JPH0334544Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〈従来の技術〉 従来、一般的に市販されている竹の子状をなし
たニツプルは、ホースに嵌合した後、市販されて
いる締付用バンド等で締め付けることにより、ニ
ツプル部の外周面とホースの内周面との間に隙間
が生じるのを防止し、移送流体（液体、気体）が
漏れたり、噴出したりする事態を防止するもので
ある。

ところで、最近はホースの可撓性及び耐久性を
向上させるものとして金属製又は合成樹脂製の補
強体をホースの内厚内又は外表面に１本又は複数
本を螺旋状に巻回した螺旋補強ホースが種々開発
されている。

そして、この螺旋補強ホースを上述した市販さ
れているニツプルに接続した場合、螺旋補強ホー
スの凹凸状が螺旋状となつてホースの全長に渉り
連続して現われる為に、ニツプルの外周面とホー
ス内周面との間に隙間が生じ、ホースの移送流体
（液体、気体）が漏れたり又は噴出したりしてシ
ール性を得ることができず、使用することができ
ないという問題があつた。

〈考案が解決しようとする問題点〉 本考案が解決しようとする問題点は、一般的に
市販されている竹の子状ニツプルに螺旋補強ホー
スであつても確実に締着して使用することができ
るようにすることにある。

〈問題点を解決するための手段〉 上記問題点を解決するために本考案が講じた技
術的手段は、ホース本体の内部又は外表面に金属
製又は合成樹脂製の補強体が螺旋状に巻装された
螺旋補強ホース用の締め具であつて、ホースが嵌
合される竹の子状をなしたニツプル部を備えた締
め具本体と、該締め具本体のニツプ部と対向させ
てホース外面に巻装され補強体の１ピツチ以上と
係合する突条を有し、且つ周方向に１ケ所以上の
切割を有したスリーブと、該スリーブの外面に螺
合されて同スリーブを径方向に押圧するホースナ
ツトとから成ることにある。

〈作用〉 而して、締め具本体のニツプル部に対向するホ
ースの外側に巻装されたスリーブの内面にはホー
スの補強体の１ピツチ以上と係合する突条が形成
されていることにより、スリーブの突条はホース
に巻装された螺旋補強体の間の凹条に嵌合して当
接する。そして、ホースナツトをスリーブに螺合
させて締め付けることによつてスリーブを径方向
に収縮させることにより、上記突条が１ピツチ以
上の螺旋状の凹条に押圧されてホースの１周分全
体に係合し、シール効果が発揮される。

〈実施例〉 本考案は以上の如く構成したので以下の利点を
有する。

図中Ａは締め具、Ｂは螺旋補強ホースを示す。

締め具Ａは螺旋補強ホースＢが嵌合される竹の
子状をなしたニツプル部１を備えた締め具本体ａ
と、該締め具本体ａのニツプル部１と対向させて
ホースＢの外面に巻装されたスリーブｂと、該ス
リーブｂに螺合させて同スリーブｂを径方向へ押
圧するホースナツトＣとから構成される。

締め具本体ａは、従来一般的に市販されている
ニツプルであり、ホースＢが嵌合される竹の子状
をなしたニツプル部１と、ホース接続機器に接続
される接続杆部２とから構成されている。

スリーブｂは合成樹脂材或は金属材を用いてそ
の内径をホースＢの外径より稍々大径とした円筒
状に形成し、その先端部側内周面に突条３をホー
スＢの螺旋状をなした補強体４の１ピツチと係合
するように突出形成すると共に、円周上の１箇所
以上、尚図面にあつては６箇所に切割５を先端か
ら突条３部分を越えた部位に沿つて切欠形成す
る。

またスリーブｂには後端部側外周面にホースナ
ツトＣが螺合される雄ネジ部６を刻設し、更に先
端部側外周面にホースナツトＣ内周面が当接する
弯曲部７を形成する。そして弯曲部７にホースナ
ツトＣの内周面を当接させて同ホースナツトＣの
内周面を当接させて同ホースナツトＣを雄ネジ部
６に螺合し締め付けることにより、このスリーブ
ｂを径方向に収縮される力が容易に発生するよう
になつている。

