JPH0337160B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は、原子炉の燃料出し入れ装置に関する
ものである。

（従来の技術） 従来の原子炉の燃料移送設備は、第２図に示す
通りで、原子炉容器１の炉心２に装荷する新燃料
は、炉外のトンネル３を走行する地下台車４にて
搬送して、ドライセル５の下側で停止し、この停
止位置に設けられた新燃料引上げ孔６にドライセ
ル５内に水平移動可能に設けられたインセルグリ
ツパ７のチヤツク（図示省略）を挿通下降して地
下台車４より新燃料を把持してインセルグリツパ
７内に引き上げる。次にインセルグリツパ７を右
方に移動して燃料炉外中継槽８の位置で停止し、
この中継槽８内にインセルグリツパ７のチヤツク
に把持した新燃料を下降し、燃料バケツト内に挿
入する。次いで燃料バケツト駆動装置１１により
新燃料の入つた燃料バケツトを斜道１０を通して
チエーン１２にて吊上げて可動トラツク９に入
れ、可動トラツク９をスイング移動させて原子炉
容器１の炉内燃料受け渡し位置の直立機構１３の
燃料搬出入斜道１４の位置で停止する。次に燃料
バケツト駆動装置１１により新燃料の入つた燃料
バケツトを燃料搬出入斜道１４を通してチエーン
１２にて直立機構１３内に装入する。この直立機
構１３内に装入された燃料バケツト内の新燃料
は、燃料交換装置１５により炉心２に装荷され
る。

一方使用済燃料は、燃料交換装置１５により炉
心２から直立機構１３内の燃料バケツトに装入さ
れた後前記とは逆の工程を経て燃料炉外中継槽８
内に燃料バケツトに入れられて装入される。そし
てインセルグリツパ７のチヤツクを燃料炉外中継
槽８内に下降し燃料バケツト内の使用済燃料を把
持してインセルグリツパ７内に引き上げる。次に
インセルグリツパ７を左方に移動して隣接のウエ
ツトセル１６との間の地下に設けられた回転洗浄
槽１７の位置で停止し、インセルグリツパ７のチ
ヤツクに把持した使用済燃料を昔入孔１８を通し
て下降し、回転洗浄槽１７内の回転燃料収容筒１
９内に挿入する。この回転燃料収容筒１９が180
度回転して停止すると、ウエツトセル１６内に設
けられたインセルグリツパ２０のチヤツクが引上
げ孔２１を通して下降し、回転燃料収容筒１９内
の使用済燃料を把持してインセルグリツパ２０内
に引上げる。そしてインセルグリツパ２０を左方
に移動して、図示せぬ水プールへ使用済燃料を搬
送する。

（発明が解決しようとする問題点） ところで上記の燃料移送設備に於ては、燃料の
出し入れに燃料炉外中継槽８、可動トラツク９を
用いているので、原子炉容器１の周囲が繁雑で、
機器、配管のレイアウト上の自由度が無い。また
燃料の出し入れが燃料炉外中継槽８、可動トラツ
ク９を経由して行われるので燃料交換時間が長く
かかる等の問題点があつた。

そこで本発明は、原子炉容器１の周囲を簡素化
でき、燃料交換時間を短縮できる燃料出し入れ装
置を提供せんとするものである。

（問題点を解決するための手段） 上記問題点を解決するための技術的手段は、原
子炉容器の炉内燃料受け渡し位置の直立機構とド
ライセルとの間に設けた燃料搬出入斜道の上端に
接続してドライセル内に燃料バケツト直立レール
を設け、該燃料バケツト直立レールの前方に燃料
バケツト昇降装置を設け、燃料バケツト直立レー
ルの上方には燃料を把持し吊上げるインセルグリ
ツパを水平方向に移動可能に設けて成るものであ
る。

（作用） このように構成した本発明の燃料出し入れ装置
は、原子炉容器の直立機構からの燃料の出し入れ
を、燃料搬出入斜道に連設したドライセル内の燃
料バケツト直立レールからインセルグリツパによ
つて行うので、燃料交換時間が短縮される。

（実施例） 本発明の原子炉の燃料出し入れ装置の一実施例
を第１図によつて説明する。図中第２図と同一符
号は同一物を示すので、その説明を省略する。原
子炉容器１の直立機構１３とドライセル５との間
に設けた燃料搬出入斜道１４の上端に接続してド
ライセル５内に断面リツプ付溝形の燃料バケツト
直立レール２５が設けられている。尚、燃料搬出
入斜道１４の上端近くには燃料搬出入時以外閉鎖
するポート弁２６が設けられている。燃料バケツ
ト直立レール２５の前方には燃料バケツト昇降装
置２７が設けられ、該装置２７はブラケツト２８
に支持されドライセル５外の図示せぬモータによ
り駆動されるスプロケツト２９と、該スプロケツ
ト２９に装着されベイル３０を介して燃料バケツ
ト３１に連結されたチエーン３２と、巻き上げた
チエーン３２を収容するチエーン溜め３３とより
成る。前記燃料バケツト直立レール２５の上方に
は燃料を把持し吊上げるインセルグリツパ７が水
平方向に移動可能に設けられている。

