JPH0339967Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この考案はステレオヘツドホーンとモノラルス
ピーカを内蔵したステレオラジオ受信機のモノラ
ル・ステレオ切換回路に関する。

〔考案の概要〕

この考案は、或る電位を与えるとステレオモー
ドより強制的にモノラルモードに切換わる強制モ
ノラル制御端子を有するFMステレオ復調回路を
搭載したステレオラジオ受信機において、スピー
カに供給される信号に含まれる直流成分を検出
し、この検出した直流成分を強制モノラル制御端
子に供給して動作モードを強制的にモノラルモー
ドに切換えるようにしたものである。

〔従来の技術〕

最近小型軽量のヘツドホーン専用ステレオラジ
オ受信機が手軽にステレオ放送を楽しめるという
ことで広く普及している。一方、時と場所によつ
ては両耳をふさぐヘツドホーンのみではなく、モ
ノラルスピーカを使用したい要望もあり、両者を
兼備したステレオラジオ受信機も便利なものであ
る。このようなラジオ受信機として、従来第２図
に示すようなものが提案されている。

第２図において、１はFMステレオ復調回路で
あつて、その入力端子２にはラジオチユーナ部
（図示せず）からの出力信号が供給される。３，
４は可変抵抗器、５は左チヤンネル信号増幅用低
周波アンプ、６は右チヤンネル信号増幅用低周波
アンプであつて、アンプ５の出力側はコンデンサ
７を介してステレオヘツドホーン用ジヤツク８の
第１の端子（可動端子）８ａに接続され、アンプ
６の出力側はコンデンサ９を介してジヤツク８の
第２の端子（可動端子）８ｂに接続される。ジヤ
ツク８の第３の端子（固定端子）８ｃはスピーカ
１０のボイスコイルを介して接地される。第３の
端子８ｃはステレオヘツドホーン用プラグ（図示
せず）が差し込まれると第１の端子８ａとの接触
が解除され、抜かれると再び第１の端子８ａと接
触する。また、第４の端子（固定端子）８ｄは接
地される。

また、ジヤツク８にはプラグが差し込まれると
離れ、抜かれると互いに接触する第５及び第６の
端子８ｅ，８ｆが設けられ、第５の端子８ｅは
FMステレオ復調回路１の強制モノラル制御端子
１１に接続され、第６の端子８ｆは正の電源端子
＋Vccに接続される。FMステレオ復調回路１は
強制モノラル制御端子１１に何も電位が印加され
ないときは通常のステレオ復調動作を行つて、
夫々アンプ５，６に分離された左チヤンネル信号
及び右チヤンネル信号を供給するも、強制モノラ
ル制御端子１１に或る電位が与えられると強制的
にモノラルモードとなし、アンプ５，６に夫々左
チヤンネル信号と右チヤンネル信号の加算した信
号を供給するように働く。従つて、ジヤツク８に
ステレオヘツドホーンプラグが差し込まれると、
ジヤツク８の第５の端子８ｅと第６の端子８ｆが
離れてFMステレオ復調回路１の強制モノラル制
御端子１１には何も電位が与えられないので復調
回路１はステレオモードとなり、ステレオヘツド
ホーンによりステレオ放送を聞くことができる。
一方、ジヤツク８よりステレオヘツドホーンプラ
グが抜かれると、ジヤツク８の第５の端子８ｅと
第６の端子８ｆが接触し、強制モノラル制御端子
１１に正の電源端子＋Vccより或る電位が与えら
れるので復調回路１は強制的にモノラルモードと
なり、スピーカ１０よりモノラル放送が放音され
る。

その他、第２図と同様の機能を果すものとし
て、実開昭58−141648号がある。

〔考案が解決しようとする問題点〕

ところが第２図の如き構成を成す従来回路の場
合、FMステレオ復調回路１の強制モノラル制御
端子１１の制御電圧を得るのにジヤツク８の第５
及び第６の端子を利用しているので、接触不良を
起こすことが多く信頼性に欠け、また、ジヤツク
８の構造も複雑で大型となり、小型化指向のステ
レオラジオ受信機には不向きであつた。

