JPH0343732A - 写真用支持体 - Google Patents

写真用支持体

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JPH0343732A
JPH0343732A JP17977689A JP17977689A JPH0343732A JP H0343732 A JPH0343732 A JP H0343732A JP 17977689 A JP17977689 A JP 17977689A JP 17977689 A JP17977689 A JP 17977689A JP H0343732 A JPH0343732 A JP H0343732A
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JP
Japan
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titanium dioxide
resin
photographic support
paper
dioxide pigment
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JP17977689A
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Toru Noda
徹 野田
Masa Kubota
雅 久保田
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Mitsubishi Paper Mills Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Paper Mills Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は紙、合成紙またはフィルム基体の少なくとも一
方の面が二酸化チタン顔料を含むポリオレフィン樹脂で
被覆された樹脂被覆紙型写真用支持体に関するものであ
り、詳しくは写真用支持体の製造時にグイリツプ汚れの
生成が極めて少なく、それ故面質め良好な、優れた写真
用支持体に関するものである。
〔従来技術〕
写真用支持体として、基体の少なくとも一方の面が、少
な(とも二酸化タン顔料とポリオレフィン樹脂とから成
る樹脂組成物て被覆された樹脂被覆紙型写真用支持体は
よく知られている。例えば、米国特許第3,501,2
98号に、紙基体の両面がポリオレフィン樹脂で被覆さ
れた写真用支持体についての技術が開示されている。又
、迅速写真現像処理が適用されて以来、写真印画紙用原
紙の両面がポリエチレン系樹脂で被覆された写真用支持
体が、写真印画紙用として主に実用されており、その一
方の画像形成側の樹脂層中には鮮鋭度を付与するために
、通常、二酸化チタン顔料が含有されている。
従来、樹脂被覆紙型写真用支持体の画像形成側の樹脂層
中に含有せしめられる二酸化チタン顔料としては、アナ
ターゼ型及びルチル型二酸化チタン顔料が知られている
。また、二酸化チタン粒子表面が被覆処理されていない
二酸化チタン顔料あるいは特開昭52−35625号、
特開昭57108849号に記載もしくは例示されてい
るような二酸化チタン粒子表面が含水酸化アルミニウム
、含水酸化珪素等の含水金属酸化物で被覆処理されてい
る二酸化チタン顔料等が知られている。
そして、プリント画像の鮮鋭度が特に高い樹脂被覆紙型
写真用支持体として、例えば、樹脂層中に二酸化チタン
顔料を高濃度に含有せしめたもの、樹脂層中の二酸化チ
タン顔料として、ルチル型のものを含有せしめたものが
一般的に知られている。
しかしながら、これらの樹脂被覆紙型写真用支持体は、
目的とする高い鮮鋭度を達成した場合、その他の写真適
性及び製造適性について、いくつかの重大な問題点を有
しており、未だ満足すべき成果が得られていないのが実
情である。
第一に、ポリオレフィン樹脂被覆紙型写真用支持体の樹
脂層中の二酸化チタン顔料の濃度を高くした場合には、
プリント画像の鮮鋭度の高い写真用支持体が得られるも
のの、写真適性上及び製造適性上の重大な問題かしばし
ば発生ずる。即ち、二酸化チタン顔料を含むポリオレフ
ィン樹脂組成物、ことにポリエチレン系樹脂組成物をス
リットダイからフィルム状に基体上に溶融押出塗工する
際に、短時間の押出しでグイリップの尖端に針状あるい
はつらら状の耐着物もしくは汚れ(以下単にグイリップ
汚れと呼称する)か発生する傾向があり、しかも始末の
悪いことに、このグイリップ汚れは、溶融押出時間の経
過と共にどんどん太きく成長する傾向がある。
そして、このグイリツプ汚れが溶融押出塗工する際に発
生すると、そのまま製造されたポリオレフィン樹脂被覆
紙の表面に縦方向にスジが発生したり、塗工量の不均一
によるスジ状のムラが発生したりし、また時には汚れが
フィルムに耐着して塗工され、異物が出現する。そのた
め、ポリオレフィン樹脂被覆紙の面質は著しく損われ、
優れた面質を要求する写真用支持体としては、まったく
不適当で商品価値の無いものになるという問題があった
。又、−度発生したグイリップ汚れを完全に除去するに
は、生産を停止してグイリップを掃除するかダイを交換
する以外に方法がなく、その掃除あるいは交換には多大
な労力と時間を要し、生産性の著しい低下をもたらすと
いう問題があった。
そもそもポリオレフィン樹脂被覆紙型写真用支持体の樹
脂層中の二酸化チタン顔料としては、品質面での厳しい
要求の故に、二酸化チタン粒子表面が含水酸化アルミニ
ウム、含水酸化珪素等の含水金属酸化物で被覆処理され
た、二酸化チタン顔料(以下単に、含水金属酸化物処理
二酸化チタン顔料と呼称する)が主に用いられており、
何ら表面処理の施されていない所謂、無処理二酸化チタ
ン顔料はあまり使われていない。しかし、含水金属酸化
物処理二酸化チタン顔料を使用した場合には高度に含水
金属酸化物による処理を施せば施す程、ダイリップ汚れ
の発生は著しくなる。一方、無処理二酸化チタン顔料を
使用した場合には、ダイリツプ汚れの発生は少ないが、
樹脂層の光劣化が著しく、また、経時変色し易い。
そこで、これらの問題点を解決するために、例えば特開
昭57−108849号には、二酸化チタンに対して含
水酸化アルミニウムで軽度に表面処理した二酸化チタン
顔料を適用した写真用支持体が開示されている。しかし
ながら、この技術によっても、プリント画像の高い鮮鋭
度を達成するためにポリオレフィン樹脂組成物中の二酸
化チタン顔料をかなり高めた場合には、ダイリップ汚れ
がある程度発生するという問題があった。
第二に、ポリオレフィン樹脂被覆紙型写真用支持体の樹
脂層中に含有せしめる二酸化チタン顔料としてルチル型
二酸化チタン顔料を用いた場合には、アナターゼ型のも
のを用いた場合に比して、プリント画像の詳説度の相当
高い写真用支持体が得られるものの、写真適性上の別種
の重大な問題が発生する。即ち、写真用支持体の画像形
成側の二酸化チタン顔料を含む樹脂面がルチル型二酸化
チタンに起因して黄色味を帯び、冴えた白色度の写真用
支持体が得られないため、冴えた白地のプリントが得ら
れないという問題があった。
〔発明が解決しようとする問題点〕
従って、本発明の第一の目的は紙、合成紙またはフィル
ム基体の少なくとも一方の面が二酸化チタン顔料を含む
ポリオレフィン樹脂組成物で被覆された、写真用支持体
の製造時にダイリップ汚れの生成が極めて少なく、それ
数面質の良好な、優れた写真用支持体を提供することで
ある。また、本発明の第二の目的は紙、合成紙またはフ
ィルム基体の少なくとも一方の面が二酸化チタン顔料を
含むポリオレフィン樹脂組成物で被覆された、写真プリ
ント画像の鮮鋭度が高く、かつ写真用支持体の製造時に
ダイリツプ汚れの生成が極めて少なく、それ数面質の良
好な、優れた写真用支持体を提供することである。
〔問題点を解決するための手段および作用〕本発明者ら
が前述の問題点を解決するために、鋭意検討の結果、紙
、合成紙またはフィルム基体の少なくとも一方の面に、
少なくとも二酸化チタン顔料とチューブラ法低密度ポリ
エチレン樹脂とを含むポリオレフィン樹脂層を有する写
真用支持体によって、本発明の目的が達成されることが
わかった。また、紙、合成紙またはフィルム基体の少な
くとも一方の面に、少なくとも二酸化チタン顔料とチュ
ーブラ法低密度ポリエチレン樹脂とから成るマスターバ
ッチあるいはコンパウンドを少なくとも含むポリオレフ
ィン樹脂層を有する写真用支持体によって、本発明の目
的が一層有利に達成されることがわかった。
