JPH03295644A - 積層フィルム - Google Patents

積層フィルム

Info

Publication number
JPH03295644A
JPH03295644A JP9629590A JP9629590A JPH03295644A JP H03295644 A JPH03295644 A JP H03295644A JP 9629590 A JP9629590 A JP 9629590A JP 9629590 A JP9629590 A JP 9629590A JP H03295644 A JPH03295644 A JP H03295644A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
weight
polymer
parts
thermoplastic
resin composition
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP9629590A
Other languages
English (en)
Inventor
Nobuaki Nishikawa
西川 宣昭
Masao Inoue
井上 雅勇
Takashi Jiyoushin
上申 高志
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Rayon Co Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Rayon Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Rayon Co Ltd filed Critical Mitsubishi Rayon Co Ltd
Priority to JP9629590A priority Critical patent/JPH03295644A/ja
Publication of JPH03295644A publication Critical patent/JPH03295644A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Laminated Bodies (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 「産業上の利用分野J 本発明は、耐候′性保護フィルム等に用いられる積層フ
ィルムに関する。
〔従来の技術〕
フッ化ビニリデン系重合体(以下PVDF系重合術−と
称す。)は■耐候性、■強靭な機械的性質、■耐摩耗性
、■耐薬品性、耐溶剤性、耐油鵬性に優れ、特に■およ
び■の特徴を生かして屋外で用いられる耐候性保護フィ
ルム等に利用されることが多い。
またPVDF系重合体は、一般の樹脂との相溶性、密着
性は悪いがアクリル系重合体とは極めて相溶性が良いの
で、アクリル系重合体と積層させて、他の樹脂と貼り合
せることが知られている。
例えば、PVDF系重合体フィルムにアクリル系重合体
を接着層として適用する技術が、特開昭51〜5997
1号、同57−142359号、同57−187248
号、同59−10653号、同59−125981号、
同59−212223号の各公報等に開示されている。
〔発明が解決しようとする課題〕
PVDF系重合体と、アクリル系重合体とを積層するに
際し、アクリル系重合体は一般に硬く、脆いため、弾性
を付与する必要がある0弾性を付与する方法としては、
例えば弾性体をブレンドする方法、弾性体成分を単純に
共重合させる方法、あるいは弾性体に樹脂成分をクラフ
ト重合させて多段重合体とする方法等が行われて貴だ。
これらのうち、特にその耐候性を特徴としたフィルム、
シート成形用素材としてはアクリルゴムな含有する多層
重合体が使用されるようになってきた。しかしながらこ
のような多層重合体も耐ストレス白化性、耐水白化性等
にかける面があり、未だ十分満足できる特性が得られて
いない。
これらの耐白化性はフィルムやシートとして単独に、も
しくは他の基材への積層材として使用する場合に極めて
重要な因子となり、折り曲げ時に白化を生ずるとその商
品価値の著しい低下を招くことになる。アクリルゴムを
