JP2010037687A - セメント補強用全芳香族ポリアミド繊維、およびその製造方法 - Google Patents

セメント補強用全芳香族ポリアミド繊維、およびその製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2010037687A
JP2010037687A JP2008203740A JP2008203740A JP2010037687A JP 2010037687 A JP2010037687 A JP 2010037687A JP 2008203740 A JP2008203740 A JP 2008203740A JP 2008203740 A JP2008203740 A JP 2008203740A JP 2010037687 A JP2010037687 A JP 2010037687A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
aromatic polyamide
wholly aromatic
cement
solvent
dtex
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2008203740A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5307470B2 (ja
JP2010037687A5 (ja
Inventor
Kyosuke Takano
恭介 高野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Teijin Ltd
Original Assignee
Teijin Techno Products Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Teijin Techno Products Ltd filed Critical Teijin Techno Products Ltd
Priority to JP2008203740A priority Critical patent/JP5307470B2/ja
Publication of JP2010037687A publication Critical patent/JP2010037687A/ja
Publication of JP2010037687A5 publication Critical patent/JP2010037687A5/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5307470B2 publication Critical patent/JP5307470B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Abstract

【課題】特定の製造方法により製造された全芳香族ポリアミド繊維を使用し、引張弾性率が高く、セメントへの解繊と分散性やセメントとの物理的結合が良好で、ひび割れの生じ難いセメント成形品が可能となるセメント補強用全芳香族ポリアミド繊維を提供する。
【解決手段】全芳香族ポリアミドを湿式法または半乾半湿式法により紡糸し、ポリマードープ吐出後の脱溶媒工程において、浸漬長が10m以上で、かつ溶媒の濃度勾配がある複数の脱溶媒槽を使用し、単糸繊度が50〜200dtex、かつ引張弾性率が300cN/dtex以上であるセメント補強用全芳香族ポリアミド繊維を得る。
【選択図】なし

