JPH0343640Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 本考案は産業用ロボツト、工作機械、自動販売
機、その他諸々の機械装置に適用する触覚スイツ
チに関する。

〈考案の概要〉 本考案は、筒状ベース中に圧入固定されるスイ
ツチ台を、ベース内孔に合せて丸軸状となし、軸
中心から偏れかつ軸方向に沿い分割された本体と
蓋体にて構成し、本体に対し、上端に内向きに屈
曲した接点部を有す一対の端子、両端子間に配設
して上端が接点部に附勢された常閉接点をなすコ
イルバネ、プランジヤー作動軸にコイルバネを押
下する作動突部を配設してスイツチ機構を構成
し、蓋体を一体結合することにより、触覚スイツ
チの超細軸化、小型化を実現し、且つスイツチ動
作の応答性、安定性の向上をはかるものである。

〈従来の技術〉 従来この種触覚スイツチは、ワークを検出する
アクチユエータをプランジヤーを介してスイツチ
機構に連撃してなる。該スイツチ機構は、平行す
る一対の固定端子の上端を互いに外向に屈曲し、
更に先端を上方に屈曲して対向する接点部を形成
し、両接点部間に板バネ状の可動端子をアーチ形
に配設し、常閉接点のスイツチとなしている。と
ころが、かかるスイツチ機構では、平行する固定
端子の接点部に対し可動端子をアーチ形に配設す
る関係上、スイツチの軸径が増大し、これが触覚
スイツチを細軸化、小型化できない一因をなして
いた。

〈考案の目的〉 本考案は、簡単な構成によつて触覚スイツチの
細軸化、小型化を実現すると共に、スイツチ動作
の応答性、安定性を向上することを目的とする。

〈考案の構成および効果〉 上記の目的を達成するため、本考案では、筒状
ベースに圧入固定されるスイツチ台を丸軸状とな
し、軸中心から偏れ且つ軸方向に沿い分割した本
体と蓋体にて構成し、本体に対し、上端に内向き
に屈曲した接点部を有す一対の端子、および両端
子間に、上端を両接点部に附勢して常閉接点をな
すコイルバネ、およびプランジヤー作動軸にコイ
ルバネを押下する作動突部を設けてスイツチ機構
を構成し、蓋体を結合してなる。上記の構成によ
ると、本考案では、常閉接点をなすコイルバネを
平行する一対の端子間に配設するため、コイル径
の設定によつて触覚スイツチの軸径を一段と細軸
となし得る。しかも、コイルバネはプランジヤー
の軸中心線上に位置しているため、スイツチ動作
の応答性、特性の安定化を向上し得る等の効果を
奏する。

〈実施例の説明〉 図示例の触覚スイツチは、これを機械装置に取
付け固定する筒状ベース１と、スイツチ機構３が
内蔵され、前記筒状ベース１中へ圧入固定したス
イツチ台２と、筒状ベース１中へスライド可能に
配備されスイツチ機構３を作動するプランジヤー
４と、プランジヤー４とスイツチ台２との間に介
装されたプランジヤー４の復帰バネ５と、筒状ベ
ース１の先端部に連繋配備され、ワークに接触し
て傾動或いは軸方向に移動したとき前記プランジ
ヤー４を作動するアクチユエータ６とからなる。
前記筒状ベース１は、外周面の対向部分に平坦面
１１および両平坦面１１間の軸周面にネジ溝１２
を形成して締付ナツト１３を螺合すると共に、ベ
ース１内孔には、その上端部に円錐フランジ１４
を突出形成し、内孔の上部にプランジヤー室１
５、その下部にスイツチ装填部１６を形成し、ス
イツチ台２を圧入固定している。スイツチ台２は
ベース内孔に圧入し得る外径の丸軸状をなし、軸
中心から偏れかつ軸方向に沿い分割した本体２ａ
と蓋体２ｂとを一体結合してなり、該スイツチ台
２に本考案の特徴をなすスイツチ機構３を構成す
る。

スイツチ機構３は、上端に内向きに屈曲した接
点部３２を有す一対の端子３１，３１を前記本体
２ａの係合部に平行して係合し、両端子３１，３
１間に常閉接点をなすコイルバネ３４を係合して
上端を両接点部３２に附勢すると共に、本体２ａ
上壁の係合溝よりコイルバネ３４の内孔に挿入し
たプランジヤー作動軸４１にコイルバネ３４の上
端を押下する作動突部４２を設けてなり、前記両
接点部３２には、それぞれ下面に突出した複数条
の接点突条３３を設けて接圧力を突条部分に集中
させ、接点の接触性を向上させると共に、両端子
３１，３１には、ケーブル３５のリード線３６を
接続し、該リード線３６部分はエポキシ樹脂３７
にてモールドされている。プランジヤー４は合成
樹脂材の成形体であつて、筒状ベース１の内孔に
適合する摺動軸部４０の下部にスイツチ台２の係
合溝よりコイルバネ３４の内孔に達する作動軸４
１が設けられ、該作動軸４１の両側面に、スイツ
チ機構３の作動部をなす作動突部４２を備えてお
り、該プランジヤー４は、摺動軸部４０の下面と
スイツチ台２上面との間に復帰バネ５を介装して
上昇附勢され、作動突部４２をスイツチ解放位置
に保持している。