含有する多層重合体としては例えば特開昭52−339
91号公報及び特公昭49−46158号公報等に提案
されているが、かかる重合体はただ単純に架橋弾性体に
樹脂を多層重合しているだけのものであり耐白化性を解
決するには至っていない。
さらに一般のアクリル系フィルムに共通する実用上の大
きな問題点として、温水や温水に浸すと容易に白化現象
を起すという点がある。
また、Tダイ等を用いてアクリル系フィルムを成形する
ときに薄物が成形できなかったり、厚みむらが生じやす
いといった問題があり、アクリル系フィルムの成形性を
更に改善することが強く望まれている。
本発明の目的は、かかる現状に鑑み、耐候性、耐薬品性
に優れるPVDF系重合体層およびアクリル系重合体層
を有する積層フィルムであって、透明性、耐ストレス白
化性、耐水白化性に優れ、また各層間の密着性に優れ、
さらに優れた成形性が得られる積層フィルムを提供する
ことを目的とする。
〔課題を解決するための手段〕
本発明はフッ化ビニリデン系重合体層右よび熱可塑性樹
脂組成物層より構成される積層フィルムであって、該熱
可塑性樹脂組成物がその100重量部あたり、熱可塑性
重合体[NO,1〜20重量部、ゴム含有重合体〔■]
5〜99.9重量部および熱可塑性重合体[■]0〜9
4.9重量部からなる積層フィルムであって、 該熱可塑性重合体[I)が、メタクリル酸メチル50〜
100重量%と、これと共重合可能な他のビニル系単量
体0〜50重量%とから実質的になり、重合体の還元粘
度が0.II2/gを越える熱可塑性重合体であり、 該ゴム含有重合体口開が、アクリル酸アルキルエステル
50〜99.9重量%、他の共重合性ビニル系単量体0
〜40重量%及び共重合性の架橋性単量体0.1〜10
重量%から実質的になる混合物を重合して得られる弾性
重合体100重量部の存在下にメタクリル酸エステル5
0〜100重量%と、これと共重合可能なビニル系単量
体0〜50重量%から実質的になる単量体又はその混合
物lO〜1000重量部を重合させることにより得られ
るゴム含有重合体であり、かつ 該熱可塑性重合体[I11]が、炭素数1〜4のアルキ
ル基を有するメタクリル酸エステル50〜100重量%
と、これと共重合可能な他のビニル系単量体0〜50重
量%とから実質的になり、重合体の還元粘度が0.II
2/g以下である熱可塑性重合体である積層フィルムで
ある。
すなわちフッ化ビニリデン系重合体Aより成る層と熱可
塑性樹脂組成物Bより成る層とを積層することにより上
記の目的が達成される。熱可塑性樹脂組成物Bは熱可塑
性重合体(I ) 0.1〜20重量部、ゴム含有重合
体〔■)5〜99.9M量部、熱可塑性重合体〔110
〜94.9重量部から成り、(I)(II)(m)の合
計が100重量部である熱可塑性樹脂組成物である。
(フッ化ビニリデン系重合体Aについて)フッ化ビニリ
デン系重合体Aとはフッ化ビニリデン重合体、その共重
合体、およびこれを主成分とする重合体を指す。フッ化
ビニリデンと共重合し得るものとしてはフッ化ビニル、
テトラフロロエチレンなどのフッ素化合物の他にメチル
アクリレート、エチルアクリレートなどのアクリル系又
はメタクリル系千ツマ−を使用することができる。その
製造方法は乳化重合、懸濁重合など任意の方法による。
(熱可塑性重合体(I)について) 熱可塑性樹脂組成物Bにおいては、熱可塑性重合体[1
]が樹脂組成物B中に0.1重量部未満であると充分な
成形性が得られず、又、熱可塑性重合体〔I〕が20重
量部を越えると樹脂組成物Bの粘度が高くなりすぎ却っ
て成形性が悪くなり好ましくない。
本発明における熱可塑性重合体〔I〕は、メタクリル酸
メチル50〜100重量%と、これと共重合可能な他の
ビニル系単量体0〜50重量%より成り、生成重合体の
還元粘度(重合体0.1gをクロロホルム100rr+
12に溶解し、25℃で測定)が0.1を越え、好まし
くは2β/g以下となるように重合した重合体であり、
成形性に対し重要な役割を示す成分である。熱可塑性重
合体[11の還元粘度は重要であり、還元粘度が0.1
l7g以下であれば目的とする成形性は得られない。特
に好ましい還元粘度の範囲は0.2〜1.2β/gであ
る。
