JPH0338353Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、無区分状態の広い室内に対して床
パネルを先張りし、その後床の周囲に壁面を構成
して部屋を設ける時採用する床パネルの組立床装
置に関するものである。

一般に、コンクリート床面に対する仕上げ床の
施工は、束石、脚体等で支持された周り根太や中
根太を所定の高さに配設し、これ等の根太間に床
板を順次張設するものであるが、この方法による
と、多くの束石や脚体等をコンクート床面に配置
しなければならないばかりか、前記束石や脚体等
に各根太を固定する手段と、各根太を水平に調整
する手段を要し、仕上げ床の施工に多くの手間と
時間を要する欠点があつた。

この考案は上述の欠点を解決しようとするもの
で、その実施例を図面について説明すると下記の
とおりである。

即ち、この考案の床パネルの組立床装置は、周
り根太材２とこの周り根太材２を支持する複数の
支持脚体１，１……及び該支持脚体１，……をコ
ンクリート床面に固定する固定金具３とから構成
されている。支持脚体１，１……は軽金属等から
成形された短い部材であつて、断面略コ字形を呈
し、相対向する側壁５，５の内底部に係持片６，
６と、その係持片６，６の後方に挿入部７，７を
形成すると共に、その挿入部７，７の側壁５，５
に相対する係合溝８，８を穿設してある。また、
該側壁５，５の先端にビスポケツト１５，１５を
形成してある。

また、周り根太材２はアルミニウム等の軽金属
から製作され、断面略コ字形を呈し、相対向する
上辺９、下辺１１との内方に各々係持辺１３，１
３を形成して相対するコーナー継手が挿入される
挿入溝１４，１４を設けてある。更に、前記上辺
９には、その上方に床パネル４の断面を係止する
鉤状突辺１０を形成してある。また、下辺１１に
は、前記係合溝８，８に挿入される垂下止着片１
２を突設してある。固定金具３は断面Ｌ字状を呈
し、コンクリートの床面２８に固定する水平片１
７と前記支持脚体１の挿入部７，７に挿入される
起立片１６を形成してある。中間根太材１８は、
床パネル４，４との間の中央部分に嵌め込み連接
するもので、断面略Ｈ字形に構成され、その相対
する辺対１９，１９の上方には、床パネル４の端
面に設けた凹溝に係合する係止鉤辺２０を形成し
てある。符号２１は、前記周り根太材２と相対す
る他端に位置する周り根太材を示し、この周り根
太材２１は断面略コ字形を有し、その相対する側
辺２２，２２には内方に各々保持片２４，２４を
形成すると共に、その保持片２４，２４の後方に
挿入溝２５，２５を形成してある。また、該側辺
２２の下辺には前記支持脚体１……の係合溝８，
８に嵌着する垂下止着片２３を一体に突設せしめ
てある。また、符号２６は、床面２８に固定金具
３の水平片１７を固定するボルトで、２７はボル
ト２６に螺着するナツトを示したものである。

この考案は上記の如き構成からなり、その施工
方法を説明すると、床を敷設する広い室内の床面
２８に対して、所定間隔を設けて固定金具３の起
立片１６を支持脚体１……の挿入部７，７に下端
より差し込み、コンクリートの床面２８に水平片
１７よりコンクリート用のボルト２６及びナツト
２７を以て固定する。この状態の時に支持脚体１
と固定金具３の起立片１６とをビス或はその他の
方法で固定する。その後、各支持脚体１，１……
間の上部に周り根太材２を架設すると共に、周り
根太材２の下辺１１に設けた垂下止着片１２を係
合溝８，８に嵌着せしめる。更に、周り根太材２
の下辺１１から支持脚体１のビスポケツト１５，
１５にビスを螺合すれば、両者の結合状態が一層
強固となる。そして、周り根太材２の鉤状突辺１
０に床パネル４の端面を設けた凹溝を嵌合係止
し、順次各根太材上に敷設するものである。その
時、隣接する床パネル４，４間に中間根太材１
８，１８を適宜介在して連接する。また、必要に
応じて最後に敷設する床パネル４の周り根太材に
は、上部の鉤状突辺１０が形成されていない周り
根太材２１を使用して組立を容易とする場合もあ
る。そして、この場合は床パネル４の端部をビス
或は他の方法で固定するものである。

以上の如く、この考案に係る床パネルの組立床
装置によれは、広い無区分状態の室内に床パネル
の敷設ができると共に、正方形又は短形等の各種
形状の床パネル装置が自由に構成できると云う実
用的で非常に便利な効果がある。そして、床面に
設置された支持脚体の間に周り根太材を架設する
だけで床パネルは能率よく敷設できると共に、強
固で安定よく固定される効果がある。

更に、周り根太材の上下辺の内方に設けた係持
片と挿入溝とによつてコーナー金具の挿入結合が
容易にできるし、下辺に設けた垂下止着片は、支
持脚体に設けた係合溝に簡単確実に嵌合し、周り
根太材を不動で安定よく支持脚体上に載置固定さ
れると云う効果がある。また、周り根太材の上辺
に設けた鉤状突辺は、床パネルの端面に設けた凹
溝と強固に係合し、床パネルの敷設が簡易となる
効果がある。そして、支持脚体に設けた係持片と
挿入部とによつて、固定金具の起立片の嵌合を容
易にし、支持脚体を安定よく支持して、傾斜した
り、倒れたりするのを防止する効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案の組立床装置の平面図、第２
図は第１図Ａ−Ａ線の縦断面図、第３図は組立床
装置の要部の斜面図、第４図は周り根太材の斜面
図、第５図は他の周り根太材の斜面図、第６図は
支持脚体の斜面図、第７図は固定金具の斜面図で
ある。 符号、１は支持脚体、２は周り根太材、３は固
定金具、４は床パネル、５は側壁、６は係持片、
７は挿入部、８は係合溝、９は上辺、１０は鉤状
突辺、１１は下辺、１２は垂下止着片、１３は係
持片、１４は挿入溝、１５はビスポケツト、１６
は起立片、１７は水平片、１８は中間根太材、２
８は床面である。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 周り根太材２とこの周り根太材２を支持する数
   個の支持脚体１と支持脚体１をコンクリート床面
   に固定する固定金具３とからなる組立床装置に於
   いて、床面上に所定間隔を設けて起立片１６と水
   平片１７とを設けた該固定金具３を取着し、前記
   起立片１６に嵌着立設される軽金属製の支持脚体
   １は断面コ字形を有し、支持脚体１の内底部に前
   記起立片１６が挿入される挿入部７，７を設ける
   と共に、挿入部７，７の側壁５，５に相対する係
   合溝８，８を形成し、該係合溝８，８に嵌着する
   軽金属製よりなる該周り根太材２は、断面略コ字
   形に形成され相対向する上辺９と下辺１１とに係
   持辺１３，１３を設けてコーナー継手が挿入する
   挿入溝１４，１４を形成し、前記下辺１１には係
   合溝８，８に挿入する垂下止着辺１２を突出し、
   且つ上辺９には床パネル４の側面と係合する鉤状
   突辺１０を形成した事を特徴とする床パネルの組
   立床装置。