行技術の処理法によ
って同様に熱処理された繊維に比べ、優れた引張り弾性
率を有する。
【0027】上記の望ましい第一の実施態様に関して、
図1に示すように、T0、T1、T2、T3といういくつか
の緊張または引張り域(tension zone)が存在する。一般
に、そのような変動要因を本発明に従って調整した時、
その域での流れが受ける相対的張力(relative tension)
は式T3>T2>>T1>T0の通りになる。またT4は、
紡糸口金から紡糸された紡糸液(流れ)9が第一凝固槽
4内のガイドロール6までの間で、延伸ドラフトを受け
る領域である。
【0028】第二の望ましい実施態様を図2を用いて説
明する。図2に示されるように、紡糸装置は紡糸ヘッド
1、紡糸チューブ2、第二凝固槽5、自由回転ガイドロ
ーラー6及び12、延伸ローラー3、圧縮ローラー1
1、それにストレッチローラー7から成る。操作にあた
っては、紡糸ヘッド1が、紡糸チューブ2に入った第一
非凝固流体10中にポリマーの流れ9を押し出す。その
流れはその後第一凝固槽4内で自由回転ローラー6上を
通り、共同して作動する(cooperating)延伸ローラー3
及び圧縮ローラー11間を通過する。それから凝固槽5
内の自由回転ローラー12上を通過し、繊維8としてス
トレッチローラー7に巻きつけられる。圧縮ローラー1
1と延伸ローラーの共同の働きによって、その間を通る
流れの速度が調整される。この様にして、適度の紡糸延
伸が得られる。ローラー6と延伸ローラー3との間の距
離を調節すれば、流れ中で適切なポリマー濃度が得られ
る。それによって、流れがローラー3とローラー11の
間を通過した後、適切なポリマー濃度で、流れに伸びが
付与される。すなわち、濃度が2重量%以上、望ましく
は少なくとも10重量%上昇する。その結果、ポリマー
流れ中のポリマーの濃度は15−70重量%、望ましく
は30−40重量%となる。ストレッチローラー7の速
度は、適度な延伸倍率が得られるよう、共同で動くロー
ラー3と11の速度に合わせて調整される。すなわち、
ストレッチローラー7の速度を、延伸倍率1.3−8
倍、より望ましくは1.5−3倍とするよう調整する。
第二の望ましい実施態様において組成及び凝固槽5の温
度は、第一の望ましい実施態様の第二凝固槽の条件と同
じであってもよい。他の変動要因や条件に関しては、第
一の望ましい実施態様に説明した通りであってよい。
【0029】図9は、本発明によるポリ(p−フェニレ
ンテレフタルアミド)繊維の端の切れた部分の電子顕微
鏡写真である。図9に示されているように、繊維を構成
する個々のフィブリルが全て繊維の長さ方向に並んでい
る。また、図9から分かるように、繊維が切れた時に個
々のフィブリルは長さ方向に裂けることはない。これ
は、個々のフィブリルのストランドの間を繋ぐ分子が多
数存在し、繊維の引っ張り弾性が向上するためと考えら
れる。図9において、Aは本発明の一実施例によって製
造された繊維の切断端の走査電子顕微鏡写真(倍率:1
00)のトレース図であり、Bは同拡大された走査電子
顕微鏡写真(倍率:700)のトレース図である。比較
のため、図10に市販("KEVLAR 49",デュポン社商標)の
ポリ(p−フェニレンテレフタルアミド)繊維の端の切
れた部分を示す。図10において、Aは市販されている
繊維の切断端の走査電子顕微鏡写真(倍率:100)の
トレース図であり、Bは同拡大された走査電子顕微鏡写
真(倍率:700)のトレース図である。
【0030】図11、12、13に他の実施態様を示
す。それによると、駆動(driven)ローラー13と共同し
て作動する圧縮ローラー11(図12)を組み入れるこ
とにより、繊維の均一性が向上している。図11、1
2、及び13に例示されているように、最終フィラメン
ト凝固から伸びているフィラメントを分離することによ
って、繊維の強度と引張り弾性率が向上する。図11の
実施態様では、ポリマーフィラメントは、自由回転ロー