熱可塑性重合体〔I〕において、メタクリル酸メチルと
共重合可能なビニル系単量体としては、アクリル酸アル
キルエステル、メタクリル酸アルキルエステル、芳香族
ビニル化合物、ビニルシアン化合物等を1種または2種
以上混合して使用することができる。
アクリル酸アルキルエステルとしては、アルキル基の炭
素数が2〜10個のものが好ましく例えばアクリル酸エ
チル、アクリル酸プロピル、アクリル酸n−ブチル、ア
クリル酸イソブチル、アクリル酸ヘキシル、アクリル酸
オクチルおよびアクリル酸−2−エチルヘキシル等が挙
げられる。
メタクリル酸アルキルエステルとしては、アルキル基の
炭素数が2〜4のものが使用でき、メタクリル酸エチル
、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸イソプロピル、
メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸イソブチルおよ
びメタクリル酸ターシャリブチル等が挙げられる。
また芳香族ビニル化合物としては、スチレン、α−置換
スチレン、核置換スチレンおよびその誘導体、例えばα
−メチルスチレン、クロルスチレン、ビニルトルエン等
が挙げられる。
さらにビニルシアン化合物としては、アクリロニトリル
、メタクリロニトリル等が挙げられる。
熱可塑性重合物(I)を重合する際の重合開始剤(触媒
)としては、通常の過硫酸塩などの無機開始剤または有
機過酸化物、アゾ化合物等を単独で用いるか、あるいは
上記化合物と亜硫酸塩、亜硫酸水素塩、チオ硫酸塩、第
一金属塩、ナトリウムホルムアルデヒドスルホキシレー
ト等とを組み合わせ、レドックス系開始剤として用いる
こともできる。開始剤として好ましい過硫酸塩は過硫酸
ナトリウム、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウム等で
あり、有機過酸化物としては、七−ブチルハイドロパー
オキシド、クメンヒドロパーオキシド、過酸化ベンゾイ
ル、過酸化ラウロイル等である。
熱可塑性重合体(I)の分子量及び分子量分布は、加工
性付与効果に対して重要な因子であり、目的に応じて適
当な連鎖移動剤を使用することができる。
重合は開始剤の分解温度以上の温度にて、通常の乳化重
合条件で行なうことができ、目的に応じて1段又は多段
で重合することができる。
乳化剤としては、アクリレート又はメタクリレートの乳
化重合に通常用いられる乳化剤、例えば長鎖脂肪酸塩類
、スルホン酸塩類、ジアルキルスルホサクシネート、ポ
リオキシエチレンアルキルフェニルエーテルなどがある
又、連鎖移動剤としては炭素数2〜20のアルキルメル
カプタン、エステル系メルカプタン例えばチオグリコー
ル酸アルキル(アルキル基の炭素数2−12)、βメル
カプトプロピオン酸アルキル(アルキル基の炭素数2−
12)、メルカプト酸類例えばチオグリコール酸、2−
メルカプトプロピオン酸、或はベンジルメカブタン、チ
オフェノール等があるが、炭素数4〜12のアルキルメ
ルカプタンが好ましい。
熱可塑性重合体(I)の回収は、通常塩析あるいは酸析
凝固後、濾過水洗し粉末状で回収するか、あるいは噴霧
乾燥、凍結乾燥を行ない粉末状で回収することができる
(ゴム含有重合体(II)について) ゴム含有重合体(n)は、樹脂組成物に優れた耐衝撃性
及び伸度を付与する作用を有し、アクリル酸アルキルエ
ステルをゴムの主成分として含む多層構造を宥するグラ
フト共重合体である。
ゴム含有重合体(II)は、アクリル酸アルキルエステ
ル50〜99.9重量%、他の共重合性ビニル系単量体
0〜50重量%及び共重合性の架橋性単量体0゜1〜1
0重量%からなる混合物を少なくとも1段以上で(共)
重合させて弾性体を得、次いでその弾性体100重量部
存在下にメタクリル酸エステル50〜100重量%と、
これと共重合可能な他のビニル系単量体0〜50重量%
とからなる単量体又は単量体混合物10〜1000重量
部を少なくとも1段以上で重合させることにより得られ
る。
上記弾性体中のアクリル酸アルキルエステルが50重量
%未満では、耐衝撃性改良効果が少なく好ましくない。
弾性体中の架橋性単量体が0.1重量%未満では充分な
