JP2010037725A - Pc橋における柱頭部施工方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】大型のブラケットを不要とし、少ない工程で、短期間に、かつより安全なされるPC橋における柱頭部施工方法の提供。
【解決手段】先に構築されている橋脚上端の脚頭部上端面に、柱頭部10の両側の初期張出部13の下床版14に埋設される高さ位置に型鋼材17を固定し、該型鋼材に下床版14を形成するための下床版形成用型枠を吊持ちさせ、下床版形成用型枠内に場所打ちコンクリートを打設して下床版14を形成し、その下床版14に支持させてウエブ形成用の型枠を組み、場所打ちコンクリートを打設して複数のウエブ15を形成し、そのウエブ15と下床版14とに支持させて上床版16を形成するための上床版形成用型枠を組み、場所打ちコンクリートを打設して上床版をウエブと一体化させた状態に形成する。
【選択図】図1

Description

本発明は、主として橋梁の片持架設工法、即ち、橋脚上端上に形成した柱頭部より橋桁を片持式に所定長さずつ延長させてPC橋を架設する際に、片持式の橋桁の基端を構成する初期張出部を一体に備えた柱頭部を形成するPC橋における柱頭部施工方法に関する。
一般に、PC橋の張り出し架設工法では、橋脚の上端に橋桁の柱頭部を構築し、その柱頭部上に作業台車(以下ワーゲンと記す)を搭載し、このワーゲンから次に施工する張り出し桁部を形成するための型枠や足場を吊り下げ支持させ、このワーゲンを一張り出し区画の桁部を形成する毎に前進させて次の一張り出し区画を形成するようにしている。
この工法に使用するワーゲンは、通常全長が十数メートルあるため、柱頭部は、ワーゲンを搭載するための長さを要し、このため従来は、構築するPC橋の長さ方向に、片持式の橋桁の基端を構成する初期張出部を一体に形成している。
このような柱頭部を形成する方法として、従来は、図13に示すように、先に施工されている橋脚1の上端部である脚頭部1aの外周に大型のブラケット2を固定し、このブラケット2上に支保工3及び型枠4を組み立て、該型枠4上にコンクリートを打設して両側に初期張出部5a,5aを一体に有する柱頭部5を形成するようにしている(例えば特許文献1)。
このブラケット2に対する支持は、多くの場合、脚頭部1aに貫通孔を開け、これに挿通したPC鋼材6を、ブラケット2の縦材2aに貫通させて緊張定着させることによって行なっている。更に、このブラケット2の取り付け作業は、図には示してないが、多くの場合、地上より組み足場を組み上げ、その上で行なっている。
特開平6−235208号公報
上述した従来の張り出し架設によるPC橋の柱頭部施工方法では、大型のブラケットを脚頭部に固定するものであるため、その架設から解体までの作業工程が多く、施工に長時間を要する。また、ブラケットの取り付けのために、脚頭部にPC鋼材挿通用の貫通孔を開けるため、ブラケット解体後に貫通孔の補修が必要である。更に、ブラケットの解体作業は高所作業であるために危険を伴うなどの問題があった。
本発明はこのような従来の問題に鑑み、PC橋における柱頭部施工に際し、従来使用されている大型のブラケットを不要とし、少ない工程で、短期間に、かつより安全に施工できる方法の提供を目的としてなされたものである。
上述の如き従来の問題を解決し、所期の目的を達成するための請求項1に記載の発明の特徴は、下床版と、該下床版から立ち上げた複数のウエブと、該ウエブの上側に支持させた上床版とをもって断面が箱形をした桁部を片持式に順次延長することによって構築されるPC橋の構築に際し、前記桁部の基端部分を構成する初期張出部を一体に有する柱頭部を場所打ちコンクリートによって形成するPC橋における柱頭部施工方法において、 先に構築されている橋脚上端の脚頭部上端面に、前記柱頭部の両初期張出部の下床版に埋設される高さ位置に型鋼材を固定し、該型鋼材に前記下床版を形成するための下床版形成用型枠を吊持ちさせ、該下床版形成用型枠内に場所打ちコンクリートを打設して前記下床版を形成し、該下床版に支持させてウエブ形成用型枠を組み、該ウエブ形成用型枠に場所打ちコンクリートを打設して複数のウエブを形成し、該ウエブと前記下床版とに支持させて前記上床版を形成するための上床版形成用型枠を組み、該上床版形成用型枠内に場所打ちコンクリートを打設して前記上床版を前記ウエブと一体化させた状態に形成することを特徴としてなるPC橋における柱頭部施工方法にある。
