JP2576505B2 - 不織布用結合剤 - Google Patents
不織布用結合剤Info
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Description
【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は改良された不織布用結合剤に関し、特に強
度、耐溶剤性、耐水性等に優れた不織布を得ることので
きる不織布用結合剤に関する。
度、耐溶剤性、耐水性等に優れた不織布を得ることので
きる不織布用結合剤に関する。
[従来の技術およびその問題点] 乾式不織布の繊維の結合方式にはバインダ(結合剤)
によるもの、繊維を熱融着させるものおよび機械的に繊
維を絡み合わせるものがあり、このうちバインダによる
結合方式が、多様な機能を不織布に与えることができる
ため、最も広く採用されている。使用されるバインダは
殆どがラテックスあるいはエマルジョンと呼ばれている
ポリマー粒子の水中分散体を主成分としており、ポリマ
ーの種類としてはアクリル系、酢ビ系共重合体、SBR
系、NBR系などが使用されている。
によるもの、繊維を熱融着させるものおよび機械的に繊
維を絡み合わせるものがあり、このうちバインダによる
結合方式が、多様な機能を不織布に与えることができる
ため、最も広く採用されている。使用されるバインダは
殆どがラテックスあるいはエマルジョンと呼ばれている
ポリマー粒子の水中分散体を主成分としており、ポリマ
ーの種類としてはアクリル系、酢ビ系共重合体、SBR
系、NBR系などが使用されている。
不織布に要求される最も重要な性能は、強度、耐久性
および用途に適した風合であり、これらの性能にはラテ
ックスの性能が極めて大きな影響を与える。
および用途に適した風合であり、これらの性能にはラテ
ックスの性能が極めて大きな影響を与える。
例えば衣料芯地用不織布において、ラテックスのフィ
ルム強度や耐水性、耐溶剤性が十分でなければ、衣料の
保型性が劣り、洗濯やドライクリーニングに耐えること
ができない。また、一般の工業資材用や雑貨用として使
用される不織布においても、それぞれの用途において要
求される強度、耐久性は、ラテックスの性能によって大
きく左右される。
ルム強度や耐水性、耐溶剤性が十分でなければ、衣料の
保型性が劣り、洗濯やドライクリーニングに耐えること
ができない。また、一般の工業資材用や雑貨用として使
用される不織布においても、それぞれの用途において要
求される強度、耐久性は、ラテックスの性能によって大
きく左右される。
以上の理由から強度、耐久性を向上させるためにバイ
ンダとして使用されるラテックスには架橋反応性を有す
るN−メチロール(メタ)アクリルアミド等の官能性単
量体を共重合したり、水溶性トリメチロールメラミン樹
脂等の多官能性熱硬化型樹脂を加工時に併用して、不織
布の熱処理工程において、ラテックスのポリマー中に架
橋構造を形成させる等の方法が一般に行われている。
ンダとして使用されるラテックスには架橋反応性を有す
るN−メチロール(メタ)アクリルアミド等の官能性単
量体を共重合したり、水溶性トリメチロールメラミン樹
脂等の多官能性熱硬化型樹脂を加工時に併用して、不織
布の熱処理工程において、ラテックスのポリマー中に架
橋構造を形成させる等の方法が一般に行われている。
しかし、これらの方法はラテックスの化学的安定性を
