JPH0343386B2 - - Google Patents

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JPH0343386B2
JPH0343386B2 JP63003089A JP308988A JPH0343386B2 JP H0343386 B2 JPH0343386 B2 JP H0343386B2 JP 63003089 A JP63003089 A JP 63003089A JP 308988 A JP308988 A JP 308988A JP H0343386 B2 JPH0343386 B2 JP H0343386B2
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JP
Japan
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group
parts
meth
polymerizable monomers
polymerizable monomer
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JP63003089A
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JPH01183582A (ja
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Masuji Izumibayashi
Masatoshi Yoshida
Toshiaki Matsunaga
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Nippon Shokubai Co Ltd
Original Assignee
Nippon Shokubai Co Ltd
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Priority to US07/257,746 priority patent/US5087603A/en
Priority to EP88117123A priority patent/EP0320594B2/en
Priority to DE3888644T priority patent/DE3888644T3/de
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Priority to US07/708,368 priority patent/US5284900A/en
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Description

【発明の詳細な説明】
〔産業上の利用分野〕 本発明は、無機繊維の不織布、紙、綿あるいは
無機繊維束を製造する際に有用であり、接着性、
耐水性、耐久性に優れた無機繊維用バインダーに
関するものである。 〔従来の技術および発明が解決しようとする問題
点〕 ガラス繊維をはじめ鉱物繊維、セラミツク繊維
等の無機繊維の集束や不織布、紙、綿等の製造に
使用されるバインダーとしては、従来よりデンプ
ン、CMC、ポリビニルアルコールおよびそれら
の誘導体、アクリル系樹脂等が使用されている
(例えば特開昭56−78454号)。しかしながら、こ
れらのバインダーは接着性、耐水性、耐久性の各
性能の水準や各性能間のバランスの点で満足でき
るものではなく、より優れた無機繊維用バインダ
ーが待望されている。 本発明は、前記各性能の水準およびバランスが
共に優れ、従来のバインダーより広範囲の用途に
応用でき、しかも長期間の使用に耐える無機繊維
用バインダーを提供するものである。 〔問題点を解決するための手段および作用〕 本発明者らは、未端に長鎖のチオアルキル基を
有し、分子中にカルボキシル基を有する重合体を
乳化剤として用いて重合性単量体を乳化重合して
得られる水性樹脂分散液が前記の目標を達成しう