ラー6に導かれて、準凝固(quasi-coagulating)槽4を
通過する。そこでフィラメントが収縮するため、ノズル
1と第一自由回転ローラー6との間のフィラメントがさ
らに伸びる。図12に示されるように、準凝固槽4内の
第一自由回転ローラー6の代わりに、駆動ローラー13
と圧縮ローラー11を組み合わせて用いる。そうするこ
とによって、図11〜12の第一自由回転ローラー6に
よって引き起こされるであろう摩擦変動(friction fluc
tuations)を防ぐ。摩擦変動を防げば、それによって引
き起こされる延伸(ストレッチ)変動も防止され、その
結果、より均一な繊維が得られる。また、図1の実施態
様には凝固槽内での延伸工程が含まれているのに対し、
図11〜12の実施態様では、延伸工程(stretching)を
準凝固槽4で完了させることによって延伸工程を凝固槽
5から分離させている。延伸工程を準凝固槽4で完了す
ることにより、最終凝固槽5で繊維はほとんど、又は全
く伸びず、その結果槽内での繊維の収縮が少なくなる。
槽内で繊維が収縮すると、繊維の分子の配向が弱まり、
その結果繊維の強度と引張り弾性率が低下する。
【0031】図12の実施態様では、準凝固フィラメン
ト14が、駆動ローラー23と33の間で1.3〜8倍
という望ましい延伸倍率で延伸される。ローラー23と
33間の温度は、加熱器15によって、第一凝固槽の温
度を少なくとも5℃高くなるよう、0〜90℃、望まし
くは20〜60℃に調節され、準凝固フィラメントのポ
リマー濃度に合わせて、最適の値になるよう変化させ
る。
【0032】よって、槽内での繊維の伸びを減らせば、
繊維の強度と引張り弾性率が向上する。例えば、準凝固
フィラメント内のポリマー濃度が約30〜40重量%で
ある場合、望ましい温度範囲は0〜70℃である。一
方、濃度が50〜60重量%の場合は、望ましい温度は
0〜90℃となる。延伸工程の後、フィラメントは凝固
槽5内の自由回転ローラー6を通り、駆動ローラー33
と43の間で凝固する。凝固槽5に入るフィラメント1
4のポリマー濃度が25〜40重量%で、ローラー43
/33(比R3/R2)の相対的な速度が0.8〜1.2で
あることが望ましい。より望ましくは、0.9〜1.2、
最も望ましいのは1.0〜1.1である。凝固槽5内の最
大引張り応力は、駆動ローラー23と33の間の伸びに
よって生じるフィラメントのポリマー分子の配向に依存
する。ローラー23と33間で伸ばされている間、フィ
ラメントのポリマー濃度は一定に保たれ(例えば30重
量%)、フィラメントはまだ柔らかくて変形し易く、延
伸工程によって高分子配向を得ることができる。ローラ
ー33と43間の延伸工程中は、ポリマー濃度は常に増
加している。ポリマー濃度が50〜60重量%まで増加
している場合、分子配向は増加を続けるであろう。しか
し、70重量%以上になると、分子配向が変化しなくな
る。分子配向がもはや増加しなくなっても、繊維特性は
高い引張り応力凝固下で上昇する。最終凝固の間、フィ
ラメントの引張り応力が低過ぎるとフィラメントは収縮
する。換言すれば、フィラメントが完全に凝固するま
で、最終凝固槽の中で終始分子の配向は低下し続ける。
最終凝固槽内のフィラメントの引張り応力が十分高けれ
ば、槽内で伸びなくても(R3/R2=1)、分子配向は
凝固中のフィラメントの容積減少によって増加する。
【0033】図13と14は、図12に示した実施の形
態と別の例を表している。図13では、準凝固槽内の駆
動ローラーの反対側に圧縮ローラーを配する代わりに、
準凝固槽4内で、紡糸した繊維を少なくとも一つの駆動
(turn around)ローラー23で引き取り、さらにその準
凝固槽4を出た後で、加熱器15によって加熱された空
気中を通過し、駆動ローラー33上を通り、準凝固槽5
内及び駆動ローラー43上を通過する。望ましいローラ
ーの速度、加熱器温度、及び凝固槽に入るフィラメント
内のポリマー濃度は図12のそれと同じである。準凝固