Description

本発明は、セメント補強用として好適な全芳香族ポリアミド繊維に関する。さらに詳しくは、引張弾性率が高く、またセメントへの解繊と分散性やセメントとの物理的結合が良好で、ひび割れの生じ難いセメント成形品が可能となるセメント補強用全芳香族ポリアミド繊維に関する。
従来、建築あるいは土木などの分野において、セメント成型体(セメント構造物)の脆性特性を改善し、さらには軽量化、薄肉化などの目的で、セメント成型体に補強用として全芳香族ポリアミド繊維(アラミド繊維)を混入することはよく知られている。これらの繊維は、セメントおよびコンクリート中での分散性を向上させるため、特許文献1(特開平7−300773号公報)のように表面に水溶性共重合ポリエステルなどの処理剤を付着させる方法、もしくは特許文献2(特開平8−325947号公報)のように収束剤によって収束されたアラミド短繊維を用いる方法が提案されている。しかしながら、これらの繊維の製造過程は、非常に繁雑で、繊維製造後に表面処理過程を経なければならないため、コストが高くなってしまうという問題がある。従って、コストが安くかつセメントへの分散性の良好なアラミド短繊維が市場から望まれている。
特開平7−300773号公報 特開平8−325947号公報
本発明の目的は、引張弾性率が高く、またセメントへの解繊と分散性やセメントとの物理的結合が良好で、ひび割れの生じ難いセメント成形品が可能となるセメント補強用全芳香族ポリアミド繊維を提供することにある。
本発明は、単糸繊度が50〜200dtex、かつ引張弾性率が300cN/dtex以上であることを特徴とするセメント補強用全芳香族ポリアミド繊維(以下、「全芳香族ポリアミド繊維」を「アラミド繊維」ともいう)に関する。
ここで、上記全芳香族ポリアミドとしては、コポリパラフェニレン・3,4’−オキシジフェニレンテレフタルアミドが好ましい。
次に、本発明は、全芳香族ポリアミド繊維を湿式法または半乾半湿式法により紡糸するに際し、ポリマードープ吐出後の脱溶媒工程において、浸漬長が10m以上で、かつ溶媒の濃度勾配がある複数の脱溶媒槽を使用することを特徴とする上記セメント補強用全芳香族ポリアミド繊維の製造方法に関する。
ここで、上記のセメント補記用全芳香族ポリアミド繊維の製造方法における上記脱溶媒槽の濃度勾配は、好ましくは15%〜0.001%の範囲である。
本発明のセメント補強用全芳香族ポリアミド繊維は、引張弾性率が高く、セメントへの分散性が大変良好であり、セメントに混入された場合、良好な物理的結合を示し、ひび割れの生じ難いセメント成型物を得ることができる。
本発明では、単糸繊度を増加させることでセメントへの分散性を向上させることができること、また従来の製造方法では単糸繊度を増加させることで、脱溶媒が完了しないという問題があったが、脱溶媒工程での浸漬長を10m以上とし、かつ複数の脱溶媒槽を用いて、溶媒に濃度勾配をつけることで、モノフィラメントのように生産性が著しく低下することがない、全芳香族ポリアミドマルチフィラメントの製造が可能であることを見出したものである。
本発明における全芳香族ポリアミドは、溶液中でのジカルボン酸ジクロライドとジアミンとの低温溶液重合、または界面重合から得ることができる。具体的に本発明において使用されるジアミン成分としては、p-フェニレンジアミン、2-クロルp-フェニレンジアミン、2,5-ジクロルp-フェニレンジアミン、2,6-ジクロルp-フェニレンジアミン、m-フェニレンジアミン、3,4’-ジアミノジフェニルエーテル、4,4’-ジアミノジフェニルエーテル、4,4’-ジアミノジフェニルメタン、4,4’-ジアミノジフェニルスルフォン、3,3’-ジアミノジフェニルスルフォンなどを単独あるいは2種以上挙げることができるが、これらに限定されるものではない。
中でもジアミン成分として、p-フェニレンジアミン、m-フェニレンジアミンおよび3,4’-ジアミノジフェニルエーテルを単独あるいは2種以上使用することができる。
また、具体的に本発明において使用されるジカルボン酸クロライド成分としては、例えばイソフタル酸クロライド、テレフタル酸クロライド、2-クロルテレフタル酸クロライド、2,5-ジクロルテレフタル酸クロライド、2,6-ジクロルテレフタル酸クロライド、2,6-ナフタレンジカルボン酸クロライドなど挙げられるが、これらに限定されるものではない。中でも、ジカルボン酸クロライド成分として、テレフタル酸ジクロライド、イソフタル酸ジクロライドが好ましい。従って、本発明における全芳香族ポリアミドの例としてコポリパラフェニレン・3,4’−オキシジフェニレンテレフタルアミド、ポリパラフェニレンテレフタルアミド、およびポリメタフェニレンテレフタルアミドなどを挙げることができる。特に好ましくは、コポリパラフェニレン・3,4’−オキシジフェニレンテレフタルアミドである。
また、全芳香族ポリアミドを重合する際の溶媒としては、具体的にN,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジメチルアセトアミド、N-メチル-2-ピロリドン、N-メチルカプロラクタムなどの有機極性アミド系溶媒、テトラヒドロフラン、ジオキサンなどの水溶性エーテル化合物、メタノール、エタノール、エチレングリコールなどの水溶性アルコール系化合物、アセトン、メチルエチルケトンなどの水溶性ケトン系化合物、アセトニトリル、プロピオニトリルなどの水溶性ニトリル化合物などがあげられる。これらの溶媒は、2種以上の混合溶媒として使用することも可能であり、特に制限されることはない。上記溶媒は、脱水されていることが望ましい。