低下させる要因となるため、多量の架橋成分の導入は不
可能であるうえ、十分な効果を得るためには高温で長時
間の熱処理を要することから、生産性を考慮しなければ
ならない実際の不織布製造工程では満足し得る効果が得
られていない。さらに近年、不織布用繊維として、ポリ
エステル繊維の使用比率が急速に増加しているが、この
繊維は、本来接着させにくい素材であるため、ますます
強度、耐久性に優れたラテックスが切望されているのが
現状である。
低下させる要因となるため、多量の架橋成分の導入は不
可能であるうえ、十分な効果を得るためには高温で長時
間の熱処理を要することから、生産性を考慮しなければ
ならない実際の不織布製造工程では満足し得る効果が得
られていない。さらに近年、不織布用繊維として、ポリ
エステル繊維の使用比率が急速に増加しているが、この
繊維は、本来接着させにくい素材であるため、ますます
強度、耐久性に優れたラテックスが切望されているのが
現状である。
本発明は以上のような従来の事情を考慮してなされた
もので、従来の不織布用結合剤が強度、耐水性、耐溶剤
性などに劣り、かつ耐久性が不充分であることを改良し
ようとするものである。
もので、従来の不織布用結合剤が強度、耐水性、耐溶剤
性などに劣り、かつ耐久性が不充分であることを改良し
ようとするものである。
[問題点を解決するための手段] 本発明者らは強度、耐久性に優れた不織布用バインダ
の開発研究を進める過程で高度化、多様化している要求
性能を満たすためには、従来のような単一のポリマーの
改良では不十分で、複数のポリマーを複合させ、かつ、
それぞれの特徴を最大限に引き出し得る方法によるのが
最善であるとの認識に至り、本発明を完成させたもので
ある。
の開発研究を進める過程で高度化、多様化している要求
性能を満たすためには、従来のような単一のポリマーの
改良では不十分で、複数のポリマーを複合させ、かつ、
それぞれの特徴を最大限に引き出し得る方法によるのが
最善であるとの認識に至り、本発明を完成させたもので
ある。
すなわち本発明はエポキシ樹脂からなる水溶性または水
分散型ポリマーを含有する水性媒体中で、共役ジエンお
よび/またはエチレン性不飽和単量体を、乳化剤を使用
せずに、乳化重合して得られるラテックスを含有してな
ることを特徴とする不織布用結合剤である。
分散型ポリマーを含有する水性媒体中で、共役ジエンお
よび/またはエチレン性不飽和単量体を、乳化剤を使用
せずに、乳化重合して得られるラテックスを含有してな
ることを特徴とする不織布用結合剤である。
本発明で使用するエポキシ樹脂は水中に溶解または分
散されたものであれば良く、その製造方法には特に制限
はない。また本発明のラテックスは乳化剤を含有しない
が、乳化、分散の目的で乳化剤を添加することができ
る。以下に本発明で使用するエポキシ樹脂の一例を示
す。
散されたものであれば良く、その製造方法には特に制限
はない。また本発明のラテックスは乳化剤を含有しない
が、乳化、分散の目的で乳化剤を添加することができ
る。以下に本発明で使用するエポキシ樹脂の一例を示
す。
本発明において使用するエポキシ樹脂とは、エポキシ
樹脂を他の化合物で変性して乳化力のあるセグメントを
分子中に導入して自己分散性を付与したエポキシ樹脂が
好ましい。
樹脂を他の化合物で変性して乳化力のあるセグメントを
分子中に導入して自己分散性を付与したエポキシ樹脂が
好ましい。
例えば、特開昭53-1228号公報にはエポキシ樹脂の存
