JPH03295555A - 注射針の廃棄前処理方法とそのための装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） この発明は使用後の注射針を廃棄する前に、危険のない
状態に処理する方法とその方法を実施するための装置に
関する。

（従来技術） 近年、注射針は使い捨てのものが殆どであるが、使用後
の注射針は患者の血液、体液によって汚染されている。

この使用後の注射針は、その先鋭な先端によって膚を傷
つける恐れが多く、その傷から患者の持つ病原菌等が侵
入し、感染する場合があることが社会的に問題となって
きている。

このため、使用後の注射針だけを分別回収し、処理を行
なうことが試みら九でいるが、適当な処理法が見出せな
いまま、他の塵等と一緒に焼却処分にしているのが実情
である。

このような回収処分が出来たとしても、回収業者に渡す
までの取扱は医師、看護婦等、医療関係者により行なわ
れることとなり、これらの医療関係者の危険を軽減する
ことは出来ない。

（この発明が解決しようとする間麗点）この発明は、医
院等、医療機関が個別に備え、使用後の注射針をその場
で処理し、その危険な先端部を皮膚を傷つける恐れが無
いものにすると共に、滅菌作用をも同時に行なうことが
出来る方法及びその方法を実施する簡易な装置を得よう
とするものである。

（問題を解決するための手段） この発明の注射針の処理方法は、注射針を一方の電極と
し、これと対向する他方の電極との間で、通電加熱する
ことによって、針の先端部を局部的に鈍化、酸化すると
共に滅菌を行なうものである。

具体的には注射針を一方の電極とし、その先端と一定の
間隔をおいてこれと対向する他方の電極との間で、アー
ク放電させることによって目的を達することが出来る。

また、注射針を他方の電極とその先端で接触させて通電
することにより、特にその先端部で抵抗発熱させること
によってもよい。

（作用） 周知のように、高電圧による電弧は電極の先鋭部の先端
に付着し、そのアークスポット部分を局所的に強熱する
。従って、皮膚を傷つける恐れのある部分を選択的に強
く加熱し、部分的に溶解させ、刃先を鈍化すると共に、
空気中という酸化雰囲気中の強熱によって酸化を生じ、
その酸化によっても鈍化を促進する。

また、その高温によって病原菌等を滅菌する効果も生じ
る。

注射針はステンレススチール製であり、熱の伝導度は低
いので、針先端が溶解しても針の基部は滅菌に必要な高
温になることはない。しかし、皮膚を傷つけることが無
ければ傷からの病原菌等の侵入は生ぜず、感染は十分に
防止できることとなる。

針の先端を接触させて通電すれば、その先端の接触抵抗
が大きいため、先端部分が特に強く発熱する。この場合
、アーク放電に比して低電圧でよいが、それだけ高電流
となり、針本体でも発熱か見られる。

そして、処理のために要するエネルギーは、加熱部分が
小さいだけ少なくなり、医院等に備えるのに好適な簡便
な装置とすることが出来る。

（実施例） 以下、この発明の実施例を示す。

第１図はアーク放電による処理装置を示し、−定のサイ
ズの注射針を処理するための処理装置の構成を示す断面
図である。

アーク放電に伴う光と音を遮断するためと、高圧が印加
される電極の露出を防ぐために、全体は樹脂製のケース
１中に封入され、上部には針の挿入孔２が設けられる。

３．４は高電圧が印加される電極であり、上部電極３に
は、上記の挿入孔２に連続する挿入孔が設けられる。そ
して、この電極３．４の間隔は、上記挿入孔２に使用後
の注射針５を落し込み、その基部が挿入孔２の上面に当
たったとき、針先と下部電極との間に適宜の間隔、例え
ば約２＋＋＋ｍが残る寸法とされている。

電極３．４には、タイマースイッチ７を介して家庭用電
源に接続される高圧電源６から５ｋｖ程度の高圧電流が
供給される。

使用済みの注射針を挿入孔２から落し込み、スイッチ７
をオンにすると、上記電極３と針５との接触部を通じて
針５の先端と下部電極４との間でアークが発生する。こ
のアークによる高熱によって、刃先の鈍化と酸化が生じ
、同時に滅菌が行なわれる。約３秒後に放電はタイマー
によって自動的に停止する。

第２の実施例は、種々のサイズの注射針の処理を可能に
したものであり、その挿入孔部分のみの構成を第２図に
示す。

上部電極２１は、ばね２２によって約２ｍｍ上下動可能
に支持された軸２３を軸として僅かに回動可能とされて
おり１図示しない強いばねによって常に閉じる方向に付
勢されている。

使用済みの注射針を挿入孔から押し込むと、針はまず上
部電極２１を押し下げる。さらに針を押し込むことによ
り、針はばねに抗して電極２１を押し開いて下降する。

針先が下部電極に当たったところで手を離せば、上部電
極２１はばね２２の作用によって押し上げられ、針の長
さ如何にががわらず、針先と下部電極との間に所定の間
隔を保つこととなる。その後の放電処理は第１実施例と
同様に行なわれる。

