JPH0343641Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 本考案は産業用ロボツト、工作機械、自動販売
機、その他諸々の機械装置に適用する触覚スイツ
チに関する。

〈考案の概要〉 本考案は筒状ベースの先端にワークを検出する
傾動可能なアクチユエータ、内部にアクチユエー
タの傾動々作を直線運動に変える上下動可能なプ
ランジヤ、および、プランジヤの下側に、プラン
ジヤにて作動するスイツチ機構を内蔵した触覚ス
イツチにおいて、筒状ベースの内孔上端に円錐テ
ーパ面、アクチユエータ取付軸の支持部に円錐テ
ーパ部、円錐テーパ部の下面に平坦面を形成し、
該平坦面をプランジヤ上面に支持してテーパ部を
テーパ面に接合付勢することにより、アクチユエ
ータ傾動時の取付軸とベースとの間に生じる摩擦
抵抗およびアクチユエータ取付軸とプランジヤと
の摺擦変位量を減少させ、スイツチ動作特性の安
定性、応答性を向上したものである。

〈従来の技術〉 出願人は、この種触覚スイツチの細軸化、動作
の安定化をはかるべく、筒状ベースの上端にワー
クを検出するアクチユエータを傾動自在に配備
し、内部に、アクチユエータの動作にて上下動す
るプランジヤ、およびプランジヤにて作動するス
イツチ機構を配備した触覚スイツチを開発した。
かかる触覚スイツチは、スイツチ機構の常閉接点
にコイルバネを用いたため、一対の端子間隔を狭
め、触覚スイツチの細軸化は達成できるが、アク
チユエータ取付軸と筒状ベースの支持構造とし
て、第４図に示す如く、アクチユエータ取付軸の
下動に軸径を拡大した鍔部、筒状ベースの上開口
に鍔部の上周面と接合するフラツトな支持面を形
成し、プランジヤの上昇により接合状態を保持し
ている。かかる支持構造では、アクチエータ軸の
傾動支点とプランジヤに対する作用点との間隔に
より、アクチユエータ傾動時のプランジヤに対す
る作用点の摺動変位量が大きく、かかる摺動抵抗
がスイツチ動作特性のバラツキの一因をなしてい
ることが判つた。

〈考案の目的〉 本考案は、アクチユエータ取付軸とベースとの
間に簡単な構成を施こすことにより、アクチユエ
ータ傾動時のプランジヤとの摺動抵抗を減少さ
せ、プランジヤ動作の円滑性、至つてはスイツチ
動作特性の安定性を向上することを目的とする。

〈考案の構成および効果〉 上記の目的を達成するため、本考案では筒状ベ
ースには、筒径を上端に亘り縮少した円錐テーパ
面、アクチユエータ取付軸には、前記テーパ面に
適合する円錐テーパ部、円錐テーパ部の下面に平
坦面を形成し、該平坦面をプランジヤ上面に支持
して両テーパ面を接合してなる。

上記の構成によると、本考案ではベースに対す
るアクチユエータ取付軸の支点とプランジヤに対
する作用点との間隔および軸方向間の距離が縮小
し、以て、作用点のプランジヤに対する摺動変位
量が小となつて摺動抵抗が減少し、プランジヤ動
作の円滑性、スイツチ動作の応答性、安定性が向
上する所期の目的を達成した効果を奏する。

〈実施例の説明〉 図示例の触覚スイツチは、これを機器パネルに
取付け固定する筒状ベース１と、スイツチ機構３
が内蔵され筒状ベース中へ圧入したスイツチ台
と、筒状ベース中へスライド可能に配備されスイ
ツチ機構３を作動するプランジヤ４と、プランジ
ヤ４とスイツチ台２との間に介装されたプランジ
ヤの復帰バネ５と、筒状ベース１の先端部に連繋
配備され、ワークに接触して傾動或いは軸方向に
移動したとき前記プランジヤ４を作動するアクチ
ユエータ６とからなる。前記筒状ベース１は、外
周面の対向部分に平坦面１１および両平坦面１
１，１１間の軸周面にネジ溝１２を形成して締付
ナツト１３を螺合すると共に、ベース内孔にはそ
の上端部に円錐テーパ面１４を突出形成し、内孔
の上部にプランジヤ室、その下部にスイツチ装填
部を形成し、スイツチ台２を圧入している。スイ
ツチ台２は、ベース内孔に圧入し得る外径の丸軸
状をなし、軸中心から偏れかつ軸方向に沿い分割
した本体２ａと蓋体２ｂとを一体結合してなり、
該スイツチ台２にスイツチ機構３を内蔵してい
る。スイツチ機構３は、上端に内向きに屈曲した
接点部３２を有す一対の端子３１，３１を前記本
体２ａの係合部２１に平行して係合し、両端子３
１，３１間に常閉接点をなすコイルバネ３３を係
合して上端を両接点部３２に附勢すると共に、本
体上壁の係合溝２２よりコイルバネ３３の内孔に
挿入したプランジヤ作動軸４２にコイルバネ３３
の上端を押下する作動突部４３を設けてなり、該
端子３１の下部に導入ケーブル３４のリード線３
５を接続し、エポキシ樹脂その他のモールド樹脂
３６を充填している。