架橋効果が得られず、又、10重量%を越えると架橋が
強すぎて弾性体の弾性的性質を損うため耐衝撃性が低下
するため好ましくない。
ここで用い得るアクリル酸アルキルエステルとしては、
アルキル基の炭素数が1〜8のアクリル酸アルキルエス
テルが好ましく、そのうちアクリル酸ブチル、アクリル
酸−2−エチルヘキシル等が特に好ましい。これらは単
独又は組合せて用いることができる。
弾性(共)重合体を得るに際しては、50重量%未満の
他の共重合性のビニル系単量体を共重合させることがで
きる。ここで用いる他の共重合性のビニル系単量体とし
ては、メタクリル酸メチル、メタクリル酸ブチル、メタ
クリル酸シクロヘキシル等のメタクリル酸アルキルエス
テル、スチレン、アクリロニトリルなどが好ましい。こ
れらは単独又は組合せて用いることができる。アクリル
酸アルキルエステルを主成分とする単量体又は単量体混
合物を重合する際に、この(共)重合体を架橋する必要
がある。用いる架橋性単量体としては特に限定する必要
はないが、好ましくはエチレングリコールジアクリレー
ト、エチレングリコールジアクリレート、1.3−ブチ
レンジメタクリレート、1.4−ブタンジオールジアク
リレート、アクリル酸アリル、メタクリル酸アリル、フ
タル酸ジアリル、トリアリルシアヌレート、トリアリル
イソシアヌレート、ジビニルベンゼン、アリルツルベー
ト、マレイン酸ジアリル、トリメチロールプロパントリ
アクリレート、アリルシンナメート等が挙げられ、これ
らを単独又は組合せて用いることができる。
グラフトさせる単量体としては、メタクリル酸エステル
を主成分とする単量体又は単量体混合物をアクリル酸エ
ステルを主成分とする弾性体100重量部に対し10〜
1000重量部少なくと景品段以上で重合することがで
き、好ましい範囲は20重量部〜200重量部である。
グラフトさせる量が10!l量部未満では、ゴム含有重
合体(II)が良好な粉体として回収が難しく、又、グ
ラフトさせる量が1000重量部を越えると、目的とす
る耐衝撃性が得られないため共に好ましくない。
メタクリル酸エステルとしCは、アルキル基の炭素数が
2〜4のメタクリル酸アルキルエステルが好ましく使用
でき、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタ
クリル酸プロピル、メタクリル酸イソプロピル、メタク
リル酸n−ブチル、メタクリル酸イソブチルおよびメタ
クリル酸ターシャブチル等が挙げられる。メタクリル酸
エステルが50重量%未満であると、フィルム・シート
成形時の成形性が悪く、又、得られたフィルムの透明性
が悪化する。
メタクリル酸エステルと共重合可能なビニル系単量体と
しては、メタクリル酸エチル、メタクリル酸ブチル、メ
タクリル酸−2−エチルヘキシル等のメタクリル酸アル
キルエステル類、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル
、アクリル酸ブチル、アクリル酸−2−エチルヘキシル
等のアクリル酸アルキルエステル類、スチレン及びその
誘導体、アクリロニトリル、メタクリル酸、アクリル酸
、イタコン酸、マレイン酸、フマル酸、ビニルトルエン
などが挙げられ、好ましくはアクリル酸メチル、アクリ
ル酸エチルなどのアクリル酸アルキルエステル類が挙げ
られる。これらは単独又は組合せて用いることができる
本発明中のゴム含有重合体(II)は、乳化重合法で得
るのが好ましく、熱可塑性重合体(I)を得るのに使用
する触媒、乳化剤、連鎖移動剤と同様のものを使用する
ことができ、又、熱可塑性重合体(I)と同様に粉体で
回収することができる。
ゴム含有重合体(n)の割合は、熱可塑性樹脂(I)、
(m)との合計100重量部に対し5〜99.9重量部
である。ゴム含有重合体(n)の割合が5重量部未満で
は、耐衝撃性及びフィルム伸度が低下する。
(熱可塑性重合体(m)について) 熱可塑性重合体(m)は好ましくは炭素数1〜4のアル
キル基を有するメタクリル酸エステルを少なくとも50
重量%を含有する単量体(1種以上)を重合して得られ
る重合体であり、メタクリル酸メチルが最も好ましい。
メタクリル酸エステルが50重量%未満であればフィル