更に、本発明により、−層好ましい樹脂被覆紙型写真用
支持体を有利に提供出来る。即ち、本発明者らが検討の
結果、紙、合成紙またはフィルム基体の一面にポリオレ
フィン樹脂層を有する樹脂被覆紙型写真用支持体の二酸
化チタン顔料を含む側の樹脂層の白さを向上するために
、ポリオレフィン樹脂層が二酸化チタン顔料、特に含水
金属酸化物による処理を施した二酸化チタン顔料と無機
または有機の着色顔料または着色染料、特に無機の着色
顔料とを含有する樹脂被覆紙型写真用支持体を製造する
とダイリップ汚れの発生が助長され、更に樹脂層が蛍光
剤、特に、例えば特公昭5651336号に記載の如き
ビス(ベンゾオキサシリル)ナフタレン系蛍光剤または
、例えば米国特許4,794,071号に記載の如きビ
ス(ベンゾオキサシリル)スチルベン系蛍光剤を含有す
る場合には、ダイリツプ汚れの発生が更に助長されると
いう問題がある事が判明した。しかしながら、本発明に
より、ポリオレイン樹脂層中に二酸化チタン顔料とチュ
ーブラ法低密度ポリエチレン樹脂と更に着色顔料または
着色染料、特に無機着色顔料あるいは/および蛍光剤、
特にビス(ベンゾオキサシリル)ナフタレン系蛍光剤あ
るいはビス(ベンゾオキサシリル)スチルベン系蛍光剤
を含有させても、該樹脂層を基体上に有する写真用支持
体の製造時には、グイリップ汚れの発生が極めて少なく
、それ故面質が良好で、かつ明度が高くて見た目に白く
、しかも白さの安定性が良好な、−層優れた樹脂被覆紙
型写真用支持体を提供出来ることが判明した。
また、本発明により、ポリオレイン樹脂層中に少なくと
も二酸化チタン顔料とチューブラ法低密度ポリエチレン
樹脂とから威るマスターバッチあるいはコンパウンドと
更に着色顔料または着色染料、特に無機着色顔料あるい
は/および蛍光剤、特にビス(ベンゾオキサシリル)ナ
フタレン系蛍光剤あるいはビス(ベンゾオキサシリル)
スチルベン系蛍光剤を含有させても、該樹脂層を基体上
に有する写真用支持体の製造時には、グイリップ汚れの
発生が極めて少なく、それ故面質が良好で、プリント画
像の鮮鋭度が高く、なおかつ明度が高くて見た目に白く
、しかも白さの安定性が良好な、−層優れた樹脂被覆紙
型写真用支持体を提供出来ることが判明した。
本発明の実施に用いられる二酸化チタン顔料としては、
ルチル構造のもの、アナターゼ構造のもの、ルチル構造
とアナターゼ構造の混晶のものあるいはそれらの混合物
、また、硫酸法あるいは塩素法のもの何れの方法で作ら
れたものでも使用出来るが、プリント画像の鮮鋭度が特
に高い写真用支持体を得るためには、ルチル構造のもの
が好ましい。なお、本明細書でいうルチル構造の二酸化
チタン(以下単にルチル型二酸化チタンと呼称する)と
は、その結晶構造において、90重量%以上、好ましく
は95重量%以上がルチル構造を有するものである。ま
た、二酸化チタン顔料の粒子径も特に制限はないが、電
子顕微鏡による個数平均径で表示して、0.04μm−
0,5μmの範囲のものが有用であり、特にプリント画
像の詳説度及び写真用支持体製造時のグイリップ汚れの
発生の程度の点から、0.08μm〜0.2μmの範囲
のものが好ましく、更に0.110μm〜0゜150μ
mの範囲のものが一層好ましい。粒子径が小さ過ぎる二
酸化チタン顔料を用いた場合には、写真用支持体のプリ
ント画像の鮮鋭度が低くなり、又その製造時にグイリッ
プ汚れの発生が多くなる。
一方、粒子径が大き過ぎるものを用いた場合には、写真
用支持体のプリント画像の鮮鋭度が低くなって、好まし
くない。なお、本明細書でいう電子顕微鏡による定方向
測定での個数平均径とは、二酸化チタン顔料粒子の長さ
を1000個の粒子について、電子顕微鏡による定方向
測定で求めて平均した値であり、μmで表示されるもの
である。
本発明の実施に用いられる二酸化チタン顔料の代表的な
製造法としては、硫酸法のものは次の如き工程で製造す
ることが出来る。
原鉱石→蒸解・抽出→静置・晶析→濾過・濃縮→加水分
解→洗浄→焼成→粉砕・整粒→湿式粉砕・分級→表面処
理→洗浄・乾燥−仕上粉砕−二酸化チタン顔料。硫酸層
の場合、通常イルメナイトを硫酸で処理した溶液から硫
酸鉄を結晶分離し、それと分離された硫酸チタニール水
冶液の加水分解によって含水酸化チタンが形成され、そ
の顔料的性質を発達させるため焼成される。硫酸チタニ
ール水溶液の加水分解は、温水中に硫酸チタニル溶液を
添加して、含水酸化チタンを析出させてシードとする所
謂セルフシード法あるいは硫酸チタニールまたは四塩化
チタンを中和して作ったチタンの水酸化物をシードとし
て添加する所謂外部シード法で行うことが出来る。また
、焼成は、ルチル構造のものを製造する場合には、焼成
温度をアナターゼ構造を製造する場合に比して高温にし
たり、焼成−時にルチル構造の形成を促進するためのナ
トリウム、カリウム、亜鉛等の金属化合物を共存させた
りして800〜1100℃で行われる。
一方、塩素法の場合、二酸化チタン粒子は四塩化チタン
の高温、酸素雰囲気下での気相焼成分解によって形成さ
れ、一般にルチル構造のものが得られ、次の如き工程で
製造することができる。
高純度鉱あるいは合成ルチル→塩素化→分離・凝縮−精
製一子熱→焼成分解→分離−粉砕・整粒→湿式粉砕・分
級4表面処理−洗浄・乾燥→仕上粉砕→二酸化チタン顔
料。
焼成あるいは気相焼成分解により生じた生成物は以後二
酸化チタンクリンカーと呼称することにする。二酸化チ
タンクリンカーは、レイモンドミル等の遠心ローラミル
、エアーミル等の流体エネルギーミル等で乾式粉砕され
、粉砕物を水に懸濁させて二酸化チタンスラリーとなし
、更に湿式ボールミルあるいは振動ミルにかけられて湿
式粉砕され、連続式横型遠心分離機を使用するかあるい
は/および振動式二重デツキスクリーン(325メツシ
ュU、  S、標準スクリーン)を通過させて湿式分級
が行われ、以後ファイン(lines )と呼称される
実質的に粗粒の二酸化チタンが無い二酸化チタンスラリ
ーとなす。二酸化チタン粒子表面を含水金属酸化物で処
理する場合、粗大粒子が除去された依然としてスラリー
形態にあるファインについて、通常少なくともアルミニ
ウム原子を含む含水金属酸化物で二酸化チタン粒子の表
面が処理される。表面処理後フィルタープレスで濾過・
水δ(し、更に衝撃粉砕機あるいは/および流体エネル
ギーミルによる微粉砕か行われて、二酸化チタン顔料が
製造される。
本発明の実施に用いられる二酸化チタン顔料としては、
その粒子表面が少なくともアルミニウム原子を含む特定
量の含水金属酸化物で表面処理されたものあるいはその
粒子内部が少なくとも特定量のアルミニウム化合物で内
部処理されたものが有利に用いられ、また、表面処理と
内部処理の併用処理が施されたものでもよい。更に、内
部処理が施されたものの場合、表面処理が施されていな
いものでもよい。特に、硫酸法によるものの場合、二酸
化チタン顔料の設計の点から、その粒子表面が特定量の
少なくともアルミニウム原子を含む含水金属酸化物で表
面処理されたものが有用である。
本発明の実施に有利に用いられる二酸化チタン顔料の含
水金属酸化物で表面処理されたものは、二酸化チタンの
湿式粉砕・分級後、その粒子表面が、二酸化チタン当り
無水金属酸化物の形で0゜2重量%より多く、1.8重
量%より少ない量の、少なくともアルミニウム原子を含
み、二酸化珪素針としては0. 4重量%以下(0を含
む)の含水金属酸化物で処理されたものが有用である。
二酸化チタン表面の処理量が0.2重量%以下であると
該二酸化チタン顔料を配合した樹脂被覆紙型写真用支持
体の樹脂層の耐候性が悪くなって問題である。一方、処
理量が1.8重量%以上であるとダイリップ汚れの発生
が著しくなって問題である。
好ましい処理量の範囲としては、二酸化チタンに対して
無水金属酸化物の形で0,35重量%〜1゜5重量%の
範囲、特に好ましくは0.5重量%〜1.0重量%の範
囲である。少なくともアルミニウム原子を含み二酸化珪
素針としては、0.4重量%以下(0を含む)の含水金
属酸化物としては、含水酸化アルミニウムで表面処理さ
れるのが好ましく、必要に応じて更に二酸化珪素針とし
て0゜4重量%未満、好ましくは0.2重量%未満の含
水酸化珪素、あるいは無水金属酸化物の合計量で1.8
重量%未満の含水酸化チタン等のその他の含水金属酸化
物を用いることができるし、あるいは二酸化珪素の成分
が0.4重量%未満の含水酸化珪素アルミニウムで表面
処理することもできる。
また、二酸化チタン粒子の表面を含水金属酸化物で処理
する方法としては、二酸化チタンスラリーを湿式粉砕・
