JPH0332899B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明はブラウン管を使用したテレビジヨン受
像機等のブラウン管に高圧を供給するフライバツ
クトランスに関するものである。

従来例の構成とその問題点 以下図面を参照しながら従来のフライバツクト
ランスの説明を行う。

第１図はフライバツクトランスの内部構造図の
一例であり、１は高圧ボビン、２は低圧ボビンで
あり、これらの高圧ボビン１、低圧ボビン２の巻
溝にはコイルが巻回されている。３はコア、４は
ケースである。第２図は従来の高圧ボビン断面図
であり、５は高圧ボビン１内側に設けられた嵌合
用突起である。また、第３図は低圧ボビンであ
り、６は低圧ボビン２に設けた嵌合用突起であ
る。

従来は高圧ボビン１と低圧ボビン２とのカン合
方法は、第４図、第５図に示すように、高圧ボビ
ン１を低圧ボビン２に挿入した後、高圧ボビン１
あるいは低圧ボビン２を５〜30度ねじることによ
り高圧ボビン１および低圧ボビン２に設けた両突
起を嵌合させるものである。

しかし、従来例では、縦方向の挿入工程と水平
方向のねじり工程が必要であるため、組立工程の
自動化の障害となつていた。

発明の目的 本発明は上記の欠点を解決するもので、製品の
信頼性を損なわず、作業工数の低減と組立作業の
自動化可能なフライバツクトランスを供給するこ
とを目的とする。

発明の構成 この目的を達成するために本発明のフライバツ
クトランスは、高圧ボビンの内面または低圧ボビ
ンの外面のいずれか一方に軸方向に延びる溝を設
け、かつ他方にその溝に嵌合する突起を設けたも
ので、従来使用されていた嵌合方法で行われてい
た水平方向のねじり工程が不必要であり、垂直方
向の動作だけで嵌合が完了でき、作業工数の減少
とともに、自動化が極めて容易になる。

実施例の説明 以下、本発明の実施例を第６図、第７図を用い
て説明する。

図において、７は高圧ボビンであり、この高圧
ボビン７の外面には高圧用巻線が巻かれる複数個
の巻溝８が設けられ、また内面には一端部から内
部に向つて軸方向に延びる溝９が設けられてい
る。１０は低圧ボビンであり、この低圧ボビン１
０の外面には低圧用巻線が巻回される。また、こ
の低圧ボビン１０の外面には、前記高圧ボビン７
の溝９に嵌合する突起１１が設けられている。

このような構成により、第７図ａ，ｂのように
低圧ボビン１０を高圧ボビン７に、突起１１を溝
９に嵌合させながら挿入し、突起１１を溝９の終
端近くの突部９ａを乗り越えさせることにより、
嵌合させることができる。また、溝９の始端部は
幅広となつており、低圧ボビン１０の突起も嵌合
させやすい。

発明の効果 以上のように本発明は、高圧ボビンの内面また
は低圧ボビンの外面に軸方向に延びる溝を設け、
他方にその溝に嵌合する突起を設けたもので、従
来の嵌合方法で行なわれていた水平方向の動作で
あるねじり工程が不必要となり、突起を溝の始端
部の幅広部にはめこんでスライドさせるという垂
直方向の動作だけで嵌合が完了でき、作業工数の
減少とともに自動化が極めて容易となり、しかも
突起が溝の終端近くの突部を乗り越えて嵌合され
るため、その嵌合も強固となるなど品質面での安
定化も図れるなど実用的価値の大なるものであ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来のフライバツクトランスの内部構
造を示す断面図、第２図は従来の高圧ボビンの断
面図、第３図は低圧ボビンの正面図、第４図ａ，
ｂおよび第５図ａ，ｂはそれぞれ従来のフライバ
ツクトランスの嵌合方法を示す部分断面図および
上面図、第６図ａ，ｂは本発明の高圧ボビンの断
面図および上面図、第７図ａ，ｂは本発明の嵌合
方法を示す断面図である。 ７…高圧ボビン、９…溝、１０…低圧ボビン、
１１…突起。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 低圧用巻線を装着した低圧ボビンの外側に高
   圧用巻線を装着した高圧ボビンを嵌合し、上記高
   圧ボビンの内面または低圧ボビンの外面のいずれ
   か一方に軸方向に延びる溝を設けるとともにこの
   溝の始端部を幅広とし溝の終端近くに突部を設
   け、かつ他方に上記溝に嵌合し両ボビンが嵌合挿
   入されることにより溝の終端部の突部を乗り越え
   て嵌合される突起を設け、嵌合された両ボビンに
   コアを組込んで構成したフライバツクトランス。