JPH0335938Y2

JPH0335938Y2 -

Info

Publication number: JPH0335938Y2
Application number: JP1985088564U
Authority: JP
Priority date: 1985-06-12
Filing date: 1985-06-12
Publication date: 1991-07-30
Also published as: JPS61204128U

Description

【考案の詳細な説明】＜技術分野＞本考案は、液体燃料燃焼装置の臭気低減装置に
関するものである。

＜従来の技術＞従来の液体燃料燃焼装置の臭気低減装置は、第
５，６図の如く、燃料タンク１の上壁と同じ位置
に吸気口２が配置されていたために、液体燃料燃
焼装置の消火動作時に燃焼芯６より発生する燃焼
ガスが一部液化した灯油が吸気口２から燃料タン
ク１に戻りにくく、残留することがあり、その結
果燃料タンク１とモータ取付ケース７の間に滞溜
した灯油が吸引モータ３Ａの電動フアン３が回転
を行う際の障害となつたり、あるいは長期間滞溜
すると変質したりし、また消火時に燃焼芯６が急
降下するため燃焼芯６が燃料タンク１内に蓄えら
れた灯油と衝突して、その際に生じる灯油の飛沫
８が吸気口２を通過して、燃料タンク１とモータ
取付ケース７の間に入つて滞溜するなどの弊害が
あつた。

＜目的＞そこで、本考案は、吸気口から飛沫燃料が進入
するのを防止し得、吸引モータの回転効率を向上
し得る臭気低減装置の提供を目的としている。

＜実施例＞以上、本考案の実施例を図面に基づいて説明す
る。まず、第１，２図に示す本考案の第一実施例
について説明すると、本考案に係る臭気低減装置
は、燃料タンク１の上面に形成された吸気口２
と、該吸気口２の上方に設置された吸引モータ３
Ａ及び電動フアン３と、該吸引モータ３Ａの電動
フアン３より吸気口２から吸引された消化時に燃
焼芯６から発生するガスを排出する排気孔４とを
具えている。そして、これら吸気口２、吸引モー
タ３Ａ、電動フアンおよび排気孔４等により吸引
装置が構成される。

そして、この吸引装置に、消火時に前記芯が降
下して燃料タンク１内の燃料に衝撃を与えること
により生じる燃料の飛沫による前記吸気口２への
燃料の進入を防止するための飛沫燃料進入防止手
段Ａが設けられたものである。

前記燃料タンク１は、その底面から芯内筒９が
立設され、またタンク１の上面に芯内筒９に外嵌
する芯内筒１０が固定され、前記燃焼芯６が芯内
筒９に沿つて昇降可能に装置されている。また燃
料タンク１の上面１ａには、前記吸気口２を囲む
ようにビス１１を介して前記モータ取付ケース７
が固定され、該取付ケース７の上面に前記吸引モ
ータ３Ａが固定され、該モータ３Ａのモータ軸は
前記ケース７を貫通して前記電動フアン３が取付
けられる。なおモータ３Ａの電気端子１２ａ，１
２は供給電源へ接続されている。そして燃料タン
ク１の上面とモータ取付ケース７により排気ダク
ト１３が形成され、該排気ダクト１３の上部に前
記排気孔４が配されている。

前記飛沫燃料進入防止手段Ａは、燃料タンク１
上面１ａの前記吸気口２の口壁５に、吸気口２の
中心に向かつて下降傾斜して形成された傾斜面５
ａと、該傾斜面５ａの下端に連続して下方へ突出
するフランジ５ｂから成り、前記吸気口２の口壁
下端はフランジ５ｂの最下方に位置している。な
お、１４はパツキンである。

次に動作を説明すると、消火動作に伴いモータ
３Ａの端子１２ａ，１２ｂに電源が供給され、モ
ータ３Ａが駆動して電動フアン３が回転する。そ
うすると、電動フアン３により、燃焼芯６より発
生するガスが吸引されて燃料タンク１内部を通
り、吸気口の口壁５から排気ダクト１３を経て排
気孔４より外部に排出される。このとき、排気ダ
クト１３内のガスの一部が液化しても燃料タンク
１上面の傾斜面５ａに沿つて排気口２から燃料タ
ンク１内へ落下し、排気ダクト１３内に残留しに
くくなつている。そのため残留液化燃料により電
動フアン３の円滑な回転動作が妨げられることも
ほとんどない。