るものであることを見出し本発明を完成するに至
つたものである。 即ち本発明は、 一般式() (式中、R1は炭素数6〜18のアルキル基を示し、
R2、R3、R4、R5およびR6はそれぞれ独立して水
素、メチル基、カルボキシル基またはカルボキシ
メチル基あるいはそれらの塩を示し、Xは水素、
アンモニウム基、アミン塩基、アルカリ金属また
はアルカリ土類金属を示し、Yは重合性不飽和基
を有する炭化水素基を示し、Zはニトリル基また
は置換基を有してもよいフエニル基、アミド基ま
たはカルボン酸アルキルエステル基を示し、aは
1〜500、bは0または1〜100の整数であり、c
は0または1〜250の整数である。) で表わされる重合体及び/又はその塩からなる反
応性界面活性剤を乳化剤として、エポキシ基含有
重合性単量体類、アジリジニル基含有重合性単量
体類、オキサゾリン基含有重合性単量体類および
有機ケイ素基含有重合性単量体類から選ばれる少
なくとも1種の単量体を必須に含む重合性単量体
を水性媒体中で乳化重合して得られる水性樹脂分
散液を含有することを特徴とする無機繊維用バイ
ンダーに関するものである。 本発明において乳化剤として用いる反応性界面
活性剤はカルボキシル基を有する重合性単量体(A)
と必要によりその他の重合性単量体(B)をアルキル
メルカプタン存在下ラジカル重合して得られる重
合体或いは、更に必要に応じて該重合体とカルボ
キシル基との反応性を有する基を有する重合性単
量体(C)とを反応させて得られる生成物および/ま
たはその塩からなるものである。 カルボキシル基を有する重合性単量体(A)として
は(メタ)アクリル酸、クロトン酸、イタコン
酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸もしくは
マレイン酸もしくはフマル酸のモノエステル化物
及びこれらのアンモニウム塩、有機アミン塩、ア
ルカリ金属塩が挙げられ、これらの1種または2
種以上の混合物を使用することができる。重合性
単量体(A)の使用量は、反応性界面活性剤1分子中
に少なくとも1個のカルボキシル基が導入される
量であるが、好ましくは反応性界面活性剤の酸価
が200以上となるような範囲で使用するのが良い。 また、その他の重合性単量体(B)としてスチレ
ン、α−メチルスチレン、クロルスチレン、メチ
ルスチレン、クロルメチルスチレン、スチレンス
ルホン酸またはその塩などのスチレン誘導体;
(メタ)アクリルアミド、メチロール化(メタ)
アクリルアミド、炭素数1〜4個のアルコキシメ
チロール化(メタ)アクリルアミド、N,N−ジ
メチルアミノエチル(メタ)アクリルアミド、
N,N−ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリ
ルアミドなどのアミド基含有重合性単量体;炭素
数1〜18個のアルキル基を有する(メタ)アクリ
ル酸エステル、メタアクリル酸2−ヒドロキシエ
チル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシプロピル、
(メタ)アクリル酸−2−N,N−ジメチルアミ
ノエチル、(メタ)アクリル酸N,N−ジメチル
アミノプロピルなどの(メタ)アクリル酸エステ
ル誘導体類;(メタ)アクリロニトリルなどのニ
トリル基含有重合性単量体類などが挙げられ、こ
れらの1種または2種以上の混合物で使用するこ
とができる。 本発明において使用するアルキルメルカプタン
は炭素数が6〜18個のものであり、例えばn−ヘ
キシルメルカプタン、n−オクチルメルカプタ
ン、n−ドデシルメルカプタン、t−ドデシルメ
ルカプタン、セチルメルカプタン、ステアリルメ
ルカプタンなどが挙げられ、これらのうちから1
種または2種以上の混合物を使用することができ
る。 重合性単量体(A)或いは重合性単量体(A)と重合性
単量体(B)を重合する条件は特に限定されず、例え
ばアルキルメルカプタンと重合性単量体(A)及び必
要に応じて重合性単量体(B)を一般のラジカル重合