フィラメント14内のポリマー濃度は浸漬時間、フィラ
メントの直径、及び準凝固槽内の温度による。以下の表
1に、浸漬を関数として、ポリマー濃度の変化を示す。
出発フィラメントの直径は62μmで、準凝固槽の温度
は5℃であった。
【0034】
【表1】
【0035】図14は図13の変形で、凝固槽4の代わ
りにシャワーノズル16を用いて水をシャワーとして付
与する。それによって、水がローラー23に噴霧され
る。図13及び14では、フィラメント内のポリマー濃
度は準凝固槽4に浸漬する時間もしくはローラー23上
に滞留する時間(resident time)で調整される。駆動ロ
ーラー23の速度が速い状況、すなわち、20m/分よ
りも速ければ、硫酸をシャワーもしくは準凝固槽に用い
るのが望ましい。例えば、60重量%の硫酸溶液を用い
て、ポリマー濃度40重量%のフィラメントが得られ
る。(水槽中の)硫酸の濃度は望ましくは50〜85重
量%、より望ましくは60〜70重量%である。
【0036】以下に図面を用いて、望ましい実施例を示
す。本発明の実施はこれに限定されるものではなく、習
熟した技術者であれば、本発明の目的から逸れる事なく
容易にバリエーションを考え出すであろう。本発明の理
解を助ける目的で、以下に非限定の実施例を示す。実施
例中、特に記載がないものについては、全て重量部及び
重量%である。
【0037】
【実施例1〜6】伸び濃度(すなわち、第一凝固槽を出
た後のポリマー濃度)を変化させ、本発明に従って高分
子重量剛直ロッドポリマー(high molecular weight rig
id-rod polymer)から繊維を形成する。以下に示す条件
で、図1の装置が用いられた。紡糸溶液はポリフェニレ
ンテレフタルアミドで、固有の粘性は5.2(オランダ
のアクゾ(AKZO)より入手)、ポリマー濃度7重量%で9
9.5重量%のH2SO4水溶液に溶解し、押し出し率は
0.1g/分である。紡糸ノズルオリフィスの直径は1
mm、紡糸チューブ長さは7cm、紡糸溶液、ノズル及
び紡糸チューブの温度は80℃、第一凝固槽は5℃の水
である。加熱延伸ローラー温度は20℃、第二凝固槽は
20℃の水で、紡糸延伸は150である。第一凝固槽に
おける浸漬長さは、希望の伸び濃度を得るため17〜7
0cmに調整される。第二凝固槽における浸漬長さは、
それに従って、ポリマー流れから繊維を得られるよう、
30〜90cmに調整される。延伸倍率は、0.5×最
大延伸倍率に調整される。「最大延伸倍率」を決定する
ために、その流れを直ちに延伸ローラーからストレッチ
ローラーに通し、繊維が切れるまでストレッチローラー
の速度を上げる。そうして測定されたポリマー濃度を以
下の表2に示す。
【0038】
【表2】
【0039】第二凝固槽の後、残留酸を除去するため、
温水スプレー(75℃)で繊維を洗浄する。最終繊維は
その後0%収縮度と550℃で5秒間加熱処理する。繊
維は、ASTMメソッドD3379−75(1975)
に従って、引張り弾性率と引張り強度を測定し、伸度(e
longation)は切断(breakage)時の繊維長さと元の長さの
差を、元の長さで割った数値である。結果を表3に記
す。
【0040】
【表3】
【0041】実施例1〜6は以下の表に記載されている
結果のように繰り返し実施された。
【0042】
【表4】
【0043】表3及び4に示すように、本発明に従って
形成された繊維は引張り強度と引張り弾性率のバランス
が優れていることが確認できた。
【0044】
【実施例7〜12】連続した繊維を形成するには、アラ
ミド繊維(ケブラー(KEVLAR)29、イー.アイ.デュポ
ン ドゥヌムール社(E.I. du Pont de Nemours Co.)を9
5%H2SO4に再度溶解させ、そうしてできた溶液を紡
糸し、本発明に従って様々な伸び濃度で繊維を形成し
た。その後の条件は、以下に示す点が異なるものの、実
施例1〜6に準じる。実施例1〜6同様、伸び濃度を変
えるために、第一凝固槽内の流れの浸漬長さを5〜40
