JPH0339373Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） この考案は、主としてビニール袋で包装された
山葵漬、味噌漬、芥子漬、奈良漬、山菜漬等の漬
物等の食品を収納するのに好適な漬物収納箱に関
するものである。

（従来の技術） 従来、この種の漬物収納箱は、木材で、底板、
前壁、後壁、左側壁、右側壁等を、これらの四隅
部に組み継ぎ部が設けられるように成形されてい
た。

（考案が解決しようとする課題） しかしながら、木製独特の重厚さは出せるが、
成形が著しく面倒であるばかりでなく、頗る高価
になる欠点があつた。

そこで、この考案は、叙上のような問題点を解
決すべく案出されたもので、極めて容易に組立て
できるようにするばかりでなく、木製独特の重厚
さを出して外観上の体裁を頗る良好ならしめ、し
かも頗る安価になるように漬物収納箱を提供する
ものである。

（課題を解決するための手段） この考案は、従来の課題を解決するために、底
板と、前板、前縁片、前折返板、前折合片等を有
する前壁と、後板、後縁片、後折返板、後折合片
等を有する後壁と、左側板、左縁片、左折返板、
左折合片等を有する左側壁と、右側板、右縁片、
右折返板、右折合片等を有する右側壁とから成る
有底角筒状の漬物収納箱において、前記前壁の前
板、前記後壁の後板、前記左側壁の左側板、前記
右側壁の右側板等の周縁部を除いた部分に、内側
へ切起した適数個の夫々前切起片、後切起片、左
切起片、右切起片を設け、且つ前板、後板、左側
板、右側板等の両端縁部には、互いに交互に嵌合
する適撰個の嵌合突起と適数個の嵌合溝とを夫々
設けたものである。

（作用） この考案は、叙上のような技術的手段により、
後壁、左側壁、右側壁が二重構造の感じを与える
ことと、前壁、後壁、左側壁、右側壁の四隅部が
木製の組み継ぎ部のように感じさせることとによ
つて、木製独特の重厚さを出せるようにする。

（実施例） 以下、この考案の一実施例を図面に基づいて説
明する。

この考案の漬物収納箱Ａは、第１図に示すよう
に板紙にて底板１、前壁２、後壁３、左側壁４、
右側壁５等から有底角筒状に形成されており、こ
のうち、、前壁２と後壁３とは底板１の前端縁と
後端縁とに対称に連設され、一方、左側壁４と右
側壁５とは底板１の左側端縁と右側端縁とに略対
称に連設されている。

すなわち、前記前壁２は、底板１の前端縁に前
板６、幅狭な前縁片７、前板６と同一高さの前折
返板８、底板１折合用の前折合片９を、折目１
０，１１，１２，１３を介して上方、後方、下
方、後方へ順次折曲自在に連設し、前板６の周縁
部を除いた部分には左右方向へ長い２個の前切起
片１４を、上下方向へ適宜間隔に配置されるよう
折目１５を介して内側へ切起自在に設け、且つ前
板６の左右端縁部には、幅が先端に行くに従つて
漸次広くなるような逆台形状の２個の嵌合突起１
６と、幅が先端に行くに従つて漸次狭くなるよう
な台形状の３個の嵌合溝１７（このうち、上側と
下側との嵌合溝１７は台形状ではなく中側の嵌合
溝１７と同大分切欠いてある）とを適宜間隔に配
設し、更に前折返板８の左右端部には前縁片７と
同一幅の前切欠部１８を設けるように形成されて
いる。

また、前記後壁３は、前記前壁２と対称に底板
１の後端縁に後板１９、後縁片２０、後折返板２
１、後折合片２２を、折目２３，２４，２５，２
６を介して上方、前方、下方、前方へ順次折曲自
在に連設すると共に、前記前壁２と同様に後板１
９の周縁部を除いた部分には２個の後切起片２７
を、折目２８を介して内側へ切起自在に設け、且
つ後板１９の左右端縁部には２個の嵌合突起２９
と３個の嵌合溝３０とを適宜間隔に配設し、更に
後折返板２１の左右端部には後切欠部３１を設け
るように形成されている。