在下にてベンゾイルパーオキサイドなどのフリーラジカ
ル発生剤を用いてカルボン酸モノマーを含むモノマー混
合物を重合することにより得られるグラフト化されたエ
ポキシ樹脂が塩基を含む水性媒体中に安定に分散され得
ることが示されている。一例として、後記する構造式
(I)で示される重合体があり、市販品としてディック
ファインGN-0280(大日本インキ化学工業(株)製)が
挙げられる。
在下にてベンゾイルパーオキサイドなどのフリーラジカ
ル発生剤を用いてカルボン酸モノマーを含むモノマー混
合物を重合することにより得られるグラフト化されたエ
ポキシ樹脂が塩基を含む水性媒体中に安定に分散され得
ることが示されている。一例として、後記する構造式
(I)で示される重合体があり、市販品としてディック
ファインGN-0280(大日本インキ化学工業(株)製)が
挙げられる。
その他、特開昭56-43362号公報にはエポキシ樹脂とカ
ルボキシル官能性重合体とを特定の第三級アミンの存在
下に反応させた組成物が開示されている。
ルボキシル官能性重合体とを特定の第三級アミンの存在
下に反応させた組成物が開示されている。
また特開昭55-3481号公報、同55-3482号公報にはカル
ボキシル基官能性ポリマーをアミンエステル化触媒の存
在下でエポキシ樹脂とエステル化し、塩基によって水中
に自己分散し得る自己分散性エポキシエステルコーポリ
マーが開示されている。
ボキシル基官能性ポリマーをアミンエステル化触媒の存
在下でエポキシ樹脂とエステル化し、塩基によって水中
に自己分散し得る自己分散性エポキシエステルコーポリ
マーが開示されている。
本発明において使用される共役ジエンとしては、ブタ
ジエン−1,3、2−メチル−ブタジエン−1,3、2−クロ
ルブタジエン−1,3等が挙げられるが、他の単量体との
共重合性および経済性を考慮すればブタジエン−1,3を
使用するのが好ましい。
ジエン−1,3、2−メチル−ブタジエン−1,3、2−クロ
ルブタジエン−1,3等が挙げられるが、他の単量体との
共重合性および経済性を考慮すればブタジエン−1,3を
使用するのが好ましい。
本発明で使用するエチレン性不飽和単量体としては、
例えばアクリル酸メチル、メタクリル酸メチル、アクリ
ル酸エチル、メタクリル酸エチル、アクリル酸プロピ
ル、メタクリル酸プロピル、アクリル酸ブチル、メタク
リル酸ブチル、アクリル酸ペンチル、メタクリル酸ペン
チル、アクリル酸ヘキシル、メタクリル酸ヘキシル、ア
クリル酸ヘプチル、メタクリル酸ヘプチル、アクリル酸
オクチル、メタクリル酸オクチル、アクリル酸オクタデ
シル、メタクリル酸オクタデシル等で例示されるアクリ
ル酸アルキルエステルおよびメタクリル酸アルキルエス
テル;スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエ
ン、クロルスチレン、2,4−ジブロムスチレン等で例示
されるエチレン性不飽和芳香族単量体;アクリロニトリ
ル、メタクリロニトリル等の不飽和ニトリル;アクリル
酸、メタクリル酸、クロトン酸、マレイン酸およびその
無水物、フマル酸、イタコン酸、並びに不飽和ジカルボ
ン酸モノアルキルエステル、例えばマレイン酸モノメチ
ル、フマル酸モノエチル、イタコン酸、モノn−ブチル
等のエチレン性不飽和カルボン酸;酢酸ビニル、プロピ
オン酸ビニル等の如きビニルエステル;塩化ビニリデ
ン、臭化ビニリデン等の如きビニリデンハライド;アク
