JPH0339568Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） この考案は、自動車（以下単に車と呼ぶ）の格
納装置に係るもので、所定の場所に容易に車を格
納できるという特徴を有している。

（従来の技術） 従来は、運転者が車を運転し格納するのが一般
的であり、特段の技術はなかつた。従つて、運転
者の運転技術の巧拙により所要格納面積も左右さ
れていた。また、例えば、白線で区画された大衆
駐車場においても、未熟な運転で隣りに駐車して
いる車に接触させるなどのトラブルも多々発生し
ている。これを防止するためには若干面積に余裕
をもつた駐車場を設計するなどの対策がたてられ
ているが、決定的ではない。

（この考案が解決しようとする問題点） この考案は、運転者の運転技術に係り発生して
いた従来の不都合、即ち問題点を解決しようとい
うものである。

（解決するための手段） 本考案の一実施例を示す図面について、その手
段を詳説するに、２はガイド板で前方に湾曲し、
上方にテーパを有しており、さらに適宜数のボー
ル１が回転自在に装着されている。

３は車輪案内レールでその外巾は車の車輪間の
内巾とほぼ等しく、しかも上方にテーパを有し、
前記ガイド板２がその先端に結合されている。

４，４′は滑動板で、例えば棒状ロール機構な
どを応用し、外力によつて矢印で示した左右方向
にのみ滑動自在で、外力が除去されると、例え
ば、バネ機構によつて元位置に自動的に復帰する
ように構成されている。このように構成された滑
動板４は第１図に示すように、ガイド板２の下方
床面に設置されている。複数個の滑動板４′は、
車輪案内レール３の両側の床面上に設置されてい
る。５は自動車の前進を阻止するためのストツパ
ー、６は車輪案内レール３上に設置されている板
で、人の通行の安全を考慮し、床面上に突出した
車輪案内レール３によつて出来る凹空間をなくす
ために設置するもので、その必要がない場合に
は、省略してもよい。

本考案にあつては、車輪案内レール３の先端部
にガイド板２を結合し、車輪案内レール３の後端
部にストツパー５を設置し、ガイド板２の下方床
面に滑動板４を、車輪案内レール３の両側に適宜
間隔を置いて、滑動板４′を床面に設置している。

なお、車輪案内レール３の間隔は車の大きさに
合わせて、自由に調節を行えるように構成されて
いる。

（作用） 本考案は以上のように構成されているので、運
転者は、まず、車を運転し、車輪を滑動板４にの
せる。この際、運転がまずくいずれかに片寄つた
場合には、ガイド板２に乗上げるが、ボール１の
回転で車輪は滑動板４にずり落ち、滑動板に外力
を与える。滑動板４は左右に滑動し、車輪をほぼ
正常位置にもどす。さらに、運転者は車を移動さ
せると車輪は車輪案内レール３にまたがり、前進
の方向性は一方向に拘束される。しかし、車の後
輪の関係で、前輪が車輪案内レール３をまたがつ
た状態になつても、右あるいは左に過度のアンバ
ランスした外力が働き、スムーズな前進を阻害す
る場合には、車の前輪が滑動板４′に乗つたとき
に、このアンバランスした外力で滑動板４′が左
右に滑動させられ、この外力は吸収される。かく
して、車は正常に車輪案内レール３をまたがつ
て、ストツパー５の位置まで直進し、止り、車の
格納を終るのである。

（効果） この考案は以上のように構成されているので、
次のような効果を有している。

(1) 例えば老人や女性など運転が比較的苦手な運
転者の場合でも、運転者の運転技術に関係な
く、所定のところに車を格納できる。

(2) 雨天時、車の窓ガラスが曇もり見通しが効か
ない場合でも、問題なく車を所定の位置に格納
できる。

(3) 隣に駐車している車に接触するなどのトラブ
ルを防止できる。

(4) 格納に必要な面積を最小限度に抑制できる。
特に、地価の高い都市部において、経済的効果
は大きい。

(5) 構造が簡単で、電気的に複雑な装置を要しな
いので、比較的安価にできる。

以上のように、本考案の工業的利用価値は顕著で
あり、特に土地の有効活用による経済的な効果は
大きく、本考案の産業的有用性は高い。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の実施の一例を示す平面図、第
２図は同正面図、第３図はＡ−A′切断面図であ
る。 １……ボール、２……ガイド板、３……車輪案
内レール、４，４′……滑動板、５……ストツパ
ー、６……板、Ｌ……車輪間の内幅。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 前方に湾曲し、上方にテーパを有し、回転自在
   なボール１を装着して成るガイド板２と、該ガイ
   ド板２と結合し、かつ、車輪間の内幅Ｌとほぼ等
   しい間隔で床面に設置し、上方にテーパを有する
   車輪案内レール３とガイド板２の下方床面に設置
   した滑動板４と、車輪案内レール３の両側に設置
   した複数個の滑動板４′とから成ることを特徴と
   する車格納装置。