この場合、溶解性を挙げるために、重合前、途中、終了時に一般に公知の無機塩を適当量添加しても差し支えない。このような無機塩として、例えば塩化リチウム、塩化カルシウムなどが挙げられる。
本発明の全芳香族ポリアミドの製造において用いられる全芳香族ポリアミド溶液のポリマー濃度は、好ましくは0.5〜30重量%、より好ましくは1〜10重量%である。ポリマー濃度が0.5重量%未満では、ポリマーの絡み合いが少なく紡糸に必要な粘度が得られない。一方で、ポリマー濃度が30重量%を超える場合、ノズルから吐出する際に不安定流動が起こりやすくなり安定的に紡糸することが困難となる。
また、全芳香族ポリアミドを製造する際、これらのジアミン成分と酸クロライド成分は、ジアミン成分対酸クロライド成分のモル比として好ましくは0.90〜1.10、より好ましくは0.95〜1.05で、用いることが好ましい。
この全芳香族ポリアミドの末端は、封止されることもできる。末端封止剤を用いて封止する場合、その末端封止剤としては、例えばフタル酸クロライドおよびその置換体、アミン成分としてはアニリンおよびその置換体が挙げられる。
一般に用いられる酸クロライドとジアミンの反応においては生成する塩化水素のごとき酸を捕捉するために脂肪族や芳香族のアミン、第4級アンモニウム塩を併用できる。
反応の終了後、必要に応じて塩基性の無機化合物、例えば水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化カルシウム、酸化カルシウムなどを添加し中和反応する。
反応条件は、特別な制限を必要としない。酸クロライドとジアミンとの反応は、一般に急速であり、反応温度は、例えば-25℃〜100℃好ましくは-10℃〜80℃である。
このようにして得られる全芳香族ポリアミドは、アルコール、水といった非溶媒に投入して、沈殿させ、パルプ状にして取り出すことができる。これを再度他の溶媒に溶解して成形に供することもできるが、重合反応によって得た溶液をそのまま成形用溶液として用いることができる。再度溶解させる際に用いる溶媒としては、全芳香族ポリアミドを溶解するものであれば特に限定はされないが、上記全芳香族ポリアミドの重合に使用される溶媒が好ましい。
本発明において、全芳香族ポリアミド繊維の製造方法としては、全芳香族ポリアミド、および溶媒からなる紡糸用溶液(ドープ)を調製し、得られたドープをノズルより吐出し、貧溶媒からなる凝固浴中で凝固、脱溶媒し、延伸、熱処理(乾燥)させることにより製造することができる。
この貧溶媒からなる脱溶媒槽を多槽にし、紡糸用ドープの浸漬長を10m以上にする。10m未満では、繊維内部からの脱溶媒が完了しないため、その後の延伸工程での通過性が悪化し好ましくない。浸漬長は、好ましくは15〜30mである。
また、この際、多槽脱溶媒槽の溶媒濃度を15重量%〜0.001重量%の範囲で濃度勾配をつけることにより、本発明のセメント補強用全芳香族ポリアミド繊維を製造する。
脱溶媒槽での浸漬長を10m以上、かつ多槽、かつ濃度勾配をつけないと、繊維内部からの脱溶媒が達成されないためと思われる。また、濃度勾配の範囲としては、脱溶媒の観点から第一槽目が最も高く、最終槽が最も低いことが好まれる。第一槽の濃度が15重量%を超える場合、脱溶媒が完了しないため好ましくない。一方、0.001重量%未満では、急速な脱溶媒により繊維表面にスキン層を形成してしまい、その後の脱溶媒が阻害されてしまう。脱溶媒層における槽数は、通常、5〜20、好ましくは10〜15である。
また、紡糸用ドープのポリマー濃度、すなわち全芳香族ポリアミドの濃度は、好ましくは0.05〜30重量%、より好ましくは1〜10重量%である。
さらに、本発明における紡糸用ドープには、本発明の効果を損なわない範囲で他の成分、例えば酸化防止剤や耐熱安定剤、耐候剤、染料、帯電防止剤、難燃剤、導電性ポリマー、その他の重合体を添加することができる。
上記方法によって得られた紡糸用ドープを用いて、湿式法、半乾半湿式法などにより繊維に成形し、多槽かつ濃度勾配をつけた脱溶媒槽で溶媒を除去した後、乾燥することで本発明の全芳香族ポリアミド系フィラメントを製造することができる。
なお、ここでいう湿式法とは、紡糸口金から直接凝固浴中に糸条を押出す方式をいい、半乾半湿式法とは、紡糸口金と凝固浴の間にエアーギャップを設け、紡糸口金から押出された糸条はエアー中を通過した後に凝固浴中を通過させる方法をいう。この際、エアーギャップ距離(紡糸口金面と凝固液面との距離)は、通常、吐出孔間距離の6倍以下とされる。
また、得られた成形体を延伸することにより、ポリマーマトリクスである全芳香族ポリアミドが高度に配向し、全芳香族ポリアミドフィラメントの高物性が発現すると考えられる。
延伸の方法としては、凝固糸状態での水洗延伸、沸水延伸、または乾燥糸状態での加熱延伸などを行うことができる。
延伸倍率については、特に制限はないが、1.05倍以上であることが好ましく、さらには1.1倍以上であることが好ましい。延伸倍率は1.05倍よりも小さい場合、期待される全芳香族ポリアミドフィラメントの強度、弾性率などの高物性が発現しないため好ましくない。延伸倍率は、特に好ましくは5〜15倍である。
また、延伸倍率をコントロールすることで、全芳香族ポリアミド繊維の伸度および強度を制御することができる。
なお、延伸時の熱処理温度は、好ましくは400〜600℃、さらに好ましくは450〜550℃である。