開始剤を用い、そのままあるいは必要に応じて溶
剤により希釈して重合することによつて得られる
が、この際、使用するラジカル重合開始剤はアル
キルメルカプタンの10分の1モル以下とするのが
好ましく、また、必要に応じて使用する溶剤は重
合性単量体(A)、(B)及びアルキルメルカプタンを溶
解しうるものであつて、かつこれらに対して不活
性であることが好ましい。 本発明於いては、重合性単量体(A)或いは重合性
単量体(A)に必要に応じて重合性単量体(B)を加えて
前記のようにして重合して得られる重合体及び/
又はその塩からなる反応性界面活性剤を乳化剤と
して使用し、好ましい結果を得ることができるが
該重合体及び/又はその塩に重合性単量体(C)を反
応させて重合性不飽和基を導入した重合体及び/
又はその塩からなる反応性界面活性剤を乳化剤と
して使用すると乳化剤と乳化重合によつて得られ
る重合体が一体化して耐水性や密着性のより優れ
た水性樹脂分散液が得られるのでより好ましい。 重合性単量体(C)は、重合性不飽和基とカルボキ
シル基と反応性を有する基とを含有する化合物で
例えば(メタ)アクリル酸グリシジル、アリルグ
リシジルエーテルのようなエポキシ基含有重合性
単量体類;2−イソプロペニル−2−オキサゾリ
ン、2−ビニル−2−オキサゾリンのようなオキ
サゾリン基含有重合性単量体類;メタアクリル酸
2−アジシジニルエチル、(メタ)アクリロイル
アジリジンのようなアジリジン基含有重合性単量
体類;(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、
(メタ)アクリル酸ヒドロキシプロピル、(メタ)
アリルアルコール、(メタ)アクリル酸とポリプ
ロピレングリコールもしくはポリエチレングリコ
ールとのモノエステル化物などのヒドロキシル基
含有重合性単量体類などが挙げられる。これらの
1種または2種以上の混合物で使用することがで
きる。重合性単量体(C)を使用する場合その使用量
は重合体1分子当り1〜100分子の範囲であり、
1〜10分子がより好ましい。ただし、重合性単量
体(B)としてヒドロキシル基含有重合性単量体を用
いた場合、重合性単量体(C)にはヒドロキシル基含
有重合性単量体を用いることはできない。 重合性単量体(A)或いは重合性単量体(A)と重合性
単量体(B)を重合して得られる重合体及び/又はそ
の塩と重合性単量体(C)の反応条件に特に制限はな
く、該重合体とカルボキシル基との反応性を有す
る基を含有する重合性単量体(C)をそのままあるい
は必要に応じて溶剤により希釈して、好ましくは
常温〜200℃、より好ましくは50〜150℃の温度条
件下で反応させればよく、また必要であれば適当
な触媒を使用してもよい。 このようにして得られた重合体は、更に塩基を
加えてカルボキシル基の解離度を高め水に対する
溶解性を向上させることができる。配合できうる
塩基としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウ
ム、水酸化カルシウムおよびアンモニアなどの無
機塩基;トリメチルアミン、トリエチルアミンな
どの有機塩基が挙げられ、これれのうちから1種
または2種以上の混合物で使用することができ
る。 このようにして得られる反応性界面活性剤の分
子量は好ましくは400〜10000、より好ましくは
400〜5000である。 本発明の無機繊維用バインダーに用いられる重
合性単量体は密着性や耐水性の優れた無機繊維用
バインダーを得るために例えば、(メタ)アクリ
ル酸グリシジル、(メタ)アクリル酸2−メチル
グリシジル、アリルグリシジルエーテルなどのエ
ポキシ基含有重合性単量体類;(メタ)アクリロ
イルアジリジン、(メタ)アクリル酸2−アジリ
ジニルエチレなどのアジリジニル基含有重合性単
量体類;2−イソプロペニル−2−オキサゾリ
ン、2−ビニル−2−オキサゾリンなどのオキサ
ゾリン基含有重合性単量体類;有機珪素単量体と
しては、ビニルトリメトキシシラン、γ−(メタ)
アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、アリ
ルトリトリエトキシシラン、トリメトキシシリル
プロピルアリルアミンなどの分子内に重合性不飽
和基と珪素原子に直結する加水分解性基を有する
有機ケイ素基含有重合性単量体類;から選ばれる
少なくとも1種の単量体を必須に含んでいなけれ
ばならないが、必要であればこれらと共重合しう
るその他の単量体を併用することができる。その
他の単量体としてはスチレン、ビニルトルエン、
α−メチルスチレン、クロルメチルスチレン、ス
チレンスルホン酸及びその塩などのスチレン誘導
体類;(メタ)アクリルアミド、N−モノメチル
(メタ)アクリルアミド、N−モノエチル(メタ)
アクリルアミド、N,N−ジメチル(メタ)アク
リルアミドなどの(メタ)アクリルアミド誘導体
類;(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル
酸エチル、(メタ)アクリル酸ブチルなどの(メ
タ)アクリル酸とC1〜C18のアルコールのエステ
ル化により合成される(メタ)アクリル酸エステ
ル類:(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、
(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシプロピル、(メ
タ)アクリル酸とポリプロピレングリコールもし
くはポリエチレングリコールとモノエステルなど
のヒドロキシル基含有(メタ)アクリル酸エステ
ル類;(メタ)アクリル酸2−スルホン酸エチル
及その塩、ビニルスルホン酸及びその塩、酢酸ビ
ニル、(メタ)アクリロニトリルなど、また(メ
タ)アクリル酸ジメチルアミノエチル、ジメチル
アミノエチル(メタ)アクリルアミド、ジメチル
アミノプロピル(メタ)アクリルアミド、ビニル
ピリジン、ビニルイミダゾール、ビニルピロリド
ンなどの塩基性重合性単量体類;(メタ)アクリ
ル酸とエチレングリコール、1,3−ブチレング
リコール、ジエチレングリコール、1,6−ヘキ
サングリコール、ネオペンチルグリコール、ポリ
エチレングリコール、ポリプロピレングリコー
ル、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリト
ール、ジペンタエリスリトールなどの多価アルコ
ールとのエステルなどの分子内に重合性不飽和基
を2個以上有する多官能(メタ)アクリル酸エス
テル類;N−メチロール(メタ)アクリルアミ
ド、N−ブトキシメチル(メタ)アクリルアミド
などの(メタ)アクリルアミド類;及び弗化ビニ
ル、弗化ビニリデン、塩化ビニル、塩化ビニリデ
ン、ジビニルベンゼン、ジアリルフタレートなど
を挙げることができる。 乳化重合方法については従来公知のあらゆる乳
化重合法が適用できる。例えば、重合触媒、水、
反応性界面活性剤および重合性単量体を一括混合
して重合する方法、もしくはいわゆるモノマー滴
下法、プレエマルシヨン法などの方法により本発
明の水性樹脂分散液を合成することができる。 重合温度としては0〜100℃、好ましくは50〜
80℃、重合時間は1〜10時間である。乳化重合の
際、親水性溶媒を加えること及び他の公知の乳化
剤、添加剤を加えることは、その被膜の物性に悪
影響を及ぼさない範囲において可能である。 反応性界面活性剤の使用量は特に限定されない
が、好ましくは重合性単量体成分100重量部に対
して0.5〜200重量部であり、より好ましくは1〜
15重量部である。 重合触媒としては、従来公知のものならば何で
も使用することができる。ただし、更に耐水性に
優れた被膜を与える水性樹脂分散液を得るために
は、過酸化水素、ジ−t−ブチルパーオキサイ
ド、過酢酸、2,2′−アゾビス(2−アミジノプ
ロパン)二塩酸塩、4,4′−アゾビス(4−シア
ノペンタン酸)などの硫酸根を残さない重合触媒
の1種または2種以上の混合物を使用するのが好
ましい。また、重合性単量体中の少なくとも1種
がカルボキシル基と反応しうる官能基を有する場