また消火動作時に燃焼芯６が急激に降下するた
め、燃焼芯６の衝撃により燃焼タンク１内の灯油
が飛沫するが、口壁５のフランジ５ｂの外周面及
び傾斜面５ａを形成するタンク１の内面等に当
り、排気ダクト１３の内部に入りにくくなる。こ
のため灯油の飛沫８による排気ダクト１３の内部
への飛沫燃料（灯油）の進入を防止することが可
能となる。

第３図は本考案の第二実施例を示すもので、飛
沫燃料進入防止手段Ａは、主に、燃料タンク１上
面１ａの吸気口２の口壁に、吸気口２の中心に向
かつて下降傾斜して形成された傾斜面５ａと、前
記吸気口２の口壁から下方へ突出しかつ下端の燃
焼芯側が長く形成された突出筒５ｃとから成る。

この場合、消火時に発生する飛沫灯油の吸気口
２への進入は突出筒５ｃにより防止できる。

また、吸気口２の口壁に傾斜面５ａを形成して
いるので、万一飛沫灯油が排気ダクト１３内に入
つたとしても、容易に排出し得る。

第４図は本考案の第三実施例を示すもので、飛
沫燃料進入防止手段Ａは、主に、燃焼タンク１上
面１ａの吸気口２の口壁に、吸気口２の中心に向
かつて下降傾斜して形成された５ａと、燃焼芯６
と吸気口２との間でタンク１の上面１ａから下方
へ突出された飛沫板５ｄとから成る。

この場合も飛沫板５ｄにより、消火時に発生す
る飛沫灯油の吸気口２への進入は防止できる。

なお、本考案は、上記実施例に限定されるもの
ではなく、本考案の範囲内で上記実施例に多くの
修正および変更を加え得ることは勿論である。例
えば上記実施例の電動フアンの代わりに吸引ポン
プを用いてもよい。

＜効果＞以上の説明から明らかな通り、本考案は、燃料
タンクの上面に吸気口を囲むように取付ケースが
固定され、該取付ケースに前記吸気口の上方で電
動フアンが内蔵され、該電動フアンにより吸気口
から吸引された消火時に燃焼芯から発生するガス
を排気孔から排出するようにされた液体燃料燃焼
装置の臭気低減装置において、前記吸気口の口壁
に、前記電動フアンの外周よりも外側位置から吸
気口の中心に向かつて下降傾斜した傾斜面が形成
されたものである。

したがつて、本考案によると、吸気口の口壁
に、電動フアンの外周よりも外側位置から吸気口
の中心に向かつて下降傾斜した傾斜面を形成して
いるので、吸引装置内に入つたガスがフアンの外
周側に放出される際に液化しても、大部分の液化
燃料は速やかに傾斜面に沿つて吸気口から燃料タ
ンク内へ落下し、吸引装置内に残留するのを防止
できる。そのため、液化した燃料が、取付ケース
とタンクの上面との間から漏れ蒸発して悪臭とな
つたり、取付ケース内に長く滞溜して変質したり
するのを防止できる。

また、傾斜面は、燃料タンクの上面で電動フア
ンの外周よりも外側位置から形成されているの
で、万一飛沫灯油が大量に吸引装置内に入つたと
しても、吸引装置が作動して傾斜面により容易に
排出し得る。そのため、残留液化燃料により、吸
引装置の吸引モータに取付けられた電動フアン等
の円滑な回転動作が妨げられることもほとんどな
く、吸引モータの回転効率を向上し得るという優
れた効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の第一実施例を示す液体燃料燃
焼装置を示す断面図、第２図は同臭気低減装置の
要部断面図、第３図は本考案の第二実施例を示す
断面図、第４図は本考案の第三実施例を示す断面
図、第５図は従来の液体燃料燃焼装置の断面図、
第６図は従来の液体燃料燃焼装置の断面図であ
る。Ａ…飛沫燃料進入防止手段、１…燃料タンク、
２…吸気口、３…電動フアン、４…排気孔、５…
口壁、５ａ…傾斜面、５ｂ…フランジ、５ｃ…突
出筒、５ｄ…飛沫板、６…燃焼芯。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

燃料タンクの上面に吸気口を囲むように取付ケ
ースが固定され、該取付ケースに前記吸気口の上
方で電動フアンが内蔵され、該電動フアンにより
吸気口から吸引された消火時に燃焼芯から発生す
るガスを排気孔から排出するようにされた液体燃
料燃焼装置の臭気低減装置において、前記吸気口
の口壁に、前記電気フアンの外周よりも外側位置
から吸気口の中心に向かつて下降傾斜した傾斜面
が形成されたことを特徴とする液体燃料燃焼装置
の臭気低減装置。