このようにして得られる本発明のセメント補強用全芳香族ポリアミド繊維の単糸繊度は、50〜200dtexである。50dtex未満では、繊維をカットした後の、短繊維におけるアスペクト比が高く、十分な分散性が得られず、一方、200dtexを超えると、水洗工程における脱溶媒が完了しないため、補強繊維として必要な機械的物性が得られず、好ましくない。
単糸繊度は、ポリマー吐出量および延伸倍率により容易に調整することができる。
また、本発明のセメント補強用全芳香族ポリアミド繊維の引張弾性率は、300cN/dtex以上、好ましくは400〜700cN/dtexである。300cN/dtex未満では、アラミド繊維として期待される補強効果が得られないため好ましくない。
ここで、引張弾性率は、全芳香族ポリアミド繊維を製造するに際し、例えば延伸倍率をコントロールすることで制御することができる。
なお、本発明のセメント補強用全芳香族ポリアミド繊維の繊維長は、通常、1〜10mm、好ましくは3〜6mm程度で用いられる。また、繊維長の調整は、常法に従い、押し込み法などにより捲縮を付与したのち、グルグルカッターにより切断する、もしくはギロチンカッターなどにより切断すればよい。
以下、実施例により、本発明をさらに詳しく具体的に説明する。ただし、これらの実施例は本発明の範囲を限定するものではない。なお、実施例中の物性は、下記の方法により測定した。
(1)引張弾性率
得られた芳香族ポリアミド繊維につき、引張試験機(INSTRON社製、商品名:INSTRON、型式:5565)を用いて、JIS−L1013に準拠して、以下の条件にて測定を実施した。
[測定条件]
測定試料長 :750mm
引張速度 :250mm/min
チャック間距離:500mm
(2)分散性
本発明における分散性評価は、マグネットスターラーで攪拌中の水500mLの中へ、本発明により得られた繊維長5mmのアラミド繊維0.5gを投入後、30秒攪拌し、その後の分散状態を目視で評価した。分散性の評価は、次のとおりである。
[評価基準]
◎:非常に良好(繊維が単糸レベルで分散した状態である。)
○:良好(繊維の塊が若干存在しているが、ほぼ単糸レベルで分散した状態である。)
×:不良(繊維の塊が多数存在している状態である。)
(3)施工性(流動性)
普通ポルトランドセメント1,500g、水630g、および補強用全芳香族ポリアミド繊維を、モルタルミキサー(株式会社マルイ製、型式:MIC−362型、容量:5L)を用いて、140rpmの撹拌速度で約3分間混練し、ペーストを得た。次いで、ミニスランプコーン(高さ15cm、下面内径10cm、上面内径5cmの内側がくり貫かれた円錐柱)に得られたペーストを摺り切りで注ぎ入れ、水平に配置した50cm角のアルミ板の上にミニスランプコーンを伏せた後、ゆっくり垂直に引き上げた。このとき、セメントペーストはアルミ板上に円形に広がるが、このときの広がった円形の直径(mm)を測定し、施工性(流動性)の指標とした。なお、円形が歪んでいる場合には、最短径と最長径の相加平均を求めた。
円形の直径の値が大きいほどセメントペーストの施工性(流動性)が高く、取り扱い性が良い。
(4)耐久性(ひび発生量)
耐久性評価は、縦600mm、横600mm、高さ50mmのセメント中に、本発明により得られた繊維長5mmのアラミド繊維を1kg/m3添加し、乾燥過程(28日後)におけるひびの長さ(mm)を測定した。
[実施例1]
セメントにおける分散性、施工性、耐久性評価に供する原糸は、以下の手順で作成した。
紡糸用のドープは、コポリパラフェニレン・3,4’−オキシジフェニレンテレフタルアミド(共重合モル比が1:1の全芳香族ポリアミド)の濃度6wt%のNMP溶液を用いた。得られたドープを用い、孔数48ホールの紡糸口金から吐出し、エアーギャップ約10mmを介してNMP濃度30wt%の水溶液中に紡出し、その後、15槽かつ濃度勾配が10wt%〜0.001wt%の脱溶媒槽で脱溶媒した後、乾燥し、次いで、温度500℃下で8倍に延伸した後、巻き取ることによりパラ型全芳香族ポリアミド繊維を得た。
その結果、得られたアラミド繊維は、総繊度2,400dtex、フィラメント数48フィラメント、単糸繊度50detx/フィラメントであり、弾性率は420cN/dtexであった。この繊維長が5mmの原糸を用い、分散性、施工性(流動性)、耐久性を評価した結果はそれぞれ、非常に良好、127mm、335mmであった。その結果を表1に示す。
なお、脱溶媒工程における浸漬長の総計は、22.5mであった。
[実施例2〜3]
得られるパラ型全芳香族ポリアミド繊維の単糸繊度が、それぞれ、100dtex、150dtexとなる以外は、実施例1と同様にして、分散性、施工性、耐久性評価を実施した。その結果を表1に示す。
なお、単糸繊度は、口金からのポリマー吐出量を実施例1より増加させて調整した。
[比較例1]
比較例として、得られるパラ型全芳香族ポリアミド繊維の単糸繊度が2dtexとなること以外は、実施例1と同様にして原糸を作成し、分散性、施工性、耐久性評価を実施した。その結果を表1に記載した。
なお、単糸繊度は、口金からのポリマー吐出量を減らすことで2dtexになるように調整した。
[比較例2]
比較例として、脱溶媒層を多槽式にしないこと以外は、実施例1と同様にしたが、この場合、脱溶媒が完了せず目的とする繊維が得られなかった。
表1より明らかであるように、単糸繊度50dtex以上のアラミド繊維は、50dtex未満のアラミド繊維に比べ、分散性が良好で、かつ施工性(流動性)も優れる。また、単糸繊度が50dtex以上の繊維は多槽式の脱溶媒槽を使用しなければ製造不可である。
Figure 2010037687