cmの範囲で変化させ、第二凝固槽内の流れの浸漬長さ
をそれに合わせて調整すれば、最終繊維の同じポリマー
濃度が同じになり、デニールが大体類似する。条件を以
下の表5に記す。
【0045】
【表5】
【0046】得られた繊維を、ASTMメソッドD33
79−75(1975)に従って、引張り弾性率と引張
り強度をテストした。結果を表6に記す。
【0047】
【表6】
【0048】実施例1〜6同様、本発明に従って製造さ
れた繊維は、引張り強度と引張り弾性率のバランスが優
れている。
【0049】
【実施例13】繊維のサンプルを本発明に従って紡糸延
伸を変化させて製造した。上記の装置を用いての紡糸条
件は以下の通りである。紡糸溶液は(実施例1〜6同
様)99.5%のH2SO4に溶解したポリ(P−フェニ
レンテレフタルアミド)である。紡糸溶液中のポリマー
濃度は20重量%である。紡糸溶液、紡糸ノズル、及び
紡糸チューブの温度は85℃、ノズルオリフィス直径は
1mmである。押し出し率は0.15g/分、紡糸チュ
ーブ長さは7cm、第一凝固槽の水温は5℃、第一凝固
槽での浸漬長さは5cm、延伸ローラーでのポリマー濃
度は40%、延伸ローラーの温度は20℃、第二凝固槽
の水温は20℃、第2凝固槽での浸漬長さは60cmで
ある。3つの紡糸延伸(50、100、150)のそれ
ぞれについて、様々な延伸倍率を用いてサンプルが作成
される。各サンプルについて、実施例1〜6に倣って引
張り強度と引張り弾性率が決められる。種々の延伸倍率
及び結果を図3と4に示す。図3から明らかなように、
紡糸延伸が150で延伸倍率が1.8倍(紡糸延伸15
0の場合は最大延伸倍率×0.6)の繊維は、紡糸延伸
が50で延伸倍率が2.7倍(紡糸延伸が50について
最大延伸倍率)の繊維よりも高い引張り強度を持ってい
る。図4から明らかなように、低い延伸/高い延伸倍率
の繊維の引張り弾性率は高い延伸/低い延伸倍率の繊維
の引張り弾性率よりも高い。しかし、その差は引張り強
度の差ほど顕著ではない。
【0050】
【実施例14】繊維のサンプルは、第一凝固槽の温度を
変化させて、本発明に従って製造した。上記の装置を用
いての紡糸条件は以下の通りである。紡糸溶液は(実施
例1〜6同様)99.5%のH2SO4に溶解したポリ
(P−フェニレンテレフタルアミド)である。紡糸溶液
中のポリマー濃度は20重量%である。紡糸溶液、紡糸
ノズル、及び紡糸チューブの温度は85℃、ノズルオリ
フィス直径は1mmである。押し出し率は0.15g/
分、紡糸チューブ長さは7cm、第一凝固槽の水温は5
℃、延伸ローラーでのポリマー濃度は40重量%、紡糸
ドラフトは100、延伸ローラーの温度は20℃、第二
凝固槽の水温は20℃、第二凝固槽での浸漬深さは60
cm、延伸倍率は2.2倍である。実施例1〜6と同様
に、第一凝固槽の温度を変化させ、引張り強度と引張り
延伸倍率を決定する。引張り強度と延伸倍率の変化を図
5及び6に示す。これらの図面から明らかなように、繊
維特性は温度が低い程向上する。
【0051】
【実施例15】延伸ローラー温度を変化させて、繊維の
サンプルを本発明に従って製造した。上記の装置を用い
ての紡糸条件は、第一凝固槽温度が5℃で、実施例12
と同じである。ただし、延伸倍率が0.5×最大延伸倍
率で、これは実施例1〜6によって決められる。実施例
1〜6同様に延伸ローラーの温度を変化させ、引張り強
度と引張り弾性率を決定した。温度及び結果の変化を図
7と8に記す。これらの図から明らかなように、引張り
弾性率は温度の上昇に伴って著しく増加し、温度がさら
に上昇すると急激に下降する。延伸ローラーの温度は引
張り強度に同様の影響を及ぼすが、その上昇も降下も目
立たない。
【0052】
【実施例16】図12に示されている装置を用いて、駆
動ローラー43/33(比R3/R2)の、駆動ローラー
33/23(比R2/R1)の相対速度に対比させての相
対速度の繊維特性への影響を決めるためのテストが実施
