JPH0335470B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、鉄板コンクリートサイロの構築方
法に関するものである。

〔この発明が解決すべき問題点〕

従来この種の鉄板コンクリートサイロは、その
構築に際して、コンクリートの打設状態に合せ
て、内型枠用の内張り鉄板の組立てと、外側型枠
の上方への移動とをスムーズかつ確実に行わなけ
ればならない。

そのためこの種のサイロの構築に苦慮してい
た。

この発明は前述した事情に鑑み創案されたもの
で、その目的は内型枠用の内張り鉄板の組立て
と、外型枠の上方への移動とをスムーズかつ確実
に行える鉄板コンクリートサイロの構築方法を提
供するものである。

〔問題点を解決するための手段〕

この発明によれば外型枠の上昇を確実かつスム
ーズに行えるように、上端部へ取付けた仮止めピ
ースによつて順次上方へ継ぎ足される内型枠用内
張り鉄板をガイド部材にすることとする。

そして内型枠用内張り鉄板によるガイド部材と
しての動きを確実にするために、前記仮止めピー
スに取付けられ、かつ内型枠用内張り鉄板へ当接
する反カローラが設けられていると共に、自身が
上昇して順次継ぎ足される内張り鉄板を支持可能
に構成した補強支持フレームによつて、内型枠用
内張り鉄板を支持するものである。

〔実施例〕

以下この発明を図示する実施例によつて説明す
る。

第１図はこの発明の方法によつて、内型枠用内
張り鉄板１を仮止めピース２の利用で順次継ぎ足
しながらのサイロ壁３構築中の状態を示すもので
あり、符号４はジヤツキロツド、５は滑動用外型
枠、６は補強支持フレームである。

滑動用外型枠５は、上端面に作業足場が形成さ
れており、ガイドローラー７およびジヤツキ８を
有するガイド部９ａが上部に、また左官用足場９
ｂが下部にそれぞれ設けられているヨーク９と、
このヨーク９の中央部に腹起し１０を介して設け
られており、上端に作業足場１１ａを有する型枠
板１１とからなつている。

補強支持フレーム６は、下端部に反力ローラ１
２が、また上部に作業足場１３がそれぞれ設けら
れている基部フレーム６ａと、この基部フレーム
６ａ内を摺動する摺動フレーム６ｂが下端に設け
られており、上部に作業足場１４を有する移動フ
レーム６ｃとからなつている。

そして各フレーム６ａ，６ｂ，６ｃは内張り鉄
板１とほぼ同等の長さに形成されていると共に、
基部フレーム６ａの上端部および移動フレーム６
ｃの上下端部が仮止めピース２へ着脱可能に形成
されている。

またヨーク９のガイド部９ａの上端面に形成さ
れている作業足場は仮止めピース２と内張り鉄板
１との連結作業用、作業足場１１ａはコンクリー
ト充填用、作業足場１３は仮止めピース２への取
付けおよび仮付けピース２の取外し作業用、作業
足場１４は仮止めピース２への着脱作業である。