Claims (4)

  1. 単糸繊度が50〜200dtex、かつ引張弾性率が300cN/dtex以上であることを特徴とするセメント補強用全芳香族ポリアミド繊維。
  2. 全芳香族ポリアミドが、コポリパラフェニレン・3,4’−オキシジフェニレンテレフタルアミドである請求項1記載のセメント補記用全芳香族ポリアミド繊維。
  3. 全芳香族ポリアミド繊維を湿式法または半乾半湿式法により紡糸するに際し、ポリマードープ吐出後の脱溶媒工程において、浸漬長が10m以上で、かつ溶媒の濃度勾配がある複数の脱溶媒槽を使用することを特徴とする請求項1または2記載のセメント補強用全芳香族ポリアミド繊維の製造方法。
  4. 脱溶媒槽の溶媒の濃度勾配が、15重量%〜0.001重量%の範囲である請求項3記載のセメント補強用全芳香族ポリアミド繊維の製造方法。
JP2008203740A 2008-08-07 2008-08-07 セメント補強用全芳香族ポリアミド繊維、およびその製造方法 Active JP5307470B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008203740A JP5307470B2 (ja) 2008-08-07 2008-08-07 セメント補強用全芳香族ポリアミド繊維、およびその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008203740A JP5307470B2 (ja) 2008-08-07 2008-08-07 セメント補強用全芳香族ポリアミド繊維、およびその製造方法

Publications (3)