分級後そのpHを5以上、好ましくは6以上、特に好ま
しくは7附近に調整後、二酸化チタンスラリーに水溶性
アルミニウム塩、必要に応じて他の水溶性金属塩や水溶
性珪素化合物を加え、引続きスラリー中のpHを変える
ことにより、難溶性含水酸化アルミニウム、及び必要に
応じてその他の難溶性酸化物水和物を二酸化チタン顔料
上に沈澱させて表面処理することができる。
その代表的な表面処理方法について述べれば、湿式粉砕
・分級後の二酸化チタンスラリーに苛性ソーダ、水酸化
カリウムのような水溶性アルカリ溶液を添加して、スラ
リーのp−Hを7. 0±1.0に調整する。pH調節
をした二酸化チタンスラリーにアルミン酸アルカリのよ
うなアルミン酸塩、必要に応じ更に苛性ソーダ、水酸化
カリウムのような水溶性アルカリの水溶液を添加し、そ
の後アルカリ性を呈するスラリーに、pHを減らし、か
つ含水酸化アルミニウムを二酸化チタン粒子表面に沈澱
させるために、例えば硫酸、塩酸のような鉱酸あるいは
酸性反応を呈する塩の水溶液を添加して表面処理される
。表面処理後の二酸化チタンスラリーのpHは通常7,
0±1. 0の範囲である。また、アルミン酸アルカリ
の中では、特にアルミン酸ナトリウムか有用である。ま
た、アルミン酸塩の他になお他の無機表面処理剤で表面
処理することができる。この場合、アルミン酸塩の添加
前、添加中あるいは添加後の任意の段階で添加すること
ができるが、ことにアルミン酸塩の添加前に添加するが
有利である。これらの表面処理に用いられるアルミン酸
塩以外の無機表面処理剤としては、珪素化合物として、
珪酸アルカリ、四塩化珪素なと、チタン化合物として、
四塩化チタンなどの他、ジルコニウム、亜鉛、マンガン
などの金属化合物、リン酸化合物など各種のものが使用
できる。
また、本発明の実施に有利に用いられる二酸化チタン顔
料のアルミニウム化合物で内部処理されたものは、その
粒子内部が、二酸化チタン当りAl2O3の形で計算し
て0.2重量より多く、1゜8重泉%より少ない量の少
なくともアルミニウム化合物で内部処理されたものが有
用である。二酸化チタン内部の処理量が0. 2重量%
以下であると該二酸化チタン顔料を配合した樹脂被覆紙
型写真用支持体の樹脂層の耐候性が悪くなって問題であ
る。一方、処理量が1.8重量%以上であるとダイリッ
プ汚れの発生が多くなって問題である。
好ましい処理量の範囲としては、二酸化チタンに対して
A It 203の形で計算して0.35重量%〜1.
5重量%の範囲である。二酸化チタン粒子の内部処理に
用いられるアルミニウム化合物としては、硫酸法の場合
には、例えば塩化アルミニウム、硫酸アルミニウム、水
酸化アルミニウム、アルミン酸ナトリウム等のアルミニ
ウム化合物であるが、塩化アルミニウム、硫酸アルミニ
ウムが好ましい。また、塩素法の場合には、塩化アルミ
ニウムが好ましい。また、二酸化チタン粒子の内部をア
ルミニウム化合物で処理する方法としては、硫酸法の場
合には、焼成工程前にアルミニウム化合物を加えること
によって行われるが、好ましい工程としては、加水分解
後洗浄し、濾過機等で濃縮された含水酸化チタンを混合
機、例えばニーグー中に入れ、アルミニウム化合物を加
えてよく混合するか、かきまぜ機付の混合種牛で水中に
再分散し、アルミニウム化合物を加えてよく混合した後
、焼成工程を経て作られる。塩素法の場合には、例えば
、米国特許第3,121,641号に開示の如き装置を
用いて、焼成分解工程中に四塩化チタン及び酸素と同時
にアルミニウム化合物、好ましくは塩化アルミニウムを
供給して作られる。
本発明の実施に用いられる二酸化チタン顔料は、該顔料
を樹脂層に含む樹脂被覆紙型写真用支持体のプリント画
像の鮮鋭度を一層高くするという点で表面処理後、また
は内部処理のみで表面処理のないものは湿式粉砕・分級
後、以下に記載の懸濁液電気伝導度が60μij / 
cm以下のものになるまで水洗して製造するのが好まし
い。ここでいう二酸化チタン顔料の懸濁液電気伝導度と
は次のように定義する。
100 mllドビーカー中蒸溜水100m1中に二酸
化チタン顔料10.0gを添加後、マグネチックスクー
タ−上で回転子(回転速度;420rpm/分)による
撹拌力によりビーカー中の内容物を液温21.5℃±0
.5℃に保ちなから16分間撹拌して二酸化チタン顔料
懸濁液と成す。撹拌開始後t6分目に該二酸化チタン顔
料懸濁液の電器伝導度を21,5℃±0.5℃で電気伝
導計により、該懸濁液を撹拌しつつ測定する。かくして
得られた電気伝導度が本明細書でいう二酸化チタン顔料
の懸濁液電気伝導度と定義する。
本発明の実施に有利に用いられる懸濁液電気伝導度が6
0μ○/cm以下である二酸化チタン顔料は、表面処理
後、または内部処理のみで表面処理のないものは湿式粉
砕・分級後、フィルタープレスで最初の母液を濾過し、
引き続きフィルタープレス内の二酸化チタンケーキを流
水にて、60μ?J / an以下の懸濁液電気伝導度
を有する二酸化チタン顔料が得られるまで、水洗するこ
とによって製造される。水洗は、二酸化チタンを含むス
ラリーをそのまま、あるいはフィルターケーキを檜内に
再懸濁させて、溜め水あるいは上澄み液を交換するよう
な形式での流水により、フィルタープレス内での水洗と
合わせであるいは別途に行うこともできる。また、写真
用支持体のプリント画像の詳鋭度を一層高くするという
点から、本発明の実施に用いる二酸化チタン顔料は懸濁
液電気伝導度か55μ?J/cu+以下のものが好まし
く、特に50μiJ / cm以下のものが更に好まし
、い。
本発明の実施に用いられる二酸化チタン顔料は、該顔料
を樹脂層中に含む樹脂被覆紙型写真用支持体のプリント
画像の鮮鋭度を一層高くするという点で、二酸化チタン
ケーキを水洗、乾燥後、流体エネルギーミルで微粉砕し
て製造するのが有利である。流体エネルギーミルとして
は、マイクロナイザーの如きスチームミルが特に好まし
いが、エアーミルを併用することもできる。また、流体
エネルギーミルによって微粉砕を行う前に /%ンマー
ミルの如き衝撃粉砕機で第1段階の粉砕を行った後、第
2段階の粉砕として流体エネルギーミルで微粉砕するの
か特に好ましい。
本発明の実施に用いられる二酸化チタン顔料は、勿論、
必要に応じてトリエタノールアミン、トリメチロールプ
ロパン、脂肪酸金属塩、オルガノポリシロキサン等によ
る各種有機処理を施してもよい。
本発明の実施に用いられるチューブラ法低密度ポリエチ
レン樹脂とは、管状反応器重合工程によって製造される
もので、通常、以下の様な工程で製造される。十分に精
製されたエチレンガスが重合触媒と共に管状反応器に送
られ、所定温度に昇温してから一般に、重合温度100
’C〜300℃の範囲で重合反応が行われる。その後、
管状反応器の冷却部で冷却され、分離器に送られて温圧
され、ポリエチレンと原料とに分離される。分離器を出
たポリエチレンはギヤーポンプ、スクリュー押出機によ
り押出され、造粒が行われる。また、ポリエチレン中に
酸化防止剤、滑剤、帯電防止剤等が含有せしめられる場
合には、ロールミル、バンバリーミキサ−、ニーグーあ
るいは混練用押出機等により、ポリエチレン中にこれら
を混練した後、最終製品として造粒される。
また、本発明の実施に用いられるチューブラ法低密度ポ
リエチレン樹脂としては、各種の密度、メルトフローレ
ート(以下単にMFRと略す)、分子量、分子量分布の
ものを使用できるが、通常、密度0. 910 g/c
m3〜0. 930 g/cu+3の範囲、MFR1g
/10分〜30g/10分、好ましくはM F R4g
 /↓0分〜15g/10分、分子量2万〜20万の範
囲のものを有利に使用出来る。
一方、本発明の実施に用いられるポリオレフィン樹脂と
しては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン、
ポリペンテンなどのホモポリマーエチレン−プロピレン
共重合体、エチレン−ブチレン共重合体などのα−オレ
フィンの二つ以上から成る共重合体及びこれらの混合物
であるが、特に溶融押出コーテイング性および経済性の
点からポリエチレン系樹脂が好ましい。それらのポリエ
チレン系樹脂としては、低密度ポリエチレン、中密度ポ
リエチレン、高密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエ
チレン、エチレンとプロピレン、ブチレン等のα−オレ
フィンとの共重合体、カルボキシ変性ポリエチレン等及
びこれらの混合物であり、各種の密度、MFR1分子量
、分子量分布のものを使用できるが、通常、密度0. 