合には、それら反応性基に対して高い反応性を有
するアミジノ基、カルボキシル基などを分子内に
含有する2,2′−アゾビス(2−アミジノプロパ
ン)二塩酸塩、4,4′−アゾビス(4−シアノペ
ンタン酸)などを用いるのがより好ましい。重合
触媒の使用量は、通常重合性単量体成分100重量
部に対して0.01〜5重量部の範囲である。 また、重合性単量体を、エポキシ基含有重合性
単量体類、アジリジニル基含有重合性単量体類、
オキサゾリン基含有重合性単量体類および有機ケ
イ素基含有重合性単量体類から選ばれる少なくと
も1種の単量体を含むものと含まぬものに分割
し、これらを多段重合することにより、得られる
水性樹脂分散液の皮膜の密着性、耐水性、耐溶剤
性、強度などが著しく向上することがある。その
際それぞれの重合性単量体成分は何段階に分けて
乳化重合しても良く、また、重合する順序にも制
限はないが、特に最後段に重合する成分としてエ
ポキシ基、アジリジニル基およびオキサゾリン基
等の官能基を有する単量体を含まないものを用い
ると、得られる水性樹脂分散液の貯蔵安定性を飛
躍的に向上させるので好ましい。 このようにして得られた水性樹脂分散液は、こ
れ単独でも無機繊維用バインダーとして有効に用
いることもできるが、その他に公知のPH調整剤、
粘度調節剤、カツプリング剤、潤滑剤、帯電防止
剤、撥水剤、架橋剤などを加えることができる。
また、適宜希釈することもできる。 〔発明の効果〕 本発明の無機繊維用バインダーは、特定構造の
反応性界面活性剤を乳化剤として使用して、エポ
キシ基含有重合性単量体類、アジリジニル基含有
重合性単量体類、オキサゾリン基含有重合性単量
体類および有機ケイ素基含有重合性単量体類から
選ばれる少なくとも1種の単量体を必須に含む重
合性単量体を乳化重合して得られる水性樹脂分散
液を主成分としているために、無機繊維への接着
性、耐水性、耐湿性、耐久性に優れ、また、水性
分散液であるため火災や環境汚染などの心配がな
く、更に、公知の低分子量の乳化剤を用いて製造
した水性樹脂分散液に比較して泡立ちが少なく取
扱い易いなどのすぐれた特長を有している。した
がつて、本発明の無機繊維用バインダーは各種無
機繊維製品の製造に極めて有効に利用できるもの
であり、例えば、プリント基至の補強材、鉛蓄電
池のセパレーター等に有用な湿式又は乾式製法に
よるガラス繊維製マツト;エアーフイルター等に
有用な湿式又は乾式製法によるガラスペーパーあ
るいはセラミツクペーパー;各種複合材料用補強
材として有用な無機繊維のチヨツプドストラン
ド、ロービングあるいはヤーン;断熱材として有
用なロツクウールあるいはグラスウール;その他
の無機繊維製不織布あるいは無機繊維束製造時の
バインダーとして有効に利用できる。 〔実施例〕 以下実施例によつて本発明を詳細に説明する
が、本発明の範囲がこれら実施例のみに限定され
るものではない。なお例中特にことわりのない限
り%は重量%を、部は重量部をそれぞれ示すもの
とする。 参考例 1 撹拌機、還流冷却器、窒素導入管、温度計、滴
下ロートを備えたフラスコにイソプロピルアルコ
ール180部を仕込み、窒素を吹き込みながら81℃
まで内温を上昇させて、イソプロピルアルコール
を10分間還流させた。次に予め用意しておいた、
アクリル酸174部、n−ドデシルメルカプタン36
部、及び2,2′−アゾビスイソブチロニトリル
(AIBN)0.42部からなる重合性単量体混合物を
1時間かけて滴下、重合した。滴下終了後、還流
状態で1時間熟成を行い、固形分53.9%の反応性
界面活性材(1)の溶液を得た。反応性界面活性材(1)
は、下記一般式にて代表される構造を有し、酸価
645、数平均分子量1200であつた。 参考例 2 参考例1と同様のフラスコに、イソプロピルア
ルコール180部を仕込み、窒素を吹き込みながら
81℃まで内温を上げて、イソプロピルアルコール
を10分間還流させた。続いて予め用意しておい
た、アクリル酸86部、アクリル酸2−ヒドロキシ
エチル139部、n−ドデシルメルカプタン36部、