請求項2に記載の発明の特徴は、前記請求項1の構成に加え、前記上床版の形成を、ウエブ間に跨る内側上床版部と、ウエブの橋桁幅方向外側に張出した張出上床版部とに分け、前記内側上床版部を先に形成することにある。
請求項3記載の発明の特徴は、前記請求項1又は2何れか1の請求項の構成に加え、前記上床版形成用の型枠は、該上床版の橋桁幅方向側の張出部用型枠を前記ウエブの外面に支持させたブラケットに支持させることにある。
本発明においては、先に構築されている橋脚上端の脚頭部上端面に、前記柱頭部の両初期張出部の下床版に埋設される高さ位置に型鋼材を固定し、該型鋼材に前記下床版を形成するための下床版形成用型枠を吊持ちさせ、該下床版形成用型枠内に場所打ちコンクリートを打設して前記下床版を形成し、該下床版に支持させてウエブ形成用型枠を組み、該ウエブ形成用型枠に場所打ちコンクリートを打設して複数のウエブを形成し、該ウエブと前記下床版とに支持させて前記上床版を形成するための上床版形成用型枠を組み、該上床版形成用型枠内に場所打ちコンクリートを打設して前記上床版を前記ウエブと一体化させた状態に形成することにより、
下床版の構築に際しての型枠や足場は、脚頭部上面に支持させた型鋼材に支持され、更にコンクリートが打設された後の下床版の重量を含めて型鋼材がその重量を受け持ち、更にその上部のウエブ及び上床版の形成のための型枠や支保工は、先に形成された、型鋼材を含む下床版によって受け持ち、従来のように、大型のブラケットを組み立てる必要が無く、その組み立て及び撤去の作業不要となり、コストが削減されるとともに、工期が短縮できる。
また、下床版に補強鋼材として型鋼材を使用することにより、下床版のコンクリート打設後の全体重量が、この型鋼材によって支持できると同時に、下床版形成後は、型鋼材を補強鋼材としたSRC構造となるため,その後に形成されるウエブや上床版及びそれらの形成に必要な足場や型枠などの全重量を支える構造とすることが容易となる。
また、前記上床版の形成を、ウエブ間に跨る内側上床版部と、ウエブの橋桁幅方向外側に張出した張出上床版部とに分け、前記内側上床版部を先に形成することにより、ワーゲンの設置作業を張り出し床版部の完成を待たずに進めることができ、更には、柱頭部から延長して形成する次の張り出し区画の作業足場や型枠組み立て作業を、柱頭部の張り出し床版部の形成作業と並行して行なうことができ、工期が短縮できる。
更に、前記上床版形成用の型枠は、該上床版の橋桁幅方向側の張出部用型枠を前記ウエブの外面に支持させたブラケットに支持させるようにすることにより、使用するブラケットは簡易なものでよくなり、しかもその取り付け作業は構築されたウエブや内床版部上から行なうことができ、工事が簡易な設備によって容易かつ短期間に行なうことができる。
次に本発明の実施の形態を図面に示した実施例に基づいて説明する。図1、図2は、本発明に係る柱頭部施工方法によって形成された柱頭部構造を示している。同図において符号10は張り出し架設される橋桁の基端部を構成する柱頭部であり、11はこの柱頭部10を支持している橋脚の脚頭部を示している。柱頭部10は、脚頭部11の真上部分に形成された中実なコンクリート製の柱頭本体部12と、この柱頭本体部12の橋桁長さ方向(橋軸方向)の両端に張り出した初期張出部13,13とから構成されている。
また、柱頭部10の両初期張出部13は、断面が箱型に形成されており、下床版14、該下床版14の両側部に一体に立ち上げた形状のウエブ15,15及び両ウエブ15,15上に一体に掛け渡した配置の上床版16とから構成され、上床版16は、ウエブ15,15上間に掛け渡した配置の内床版部16aと、該ウエブ15,15上部から橋桁幅方向の両側に張り出した張り出し床版部16b,16bとから構成されている。