リル酸−2−ヒドロキシエチル、アクリル酸−2−ヒド
ロキプロピル、メタクリル酸−2−ヒドロキシエチル等
の如きエチレン性不飽和カルボン酸のヒドロキシアルキ
ルエステル;アクリル酸グリシジル、メタクリル酸グリ
シジル等の如きエチレン性不飽和カルボン酸のグリシジ
ルエステル;およびアクリルアミド、メタクリルアミ
ド、N−メチロールアクリルアミド、N−メチロールメ
タクリルアミド、N−ブトキシメチルアクリルアミド、
ジアセトンアクリルアミド等のラジカル重合可能な単量
体が挙げられる。
例えばアクリル酸メチル、メタクリル酸メチル、アクリ
ル酸エチル、メタクリル酸エチル、アクリル酸プロピ
ル、メタクリル酸プロピル、アクリル酸ブチル、メタク
リル酸ブチル、アクリル酸ペンチル、メタクリル酸ペン
チル、アクリル酸ヘキシル、メタクリル酸ヘキシル、ア
クリル酸ヘプチル、メタクリル酸ヘプチル、アクリル酸
オクチル、メタクリル酸オクチル、アクリル酸オクタデ
シル、メタクリル酸オクタデシル等で例示されるアクリ
ル酸アルキルエステルおよびメタクリル酸アルキルエス
テル;スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエ
ン、クロルスチレン、2,4−ジブロムスチレン等で例示
されるエチレン性不飽和芳香族単量体;アクリロニトリ
ル、メタクリロニトリル等の不飽和ニトリル;アクリル
酸、メタクリル酸、クロトン酸、マレイン酸およびその
無水物、フマル酸、イタコン酸、並びに不飽和ジカルボ
ン酸モノアルキルエステル、例えばマレイン酸モノメチ
ル、フマル酸モノエチル、イタコン酸、モノn−ブチル
等のエチレン性不飽和カルボン酸;酢酸ビニル、プロピ
オン酸ビニル等の如きビニルエステル;塩化ビニリデ
ン、臭化ビニリデン等の如きビニリデンハライド;アク
リル酸−2−ヒドロキシエチル、アクリル酸−2−ヒド
ロキプロピル、メタクリル酸−2−ヒドロキシエチル等
の如きエチレン性不飽和カルボン酸のヒドロキシアルキ
ルエステル;アクリル酸グリシジル、メタクリル酸グリ
シジル等の如きエチレン性不飽和カルボン酸のグリシジ
ルエステル;およびアクリルアミド、メタクリルアミ
ド、N−メチロールアクリルアミド、N−メチロールメ
タクリルアミド、N−ブトキシメチルアクリルアミド、
ジアセトンアクリルアミド等のラジカル重合可能な単量
体が挙げられる。
本発明に用いられるエポキシ樹脂からなる水溶性また
は水分散型ポリマー(A)と共役ジエンおよび/または
エチン性不飽和単量体(B)の比率は特に制限をうける
ものではないが固形分重量比で(A)/(B)=5/95〜
95/5が好ましい。
は水分散型ポリマー(A)と共役ジエンおよび/または
エチン性不飽和単量体(B)の比率は特に制限をうける
ものではないが固形分重量比で(A)/(B)=5/95〜
95/5が好ましい。
本発明のラテックスは水溶性または水分散型のエポキ
シ樹脂を含有する水性媒体中で共役ジエンおよび/また
はエチレン性不飽和単量体を通常の乳化重合法により重
合して調製される。
シ樹脂を含有する水性媒体中で共役ジエンおよび/また
はエチレン性不飽和単量体を通常の乳化重合法により重
合して調製される。
例えば、上記水溶性または自己分散型ポリマーの存在
下で単量体混合物を水中に分散させ、フリーラジカル発
生触媒、例えばKPS(K2S2O3)、APS((NH4)2S2O8)、過
酸化水素水等の水性触媒、t−ブチルハイドロパーオキ