90 g/cm3〜0. 97 g/cm3の範囲、M
FR1g/10分〜30g/10分、好ましくはM F
 R3g / 10分〜15g/分、分子量2万〜25
万の範囲のものを単独にあるいは混合して有利に使用で
きる。
また、樹脂が多層構成の場合、最外層の樹脂として、例
えばMFR5〜20g/10分のもの、下層の樹脂とし
て、例えばMFR2〜10g/↓O分のものを使用する
など別の性質、構成の樹脂を使用することもできる。
本発明の実施に用いられる二酸化チタン顔料を樹脂被覆
紙型写真用支持体の樹脂層中に含有せしめる方法として
は、予め二酸化チタン顔料をポリオレフィン樹脂中に一
定歳度に含有させた所謂マスターバッチを作成し、それ
らを希釈樹脂で所望の割合に希釈混合した樹脂組成物を
使用するか、或、いは二酸化チタン顔料をポリオレフィ
ン樹脂中に最初から所望の組成比だけ含有させた所謂コ
ンパウンドを作成して使用するのが通常である。この際
、本発明の効果は、チューブラ昧低密度ポリエチレン樹
月旨を希釈用樹脂またはマスターバッチ用樹脂ないしは
コンパウンド用樹脂として用いても得られるが、好まし
くはマスターバッチ用樹脂ないしはコンパウンド用樹脂
として用いた場合に、−層有利に得られる。また、これ
らマスターバッチ、コンパウンドを作成するには通常、
バンバリーミキサ−、ニーダ−1混練用押出機、二本ロ
ール練り機、三本ロール練り機等が用いられるが、バン
バリーミキサ−及び混練用押出機が有利に用いられる。
又、これら各種混練機を二種以上組合せて使用してもよ
い。
また、本発明における樹脂被覆紙型写真用支持体の製造
時の剥離性を優れたものにするために、二酸化チタン顔
料のマスターバッチあるいはコンパウンドの作成時に脂
肪酸金属塩を添加して、写真用樹脂被覆紙の樹脂層中に
脂肪酸金属塩を含有せしめるのが好ましい。これらの脂
肪酸金属塩としては、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸
カルシウム、ステアリン酸アルミニウム、ステアリン酸
マグネシウム、オクチル酸ジルコニウム、パルミチン酸
ナトリウム、パルミチン酸カルシウム、ラウリン酸ナト
リウムなどをあげることができる。
また、その添加量としては、二酸化チタン顔料に対して
は、0.1重量%乃至50重量%の範囲が、二酸化チタ
ン顔料を含む樹脂層に対しては0.01重量%乃至5重
量%の範囲が好ましい。
本発明における樹脂被覆紙型写真用支持体の樹脂層中に
含有せしめる二酸化チタン顔料の含有徂としては、樹脂
に対して7重量%以下であれば、写真用支持体としてプ
リント画像の鮮鋭度が不十分であり、一方、35重1n
%以上では流動性が低下して押出し特性が悪化したり、
ダイリップ汚れの発生が顕著になって好ましくなく、特
に好ましくは9重量%〜30重量%の範囲である。
本発明における樹脂被覆紙型写真用支持体の樹脂層中に
は、無機または有機の青色系顔料または青色系染料を含
有せしめて、見た目の白さを白くするのが好ましい。そ
れらの具体例として無機系の化合物としては、コバルト
ブルー、紺青、群青など、有機系の化合物としては、セ
ルリアンブルーフタロシアニンブルー、クロモフタルブ
ルーA3Rなどをあげることができる。また、その添加
量としては樹脂層に対して、無機青色系顔料の場合には
0.025重量%〜0.5重量%、好ましくは0.05
重量%〜0.2重量%の範囲であり、有機青色系化合物
の場合には、0.001重量%〜0.1重里%、好まし
くは0.0025重量%〜0.05重量%の範囲である
。その添加量が少な過ぎると着色効果が得られないし、
多過ぎると明度が低下するだけでなく、ダイリップ汚れ
の発生が多くなって好ましくない。
また、本発明における樹脂被覆紙型写真用支持体の樹脂
層中には、必要に応じて無機または有機のマゼンタ系顔
料またはマゼンタ系染料を含有せしめるのが有利である
。それらの具体例としては、コバルトバイオレット、フ
ァストバイオレット、マンガン紫、赤味系群青、キナク
リドンレッドなどをあげることができる。それらの添加
量としては、樹脂層に対して無機マゼンタ系顔料の場合
には、0.025重量%〜1,0重量%、好ましくは0
,1重量%〜0.4重量%、有機マゼンタ系化合物の場
合には、0.001重量%〜0.03重量%、好ましく
は0.002重量%〜0.015重量%の範囲である。
本発明における樹脂被覆紙型写真用支持体の樹脂層中に
は、二酸化チタン顔料、特に高い鮮鋭度を得るために高
濃度に樹脂層中に含有せしめられる二酸化チタン顔料に
起因する苦色味を改良し白色度の優れたものにするため
に、蛍光剤を含有せしめるのが好ましい。それらの蛍光
剤としては、ナフタレン系、スチルベン系、チオフェン
系、クマリン系など各種の蛍光剤か使用可能であるが、
白色度の向上効果、蛍光剤のポリオレフィン樹脂への分
散性、耐熱性、耐ブリードアウト性、耐候性、写真処理
液中ての安定性などの点から、置換基を有するビス(ベ
ンゾオキサシリル)ナフタレン系蛍光剤あるいは/およ
びビス(ベンゾオキサシリル)スチルベン系蛍光剤が好
ましい。それらの有利に用いられるナフタレン系蛍光剤
およびスチルベン系蛍光剤の具体例としては、例えば下
式で示されるものをあげることができる。ナフタレン系
蛍光剤の場合には耐ブリードアウト性の点から、炭素数
がC6以上の置換基を有するものが好ましい。
(以下余白) (1)tLtcs (n) 826 CI 2 3 C また、これらの蛍光剤をポリオレフィン樹脂組成物中に
含有せしめる方法としては、二酸化チタン顔料のマスタ
ーバッチまたはコンパウンドを製造する際に、蛍光剤を
含有させて二酸化チタン顔料、蛍光剤、ポリオレフィン
樹脂、脂肪酸金属塩等の分散剤とから成るマスターバッ
チまたはコンパウンドを作成して樹脂組成物中に含有せ
しめることかできる。
また、主たるポリオレフィン樹脂よりも低い軟化点を有
し、常温で固体の低分子量ポリオレフィンあるいは/お
よび分散剤、例えば脂肪酸金属塩と予備混合した蛍光剤
を主たるポリオレフィン樹ワ旨に分散させた蛍光剤マス
ターバッチを作成して、樹脂組成物中に含有せしめるこ
とができる。また、蛍光剤の写真用支持体の樹脂層中へ
の含有量としては、白さ、樹脂の加工性、耐ブリードア
ウト性など総合的な点から、0 、 3 mg/ rd
 〜30 mg/ rdの範囲であり、特に好ましくは
、0.5■/d〜10mg/r&の範囲である。
本発明における樹脂被覆紙型写真用支持体の樹脂層中に
は、写真用支持体の製造時のダイリップ汚れの発生を一
層有効に防止するために、酸化防止剤を含有せしめるの
が好ましい。それらの酸化防止剤としては、写真用樹脂
組成物に適用した場合に障害のないものであれば、フェ
ノール系、アミン系またはリン酸エステル系など各挿の
酸化防止剤が使用可能であるが、写真乳剤層に悪影響を
及ぼさない点及びダイリップ汚れを一層有効に防止出来
る点から、特にヒンダードフェノール系酸化防止剤が好
適である。それらの有利に用いられるヒンダードフェノ
ール系酸化防止剤としては、例えば、1. 3. 5−
トリメチル−2,4,6トリス(3,5−ジーtu!−
