JPH0340373A - ボタン形リチウム電池 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野〉 この発明は、大容量のボタン形リチウム電池に関し、特
に、組立精度の向上を図り、非水電解液の蓄液量を十分
に確保できるようにした構造に関する。

（従来の技術） ボタン形リチウム電池の電池容量を大きく確保する手段
として、一般的なボタン形電池に比べてその厚みを厚く
した構造のものがある。

この種の電池の製作上の問題として、第一に組立時にお
ける問題、特に正極缶に負極端子板をカシメ付ける場合
における変形の問題がある。

すなわち、この種の電池にあっても在来型の厚みの薄い
ボタン形リチウム電池と同様に、正極缶を内側に折り曲
げて封口ガスケットの外周にカシメ付け、負極端子板の
周縁を封口ガスケットの内側に巻き込むのである゛が、
このときに正極缶の上下方向に加わる圧力によって変形
が生じ、封口が十分でない場合が生ずる。

また、第二の問題は、厚みが厚い分だけ非水電解液の絶
対量を確保する必要があり、従来のように正極合剤を正
極缶内に収装した状態で注液した場合に、十分な液量を
確保しようとすると、吸液時間が長時間となり、製作効
率が低下する。

前記第一の問題を解決するための技術として、例えば、
特開昭５８−１７８９５５号公報が開示されている。

この技術は、上部内側にフランジを形成した断面逆り字
形のリングの内部に正極合剤を一体に成形しておき、前
記り字形の部分を封口ガスケットに対する受は台として
カシメ付け圧力をこの部分で受け、正極缶の変形を防止
する。

さらに、この技術を発展させてリングの外周と正極缶の
内周部との間に隙間を設け、この部分に非水電解液を注
入できるようにすれば、電解液の量も確保できることに
なる。

（考案が解決しようとする課題） しかしながら、この構造では正極缶と正極合剤との間に
隙間を形成すると、封口ガスケットの受は台としての機
能が不安定になるとともに、正極合剤に対するセパレー
タの設置の際の位置合わせ、および正極合剤の正極缶に
対する位置決めも難しく、カシメ付け時においてずれな
どが生じ易く、必ずしも理想的な状態で組立が完了する
とは限らなかった。

この発明は以上の問題を解決するものであって、その目
的は、組立精度の向上と封口性の向上および必要な電解
液量の確保を図ることにある。

（課題を解決するための手段） 前記目的を連成するため、この発明は、底部周縁にフラ
ンジを形成した金属製の第一リングと、第一リングの内
部に成形された正極合剤と、第一リングの外周に嵌合さ
れ、かつ上部周縁にフランジを形成した金属製の第二リ
ングと、前記第一第二リングおよび正極合剤を収装した
正極缶と、前記正極合剤の上部にセパレータを介して積
層される負極リチウムと、前記正極缶の開口部に封口ガ
スケットを介してカシメ付け固着される負極端子板とを
備え、前記正極缶内周と前記第一　第二リングの上下フ
ランジによって前記正極合剤に連通ずる電解液溜用の空
間部を両底した。

（作　用〉 以上の構成によれば、第一、第二リングのそれぞれに設
けた上下のフランジによって、正極缶内部に正極合剤を
精度良く位置決めできる。

また、各リングのフランジと正極缶内周によって両底さ
れる空間内に注液すれば、この部分を電解液溜まりとし
て利用でき、注液された非水電解液はこの部分を通じて
正極合剤内部に徐々に浸透する。

カシメ付け時において各フランジが加圧力を受け、特に
上部側に位置するフランジは封口ガスケットの受は台と
しての機能を発揮するため、正極缶はこの部分を基点に
内側に折れ曲がり、カシメ付げによる封口が行われる。

（実　施　例） 以下、この発明の一実施例を図面を用いて詳細に説明す
る。

第１図は分解斜視図、第２図（ａ）〜（ｅ）は組立順序
を示す断面図である。

図において、１は上部が開口した浅底円筒状の正極缶、
２は合成樹脂製封口ガスケット３を介して正極缶１の開
口内周部にカシメ付け固定される負極端子板、４は偏平
な円筒形に形成された二酸化マンガンを主剤とする正極
合剤、５は円盤形に形成され、かつ前記負極端子板２の
内面に設けたリチウム負極、６は正極合剤４とリチウム
負極５間に介在される不織布からなるセパレータである
。