この柱頭部10は、図には示してないが、補強鋼材としての鉄筋及びプレストレス付与用のPC緊張材が埋設されている。これらの鋼材の他に、柱頭部10の底部、即ち両下床版部14,14の中央高さ部分及び、これに対応する柱頭本体部12の底部に連続してH型鋼材からなる型鋼材17が複数平行に埋設されている。
次に、上述した柱頭部10の構築方法について説明する。
先ず、図3に示すように、脚頭部11の上端上に、前述した型鋼材17を設置する。この型鋼材17は、その総使用本数によって、前述した初期張出部13,13の前重量及びこれを形成する際の後述する型枠や支保工の全重量を支える役目を果たさせるものであり、形成する柱頭部10の大きさによって、使用する型鋼材17の強度及び本数を設定する。
型鋼材17の設置に際しては図3、図9に示すように、脚頭部11の上面から所定の間隔をもたせるために、脚頭部上面に所要数のコンクリートブロック20を置き、その上に型鋼材17の中央部分を支持させる。また、脚頭部11の上面からはアンカー21を突出させておき、このアンカー21に型鋼材17の中央部分を固定する。アンカー21としては、脚頭部11の施工の際に埋設したアンカーボルトであっても良く、基端側を脚頭部11内に定着させたPC緊張材であっても良い。このアンカー21の上端側を型鋼材17に貫通させ、ナット22を螺嵌することによって固定する。
このようにして橋桁長さ方向に向けた型鋼材17を複数本互いに平行に設置した後、この各型鋼17に対し、図4、図10に示すように、吊り材23により下床版整形用型枠である下床版底面型枠24を吊り下げ支持させる。吊り材23としてはボルトを使用し、これを型鋼材17のフランジに貫通させて垂下させ、その下端側を下床版底面型枠24に貫通させてナット止めすることが好ましいが、その他、型鋼材17に対して型枠24が脱落しないように吊り持ちさせることができるものであれば良い。
下床版底面型枠24の橋桁幅方向側の両縁部延長方向には、図5、図11に示すように、これに支持させて下床版側部足場25,25を突設し、両初期張出部13,13の互いに対応する下床版側部足場25,25間には、図5に示すように柱頭本体部側部足場26を設置する。この足場26は、地上から組み上げた組み足場上に支持させても良く、前記下床版側部足場25,25に支持させて設置しても良い。
このようにして下床版側部足場25及び柱頭本体部側部足場26を設置した後、それらの上に、下床版形成用型枠を構成する下床版側面型枠27と、柱頭本体部形成用型枠28を組み立てる。
このようにして組み立てた型枠24,27,28内に、必要な配筋を行なった後、コンクリートを打設して下床版14(図6に示す)及びそれと略同厚さの柱頭本体部12の底部分を形成する。
次いで、図6、図12に示すように、前工程で形成された下床版14及び前記下床版側部足場25,26上にウエブ形成用型枠30及び柱頭本体部12の上部を形成する柱頭本体部形成用型枠31を組み立て、その内部に必要な配筋を施した後、コンクリートを打設してウエブ15及び柱頭本体部12の残りの部分を形成する。
次いで、上床版16を形成する工程に移る。この工程では、図7、図8に示すように、上床版16を内床版部16aと、その外側の張り出し床版部16b,16bとを形成するものであり、内床版部16aを形成するために、下床版14上に支保工35を立て、その上に内床版部形成型枠36を組み立てる。
また、張り出し床版部16b,16b形成するために、ウエブ15及び柱頭本体部12の外側面に簡易ブラケット40を固定し、該ブラケット40上に支保工41を組み立て、その上に支持させて張り出し床版部形成用型枠42組み立てる。そして、上記内床版型枠36上、張り出し床版部形成用型枠42及び、柱頭本体部12上にコンクリートを打設して上床版16を形成する。
尚、この上床版16の形成は、内床版型枠36の設置作業を先に行って内床版部16aを先に形成し、その後、簡易ブラケット40の設置作業を行い、然る後、張り出し床版形部成型枠42を組み立て、先に形成された内床版16aの両側部を延長させるように張り出し床版部16bの形成作業を行うことが好ましい。