された。その他の条件は先の実施例1〜6に記された通
りである。テストの結果を以下の表7に示す。
【0053】
【表7】 引張り応力の無い槽内の最大フィラメント収縮(shrinka
ge)率はR3/R2未満であるため、フィラメントは凝固槽
を通過できなかった。フィラメントは切断してしまっ
た。
【0054】準凝固槽内の同じポリマー濃度における比
2/R1が同じであれば、R2/R3は繊維特性に大きく影
響する。R3/R2 = 1.2で、R2/R1 = 1.8である
場合、凝固槽5内のフィラメントの引張り応力は増大
し、フィラメントは引張り応力に耐えきれず凝固槽内で
切断する。R2/R1 = 1.4では、R3/R2 = 0.8
(或いはそれ未満)の時、凝固槽内のフィラメント引張
り応力は0になり、フィラメントは凝固槽を通過するこ
とができない。R3/R2 が、フィラメントが凝固槽を通
過するのに十分なだけのレベルになっていない時は、槽
内のフィラメントの合収縮(resultant shrinking)によ
ってフィラメント引張り応力が生じる。R3/R2の限定
が、(駆動ローラー33を離れる時の)フィラメントに
含まれるポリマー分子の配向次第であるのは明らかで、
これは駆動ローラー23と33との間の伸びによって生
じる。R2/R1 = 1.8で伸び温度が20℃の時、R3/
2 =0.8が最大収縮比となる。換言すれば、最大フィ
ラメント収縮は最終凝固槽で生じ、フィラメント内のポ
リマーは駆動ローラー33を出た直後のフィラメントほ
ど配向していない。R2/R1 = 1.4(中間伸び)の場
合、ローラー33でのフィラメント内の分子配向は、R
2/R1 = 1.8(最大伸び)の場合に比べ低い。R2/R
1 = 1.4では、R3/R2(1.2)の最大伸びはR2/
1 = 1.8の場合に比べ高い。しかし、最終繊維の引
張り強度と引張り弾性率は、R2/R1 =1.4の場合で
は、R2/R1 = 1.8の場合に比べ低い。よって、ロー
ラー33での分子配向が高ければそれだけ、最終繊維の
引張り強度と引張り弾性率が高くなる。
【0055】
【実施例17】図12に示され説明されている装置を用
いて、繊維特性に及ぼされる影響が、伸び温度(加熱器
15で調整)とポリマー濃度(ローラー23でのフィラ
メントに含まれる)の関数として決定された。
【0056】前記の実施例の方法を用いて、加熱器15
の温度の影響を決定する(ポリマー濃度=30%、R2/
1 = 1.1)。加熱器温度が繊維特性に及ぼす影響
を、以下の表8に示す。
【0057】
【表8】 加熱器の温度が60℃であると、最大引張り強度及び引
張り弾性率に影響が出る。70℃では、フィラメントの
粘弾性値(visco-elastic value)が低くなり過ぎるた
め、得られる最大伸び(R2/R1)は2.2まで減少す
る。延伸工程において、(粘弾性値に比例する)分子の
絡み(entanglement)が低過ぎて高い伸びが得られない。
伸びが少ない(分子配向が少ない)ため、70℃での引
張り強度及び弾性率は60℃の場合に比べ低い。ポリマ
ー濃度50%でこの処理を繰り返した時、最高加熱器温
度は80℃である。しかし、粘弾性値が高いため、得ら
れる最大伸び(R2/R1)は1.8であり、これはポリ
マー濃度30%で得られる数値(2.6)より低い。従
って、ポリマー濃度50%(80℃伸び)での引張り強
度及び弾性率はポリマー濃度30%(60℃伸び)の場
合に比べ低くなる。上記の結果より、所定のポリマー濃
度では、伸び温度をある程度まで上昇させると繊維特性
に好影響を及ぼす。一方、延伸工程前のポリマー濃度を
あるレベルよりも上げると、繊維特性に悪影響を及ぼ
す。
【0058】
【実施例18】これまで説明してきた実施例の方法及び
最高パラメータを用い、凝固引張り応力(R3/R2)を
関数として繊維特性を計算した。その結果を以下の表9
に記す。
【0059】
【表9】
【0060】フィラメントはR3/R2=1.1で切断し