前記正極缶１の高さは通常のボタン形電池よりも高く形
成さており、その内底面にはネット状の正極集電体１ａ
が一体に固着されている。

前記正極合剤４は第２図（ａ）に示すように、金属製の
第一リング７の内部に予め一体に成形されている。

また、後述する組立工程において、第一リング７の外周
には同じく金属製の第二リング８が嵌合される。

第一リング７は、筒部７ａと、筒部７ａの底部周縁に一
体に形成されたフランジ７ｂと、フランジ７ｂと筒部７
ａにかけて複数箇所切欠き形成された透孔７ｃとからな
っている。

フランジ７ａの部分の径は前記正極缶１の内径にほぼ等
しい。したがって、第２図（ｂ）に示すように正極合剤
４を正極缶１の内部に設置した状態では、正極合剤４は
正極缶１の中央部に位置決めされるとともに、フランジ
７ｂの突出分に相当する隙間ｄが筒部７ａの外周部と正
極缶１の内周部との間に形成される。

そして、この隙間ｄの部分を電解液溜まりとして非水電
解液９がノズル１０などを介して一次注液され、その後
第２図（Ｃ）に示すように、前述の第二リング８が第一
リング７の外周に嵌合される。

第二リング８は、前記第一リング７の筒部７ａの外周に
嵌合される筒部８ａと、筒部８ａの上部外周に形成され
たフランジ８ｂおよび筒部８ａの下部に数箇所切欠き形
成された透孔８ｃとからなっている。フランジ８ａの部
分の径は前記正極缶１の内径とほぼ等しい。

したがって、第二リング８と第一リング７の朕めあわせ
によって上下の各フランジ７ｂ、８ｂと筒部８ａの外周
および正極缶１の内周によって画成された矩形状空間に
前記非水電解液９が封じ込められ、封じ込められた電解
液９は各透孔７ｃ。

８ｃを通じて正極合剤４の内部に徐々に浸透することに
なる。

また、筒部８ａを嵌合した状態では、筒部８ａの上部は
正極合剤４の表面より一段高い段差を形成し、この段差
によって第２図（ｄ）に示すように前記セパレータ６の
設置時における位置決めを行う。

セパレータ６の設置後はセパレータ６の上からノズル１
０などを介して非水電解液９の二次注液を行えば、非水
電解液９はセパレータ６内に含浸され、前記−時注液さ
れた非水電解液９の散逸分ないしは未浸透針が補われる
。

この後、正極缶１の上部開口周縁に前記封口ガスケット
３およびリチウム負極５を内面に設けた負極端子板２を
設置し、正極缶１の外周部を内側に折曲げ、カシメ付け
れば、第２図（ｅ）に示すように封口を完了し、電池内
部は密封される。

なお、カシメ付け時には正極缶１の上下方向に加圧力が
加わり、正極缶１の高さが高いと単独では折曲げ状態が
不安定になるが、第二リング８のフランジ８ｂが前記セ
パレータ６の受は台としての機能を有し、かつ上下フラ
ンジ７ｂ、８ｂが加圧力全体を受けるため、結果的に正
極缶１はフランジ８ｂの外周縁を基点として内側に折れ
曲げられ、形状精度および封口性を保つことになるので
ある。

（発明の効果） 以上実施例によって詳細に説明したように、この発明に
よるボタン形リチウム電池にあっては、電池容量を大き
く確保するために厚みを厚くした場合における組立精度
および封口性能を十分に確保できる。

またこの発明にあっては、リングと正極缶の間に形成さ
れた空間を電解液溜まりとして利用でき、この部分に十
分な量の非水電解液を短時間のうちに注液できるので、
製作効率も高いなどの利点がある。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの発明に係るボタン形リチウム電池の分解斜
視図、第２図（ａ）〜（ｅ）は同電池の組立順序を示す
説明用断面図である。 １・・・正極缶 ２・・・負極端子板 ３・・・封口ガスケット ４・・・正極合剤 ５・・・リチウム負極 ６・・・セパレータ ７・・・第一リング ７ａ、８ａ・・・筒部 ７ｂ、８ｂ・・・フランジ ８・・・第二リング ９・・・非水電解液

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 底部周縁にフランジを形成した金属製の第一リングと、
   第一リングの内部に一体に成形された正極合剤と、第一
   リングの外周に嵌合され、かつ上部周縁にフランジを形
   成した金属製の第二リングと、前記第一、第二リングお
   よび正極合剤を収装した正極缶と、前記正極合剤の上部
   にセパレータを介して積層される負極リチウムと、前記
   正極缶の開口部に封口ガスケットを介してカシメ付け固
   着される負極端子板とを備え、前記正極缶内周と前記第
   一、第二リングの上下フランジによって前記正極合剤に
   連通する電解液溜用の空間部を画成したこと特徴とする
   ボタン形リチウム電池。