ブチルー4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン、テトラキ
ス〔メチレン(3,5−ジー1ef1−ブチル−4−ヒ
ドロキシヒドロシンナメート)〕メタン、オクタデシル
−3,5−ジー1eft−ブチル−4−ヒドロキシ−ヒ
ドロシンナメート、2.2’、2’ −)リス〔(3゜
5−ジー1eft−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)
プロピオニルオキシ〕エチルイソシアヌレート、1.3
.5−)リス(4−1eft−ブチル−3−ヒドロキシ
−2,6−ジ−メチルペンシル)イソシアヌレート、テ
トラキス(2,4−ジーIC「(−ブチルフェニル)4
. 4’  −ビフエニレンジ亜リン酸エステル、4.
4′  −チオビス−(5−1eNブチル−O−クレゾ
ール)、2.2’  −チオビス(6−1e++−ブチ
ル−4−メチルフェノール)、トリス−(2−メチル−
4−ヒドロキシ−5−(e+l〜ブチルフェニル)ブタ
ン、2.2’  −メチレン−ビス−(4−メチル−6
−1ef+−ブチルフェノール)、4.4’−メチレン
−ビス−(2,6−シーtell−ブチルフェノール)
、4.4’  −ブチリデンビス−(3−メチル−6−
1crt−ブチルフェノール)、2.6−ジ−1eft
−ブチル−4−メチルフェノール、4−ヒドロキシ・メ
チル−2゜6−ジ−1eft−ブチルフェノール、2,
6−シーte+l−4−n−ブチルフェノールなどがあ
げられる。又、酸化防止剤の特性に応じて、2種以上の
酸化防止剤を組合せて使用してもよい。
ポリオレフィン樹脂組成物中における酸化防止剤の含有
量としては、該樹脂組成物中に重以比で5〜1500p
pmの範囲が有用であり、好ましくは10〜11000
ppの範囲であり、特に好ましくは20〜500 pp
mの範囲である。酸化防止剤量が5ppm未満であって
も又、1500ppmより多くてもダイリップ汚れが発
生しやすくなり、1500 ppm以上より多いと別途
基紙と樹脂層の接着が悪くなる傾向がある。また、樹脂
組成物中に酸化防止剤を含有せしめる方法としては、使
用するポリオレフィン樹脂中に予め酸化防止剤を含有せ
しめた所謂コンパウンドを使用してもよいし、あるいは
比較的高濃度に酸化防止剤が配合されている樹脂を適量
使用してもよいし、あるいは混練機にて樹脂組成物を製
造する際に酸化防止剤を加えてもよい。更に使用する酸
化防止剤の種類及び含有量によっては、上記の方法を適
宜組合わせてもよい。
本発明における樹脂被覆紙型写真用支持体は、二酸化チ
タン顔料およびチューブラ法低密度ポリエチレン樹脂を
含有せしめ、更に好ましくは前記した脂肪酸金属塩、無
機または有機の着色顔料または着色染料、蛍光剤、酸化
防止剤を含有せしめたポリオレフィン樹脂層を有するも
のであるか、樹脂層が多層構成である場合には、本発明
における樹脂層以外の樹脂層にも、上記の二酸化チタン
顔料、チューブラ法低密度ポリエチレン樹脂、脂肪酸金
属塩、無機または有機の着色顔料または着色染料、蛍光
剤、酸化防止剤を含有させてもよい。
また、本発明における写真用支持体の画像が形成される
側の樹脂層およびその反対側の樹脂層には、更に酸化亜
鉛、タルク、炭酸カルシウムなどの白色顔料、ステアリ
ン酸アミド、アラキシン酸アミドなどの脂肪酸アミド、
ポリオルガノシロキサンなどの有機シリコーン化合物、
チヌビン320、チヌビン326、チヌビン328(以
上チバ・ガイギー社の商品名)などの紫外線吸収剤など
の各種の添加剤を適宜組み合わせて加えるのが好ましい
本発明により製造される写真用支持体は、走行する基体
たる紙、合成紙またはフィルム上に加熱溶融したポリオ
レフィン樹脂を流延するいわゆる押出コーティング法に
よって製造され、通常その両面が樹脂により被覆される
。その際、多層構成の場合、写真用支持体の複数の樹脂
層が逐次、好ましくは連続的に、押出コーティングされ
る、いわゆるタンデムエクストルージョンコーティング
システムまたは複数の樹脂層とが多層同時に押出コーテ
ィングされる、いわゆるコーエクストルージョンコーテ
ィングシステムを用いるのか好ましい。また、樹脂を基
体に被覆する前に、基体にコロナ放電処理、火炎処理な
どの活性化処理を施すのが好ましい。写真用支持体の乳
剤側表面は光沢面または印画紙にした場合に印画紙の表
面の光沢に影響を与えない程度の特開昭55−2650
7号に記載の微粗面あるいはマット面、絹目面等を有し
、裏面は通常無光沢面であり、表面あるいは必要に応じ
表裏両面にもコロナ放電処理、火炎処理などの活性化処
理を施すことができる。更に、活性化処理後、特開昭6
1−84643号に記載のような下引き処理をすること
ができる。
また、樹脂被覆紙型写真用支持体の表裏の樹脂層の厚さ
としては、特に制限はないが、一般に10μ〜50μ程
度の厚さに押出コーティングしたものが有利である。
本発明の実施に用いられる基体としては、通常の天然パ
ルプを主成分とする天然パルプ紙、天然パルプと合成繊
維とから成る混抄紙、合成繊維を主成分とする合成繊維
紙、ポリスチレン、ポリプロピレンなどの合成樹脂フィ
ルムを種紙化したいわゆる合成紙あるいはセルローズア
セテート、ポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネ
ートなどのフィルムのいずれでもよいが、写真印画紙用
支持体の基体としては、本発明の効果、即ちプリント画
像の鮮鋭度が高く、ダイリップ筋の発生がなく、それ故
面質の良い、優れた写真用支持体を経済的に有利に提供
出来るということから、天然パルプ紙(以下単に原紙と
呼称する)が特に好ましく有利に用いられる。
本発明の実施に好ましく用いられる原紙を構成するパル
プとしては、特開昭58−37642号、特開昭60−
67940号、特開昭60−69649号、特開昭61
−35442号等に記載もしくは例示しであるような適
切に選択された天然パルプを用いるのが有利であるが、
必要に応じて天然パルプ以外の合成パルプ、合成繊維を
用いてもよい。天然パルプは塩素、次亜塩素酸塩、二酸
化塩素漂白の通常の漂白処理並びにアルカリ抽出もしく
はアルカリ処理および必要に応じて過酸化水素、酸素な
どによる酸化漂白処理など、およびそれらの組み合わせ
処理を施した針葉樹パルプ、広葉樹パルプ、針葉樹広葉
樹混合パルプの水相パルプが有利に用いられ、また、ク
ラフトパルプ、サルファイドパルプ、ソーダパルプなど
の各種のものを用いることができる。
本発明の実施に好ましく用いられる原紙中には、紙料ス
ラリー調製時に各種のサイズ剤、高分子化合物を含有せ
しめることができる。
本発明の実施に好ましく用いられる原紙に有利に含有せ
しめられるサイズ剤としては、脂肪酸金属塩あるいは/
及び脂肪酸、アルキルケテンダイマー、アルケニルまた
はアルキルコハク酸無水物、特開昭54−147211
号に記載のエポキシ化高級脂肪酸アミド、特開昭56−
109343号に記載の有機フルオロ化合物があげられ
る。
本発明の実施に好ましく用いられる原紙に有利に含有せ
しめられるサイズ剤としては、塩化アルミニウム、硫酸