サイド、クメンハイドロパーオキサイド等の油性触媒に
より、好ましくは40〜90℃で乳化重合を行えばよい。
下で単量体混合物を水中に分散させ、フリーラジカル発
生触媒、例えばKPS(K2S2O3)、APS((NH4)2S2O8)、過
酸化水素水等の水性触媒、t−ブチルハイドロパーオキ
サイド、クメンハイドロパーオキサイド等の油性触媒に
より、好ましくは40〜90℃で乳化重合を行えばよい。
本発明は、乳化剤を添加せず、水相に存在する水溶性
または水分散性型のポリマーの界面活性効果を乳化重合
を進めるものであるが、共役ジエン、エチレン性不飽和
単量体をさらに水中に分散させる目的で添加することが
できる。この場合バインダーの性能を考慮し、水相の乳
化濃度が臨海ミセル濃度以下の乳化剤を添加する必要が
ある。
または水分散性型のポリマーの界面活性効果を乳化重合
を進めるものであるが、共役ジエン、エチレン性不飽和
単量体をさらに水中に分散させる目的で添加することが
できる。この場合バインダーの性能を考慮し、水相の乳
化濃度が臨海ミセル濃度以下の乳化剤を添加する必要が
ある。
得られた高分子水分散液は、pH5〜7、粘度30〜1000c
P程度のもので、より好ましくは安定性を向上させるた
めアルカリ溶液でpH8〜9に調整される。
P程度のもので、より好ましくは安定性を向上させるた
めアルカリ溶液でpH8〜9に調整される。
また、本発明において、乳化重合に通常用いられる添
加剤、たとえば連鎖移動剤、重合安定剤や緩衝効果を目
的としたエチレンジアミン四酢酸等を必要に応じて使用
することは何ら差しつえない。
加剤、たとえば連鎖移動剤、重合安定剤や緩衝効果を目
的としたエチレンジアミン四酢酸等を必要に応じて使用
することは何ら差しつえない。
本発明のラテックスは、例えばストリッピング等の方
法によって、必要とされる固形分含量に濃縮される。
法によって、必要とされる固形分含量に濃縮される。
得られたテラックスを不織布のバインダとして使用す
るに際し、トリメチロールメラミン樹脂、エポキシ樹脂
等の架橋剤、塩化アンモニウム、パラトルエンスルホン
酸アンモニウム等の架橋用触媒、各種界面活性剤等の安
定化剤、その他柔軟剤、蛍光染料等、通常使用される添
加剤を併用することは何ら差しつかえない。
るに際し、トリメチロールメラミン樹脂、エポキシ樹脂
等の架橋剤、塩化アンモニウム、パラトルエンスルホン
酸アンモニウム等の架橋用触媒、各種界面活性剤等の安
定化剤、その他柔軟剤、蛍光染料等、通常使用される添
加剤を併用することは何ら差しつかえない。
[発明の効果] こうして得られた本発明のラテックスを含むバインダ
を用いて不織布加工した場合には、その不織布は強度、
耐洗濯性、耐ドライクリーニング性に優れ、また非常に
柔軟なものから硬いものまで各用途に応じた広い範囲の
風合を有する不織布が得られるので、衣料用、資材用不
織布として最適である。また、含浸性、スプレー性等安
定性も良好であるため、他の用途、例えば被覆剤、接着
剤、塗料、発泡用バインダ等に使用することができる。
を用いて不織布加工した場合には、その不織布は強度、
耐洗濯性、耐ドライクリーニング性に優れ、また非常に
柔軟なものから硬いものまで各用途に応じた広い範囲の
風合を有する不織布が得られるので、衣料用、資材用不
織布として最適である。また、含浸性、スプレー性等安
定性も良好であるため、他の用途、例えば被覆剤、接着
剤、塗料、発泡用バインダ等に使用することができる。