一方、前記左側壁４は、底板１の左側端縁に左
側板３２、幅狭な左縁片３３、左側板３２と同一
高さの左折返板３４、底板１折合用の左折合片３
５を、折目３６，３７，３８，３９を介して上
方、右側方、下方、右側方へ順次折曲自在に連設
し、左折返板３４の前端縁には、右側長手方向略
中央部にスリツト４０付き係止部４１を有する左
折込片４２を、折目４３を介して右側方へ折曲自
在に連設し、且つ左折返板３４の後端縁には、左
側長手方向略中央部にスリツト４４付き係止部４
５を有する左折込片４６を、折目４７を介して右
側方へ折曲自在に連設する。それに、前記前壁２
及び後壁３と同様に左側板３２の周縁部を除いた
部分に２個の左切起片４８を、折目４９を介して
内側へ切起自在に設け、且つ左側板３２の前後端
縁部には３個の嵌合突起５０と２個の嵌合溝５１
とを、前記前板６及び後板１９の各嵌合突起１
６，２９と各嵌合溝１７，３０と交互に配置され
るよう適宜間隔に配設するように形成されてい
る。

また、前記右側壁５は、前記左側壁４と対称に
底板１の右側端縁に右側板５２、右縁片５３、右
折返板５４、右折合片５５を、折目５６，５７，
５８，５９を介して上方、左側方、下方、左側方
へ順次折曲自在に連設すると共に、前記左側壁４
と同様に右側板５２の周縁部を除いた部分に２個
の右切起片６０を、折目６１を介して内側へ切起
自在に設け、且つ右側板５２の前後端縁部には３
個の嵌合突起６２と２個の嵌合溝６３とを適宜間
隔に配設し、更に右折返板５４の前端縁には、右
側長手方向略中央部にスリツト６４付き係合部６
５を有する右折込片６６を、折目６７を介して左
側方へ折曲自在に連設し、右折返板５４の後端縁
には、左側長手方向略中央部にスリツト６８付き
係止部６９を有する右折込片７０を、折目７１を
介して左側方へ折曲自在に連設するように形成さ
れている。

この考案の漬物収納箱Ａを組立てる際はこの考
案の漬物収納箱Ａを組立てる際は、先ず、第２図
に示すように左側壁４の左側板３２、左縁片３
３、左折返板３４、左折合片３５を、折目３６，
３７，３８，３９を介して上方、右側方、下方、
右側方へ順次直角に折曲げ、且つ右側壁５の右側
板５２、右縁片５３、右折返板５４、右折合片５
５、折目５６，５７，５８，５９を介して上方、
左側方、下方、左側方へ順次直角に折曲げる。続
いて、左側壁４の前後側の各左折込片４２，４６
を、折目４３，４７を介して右側方へ直角に折曲
げ、且つ右側壁５の前後側の各右折込片６６，７
０を、折目６７，７１を介して左側方へ直角に折
曲げて、前側左折込片４２の係止部４１のスリツ
ト４０に前側右折込片６６の係合部６５のスリツ
ト６４に係止し、且つ後側右折込片７０の係止部
６９のスリツト６８に後側左折込片４６の係止部
４５のスリツト４４を係止する。次に、第３図に
示すように前壁２の前板６、前縁片７、前折返板
８、前折合片９、前記左折込片４２及び右折込片
６６が被覆されるよう折目１０，１１，１２，１
３を介して上方、後方、下方、後方へ順次直角に
折曲げ、このとき、前壁２の前板６の各嵌合突起
１６が左側壁４の左側板３２及び右側壁５の右側
板５２の前側の各嵌合溝６３に嵌合され、且つ前
壁２の前板６の各嵌合溝１７が左側壁４の左側板
３２及び右側壁５の右側板５２の前側の各嵌合突
起６２に嵌合されるようにする。続いて、後壁３
の後板１９、後縁片２０、後折返板２１、後折合
片２２を、前記左折込片４６及び右折込片７０が
被覆されるよう折目２３，２４，２５，２６を介
して上方、前方、下方、前方へ次直角に折曲げ、
このとき、後壁３の後板１９の各嵌合突起２９が
左側壁４の左側板３２及び右側壁５の右側板５２
の後側の各嵌合溝６３に嵌合され、且つ後壁３の
後板１９の各嵌合溝３０が左側壁４の左側板３２
及び右側壁５の右側板５２の後側の各嵌合突起６
２に嵌合されるようにする。そして、前壁２の前
板６の各前切起片１４、後壁３の後板１９の各後
切起片２７、左側壁４の左側板３２の各左切起片
４８、右側壁５の右側板５２の各右切起片６０
を、折目１５，２８，４９、折目を介して内側へ
順次45度乃至90度折曲げる。また、この前切起片
１４、後切起片２７、左切起片４８、右切起片６
０は、最後に折曲げるよう説明したが、組立てる
前に予め折曲げておいても良い。