パン土、ポリ塩化アルミニウム等の水溶性アルミニウム
塩でパルプに定着される態様での脂肪酸金属塩あるいは
/および脂肪酸、水溶性アルミニウム塩を用いるか、あ
るいは用いないでパルプに定着される態様でのアルキル
ケテンダイマーあるいはアルキルケテンダイマーとエポ
キシ化高級脂肪酸アミドとの組み合わせサイズ剤等をあ
げることができる。脂肪酸金属塩あるいは/および脂肪
酸としてはその炭素数が12〜22のものか好ましく、
その添加量は対パルプの絶乾型1;【当り0. 5〜4
.0重量%の範囲か好ましい。
また、必要に応じて添加される水溶性アルミニウム塩の
添加量はサイズ剤に対して固形重量基準で■/20〜4
/1の範囲が、特に1/10〜1/1の範囲が好ましい
。また、アルキルケテンダイマーとしては、アルキル基
の炭素数が8〜30、好ましくは12〜18のものがよ
い。アルキルケテンダイマーは通常、その乳化物として
市販されており、具体例としては、デイックバーキュレ
ス(掬製のアコ−ペル360XCなどがある。その添加
量としてはアルキルケテンダイマー分として対パルプ絶
乾重量当り0. 2〜4. 0重量%の範囲が好ましい
本発明の実施に好ましく用いられる原紙に紙料スラリー
調製時に有利に含有せしめられる高分子化合物として陽
イオン性湿潤紙力増強剤、カチオン性、アニオン性ある
いは両性紙力増強剤があげられる。陽イオン性湿潤紙力
増強剤としては、ポリアミンポリアミドエピクロルヒド
リン樹脂が好ましく、その添加量はパルプ乾燥重量に対
して、0.05〜4.0重量%の範囲が、特に0.15
〜1.5重量%の範囲が好ましい。その具体例としては
、デイック・バーキュレス(巾製のカイメン557H,
カイメン5−25、エビノックスP130などがある。
また、カチオン性、アニオン性あるいは両性紙力増強剤
としては、特公昭60−17103号に記載もしくは例
示のカチオン化澱粉、特願昭62−49699号に記載
もしくは例示のカチオン性ポリビニルアルコール、特開
昭57−1.85432号、特開昭57−197539
号に記載もしくは例示のカチオン性ポリアクリルアミド
、特公昭62−23119号、特公昭62−31118
号に記載もしくは例示のアニオン性ポリアクリルアミド
、特公昭61−37613号、特開昭59−31949
号に記載もしくは例示の両性ポリアクリルアミド、特開
昭59−125731号に記載もしくは例示の植物性ガ
ラクトマンナンなどをあげることができる。それらの添
加量はパルプ乾燥重罪に対して、0.05〜8重量%の
範囲が、特に0.15〜4重n%の範囲か好ましい。
また、本発明の実施に好ましく用いられる原紙中には、
紙料スラリー調製時に各種の添加剤を含有せしめること
ができる。填料として、クレーカオリン、炭酸カルシウ
ム、硫酸バリウム、ケイ酸マグネシウム、酸化チタンな
ど、pH調節剤として、苛性ソーダ、炭酸ソーダなど、
着色顔料、着色染料、蛍光増白剤として、特開昭54−
↓47033号、特願昭62−37555号、特願昭6
3−96516号に記載もしくは例示のものなどを適宜
組み合わせて含有せしめることができる。
本発明の実施に好ましく用いられる原紙中には、各種の
水溶性ポリマー、帯電防止剤、添加剤をスプレーあるい
はタブサイズプレスによって含有せしめることができる
。水溶性ポリマーとして、特願昭63−96516号に
記載もしくは例示の澱粉系ポリマー、ポリビニルアルコ
ール系ポリマーゼラチン系ポリマー、ポリアクリルアミ
ド系ポリマー、セルローズ系ポリマーなと、帯電防止剤
として、特願昭63−96516号に記載もしくは例示
の塩化ナトリウム、塩化カリウム等のアルカリ金属塩、
塩化カルシウム、塩化バリウム等のアルカリ土類金属塩
、コロイド状シリカ等のコロイド状金属酸化物、特開昭
58−82242号に記載もしくは例示の有機帯電防止
剤など、ラテックス、エマルジョン類として、石油樹脂
エマルジョン、スチレン−アクリル酸−アクリル酸エス
テル共重合体、スチレン−アクリル酸−ブタジェン共重
合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、スチレン−マイ
レン酸−アクリル酸エステル共重合体等のラテックス、
顔料として、クレー、カオリン、タルク、硫酸バリウム
、酸化チタンなど、pH調節剤として、塩酸、リン酸、
クエン酸、苛性ソーダ、炭酸ソーダなど、そのほか前記
した着色顔料、着色染料、蛍光増白剤なとの添加剤を適
宜組み合わせて含有せしめるのが有利である。
本発明の実施に好ましく用いられる原紙の抄造には、長
網抄紙機、丸網抄紙機など通常用いられる抄紙機が用い
られるが、特開昭58−37642号、特開昭61−2
60240号、特開昭61−284762号に記載もし
くは例示しであるような適切な抄紙方法を採用するのが
有利である。
また、原紙の厚味に関しては特に制限はないが、原紙を
抄造後、特開昭58−37642号、特開昭60−12
6397号に記載もしくは例示しであるように原紙をカ
レンダー処理したものが好ましく、その坪量は40g/
rrf〜250g/rrfのものが好ましい。
本発明における写真用支持体には帯電防止、カール防止
等のために、各種のバックコート層を塗設することがで
きる。また、バックコート層には、特公昭52−180
20号、特公昭57−9059号、特公昭57−539
40号、特公昭58−56859号、特開昭59−21
4849号、特開昭58−184144号等に記載もし
くは例示の無機帯電防止剤、有機帯電防止剤、親水性バ
インダー、ラテックス、硬化剤、顔料、界面活性剤等を
適宜組み合わせて含有せしめることができる。
本発明における写真用支持体は、各種の写真構成層が塗
設されてカラー写真印画紙用、白黒写真印画紙用、写植
印画紙用、複写印画紙用、反転写真材料用、銀塩拡散転
写法ネガ及びポジ用、印刷材料相等各種の用途に用いる
ことができる。例えば、塩化銀、臭化銀、塩臭化銀、沃
臭化銀、塩沃臭化銀乳剤層を設けることができる。ハロ
ゲン化銀写真乳剤層にカラーカプラーを含有せしめて、
多局ハロゲン化銀カラー写真構成層を設けることができ
る。また、物理現像核を含有せしめて、銀塩拡散転写受
像層を設けることができる。それらの写真構成層の結合
剤としては、通常のゼラチンの他に、ポリビニルピロリ
ドン、ポリビニルアルコール、多糖類の硫酸エステル化
合物などの親水性高分子物質を用いることができる。ま
た、上記の写真構成層には各種の添加剤を含有せしめる
ことができる。例えば、増感色素として、シアニン色素
、メロシアニン色素など、化学増感剤として、水溶性食
代合物、イオウ化合物など、カブリ防止剤もしくは安定
剤として、ヒドロキシ−トリアゾロピリミジン化合物、
メルカプト−複素環化合物など、硬膜剤としてホルマリ
ン、ビニルスルフォン化合物、アジリジン化合物など、
塗布助剤として、ベンゼンスルフォン酸塩、スルホコハ
ク酸エステル塩など、汚染防止剤として、ジアルキルノ
\イドロキノン化合物など、そのほか蛍光増白剤、鮮鋭
度向上色素、帯電防止剤、pH調節剤、カブらせ剤、更
にハロゲン化銀の生成・分散時に水溶性イリジウム、水
溶性ロジウム化合物などを適宜組み合わせて含有せしめ
ることができる。