次に実施例によって本発明を具体的に説明する。な
お、文中に表示した部数は重量部を示す。
お、文中に表示した部数は重量部を示す。
実施例1 窒素置換した撹拌機付オートクレーブに水分散型エポ
キシ樹脂(ディックファインGN-0280、大日本インキ化
学工業(株)製)を固形分として50部、イオン交換水10
0部、ブタジエン50部、メチルメタクリレート10部、ア
クリロニトリル40部、過硫酸カリウム0.5部を仕込み、6
0℃で撹拌しながら重合率85%以上になるまで重合を行
った。
キシ樹脂(ディックファインGN-0280、大日本インキ化
学工業(株)製)を固形分として50部、イオン交換水10
0部、ブタジエン50部、メチルメタクリレート10部、ア
クリロニトリル40部、過硫酸カリウム0.5部を仕込み、6
0℃で撹拌しながら重合率85%以上になるまで重合を行
った。
次いで水蒸気蒸留により未反応モノマーの除去および
濃縮を行い、pH8.1、固形分50.0%、粘度1420cPのラテ
ックスAを得た。重合反応は凝集物の生成もなく順調に
進行し、ラテックスAも極めて安定であった。
濃縮を行い、pH8.1、固形分50.0%、粘度1420cPのラテ
ックスAを得た。重合反応は凝集物の生成もなく順調に
進行し、ラテックスAも極めて安定であった。
次にラテックスAを乾燥膜厚が0.1〜0.2mmになるよう
にガラス板に流延し、20℃で48時間自然乾燥して得た皮
膜を140℃で5分間加熱した後、JIS 1号ダンベルで打抜
いて試片を作成し、テンシロンにて引張り速度500mm/mi
nの条件で皮膜の強伸度を測定した。皮膜は弾性、強靱
性に富み、引張強度250kg/cm2、伸び300%であった。
にガラス板に流延し、20℃で48時間自然乾燥して得た皮
膜を140℃で5分間加熱した後、JIS 1号ダンベルで打抜
いて試片を作成し、テンシロンにて引張り速度500mm/mi
nの条件で皮膜の強伸度を測定した。皮膜は弾性、強靱
性に富み、引張強度250kg/cm2、伸び300%であった。
次に耐水性、耐溶剤性を測定するために皮膜から10cm
×3cm、5cm×5cmの試片を作成し、それぞれ水、パーク
ロルエチレンに1日間浸漬した後、それぞれ寸法変化率
(%)、面積膨潤率(%)を測定した。結果は、水中浸
漬による寸法変化率が0.5%、パークレン浸漬による面
積膨潤率が7.6%で、ラテックスAは非常に優れた耐水
性、耐溶剤性を有していることがわかる。
×3cm、5cm×5cmの試片を作成し、それぞれ水、パーク
ロルエチレンに1日間浸漬した後、それぞれ寸法変化率
(%)、面積膨潤率(%)を測定した。結果は、水中浸
漬による寸法変化率が0.5%、パークレン浸漬による面
積膨潤率が7.6%で、ラテックスAは非常に優れた耐水
性、耐溶剤性を有していることがわかる。
比較例1 水分散型エポキシ樹脂(ディックファインGN-0280)
を使用せず、乳化剤としてドデシルベンゼンスルホン酸
ソーダ(ネオゲンR、第一工業製薬(株)製)を1部使
用すること以外は実施例1と同様の方法にて乳化重合を
行い、次いで未反応モノマーの除去、濃縮を行ってpH8.
0、固形分50.0%、粘度500cPのラテックスaを得た。
を使用せず、乳化剤としてドデシルベンゼンスルホン酸
ソーダ(ネオゲンR、第一工業製薬(株)製)を1部使
用すること以外は実施例1と同様の方法にて乳化重合を
行い、次いで未反応モノマーの除去、濃縮を行ってpH8.