アクチユエータ６は、筒状ベース１の上端に傾
動自在に支持された取付軸６１と、該取付軸６１
に固定した任意形状のワーク検出子６５とからな
り、前記取付軸６１の下部にはベース１の円錐テ
ーパ面１４に対応した円錐テーパ部６３および下
面に平坦部６４を有す支持部６２を一体に形成
し、該支持部６２はプランジヤの支承面４４とベ
ースの円錐テーパ面１４との間に係合され、復帰
バネ５によりプランジヤ４を介して円錐テーパ面
１４に附勢されている。ベース１とワーク検出子
６５との間にはゴム製筒材を以てなす弾性シール
材７を嵌装している。

然して、常時は、プランジヤ４は支承面４４に
アクチユエータ取付軸６１の平坦部６４を支持
し、円錐テーパ部６３をベースのテーパ面１４に
接合している。

今、検出子６５がワークに接触し、アクチユエ
ータ６がベースの中心軸線に対し傾動するとき、
アクチユエータ取付軸６１の支持部６２はテーパ
部６３の大径部を支点ｐとして対向例が下降し、
このとき、プランジヤ４に対する作用点ｗは傾き
に応じて下降しつつ支承面４４に対し摺動変位
し、プランジヤ４を下降させ、常閉接点をなすコ
イルバネ３３を押下して、端子３１，３１間にワ
ーク検出の電気信号を出力する。尚、本案では、
第３図に示す如く、アクチユエータ取付軸６１と
ベース１との傾動支点ｐとプランジヤ作用点ｗと
の軸方向間の距離ｌ１が小さいため、アクチユエ
ータ軸６１の作用点ｗの変位量が小となり、耐摩
耗性が向上し、円滑動作を行なう。

また、アクチユエータ６に軸方向の入力が働い
たとき、錐状支持部６２はプランジヤー支承面４
４を直接押下し、プランジヤー４の下降によりコ
イルバネ３３を両接点部３２，３２から離間させ
て前述同様、両端子３１，３１間に電気信号を出
力する。

尚、アクチユエータ６がワークから離れた場
合、コイルバネ３３および復帰バネ５、シール材
７の復元力がプランジヤー４およびアクチユエー
タ６の原状復帰に作用する。

本考案は上記の如く、筒状ベースの内孔上端に
円錐テーパ面１４、アクチユエータ取付軸６１の
支持部６２に円錐テーパ部６３、円錐テーパ部６
３の下面に平坦面６４を形成し、該平坦面６４を
プランジヤ４上面に支持してテーパ面１４、テー
パ部６３を面接合の状態に保持したから、プラン
ジヤ４の昇降ストロークに対し、アクチユエータ
６の傾斜角を小さくでき、従つて、ワーク検知性
能が向上すると共に、特性のバラツキが解消し安
定性を向上する。また、アクチユエータ取付軸６
１の支持部６２は、テーパ部６３によつて鈍角θ
をなしているため、ベース１との摩耗が解消さ
れ、耐久性が向上する。

更に、アクチユエータ６の傾動時、テーパ面１
４とテーパ部６３の摺動が抑制されるため、軸の
ガタツキがなく、テーパ面１４に沿い滑らかな作
動が得られ、特性の安定性が向上する等、構成簡
易にして実用上の効果は顕著である。

【図面の簡単な説明】

第１図は本案触覚スイツチの縦断面図、第２図
は分解図、第３図は動作の説明図、第４図は従来
構造の説明図である。 １……筒状ベース、１４……テーパ面、２……
スイツチ台、３……スイツチ機構、４……プラン
ジヤ、６１……取付軸、６２……支持部、６３…
…テーパ部、６４……円坦部、６５……検出子。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 筒状ベースと、該ベースの上端開口部に配備さ
   れたワークを検出するアクチユエータと、ベース
   中に装填され、アクチユエータのワーク検出動作
   にて上下動するプランジヤと、プランジヤにて作
   動するスイツチ機構を具備した触覚スイツチにお
   いて、筒状ベースには、筒径を上端に亘り縮小し
   た円錐テーパ面を形成し、アクチユエータは、ワ
   ーク検出子を取付けた取付軸の下部に前記テーパ
   面に適合する円錐テーパ部、該円錐テーパ部の下
   面にプランジヤ上面に接合した平担面を形成して
   成る触覚スイツチ。