ム・シート成形時の成形性が悪く、又、得られたフィル
ムの透明性も悪化する。
メタクリル酸エステルと共重合可能な他のビニル系単量
体としては、ゴム含有重合体(n)に用いられる共重合
性ビニル系単量体と同様のものを用いることができる。
又、還元粘度が0.1J2/gを越えると流動性が悪化
し好ましくない。熱可塑性重合体(m)の重合方法は特
に限定されるものではなく、通常公知の懸濁重合、乳化
重合法等の各種方法が適用される。
なお熱可塑性重合体(m)の役割は、フィルム・シート
の成形性を向上させることである。
(熱可塑性樹脂組成物Bについて) 熱可塑イ樹脂組成物Bは、こうして得られた熱可塑性重
合体(I)、  (III)及びゴム含有重合体(If
)からなる樹脂組成物であり、メタクリル樹脂のもつ本
来の性質を損うことなく、成形加工性に極めて優れた樹
脂組成物である。
熱可塑性樹脂組成物Bは熱可塑性重合体〔I〕。
(III)及びゴム含有重合体(II)を溶融混練する
ことによって得られる。溶融混線に先立って、各々の所
定量を必要に応じて安定剤、滑剤、染料、顔料、充てん
剤等と共に■型ブレンダー、ヘンシェルミキサー等の粉
体(ペレット)混合機を用いて充分均一に混合されてい
ることが必要であり、然る後にバンバリーミキサ−、ブ
ラフトゲラフ、ミキシングロール、スクリュー型押出機
等を用いて160〜280℃で溶融混練される。
(積層フィルムについて) 本発明に於いて、フッ化ビニリデン系重合体A層とアク
リル系熱可塑性樹脂組成物B層を複合する方法は、押出
機を用いて共押出成形、押出ラミネーション成形あるい
は、一方のフィルムを形成させた後、他の重合体を含む
溶液をその上に流延して溶剤を除去する方法などがある
。この中で、共押出成形による方法が最も望ましい。そ
の理由は、■高価な材料をより薄い層として形成でき、
コストの節約が出来ること、■溶剤を用いないので、加
工工程中での公害問題を考える必要がなし)こと、■ピ
ンホールが発生しにくいこと、■厚み構成比の自由度が
大きいことなどの特徴があるためである。
また、共押出成形に用いるダイは、一般的に使用される
マルチマニホールド型、フィードブロック型、あるいは
これらの変形もしくは複合型より選択できる。
本発明の積層フィルムを屋外で使用される耐候性保護フ
ィルムとして使用する場合、A層は3〜20μm、B層
は10〜200μm程度にすることが望ましい。フッ化
ビニリデン系重合体は高価な材料であり、コスト的には
耐候性、耐溶剤性等が損なわれない程度に薄くする方が
良い。しかし3μm未満では均一な膜厚を得ることは難
しく、また屋外での長期使用時に剥げ落ちてしまう心配
がある。また20μmを超えるとコスト的な問題が生じ
てくる。
B層はフッ化ビニリデン系重合体の支持層として、ある
程度の厚みが必要である。さらに、耐候性を改善する目
的で添加する紫外線吸収剤や光安定剤の添加濃度を極端
に高くしないためにもあまり薄くすることはできない。
従って10〜200μmの範囲で選択すればこのような
問題は発生しにくい。一般に二種類のポリマーの共押出
成形では、相互の層比はl/10〜1/20程度が限界
であり、この値より大きくしておく方が生産しやすい。
本発明によって得られる積層フィルムは、その秀れた物
性を生かして鋼板、プラスチックシート、木材等に接着
あるいはラミネートすることにより、それらの耐候性と
装飾的効果を向上させることができる。
〔実施例〕
次のように熱可塑性樹脂組成物を製造した。
a)熱可塑性樹脂(I)の製造 反応容器に窒素置換したイオン交換水200部(部は重
量部を示す。以下同じ。)を仕込み、乳化剤オレイン酸
カリ1部、過硫酸カリ 0,3部を什込んだ。続いてメ
タクリル酸メチル40部、アクリル酸n−ブチル10部
、n−オクチルメルカプタン0.005部を仕込み、窒
素雰囲気下65℃にて3時間攪拌し重合を完結させた。
引き続いてメタクリル酸メチル48部、アクリル酸n−
ブチル2部からなる単量体混合物を2時間に渡り滴下し
滴下終了後2時間保持を行ない重合を完結させた。得ら
れたラテックスを0.25%硫酸水溶液に添加し、重合
体を酸析後脱水、水洗、乾燥し、粉体状で重合体を回収
した。得られた共重合体の還元粘度ηsp/Cは0−3
842/gであった。