アクチユエータ６は、筒状ベース１の上端に傾
動自在に支持された取付軸６１に任意形状のワー
ク検出子６５を取付けて構成される。前記取付軸
６１の下部には、ベースの円錐フランジ１４に対
応した円錐部６３および下面に平坦部６４を有す
支持部６２を一体に形成し、該支持部６２はプラ
ンジヤー４の支承面４３とベース１の円錐フラン
ジ１４との間に係合され、復帰バネ５によりプラ
ンジヤー４を介して円錐フランジ１４に附勢され
ている。ベース１とワーク検出子６５との間に
は、ゴム製筒材を以つてなす弾性シール材７を嵌
装している。該シール材７は、筒壁を軸方向に凹
凸屈曲を形成した筒体７１の上下筒開口部に、内
向き突出した鍔部７２，７３を設け、一方、ワー
ク検出子６５の下部、ベース１の上部に一周する
係合溝６６，１７を形成して、前記筒体１両端の
鍔部７２，７３をそれぞれ資材の弾性により緊密
係合し、取付軸６１を含むベース１の上端部をシ
ールしている。

然して、常時は、アクチユエータ６は復帰バネ
５およびシール材７の弾力に附勢され、プランジ
ヤー４の作動突部４２はスイツチ機構３において
常閉接点をなすコイルバネ３４から離れており、
このとき、コイルバネ３４は各接点部３２の複数
の接点突条３３に接触し、安定した接圧が得られ
ている。

今、検出子６５がワークに接触し、アクチユエ
ータ６がベース１の中心軸線に対し傾動すると
き、アクチユエータ６下部の錐状支持部６２はベ
ース１の錐状フランジ１４に対し傾斜側が小径
部、反対側が大径部に変位し、このとき、小径側
に対応した平坦面６４は傾きに応じて下降し、プ
ランジヤー支承面４３に対し位置ずれしつつプラ
ンジヤー４を下降する。アクチユエータ６の傾き
が所定値に達したとき、プランジヤー４に突設し
た突部４２は対応する常閉接点をなすコイルバネ
３４を押下して両端子３１，３１の接点部３１間
を解放し、両端子３１，３１間にワーク検知の電
気信号を出力する。

また、アクチユエータ６に軸方向の入力が働い
たとき、錐状支持部６２はプランジヤー支承面４
３を直接押下し、プランジヤー４の下降によりコ
イルバネ３４が両接点部から離間し、前述同様、
両端子３１，３１間に電気信号を出力する。

尚、アクチユエータ７がワークから離れた場
合、コイルバネ３４および復帰バネ５、シール材
７の復元力がプランジヤー４およびアクチユエー
タを原状に復帰させると共に、コイルバネ３４は
再び対応する両接点部３２の複数の接点突条３３
に接圧し、次のスイツチ動作に待機する。

本考案は上記の如く、触覚スイツチの主体をな
す筒状ベース１中へ圧入固定されるスイツチ台２
を、ベース内孔に合せて丸軸状となし、軸中心か
ら偏れ且つ軸方向に沿い分割した本体２ａと蓋体
２ｂにて構成し、本体２ａ側にスイツチ機構３を
構成する各部品およびプランジヤーの作動軸４１
を係合し、蓋体２ｂ側に各係合溝の開口を塞ぎス
イツチ部品を保持したから、組立ての作業性がよ
く高精度なスイツチが得られる。又、特に本案
は、スイツチ機構３を、上端に内向きに屈曲した
接点部３２を有す一対の端子３１，３１と、両端
子３１，３１間に配備され上端を両接点部３２に
附勢した常閉接点をなすコイルバネ３４と、プラ
ンジヤー作動軸４１に突設されコイルバネ３４を
押下する作動突部４２にて構成したから、特に一
対の端子３１，３１の間隔を狭め且つ巻径の小さ
いコイルバネ３４を用いることにより、触覚スイ
ツチを大幅に細軸化できる。しかも、常閉接点を
なすコイルバネ３４とプランジヤー４が同軸上の
ため、スイツチ動作の応答性がよく且つ動作特性
が安定する等、実用上の効果を有す。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に係る触覚スイツチの縦断面
図、第２図は分解斜視図、第３図は常閉接点部分
の平面図、第４図は第３図の側面図、第５図は固
定端子の正面図、第６図は第５図の側面図であ
る。 １……筒状ベース、２……スイツチ台、２ａ…
…本体、２ｂ……蓋体、３……スイツチ機構、３
１……端子、３２……接点部、３３……接点突
条、３４……バネ、４……プランジヤー、４１…
…作動軸、４２……突部、５……復帰バネ、６…
…アクチユエータ。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 １ 筒状ベースと、該ベースの上端開口部に配備
   されワークを検出するアクチユエータと、ベー
   ス中へ装填されアクチユエータのワーク検出動
   作にて上下動するプランジヤーと、ベース中へ
   圧入固定され、内部にプランジヤーの上下動に
   て開閉動作するスイツチ機構を内蔵したスイツ
   チ台とを具備した触覚スイツチにおいて、前記
   スイツチ台は、ベース内孔に圧入し得る外径の
   丸軸状をなし、軸中心から偏れかつ軸方向に沿
   い分割した本体と蓋体とから構成し、本体に
   は、互いに平行し上端に内向きに屈曲した接点
   部を有す一対の固定端子と両端子間に配設され
   上端を両接点部に附勢して常閉接点を構成する
   コイルバネと、コイルバネの内孔に挿入したプ
   ランジヤー作動軸に突設されコイルバネを押下
   する作動突部とからなるスイツチ機構を設け、
   蓋体を一体結合して成る触覚スイツチ。 ２ 各固定端子の接点部には、それぞれ複数条の
   接点突条が形成されている実用新案登録請求の
   範囲第１項記載の触覚スイツチ。