かように構成された実施例の燃料出し入れ装置
に於て、原子炉容器１の炉心２に装荷する新燃料
は、従来と同様トンネル３を走行する地下台車４
にて搬送して、ドライセル５の下側で停止し、新
燃料引上げ孔６の位置にドライセル５内のインセ
ルグリツパ７を水平移動させて停止し、該インセ
ルグリツパ７のチヤツク（図示省略）を挿通下降
し、地下台車４より新燃料を把持してインセルグ
リツパ７内に引き上げる。次にインセルグリツパ
７を右方に移動して燃料バケツト直立レール２５
の上側位置で停止し、この直立レール２５内の燃
料バケツト３１にインセルグリツパ７のチヤツク
に把持した新燃料を下降し、燃料バケツト３１内
に挿入する。次いで燃料バケツト昇降装置２７を
駆動してスプロケツト２９に装着されたチエーン
３２を繰出し、ベイル３０を介して燃料バケツト
３１を斜道１４を通して直立機構１３内に装入す
る。この直立機構１３内に装入された燃料バケツ
ト３１内の燃料は、燃料交換装置１５により炉心
２に装荷される。

一方使用済燃料は、燃料交換装置１５にて炉心
２から直立機構１３内の燃料バケツトに装入す
る。次に燃料バケツト昇降装置２７を駆動してチ
エーン３２を引き上げ、ベイル３０を介して燃料
バケツト３１を斜道１４を通して燃料バケツト直
立レール２５内に引き上げて直立させる。この時
引き上げられたチエーン３２はチエーン溜め３３
に収容される。直立レール２５内に引き上げられ
て直立している燃料バケツト３１内の燃料は、イ
ンセルグリツパ７のチヤツクを直立レール２５内
に下降し、燃料バケツト３１内の使用済燃料を把
持してインセルグリツパ７内に引き上げる。以後
従来と同様インセルグリツパ７を左方に移動し、
回転洗浄槽１７の位置で停止し、インセルグリツ
パ７のチヤツクに把持した使用済燃料を挿入孔１
８を通して下降し、回転洗浄槽１７内の回転燃料
収容筒１９内に挿入する。この回転燃料収容筒１
９が180度回転して停止すると、ウエツトセル１
６内に設けられたインセルグリツパ２０のチヤツ
クが引上げ孔２１を通して下降し、回転燃料収容
筒１９内の使用済燃料を把持してインセルグリツ
パ２０内に引上げる。そしてインセルグリツパ２
０を左方に移動して、図示せぬ水プールへ使用済
燃料を搬送する。

（発明の効果） 以上の説明で判るように本発明による原子炉の
燃料出し入れ装置は、原子炉容器の直立機構の燃
料の出し入れを、従来のように可動トラツク、燃
料炉外中継槽を経由することなく、燃料搬出入斜
道の上端に接続して設けた燃料バケツト直立レー
ル内の燃料バケツトとインセルグリツパとの燃料
の受け渡しによつて行うようにしたので、燃料交
換時間が著しく短縮される。また原子炉容器の周
囲に燃料炉外中継槽が無くなり、ドライセル内の
可動トラツクが無くなつたことによりドライセル
が大幅に縮小されて、原子炉周囲が簡素化され
て、他の機器、配管等のレイアウト上の自由度が
向上する。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明による原子炉の燃料出し入れ装
置を備えた燃料移送設備の概略図、第２図は従来
の原子炉の燃料出し入れ装置を備えた燃料移送設
備の概略図である。 １……原子炉容器、５……ドライセル、７……
インセルグリツパ、１３……直立機構、１４……
燃料搬出入斜道、２５……燃料バケツト直立レー
ル、２７……燃料バケツト昇降装置。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 原子炉容器の炉内燃料受け渡し位置の直立機
   構とドライセルとの間に設けた燃料搬出入斜道の
   上端に接続してドライセル内に燃料バケツト直立
   レールを設け、該燃料バケツト直立レールの前方
   に燃料バケツト昇降装置を設け、燃料バケツト直
   立レールの上方には燃料を把持し吊上げるインセ
   ルグリツパを水平方向に移動可能に設けて成る原
   子炉の燃料出し入れ装置。