b)ゴム含有重合体(II)の製造 反応容器に下記のような割合の原料を仕込み、窒素雰囲
気下50℃で4時間攪拌を行ないながら重合を完結させ
、弾性体ラテックスを得た。
アクリル酸ブチル(B A )      77  部
スチレン             22.7部メタク
リル酸アリル         0.3部ジオクチルス
ルフオコハク酸     2.0部ナトリウム 脱イオン水           300  部過硫酸
カリ              0.3部燐酸ニナト
リウム12水塩     0.5部燐酸水素ナトリウム
2水塩     0.3部この弾性体ラテックス100
重量部(固形分として)を反応容器に取り、攪拌しなが
ら充分窒素置換した後、80℃に昇温し、ナトリウムフ
ォルムアルデヒドスルフオキシレー)  0.125部
、水2部からなる水溶液を添加後、温度を80℃に保ち
ながらメタクリル酸メチル60部、n−オクチルメルカ
プタン0.05部、t−ブチルハイドロパーオキシド0
.125部からなる混合物を2時間に渡り滴下後2時間
保持し重合を完結させた。
得られた共重合体ラテックスを3%食塩水溶液に添加し
、塩析後脱水、水洗、洗浄を行ない粉体状でゴム含有重
合体(n)を得た。
C)熱可塑性樹脂組成物Bの製造 −F記の如くして得られた熱可塑性重合体(I)及びゴ
ム含有重合体(II)及び熱可塑性重合体(m)である
メタクリル酸メチル/アクリル酸メチル共重合体〔メタ
クリル酸メチル/アクリル酸メチル=98/2、ηsp
/ C= 0.0611 / g )を次に示す各種割
合でヘンシェルミキサーで混合した。
(I)  :  (II)  :  (m) =0.5
  :49.5:50次いで40IDIIlφのスクリ
ュー型押出機(L/D=26)を用いてシリンダー温度
200〜260℃、ダイ温度250℃で溶融混練しベレ
ット化した。
フッ化ビニリデン系重合体Aとしてはツルペイ社(So
lvay & C1e)の5OLEF 1008を用意
した。
両型合体を次の条件で共押出成形し、3種類の積層フィ
ルム(実施例1〜3)を得た。
■フッ化ビニリデン系重合体 65ma+φ(スクリュー径)押出機 樹脂温度 240℃ 吐出量 実施例1 : 23  kg/hr (厚さ3μm用)
実施例2 : 38.6 kg/hr (厚さ5μm用
)実施例3 : 77  kg/hr (厚さ10μm
用)■熱可塑性樹脂組成物 115mmφ(スクリュー径)押出機 樹脂温度 245℃ 吐出It   250 kg/hr(厚さ50μm用)
(全ての実施例で) ダイス:幅1400mm、フィードブロック方式実施例
1〜3の積層フィルムを次のようにして評価した。
■耐溶剤性 各フィルムを25℃の恒温室に一昼夜放置し、MEにを
含浸させた濾紙をフィルムの両面に60秒間接触させた
。各フィルムの重合体A側の面は全く変化が見られなか
ったが、樹脂組成物B側の面はわずかに溶解した。
■耐水白化性 各フィルムを200メツシユの金網にはさみ、清水中に
60分間漫漬し、その外観変化を見たが、いずれのフィ
ルムも極薄く濁る程度であった。
■折り曲げ白化 各フィルムを180°折り曲げたが、いずれのフィルム
においても、どちら側に折り曲げてもほとんど白化はな
かった。
■全光線透過率 各フィルムにつき、ASTM 01003−61に基づ
き全光線透過率を測定したところ、90〜92%の値を
示した。
〔発明の効果〕
本発明により耐候性、耐薬品性、耐ストレス白化性、耐
水白化性に優れる積層フィルムが提供された。本発明の
積層フィルムは屋外で使用する耐候性保護フィルムとし
て極めて有効である。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1)フッ化ビニリデン系重合体層および熱可塑性樹脂組
    成物層より構成される積層フィルムであって、該熱可塑
    性樹脂組成物がその100重量部あたり、熱可塑性重合
    体〔 I 〕0.1〜20重量部、ゴム含有重合体〔II〕
    5〜99.9重量部および熱可塑性重合体〔III〕0〜
    94.9重量部からなる積層フィルムであって、 該熱可塑性重合体〔 I 〕が、メタクリル酸メチル50