この考案は斯る点に鑑みてなされたもので、信
頼性を向上でき、また小型化に適したステレオラ
ジオ受信機のモノラル・ステレオ切換回路を提供
するものである。

〔問題点を解決するための手段〕

この考案によるステレオラジオ受信機のモノラ
ル・ステレオ切換回路によれば、強制モノラル制
御端子１１を有するFMステレオ復調回路１と、
このFMステレオ復調回路の出力側に並列関係に
配された第１及び第２のアンプ５，６と、これ等
のアンプの出力側が夫々接続される第１及び第２
の端子２０ａ，２０ｂ、この第１の端子と選択的
に接触したスピーカ１０に接続された第３の端子
２０ｃを有するステレオヘツドホーン用ジヤツク
２０とを備えたステレオラジオ受信機において、
上記強制モノラル制御端子と上記スピーカの一側
の間に平滑手段２３を設け、この平滑手段の出力
を上記強制モノラル制御端子に供給し、強制的に
モノラルモードになるように構成している。

〔作用〕

FMステレオ復調回路１の強制モノラル制御端
子１１とスピーカ１０の一側との間に平滑手段２
３を設け、この平滑手段の出力を強制モノラル制
御端子に供給し、強制的に動作モードをモノラル
モードとする。これにより、従来使用していたジ
ヤツク８の第５及び第６の端子が不要となり、信
頼性が向上すると共に構造も簡略化される。

〔実施例〕

以下、この考案の一実施例を第１図に基づいて
詳しく説明する。なお、第１図において第２図と
対応する部分には同一符号を付し、その詳細説明
は省略する。

本実施例ではアンプ５の出力側をジヤツク２０
の第１の端子（可動端子）２０ａに接続すると共
にアンプ６の出力側をジヤツク２０の第２の端子
（可動端子）２０ｂに接続する。またジヤツク８
の第３の端子（固定端子）をスピーカ１０のボイ
スコイル及びコンデンサ２１を介して接地すると
共に第４の端子とコンデンサ２２を介して接地す
る。

また、スピーカ１０のボイスコイル及びコンデ
ンサ２１の接続点とFMステレオ復調回路１の強
制モノラル制御端子１１との間に例えば抵抗器２
３ａ及びコンデンサ２３ｂから成る平滑回路２３
を設ける。この平滑回路２３によりスピーカ１０
に流れる信号に含まれる直流成分が検出され、強
制モノラル制御端子１１に供給され、これにより
FMステレオ復調回路１は強制的にモノラルモー
ドとなる。

いま、ジヤツク２０にステレオヘツドホーンプ
ラグが差し込まれると、第１の端子２０ａと第３
の端子２０ｃが離れるので、スピーカ１０には信
号は流れず、強制モノラル制御端子１１には何も
電位は与えられない。従つて、FMステレオ復調
回路１は通常のステレオ復調動作を行い、ステレ
オヘツドホーンよりステレオ放送を聞くことがで
きる。一方、ジヤツク２０よりステレオヘツドホ
ーンプラグが抜かれると、ジヤツク２０の第１の
端子２０ａと第３の端子２０ｃが接触し、スピー
カ１０に信号が流れるので、この信号に含まれる
直流成分が平滑回路２３で取り出されて強制モノ
ラル制御端子１１に供給され、この結果FMステ
レオ復調回路１は強制的にモノラルモードとな
り、スピーカ１０よりモノラル放送が放音され
る。

〔考案の効果〕

上述の如くこの考案によれば、スピーカに流れ
る信号の直流成分を平滑手段により検出してFM
復調回路の強制モノラル制御端子に供給して強制
的にモノラルモードとするようにしたので、従来
の如くジヤツクに強制モノラル制御用の専用の端
子を設ける必要がなくなり、それだけ信頼性が向
上し、またジヤツクの構造を簡略化でき、小型化
指向のステレオラジオ受信機等に適用して有用と
なる。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案の一実施例を示す回路構成
図、第２図は従来回路の一例を示す回路構成図で
ある。 １はFMステレオ復調回路、５，６は低周波ア
ンプ、１０はスピーカ、１１は強制モノラル制御
端子、２０はジヤツク、２３は平滑回路である。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 強制モノラル制御端子を有するFMステレオ復
   調回路と、 該FMステレオ復調回路の出力側に並列関係に
   配された第１及び第２のアンプと、 該アンプの出力側が夫々接続される第１及び第
   ２の端子、該第１の端子と選択的に接触しスピー
   カに接続された第３の端子を有するステレオヘツ
   ドホーン用ジヤツクとを備えたステレオラジオ受
   信機において、 上記強制モノラル制御端子と上記スピーカの一
   側の間に平滑手段を設け、 該平滑手段の出力を上記強制モノラル制御端子
   に供給し、 強制的にモノラルモードになるようにしたこと
   を特徴とするステレオラジオ受信機のモノラル・
   ステレオ切換回路。