0、固形分50.0%、粘度500cPのラテックスaを得た。
次に、実施例1と同様の方法で皮膜を調製し、皮膜の
強度、耐水性、耐溶剤性を測定した。結果は第1表に示
す如く、皮膜の強度、耐水性、耐溶剤性とも、本発明例
である実施例1で得たラテックスAに比較して劣るもの
であった。
強度、耐水性、耐溶剤性を測定した。結果は第1表に示
す如く、皮膜の強度、耐水性、耐溶剤性とも、本発明例
である実施例1で得たラテックスAに比較して劣るもの
であった。
比較例2 比較例1で得たラテックスaと水分散型エポキシ樹脂
をそれぞれの固形分比で100:50になるように混合してラ
テックスA′を得た。
をそれぞれの固形分比で100:50になるように混合してラ
テックスA′を得た。
次いで実施例1と同様の方法で皮膜を調製し、皮膜の
強伸度、耐水性、耐溶剤性を測定した。結果は第1表に
示す如く、本発明例である実施例1のラテックスAに比
較してラテックスA′は皮膜強伸度、耐水性、耐溶剤性
とも明らかに劣るものであった。
強伸度、耐水性、耐溶剤性を測定した。結果は第1表に
示す如く、本発明例である実施例1のラテックスAに比
較してラテックスA′は皮膜強伸度、耐水性、耐溶剤性
とも明らかに劣るものであった。
実施例2 窒素置換した撹拌機、コンデンサー、温度計および滴
下ロートの付いたステンレス製反応容器に下記組成の原
料を仕込んだ。
下ロートの付いたステンレス製反応容器に下記組成の原
料を仕込んだ。
脱イオン水 140 FeCl・6H2Oの0.5%水溶液 0.4 ナトリウムホルムアルデヒド スルホキシレート 0.3 水分散型エポキシ樹脂(固形分20%) 50 アンモニア水(28%) 0.4 ノイゲンEA-120 1 (ポリオキシエチレンノニル フェノールエーテル、 第一工業製薬(株)製) 次いで容器内の液温を60±2℃に保持したまま、撹拌
しつつアクリル酸n−ブチル86部、アクリロニトリル10
部、N−メチロールアクリルアミド2部、メタクリル酸
2部からなる単量体混合物ならびに10部の脱イオン水に
過硫酸アンモニウム0.3部を溶解した触媒溶液を180分か
けて滴下して重合させ、滴下終了後も同温度にて60分撹
拌を続けた。
しつつアクリル酸n−ブチル86部、アクリロニトリル10
部、N−メチロールアクリルアミド2部、メタクリル酸
2部からなる単量体混合物ならびに10部の脱イオン水に
過硫酸アンモニウム0.3部を溶解した触媒溶液を180分か
けて滴下して重合させ、滴下終了後も同温度にて60分撹
拌を続けた。
撹拌終了後、内容物を30℃に冷却して28%アンモニア
水にてpH7.2に調整し、固形分45.1%、粘度470cPの安定
なラテックスBを得た。
水にてpH7.2に調整し、固形分45.1%、粘度470cPの安定
なラテックスBを得た。
次いで実施例1と同様な方法で皮膜を調製し、皮膜の
強伸度、耐水性、耐溶剤性を測定した。結果は第1表に
示す如く、柔軟であるにもかかわらず、高い引張強度を
示し、また耐水性、耐溶剤性とも極めて優れていた。
強伸度、耐水性、耐溶剤性を測定した。結果は第1表に
示す如く、柔軟であるにもかかわらず、高い引張強度を
示し、また耐水性、耐溶剤性とも極めて優れていた。
比較例3 水分散型エポキシ樹脂を使用せず、乳化剤としてナト
リウムアルキルジフェニルエーテルジスルホネートを1
部使用すること以外は実施例2と同様の方法で乳化重合
を行い、pH7.5、固形分40.4%、粘度180cPのラテックス
bを得た。
リウムアルキルジフェニルエーテルジスルホネートを1
部使用すること以外は実施例2と同様の方法で乳化重合
を行い、pH7.5、固形分40.4%、粘度180cPのラテックス
bを得た。
次いで実施例1と同様の方法で皮膜を調製し、皮膜の
強伸度、耐水性、耐溶剤性を測定した。結果は第1表に
示す如く、本発明例である実施例2で得たラテックスB
に比較して、皮膜の強度、耐水性、耐溶剤性とも劣るも
のであった。
強伸度、耐水性、耐溶剤性を測定した。結果は第1表に
示す如く、本発明例である実施例2で得たラテックスB
に比較して、皮膜の強度、耐水性、耐溶剤性とも劣るも
のであった。
比較例4 比較例3で得たラテックスbと水分散型エポキシ樹脂
をそれぞれ固形分比で100:20になるように混合してラテ
ックスB′を得た。
をそれぞれ固形分比で100:20になるように混合してラテ
ックスB′を得た。
次いで実施例1と同様の方法で皮膜を調製し、皮膜の
強伸度、耐水性、耐溶剤性を測定した。結果は第1表に
示す如く、本発明例である実施例2で得たラテックスB
に比較して、皮膜の強度、耐水性、耐溶剤性とも劣るも
のであった。
強伸度、耐水性、耐溶剤性を測定した。結果は第1表に
示す如く、本発明例である実施例2で得たラテックスB
に比較して、皮膜の強度、耐水性、耐溶剤性とも劣るも
のであった。
実施例3 ラテックスA、ラテックスBをそれぞれ水で希釈して
固形分10%に調整した後、目付40g/m2のポリエステルウ
エブに含浸して100℃で5分間乾燥後、150℃で1分間ベ
ーキングすることにより、樹脂固形分/繊維=25/100
(重量比)の不織布を得た。次いで、不織布しん地試験