このようにして、内床版部16aの形成作業を先に行なうことで、ワーゲンの設置作業を張り出し床版部の完成を待たずに進めることができ、更には、柱頭部10の初期張出部13,13の延長方向に張り出し形成する次の張り出し区画の作業足場や型枠組み立て作業を、張り出し床版部16b,16bの形成のためのブラケット取り付け作業以後の作業と並行して行なうことができ、工期が短縮できる。
尚、工期に余裕がある場合には、内床版部16aと張り出し床版部16b,16bの型枠組み立てが終了した後、それらに対するコンクリート打設作業を同時に行なっても良い。
また、上述のように、型鋼材17を脚頭部11に支持させ、これに下床版形成型枠を吊り持ちさせて下床版を形成し、これによって先に形成された下床版にウエブ15及び上床版16及びそれらを形成するためのブラケットや支保工及び型枠等を支持させるようにしていることにより、従来のように、大型のブラケットを組み立てる必要が無くなり、コストが削減されるとともに、工期が短縮できる。
本発明方法によって形成される柱頭部の一例を示す縦断側面図である。 同上の縦断正面図である。 本発明方法の実施例の施工工程を示すもので、脚頭部に型鋼材を設置した状態の縦断側面図である。 同、型鋼材に下床版底面型枠を吊り下げした状態の縦断側面図である。 同、下床版底面型枠及び下床版側面型枠を設置した状態の側面図である。 同、下床版コンクリート打設後、ウエブ形成用型枠及び柱頭本体部形成用型枠を設置した状態の縦断面図である。 同、上床版形成用型枠を設置した状態の側面図である。 同上の縦断面図である。 本実施例における型鋼材固定状態を示す拡大断面図である。 同、型鋼材に下床版底面型枠を吊り下げした状態の拡大断面図である。 図5におけるA−A線断面図である。 図6におけるB−B線断面図である。 従来の柱頭部形成方法の一例を示す側面図である。
符号の説明
10 柱頭部
11 脚頭部
12 柱頭本体部
13 初期張出部
14 下床版
15 ウエブ
16 上床版
16a 内床版部
16b 張り出し床版部
17 型鋼材
20 コンクリートブロック
21 アンカー
22 ナット
23 吊り材
24 下床版底面型枠
25 下床版側部足場
26 柱頭本体部側部足場
27 下床版側面型枠
28 柱頭本体部形成用型枠
30 ウエブ形成用型枠
31 柱頭本体部形成用型枠
35 支保工
36 内床版型枠
40 簡易ブラケット
41 支保工
42 張り出し床版部形成用型枠

Claims (3)

  1. 下床版と、該下床版から立ち上げた複数のウエブと、該ウエブの上側に支持させた上床版とをもって断面が箱形をした桁部を片持式に順次延長することによって構築されるPC橋の構築に際し、前記桁部の基端部分を構成する初期張出部を一体に有する柱頭部を場所打ちコンクリートによって形成するPC橋における柱頭部施工方法において、
    先に構築されている橋脚上端の脚頭部上端面に、前記柱頭部の両初期張出部の下床版に埋設される高さ位置に型鋼材を固定し、
    該型鋼材に前記下床版を形成するための下床版形成用型枠を吊持ちさせ、
    該下床版形成用型枠内に場所打ちコンクリートを打設して前記下床版を形成し、
    該下床版に支持させてウエブ形成用型枠を組み、該ウエブ形成用型枠に場所打ちコンクリートを打設して複数のウエブを形成し、
    該ウエブと前記下床版とに支持させて前記上床版を形成するための上床版形成用型枠を組み、該上床版形成用型枠内に場所打ちコンクリートを打設して前記上床版を前記ウエブと一体化させた状態に形成することを特徴としてなるPC橋における柱頭部施工方法。
  2. 前記上床版の形成を、ウエブ間に跨る内側上床版部と、ウエブの橋桁幅方向外側に張出した張出上床版部とに分け、前記内側上床版部を先に形成する請求項1に記載のPC橋における柱頭部施工方法。
  3. 前記上床版形成用の型枠は、該上床版の橋桁幅方向側の張出部用型枠を前記ウエブの外面に支持させたブラケットに支持させる請求項1又は2の何れかに記載のPC橋における柱頭部施工方法。
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