イソプロピルアルコール30部及びAIBN0.30部か
らなる重合性単量体混合物を1時間かけて滴下、
重合した。滴下終了後、還流状態で1時間熟成を
行い、固形分55.4%の反応性界面活性剤(2)の溶液
を得た。反応性界面活性剤(2)は下記一般式にて代
表される構造を有し、酸価256、数平均分子量
1500であつた。 参考例 3 参考例1と同様のフラスコに、イソプロピルア
ルコール180部を仕込み、窒素を吹き込みながら
80℃に加熱した。そこにアクリル酸148部、イタ
コン酸31部、アクリル酸2−エチルヘキシル18
部、n−オクチルメルカプタン24部及び
AIBN0.41部からなる重合性単量体混合物を2.0時
間かけて滴下した。滴下終了後、還流状態で1時
間撹拌して熟成を行ない固形分54.2%の反応性界
面活性剤(3)の溶液を得た。反応性界面活性剤(3)は
下記一般式にて代表される構造を有し、酸価420、
数平均分子量2000であつた。 参考例 4 参考例1と同様のフラスコに、1,4−ジオキ
サン180部を仕込み、窒素を吹き込みながら80℃
に加熱した。続いて予め用意しておいたアクリル
酸116部、アクリロニトリル43部、ステアリルメ
ルカプタン51部、AIBN0.32部からなる重合性単
量体混合物を1時間かけて滴下した。滴下終了後
還流状態で1時間撹拌して重合を終了させた。さ
らにこの重合体混合物に、メタクリル酸2−ヒド
ロキシエチル65部、p−トルエンスルホン酸3.4
部、p−メトキシフエノール0.13部を添加し90℃
で12時間反応させ、固形分60%の反応性界面活性
剤(4)の溶液を得た。反応性界面活性剤(4)は下記一
般式で代表される構造を有し、酸価350、数平均
分子量1450であつた。 参考例 5 参考例1で得られた反応性界面活性剤(1)の溶液
390部にアリルグリシジルエーテル57部、トリエ
チルベンジルアンモニウムクロリド21部を添加し
85℃まで加熱し、同温度で6時間反応させ、固形
分60%の反応性界面活性剤(5)の溶液を得た。酸価
測定により、反応が完了していることを確認し
た。反応性界面活性剤(5)は、下記一般式で代表さ
れる構造を有し、酸価500、数平均分子量1500で
あつた。 参考例 6 参考例2で得られた反応性界面活性剤(2)の溶液
470部に、2−イソプロペニル−2−オキサゾリ
ン56部を加え還流状態で6時間反応させ、固形分
60%の反応性界面活性剤(6)の溶液を得た。反応性
界面活性剤(6)は下記一般式で代表される構造を有
し、酸価210、数平均分子量1750であつた。 参考例 7 参考例3で得られた反応性界面活性剤(3)の溶液
400部にメタクリル酸2−アジリジニルエチル77
部を添加し、還流状態で4時間反応させ、固形分
62%の反応性界面活性剤(7)の溶液を得た。反応性
界面活性剤(7)は酸価280、数平均分子量2500であ
つた。 比較参考例 1 参考例1と同様のフラスコに、イソプロピルア
ルコール180部を仕込み、窒素を吹き込みながら
81℃まで内温を上げて、イソプロピルアルコール
を10分間還流させた。続いて予め用意しておいた
アクリル酸86部、アクリル酸2−ヒドロキシエチ
ル139部、チオグリコール14部及びAIBN0.30部
からなる重合性単量体混合物を1時間かけて滴
下、重合した。滴下終了後、還流状態で1時間熟
成を行い、固形分56.9%の比較用反応性界面活性
剤(1)の溶液を得た。比較用反応性界面活性剤(1)
は、下記一般式にて代表される構造を有する酸価
280、数平均分子量1400であつた。 実施例 1 滴下ロート、撹拌機、窒素ガス導入管、温度計
及び還流冷却器を備えたフラスコにイオン交換水
193.5部、参考例2で得られた反応性界面活性剤
(2)の溶液9.1部及び28%のアンモニア水1.6部を仕
込み、ゆるやかに窒素ガスを流しながら65℃に加
熱した。そこへ2,2′−アゾビス(2−アミジノ
プロパン)二塩酸塩の5%水溶液4部を注入し、
ついで滴下ロートよりあらかじめ調製しておいた
メタクリル酸メチル53部、アクリル酸エチル44部