    〜100重量%と、これと共重合可能な他のビニル系単
    量体0〜50重量%とから実質的になり、重合体の還元
    粘度が0.1l/gを越える熱可塑性重合体であり、 該ゴム含有重合体〔II〕が、アクリル酸アルキルエステ
    ル50〜99.9重量%、他の共重合性ビニル系単量体
    0〜40重量%及び共重合性の架橋性単量体0.1〜1
    0重量%から実質的になる混合物を重合して得られる弾
    性重合体100重量部の存在下にメタクリル酸エステル
    50〜100重量%と、これと共重合可能なビニル系単
    量体0〜50重量%から実質的になる単量体又はその混
    合物10〜1000重量部を重合させることにより得ら
    れるゴム含有重合体であり、かつ 該熱可塑性重合体〔III〕が、炭素数1〜4のアルキル
    基を有するメタクリル酸エステル50〜100重量%と
    、これと共重合可能な他のビニル系単量体0〜50重量
    %とから実質的になり、重合体の還元粘度が0.1l/
    g以下である熱可塑性重合体である積層フィルム。
JP9629590A 1990-04-13 1990-04-13 積層フィルム Pending JPH03295644A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9629590A JPH03295644A (ja) 1990-04-13 1990-04-13 積層フィルム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9629590A JPH03295644A (ja) 1990-04-13 1990-04-13 積層フィルム

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH03295644A true JPH03295644A (ja) 1991-12-26

Family

ID=14161061

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP9629590A Pending JPH03295644A (ja) 1990-04-13 1990-04-13 積層フィルム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH03295644A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4818914B2 (ja) 熱可塑性エラストマー組成物
JP5501930B2 (ja) 多層重合体
JPS6377963A (ja) 熱可塑性樹脂組成物
JPH0315648B2 (ja)
JPH0315650B2 (ja)
JPH03288640A (ja) 積層フィルム
JPH10338792A (ja) メタクリル系樹脂組成物およびそれを用いた積層物
JPH03295644A (ja) 積層フィルム
JP3307989B2 (ja) ラミネート用艶消フィルム
JPS59127754A (ja) 耐候性を有する積層構造物
JPS648665B2 (ja)
JPS6310610A (ja) メタクリル酸エステル系樹脂組成物を押出成形したフィルム
JP2009024112A (ja) メタクリル系樹脂組成物
JPH05287162A (ja) 熱可塑性樹脂組成物
JPH0466903B2 (ja)
JPH09286890A (ja) メタクリル樹脂組成物
JPS649195B2 (ja)
JPS6334898B2 (ja)
JPH1143576A (ja) 熱可塑性樹脂組成物およびその積層物
JPH07238202A (ja) 熱可塑性樹脂組成物及びその積層物
JPH0314069B2 (ja)
JP2000072894A (ja) ラミネ―ト用アクリル樹脂フィルムおよび積層体
JP2000327874A (ja) ラミネートアクリル樹脂フイルムおよび積層体
JP2004331866A (ja) 低温加工特性および耐擦り傷性に優れる熱可塑性樹脂組成物
JP2003342389A (ja) アクリルフィルム及び該フィルムを積層した積層品