この考案の漬物収納箱Ａを使用する際は、第５
図及び第６図に示すように、この考案の漬物収納
箱Ａの底板１上に中底Ｂを載置し、その上に各種
の漬物を収納した後、漬物収納箱Ａの上に、表面
に文字が印刷された蓋Ｃを被せ、蓋Ｃの中央部分
を紐Ｄで十文字に縛るようにする。

（考案の効果） この考案は、叙上のように構成したから、従来
の木製に比較して、極めて容易に組立てできるば
かりでなく、前壁２の前板６、後壁３の後板１
９、左側壁４の左側板３２、右側壁５の右側板５
２等の周縁部を除いた部分に、内側へ切起した適
数個の夫々前切起片１４、後切起片２７、左切起
片４８、右切起片６０を設けたことにより、後壁
３、左側板４、右側壁５が二重構造の感じを与え
ることと、前壁２の前板６、後壁３の後板１９、
左側壁４の左側板３２、右側壁５の右側板５２等
の両端縁部に、互いに交互に嵌合する適数個の嵌
合突起１６と適数個の嵌合溝１７とを夫々設けた
ことにより、前壁２、後壁３、左側壁４、右側壁
５の四隅部が木製の組み継ぎ部のように感じられ
ることによつて、木製独特の重厚さを出して外観
上の体裁が頗る良好であり、しかも、従来の木製
に比較して頗る安価に提供でき、更に、堅牢で組
立時にノリや金物等も必要ないのである。

【図面の簡単な説明】

図面はこの考案の一実施例を示すもので、第１
図は展開図、第２図は組立てる状態の斜視図、第
３図は組立てた状態の斜視図、第４図は同上の縦
断正面図、第５図は使用状態を示す斜視図、第６
図は同上の縦断正面図である。 Ａ……漬物収納箱、Ｂ……中底、Ｃ……蓋、Ｄ
……紐、１……底板、２……前壁、３……後壁、
４……左側壁、５……右側壁、６……前板、７…
…前縁片、８……前折返板、９……前折合片、１
０……折目、１１……折目、１２……折目、１３
…折目、１４……前切起片、１５……折目、１６
……嵌合突起、１７……嵌合溝、１８……前切欠
部、１９……後板、２０……後縁片、２１……後
折返板、２２……後折合片、２３……折目、２４
……折目、２５……折目、２６……折目、２７…
…後切起片、２８……折目、２９……嵌合突起、
３０……嵌合溝、３１……後切欠部、３２……左
側板、３３……左縁片、３４……左折返板、３５
……左折合片、３６……折目、３７……折目、３
８……折目、３９……折目、４０……スリツト、
４１……係止部、４２……左折込片、４３……折
目、４４……スリツト、４５……係止部、４６…
…左折込片、４７……折目、４８……左切起片、
４９……折目、５０……嵌合突起、５１……嵌合
溝、５２……右側板、５３……右縁片、５４……
右折返板、５５……右折合片、５６……折目、５
７……折目、５８……折目、５９……折目、６０
……右切起片、６１……折目、６２……嵌合突
起、６３……嵌合溝、６４……スリツト、６５…
…係合部、６６……右折込片、６７……折目、６
８……スリツト、６９……係止部、７０……右折
込片、７１……折目。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 底板と、前板、前縁片、前折返板、前折合片等
   を有する前壁と、後板、後縁片、後折返板、後折
   合片等を有する後壁と、左側板、左縁片、左折返
   板、左折合片等を有する左側壁と、右側壁、右縁
   片、右折返板、右折合片等を有する右側壁とから
   成る有底角筒状の漬物収納箱において、前記前壁
   の前板、前記後壁の後板、前記左側壁の左側板、
   前記右側壁の右側板等の周縁部を除いた部分に、
   内側へ切起した適数個の夫々前切起片、後切起
   片、左切起片、右切起片を設け、且つ前板、後
   板、左側板、右側板等の両端縁部には、互いに交
   互に嵌合する適数個の嵌合突起と適数個の嵌合溝
   とを夫々設けたことを特徴とする漬物収納箱。