及びメタクリル酸グリシジル3部からなる重合性
単量体混合物を2時間に亘つて滴下した。滴下終
了後も温度を65℃に保つて1時間撹拌をつづけた
後冷却し、不揮発分33.9%の水性樹脂分散液
〔1〕を得た。尚重合中に生じた凝集物は極くわ
ずかであつた。 実施例 2〜5 実施例1に於いて、反応性界面活性剤の溶液の
量及び種類、重合性単量体混合物の組成を第1表
に示した通りとする他は実施例1と同様の操作を
くり返して水性樹脂分散液〔2〕〜〔5〕を得
た。尚、重合中に生じた凝集物はいづれの場合も
ごくわずかであつた。
【表】 実施例 6 実施例1と同様のフラスコにイオン交換水
196.7部、参考例7で得られた反応性界面活性剤
(7)の溶液11部及び28%アンモニア水1.6部を仕込
み、ゆるやかに窒素ガスを流しながら65℃に昇温
した。そこへ2,2′−アゾビス(2−アミジノプ
ロパン)二塩酸塩の5%水溶液4部を注入し、次
いであらかじめ調製しておいたメタクリル酸メチ
ル20部、アクリル酸エチル27部及びメタクリル酸
グリシジル3部よりなる重合性単量体混合物を1
時間に亘つて滴下した。30分間撹拌をつづけたの
ち、メタクリル酸メチル20部、アクリル酸エチル
27部及びメタクリロイロキシプロピルトリメトキ
シシラン3部よりなる第2の重合性単量体混合物
を1時間に亘つて滴下した。更に、1時間撹拌を
つづけた後冷却して、不揮発分34.3%の水性樹脂
分散液〔6〕を得た。重合中に発生した凝集物は
わずかのものであつた。 比較例 1 実施例1〜6において、重合性単量体混合物の
必須成分としてそれぞれ用いたエポキシ基含有重
合性単量体、有機珪素基含有重合性単量体、オキ
サゾリン基含有重合性単量体およびアジリジニル
基含有重合性単量体を含まない組成の重合性単量
体混合物を用いて比較用水性樹脂分散液〔1〕〜
〔6〕を得た。比較用水性樹脂分散液〔1〕〜
〔6〕は各々同番号の水性樹脂分散液と上記の4
種の単量体以外の組成を同等にした。各々の組成
を第2表に示す。
【表】 比較例 2 実施例1に於いて、反応性界面活性剤(2)の溶液
の替わりに比較用反応性界面活性剤(1)の溶液9部
を用いる他は実施例1と同様の操作をくり返した
が重合途中で凝集物が多量に発生し、重合を続行
することが困難となり、水性樹脂分散液を得るこ
とが出来なかつた。 比較例 3 実施例1〜2に於いて反応性界面活性剤(2)の替
わりに公知の界面活性剤であるドデシルベンゼン
スルホン酸ソーダ2部を使用する他は実施例1と
同様の操作をくり返して不揮発分34.4%の比較用
水性樹脂分散液〔7〕及び不揮発分34.2%の比較
用水性樹脂分散液〔8〕を得た。 比較例 4 メタクリル酸メチル55部及びアクリル酸45部か
ら成る重合性単量体混合物をドデシルベンゼンス
ルホン酸ソーダ2部を用いて、実施例1と同様の
重合操作をくり返して不揮発分34.3%の比較用水
性樹脂分散液
〔9〕を得た。 実施例 7 実施例1〜6で得られた水性樹脂分散液〔1〕
〜〔6〕及び比較例1,3〜4で得られた比較用
水性樹脂分散液〔1〕〜
〔9〕をガラスペーパー
用内添バインダー及びガラス繊維のチヨツプドス
トランドの集束剤として使用した場合の性能を評
価した。試験方法を以下に記し、結果を第3表に
示す。 試験方法 ガラスペーパー用バインダー (1) ガラスペーパーの作成 繊維径4μmのガラス繊維を乗法に従つて
叩解して、水中に1g/の濃度で分散し、
撹拌しながら各水性樹脂分散液をガラス繊維
重量に対して15%(不揮発分換算)に相当す
る量を加え、ついで、アコフロツクC470(三
井サイアナミツド社製、高分子カチオン製凝
集剤)を加えて系を凝集させた後抄紙した。
これを150℃で5分間乾燥して、坪量約100g
のガラスペーパーを得た。 (2) ガラスペーパーの引張り強度 ガラスペーパーを2.5cm幅に裁断し、乾燥
状態及び24時間室温で水浸漬した後の湿潤状
態での引張り強度をインストロン万能試験機
を用いて測定した。 集束剤 (1) チヨツプドストランドの作成 不揮発分5%になるように水で希釈した水
