JPH0332437Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の技術分野〕 本考案は自動車用のキーホルダ保持装置に関す
る。

〔従来の技術〕

通常、自動車を運転する際そのイグニツシヨン
スイツチにはキーが差し込まれたままである。こ
のため、このキーにキーホルダが取り付けられて
いると、これが運転中の車の振動によつて揺れ動
き、運転者の膝に当たり、これが邪魔となる虞れ
があつた。

〔目 的〕

本考案の目的は、上記従来の欠点を除去可能な
キーホルダ保持装置を提供することである。

〔目的を達成するための手段〕

本考案は上記目的を達成するため、キーホルダ
を挟持してこれを弾性によつて保持し、かつ保持
したキーホルダの横ずれを防止する一対の側壁を
有していると共に、イグニツシヨンスイツチの近
傍に配置された保持部材と、可撓性材料から構成
されていて、薄板状のベース部及びこれに突出形
成された係合突起を有し、該係合突起が前記保持
部材に形成された係合穴に嵌入して、該保持部材
に連結されたアダプタと、該アダプタの係合突起
が突設された側と反対側のベース部面に接着され
た両面接着テープとを具備して成る自動車用のキ
ーホルダ保持装置を提案する。

〔実施例〕

以下本考案の構成を実施例を示す図面に従つて
説明する。第１図は自動車の運転席前方部の一部
を示し、１はステアリングホイール、２はステア
リングコラムをそれぞれ示している。ステアリン
グコラム２には突出部３が形成されており、これ
にシリンダ錠から成るイグニツシヨンスイツチ４
が固設されている。５は前記イグニツシヨンスイ
ツチ４に差し込まれたキーであり、これにキーホ
ルダ６が取り付けられている。その際、従来はキ
ーホルダ６がキー５から二点鎖線で示すように垂
れ下がり、これが運転者の膝に当たる不都合を招
いていたことは先に説明した通りである。

そこで本考案に係るキーホルダ保持装置７をイ
グニツシヨンスイツチ４の近傍、本例では突出部
３の下部に取り付け、これにキーホルダ６を実線
で示す如く保持させることにより従来の欠点を除
去している。

第１図乃至第３図に示すようにキーホルダ保持
装置７はキーホルダ６を挟持するための保持部材
８を有しており、この保持部材８はイグニツシヨ
ンスイツチ４の近傍に後述する態様で配置され、
樹脂または板金から構成されている。かかる保持
部材８はほぼ水平に延びる板状のトレイ部８ａ
と、これに弾性的に圧接する舌状片の押え板８ｂ
とを有し、トレイ部８ａの両側部には、後述する
如く保持したキーホルダ６の横ずれを防止する一
対の側壁８ｄが形成されている。保持部材８の上
方にはアダプタ９が配置され、このアダプタ９は
薄板状のベース部９ｂと、これに突出形成された
係合突起９ａとから成る。この係合突起９ａは保
持部材８の上面に形成された係合穴８ｃに弾性的
に嵌入し、アダプタ９が保持部材８に連結され
る。

アダプタ９の、係合突起９ａが形成された側と
反対側のベース部面には両面接着テープ１０が接
着されており、このテープ１０はステアリングコ
ラム２に形成された突出部３の下部に接着されて
いる。このように、第１図および第３図に示す如
く保持部材８がアダプタ９とテープ１０を介して
突出部３に取り付けられる。

上記アダプタ９は可撓性を有する材料、本例で
は合成ゴムから構成されているので、前記突出部
３の下部が曲面もしくは多少の凹凸面であつて
も、薄板状のベース部９ｂが変形してこれになじ
むため、アダプタ９は突出部３に支障なく接着さ
れる。

このように保持部材８と、この保持部材８を取
り付けようとする場所との間に可撓性を有するア
ダプタ９を介在させることにより、平面はもちろ
ん、平面以外でも任意の場所に保持部材８を取り
付けることができる。

また保持部材８とアダプタ９が係合穴８ｃと係
合突起９ａとの嵌合により連結されているため、
保持部材８を簡単にアダプタ９に取付け、また取
外すことができる。

保持装置７にキーホルダ６を保持させるには、
第３図に示すように保持部材８のトレイ部８ａと
押え板８ｂとの間にキーホルダ６を押し込めばよ
い。かくすることによりトレイ部８ａと押え板８
ｂとがその弾性力に抗して開拡するので、キーホ
ルダ６はトレイ部８ａと押え板８ｂとの間に弾性
によつて挟持される。またこのようにして保持さ
れたキーホルダ６の両側には、保持部材８の側壁
８ｄがそれぞれ位置しているので、自動車の走行
時の振動などによつて、キーホルダ６が大きく横
ずれして保持部材８から落下することが阻止され
る。