尚、スリーブｂにおける軸方向に沿つた切割５
の幅は、ホースＢに巻装された補強体４の間の凹
条８に上記突条３が嵌合係止すると共に、ホース
Ｂの内面が竹の子状をなしたニツプル部１の外面
に緊密に密着するだけの径方向の収縮変形が行な
われるだけの幅とする。

ホースナツトＣは合成樹脂材或は金属材を用い
てその内径をスリーブｂの外径と略同一に形成
し、先端部から中途部に沿つた内周面に先端側へ
向うに従つて漸次小径となる先細状のテーパー面
９を形成すると共に、スリーブｂの雄ネジ部６と
対向する後端部内周面には雌ネジ部１０を刻設す
る。そして、上記テーパー面９をスリーブｂの弯
曲部７に当接させて、雌ネジ部１０をスリーブｂ
の雄ネジ部６に螺合することにより、スリーブｂ
を径方向に収縮させるもである。

次に、本実施例締め具Ａの螺旋補強ホースＢに
対しての使用方法を説明する。

図面で示すように螺旋補強ホースＢを締め具Ａ
に取付ける場合は、先ずホースＢにホースナツト
Ｃとスリーブｂを挿嵌した後、ホース接続機器に
接続杆部２を接続させた締め具本体ａの竹の子状
をなしたニツプル部１にホースＢを嵌合する。そ
してニツプル部１に対向するホースＢの外面にス
リーブｂを位置させて、スリーブｂの雄ネジ部６
にホースナツトＣの雌ネジ部１０を螺合させてホ
ースナツトＣを回転操作することにより、スリー
ブｂ端部が接続杆２に当たるまでスリーブｂを回
転進行させた後にホースナツトＣのテーパー面９
によつてスリーブｂの弯曲部７を押圧させてスリ
ーブｂが径方向に収縮され、そのスリーブ内周面
の突条３がホースＢ外周面に螺旋状に巻装された
１ピツチ以上の補強体４の凹条に押圧されてホー
スＢの１周分全体に係合密着し、完全なシール効
果が発揮されるようにする。

〈効果〉 本考案は以上の如く構成したので以下の利点を
有する。

締め具本体のニツプル部に対向するホースの
外側に巻装されたスリーブの内面にはホースの
補強体の１ピツチ以上と係合する突条が形成さ
れていることにより、スリーブの突条はホース
に巻装された螺旋補強体の間の凹条に嵌合して
当接する。そして、ホースナツトをスリーブに
螺合させて締め付けることによつて周方向に切
割を有したスリーブを径方向に収縮させること
ができ、そのスリーブ内面の突条が１ピツチ以
上の螺旋状の凹条に押圧されてホースの１周分
全体に係合し、シール効果を得ることができ
る。

従つて、竹の子状をなしたニツプル部に螺旋補
強ホースを接続した際にホース内の移送流体（液
体、気体）が流れたり、又は噴出したりすること
がないように接続することができ、一般的に市販
されている竹の子状のニツプルを用いて螺旋補強
ホースであつても使用することのできる新規な螺
旋補強ホース用締め具を提供することができる。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案螺旋補強ホース締め具を示し、第
１図は断面図、第２図は第１図の−断面図、
第３図は１部切欠して示す分解傾斜図である。 尚図中、Ａ……締め具、Ｂ……ホース、４……
補強体、ａ……締め具本体、ｂ……スリーブ、Ｃ
……ホースナツト、１……ニツプル部、３……突
条、５……切割。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ホース本体の内部又は外表面に金属製又は合成
   樹脂製の補強体が螺旋状に巻装された螺旋補強ホ
   ース用の締め具であつて、ホースが嵌合される竹
   の子状をなしたニツプル部を備えた締め具本体
   と、該締め具本体のニツプル部と対向させてホー
   ス外面に巻装された補強体の１ピツチ以上と係合
   する突条を有し、且つ周方向に１ケ所以上の切割
   を有したスリーブと、該スリーブの外面に螺合さ
   れて同スリーブを径方向に押圧するホースナツト
   とから成る螺旋補強ホース用締め具。