JPH0338294Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本願は水洗式便器の考案に係り、さらに詳しく
は便器本体後部をトイレの壁面等に当接した状態
で固定する水洗式便器に関するものである。

（従来の技術とその問題点） 従来、この種の水洗便器を固定する際の便器と
給水管との接続は壁面から突出した給水管を便器
後部に形成した給水室に上面から接続していた。

そのため便器後部上面に給水管の末管が露出し
て見栄が悪い。また該接続部は壁面に近接してい
るためチリ等がたまりやすくかつ掃除もしにくか
つた。

そこで叙上の事情を解消するために給水管を給
水室の後面から接続すると共に、該接続部の給水
管をトイレの壁面にパネルユニツト等を取り付け
て隠蔽していた。

しかしながら、上記便器の取付作業に於いてト
イレの壁面にパネルユニツト等を取付けること
は、煩雑な作業が強いられると共に、その点検補
修も行ない難く、さらにトイレ内の内装的美感を
損うものであつた。

（考案が解決しようとする技術的課題） 以上の問題を解決するための本考案の技術的課
題は施工現場に於いて、便器を、トイレの内装的
美感を損なうことなく極めて簡単な方法で設置す
ると共に点検補修をも容易に行ない得る様にする
ことである。

（技術的課題を達成するための技術的手段） 以上の技術的課題を達成するための本考案の技
術的手段は、便器本体後部に形成した給水室の後
面に給水管を接続すると共に、該本体後部に前記
給水管の接続部を隠蔽する被覆部を延設し、該被
覆部の上面に開口部を開設し、該開口部に取外可
能な点検蓋を設置することである。

（作 用） 便器の後面がトイレの壁面に当接した状態で、
便器を床面に設置する。

そして点検蓋を取外し、その開口部から給水
管、排水管及び排気管等を給水室、排水室、排気
室後面へ接続するための作業を行ない、該作業の
終了後、開口部に点検蓋を被覆して開口部を閉塞
する。

また、給水管及び該給水管と給水室との接続部
の補修点検は前記点検蓋を取外してその開口部か
ら行なう。

（実施例） 本考案の一実施例を図面により説明する。

本考案は便器本体Ａの後面をトイレの壁面に当
接して便器を設置する場合及び第１図に示す様に
エアコンユニツト等の前面に設置する場合があ
り、本願はエアコンユニツトの前面に設置した実
施例により説明する。

図中Ａは便器本体、Ｂはエアコンユニツトで、
Ｃは従来周知のエアコンである。

便器本体Ａは前部にボール部７が形成され、該
ボール部７上縁にはリム通水路８が設けられ、そ
の通水路８下面には適宜間隔をおいて多数の射水
孔８ａが開穿される。

ボール部７の前部には前記リム通水路８と連絡
した導水路９がボール部７下部まで延び、その導
水路９下端に噴射孔１０が開穿される。

またボール部７下部には略Ｓ字状に屈曲形成せ
しめた排水路１１が形成され、便器本体Ａの後部
下面に開口した排出口１１ａに連通する。

また便器本体Ａは後部上方に給水室１が形成さ
れ、該給水室１を挾んだ両側に排水室１２と臭気
排気室１３とが形成される。

給水室１はエアコンユニツトＢ内部上方に設置
した貯水タンク６と連結する接続管２を接続する
と共にリム通水路８に連絡される。

排水室１２はエアコンＣの排水管ａが接続され
ると共に連通路１２ａを介してリム通水路８に連
絡され、該エアコンＣから排水される水をリム通
水路８を介してボール部７内に排水するものであ
る。

臭気排気室１３は脱臭ダクト１４と臭気排気管
ｂを介して連結されると共に、連通孔１３ａを介
してボール部７と連絡され、便器の使用の際に発
生する臭気を室外に排気するものである。

また便器本体Ａの後端部上面を横方向に沿つて
適宜高さ突出形成して前記給水室１、排水室１２
及び臭気排気室１３の後面から夫々給水管２、排
水管ａ、臭気排気管ｂを接続する。

そして便器本体Ａに接続したこれら配管を隠蔽
するために便器本体Ａ後部に被覆部３を延設す
る。

被覆部３は該本体Ｂ後部の周面を後方に適宜
幅、すなわちエアコンユニツトＢ前面からの給水
管２等の接続管の突出分延して形成し、その上面
全面に開口部４を開設し、その開口部４に取外可
能な点検蓋５を設置する。

開口部４は第２図に示す如く便器本体Ａをエア
コンユニツトＢの前面等に取付ける際の給水管
２、排水管ａ、臭気排気管ｂの便器本体Ａへの接
続作業及びこれらの配管の点検補修等に使用され
る。

点検蓋５は便器本体Ａと同じ材質で形成され、
上記開口部４の前面を覆い閉塞する。 依つて、
便器本体Ａに接続される接続管は便器本体Ａで被
覆されて隠蔽される。

（考案の効果） 本考案は以上の様な構成により、便器を設置す
るための施工現場に於いて、該便器を、トイレの
内装的美感を損なうことなく極めて簡単な方法で
設置すると共に給水管及び該給水管の接続部の点
検補修をも容易に行なうことが出来る。

【図面の簡単な説明】

第１図はエアコンユニツトの前面に便器本体を
設置した状態の一部切欠平面図、第２図は便器本
体の縦断面図、第３図はエアコンユニツト前面に
便器を設置した状態の一部切欠正面図、第４図は
同斜視図である。 尚、図中、Ａ……便器本体、１……給水室、２
……給水管、３……被覆部、４……開口部、５…
…点検蓋を夫々示す。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 便器本体後部に形成した給水室の後面に給水管
   を接続すると共に、該本体後部に前記給水管の接
   続部を隠蔽する被覆部を延設し、該被覆部の上面
   に開口部を開設し、該開口部に取外可能な点検蓋
   を設置した水洗式便器。