上述の如く保持されたキーホルダ６は、これを
押し込んだのと逆の方向に引張ることにより簡単
に取り外せる。

このように運転者の極く簡単な手操作により、
キーホルダ６をイグニツシヨンスイツチ４の近傍
に保持できるので、運転中の振動によりキーホル
ダ６が運転者の身体に触れ、運転の妨げとなる従
来の欠点を除去できる。

第４図乃至第６図に示すキーホルダ保持装置１
０７においては、キーホルダ６を保持する保持部
材１０８がアツパトレイ１０８ａおよびロワトレ
イ１０８ｂとから構成されており、これらトレイ
１０８ａ，１０８ｂは可撓性材料、たとえば合成
ゴムから成るじやばら状のブーツ１１によつて連
結されている。前記トレイ１０８ａ，１０８ｂは
互いに対向する位置にキーホルダ保持用の保持板
１４ａ，１４ｂをそれぞれ有しており、各保持板
の前方部（第６図の左方部）は互いに離反する方
向に湾曲形成されている。またトレイ１０８ａ，
１０８ｂは、先の実施例と同様に、保持されたキ
ーホルダの横ずれを防止する側壁１０８ｄ，１０
８ｅを有している。

各トレイ１０８ａ，１０８ｂにはそれぞれ穴１
３ａ，１３ｂが適数、本例では４個穿設されてお
り、この穴に引張りばね１２が設置されている。
各引張りばね１２の両端は各穴１３ａ，１３ｂの
底部に形成された舌片１５ａ，１５ｂに係止され
ており、よつてトレイ１０８ａと１０８ｂとは引
張りばね１２の弾性力により互いに接近する方向
に付勢される。

アツパトレイ１０８ａの上面には係合穴１０８
ｃが形成され、これに先の実施例と同様にアダプ
タ９の係合突起９ａが弾性的に嵌合している。上
記アダプタ９は両面接着テープ１０により、突出
部３に接着されており、よつて保持部材１０８
は、アダプタ９およびテープ１０を介して突出部
３に取り付けられる。これらの構成は先の実施例
と全く同様である。

保持装置１０７にキーホルダ６を保持させるに
は、第６図に示す如く、保持板１４ａと１４ｂと
の間隙にキーホルダ６を矢印Ａの方向に沿つて押
し込めばよい。このとき各保持板１４ａ，１４ｂ
の、第６図における左方部は湾曲形成されている
ので、滑らかにキーホルダ６を押し込める。これ
により保持板１４ａと１４ｂとは引張りばね１２
の付勢力に抗して開拡されるので、上記ばね１２
の弾性によつてキーホルダ６は両保持板１４ａ，
１４ｂの間に挟持される。また、このとき側壁１
０８ｄ，１０８ｅによつてキーホルダ６の横ずれ
や落下が阻止される。

〔考案の効果〕

以上のように、本考案によれば運転者の簡単な
手操作によつてキーに取り付けられたキーホルダ
を保持できるため、キーホルダが運転者の身体に
触れ、これが運転者の邪魔となる欠点を除去でき
る。また、保持部材の側壁によつてキーホルダの
横ずれや落下が阻止され、しかも保持部材を取り
付ける際、取り付け場所と保持部材との間に可撓
性を有するアダプタと、両面接着テープとが介在
するため、平滑な面以外の個所にも保持装置を取
り付けることができる。さらに、保持部材をアダ
プタに簡単に着脱でき、保持部材が不要なとき
は、これをアダプタから外しておくこともでき
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は運転席前方部の一部を示す正面図であ
り、その一部を破断して示した図、第２図は本考
案に係るキーホルダ保持装置の分解斜視図、第３
図はキーホルダ保持装置の組付け状態を示す縦断
面図、第４図は他の実施例を示す分解斜視図、第
５図は各部材が組付いた状態での、第４図の−
線断面図、第６図は第４図および第５図に示し
たキーホルダ保持装置の使用状態を示す縦断面図
である。 ４……イグニツシヨンスイツチ、６……キーホ
ルダ、７，１０７……キーホルダ保持装置、８，
１０８……保持部材、８ｄ，１０８ｄ，１０８ｅ
……側壁、８ｃ，１０８ｃ……係合穴、９……ア
ダプタ、９ａ……係合突起、９ｂ……ベース部、
１０……両面接着テープ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. キーホルダを挟持してこれを弾性によつて保持
   し、かつ保持したキーホルダの横ずれを防止する
   一対の側壁を有していると共に、イグニツシヨン
   スイツチの近傍に配置された保持部材と、可撓性
   材料から構成されていて、薄板状のベース部及び
   これに突出形成された係合突起を有し、該係合突
   起が前記保持部材に形成された係合穴に嵌入し
   て、該保持部材に連結されたアダプタと、該アダ
   プタの係合突起が突設された側と反対側のベース
   部面に接着された両面接着テープとを具備して成
   る自動車用のキーホルダ保持装置。