本発明に係るハロゲン化銀写真材料は、その写真材料に
合わせて「写真感光材料と取扱法」 (共立出版、宮本
五部著、写真技術講座2)に記載されているような露光
、現像、停止、定着、漂白、安定などのような処理が行
われるが、特に発色現像後−浴漂白定着処理を行う多層
ハロゲン化銀カラー写真材料は、CD−m、CD−IV
 C以上の2種の化合物はコダック社商品名)、ドロキ
シクロム(メイアンドベーカー社商品名)などいかなる
生薬のカラー現像液でも処理することができる。
かかる生薬を含む現像液にベンジルアルコール、タリウ
ム塩、フェニドンなどの現像促進剤を含有させてもよい
、また、ベンジルアルコールを実質的に含まない現像液
で処理することもできる。また、有用な一浴漂白定着液
アミノポリカルボン酸の金属塩(例えば、エチレンジア
ミン四酢酸、プロピレンジアミン四酢酸などの第2鉄錯
塩など)溶液であり、定着剤としては、チオ硫酸ソーダ
、チオ硫酸アンモニウムなどが有用である。かかる一浴
漂白定着液には種々の添加剤を含有させることができる
。例えば、脱銀促進剤(例えば、米国↑、!許第3,5
11,979号に記載のメルカプトカルボン酸、ベルギ
ー特許第682,426号に記載のメルカプト−複素環
化合物など)、汚染防止剤、pH調節剤ないしはpH緩
衝剤、硬膜剤(II/llえば、硫酸マグネシウム、硫
酸アルミニウム、カリ明ばんなと)、界面活性剤などの
種々の化合物を組み合わせて含有させることができる。
また、かかる−浴漂白定着液は種々のpHで使用され得
るが有用なp H領域はpH6,0〜8.0である。
〔実施例〕
次に本発明を更に具体的に説明するために、実施例を述
べる。
実施例に 酸化チタン当りAl2O3の形で計算して0゜75重重
爪の含水酸化アルミニウムで粒子表面が処理された、懸
濁液電気型導度が45μ?J/cII+である、ハンマ
ーミルて衝撃粉砕後スチームミルで微粉砕された、かつ
電子顕微鏡による個数平均径が0.↓25μmである硫
酸法ルチル型二酸化チタン顔料のマスターバッチを下記
の如く調整した。
オートクレーブ法低密度ポリエチレン(密度0゜919
 g/cm3、MFR4g/l 0分)50重量部、上
記の二酸化チタン顔料50重量部およびステアリン酸亜
鉛2.5重量部をバンバリーミキサ−を用いて150℃
でよく混練し、二酸化チタン顔料のマスターバッチを調
製した。
また、上記の二酸化チタン顔料マスターバッチの調製に
用いたのと同じ低密度ポリエチレン50重量部、上記の
二酸化チタン顔料、群青(第−化成工業株式会社製、#
2000)1..25重量部およびステアリン酸亜鉛2
.5重量部をバンバリーミキサ−を用いて150℃でよ
く混練し、群青を含む二酸化チタン顔料マスターバッチ
を調製した。
更に、明細書の本文中に記載の蛍光剤[:IX]0゜2
88重量部とステアリン酸亜鉛0428重量部とを予め
よく混合し、その混合物と上記の二酸化チタン顔料マス
ターバッチの調製に用いたのと同じ低密度ポリエチレン
40重量部とをラボプラストミルを用いて1−35°C
でよく混練し、蛍光剤マスターバッチを調製した。
一方、広葉樹漂白クラフトパルプ50重量部と針葉樹漂
白サルファイドパルプ50重量部の混合紙料をカナデイ
アン・スタンダード・フリーネス310m1に叩解し、
更にパルプ100重量部に対して、カチオン化澱粉3重
量部、アニオン化ポリアクリルアミド0. 2重量部、
アルキルケテンダイマー乳化物(ケテンダイマー分とし
て)0.4重は部、ポリアミノポリアミドエピクロルヒ
ドリン樹脂0. 4重量部を添加し、坪m160g/r
rrの紙を製造した。得られた湿紙を110℃で乾燥し
、引き続きカルボキシ変性ポリビニルアルコール3重罪
部、蛍光増白剤0.05重量部、青色染料0.002重
量部、クエン酸0. 2重量部及び水97重爪部から成
る含浸波を25 g / rd含浸させ、110℃の熱
風で乾燥し、更に線圧90kg/国でスーパーカレンダ
ー処理した後、その両面をコロナ放電処理して、樹脂被
覆紙型写真用支持体の基紙を製造した。
次に基紙の裏面に高密度ポリエチレン(密度0゜960
 glon” 、MF R= 5 g/ 10分と低密
度ポリエチレン(密度0. 923 g/cu+3、M
F R=5g/10分)の1:1混合物を樹脂温330
℃で溶融押出し塗布機を用いて30μの厚さにコーティ
ングした。次いで基紙の表面に前記した二酸化チタン顔
料のマスターバッチ22重重部、群青を含む二酸化チタ
ン顔料のマスターバッチ8重量部、蛍光剤マスターバッ
チ3重量部および希釈樹脂として高密度ポリエチレン(
密度0.970g/an3、MF R7g/ 10分)
15重は部と密度が0.918g/rrf〜0.919
g/rr?で、Ml” Rが第1表に記載の値であるオ
ートクレーブ法低密度ポリエチレンまたはチューブラ法
低密度ポリエチレンの52重量部から成る樹脂組成物を
樹脂温330℃で30μの厚さに溶融押出コーテイング
し、本発明および本発明外のポリエチレン樹脂被覆紙型
写真用支持体をそれぞれ製造した。その際、二酸化チタ
ン顔料を含むポリエチレンの表面は、全く平坦なグロッ
シー面に、裏のポリエチレンの面質は紙の如きマット面
に加工した。
その際、ダイリップ汚れは以下の様にして測定した。
押出口径65mmのスクリュー式押出機と750mm幅
のTダイを有する溶融押出機を用いて、溶融温度320
℃、スクリュー回転数1100rpで二酸化チタン顔料
を含むポリオレフィン樹脂組成物を2時間溶融押出した
後に、グイリップに発生した汚れの本数を計数して測定
した。
また、写真用支持体を製造する際のネックインの大きさ
を加工性に及ぼす影響の点から視覚的に判定し、加工性
に及ぼすネックインの程度として表示した。評価基準と
しては、加工性の点でネックインが問題にならない程度
→○、加工性の点でネックインが問題になる時がある程
度−01加工性の点でネックインがやや問題になる程度
→△、加工性の点でネックインが問題となる程度→×、
である。
上記の樹脂被覆紙型写真用支持体を有するカラー写真印
画紙を製造した。まず、写真用支持体の裏面にコロナ放
電処理後乾燥重量成分としてコロイダルシリカ:スチレ
ンアクリル系ラテックス=l:1の組成から成るバック
コート層を0.4g/rr?′塗設した。次いで写真用
支持体の二酸化チタン顔料を含む表側の樹脂面にコロナ
放電処理後黄色発色カプラーを含む青感乳剤層、色混り
防止剤を含む中間層、マゼンタ発色カプラーを含む緑感
乳剤層、紫外線吸収剤を含む紫外線吸収層、シアン発色
カプラーを含む赤感乳剤層及び保護層を設けてカラー印
画紙を得た。各色感乳剤層は哨酸銀で0.6g/rrf
に相当する塩臭化銀を含み、更にハロゲン化銀の生成、
分散及び成膜に必要なゼラチンの他、適量のカブリ防止
剤、増感色素、塗布助剤、硬膜剤、増粘剤及び適量のフ
ィルター染料等を含む。
得られた写真印画紙に解像力チャートを密着し、緑色光
で露光し、カラー現像処理してテストシートを得た。こ
のテストシートをマイクロデンシトメーターで測定し、
常法に従ってパーソナルコンピューターで計算してマゼ
ンタ層の画像の釘鋭度としてCT F (Contra