た。これまで提示されてきた特性により、R3/R2の比
が約1.0〜1.1(図1に示す装置のT3 にほぼ該当
する繊維引張り応力を表す)で、駆動ローラー33と4
3間で凝固引張り応力を付与されるという好影響が認め
られた。
【0061】
【実施例19】図15に本発明による加工法の別の望ま
しい実施態様を行うための装置の概略図を示す。前記の
装置と異なる部分は、駆動ローラー60,61,62,
63を用いたことである。64は延伸ゾーンを示し、6
5は延伸糸を示す。紡糸溶液は(実施例1〜6同様)9
9.5%のH2SO4に溶解したポリ(P−フェニレンテ
レフタルアミド)である。紡糸溶液中のポリマー濃度は
20重量%である。紡糸溶液、紡糸ノズル、及び紡糸チ
ューブの温度は85℃、ノズルオリフィス直径は1mm
である。押し出し量は0.15g/分、紡糸チューブ長
さは7cm、第一凝固槽のH2SO4の濃度は50〜70
重量%の水溶液とし、浸漬時間は1.4秒、温度は5℃
とした。紡糸ドラフトは100とした。延伸ローラーで
のポリマー濃度は40重量%、延伸ローラー62の温度
は20℃、第二凝固槽の水温は20℃、第二凝固槽での
浸漬深さは60cm、延伸ゾーンの延伸倍率(R2
1、ただしR1は駆動ローラー61の周速、R2は駆動
ローラー62の周速)は3.6〜4.33倍とした。駆
動ローラー63の周速R3と駆動ローラー62の周速R2
の関係は、R3/R2=1.025とした。また、駆動ロ
ーラー60の周速R0と駆動ローラー61の周速R1の関
係は、R1/R0=1.00とした。実験条件を下記の表
10に示す。
【0062】
【表10】
【0063】得られたアラミド延伸糸の引っ張り強度と
引っ張り弾性率の関係を図16に示す。図16中、サン
プルの実験番号の横のカッコ内は単繊維の直径である。
図16には合わせて市販品のKEVLAR 29,49,149のデータ
を挙げる。市販品と比較して、本発明の実施例のアラミ
ド延伸糸の引っ張り弾性率が高いことが確認できた。
【0064】次に本発明の実施例のアラミド延伸糸と市
販品のKEVLAR 49を偏光顕微鏡観察した。以下に偏光顕
微鏡観察の方法について説明する。充分に長い紡糸した
アラミドファイバー(単繊維)を水平に置いたガラスス
ライド(76×26×1mm)上中央に、その長辺に平
行に置いた。ガラススライドの長手方向の一端で、ファ
イバーを粘着テープでガラススライド上に固定した。フ
ァイバーのもう一方の端に10gの分銅を括り付け、固
定した端を上方にして鉛直方向に持ち上げ、ファイバー
に10gの張力を加えた。その状態でガラススライド下
端で、ファイバーをガラススライド長辺に平行になるよ
うに粘着テープでガラススライド上に固定した。
【0065】このスライドガラス(ファイバーを上面に
して)中央部に、カバーガラス(24×24×0.12
mm)を置き、これのファイバーのない両端(ガラスス
ライドの長辺側)を粘着テープでガラススライドに固定
した。このようにして調整したセル上のファイバーを接
眼レンズ10倍、対物レンズ100倍、トータル倍率1
000を用い、湿式法により偏光顕微鏡で観察した。観
察は、繊維軸と偏光子(P:Polarizer)、検光子
(A:Analizer)の透過軸が一致した平行偏光子系(図
17(A))、繊維軸と偏光子の透過軸が一致した直交
偏光子系(図17(B))、および、繊維軸と偏光子の
透過軸とが45度を成す対角位の直交偏光子系(図17
(C))の3つの配位で行った。視野の明暗という観点
から(A)は(B)の補償の関係にある。それらの偏光
顕微鏡像を写真撮影した。
【0066】得られた偏光顕微鏡写真像のトレース図を
図18(本発明の実施例(実験番号:2049)で得た単繊維
50)、図19(市販のケブラー(KEVLAR 49)単繊維5
1))に示す。なお、スケールは10目盛が約1ミクロ
ンである。本方法で得られた単繊維は全て直交偏光子系
(B)では概ね均一な暗視野((C)では明視野)とな
り、高分子の分子軸がほぼ繊維軸に平行に配向している