この実施例においては、上部電極が開くことにより太さ
の違う注射針に対しても確実にこれを把持して電気的接
触を保つと共に、−旦下部電極に接触してから上部電極
によって一定距離だけ持ち上げられるので、針の長さに
無関係に、針先と下部電極の間に放電に最適の間隔を保
持することが出来る。

第３図は、第３の実施例として、一定サイズの注射針を
処理するための抵抗発熱による処理装置を示す。

３１は樹脂性のケースであり、その上面には針３５の挿
入溝３２が設けられている。３３．３４は電極であり、
可動電極３３は第４図に第３図のＡ−Ａ線に沿う端面図
に示すように、その上端は上記溝３２の直下に配置され
たＹ字型に開いた可撓性部分を有し、押し込まれた針３
５を弾性的に保持する。

電極３３．３４には接続端子３７、押し釦スィッチ３６
を介して家庭用電源に接続されるタイマー３８、変圧器
３９がら、例えば２ＯＡ、５■程度の電力が３秒程度給
電される。

図中、４０はソレノイド、４１は加圧スプリング、４２
はストッパーであり、４３は落下した酸化スケールの引
出状の受は皿である。

挿入溝３２から使用済みの注射針３５を可動電極３３に
押し込み、押し釦３６をオンすると、ソレノイド４０と
スプリング４１によって針３５の先端は固定電極３４に
押圧される。この状態で通電されると、針３５先端は電
流密度が高いので、直ちに高温となり、鈍化と酸化が進
行し、同時に滅菌が行われる。

注射針はステンレススチール製で固有抵抗が高いので、
供給される電力が大きい場合には電極３３と３４の間も
発熱により高温となり、滅菌が行われる。例えば、この
処理装置を注射針の直径が約０．５〜２．０ｍに対応で
きるものとすれば、最も太いものを処理するだけの電力
を供給すると、細いものは全体が赤熱し、軟らかくなっ
てスプリング４１の力によって変形が生じるが、そのと
き、第５図に示すように、針３５の基部がストッパー４
２に係合することによって針３５のそれ以上の変形を止
める。

タイマー３８により一定時間の後電力の供給が停止し、
ソレノイド４０が原に復し、処理済みの針を取りだして
廃棄する。

（発明の効果） 上記のように、本発明の注射針の処理方法及びその処理
装置は、空気中で針を一方の電極として通電することに
より、その刃先を選択的に加熱し、その鈍化と酸化、及
び滅菌作用を生じさせ、その後の取扱を安全にすること
が出来る。

その上、処理作用が針先端に集中するので、要するエネ
ルギーが比較的小さく、処理装置も小型で簡単なものに
することが出来、家庭用電源で十分なので、広く普及さ
せる可能性を持つものとすることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの発明の一定のサイズの注射針を処理するた
めのアーク放電用処理装置の１例の構成を示す断面図、
第２図は種々のサイズの注射針の処理を可能にした他の
実施例の要部を示す部分断面図、第３図は抵抗発熱によ
る処理装置を示す断面図、第４図、第５図は可動電極及
びストッパーの構成を示す端面図である。図中の符号は
以下の部材を示す。 ２：針の挿入孔 ４：下部電極 ６：高圧電源 ２２：ばね ３２：挿入溝 ３４：電極 ３７：接続端子 ３９：変圧器 ４１：加圧スプリング ４３ニスケールの受皿 １．３１：樹脂製のケース ３．２１：上部電極 ５．３５：注射針 ７：タイマースイッチ ２３：軸 ３３：可動電極 ３６：押し釦スィッチ ３８：タイマー ４０：ソレノイド ４２：ストッパー

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １）注射針を一方の電極とし、これと対向する他方の電
   極との間で、通電加熱することによって、針の先端部を
   局部的に鈍化、酸化すると共に滅菌を行なうことを特徴
   とする注射針の廃棄前処理方法 ２）注射針を一方の電極とし、その先端と一定の間隔を
   おいてこれと対向する他方の電極との間で、アーク放電
   させることを特徴とする請求項１の注射針の廃棄前処理
   方法 ３）高圧電流発生装置と、該高圧電流発生装置に接続さ
   れ、対向配置された１組の電極とを有し、該電極の一方
   には使用後の注射針を保持し、これと電気的に接触する
   部位を設け、上記針の保持部に保持された針の先端と対
   向する他の電極との間に一定距離が保たれるように構成
   されたことを特徴とする注射針の廃棄前処理装置 ４）注射針を他方の電極とその先端で接触させ、通電す
   ることにより抵抗発熱させることを特徴とする請求項１
   の注射針の廃棄前処理方法 ５）電流発生装置と、該電流発生装置に接続された１組
   の電極とを有し、該電極の一方には使用後の注射針を保
   持し、これと電気的に接触する部位を設けると共に、上
   記針の保持部に保持された針の先端を対向する他の電極
   に接触させるための機構を有することを特徴とする注射
   針の廃棄前処理装置