st Transle+ Function ; :1
ントラスト伝達函数)を求め、樹脂被覆紙型写真用支持
体のプリント画像の鮮鋭度を判定した。なお、CTFは
その数値が大きい程、プリント画像の鼾鋭度か高い事を
示している。
得られたれ結果を第1表に示す。
(以下余白) 第1表かられかるように、チューブラ法低密度ポリエチ
レン樹脂を用いた本発明の写真用支持体(試料N118
〜Nα14)は、オートクレーブ法低密度ポリエチレン
樹脂を用いた本発明外の写真用支持体(試料Nα1〜N
α7)に比して、その製造時にダイリツプ汚れの生成が
かなり低く、それ数面質の良好な、優れた写真用支持体
であることがわかる。
また、チューブラ法低密度ポリエチレン樹脂のMFRと
しては、MFRが4.0g/10分より小さい場合(試
料Nα8)には、ダイリップ汚れの発生が多い傾向にあ
り、一方VFRが15g/’10分より大きい場合(試
料N11l 4)には、加工性に及ぼすネックインの程
度が大きくて問題であり、好ましくは、MFRが4.0
g/10分〜15g/10分の範囲(試料NcL9〜試
料磁13)であることがわかる。
実施例2 実施例1の各マスターバッチ用低密度ポリエチレン樹脂
の代りに、密度が0.918g/(1)3〜0、 91
9 g/an3で、MFRが第2表ニ記載ノ値であるチ
ューブラ法低密度ポリエチレン樹脂またはオートクレー
ブ法低密度ポリエチレン樹脂を用い、かつ実施例1の希
釈樹脂用低密度ポリエチレン樹脂の代りに、密度0. 
919 g/c+n3、MFR4,1g/10分のオー
トクレーブ法低密度ポリエチレン樹脂を用いる以外は実
施例上と同様に実施した。
得られた結果を第2表に示す。
(以下余白) 第2表かられかるように、チZ−ブラ法低密度ポリエチ
レン樹脂を用いた本発明の写真用支持体(試料Nα22
〜Nα28)は、オートクレーブ法低密度ポリエチレン
樹脂を用いた本発明外の写真用支持体(試料N11L1
5〜N(121)に比して、その製造時にダイリップ汚
れの生成がかなり低く、それ数面質の良好な、なおかつ
プリント画像の群鋭度の高い、優れた写真用支持体であ
ることがわかる。
実施例3 マスターバッチ用低密度ポリ′エチレン樹脂として、実
施例2の試料Nα25で用いたマスターバッチ用低密度
ポリエチレン樹脂中に、酸化時+1剤としてテトラキス
〔メチレン(3,5−ジーtentブチルー4−ヒドロ
キシ−ヒドロシンナメート)〕メタンを第3表に記載の
添加量になるように予め配合されたものを用いる以外は
、実施例2の試料Nα25と同様に実施した。
得られた結果を第3表に示す。
第3表 (注4)表側の樹脂組成物に対する添加ffi(ppm
)として表示している。
(注5)第1表と同意義である。
第3表から理解されるように、本発明の好ましい実施態
様として、本発明における二酸化チタン顔料とチューブ
ラ法低密度ポリエチレンを少なくとも含むポリオレフィ
ン樹脂層中に、酸化防止剤を適宜含有せしめることによ
り、ダイリップ汚れの生成がよく防止されることがわか
る。その添加17にとしては、樹脂層に対して5〜15
00pHmの範囲が有用であり、好ましくは10〜1.
000 Hmの範囲であり、特に好ましくは20〜5.
ooppmの範囲であることがわかる。このように樹脂
層中に酸化防止剤を適宜含有せしめた本発明における写
真用支持体は、その製造時にタイリップ汚れの生成が極
めて少なく、それ数面質の良好なかつプリント画像の鮮
鋭度が高い、優れた写真用支持体であることかよくわか
る。
実施例4 実施例3て用いた酸化防止剤テトラキス〔メチレン(3
,5−ジー1eft−ブチル−4−ヒドロキシ−ヒドロ
シンナメート)〕 メタンの代りに、オクタデジタル−
3,5−ジー(e「(−ブチル−4−ヒドロキシーヒド
ロシンナメー)、2.2=2′−トリス〔3,5−ジー
terl−ブチルー4−ヒドロキシフェニル)プロピオ
ニルオキシ〕エチルイソシアヌレートまたは1,3.5
−トリス(4−1crt−ブチル−3−ヒドロキシ−2
,6−シメチルベンジル)イソシアヌレートを用いる以
外は実施例3と同様に実施し、実施例3と同様の結果を
得た。
〔発明の効果〕
本発明により、写真用支持体の製造時にグイリップ汚れ
の生成が少なく、それ数面質の良好な、かつプリント画
像の鮮鋭度が高い、優れた樹脂被覆紙型写真用支持体を
提供出来る。

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)紙、合成紙又はフィルム基体の少なくとも一方の
    面に、少なくとも二酸化チタン顔料とチューブラ法低密
    度ポリエチレン樹脂とを含むポリオレフィン樹脂層を有
    する写真用支持体。
  2. (2)チューブラ法低密度ポリエチレン樹脂がメルトフ
    ローレート4g/10分〜15g/10分のものである
    請求項1記載の写真用支持体。
  3. (3)樹脂層が着色顔料、着色染料または蛍光剤を含む
    ものである請求項1または2記載の写真用支持体。
  4. (4)二酸化チタン顔料の含有量が、樹脂層に対して9
    重量%〜30重量%である請求項1、2または3記載の
    写真用支持体。
  5. (5)樹脂層が酸化防止剤を含むものである請求項1、
    2、3または4記載の写真用支持体。
  6. (6)酸化防止剤がヒンダードフェノール系酸化防止剤
    である請求項5記載の写真用支持体。
  7. (7)酸化防止剤の含有量が、10ppm〜1000p
    pmである請求項5または6記載の写真用支持体。
  8. (8)紙、合成紙またはフィルム基体の少なくとも一方
    の面に、少なくとも二酸化チタン顔料とチューブラ法低
    密度ポリエチレン樹脂とから成るマスターバッチあるい
    はコンパウンドを少なくとも含むポリオレフィン樹脂層
    を有する写真用支持体。
  9. (9)チューブラ法低密度ポリエチレン樹脂がメルトフ
    ローレート4g/10分〜15g/10分のものである
    請求項8記載の写真用支持体。
  10. (10)樹脂層が着色顔料、着色染料または蛍光剤を含
    むものである請求項8または9記載の写真用支持体。
  11. (11)二酸化チタン顔料の含有量が、樹脂層に対して
    9重量%〜30重量%である請求項8、9または10記
    載の写真用支持体。
  12. (12)樹脂層が酸化防止剤を含むものである請求項8
    、9、10または11記載の写真用支持体。
  13. (13)酸化防止剤がヒンダードフェノール系酸化防止
    剤である請求項12記載の写真用支持体。
  14. (14)酸化防止剤の含有量が、10ppm〜1000
    ppmである請求項12または13記載の写真用支持体
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH08146556A (ja) * 1994-11-17 1996-06-07 Mitsubishi Paper Mills Ltd 画像材料用支持体

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