方法(JIS L−1085)に従って不織布のドライクリーニ
ング強さおよび洗濯強さ試験における不織布の形態変化
の評価を行った。
固形分10%に調整した後、目付40g/m2のポリエステルウ
エブに含浸して100℃で5分間乾燥後、150℃で1分間ベ
ーキングすることにより、樹脂固形分/繊維=25/100
(重量比)の不織布を得た。次いで、不織布しん地試験
方法(JIS L−1085)に従って不織布のドライクリーニ
ング強さおよび洗濯強さ試験における不織布の形態変化
の評価を行った。
結果は第2表に示す如く、ラテックスA、ラテックス
Bをバインダとした不織布は極めて優れた強度と耐ドラ
イクリーニング性、耐洗濯性を有していた。
Bをバインダとした不織布は極めて優れた強度と耐ドラ
イクリーニング性、耐洗濯性を有していた。
比較例5 ラテックスa、A′、b、B′について、それぞれ実
施例3と同様の方法で不織布の含浸加工、耐久性の評価
を行った。
施例3と同様の方法で不織布の含浸加工、耐久性の評価
を行った。
結果は第3表に示す如く、本発明例であるラテックス
A、ラテックスBに比較して、いずれも耐久性が劣って
いた。なお評価基準は第2表と同様である。
A、ラテックスBに比較して、いずれも耐久性が劣って
いた。なお評価基準は第2表と同様である。
Claims (1)
- 【請求項1】エポキシ樹脂からなる水溶性または水分散
型ポリマーを含有する水性媒体中で、共役ジエンおよび
/またはエチレン性不飽和単量体を、乳化剤を使用せず
に、乳化重合して得られるラテックスを含有してなるこ
とを特徴とする不織布用結合剤。
Applications Claiming Priority (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP61-123822 | 1986-05-30 | ||
JP12382286 | 1986-05-30 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS6399363A JPS6399363A (ja) | 1988-04-30 |
JP2576505B2 true JP2576505B2 (ja) | 1997-01-29 |
Family
ID=14870215
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP62128076A Expired - Lifetime JP2576505B2 (ja) | 1986-05-30 | 1987-05-27 | 不織布用結合剤 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2576505B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002302860A (ja) * | 2001-04-02 | 2002-10-18 | Mitsubishi Chemicals Corp | 耐熱性マットの製造方法 |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US5296306A (en) * | 1992-11-18 | 1994-03-22 | Great Lakes Chemical Corp. | Flame retardant brominated styrene graft latex coatings |
GB201701569D0 (en) * | 2017-01-31 | 2017-03-15 | Knauf Insulation Ltd | Improved binder compositions and uses thereof |
Family Cites Families (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
NL7308176A (ja) * | 1973-06-13 | 1974-12-17 |
-
1987
- 1987-05-27 JP JP62128076A patent/JP2576505B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002302860A (ja) * | 2001-04-02 | 2002-10-18 | Mitsubishi Chemicals Corp | 耐熱性マットの製造方法 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS6399363A (ja) | 1988-04-30 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
EXPY | Cancellation because of completion of term | ||
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
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