このような構成においてサイロ壁３を上方へ構
築して行くには、まず取付け済み内張り鉄板１の
上端に取付けられている仮止めピース２を利用し
て、上端に仮止めピース２′が設けられている新
たな内張り鉄板１′を取付け仮止めする。そして
両内張り鉄板１，１′を溶着する。（第１図、第２
図参照） 次に補強支持フレーム６の移動フレーム６ｃを
上方へ移動させて補強支持フレーム６を伸長させ
ると共に、この移動フレーム６の上端部を新たに
取付けた内張り鉄板１′の仮止めピース２′に取付
ける。なおこの時に基部フレーム６ａの上端部が
取付け済み内張り鉄板１の取付け用仮止めピース
２″に取付けられている。（第２図参照） 次に仮止めピース２″と基部フレーム６ａの上
端部との取付けを解除すると共に、仮止めピース
２″を取外す。そして移動フレーム６ｃの下方へ
の移動動作を行うことにより、移動フレーム６ｃ
の上端部が固定されていることから、基部フレー
ム６ａが下端部において反カローラ１２で支持さ
せながら上方へ移動することになる。（第３図参
照） この時に滑動用外型枠５が、補強支持フレーム
６によつて支持された新たな内張り鉄板１′をガ
イド部材として、内張り鉄板１′へ当接するヨー
ク９上端部のガイド部９ａのガイドローラー７に
よつて支持されながら、ジヤツキロツド４に係合
しているジヤツキ８の作用によつて徐々に上方へ
移動する。（第２図〜第５図参照） そしてこの滑動用外型枠５が徐々に上方へ移動
している状態において、滑動用外型枠５の型枠板
１１と取付け済み内張り鉄板１および新たな内張
り鉄板１′との間にコンクリートを打設する。（第
３図〜第５図参照） 次に内張り鉄板１′の上端部の仮止めピース
２′にさらに新たな内張り鉄板１″を取付ける。
（第６図参照） このように内張り鉄板１の取付け、滑動用外型
枠５の上昇、コンクリートの打設を順次繰り返す
ことで、サイロ壁３が構築される。

なおこの発明の構築方法に使用される滑動用型
枠および補強支持フレームは、前述した実施例の
ものに限らずに、「特許請求の範囲」で述べた構
成を有するものならばどのようなものでもよい。

〔発明の効果〕 滑動用外型枠を上昇させるに際して、仮止め
ピースにより容易に上方へ順次継ぎ足される内
型用内張り鉄板をガイド部材として利用するの
で、特に支持用ガイド部材を設置する必要もな
くスムーズに安定して行うことができる。

そのため特別なガイド部材等が必要なく構造
が簡単であると共に、外型枠の上昇も安定して
スムーズに行えることから工期を短縮できるの
でサイロを安価に提供できる。

滑動用外型用の上昇をガイドする内張り鉄板
は、自身が内張り鉄板に設けられた仮止めピー
スを利用して上昇可能な補強支持フレームによ
つて支持されている。

そのため内張り鉄板が滑動用外型枠の上昇を
支持する際に、変形したりすることなく確実に
支持することができる。このことも滑動用外型
枠の上昇を安定してスムーズに行わせることが
できることとなる。

【図面の簡単な説明】

第１図〜第６図は、この発明方法によるサイロ
壁の構築状態を示す工程図である。 １……内型枠用内張り鉄板、２……仮止めピー
ス、３……サイロ壁、４……ジヤツキロツド、５
……滑動用外型枠、６……補強支持フレーム、６
ａ……基部フレーム、６ｂ……摺動フレーム、６
ｃ……移動フレーム、７……ガイドローラ、８…
…ジヤツキ、９……ヨーク、９ａ……ガイド部、
９ｂ……左官用足場、１０……腹起し、１１……
型枠板、１１ａ……作業足場、１２……反カロー
ラ、１３，１４……作業足場。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 補強支持フレームによつて支持されながら、
   上端部に取付けた仮止めピースの利用による仮止
   め溶着作業によつて順次上方へ継ぎ足される内型
   枠用内張り鉄板をガイド部材として、ジヤツキロ
   ツドに係合するジヤツキを有するヨークに取付け
   た滑動用外型枠を徐々に上昇させると共に、この
   滑動用外型枠と内張り鉄板との間にコンクリート
   を打設してなり、 前記補強支持フレームは、上端部において前記
   仮止めピースに取付けられていると共に、前記内
   型枠用内張り鉄板へ当接する反力ローラが下端部
   に設けられているものであり、取付済み内張り鉄
   板の仮止めピースと、新たに上方へ継ぎ足される
   内張り鉄板の仮止めピースとに取付けられて継ぎ
   足されるべき内張り鉄板を支持すると共に、自身
   が上昇して順次継ぎ足される内張り鉄板を支持可
   能に構成されていることを特徴とする鉄板コンク
   リートサイロの構築方法。