JPH0333439Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、大根、人参等の野菜を薄く細長く
細断するのに用いる野菜調理器の櫛刃に関するも
のである。

従来の櫛刃１は、第１図イに平面視を、同図ロ
にその正面視を例示したが、矢線方向から接近す
る野菜に対して夫々の切刃２は刃先２ａが接近側
前面部にのみ形成されており、これらの切刃２…
によつて多数の縦の切目が入つた野菜を、後方の
平刃３によつて薄くスライスして細長い細断片と
するものである。そして櫛刃１は、所望の細断幅
に応じて切刃２のピツチや形状の異なるものを用
いることになるので、野菜調理器の調理器本体の
溝に嵌入してビスで押え止めすることによつて、
取外し可能に取付けされるものであるが、案内体
に対するこの櫛刃１の左右部の取付け向きを間違
えてしまうと、刃先２ａが刃元２ｂよりも後位と
なつて細断機能が発揮されなくなる。

そこでこの考案は、前記欠陥に鑑み、これを解
決せんとして提案せられたものであり、長方形状
の調理器本体の略中央部に、斜めに平刃を取付
け、更に、これに平行して着脱可能な櫛刃を取付
けた野菜調理器に於て、該櫛刃の複数の切刃を双
刃状に形成すると共に、該櫛刃の左右両側の取付
部を同一形状に形成したことを特徴とする野菜調
理器に使用する櫛刃を提供せんとするものであ
る。

次にこの考案の一実施例を図に基づいて説明す
る。第２図は野菜調理器の一例を示す平面図、第
３図はその左側面図、第４図は第２図の底面図で
あつて、調理器本体４は第５図に示した本体枠５
と、本体枠５の左右枠部６，６の端部に設けた枢
支溝７，７へ、左右の枢支ピン８，８を挿入した
状態でこの枢支ピン８，８を支点として上下回動
できるようにした第６図に示す案内調節板９と、
枢支ピン８，８が挿入された後方の上記枢支溝
７，７にその押え部１０，１０を挿入して、押え
部１０，１０に挿入したビス１１，１１を、左右
枠部６，６のねじ孔１２，１２に螺合することに
よつて枢支ピン８，８を位置決めし、且つ、本体
枠５に対して固定される第７図の把手１３とによ
つて構成されている。左右枠部６，６の溝１４，
１４に平刃１５の左右部を挿入して、本体枠５の
案内部１６の端に設けてある段部１７にてその刃
元１５ａを支承した平刃１５を、左右枠部６，６
のねじ孔に螺合したピス１８，１８にて固定し、
左右枠部６，６の溝１９，１９に櫛刃２０の左右
の取付部２０ｃ，２０ｃを挿入して、左右枠部
６，６にねじ込んだビス２１，２１によつて櫛刃
２０を左右枠部６，６に取付けて、櫛刃２０を平
刃１５の刃先１５ｂに接近した位置であつて、調
理器本体４の長手方向（野菜の摺動方向である矢
線方向）に対して傾斜状に本体枠５に固定する。

そして、櫛刃２０は第８図イ及び第９図にその
平面視を、第８図ロにその正面視を例示したが、
第８図イのように１方の側ａを左に、或いは第９
図のように他方の側ｂを左に、夫々振替えて本体
枠５に取付け可能なように、即ち、これら夫々の
取付け向きにおいて、夫々における野菜の摺動方
向である同上各図の矢線方向に対して切刃２２の
刃先２２ａ又は２２ｂが常に前位に位置するよう
に各切刃２２を双刃状に形成し、又、櫛刃２０の
両側端部の取付部２０ｃ，２０ｃは同一形状に形
成している。図示例の切刃２２は、矢線方向に対
して若干の角度αを有するように形成し、この角
度αは左右部を振替えて取付けた場合も変らない
ようにしている。案内調節板９は、左右枠部６，
６と一体のステー２３のねじ孔２４にねじ込んで
いる調節ねじ２５によつてその下部を支承してい
るので、この調節ねじ２５のねじ込み位置を変え
ることによつて、案内調節板９の上面である摺動
案内面から上方への切刃２２，平刃１５の夫々の
突出長さを調節できることになり、このことによ
つて野菜の細断の厚さを変更することができる。
そして、櫛刃２０によつて切目が入つて平刃１５
にてスライスされた細長い細断片は、櫛刃２０と
平刃１５の刃先１５ｂとの〓間Ｓの間から落下す
ることになる。

案内調節板９を枢支ピン８，８の廻りに回動し
て、その中央側部分を櫛刃２０から充分に離間さ
せることができるので、櫛刃２０や〓間Ｓに詰つ
たくずの除去を容易に行うことができることにな
り、更にビス１１，１１を抜き取れば、把手１３
及び案内調節板９を、本体枠５から簡単に取外し
できることになつて、各隅部等の洗滌も容易であ
る。

本体枠５、案内調節板９、把手１３は硬質の合
成樹脂で作られており、図示は省略しているが、
本体枠５の案内部１６と案内調節板９は夫々の摺
動案内面に、矢線方向に沿つた複数の凸条を形成
して摺接動作を容易としている。又、平刃１５及
び櫛刃２０は、摺動方向に対して共に斜めとなつ
ているので、切断に要する力が小さくなつて、切
れ味は良いものである。

而して、本考案の櫛刃は上記一実施例に詳述し
たように、該櫛刃の複数の切刃を双刃状に形成し
て両面何れの方向からの切断も可能となり、且つ
該櫛刃の左右取付部を同一形状にしたことによ
り、前記櫛刃は簡単に本体枠に取付けることがで
きるのである。従つて、従来型のように取付け向
きを確認する操作がなくなり、取付時間が短縮さ
れる。依つて、細断幅に応じて切刃のピツチや形
状の異なる櫛刃を極めて簡単に取付けられるので
ある。

【図面の簡単な説明】

第１図イは従来の櫛刃の平面図、同図ロは同図
イの正面図、第２図以降はこの考案の一実施例を
示すもので、第２図は野菜調理器の平面図、第３
図は第２図の左側面図、第４図は第２図の底面
図、第５図は本体枠の斜視図、第６図は案内調節
板の斜視図、第７図は把手の斜視図、第８図イと
第９図は櫛刃の平面図、第８図ロは第８図イの正
面図である。 符号説明、１，２０……櫛刃、２，２２……切
刃、２ａ，１５ｂ，２２ａ，２２ｂ……刃先、
３，１５……平刃、４……調理器本体、５……本
体枠、６……左右枠部、７……枢支溝、８……枢
支ピン、９……案内調節板、１０……押え部、１
１，１８，２１……ビス、１２，２４……ねじ
孔、１３……把手、１４，１９……溝、１５ａ…
…刃元、１６……案内部、１７……段部、２０ｃ
……取付部、２３……ステー、２５……調節ね
じ、ａ，ｂ……側、α……角度、Ｓ……〓間。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 長方形状の調理器本体の略中央部に、斜めに平
   刃を取付け、更に、これに平行して着脱可能な櫛
   刃を取付けた野菜調理器に於て、該櫛刃の複数の
   切刃を双刃状に形成すると共に、該櫛刃の左右両
   側の取付部を同一形状に形成したことを特徴とす
   る野菜調理器に使用する櫛刃。