性樹脂分散液100部に対して、潤滑剤として
ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステ
ル(花王化学社製、トウイーン80)1.5部及
びカツプリング剤としてγ−アミノプロピル
トリエトキシシラン0.5部を加えて得たバイ
ンダー(集束剤液)を、溶融紡糸したEガラ
スに回転ロールによつて塗布し、得られたバ
インダーの付着したガラス繊維を集束したの
ち長さ約6mmに切断し、乾燥してチヨツプド
ストランドを得た。 (2) チヨツプドストランドの集束性 得られたチヨツプドストランドの割れの発
生程度を肉眼で◎〜○〜△〜×の4段階評価
した。 ◎(割れの発生なし)→×(割れの発生多)
【表】
【表】 第3表によれば、本発明で用いる反応性界面活
性剤を用いても、エポキシ基含有重合性単量体
類、アジリジニル基含有重合性単量体類、オキサ
ゾリン基含有重合性単量体および有機ケイ素基合
有重合性単量体類を含まないもの(比較用水性樹
脂分散液〔1〕〜〔6〕)はこれらの単量体を含
む本発明のものに比べて性能が劣り、前記単量体
を使用しても反応性界面活性剤を使用していない
もの(比較用水性樹脂分散液〔7〕〜〔8〕)も
性能が劣る。反応性界面活性剤が用い前記4種の
単量体類の少なくとも1種を必須とする重合性単
量体混合物を重合すると、これらの相乗作用によ
り優れた性能の無機繊維用バインダーが得られる
ことが明らかである。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 一般式() (式中、R1は炭素数6〜18のアルキル基を示し、
    R2、R3、R4、R5およびR6はそれぞれ独立して水
    素、メチル基、カルボキシル基またはカルボキシ
    メチル基あるいはそれらの塩を示し、Xは水素、
    アンモニウム基、アミン塩基、アルカリ金属また
    はアルカリ土類金属を示し、Yは重合性不飽和基
    を有する炭化水素基を示し、Zはニトリル基また
    は置換基を有してもよいフエニル基、アミド基ま
    たはカルボン酸アルキルエステル基を示し、aは
    1〜500、bは0または1〜100の整数であり、c
    は0または1〜250の整数である。) で表わされる重合体及び/又はその塩からなる反
    応性界面活性剤を乳化剤として、エポキシ基含有
    重合性単量体類、アジリジニル基含有重合性単量
    体類、オキサゾリン基含有重合性単量体類および
    有機ケイ素基含有重合性単量体類から選ばれる少
    なくとも1種の単量体を必須に含む重合性単量体
    を水性媒体中で乳化重合して得られる水性樹脂分
    散液を含有することを特徴とする無機繊維用バイ
    ンダー。 2 反応性界面活性剤が一般式()において、
    bが1〜100の整数である重合体及び/又はその
    塩からなるものである特許請求の範囲第1項記載
    の無機繊維用バインダー。
JP63003089A 1987-12-14 1988-01-12 無機繊維用バインダー Granted JPH01183582A (ja)

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DE3888644T DE3888644T3 (de) 1987-12-14 1988-10-14 Wässrige härtbare Harzdispersionen, Verfahren zu deren Herstellung und deren Verwendung.
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JPS61130376A (ja) * 1984-11-29 1986-06-18 Sumitomo Naugatuck Co Ltd ロック繊維基材用接着剤組成物

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