Publication Number Publication Date
JP2010037687A true JP2010037687A (ja) 2010-02-18
JP2010037687A5 JP2010037687A5 (ja) 2011-09-15
JP5307470B2 JP5307470B2 (ja) 2013-10-02

Family

ID=42010520

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008203740A Active JP5307470B2 (ja) 2008-08-07 2008-08-07 セメント補強用全芳香族ポリアミド繊維、およびその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5307470B2 (ja)

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0874123A (ja) * 1994-08-31 1996-03-19 Teijin Ltd メタ型アラミド繊維の製造方法
JPH09228254A (ja) * 1996-02-26 1997-09-02 Teijin Ltd 集束されたアラミド繊維及び短繊維チップ
JPH09310223A (ja) * 1996-05-22 1997-12-02 Teijin Ltd 芳香族ポリアミド剛毛
JPH11222719A (ja) * 1997-03-04 1999-08-17 Kansai Shingijutsu Kenkyusho:Kk 高配向ポリマー繊維及びその製造方法
JP2005015253A (ja) * 2003-06-24 2005-01-20 Du Pont Toray Co Ltd セメント補強用繊維

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0874123A (ja) * 1994-08-31 1996-03-19 Teijin Ltd メタ型アラミド繊維の製造方法
JPH09228254A (ja) * 1996-02-26 1997-09-02 Teijin Ltd 集束されたアラミド繊維及び短繊維チップ
JPH09310223A (ja) * 1996-05-22 1997-12-02 Teijin Ltd 芳香族ポリアミド剛毛
JPH11222719A (ja) * 1997-03-04 1999-08-17 Kansai Shingijutsu Kenkyusho:Kk 高配向ポリマー繊維及びその製造方法
JP2005015253A (ja) * 2003-06-24 2005-01-20 Du Pont Toray Co Ltd セメント補強用繊維

Also Published As

Publication number Publication date
JP5307470B2 (ja) 2013-10-02

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2010229582A (ja) パラ型全芳香族コポリアミド繊維の製造方法
RU2534767C2 (ru) Волокно из полностью ароматического полиамида метатипа
JP2010163506A (ja) 芳香族コポリアミドの製造方法
JP5851705B2 (ja) パラ型全芳香族ポリアミド繊維
JP2011037984A (ja) 芳香族コポリアミドの製造方法
JP7152261B2 (ja) パラ型全芳香族ポリアミド繊維、およびその製造方法
JP5307470B2 (ja) セメント補強用全芳香族ポリアミド繊維、およびその製造方法
JP2016196599A (ja) 全芳香族ポリアミド繊維
JP3847515B2 (ja) 緻密なメタ型芳香族ポリアミド繊維の製造法
JP2010037688A (ja) セメント補強用全芳香族ポリアミド繊維、およびその製造方法
JP2011213815A (ja) 芳香族コポリアミドの製造方法および当該製造方法で得られた芳香族コポリアミドからなる繊維
JP5662262B2 (ja) 芯鞘型複合糸
JP6356463B2 (ja) 全芳香族ポリアミド繊維
JP4563925B2 (ja) 芳香族コポリアミド繊維の製造方法
JP2008156802A (ja) 高強力ロープ
JP4563827B2 (ja) 芳香族コポリアミド繊維の製造方法
JP6994412B2 (ja) パラ型全芳香族ポリアミド繊維
JP2011202293A (ja) 芳香族コポリアミド防弾材料
JP2013112919A (ja) パラ型全芳香族ポリアミド繊維
JP2010229591A (ja) 全芳香族ポリアミド繊維の製造方法
JP7148350B2 (ja) 全芳香族ポリアミド異形断面繊維束
JP2013170334A (ja) コポリパラフェニレン・3,4’−オキシジフェニレン・テレフタルアミド繊維およびその製造方法
JPH0364463B2 (ja)
JP6495721B2 (ja) コポリパラフェニレン・3,4’−オキシジフェニレンテレフタルアミド繊維の製造方法
JP6807789B2 (ja) 高強度中空繊維

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20110801

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20110801

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20120622

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20120627

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20120824

A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712

Effective date: 20121109

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20130327

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20130522

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20130605

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20130627

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Ref document number: 5307470

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150