ことがわかる。一方、市販品であるケブラー(KEVLAR 4
9)の単繊維は、直交偏光子系(B)では繊維の中心軸周
りにやや明るい領域が繊維軸方向に存在し、しかも繊維
軸に垂直な方向に走る多数の縞模様がはっきりと観察さ
れた。ケブラー(KEVLAR 29)も同様であった。図19
(C)ではより明視野であり(B)ほどはっきりとはし
ていないものの縞模様が確認された。これらの観察結果
から市販品のケブラー単繊維では高分子の分子軸は全体
的には繊維軸に配向してはいるが、繊維軸に対して必ず
しも完全に平行に配向しているのではなく、高分子の配
向が局所的に繊維軸から背位していることがわかった。
このような配向の繊維軸からの背位は、紡糸中に形成さ
れたものが固定されたものか、紡糸中は配向度が高く存
在しなかったが、高分子鎖が液晶状態で配向緩和する過
程で現われ、そのまま固定されたものかは現在のところ
定かではない。いずれにしても、本方法により得られた
単繊維は、市販のケブラー繊維に比べると高分子鎖がよ
り高度に均一配向した状態で固定化されたものであるこ
とが確認できた。
【0067】
【発明の効果】以上説明した通り、本発明の高配向ポリ
アミド繊維によれば、引張り強度MPaが1500−5
000、引っ張り弾性率GPaが200−500、破断
伸度が0.8−1.4%であることにより、補強繊維と
して有用な高引張り強度、高引っ張り弾性率、低破断伸
度の糸を提供できる。
【0068】また本発明方法によれば、前記高引張り強
度、高引っ張り弾性率、低破断伸度の高配向ポリアミド
繊維を効率よく合理的に製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の加工法の第一の望ましい実施態様を
行うための装置の概略図である。
【図2】 本発明の加工法の第二の望ましい実施態様を
行うための装置の概略図である。
【図3】 同、様々な繊維サンプルについての紡糸延伸
と延伸倍率の関数としての引張り強度を示すグラフであ
る。
【図4】 同、様々な繊維サンプルについての紡糸延伸
と延伸倍率の関数としての引張り弾性率を示すグラフで
ある。
【図5】 同、様々な繊維について、第一凝固槽の温度
の関数としての引張り強度を示す図である。
【図6】 同、様々な繊維について、第一凝固槽の温度
の関数としての引張り弾性率を示す図である。
【図7】 同、様々な繊維について、延伸ローラーの温
度の関数としての引張り強度を示す図である。
【図8】 同、様々な繊維について、延伸ローラーの温
度の関数としての引張り弾性率を示す図である。
【図9】 Aは本発明の一実施例によって製造された繊
維の切断端の走査電子顕微鏡写真(倍率:100)のト
レース図であり、Bは同拡大された走査電子顕微鏡写真
(倍率:700)のトレース図である。
【図10】 Aは市販されている繊維の切断端の走査電
子顕微鏡写真(倍率:100)のトレース図であり、B
は同拡大された走査電子顕微鏡写真(倍率:700)の
トレース図である。
【図11】 本発明による加工法の第三の望ましい実施
態様を行うための装置の概略図である。
【図12】 本発明による加工法の第四の望ましい実施
態様を行うための装置の概略図である。
【図13】 本発明による加工法の第五の望ましい実施
態様を行うための装置の概略図である。
【図14】 本発明による加工法の第六の望ましい実施
態様を行うための装置の概略図である。
【図15】 本発明による加工法の第七の望ましい実施
態様を行うための装置の概略図である。
【図16】 本発明の一実施例品と市販品の引っ張り強
度と引っ張り弾性率の関係を表すグラフ。
【図17】 偏光顕微鏡を用いて偏光子(P)と検光子
(A)の透過軸の配置を示す図。
【図18】 本発明の一実施例品を偏光顕微鏡観察した
写真(倍率:1000)のトレース図。
【図19】 市販品のアラミド繊維の偏光顕微鏡観察し
た写真(倍率:1000)のトレース図。
【符号の説明】
1 紡糸装置の紡糸ヘッド 2 紡糸チューブ(紡糸筒) 3 延伸ローラー 4 第一凝固槽 5 凝固槽 6 自由回転ガイドローラー 7 ストレッチローラー 8 繊維 9 ポリマーの流れ(繊維中間体) 10 第一非凝固流体 11 圧縮ローラー 12 自由回転ローラー 13,60,61,62,63 駆動ローラー 14 準凝固フィラメント 15 加熱器 16 シャワーノズル 23 ローラー 33,43 駆動ローラー 50 本発明の実施例で得られた繊維 51 市販品の繊維 64 延伸ゾーン 65 延伸糸

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 引張り強度MPaが1500−500
    0、引っ張り弾性率GPaが200−500、破断伸度
    が0.8−1.4%である高配向ポリマー繊維。
  2. 【請求項2】 高配向ポリマーが芳香族ポリアミドであ
    る請求項1に記載の高配向ポリマー繊維。
  3. 【請求項3】 引張り強度MPaが2500−450
    0、引っ張り弾性率GPaが200−300である請求
    項1に記載の高配向ポリマー繊維。
  4. 【請求項4】 高配向ポリマー繊維を、偏光顕微鏡を用
    いて偏光子と検光子の透過軸の配向を観察したとき、繊
    維軸に垂直な方向に縞模様が観察されない請求項1に記
    載の高配向ポリマー繊維。
  5. 【請求項5】 高配向ポリマー繊維を、破断するまで引
    っ張ったとき、フィブリルが実質的に発生しない請求項
    1に記載の高配向ポリマー繊維。
  6. 【請求項6】 繊維製造方法であって、 a) ポリマー濃度4−24重量%のポリマー溶液の流
    れを第一非凝固流体に押し出し、 b) その流れが非凝固状態(flue)にある間に、25−
    2000倍に紡糸延伸倍率で伸ばし、 c) 流れを第一凝固槽に通してポリマー濃度を2重量
    %以上20−65重量%以下の範囲まで増加させ、 d) 第二非凝固流体内で、1.3−8倍の延伸倍率で
    流れを延伸し、 e) 流れを第二凝固槽に通して、流れに含まれるポリ
    マー濃度を十分上昇させ、繊維を形成する工程を含む連
    続的な工程から成ることを特徴とする高配向ポリマー繊
    維の製造方法。
  7. 【請求項7】 ポリマーが芳香族ポリアミドである請求
    項6に記載の高配向ポリマー繊維の製造方法。
  8. 【請求項8】 請求項6の方法で製造され、引張り強度
    MPaが1500−5000、引っ張り弾性率GPaが
    200−500、破断伸度が0.8−1.4%である高
    配向ポリマー繊維。
  9. 【請求項9】 流れを伸ばす前に、第一駆動ローラーと
    共同で作動する圧縮ローラーの間を通過させ、さらにそ
    の流れを第二駆動ローラー及び第3駆動ローラー上を通
    過させる請求項6に記載の高配向ポリマー繊維の製造方
    法。
  10. 【請求項10】 第4駆動ローラーをさらに含む、請求
    項9に記載の方法であり、第二凝固槽を通過するフィラ
    メントの引張り応力比が0.8−1.2になるよう、そ
    の駆動ローラーを繊維と接触させる請求項6に記載の高
    配向ポリマー繊維の製造方法。
  11. 【請求項11】 流れが引張り応力比0.8−1.2で
    第二凝固槽を通過させる請求項6に記載の高配向ポリマ
    ー繊維の製造方法。
  12. 【請求項12】 流れが引張り応力比0.9−1.2で
    第二凝固槽を通過させる請求項6に記載の高配向ポリマ
    ー繊維の製造方法。
  13. 【請求項13】 引張り強度MPaが1500−500
    0、引張り弾性率GPaが200−500、破断伸度が
    0.8−1.4%である請求項6に記載の高配向ポリマ
    ー繊維の製造方法。
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